JP2864458B2 - クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置 - Google Patents

クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置

Info

Publication number
JP2864458B2
JP2864458B2 JP22328896A JP22328896A JP2864458B2 JP 2864458 B2 JP2864458 B2 JP 2864458B2 JP 22328896 A JP22328896 A JP 22328896A JP 22328896 A JP22328896 A JP 22328896A JP 2864458 B2 JP2864458 B2 JP 2864458B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
clean
shutter
opening
chuck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22328896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1056050A (ja
Inventor
勝 増島
博志 八木
栄作 宮内
俊彦 宮嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP22328896A priority Critical patent/JP2864458B2/ja
Publication of JPH1056050A publication Critical patent/JPH1056050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2864458B2 publication Critical patent/JP2864458B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、電子部品
関連製品、光ディスク等の加工、組み立てに必要な被搬
送物を汚染物質のないクリーン状態で移送することが可
能で、とくに窒素等のクリーン気体で封止した状態で移
送可能なクリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリ
ーン搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人により特開平7−235580
号において真空クリーンボックスで被搬送物を真空封止
して移送するクリーン搬送方法が提案されている。この
場合に用いる真空クリーンボックスの1例を図6に示
す。
【0003】図6に示す真空クリーンボックス1は、ボ
ックス本体2と気密封止のためのシャッターを兼ねた蓋
体3とからなり、ボックス内外の圧力差(ボックス内側
は真空、外側は大気圧)により蓋体3が押されることで
閉じた状態が維持されている。このため、窒素等のクリ
ーン気体を真空クリーンボックス内に封入した状態で移
送しようとする場合、ボックス内外の圧力差がないた
め、このままでは蓋体3の閉じた状態を維持できない。
【0004】また、現在、局所クリーン用の窒素パージ
仕様のメカニカルシール式搬送用ボックス(例えば、ス
ミフ・ボックス(商品名)と称呼されるもの等)が、半
導体製造の現場で、(1)粉塵等の微粒子(パーティク
ル)の被搬送物への付着防止、(2)被搬送物の酸化防
止、(3)有機物汚染防止を目的に使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、それらの搬
送用ボックスは、メカニカルシールのために、(1)複雑
な機構が必要となり十分な信頼性が保証できない、(2)
スプリング等の機械的保持力を使用するために実用上十
分な保持力が得られないという課題が残る。
【0006】本発明の第1の目的は、上記の点に鑑み、
真空吸着(大気圧)の力を利用して蓋体を気密シール状
態に保持可能な蓋体チャックをクリーンボックスに付加
することで、従来のスプリング等を使用したメカニカル
シールを不要として、真空封止状態だけでなく窒素等の
クリーン気体で被搬送物を封止した状態でも移送可能な
クリーン搬送方法及び装置を提供することにある。
【0007】本発明の第2の目的は、真空封止状態だけ
でなく窒素等のクリーン気体で被搬送物を封止した状態
でも移送可能であって、従来のスプリング等を使用した
メカニカルシールを不要とした簡単な構造のクリーンボ
ックスを提供することにある。
【0008】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のクリーン搬送方法は、開閉口及び開口縁の
フランジ部を有するボックス本体と、前記フランジ部の
端面に接して前記開閉口を気密に閉成するシャッター兼
用蓋体と、該シャッター兼用蓋体の前記フランジ部端面
に接する面の反対面と前記フランジ部端面の両方に真空
