JP2862726B2 - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子

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JP2862726B2 JP10679292A JP10679292A JP2862726B2 JP 2862726 B2 JP2862726 B2 JP 2862726B2 JP 10679292 A JP10679292 A JP 10679292A JP 10679292 A JP10679292 A JP 10679292A JP 2862726 B2 JP2862726 B2 JP 2862726B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体発光素子に関
し、特にGaAs基板に格子整合するAlGaInP系
混晶からなる半導体レーザ素子等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体発光素子は、情報記録再生
装置の光源をはじめとして光通信や光計測制御等の分野
において幅広く利用されている。光ディスク、ビデオデ
ィスク等の情報記録再生装置においては、その光源の発
振波長が短く光スポットが小さく絞れるほど、高密度に
記録することができるので好ましい。GaAs基板に格
子整合するAlGaInP混晶を用いた半導体レーザ素
子は、波長600nm帯の短波長の可視光が得られるた
め上記光源として特に注目されている。GaAs基板に
格子整合する該混晶としては、(AlyGa1-yxIn
1-xP(yは0以上1以下であり、xはほぼ0.5であ
る)が挙げられる。
【0003】これまでAlGaInP系の混晶を用いた
半導体発光素子として様々な構造のものが提案されてい
る。図3は、このようなAlGaInP系の半導体レー
ザ素子の一例を示した要部断面図である。図3に示す半
導体レーザ素子は、SBR(Serectively Buried Ridge
Waveguide)構造とよばれ、以下に説明するように、有
機金属気相成長(MOCVD)法によって3回の結晶成
長工程により作製される。
【0004】まず、第1回目の成長工程にて、n型Ga
As基板31上に、減圧MOCVD法によってn型Al
GaInPクラッド層(以下、n型クラッド層という)
32、GaInP活性層33、p型AlGaInPクラ
ッド(以下、p型クラッド層という)層34、p型Ga
InP中間層35、p型GaAs層36が順次成長され
る。
【0005】第1回目の成長工程終了後、p型GaIn
P中間層35、p型GaAs層36およびp型クラッド
34は、適当なエッチング法によってエッチングされ、
メサ状のストライプ部が形成される。
【0006】次いで第2回目の成長工程で、上記メサス
トライプ部の上面以外の部分にn型GaAs電流阻止層
37が選択的に成長される。さらに、第3回目の成長工
程で、上記メサストライプ部の上面を含む全面にp型G
aAsコンタクト層38が積層形成され、その後、基板
31側とコンタクト層38側にそれぞれ電極(図示せ
ず)が形成されてダブルヘテロ型半導体レーザ素子が作
製される。
【0007】この構造においては、p型クラッド層3
4、n型GaAs電流阻止層37およびp型GaAsコ
ンタクト層38の接合部分がpnp構造となるためこの
部分では電流が流れず、活性層33への電流注入領域は
上記メサストライプ部のみに限定される。n型GaAs
電流阻止層37は光吸収層としても機能し、これにより
光導波路が形成されている。
【0008】また、中間層35を構成するGaInP
は、p型クラッド層34の価電子帯エネルギーとp型G
aAs層36の価電子帯エネルギーの中間の値の価電子
帯エネルギーを有する。したがって、このp型GaIn
P中間層35が存在することにより、正孔の注入に対す
る障壁として作用するp型クラッド層34とp型GaA
s層36との間の価電子帯側のバンド構造の不連続性が
低減されるので、この部分では電流が流れやすくなる。
上記中間層35は、GaInP以外でも、その価電子帯
エネルギーが、p型クラッド層34を形成するAlGa
InPの価電子帯エネルギーとp型GaAs層36を形
成するGaAsの価電子帯エネルギーの間の値を有する
混晶、すなわちAlGaAsやp型クラッド層34を形
成するAlGaInPよりもAl混晶比の低いAlGa
InPで形成されてもよい。
【0009】ところで、半導体レーザ素子の高機能化の
一つとして素子の駆動電流を低減することが挙げられ
る。この駆動電流の低減化により、消費電力が抑制され
