JP2864313B2 - 連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置 - Google Patents
連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造機における溶
鋼の鋳型への鋳込み方法およびこの方法を実施するのに
有用な鋳込装置に関し、特に、タンディッシュを円形レ
ールに沿って一方向に回動させ、鋳込位置の手前でタン
ディッシュへの注湯を開始し、回動しながら注湯される
形式の連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置に関
する。
鋼の鋳型への鋳込み方法およびこの方法を実施するのに
有用な鋳込装置に関し、特に、タンディッシュを円形レ
ールに沿って一方向に回動させ、鋳込位置の手前でタン
ディッシュへの注湯を開始し、回動しながら注湯される
形式の連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】一般的に、連続鋳造機において鋳型への
溶鋼の鋳込みは、レードルからの溶鋼を一旦タンディッ
シュで受け、タンディッシュから溶鋼流をコントロール
して鋳型に注湯するようになっている。従来から、タン
ディッシュの鋳込位置への移動および鋳込み後のタンデ
ィッシュの退却の動作をスムーズにするために、タンデ
ィッシュを鋳込位置を横切るように円形レール上を一方
向に循環移動するようにしたタンディッシュ回動式の連
続鋳造機は知られている（例えば特公昭５２−３３０４
９号公報，特公昭５３−４０５６６号公報等）。これら
のものにおいては、タンディッシュを片持式にタンディ
ッシュカー上に保持し、このタンディッシュカーをレー
ドルターレットの同転中心を囲包するように円形レール
上を旋回させるか、あるいはレードルターレットの旋回
軸をガイドとしてタンディッシュカーをレールに沿って
旋回させる構造としている。またすでに実願平２−８３
９６７号明細書で提案のタンディッシュ循環装置は、鋳
込位置に対してレードルターレットの旋回中心と反対側
の鋳込ヤード上に中心をもつ円形レールを設置し、この
円形レールに近接して鋳込終了タンディッシュに対し動
作する排滓装置および予熱装置を配置し、タンディッシ
ュカーが前記円形レールに沿って鋳込位置，排滓位置，
および予熱位置間を循環移動するようにしている。
溶鋼の鋳込みは、レードルからの溶鋼を一旦タンディッ
シュで受け、タンディッシュから溶鋼流をコントロール
して鋳型に注湯するようになっている。従来から、タン
ディッシュの鋳込位置への移動および鋳込み後のタンデ
ィッシュの退却の動作をスムーズにするために、タンデ
ィッシュを鋳込位置を横切るように円形レール上を一方
向に循環移動するようにしたタンディッシュ回動式の連
続鋳造機は知られている（例えば特公昭５２−３３０４
９号公報，特公昭５３−４０５６６号公報等）。これら
のものにおいては、タンディッシュを片持式にタンディ
ッシュカー上に保持し、このタンディッシュカーをレー
ドルターレットの同転中心を囲包するように円形レール
上を旋回させるか、あるいはレードルターレットの旋回
軸をガイドとしてタンディッシュカーをレールに沿って
旋回させる構造としている。またすでに実願平２−８３
９６７号明細書で提案のタンディッシュ循環装置は、鋳
込位置に対してレードルターレットの旋回中心と反対側
の鋳込ヤード上に中心をもつ円形レールを設置し、この
円形レールに近接して鋳込終了タンディッシュに対し動
作する排滓装置および予熱装置を配置し、タンディッシ
ュカーが前記円形レールに沿って鋳込位置，排滓位置，
および予熱位置間を循環移動するようにしている。
【０００３】上述の従来装置のうち、特公昭５２−３３
０４９号公報に記載のものおよび実願平２−８３９６７
号明細書で提案のものはいずれも、タンディッシュが鋳
込位置にきたときにレードルから溶鋼を注入する構造で
あるが、前記特公昭５３−４０５６６号公報には鋳込準
備時間をさらに短縮するためにタンディッシュが鋳込準
備位置にある時に定位置でタンディッシュへの注湯を完
了し、この状態でタンディッシュを鋳込位置へ移動させ
ることも示唆されている。
０４９号公報に記載のものおよび実願平２−８３９６７
号明細書で提案のものはいずれも、タンディッシュが鋳
込位置にきたときにレードルから溶鋼を注入する構造で
