JP2863252B2 - コルゲート管の製造方法 - Google Patents

コルゲート管の製造方法

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JP2863252B2 JP2076229A JP7622990A JP2863252B2 JP 2863252 B2 JP2863252 B2 JP 2863252B2 JP 2076229 A JP2076229 A JP 2076229A JP 7622990 A JP7622990 A JP 7622990A JP 2863252 B2 JP2863252 B2 JP 2863252B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、電力線、電話線などのケーブルを配管施工
する際に用いられるコルゲート管の製造方法に関するも
のである。
(従来の技術) この種コルゲート管の製造方法としては、例えば特開
昭62−141387号公報には、平板状の金属製帯板の長手方
向の中央を折り曲げて断面略U字状の谷部を設け、該帯
板をスパイラル状に巻回してコルゲート管を製造する方
法が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記公報には如何なる手段・方法を用
いて、平板状の金属製帯板の中央を折り曲げて長手方向
に対して断面略U字状の谷部を設け、更に前記帯板をス
パイラル状に巻回成形するかについては、具体的な方法
が提案されていない。
本発明は、平板状の金属製帯板を折り曲げつつスパイ
ラル状に巻回して、所望の外径寸法を有するコルゲート
管を製造できる方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本願の第1発明は、表裏両面が合成樹脂被膜によつて
被覆された平板状の金属製帯板を折り曲げつつスパイラ
ル状に巻回いてコルゲート管を連続して製造するにあた
り、上下のロールを一対とする複数のロール群の間に金
属製帯板を通過させて、該帯板を折り曲げてその長手方
向の中央に断面略U字状の谷部を形成すると共に、該帯
板の両側縁部の先端をカールさせてリング状の突条を形
成する。次いで、前記帯板を上下一対の制御ロールで挟
持しつつその前方に配設した第1曲げロールと第2曲げ
ロールとで所望の曲率に湾曲させて帯板の谷部が外周側
となるスパイラル状の管を巻回成形した後、該管外周面
を合成樹脂層で被覆することを特徴とするものである。
また、本願の第2発明は、前記スパイラル状に巻回成
形した管を搬送ロールで回転させつつ前進させ、管の外
径寸法を計測して一定時間の平均値を求め、該平均値と
所望とする管の外径設定値との差がなくなるように前記
帯板をスパイラル状に巻回する速度、または搬送ロール
の回転速度を制御しつつ管外周面を溶融状態の合成樹脂
で被覆することを特徴とするものである。
(作用) 上下のロールを一対とする複数のロール群の間を通過
する間に、平板状の金属製帯板は徐々に折り曲げられて
その長手方向の中央に断面略U字状の谷部が形成され、
これと同時に該帯板の両側縁部の先端がカールしてリン
グ状の突条が形成される。次いで、前記帯板は上下一対
の制御ロールで挟持されてその前方に配設した第1曲げ
ロールと第2曲げロールとで所望の曲率に湾曲し、帯板
の谷部が外周側となるスパイラル状の管が巻回成形され
る。
このスパイラル状の管の外周面を溶融状態の合成樹脂
で被覆すると、所望の外径を有するコルゲート管が得ら
れる。
また、前記スパイラル状に巻回成形した管を搬送ロー
ルで回転させつつ前進させ、管の外径寸法を計測して一
定時間の平均値を求め、該平均値と所望とする管の外径
設定値との差がなくなるように帯板をスパイラル状に巻
回する速度、または搬送ロールの回転速度を制御するの
で、合成樹脂で被覆されたコルゲート管の外径は一定と
なる。
(実 施 例) 以下、本発明の一実施例を図面にて詳細に説明する。