吸着して前記蓋体を閉成状態に保持する蓋体チャックと
を有し、排気手段及び移送手段を持たないクリーンボッ
クスと、シャッターで開閉自在な開閉口を有するクリー
ン装置とを、前記蓋体及び前記シャッターの閉成状態に
て気密に結合して前記蓋体及び前記シャッターが面しか
つ前記蓋体チャックが内側に含まれる密閉空間を形成
し、該密閉空間を真空排気して前記蓋体チャックを外し
て、前記蓋体を開き、その後前記クリーンボックス及び
前記シャッターで囲まれた密閉空間内を前記クリーン装
置内と同様のクリーン雰囲気としてから前記シャッター
を開いて当該シャッター及び前記蓋体を前記クリーン装
置内部に引き込むことを特徴としている。
【0010】
【0011】本発明のクリーンボックスは、開閉口及び
開口縁のフランジ部を有するボックス本体と、前記フラ
ンジ部の端面に接して前記開閉口を気密に閉成するシャ
ッター兼用蓋体と、該シャッター兼用蓋体の前記フラン
ジ部端面に接する面の反対面と前記フランジ部端面の両
方に真空吸着して前記蓋体を閉成状態に保持する蓋体チ
ャックとを備え、排気手段及び移送手段を持たない構成
としている。
【0012】本発明のクリーン搬送装置は、開閉口及び
開口縁のフランジ部を有するボックス本体と前記フラン
ジ部の端面に接して前記開閉口を気密に閉成するシャッ
ター兼用蓋体と、該シャッター兼用蓋体の前記フランジ
部端面に接する面の反対面と前記フランジ部端面の両方
真空吸着して前記蓋体を閉成状態に保持する蓋体チャ
ックとを有し、排気手段及び移送手段を持たないクリー
ンボックスと、前記蓋体を受ける蓋受昇降台と、前記蓋
体チャックを受けるチャック受昇降台と、昇降式シャッ
ターと、前記シャッターで開閉自在な開閉口とを有する
クリーン装置とを備え、前記クリーン装置は、前記クリ
ーンボックスの結合状態で前記蓋体及び前記シャッター
が面しかつ前記蓋体チャックが内側に含まれる密閉空間
を構成し、該密閉空間を真空排気する真空排気手段が設
けられていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るクリーン搬送
方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置の実施の
形態を図面に従って説明する。
【0014】図1乃至図5は本発明の実施の形態におけ
るクリーンボックス及びクリーン装置の構成を示し、図
1乃至図5で被搬送物(半導体ウエハ等)を順次移し変
える動作を説明するものである。
【0015】これらの図において、クリーンボックス1
1は、開閉口を有するボックス本体12と前記開閉口を
気密に閉成するシャッター兼用蓋体13と、ボックス本
体12及び蓋体13に真空吸着して蓋体13を閉成状態
に保持する環状で断面L字状の蓋体チャック14とを有
し、蓋体13の閉成時に真空状態乃至クリーン状態を維
持できる気密性を有していて真空排気手段及び移送手段
を持たない構造である。気密性確保のために、ボックス
本体12のフランジ部12aに当接する蓋体13の上面
には、環状溝13aが形成され、該環状溝13a内に気
密シール(気密封止)用のOリング13bが配設されて
いる。前記フランジ部12aに当接する蓋体チャック1
4の環状上端面にも、気密性確保のために、環状溝14
aが形成され、該環状溝14a内に気密シール(気密封
止)用のOリング14bが配設されている。同様に、蓋
体13の下面に当接する蓋体チャック14の環状内側底
面に環状溝14cが形成され、該環状溝14c内に気密
シール(気密封止)用のOリング14dが配設されてい
る。
【0016】なお、前記蓋体13の上面には、半導体ウ
エハ等の被搬送物20を支えるホルダー15が取り付け
られている。該ホルダー15は、例えば被搬送物20を
多数等間隔で水平状態で収納できる構造となっている。
また、蓋体13下面には位置決めピン16が一体的に固
定されている。
【0017】前記クリーンボックス11が合体可能な各
種処理装置又は各種工程における被搬送物の受け渡しの
ためのクリーン装置30の真空チェンジャー部40(但
し、クリーン装置30が真空チェンジャー部40以外の
機構を持たない場合もある)は、開閉口41を有する連
結用ブロック42を上部に一体化した気密容器43と、
連結用ブロック42の下面に当接して開閉口41を閉じ
る昇降式シャッター45と、クリーンボックス11側の
シャッター兼用蓋体13を下から受けて支えるための蓋
受昇降台46と、蓋体チャック14を下から受けて支え
るためのチャック受昇降台47とを有している。前記シ
ャッター45は中央の昇降軸48で昇降駆動され、蓋受
昇降台46は昇降部49でシャッター45に対し相対的
に昇降駆動され、同様にチャック受昇降台47も昇降部
49の周囲の円筒状昇降部50でシャッター45に対し
相対的に昇降駆動されるようになっている。前記シャッ
ター45の連結用ブロック42への対接面には環状溝4
5aが形成され、ここに気密シール用のOリング45b
が配設されている。また、前記蓋受昇降台46の上面に
はシャッター兼用蓋体13下面の位置決めピン16と嵌
合する位置合わせ用凹部51が形成されている。