あるが、前記特公昭５３−４０５６６号公報には鋳込準
備時間をさらに短縮するためにタンディッシュが鋳込準
備位置にある時に定位置でタンディッシュへの注湯を完
了し、この状態でタンディッシュを鋳込位置へ移動させ
ることも示唆されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】タンディッシュカーを
円形レールのまわりに循環移動させる構造は、タンディ
ッシュカーが鋳込位置をはさんでその両側の待機位置間
を交互に往復直線移動する従来からのタンディッシュ往
復動装置と比べて、一方向移動であるため動作がスムー
ズで駆動部も簡素化され、またタンディッシュどおしの
干渉を起さずに走行させ得る利点はあるものの、単にタ
ンディッシュカーを円形移動させるのみでは鋳込動作間
の準備時間はさ程短縮されない。特に前述した特公昭５
２−３３０４９号，特公昭５３−４０５６６号の各公報
に記載のものは、鋳込終了後のタンディッシュの排滓等
の作業は他の専用整備場で行うので、そのための搬送作
業や搬送中の残滓の凝固を除去する補修作業に多くの時
間と労力を要する。この点、前述した実願平２−８３９
６７号明細書で提案している装置は、円形レールに隣接
した鋳込床上の排滓装置へタンディッシュを引き出して
排滓作業を行い、また円形レール上で予熱するようにし
ているので、準備時間の短縮，生産の効率化には大きな
利点をもたらすが、この装置ではタンディッシュへの注
湯は鋳込み位置で行わなければならず、タンディッシュ
への注湯時間の短縮は図れない。
円形レールのまわりに循環移動させる構造は、タンディ
ッシュカーが鋳込位置をはさんでその両側の待機位置間
を交互に往復直線移動する従来からのタンディッシュ往
復動装置と比べて、一方向移動であるため動作がスムー
ズで駆動部も簡素化され、またタンディッシュどおしの
干渉を起さずに走行させ得る利点はあるものの、単にタ
ンディッシュカーを円形移動させるのみでは鋳込動作間
の準備時間はさ程短縮されない。特に前述した特公昭５
２−３３０４９号，特公昭５３−４０５６６号の各公報
に記載のものは、鋳込終了後のタンディッシュの排滓等
の作業は他の専用整備場で行うので、そのための搬送作
業や搬送中の残滓の凝固を除去する補修作業に多くの時
間と労力を要する。この点、前述した実願平２−８３９
６７号明細書で提案している装置は、円形レールに隣接
した鋳込床上の排滓装置へタンディッシュを引き出して
排滓作業を行い、また円形レール上で予熱するようにし
ているので、準備時間の短縮，生産の効率化には大きな
利点をもたらすが、この装置ではタンディッシュへの注
湯は鋳込み位置で行わなければならず、タンディッシュ
への注湯時間の短縮は図れない。
【０００５】また従来の準備位置において分配器（タン
ディッシュ）に注湯する方式の連続鋳造機は、タンディ
ッシュカーを定位置に停止させて予め注湯する構造であ
り、鋳込み位置へのタンディッシュ移動開始前にタンデ
ィッシュへの溶鋼の注湯を完了しており、鋳湯完了から
鋳型への鋳込み開始までの時間が長く、鋳込み開始時に
レードルおよびタンディッシュスライディングノズルの
詰り等のトラブルを起し易いという欠点があった。
ディッシュ）に注湯する方式の連続鋳造機は、タンディ
ッシュカーを定位置に停止させて予め注湯する構造であ
り、鋳込み位置へのタンディッシュ移動開始前にタンデ
ィッシュへの溶鋼の注湯を完了しており、鋳湯完了から
鋳型への鋳込み開始までの時間が長く、鋳込み開始時に
レードルおよびタンディッシュスライディングノズルの
詰り等のトラブルを起し易いという欠点があった。
【０００６】本発明は、タンディッシュを一方向に循環
移動させ、この移動中にタンディッシュに注湯しつつ鋳
込位置への到達と同時に鋳型への鋳込みを行うことによ
り、鋳込作業のための準備時間の短縮並びに、タンディ
ッシュへの注湯完了から鋳込み開始迄の時間を短縮し、
生産性の向上並びに、ノズル詰り等の鋳込み開始時のト
ラブル防止を図った連続鋳造機の鋳込み方法および鋳込
装置を提供することにある。
移動させ、この移動中にタンディッシュに注湯しつつ鋳
込位置への到達と同時に鋳型への鋳込みを行うことによ
り、鋳込作業のための準備時間の短縮並びに、タンディ
ッシュへの注湯完了から鋳込み開始迄の時間を短縮し、
生産性の向上並びに、ノズル詰り等の鋳込み開始時のト
ラブル防止を図った連続鋳造機の鋳込み方法および鋳込
