JPH06350193A - 半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子

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JPH06350193A
JPH06350193A JP16395793A JP16395793A JPH06350193A JP H06350193 A JPH06350193 A JP H06350193A JP 16395793 A JP16395793 A JP 16395793A JP 16395793 A JP16395793 A JP 16395793A JP H06350193 A JPH06350193 A JP H06350193A
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JP
Japan
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layer
semiconductor laser
optical confinement
confinement layer
active layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP16395793A
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English (en)
Inventor
Akira Iketani
晃 池谷
Tetsuro Ijichi
哲朗 伊地知
Toshio Kikuta
俊夫 菊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した温度特性と低しきい値電流を有する
半導体レーザ素子を提供する。 【構成】 GaAs基板37上にInGaPクラッド層
33、光閉じ込め層34、量子井戸構造からなる活性層
31、光閉じ込め層35、InGaPクラッド層32を
順次積層した半導体レーザ素子において、光閉じ込め層
34、35をIn1 -xGax Asy 1-y (ただし、
0.52≦x≦1.0、0≦y≦1.0)により構成
し、光閉じ込め層34、35のエネルギーバンドギャッ
プを、活性層31側から層厚方向に連続的に拡大するよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、しきい値電流や発光効
率などの温度特性の安定したGaAs系量子井戸半導体
レーザ素子に関する。
【0002】
【従来技術】InGaPからなるクラッド層を有するG
aAs系量子井戸半導体レーザ素子は、例えば図4
(a)に示すような構造をしており、発振波長は0.9
8μm帯である。図中、1は歪量子井戸構造からなる活
性層であり、層厚は10nm以下である。2は光を閉じ
込めて導波路を形成する25nm厚のGaAsからなる
光閉じ込め層であり、活性層1の上下に形成されてい
る。3はp−InGaPクラッド層、4はn−InGa
Pクラッド層、5はp−GaAsキャップ層、6はn−
GaAs基板である。
【0003】ところで、半導体レーザ素子のレーザ動作
の温度安定性を高めるためには、素子の直列抵抗成分を
下げ、発熱を抑えるとともに、キャリアの閉じ込め効果
を高めてキャリアのオーバーフローを抑えることが有効
である。図5(a)は、このようなことを考慮して温度
安定性を高めた素子を示したもので、上記図4(a)に
示したGaAs系量子井戸半導体レーザ素子において、
光閉じ込め層の構成を替えたものを示したものである。
図5(a)において、光閉じ込め層12はGaAsに格
子整合する3層のIn1 -xGax Asy 1-y 層12
a、12b、12cから構成されている四元光閉じ込め
層である。各層の組成は、12aはIn0.37Ga0.63
0.240.76、12bはIn0.28Ga0.72As0.42
0.58、12cはIn0.15Ga0.85As0.700.30であ
る。
【0004】図4(b)、図5(b)は、それぞれ図4
(a)および図5(a)2に示した素子の熱平衡状態の
エネルギーバンドを示したものである。図4(b)から
わかるように、光閉じ込め層2とp−InGaPクラッ
ド層3の界面にバンドギャップ差に起因するスパイクが
生じており、キャリアの注入が悪い。また、光閉じ込め
層2がGaAsのみからなり、エネルギーバンドがフラ
ットなので、キャリアはオーバーフローしやすい。一
方、図5(b)からわかるように、光閉じ込め層12は
活性層1に注入されるキャリアが良好に閉じ込められ、
オーバーフローしにくい構造となっている。また、光閉
じ込め層12とp−InGaPクラッド層3の界面に生
ずるバンドギャップ差に起因するスパイクは、図4
(b)の場合よりも小さくなっており、電気抵抗が減少
している。さらにIn1 -xGax Asy1-y 層12