るので、特にシステムの携帯化などに非常に有効であ
る。図3に示した半導体レーザ素子において駆動電流の
低減化を図る一つの方法としては、例えば上記メサスト
ライプ部の幅を狭くすることが挙げられる。
【0010】しかしながら、メサストライプ部の幅を狭
くしようとすると、p型GaAsコンタクト層38に対
するメサストライプ部の開口面積が極端に狭くなるため
にこの部分での抵抗が大きくなり、素子の駆動電圧が増
大するという欠点があった。また、メサストライプ部の
幅が狭くなると、メサエッチング、選択成長の加工が困
難になり、精度よく製品を製造することが難しくなるた
め、歩留りが低下するという欠点があった。
【0011】これらの欠点を解決するために、例えば、
特開平4−10685号公報に開示される構造の半導体
レーザ素子が提案されている。図4にこの半導体レーザ
素子の要部構造を示す。この半導体レーザ素子において
は、図3に示した半導体レーザと同様に、n型GaAs
基板41上に、n型AlGaInPクラッド層(以下、
n型クラッド層という)42、GaInP活性層43、
メサストライプ部が形成されたp型AlGaInP層
(以下、p型クラッド層という)44、p型GaInP
中間層45およびp型GaAs層46が積層形成されて
いる。上記p型クラッド層44のメサストライプ部の上
面以外には、第2回目の成長工程によって、p型GaI
nP層411、p型GaAs層412、n型GaAs電
流阻止層47が積層形成されている。その後、さらに第
3回目の成長工程で、上記メサストライプ部の上部を含
む全面にp型GaAsコンタクト層48が積層形成さ
れ、基板41側とコンタクト層48側にそれぞれ電極
(図示せず)が形成されてダブルヘテロ型半導体レーザ
素子が作製される。この半導体レーザにおいては、メサ
ストライプ部の両側面を覆ったp型GaInP層411
およびp型GaAs層412にも電流が流れることがで
きるのでコンタクト層48に対応するメサストライプ部
の実質的な開口面積が大きくなり、抵抗の増大を抑制す
ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図4に示した
半導体レーザ素子では、p型GaInP層411および
p型GaAs層412が上記メサストライプ部の傾斜し
た側面だけでなく、p型クラッド層44のメサストライ
プ部以外の平坦な面413上にも積層されているため、
これらp型GaInP層411、p型GaAs層412
において、メサストライプ部の側面を覆っている傾斜部
分だけでなく平坦な部分にまで電流が広がってしまい、
活性層43への電流の注入幅が広くなりすぎるという問
題がある。これを解決するためには、第2回目の結晶成
長工程にてp型GaAs層412まで積層形成した後、
p型クラッド層44の上記平坦な面413上のp型Ga
InP層411、p型GaAs層412を除去し、第3
回目の成長工程でn型GaAs電流阻止層47を積層
し、その後第4回目の結晶工程でコンタクト層48を形
成すればよい。しかし、この場合は上記のように結晶の
成長工程が4回必要となるため、製造工程が複雑になる
という欠点がある。
【0013】本発明は、上記欠点を解決しようとするも
のであり、駆動電圧を増大することなく駆動電流が低減
され、しかも少ない工程で製造することができる半導体
発光素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体発光素子
は、n型GaAs基板上に、該基板に格子整合するAl
GaInP系混晶を用いて形成したダブルヘテロ型積層
構造を有する半導体発光素子であって、n型(Alt
1-tsIn1-sP(tは0より大で1以下であり、s
は0より大で1未満である)からなるクラッド層、(A
uGa1-uvIn1-vP(uは0以上1未満であり、v
は0より大で1未満である)からなる活性層、およびメ
サストライプ部を有するp型(AltGa1-tsIn1-s
Pからなるクラッド層がこの順に積層形成され、該p型
(AltGa1-tsIn1-sPクラッド層のメサストライ
プ部の両側に、両性不純物がドーピングされたAlGa
As層および、該p型(AltGa1-tsIn1-sPクラ
ッド層よりもAl混晶比が小さく、かつ両性不純物がド
ーピングされた(AlpGa1-pqIn1-qP(pは0以
上1未満であり、qは0より大で1未満である)層のう
ち少なくとも一方の層が積層形成されており、そのこと
により上記目的が達成される。
【0015】
【作用】本発明にあっては、p型クラッド層のメサスト
ライプ部の両側に形成された半導体層に両性不純物がド
ーピングされている。p型クラッド層においては、該メ