装置を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明による連続鋳造機
の鋳込み方法は、レードル，タンディッシュおよびプラ
ズマトーチを同芯状に配置し、これらを同期させて同時
に回動させつつ鋳込位置の手前のプリフイリング位置か
ら前記タンディッシュへの注湯と前記プラズマトーチに
よる溶鋼加熱を開始し、かつ鋳込位置までこれを継続
し、前記鋳込位置で鋳型への鋳込みを行うことを可能に
したものである。
の鋳込み方法は、レードル，タンディッシュおよびプラ
ズマトーチを同芯状に配置し、これらを同期させて同時
に回動させつつ鋳込位置の手前のプリフイリング位置か
ら前記タンディッシュへの注湯と前記プラズマトーチに
よる溶鋼加熱を開始し、かつ鋳込位置までこれを継続
し、前記鋳込位置で鋳型への鋳込みを行うことを可能に
したものである。
【０００８】また本発明による連続鋳造機の循環鋳込装
置は、両端にレードルを保持して中心まわりに回転可能
なレードルターレットと、該レードルターレットと同芯
にそのまわりを円形レールに沿って鋳込位置を通るよう
に回動するタンディッシュカーと、前記レードルターレ
ットのまわりを前記鋳込位置の手前のプリフイリング位
置から該鋳込位置まで、固定設置されたプラズマトーチ
用走行レール上を往復回転するプラズマトーチとを有
し、前記プラズマトーチは、前記プリフイリング位置か
ら前記タンディッシュカー上のタンディッシュ内に挿入
されて該タンディッシュ内の溶鋼を加熱するようになっ
ており、前記プリフイリング位置から前記タンディッシ
ュへの注湯および溶鋼加熱がなされつつ前記レードルタ
ーレット上のレードル，前記タンディッシュおよび前記
プラズマトーチが同期して前記鋳込位置へ同時に回動す
るように構成されている。
置は、両端にレードルを保持して中心まわりに回転可能
なレードルターレットと、該レードルターレットと同芯
にそのまわりを円形レールに沿って鋳込位置を通るよう
に回動するタンディッシュカーと、前記レードルターレ
ットのまわりを前記鋳込位置の手前のプリフイリング位
置から該鋳込位置まで、固定設置されたプラズマトーチ
用走行レール上を往復回転するプラズマトーチとを有
し、前記プラズマトーチは、前記プリフイリング位置か
ら前記タンディッシュカー上のタンディッシュ内に挿入
されて該タンディッシュ内の溶鋼を加熱するようになっ
ており、前記プリフイリング位置から前記タンディッシ
ュへの注湯および溶鋼加熱がなされつつ前記レードルタ
ーレット上のレードル，前記タンディッシュおよび前記
プラズマトーチが同期して前記鋳込位置へ同時に回動す
るように構成されている。
【０００９】
【実施例】次に、本発明を実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本発明の１実施例による循環鋳込装
置の概略的な平面図であり、図２は図１の実施例におけ
るレードルターレットの旋回中心での垂直断面図であ
る。レードルターレット１は中心の旋回軸２の直径方向
両側部から一組の腕部３が延在し、その先端にそれぞれ
レードル４，４ａを保持して該旋回軸のまわりを回転駆
動される。レードルターレット１の下方で鋳造床５上
に、前記旋回軸２と同芯の２体の隔置された円形レール
６が設置され、このレール６上をタンディッシュ７を搭
載したタンディッシュカー８が前記レードルターレット
１の回転速度（角速度）と同じ速度で同方向に回動する
ようになっている。ここでタンディッシュカー８はレー
ドルターレット１に保持されたレードル４に対峙するよ
うに位置合せされており、レードル４内の溶鋼はレード
ル底部のスライディングノズル９（図２）を通してタン
ディッシュ７へ注湯される。なお図１ではタンディッシ
ュ７およびタンディッシュカー８はレードルターレット
１の一方のレードル４の下方にのみ図示されているが、
他方のレードル４ａの下方のレール上にも同様に位置合
せして配置される。レードルターレット１の旋回軸２上
端にはロータリジョイント１０が設けられ、図示しない
外部供給源から該旋回軸２の内部を通して、さらにロー
タリジョイント１０および中空アーム１１を介してタン
ディッシュ７の稼動に必要な気体，液体等のユーティリ
ティをタンディッシュ７に供給するようになっている。
て説明する。図１は本発明の１実施例による循環鋳込装
置の概略的な平面図であり、図２は図１の実施例におけ
るレードルターレットの旋回中心での垂直断面図であ