【0018】なお、連結用ブロック42の肉厚は、シャ
ッター兼用蓋体13と蓋受昇降台46の厚さの和よりも
十分大きく設定されている。
【0019】前記クリーンボックス11とクリーン装置
30との結合部分は2重の気密シール構造(気密封止構
造)となっており、真空チェンジャー部40のクリーン
ボックス11に対接する結合面、すなわち気密容器43
の上部をなす連結用ブロック42の上面に気密シールP
1,P2が配設されている。具体的には、連結用ブロッ
ク42の上面に2重の環状溝61,62が開閉口41を
囲む如く形成され、これらに気密シール用のOリング6
3,64が嵌め込まれており、外側の環状溝61とOリ
ング63とで気密シールP1が、内側の環状溝62とO
リング64とで気密シールP2がそれぞれ構成されてい
る。さらに、環状溝61,62の間の連結用ブロック4
2上面には、気密シールP1,P2間を真空排気するた
めの環状溝65が形成されており、この環状溝65は連
結用ブロック42に形成された真空排気経路66と連通
している。この真空排気経路66は、クリーン装置30
が気密容器43の外部に備えた真空ポンプ等の真空排気
手段に真空排気用開閉バルブ71を介し接続されてい
る。但し、必要なときは真空排気経路66に接続された
リーク用開閉バルブ72を開いて真空状態を解除してク
リーン装置30から内部のクリーン気体(窒素等)を導
入し、気密シールP1,P2間を大気圧に戻すことがで
きるようになっている。
【0020】また、クリーンボックス11をクリーン装
置30の真空チェンジャー部40に連結、合体したとき
に、連結用ブロック42の内側面(開閉口41の内側
面)とシャッター兼用蓋体13及びフランジ部12aの
下面とシャッター45の上面とで囲まれた中間エリアS
が気密な密閉空間となるが、この中間エリアSを真空排
気することができるように、連結用ブロック42には横
方向に貫通する真空排気経路80が形成されている。こ
の真空排気経路80は、クリーン装置30が気密容器4
3の外部に備えた真空ポンプ等の真空排気手段に真空排
気用開閉バルブ81を介し接続されている。但し、必要
なときは真空排気経路80に接続されたリーク用開閉バ
ルブ82を開いて真空状態を解除してクリーン装置30
から内部のクリーン気体(窒素等)を導入し、大気圧に
戻すことができるようになっている。
【0021】なお、クリーン装置30は、気密容器43
内に引き込まれた被搬送物20を各種処理部分に移送す
るための移送手段等を具備している。
【0022】この実施の形態において、図1のように、
クリーンボックス11の合体前状態では、クリーンボッ
クス11は予め別のクリーン装置30の真空チェンジャ
ー部40により内部が真空状態(例えば、粉塵を大幅に
少なくするために真空度0.1Torr以下が好ましい)にさ
れた後、所望の窒素等のクリーン気体が封入され、シャ
ッター兼用蓋体13で内部が密閉され、さらに蓋体チャ
ック14の真空吸着力で蓋体13が密閉状態に保持され
ている。すなわち、前記真空チェンジャー部40におい
て、蓋体チャック14の内側空間T(蓋体チャック14
の内面とフランジ部12a及び蓋体13の外面で囲まれ
た空間)を真空状態にして当該蓋体チャック14はボッ
クス本体12及び蓋体13に密着されており、クリーン
ボックス11が大気中に取り出された後は蓋体チャック
14の内外圧力差(内側空間Tの高真空と外部の大気圧
との圧力差)によって蓋体チャック14は蓋体13を確
実に閉成状態に保持でき、従ってスプリング等を用いた
メカニカルシールは不要である。
【0023】このように、クリーンボックス11に蓋体
チャック14を付加したことで、蓋体13を蓋体チャッ
ク14によりボックス本体12開閉口側のフランジ部1
2aに押し付け開閉口を確実に気密シールでき、シャッ
ター兼用蓋体13が動いてしまうこともなく、内部にク
リーン気体を封止して半導体ウエハ等の被搬送物20を
収容した状態でクリーンボックス11を搬送可能であ
る。
【0024】なお、図1のように、クリーンボックス1
1が載置されていない状態では、クリーン装置30が持
つ真空チェンジャー部40の開閉口41はシャッター4
5で閉成されており、シャッター外面は通常の工場雰囲
気にさらされている。
【0025】クリーンボックス11とクリーン装置30
との連結は、クリーンボックス11のシャッター兼用蓋
体13を下向きにして、図2のように、真空チェンジャ
ー部40の開閉口41の開口縁部を構成する連結用ブロ
ック42上にボックス本体12のフランジ部12aを当
接させて載置することによって行う。このとき、シャッ
ター兼用蓋体13側の位置決めピン16を蓋受昇降台4
6側の位置合わせ用凹部51に嵌合させ、相互の位置合
わせを実行する。また、真空チェンジャー部40側のシ
ャッター45は、昇降軸48が上昇状態にあるため、開
閉口41の開口縁部を構成する連結用ブロック42の内
面(下面)に当接して開閉口41を気密シールしてい
る。
【0026】上述の如く、クリーンボックス11をクリ
ーン装置30の真空チェンジャー部40に連結した結
果、連結用ブロック42の内側面(開閉口41の内側