サストライプ部の側面と該メサストライプ部以外の面で
は混晶の結晶面が異なるため、該p型クラッド層上に積
層形成された半導体層は、該両性不純物によって該側面
上ではp型半導体層となり、メサストライプ部以外の面
ではn型半導体層となる。よって、メサストライプ部底
部の幅はn型半導体層によって制限されて電流注入幅が
狭くなるので注入電流は低減されるが、メサストライプ
部の上部の実質的な開口面積は広がるので駆動電圧は増
大しない。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0017】図1は本発明の第1実施例の要部を示する
模式図である。
【0018】n型GaAs基板1上には、第1回目の結
晶成長工程において減圧MOCVD法によって積層され
たn型(AltGa1-tsIn1-sP(tは0より大で1
以下であり、sは0より大で1未満である)クラッド層
(以下、n型クラッド層という)2、ノンドープ(Al
uGa1-uvIn1-vP(uは0以上1未満であり、vは
0より大で1未満である)活性層3、p型(AltGa
1-tsIn1-sPクラッド層(以下、p型クラッド層と
いう)4、およびp型GaInP中間層5がこの順序で
形成されている。n型GaAs基板1の上面9はGaA
s結晶の(100)面である。
【0019】上記中間層5は、p型クラッド層4の上に
積層形成された後に、p型クラッド層4とともにフォト
リソグラフ法とウェットエッチングによりエッチングさ
れ、メサストライプが形成される。このとき、メサスト
ライプ部の側面10には混晶の(111)面が現れてお
り、上記p型クラッド層4におけるメサストライプ部以
外の平坦な面11には該混晶の(100)面が現れてい
る。
【0020】上記p型クラッド層4には、そのメサスト
ライプ部の上面を除いて、第2回目の成長工程において
MBE(分子線エピタキシ)法によって積層されたAl
GaAs層6およびGaAs層7が形成されており、こ
れら2層には両性不純物がドーピングされている。その
ため、AlGaAs層6およびGaAs層7は、メサス
トライプ部の傾斜した側面10上に積層された部分、す
なわち図1中示した破線より内側の部分においては、p
型AlGaAs層6b、p型GaAs層7bとなり、p
型クラッド層4における上記平坦な面11上に積層され
た部分、すなわち該破線より外側の部分においては、n
型AlGaAs層6a、n型GaAs層7aとなる。
【0021】さらに上記構成の上に、第3回目の結晶成
長工程においてMOCVD法により積層されたp型Ga
Asコンタクト層8が形成されている。
【0022】上述のように基板1上にn型クラッド層2
からコンタクト層8が形成された後、通常の方法により
基板側1およびコンタクト層8側にそれぞれ電極(図示
せず)が形成され、半導体発光素子が作製される。
【0023】上記両性不純物は、積層する結晶面の面方
位によって不純物原子が占有する格子位置が異なるた
め、アクセプタまたはドナーとなり得る不純物である。
このような両性不純物としてはIV族元素があげられ、第
1実施例と後述の第2実施例ではSiを用いた。IV族原
子は、通常III-V族半導体にドナーとしてドーピングさ
れるが、本発明においては、上記メサストライプ部の側
面10が(m11)面であるため、V族原子の付着係数
が低くIV族原子がIII−V族半導体においてV族原子の
格子位置に取り込まれるようになる。よって該側面10
上に積層した部分においては、該両性不純物はアクセプ
タとして作用し、この部分に成長した結晶はp型結晶と
なる。また、p型クラッド層4の上記平坦な面11は
(100)面であるため、III族原子の格子位置に両性
不純物が取り込まれ、両性不純物はドナーとして作用す
るため、平坦な面11上に成長した部分はn型結晶とな
る。MBE法を用いた場合は、特にこの不純物が両性不
純物として有効に作用するため好適である。
【0024】基板上に積層形成する各層の組成は、それ
ぞれ基板と格子整合するように設定されており、そのた
め、n型クラッド層2、活性層3およびp型クラッド層
4を形成するAlGaInPの上記混晶比s、vはほぼ
0.5であることが好ましい。第1実施例では基板1か
らコンタクト層8を以下の混晶を用いて形成した。
【0025】基板1:GaAs(Si:2×1018cm
-3)、n型クラッド層2:n型(Al0.7Ga0.30.5
In0.5P(Se:1×1018cm-3)、活性層3:ノ
ンドープGa0.5In0.5P、p型クラッド層4:p型
(Al0.7Ga0.30.5In0.5P(Zn:6×1017
-3)、中間層5:p型Ga0.5In0.5P(Zn:1×
1018cm-3)、AlGaAs層6:Al0.5Ga0.5