る。レードルターレット１は中心の旋回軸２の直径方向
両側部から一組の腕部３が延在し、その先端にそれぞれ
レードル４，４ａを保持して該旋回軸のまわりを回転駆
動される。レードルターレット１の下方で鋳造床５上
に、前記旋回軸２と同芯の２体の隔置された円形レール
６が設置され、このレール６上をタンディッシュ７を搭
載したタンディッシュカー８が前記レードルターレット
１の回転速度（角速度）と同じ速度で同方向に回動する
ようになっている。ここでタンディッシュカー８はレー
ドルターレット１に保持されたレードル４に対峙するよ
うに位置合せされており、レードル４内の溶鋼はレード
ル底部のスライディングノズル９（図２）を通してタン
ディッシュ７へ注湯される。なお図１ではタンディッシ
ュ７およびタンディッシュカー８はレードルターレット
１の一方のレードル４の下方にのみ図示されているが、
他方のレードル４ａの下方のレール上にも同様に位置合
せして配置される。レードルターレット１の旋回軸２上
端にはロータリジョイント１０が設けられ、図示しない
外部供給源から該旋回軸２の内部を通して、さらにロー
タリジョイント１０および中空アーム１１を介してタン
ディッシュ７の稼動に必要な気体，液体等のユーティリ
ティをタンディッシュ７に供給するようになっている。
【００１０】円形レール６に沿って走行するタンディッ
シュカー８上のタンディッシュ７は該レール６上の所定
箇所で鋳込位置Ｂに対峙し、この位置でタンディッシュ
底部の浸漬ノズル１２（図２）を介して下方の鋳型１３
内に溶鋼の鋳込みが行われる。図１に示すように鋳込位
置Ｂからレードルターレット１の旋回中心角で約９０゜
手前の位置をプリフイリング開始位置Ａとし、このプリ
フイリング開始位置Ａから鋳込位置Ｂにわたって円形レ
ール６の外側にプラズマトーチ台車１４の走行レール１
５が円形レール６と同芯に設けられている。プラズマト
ーチ台車１４はプラズマトーチ１６を搭載してこの走行
レール１５上をプリフイリング開始位置Ａから鋳込位置
Ｂまで往復移動するが、往行時、即ち鋳込位置Ｂへ向っ
て移動するときはタンディッシュカー８と同速度（角速
度）で該タンディッシュカー８と一緒に移動するように
なっている。１７はレードル操作デッキである。
シュカー８上のタンディッシュ７は該レール６上の所定
箇所で鋳込位置Ｂに対峙し、この位置でタンディッシュ
底部の浸漬ノズル１２（図２）を介して下方の鋳型１３
内に溶鋼の鋳込みが行われる。図１に示すように鋳込位
置Ｂからレードルターレット１の旋回中心角で約９０゜
手前の位置をプリフイリング開始位置Ａとし、このプリ
フイリング開始位置Ａから鋳込位置Ｂにわたって円形レ
ール６の外側にプラズマトーチ台車１４の走行レール１
５が円形レール６と同芯に設けられている。プラズマト
ーチ台車１４はプラズマトーチ１６を搭載してこの走行
レール１５上をプリフイリング開始位置Ａから鋳込位置
Ｂまで往復移動するが、往行時、即ち鋳込位置Ｂへ向っ
て移動するときはタンディッシュカー８と同速度（角速
度）で該タンディッシュカー８と一緒に移動するように
なっている。１７はレードル操作デッキである。
【００１１】溶鋼の入ったレードル４がクレーン等で運
ばれてきてレードルターレット１の一方の腕部先端に保
持され、プリフイリング開始位置Ａに保持される。プリ
フイリング開始位置Ａでレードル４からその下方のタン
ディッシュカー８上のタンディッシュ７に溶鋼の注入が
開始され、同時にプラズマトーチ１６によりタンディッ
シュ内溶鋼が加熱されるとともにレードルターレット
１，タンディッシュカー８およびプラズマトーチ台車１
４が同時に起動され、同速度で鋳込位置Ｂまで移動す
る。この移動中にもレードル４からの注湯，プラズマト
ーチ１６による溶鋼加熱が続けられ、タンディッシュ７
に溶鋼が所定量注湯された時点で鋳込位置Ｂにて鋳型へ
の鋳込みが開始される。鋳込開始後プラズマトーチ台車
１４は元のプリフイリング開始位置Ａへ戻る。鋳込み中
にレードル４が空になるとレードルターレット１を回転
し、空のレードル４をプリフイリング開始位置Ａと１８
０゜反対側の退避位置Ｃに移動し、予め溶鋼を充填した
新しいレードルと交換される。このレードル４の交換を
数回繰返し、鋳込みを継続する。そして、継続鋳込みに
よってタンディッシュ７の保持・点検が必要になると、
タンディッシュカー８をレードルターレット１と共に前
述と同じ方向、即ち図１の矢印方向へ退避させる。この
時、さらに連続して鋳込みを継続する場合、前記プリフ