面)とシャッター兼用蓋体13及びフランジ部12aの
下面とシャッター45の上面とで囲まれた中間エリアS
は気密な密閉空間となる。すなわち、密閉空間となった
中間エリアSにシャッター兼用蓋体13及びシャッター
45が面するとともに当該中間エリアSの内側に蓋体チ
ャック14が含まれる。この中間エリアSは当初は大気
圧であるから、真空排気経路80及び真空排気用開閉バ
ルブ81を通してクリーン装置30側の真空排気手段で
真空排気する(例えば、真空度0.1Torr以下)。このと
き、図1で通常の工場雰囲気にさらされていた蓋受昇降
台46、チャック受昇降台47、シャッター45の上面
等の粉塵は同時に排出されることになる。
【0027】前記中間エリアSを真空排気した後は(実
際には蓋体チャック14がフランジ部12a及びシャッ
ター兼用蓋体13に真空吸着しているため真空排気され
るのは中間エリアSのうちの蓋体チャック14の外側空
間である)、蓋体チャック14についての内外圧力差は
無くなるから、蓋体チャック14の保持は解除され、図
3のようにチャック受昇降台47の下降動作に伴い蓋体
チャック14は自重で下降する。この図3の状態では、
未だシャッター兼用蓋体13は蓋受昇降台46で上昇位
置に支えられており、下降しない。
【0028】次工程で、クリーン装置30から内部のク
リーン気体(窒素等)を中間エリアS及びクリーンボッ
クス11に導入するのであるが、それより前のタイミン
グで(クリーンボックス11を連結直後乃至中間エリア
Sの真空排気と同時期でも差し支えない)、気密シール
P1,P2間を環状溝65、真空排気経路66及び真空
排気用開閉バルブ71を通して真空排気しておく。
【0029】前記気密シールP1,P2間を真空排気し
てボックス本体12のフランジ部12aをクリーン装置
30側の連結用ブロック42上面に真空吸着させた状態
で、クリーン装置30から内部のクリーン気体(窒素
等)をリーク用開閉バルブ82を開いて真空排気経路8
0を通して中間エリアSに入れ(リークし)、シャッタ
ー兼用蓋体13の内外の圧力差を実質的になくした状態
として蓋受昇降台46を昇降部49により図4のように
下降させ、蓋体13を開く。但し、シャッター45は未
だ閉じた状態を維持している。蓋体13が開いたことで
前記中間エリアSとクリーンボックス11の内部空間と
が連通し、クリーンボックス11の内部空間もクリーン
装置30からの前記クリーン気体に置換される。
【0030】上記したように、クリーン装置30からの
前記クリーン気体(窒素等)で中間エリアS及びクリー
ンボックス11内が置換された後(このときシャッター
45の上下面の気体は同一で圧力差は無くなってい
る)、昇降軸48を大きく引き込み(下降させ)、図5
のように昇降軸48と連動するシャッター45を大きく
開いて真空チェンジャー部40、すなわちクリーン装置
30内の空間とクリーンボックス11内の空間とを連通
(連続)させる。このとき、蓋受昇降台46及びチャッ
ク受昇降台47も昇降部49,50でシャッター45に
対し相対的に昇降するようにそれぞれ取り付けられてい
るものであるから、シャッター45の下降に伴って下が
り、シャッター兼用蓋体13の自重及びホルダー15や
これで保持された被搬送物20の重量が存在するため、
シャッター兼用蓋体13は蓋受昇降台46上に載置され
た状態でこれとともにクリーン装置30内に引き込まれ
る。同様に、蓋体チャック14もチャック受昇降台47
上に載置状態でクリーン装置30内に引き込まれる。こ
の状態で、ホルダー15で保持された被搬送物20に対
して、必要な処理(例えば大気圧のクリーン気体中での
処理、検査等)を行う。
【0031】前記気密シールP1,P2間の真空排気
は、クリーン気体を前記中間エリアS及びクリーンボッ
クス11内に導入してから内部が安定状態になるまで少
なくとも継続する必要がある。この気密シールP1,P
2間の真空排気を実行しておくことで、クリーンボック
ス11内が大気圧になっても、クリーンボックス11の
フランジ部12aが連結用ブロック42の上面に押さえ
付けられることになり、クリーンボックス11内側への
外部からの非清浄な空気の漏れは発生せず、1重の気密
シールのみの場合に発生していたクリーンボックス内に
粉塵の微粒子が侵入して浮遊する事態は回避できる。
【0032】逆に、処理後の被搬送物20がホルダー1
5に戻されたら、図5の状態において予め気密シールP
1,P2間の真空排気を行ってクリーンボックス側フラ
ンジ部12aを連結用ブロック42上面に真空吸着して
おき、図5の状態から昇降軸48を上昇させ、シャッタ
ー45で装置側開閉口41を閉じる(但し、シャッター
兼用蓋体13は開いた図4の状態)。この図4の状態で
真空排気経路80、真空排気用開閉バルブ81を通して
中間エリアS及びクリーンボックス11内を真空排気す
る(例えば浮遊粉塵が充分少なくなるように真空度0.
1Torr以下)。
【0033】その後、クリーンボックス11内に封入す
べきクリーン気体(窒素等)を中間エリアS及びクリー
ンボックス11内にリーク用開閉バルブ82、真空排気