s(Si:1×1018cm-3)、GaAs層7:GaA
s(Si:2×1018cm-3)、コンタクト層8:Ga
As(Zn:2×1018cm-3)。
【0026】第1実施例において、上記n型AlGaA
s層6aおよびn型GaAs層7aは電流阻止層として
働く。注入電流は、コンタクト層8から中間層5、p型
クラッド層4を通る経路以外に、コンタクト層8からp
型GaAs層7b、p型AlGaAs層6b、p型クラ
ッド層4を通る経路で流れ、活性層3に注入される。そ
のため、活性層3への電流の注入幅(メサストライプ部
底部の幅)が狭いので駆動電流の低減が図れ、かつコン
タクト層8に対するメサストライプ部の開口面積が大き
くなるので、駆動電圧の増大を抑制することができる。
【0027】また、AlGaAs層6はその価電子帯エ
ネルギーがp型クラッド層4の価電子帯エネルギーとp
型GaAsコンタクト層8の価電子帯エネルギーとの中
間の値であるので、p型クラッド層4とp型GaAsコ
ンタクト層8の間のバンド構造の不連続性が緩和され
る。これにより、この部分においては電流が流れやすく
なる。
【0028】図2は本発明の第2実施例を示す縦断面図
である。第2実施例においては、結晶成長はMBE法の
みによって行った。
【0029】n型GaAs基板21上には、第1実施例
と同様に、n型クラッド層22、ノンドープ活性層2
3、メサストライプ部を有するp型クラッド層24、お
よびp型の中間層25が積層形成されており、さらに該
中間層25の上にp型GaAs層29が積層形成されて
いる。上記メサストライプ部の側面212には混晶の
(111)面が現れており、上記p型クラッド層24に
おけるメサストライプ部以外の平坦な面213には該混
晶の(100)面が現れている。
【0030】上記メサストライプ部の上面を除いた領域
には、Al混晶比がp型クラッド層24より小さい(A
pGa1-pqIn1-qP(pは0以上1未満であり、q
は0より大で1未満である)層210、AlGaAs層
26およびGaAs層27が積層形成されており、これ
ら3層には両性不純物がドーピングされている。よっ
て、第1実施例と同様に、図2中示した破線より内側の
部分においては、該3層は、それぞれp型(AlpGa
1-pqIn1-qP層210b、p型AlGaAs層26
b、およびp型GaAs層27bとなり、該破線より外
側の部分においては、それぞれn型(AlpGa1-pq
In1-qP層210a、n型AlGaAs層6a、およ
びn型GaAs層7aとなる。
【0031】さらに上記構成の上に、第3回目の結晶成
長工程においてMOCVD法によりp型GaAsコンタ
クト層28が形成され、その後、通常の方法により基板
側21およびコンタクト層28側にそれぞれ電極(図示
せず)が形成され、半導体発光素子が作製される。
【0032】第2実施例では、基板21からコンタクト
層28を以下の混晶を用いて形成した。尚、(Alp
1-pqIn1-qP層210においても、基板21と格
子整合させるため、混晶比qはほぼ0.5であることが
好ましい。
【0033】基板21:GaAs(Si:2×1018
-3)、n型クラッド層22:n型(Al0.7Ga0.3
0.5In0.5P(Si:1×1018cm-3)、活性層2
3:ノンドープGa0.5In0.5P、p型クラッド層2
4:p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P(Be:1×
1018cm-3)、中間層25:p型Ga0.5In0.5
(Be:1×1018cm-3)、p型GaAs層29:G
aAs(Be:1×1018cm-3)、(AlpGa1-p
qIn1-qP層210:Ga0.6InP0.4(Si:1×1
18cm-3)、AlGaAs層26:Al0.5Ga0.5
s(Si:1×1018cm-3)、GaAs層27:Ga
As(Si:2×1018cm-3)、コンタクト層28:
GaAs(Be:2×1018cm-3)。
【0034】第2実施例の半導体発光素子において、上
記n型(AlpGa1-pqIn1-qP層210a、n型A
lGaAs層26aおよびn型GaAs層27aは電流
阻止層として働く。注入電流は、コンタクト層28から
p型GaAs層29、中間層25、p型クラッド層24
を通る経路以外に、コンタクト層28からp型GaAs
層27b、p型AlGaAs層26b、p型(Alp
1-pqIn1-qP層210b、p型クラッド層24を
通る経路で流れ、活性層33に注入される。第2実施例
においても、活性層23への電流の注入幅が狭いので駆
動電流の低減が図れ、かつコンタクト層28に対するメ