イリング開始位置Ａに新しいタンディッシュ７を用意し
ておき、前記使用済タンディッシュ７およびレードル４
の退避と同時に予め鋳込位置Ｂの反対側でレードルター
レット１に載置された新しいレードルをプリフイリング
開始位置Ａに回動し、ここから前記したと同様に新しい
レードル４から新しいタンディッシュ７に注湯を開始す
ると共に、注湯しながらレードル４とタンディッシュ７
およびプラズマトーチ１６を同期させて鋳込位置Ｂまで
回動させ、鋳込位置に到達したら直ちに鋳型１２への鋳
込みを開始すれば、鋳型１２内に鋳込まれた溶鋼がまだ
残っているうちに引続いて鋳込みが可能であり、連続し
た鋳込みができる。また、タンディッシュ７の交換の
際、一旦鋳込みを中断する場合、使用済タンディッシュ
７およびレードル４を退避位置に退避させると共に、鋳
型１２に鋳込まれた溶鋼は鋳片として一旦連続鋳造機外
に引抜いてしまう。そして、次の鋳込みを行う時には、
周知の方法で、鋳型側では次の鋳込みのためにダミーバ
ーの挿入，鋳型シール等の鋳込準備が行われる。また、
この鋳型側の鋳込準備中にプリフイリング開始位置Ａで
は次の鋳込みに使用される新しいタンディッシュ７と予
め溶鋼を充填したレードル４が用意される。そして、次
の鋳込みを開始する際には、前記したと同様にプリフイ
リング開始位置Ａからタンディッシュへの溶鋼の注入お
よび加熱が開始され、鋳込位置Ｂへ回動される。そし
て、鋳込位置Ｂに到達したら直ちに鋳込作業が開始され
る。
ばれてきてレードルターレット１の一方の腕部先端に保
持され、プリフイリング開始位置Ａに保持される。プリ
フイリング開始位置Ａでレードル４からその下方のタン
ディッシュカー８上のタンディッシュ７に溶鋼の注入が
開始され、同時にプラズマトーチ１６によりタンディッ
シュ内溶鋼が加熱されるとともにレードルターレット
１，タンディッシュカー８およびプラズマトーチ台車１
４が同時に起動され、同速度で鋳込位置Ｂまで移動す
る。この移動中にもレードル４からの注湯，プラズマト
ーチ１６による溶鋼加熱が続けられ、タンディッシュ７
に溶鋼が所定量注湯された時点で鋳込位置Ｂにて鋳型へ
の鋳込みが開始される。鋳込開始後プラズマトーチ台車
１４は元のプリフイリング開始位置Ａへ戻る。鋳込み中
にレードル４が空になるとレードルターレット１を回転
し、空のレードル４をプリフイリング開始位置Ａと１８
０゜反対側の退避位置Ｃに移動し、予め溶鋼を充填した
新しいレードルと交換される。このレードル４の交換を
数回繰返し、鋳込みを継続する。そして、継続鋳込みに
よってタンディッシュ７の保持・点検が必要になると、
タンディッシュカー８をレードルターレット１と共に前
述と同じ方向、即ち図１の矢印方向へ退避させる。この
時、さらに連続して鋳込みを継続する場合、前記プリフ
イリング開始位置Ａに新しいタンディッシュ７を用意し
ておき、前記使用済タンディッシュ７およびレードル４
の退避と同時に予め鋳込位置Ｂの反対側でレードルター
レット１に載置された新しいレードルをプリフイリング
開始位置Ａに回動し、ここから前記したと同様に新しい
レードル４から新しいタンディッシュ７に注湯を開始す
ると共に、注湯しながらレードル４とタンディッシュ７
およびプラズマトーチ１６を同期させて鋳込位置Ｂまで
回動させ、鋳込位置に到達したら直ちに鋳型１２への鋳
込みを開始すれば、鋳型１２内に鋳込まれた溶鋼がまだ
残っているうちに引続いて鋳込みが可能であり、連続し
た鋳込みができる。また、タンディッシュ７の交換の
際、一旦鋳込みを中断する場合、使用済タンディッシュ
７およびレードル４を退避位置に退避させると共に、鋳
型１２に鋳込まれた溶鋼は鋳片として一旦連続鋳造機外
に引抜いてしまう。そして、次の鋳込みを行う時には、
周知の方法で、鋳型側では次の鋳込みのためにダミーバ
ーの挿入，鋳型シール等の鋳込準備が行われる。また、
この鋳型側の鋳込準備中にプリフイリング開始位置Ａで
は次の鋳込みに使用される新しいタンディッシュ７と予
め溶鋼を充填したレードル４が用意される。そして、次
の鋳込みを開始する際には、前記したと同様にプリフイ
リング開始位置Ａからタンディッシュへの溶鋼の注入お
よび加熱が開始され、鋳込位置Ｂへ回動される。そし
て、鋳込位置Ｂに到達したら直ちに鋳込作業が開始され
る。
【００１２】図３は本発明の他の実施例を示した連続鋳
造機の図１と類似する概略的な平面図である。なお図３