経路80を通して入れ(リークし)、さらに図3の如く
シャッター45に対して蓋受昇降台46を昇降部49で
上昇させてシャッター兼用蓋体13をボックス本体12
側のフランジ部12aに圧接させる。
【0034】図3のようにシャッター兼用蓋体13が閉
じた状態となったら、クリーンボックス11から隔離さ
れた蓋体チャック14を内側に含む中間エリアSを真空
排気経路80、真空排気用開閉バルブ81を通して真空
排気し、その後図2のようにシャッター45に対してチ
ャック受昇降台47を昇降部50で上昇させて蓋体チャ
ック14をボックス本体12側のフランジ部12a及び
蓋体13の下面外縁部に圧接させる。
【0035】図2の如く蓋体チャック14のクリーンボ
ックス11への圧接状態を維持したままで、中間エリア
S内をリーク用開閉バルブ82を通し大気圧にリークす
るとともに気密シールP1,P2間の真空排気を停止し
てリーク用開閉バルブ72を通して大気圧にリークす
る。以後、ボックス本体12とシャッター兼用蓋体13
とが内部に被搬送物20を収容した状態で気密に一体化
され、さらに蓋体チャック14で蓋体13の閉成状態が
保持されたクリーンボックス11として図1のようにク
リーン装置30から外して任意の位置に搬送することが
できる。このとき、クリーンボックス11内部にクリー
ン気体(通常大気圧と同圧力)が封入されているため、
シャッター兼用蓋体13の内外圧力差は無いが、環状で
断面L字状をなして蓋体13の外縁部を囲んで押さえて
いる蓋体チャック14には内外圧力差(内側空間Tが真
空で外側大気圧)が加わるため、蓋体チャック14はボ
ックス本体側フランジ部12a及び蓋体13下面に真空
吸着することになるから、蓋体13は確実に閉じた状態
にシールされる。
【0036】この実施の形態によれば、次の通りの効果
を得ることができる。
【0037】(1) クリーンボックス11は、排気手段
及び移送手段を持たず、しかも開閉口を有するボックス
本体12と前記開閉口を気密に閉成するシャッター兼用
蓋体13と、ボックス本体12及び蓋体13に真空吸着
して蓋体13を閉成状態に保持する蓋体チャック14と
を有するだけの簡単な機構でよい。また、スプリング等
によるメカニカルシールを使用しないため、メカニカル
シール使用に伴う欠点を除去でき、従来技術の課題を完
全に解決できる。
【0038】(2) クリーンボックス11内を真空排気
後に窒素等のクリーン気体を封入するため、パージ用窒
素等が必要最小限に抑えられる。従来技術では大気中で
の置換であり、パージ用窒素に無駄が出ていた。
【0039】(3) 窒素パージを行う場合であってもク
リーンボックス11を安全に使用可能である。すなわ
ち、外部に不必要な窒素を拡散させることがなく、酸欠
等の問題も生じない。
【0040】(4) クリーン装置30の真空チェンジャ
ー部40におけるクリーンボックス11が配置される結
合面を2重気密シール構造とし、気密シールP1,P2
の間を環状溝65及び真空排気経路66を通して真空排
気することで、クリーンボックス11のフランジ部12
aを連結用ブロック42の上面に押さえ付け(真空吸着
し)ておくことができ、クリーンボックス11のシャッ
ター兼用蓋体13、装置側のシャッター45の開閉時等
での外気侵入を阻止し、外気侵入に伴う粉塵微粒子の浮
遊を確実に防止できる。また、クリーンボックス側フラ
ンジ部12aを装置側連結用ブロック42に対し機械的
に係止する手段が不要となるから、クリーンボックス1
1の移送の自動化が容易である。
【0041】なお、上記実施の形態では、クリーンボッ
クス11内を窒素等のクリーン気体(通常大気圧と同
圧)で封止した場合で説明したが、クリーンボックス1
1は内部を真空封止する場合にも使用可能であり、この
ときはクリーンボックス11内を真空排気後に窒素等の
クリーン気体を封入する工程を省略してクリーンボック
ス11内が真空状態のままシャッター兼用蓋体13を閉
じればよい。
【0042】また、上記実施の形態ではクリーンボック
ス11とクリーン装置30側との結合部分を2重の気密
シールP1,P2としたが、2重以上の気密シールを設
けて、各シール間を真空排気するようにしてもよい。
【0043】クリーンボックス11に封入するクリーン
気体は窒素の他、浮遊物粒子を十分除去したクリーン空
気、その他の不活性気体等を用途に応じて使用可能であ
る。
【0044】なお、位置決めピン16を蓋体13に設け
て蓋体13と蓋受昇降台46との間の位置合わせを行っ
たが、その他の位置決め手段によって蓋体13と蓋受昇
降台46との間の位置合わせを行ってもよい。
【0045】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真空吸着(大気圧)の力を利用してクリーンボックスの
蓋体を気密シール状態に保持可能な蓋体チャックを当該
クリーンボックスに付加することで、従来のスプリング
等を使用したメカニカルシールを不要として、真空封止
状態だけでなく窒素等のクリーン気体で被搬送物を封止
した状態でもクリーンボックスを用いて移送可能であ
る。この結果、クリーンボックスの機構の簡素化を図る