第1図は本発明の製造装置の概略を示す平面図、 第2図および第3図はロール加工機で平板状の金属製
帯板を折り曲げてから更にスパイラル状に巻回成形する
工程を示す概略図、第4図はスパイラル状の管の外周面
を溶融樹脂で被覆する工程の要部断面図、第5図は本発
明によって得られたコルゲート管の半断面図である。図
中符号1は金属製帯板、2は巻出ロール、3はロール加
工機、4は加熱装置、5は搬送ロール、6は第1押出
機、7は第2押出機、8は第3押出機、9は引取機、P
はコルゲート管である。
金属製帯板1は第2図(a)に示した如く、鋼板、ス
テンレス板等の金属板10の表裏両面をポリエチレン樹
脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂被膜11で被覆したもの
である。金属板10と合成樹脂被膜11の厚みは、所望とす
るコルゲート管Pの外径、使用条件等に応じて適宜選択
することができる。例えば、外径が150〜200mmのコルゲ
ート管を成形する場合には、幅寸法が80mm、厚みが0、
2〜1mm程度の金属板10の表裏両面を0、1〜0,5mmの厚
みを有する合成樹脂被膜11で被覆したものを使用すると
よい。
本発明では、この平板状の金属製帯板1をスパイラル
状に巻回成形するにあたり、第1図に示した如く巻出ロ
ール2から繰り出した帯板1の両側縁をロール30で拘束
しつつロール加工機3に送り込む。
ロール加工機3は上下のロールを一対とする複数のロ
ール群によつて構成されており、上下一対のロール31〜
36の間に帯板1を通過させると、平板状の帯板1は徐々
に折り曲げられてその中央に断面略U字状の谷部12が形
成され、これと同時にその両側縁部が円弧状にカールし
てリング状の突条13が形成される。
第2図(a)〜(e)はこの折り曲げ工程の一部を例
示したものであって、帯板1は上下のフラットロール31
の間を通過するときに第2図(a)に示した如く平板状
となつている。このフラットロール31より前方の各ロー
ルは、上方ロールが凸曲面、下方ロールが凹曲面となつ
ており、この上下一対の各ロールは帯板1の移動方向に
向ってその曲面の変化が徐々に大きくなつている。
このため、平板状の帯板1は上下一対のロール32a、3
2b、ロール34a、34bおよびロール36a、36bの間を通過す
る間に、第2図(b)〜(d)に示した如く徐々に折り
曲げられる。そして、この最終工程では、第2図(e)
に示した如く帯板1の中央に断面略U字状の谷部12が形
成されると共にその両側縁部にリング状の突条13が形成
される。
次いで、第3図に示した如く、帯板1は上下一対の制
御ロール37a、37bの間で挟持され、その前方に配設した
第1曲げロール38と第2曲げロール39で折り曲げられて
所望の曲率に湾曲し、前記谷部12が外周側となるスパイ
ラル状の管が巻回成形される。なお、前記各ロール31〜
39は駆動モータ(図示せず)と接続して一定速度で回転
しており、後述するセンサー50、制御装置等からの信号
を受けたときに、その回転速度が制御できるようになっ
ている。また、第1曲げロール38と第2曲げロール39の
位置を調整することによって、帯板1を適宜の曲率に湾
曲させることができるようになつている。
このようにしてスパイラル状に巻回成形された管は左
右一対の搬送ロール5と、その下方に配設した搬送ロー
ル(図示せず)で支持されて前進する。搬送ロール5は
軸棒51に複数個のガイドロール52を所定の間隔で配設し
たものであつて、駆動モータ(図示せず)と接続した軸
棒51を一定速度で回転させると、各ロール52が帯板1の
谷部12に嵌合してスパイラル状の管を回転させてつつ前
進させる。なお、隣接する帯板1の間隔は、各ガイドロ
ール52の間隔を変えることによって調整できるようにな
つている。
この搬送ロール5に沿って加熱装置4、第1押出機
6、第2押出機7、第3押出機8および引取機9が順次
設けられている。
この被覆工程のラインでは、まずスパイラル状の管を