においては図１と同様の部分には同じ符号を付してその
部分の重複した説明は省略する。鋳込動作が終った後の
タンディッシュカー８の退避位置Ｃに隣接してタンディ
ッシュ移載台車用レール２０が設置され、この移載台車
用レール２０上をタンディッシュ移載台車１８が前記退
避位置Ｃから側方の排滓位置Ｄまで往復走行するように
なっている。前記退避位置Ｃでタンディッシュカー８か
ら前記移載台車１８上に移された使用済タンディッシュ
７は排滓位置Ｄで傾転装置１９で横転され、内部の残滓
が排出された後、再びタンディッシュ移載台車１８から
タンディッシュカー８上に戻され、中間位置Ｅで必要な
保守・点検が施されプリフイリング開始位置Ａへ移動さ
れ、新たな溶鋼の入っているレードルからタンディッシ
ュ７へプリフイリングが開始される。
造機の図１と類似する概略的な平面図である。なお図３
においては図１と同様の部分には同じ符号を付してその
部分の重複した説明は省略する。鋳込動作が終った後の
タンディッシュカー８の退避位置Ｃに隣接してタンディ
ッシュ移載台車用レール２０が設置され、この移載台車
用レール２０上をタンディッシュ移載台車１８が前記退
避位置Ｃから側方の排滓位置Ｄまで往復走行するように
なっている。前記退避位置Ｃでタンディッシュカー８か
ら前記移載台車１８上に移された使用済タンディッシュ
７は排滓位置Ｄで傾転装置１９で横転され、内部の残滓
が排出された後、再びタンディッシュ移載台車１８から
タンディッシュカー８上に戻され、中間位置Ｅで必要な
保守・点検が施されプリフイリング開始位置Ａへ移動さ
れ、新たな溶鋼の入っているレードルからタンディッシ
ュ７へプリフイリングが開始される。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鋳
込位置の手前のプリフイリング位置からレードルとタン
ディッシュおよび溶鋼加熱用のプラズマトーチを同期し
て移動させて移動中にレードルからタンディッシュへの
溶鋼の注湯および加熱を行うようにしたので、鋳込位置
への到達後、直ちに鋳込開始が可能となり、プリフイリ
ングによるスライディングノズルの詰まり等の故障が生
じない。鋳型側の準備中にタンディッシュへの注湯がな
されるので、タンディッシュ側の充湯時間が短縮され、
生産性の向上が図られる。またプリフイリングと同時に
プラズマトーチで溶鋼を加熱するので、注湯初期におけ
るタンディッシュ内溶鋼温度を昇温することができ、鋳
片の品質向上，歩留り向上がもたらされる。さらに、タ
ンディッシュの交換もきわめて短時間で行えるので、一
旦鋳込みを中断することなく連続した鋳込みも可能にな
る等の効果を有する。
込位置の手前のプリフイリング位置からレードルとタン
ディッシュおよび溶鋼加熱用のプラズマトーチを同期し
て移動させて移動中にレードルからタンディッシュへの
溶鋼の注湯および加熱を行うようにしたので、鋳込位置
への到達後、直ちに鋳込開始が可能となり、プリフイリ
ングによるスライディングノズルの詰まり等の故障が生
じない。鋳型側の準備中にタンディッシュへの注湯がな
されるので、タンディッシュ側の充湯時間が短縮され、
生産性の向上が図られる。またプリフイリングと同時に
プラズマトーチで溶鋼を加熱するので、注湯初期におけ
るタンディッシュ内溶鋼温度を昇温することができ、鋳
片の品質向上，歩留り向上がもたらされる。さらに、タ
ンディッシュの交換もきわめて短時間で行えるので、一
旦鋳込みを中断することなく連続した鋳込みも可能にな
る等の効果を有する。
【図１】本発明の１実施例による循環鋳込装置の概略的
な平面図である。
な平面図である。
【図２】図１の実施例におけるレードルターレットの旋
回中心で裁断した垂直断面図である。
回中心で裁断した垂直断面図である。
【図３】本発明の他の実施例による循環鋳込装置の概略
的な平面図である。
的な平面図である。
１ レードルターレット ４，４ａ レードル ６ 円形レール ７ タンディッシュ ８ タンディッシュカー １０ ロータリジョイント １４ プラズマトーチ台車 １５ 走行レール １６ プラズマトーチ １８ タンディッシュ移載台車 １９ タンディッシュ傾転装置 Ａ プリフイリング開始位置 Ｂ 鋳込位置 Ｃ 退避位置 Ｄ 排滓位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｂ２２Ｄ 41/12 Ｂ２２Ｄ 41/12 Ａ (72)発明者 瀬良 泰三 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 光広 尊 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小澤 宏一 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号日 本鋼管株式会社内 (56)参考文献 実開 平５−24140（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−43449（ＪＰ，Ｕ)