ことができるとともに、クリーンボックスの開閉におい
て機械的なチャックの解除操作が不要であってクリーン
装置に対する着脱動作の自動化を図ることが容易であ
る。また、クリーンボックスへの窒素等のクリーン気体
の封入をクリーン装置により安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であってクリーンボックス
をクリーン装置から分離した状態を示す正断面図であ
る。
【図2】同じくクリーンボックスをクリーン装置に結合
した状態を示す正断面図である。
【図3】同じくクリーンボックスをクリーン装置に結合
後にクリーンボックス側の蓋体チャックを外した状態を
示す正断面図である。
【図4】同じくクリーンボックス側のシャッター兼用蓋
体を開いた状態を示す正断面図である。
【図5】同じくクリーン装置側シャッターを開いてシャ
ッター兼用蓋体及びその上に載置された被搬送物をクリ
ーン装置内部に引き込んだ状態を示す正断面図である。
【図6】従来のクリーンボックスを示す正断面図であ
る。
【符号の説明】
11 クリーンボックス 12 ボックス本体 12a フランジ部 13 シャッター兼用蓋体 13b,14b,14d,45b,63,64 Oリン
グ 14 蓋体チャック 15 ホルダー 16 位置決めピン 20 被搬送物 30 クリーン装置 40 真空チェンジャー部 41 開閉口 42 連結用ブロック 43 気密容器 45 昇降式シャッター 46 蓋受昇降台 47 チャック受昇降台 65 環状溝 66,80 真空排気経路 71,81 真空排気用開閉バルブ 72,82 リーク用開閉バルブ P1,P2 気密シール S 中間エリア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮嶋 俊彦 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティ ーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−179472(JP,A) 特開 平7−235580(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/68 B65G 49/00 B65G 49/07 B65D 81/20 B65D 85/86

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉口及び開口縁のフランジ部を有する
    ボックス本体と、前記フランジ部の端面に接して前記開
    閉口を気密に閉成するシャッター兼用蓋体と、該シャッ
    ター兼用蓋体の前記フランジ部端面に接する面の反対面
    と前記フランジ部端面の両方に真空吸着して前記蓋体を
    閉成状態に保持する蓋体チャックとを有し、排気手段及
    び移送手段を持たないクリーンボックスと、シャッター
    で開閉自在な開閉口を有するクリーン装置とを、前記蓋
    体及び前記シャッターの閉成状態にて気密に結合して前
    記蓋体及び前記シャッターが面しかつ前記蓋体チャック
    が内側に含まれる密閉空間を形成し、該密閉空間を真空
    排気して前記蓋体チャックを外して、前記蓋体を開き
    その後前記クリーンボックス及び前記シャッターで囲ま
    れた密閉空間内を前記クリーン装置内と同様のクリーン
    雰囲気としてから前記シャッターを開いて当該シャッタ
    ー及び前記蓋体を前記クリーン装置内部に引き込むこと
    を特徴とするクリーン搬送方法。
  2. 【請求項2】 開閉口及び開口縁のフランジ部を有する
    ボックス本体と、前記フランジ部の端面に接して前記開
    閉口を気密に閉成するシャッター兼用蓋体と、該シャッ
    ター兼用蓋体の前記フランジ部端面に接する面の反対面
    と前記フランジ部端面の両方に真空吸着して前記蓋体を
    閉成状態に保持する蓋体チャックとを備え、排気手段及
    び移送手段を持たないことを特徴とするクリーンボック
    ス。
  3. 【請求項3】 開閉口及び開口縁のフランジ部を有する
    ボックス本体と前記フランジ部の端面に接して前記開閉
    口を気密に閉成するシャッター兼用蓋体と、該シャッタ
    ー兼用蓋体の前記フランジ部端面に接する面の反対面と
    前記フランジ部端面の両方に真空吸着して前記蓋体を閉
    成状態に保持する蓋体チャックとを有し、排気手段及び
    移送手段を持たないクリーンボックスと、 前記蓋体を受ける蓋受昇降台と、前記蓋体チャックを受
    けるチャック受昇降台と、昇降式シャッターと、前記シ
    ャッターで開閉自在な開閉口とを有するクリーン装置と
    を備え、 前記クリーン装置は、前記クリーンボックスの結合状態
    で前記蓋体及び前記シャッターが面しかつ前記蓋体チャ
    ックが内側に含まれる密閉空間を構成し、該密閉空間を
    真空排気する真空排気手段が設けられていることを特徴
    とするクリーン搬送装置。