加熱装置4内に搬送して管全体を加熱する。即ち、加熱
装置4は電熱ヒータ、ガスバーナその他適宜の加熱手段
によつて構成されており、該加熱装置4内を通過させる
間にスパイラル状の管を万遍なく50〜80℃に加熱する。
スパイラル状の管が加熱装置4から送り出されたと
き、帯板1の谷部12の外周側に熱風ブロワー41から熱風
を吹き付け、帯板1の谷部12のみを部分的に90〜130℃
に加熱する。そこで、スパイラル状の管の内周側に第1
押出機6から溶融樹脂を押し出し、この溶融樹脂を帯板
1の谷部12の内周面に融着させてその表面を押圧ロール
56で加圧する。押圧ロール56の外周面は前記谷部12の内
周面とほぼ一致する凹曲面に形成されているので、該押
圧ロール56で加圧された溶融樹脂は谷部12の内周面に圧
着して第4図および第5図に示した如く、所定の厚みを
もった合成樹脂層14が連続して形成される。
この被覆工程の際に、隣接する帯板1の間隔は搬送ロ
ール5のガイドロール52によって大きく拡げられている
ので、押出機6から押し出した溶融樹脂を帯板1の隙間
から谷部12の内周面に容易に融着させることができる。
次に、スパイラル状の管の外周面に冷風ブロワー6Aか
ら冷風を吹き付けて約70℃に冷却し、前記合成樹脂層14
をある程度硬化させる。一方、搬送ロール5で支持され
て回転しながら前進しているスパイラル状の管は、各ガ
イドロール52の間隔が狭くなっているために、隣接する
帯板1の側縁部同志が突き合わされる。そこで、この突
き合わされた帯板1の側縁部の外周面に熱風ブロワー42
から熱風を吹き付けて約90℃に加熱し、第2押出機7か
ら押し出した溶融樹脂で隣接する帯板1のそれぞれの側
縁部外周面を一体的に被覆してその表面を押圧ロール57
で加圧する。その後、冷風ブロワー7Aから管外周面に冷
風を吹き付けて前記溶融樹脂を50〜65℃に冷却し、隣接
する帯板1の側縁部同志を合成樹脂層15を介して一体的
に結合する。
最後に、熱風ブロワー43から熱風を管外周面に吹き付
けて70〜90℃に加熱した後、第3押出機8から溶融樹脂
を押し出して管外周面を被覆する。このとき、押出機8
からほぼ平坦な帯状の溶融樹脂を押し出し、該溶融樹脂
によつて第4図に示した如く1つの谷部12とその両側の
山部の外周面を一体的に被覆する。そこで、この溶融樹
脂を押圧ロール58で加圧して谷部12の外周面に圧着さ
せ、次いで山部の外周面を覆っている溶融樹脂を押圧ロ
ール59で加圧し、冷風ブロワー8Aから管外周面に冷風を
吹き付けて前記溶融樹脂を硬化させる。
なお、第1図には押圧ロール59を搬送ロール5の軸棒
51に設けたものを例示したが、この押圧ロール59は搬送
ロール5と別個に設けてもよい。かくして、外周面が合
成樹脂層16で完全に被覆されたコルゲート管Pが形成さ
れ、引取装置9で引き取られる。
前記成形工程において、スパイラル状に巻回した管の
外径寸法は時間の経過とともに変動することがあるの
で、本発明では次のようにして管の外径寸法が一定とな
るように制御する。
即ち、加熱装置4と熱風ブロワー41の間にはセンサー
50が配設されており、該センサー50が管の外径寸法を計
測する。この外径寸法の測定値は一定時間の平均値とし
て制御装置(図示せず)にインプットされ、この平均値
と予め制御装置にインプットされている所望とする管の
外径設定値との差が求められる。そこで、前記平均値と
外径設定値との差がなくなるように帯板をスパイラル状
に巻回する速度、または搬送ロール5の回転速度を制御
すると、コルゲート管Pの外径寸法は常に一定となる。
なお、本発明において、スパイラル状に巻回成形した
管の内周面および外周面を被覆する合成樹脂は、塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂その他適宜の熱可塑性合成
樹脂を使用することができる。
(発明の効果) 以上詳述した如く、本発明は上下のロールを一対とす
る複数のロール群の間に平板状の金属製帯板を通過させ
て徐々に折り曲げるので、その長手方向の中央に断面略