Claims (2)
- 【請求項１】レードル，タンディッシュおよびプラズマ
トーチを同芯状に配置し、これらを同期させて同時に回
動させつつ鋳込位置の手前のプリフイリング位置から前
記タンディッシュへの注湯と前記プラズマトーチによる
溶鋼加熱を開始し、かつ鋳込位置までこれを継続し、前
記鋳込位置で鋳型への鋳込みを行うことを特徴とする連
続鋳造機の鋳込み方法。 - 【請求項２】両端にレードルを保持して中心まわりに回
転可能なレードルターレットと、該レードルターレット
と同芯にそのまわりを円形レールに沿って鋳込位置を通
るように回動するタンディッシュカーと、前記レードル
ターレットのまわりを前記鋳込位置の手前のプリフイリ
ング位置から該鋳込位置まで、固定設置されたプラズマ
トーチ用走行レール上を往復回転するプラズマトーチと
を有し、前記プラズマトーチは、前記プリフイリング位
置から前記タンディッシュカー上のタンディッシュ内に
挿入されて該タンディッシュ内の溶鋼を加熱するように
なっており、前記プリフイリング位置から前記タンディ
ッシュへの注湯および溶鋼加熱がなされつつ前記レード
ルターレット上のレードル，前記タンディッシュおよび
前記プラズマトーチが同期して前記鋳込位置へ同時に回
動することを特徴とする連続鋳造機の循環鋳込位置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4194773A JP2864313B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4194773A JP2864313B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0615421A JPH0615421A (ja) | 1994-01-25 |
| JP2864313B2 true JP2864313B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=16330010
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4194773A Expired - Fee Related JP2864313B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | 連続鋳造機の鋳込み方法および循環鋳込装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2864313B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN106424744B (zh) * | 2016-10-13 | 2018-03-20 | 湖南久泰冶金科技有限公司 | 一种旋转升降换包装置及其组成的雾化制粉设备 |
| CN109676098B (zh) * | 2019-03-06 | 2020-10-09 | 东北大学 | 一种真空感应炉一炉多锭浇铸装置及方法 |
| KR102462597B1 (ko) * | 2022-04-29 | 2022-11-07 | 한국지질자원연구원 | 바나듐 손실을 최소화한 염배소 바나듐광 수침출액으로부터의 바나듐 회수방법 |
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-
1992
- 1992-06-29 JP JP4194773A patent/JP2864313B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0615421A (ja) | 1994-01-25 |
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