サストライプ部の開口面積が大きくなるので、駆動電圧
の増大が抑制される。
【0035】第2実施例においては、p型AlGaAs
層26aの価電子帯エネルギーとp型クラッド層24の
価電子帯エネルギーとの中間の値の価電子帯エネルギー
を有するp型(AlpGa1-pqIn1-qP層210bが
存在することにより、p型クラッド層24とp型GaA
sコンタクト層28の間のバンド構造の不連続性が第1
実施例よりさらに緩和されるので、この部分においてさ
らに電流が流れやすくなる。
【0036】また、第2実施例においては、コンタクト
層28を省略し、p型GaAs層29およびp型GaA
s層27bに直接電極を形成することも可能である。こ
の場合は、第3回目の成長工程を省略することができる
ので、工程数をさらに少なくすることができる。
【0037】また、本発明は、量子井戸構造、光ガイド
層を有する構造、結晶性改善のためのバッファ層を有す
る構造等の構造を有する半導体発光素子においても適用
することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、半導体発光素子の駆動
電圧を増大させることなく、その駆動電流の低減化を図
ることができる。
【0039】本発明の半導体発光素子は、特別の装置を
備えることなく、容易にかつ3回以下の結晶成長工程で
作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す模式図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す模式図である。
【図3】従来の半導体レーザ装置の要部を示す縦断面図
である。
【図4】従来の別の半導体レーザ装置の要部を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 n型GaAs基板 2 n型(AltGa1-tsIn1-sPクラッド層 3 (AluGa1-uvIn1-vP活性層 4 p型(AltGa1-tsIn1-sPクラッド層 6 AlGaAs層 10 メサストライプ部側面 21 n型GaAs基板 22 n型(AltGa1-tsIn1-sPクラッド層 23 (AluGa1-uvIn1-vP活性層 24 p型(AltGa1-tsIn1-sPクラッド層 26 AlGaAs層 210 (AlpGa1-pqIn1-qP層 212 メサストライプ部側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 康夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 ▲高▼橋 向星 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−227090(JP,A) 特開 平3−206679(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 H01L 33/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】n型GaAs基板上に、該基板に格子整合
    するAlGaInP系混晶を用いて形成したダブルヘテ
    ロ型積層構造を有する半導体発光素子であって、 n型(AltGa1-tsIn1-sP(tは0より大で1以
    下であり、sは0より大で1未満である)からなるクラ
    ッド層、 (AluGa1-uvIn1-vP(uは0以上1未満であ
    り、vは0より大で1未満である)からなる活性層、 メサストライプ部を有し、該メサストライプ部の両側面
    を含む第1の表面と、該メサストライプ部の該側面以外
    の表面を含む第2の表面と、を有するp型(AltGa
    1-tsIn1-sPからなるクラッド層と、 がこの順に積層形成され、 該p型(AltGa1-tsIn1-sPクラッド層のメサ
    ストライプ部の両側に、両性不純物がドーピングされ
    たAlGaAs層および、該p型(AltGa1-ts
    1-sPクラッド層よりもAl混晶比が小さく、かつ両
    性不純物がドーピングされた(AlpGa1-pqIn1-q
    P(pは0以上1未満であり、qは0より大で1未満で
    ある)層のうち少なくとも一方を含む第1の半導体層が
    積層形成されており、 該第1の半導体層は、該第1の表面上における部分の導
    電型と、該第2の表面上における部分の導電型とが異な
    る、 半導体発光素子。
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