U字状の谷部を簡単に形成することができで、この成形
と同時に帯板の両側縁部の先端にリング状の突条を形成
することができる。そして、この折り曲げた帯板を一対
の制御ロールで挟持しつつその前方に配設した第1曲げ
ロールと第2曲げロールとで湾曲させるので、前記第1
曲げロールと第2曲げロールの位置を変えるだけで所望
の外径寸法を有するスパイラル管を製造することができ
る。
また、スパイラル状に巻回形成した管の外径寸法を制
御しつつ、その管外周面を溶融状態の合成樹脂で被覆す
るので、コルゲート管の外径は常に一定となる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであって、第1図は
本発明の製造装置の概略を示す平面図、第2図および第
3図はロール加工機で平板状の金属製帯板を折り曲げて
から更にスパイラル状に巻回成形する工程を示す概略
図、第4図はスパイラル状の管の外周面を被覆する工程
の要部断面図、第5図は本発明によって得られたコルゲ
ート管の半断面図である。 1……金属製帯板、10……金属板 11……合成樹脂被膜、12……谷部 13……リング状の突条 2……巻出ロール、3……ロール加工機 31、32…35、36……上下一対のロール 37……制御ロール、38……第1曲げロール 39……第2曲げロール 4……加熱装置、5……搬送ロール 56、57、58、59……押圧ロール 6、7、8……押出機、9……引取機
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 23:18 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21C 37/12 B21C 37/06 B29C 63/06 - 63/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表裏両面が合成樹脂被膜によって被覆され
    た平板状の金属製帯板を折り曲げつつスパイラル状に巻
    回してコルゲート管を連続して製造するにあたり、上下
    のロールを一対とする複数のロール群の間に前記金属製
    帯板を通過させて、該帯板の長手方向の中央に断面略U
    字状の谷部を形成すると共に該帯板の両側縁部の先端を
    カールさせてリング状の突条を形成し、次いで前記帯板
    を上下一対の制御ロールで挟持しつつその前方に配設し
    た第1曲げロールと第2曲げロールとで所望の曲率に湾
    曲させて帯板の谷部が外周側となるようにスパイラル状
    の管を巻回成形した後、該管の外周面を溶融状態の合成
    樹脂で被覆することを特徴とするコルゲート管の製造方
    法。
  2. 【請求項2】表裏両面が合成樹脂被膜によって被覆され
    た平板状の金属製帯板を折り曲げつつスパイラル状に巻
    回してコルゲート管を連続して製造するにあたり、上下
    のロールを一対とする複数のロール群の間に前記金属製
    帯板を通過させて、該帯板の長手方向の中央に断面略U
    字状の谷部を形成すると共に該帯板の両側縁部の先端を
    カールさせてリング状の突条を形成し、次いで前記帯板
    を上下一対の制御ロールで挟持しつつその前方に配設し
    た第1曲げロールと第2曲げロールとで所望の曲率に湾
    曲させて帯板の谷部が外周側となるようにスパイラル状
    の管を巻回成形し、また該管を搬送ロールで回転させつ
    つ前進させて管の外径寸法を計測して一定時間の平均値
    を求め、該平均値と所望とする管の外径設定値との差が
    なくなるように前記帯板をスパイラル状に巻回する速
    度、または搬送ロールの回転速度を制御しつつ管外周面
    を溶融状態の合成樹脂で被覆することを特徴とするコル
    ゲート管の製造方法。
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