a、12b、12cの各ヘテロ界面でも、生ずるスパイ
クは小さく、キャリアの障壁は低くなる。これらのこと
から、3層の四元光閉じ込め層12を用いると、しきい
値電流の温度による変化が、GaAsのみからなる光閉
じ込め層2を用いた場合よりも小さくなり、温度特性が
向上する(図3(b)、(c)参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように光閉じ込め層を複数の四元層で構成すると、次の
ような問題があった。即ち、 1)障壁数が増加すると、それぞれの障壁で生じる抵抗
成分のトータルを無視できなくなり、この抵抗分が素子
の発熱の原因となって、しきい値電流の温度特性の向上
に限界を生ずる。 2)障壁数が増加し、ヘテロ界面が多くなると、ヘテロ
界面の結晶性の不完全性などに起因する非発光再結合な
どのリーク電流が大きくなるため、しきい値電流が大き
くなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決した半導体レーザ素子を提供するもので、GaAs基
板上にInGaPクラッド層、光閉じ込め層、量子井戸
構造からなる活性層、光閉じ込め層、InGaPクラッ
ド層を順次積層した半導体レーザ素子において、光閉じ
込め層はIn1 -xGax Asy 1-y (ただし、0.5
2≦x≦1.0、0≦y≦1.0)からなり、光閉じ込
め層のエネルギーバンドギャップは、活性層側から層厚
方向に連続的に拡大することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上述のように、In1 -xGax Asy
1-y (ただし、0.52≦x≦1.0、0≦y≦1.
0)からなる光閉じ込め層のエネルギーバンドギャップ
を、組成を変えることにより、活性層側から層厚方向に
連続的に拡大すると、活性層とクラッド層の間で、バン
ドギャップの不連続により生ずるスパイクを小さくする
ことができ、障壁で生じる抵抗を小さくすることができ
る。また、ヘテロ界面をなくすることができるので、非
発光再結合にともなう問題も生じない。なお、ここで
0.52≦x≦1.0、0≦y≦1.0としたのは、G
aAsに格子整合させるためである。
【0008】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本発明
を詳細に説明する。図1(a)、(b)は、それぞれ本
発明にかかる0.98μm帯歪量子井戸半導体レーザ素
子の一実施例の横断面図および熱平衡状態のエネルギー
バンド図である。図中、31は9nmのInGaAs量
子井戸層31aと上下各20nmのGaAsバリア層3
1bからなる歪量子井戸活性層である。32、33は、
それぞれ各2μmのp−InGaPクラッド層およびn
−InGaPクラッド層である。34、35は、バンド
ギャップが活性層31側において1.42eV、クラッ
ド層32、33側において1.91eVであり、活性層
31側からクラッド層32、33側に連続的に拡大する
50nm厚のIn1 -xGax Asy 1-y 四元層からな
る光閉じ込め層である。36はGaAsキャップ層、3
7はn−GaAs基板である。光閉じ込め層34、35
の活性層31側からの厚さとバンドギャップおよび組成
の変化を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】上記素子は以下のようにして製作する。即
ち、 1)先ず、図2に示すように、減圧MOCVD法により
基板37上にn−InGaPクラッド層33からGaA
sキャップ層36までを順次積層して、エピタキシャル
ウェハを形成する。 2)次いで、リッジ導波路38を形成する。リッジ導波
路38は幅が約3μm、高さが約3μm、共振器長は1
200μmである。 3)次いで、リッジ導波路38の両側を、GaAsキャ
ップ層36のみを露出させて、ポリイミド埋め込み層3
9により埋め込む。 4)次いで、GaAsキャップ層36上にp電極41
を、基板37の厚さを100μmに調整した後に裏側に
n電極42を形成する。
【0011】上記素子について、発振しきい値電流、発
光効率の温度依存性を調べるために、パルス電流駆動に
よる電流−光出力特性を、素子温度を10℃、25℃、
40℃、55℃、70℃と変えて測定した。その結果を
図3(a)に示す。なお、比較例1として、光閉じ込め
層をGaAsで構成した素子(図4)の測定結果を図3
(b)に、比較例2として、光閉じ込め層をInGaA
sPを用いた3層の段階的な四元層で構成した素子(図
5)の測定結果を図3(c)に示す。これらの結果から
以下のことがわかる。即ち、比較例1の光閉じ込め層を
GaAsで構成した素子は、図3(b)に示すように、
温度が高くなるとしきい値電流が益々高くなり、発光効
率もそれにしたがって低下する。また、比較例2の光閉
じ込め層をInGaAsPを用いた3層の段階的な四元
層で構成した素子は、図3(c)に示すように、しきい