JP22328896A 1996-08-07 1996-08-07 クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置 Expired - Fee Related JP2864458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22328896A JP2864458B2 (ja) 1996-08-07 1996-08-07 クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22328896A JP2864458B2 (ja) 1996-08-07 1996-08-07 クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1056050A JPH1056050A (ja) 1998-02-24
JP2864458B2 true JP2864458B2 (ja) 1999-03-03

Family

ID=16795794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22328896A Expired - Fee Related JP2864458B2 (ja) 1996-08-07 1996-08-07 クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2864458B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7360985B2 (en) 2002-12-30 2008-04-22 Tdk Corporation Wafer processing apparatus including clean box stopping mechanism
US7537425B2 (en) 2002-12-30 2009-05-26 Tdk Corporation Wafer processing apparatus having dust proof function
US7607880B2 (en) 2000-08-31 2009-10-27 Tdk Corporation Wafer processing apparatus having dust proof function
US7674083B2 (en) 2003-05-15 2010-03-09 Tdk Corporation Clean device with clean box-opening/closing device

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3167970B2 (ja) 1997-10-13 2001-05-21 ティーディーケイ株式会社 クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
JP3417821B2 (ja) 1997-11-17 2003-06-16 ティーディーケイ株式会社 クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
JP2000289795A (ja) 1999-04-06 2000-10-17 Kakizaki Mamufacuturing Co Ltd 薄板収納・輸送容器
US6168364B1 (en) 1999-04-19 2001-01-02 Tdk Corporation Vacuum clean box, clean transfer method and apparatus therefor
US6561894B1 (en) 1999-04-19 2003-05-13 Tdk Corporation Clean box, clean transfer method and apparatus therefor
US6641349B1 (en) 1999-04-30 2003-11-04 Tdk Corporation Clean box, clean transfer method and system
JP3226511B2 (ja) 1999-06-23 2001-11-05 ティーディーケイ株式会社 容器および容器の封止方法
JP3405937B2 (ja) * 1999-08-11 2003-05-12 ティーディーケイ株式会社 クリーンボックスの蓋ラッチ機構
JP2001298076A (ja) * 2000-04-12 2001-10-26 Sony Corp 基板搬送コンテナ
JP4094987B2 (ja) * 2003-05-15 2008-06-04 Tdk株式会社 クリーンボックス開閉装置を備えるクリーン装置
JPWO2005101484A1 (ja) * 2004-04-07 2008-03-06 株式会社ライト製作所 基板収納容器の雰囲気置換ポート接続装置
FR2915831B1 (fr) * 2007-05-04 2009-09-25 Alcatel Lucent Sas Interface d'enceinte de transport