値電流と発光効率の温度変化はともに図3(b)に示し
た素子よりも小さくなっている。ところが、本実施例で
は、図3(a)に示すように、しきい値電流の温度変化
は図3(c)に示した比較例2の素子よりもさらに小さ
くなっており、発光効率も温度によりほとんど変化しな
い。
【0012】ところで、半導体レーザ素子の発振しきい
値の温度変化は、一般に特性温度(T0 )という特性値
で比較される。特性温度は以下の式で表現される。 T0 (K)=(T1 −T2 )/ln(Ith1 /Ith2 ) Ith1 :素子温度T1 のときのしきい値電流 Ith2 :素子温度T2 のときのしきい値電流 T1 =10℃、T2 =70℃としたときのIth1 および
th2 は、図3より表2に示すような値となる。
【0012】
【表2】
【0013】上記式により算出した特性温度は、本実施
例では310K、比較例1では90K、比較例2では2
90Kである。このように、光閉じ込め層を連続的にバ
ンドギャップ幅を変化させた四元層で構成すると、従来
の素子に比較して優れた温度特性と低しきい値電流を有
する半導体レーザ素子を実現することができる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、G
aAs基板上にInGaPクラッド層、光閉じ込め層、
量子井戸構造からなる活性層、光閉じ込め層、InGa
Pクラッド層を順次積層した半導体レーザ素子におい
て、光閉じ込め層はIn1 -xGax Asy 1-y (ただ
し、0.52≦x≦1.0、0≦y≦1.0)からな
り、光閉じ込め層のエネルギーバンドギャップは、活性
層側から層厚方向に連続的に拡大するため、安定した温
度特性と低しきい値電流を有する半導体レーザ素子を得
ることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、それぞれ本発明に係る半導
体レーザ素子の一実施例の横断面図および熱平衡状態の
エネルギーバンド図である。
【図2】上記実施例の斜視図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は、それぞれ上記実施
例、比較例1、2の電流−光出力特性の温度変化を示す
図である。
【図4】(a)、(b)は、それぞれ従来の半導体レー
ザ素子の横断面図および熱平衡状態のエネルギーバンド
図である。
【図5】(a)、(b)は、それぞれ従来の他の半導体
レーザ素子の横断面図および熱平衡状態のエネルギーバ
ンド図である。
【符号の説明】
31 活性層 31a 量子井戸層 31b バリア層 32 p−InGaPクラッド層 33 n−InGaPクラッド層 34、35 光閉じ込め層 36 キャップ層 37 基板 38 リッジ導波路 39 ポリイミド埋め込み層 41 p電極 42 n電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GaAs基板上にInGaPクラッド
    層、光閉じ込め層、量子井戸構造からなる活性層、光閉
    じ込め層、InGaPクラッド層を順次積層した半導体
    レーザ素子において、光閉じ込め層はIn1 -xGax
    y 1-y (ただし、0.52≦x≦1.0、0≦y≦
    1.0)からなり、光閉じ込め層のエネルギーバンドギ
    ャップは、活性層側から層厚方向に連続的に拡大するこ
    とを特徴とする半導体レーザ素子。
JP16395793A 1993-06-08 1993-06-08 半導体レーザ素子 Pending JPH06350193A (ja)

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JP (1) JPH06350193A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6078602A (en) * 1996-02-12 2000-06-20 Nec Corporation Separate confinement heterostructured semiconductor laser device having high speed characteristics
JP2008124123A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置
JP2009081249A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置

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JP2008124123A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置
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