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7607880B2 (en) 2000-08-31 2009-10-27 Tdk Corporation Wafer processing apparatus having dust proof function
US7670095B2 (en) 2000-08-31 2010-03-02 Tdk Corporation Wafer processing apparatus having dust proof function
US7360985B2 (en) 2002-12-30 2008-04-22 Tdk Corporation Wafer processing apparatus including clean box stopping mechanism
US7537425B2 (en) 2002-12-30 2009-05-26 Tdk Corporation Wafer processing apparatus having dust proof function
US7614840B2 (en) 2002-12-30 2009-11-10 Tdk Corporation Wafer processing apparatus having dust proof function
US7674083B2 (en) 2003-05-15 2010-03-09 Tdk Corporation Clean device with clean box-opening/closing device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1056050A (ja) 1998-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2864458B2 (ja) クリーン搬送方法、クリーンボックス及びクリーン搬送装置
JP3417821B2 (ja) クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
KR100303075B1 (ko) 집적회로 웨이퍼 이송 방법 및 장치
KR100785871B1 (ko) 기판 이송 장치 및 기판 이송 방법
US5538390A (en) Enclosure for load lock interface
JP3167970B2 (ja) クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
US6883539B2 (en) Wafer container
US5121705A (en) Loading lock for chemical vapor deposition apparatus
KR100298764B1 (ko) 가반식 밀폐 컨테이너용 가스퍼지 유니트
JPH0774227A (ja) マイクロ環境下のロードロック
JP2003060007A (ja) 基板の移送方法及びロードポート装置並びに基板移送システム
JPH07235580A (ja) クリーン搬送方法及び装置
WO2004102655A1 (ja) クリーンボックス開閉装置を備えるクリーン装置
JP3226511B2 (ja) 容器および容器の封止方法
JP2001257255A (ja) クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
JP3184479B2 (ja) 真空クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
JP2757102B2 (ja) クリーン搬送方法及び装置
JPH09246351A (ja) クリーン搬送方法、クリーン搬送装置及びクリーン装置
JP3350107B2 (ja) 枚葉式真空処理装置
JP3184480B2 (ja) クリーンボックス、クリーン搬送方法及び装置
JPH0648508A (ja) 密閉コンテナのガスパージ方法
JP2001345373A (ja) 基板搬送コンテナ
JP4227137B2 (ja) 基板収納容器
JP3794861B2 (ja) クリーン搬送方法及び装置
KR20010098420A (ko) Foup구조 및 기판 수납 지그 반송 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981027

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081218

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081218

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091218

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees