JP4830356B2 - 半導体発光素子及び半導体発光装置 - Google Patents

半導体発光素子及び半導体発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体発光素子及びその製造方法、並びに半導体発光装置及びその製造方法に関するものであり、より詳しくは、光取り出し構造に関するものである。
従来から、基板上に複数の化合物半導体層を積層して形成した化合物半導体発光素子が知られている。例えば、赤色発光ダイオードや、1.3〜1.5μm帯の光通信に用いられる赤外レーザ・ダイオードなどが、基板上にエピタキシャル成長によって形成された、ガリウム砒素(GaAs)系あるいはインジウム・リン(InP)系などのIII−V族化合物半導体層を材料にして形成されている。
これらの化合物半導体発光素子の作製では、基板上に複数の化合物半導体層を積層して形成した後に、ウエットエッチングによって各化合物半導体層を選択的に除去して、各発光素子の発光領域をメサ構造に成形したり、発光素子間を素子分離したりする方法がよく用いられる。エッチングに用いられるエッチャントは、除去しようとする化合物半導体層の構成元素に応じて適宜選択される。
例えば、後述の特許文献1では、(100)面を主面とするn型InP基板の上に、n型InPバッファ層、non−InGaAsP活性層、p型InPクラッド層、およびp型InGaAsPエッチングダミー層を順次積層して形成した後、酸化シリコンからなるエッチングマスクを用いたウエットエッチングによって、[011]方向に延在したストライプ状の活性層を形成する半導体発光素子の製造方法が示されている。
この際、臭素と臭化水素を含むエッチャント(HBr−Br2−H2O)を用い、エッチング時間を制御しながら、p型InGaAsPエッチングダミー層、p型InPクラッド層、non−InGaAsP活性層、n型InPバッファ層、およびn型InP基板の一部をエッチングして、上記ストライプ状の活性層を含むメサ構造を形成する。
また、後述の特許文献2では、GaAs基板の上に、DBR(Distributed Bragg Reflector)層、n型AlInP下クラッド層、AlGaInP活性層、p型AlInP上クラッド層、p型GaAs層、p型AlGaAs窓層、絶縁膜、および電極を順次積層して形成した後、フォトレジストをエッチングマスクとして用いたウエットエッチングによって素子分離する半導体発光素子の製造方法が示されている。
この例では、まずヨウ素系エッチャント(例えば、ヨウ素150g、ヨウ化アンモニウム1500g、エタノール450mlおよび水3000mlの比率で混合して作製されたエッチャント)を用いてp型AlGaAs窓層をエッチング処理し、次に硫酸系エッチャント(例えば硫酸:過酸化水素:水=1:2:50の比率で混合された、硫酸、過酸化水素および水の混合物)を用いてp型GaAs層のエッチング処理を行い、次にリン酸系エッチャント(60℃の熱リン酸)を用いてp型AlInP上クラッド層をエッチング処理する。
特許文献2には、上記のように適切なエッチャントを使い分けることで、良好なメサ形状を形成することができ、リン酸系エッチャントの代わりに、塩化水素系エッチャント(塩化水素:酢酸:過酸化水素=31:62:7の比率で混合された、塩化水素、酢酸および過酸化水素の混合物)を用いてもよく、また、ヨウ素系エッチャントの代わりに、フッ酸系エッチャント(例えばフッ化水素:水=1:4の比率で混合された、フッ化水素および水の混合物)を用いてもよいと記されている。
また、後述の特許文献3では、n型InP基板の上に、InGaAsP/InGaAsP多重量子井戸活性層、p型InPクラッド層、およびp型InGaAsコンタクト層を順次積層し、[011]方向に延在したストライプ状の活性層メサストライプをドライエッチングによって形成した後、その周囲にFeドープInP埋込層を形成し、その表面をウエットエッチングによって平坦化する半導体装置の製造方法が示されている。
この例では、エッチャントとして塩化水素と酢酸との混合物を用い、その他に水または過酸化水素が含まれていてもよいとされている。特許文献3には、このようなエッチャントを用いると、InP埋込層の[0−11]方向へのエッチングが[100]方向あるいは[011]方向へのエッチングに比べて速やかに起こるため、InP埋込層の表面を(100)面に平坦化できると記されている。
ところで、PやAsを構成元素として有し、閃亜鉛鉱型結晶構造をもつ、GaAsやGaInPなどのIII−V族化合物半導体からなる発光素子では、材料の屈折率が高いため、発光ダイオード(LED)として構成した場合に、LED内部の光がLEDと外気との界面でLED側に反射されることが多くなる。このため、発光層で発生した光がLED内部を循環したり、側壁側へ光漏れしたりすることが多く、発生した光を光取り出し面から効率よくLED外部に取り出すことが困難であるという問題がある。
そこで、後述の非特許文献1および特許文献4には、光取り出し面に光の進路を発散させる反射面を形成したり、光取り出し面の対向面側に例えば角錐台形の埋め込み型光反射体(BMR:buried micro-reflectors)を形成したりすることにより、LED内部を循環したり側壁側へ漏れ出したりする光を減少させ、光取り出し面からの光取り出し効率を向上させるLEDが提案されている。
しかしながら、上述の様々なエッチャントを用いて発明者が試みたところ、酢酸系のエッチャントではレジストが変質する問題点があった。また、これらのエッチャントを用いるエッチングでは、GaInPとAlGaInPとでエッチングレートが著しく違うため制御性が悪くなる。このため、光取り出し面の表面ラフネスを増大させた場合には、その形状は均一性に欠けていた。また、光取り出し面の対向面側に、一定のユニフォーミティを持つ凹凸を形成することは、困難であった。これらの結果、光取り出し効率を劇的に上げるというところまで至らなかった。
特開平10−321944号公報(第4及び5頁、図1−10) 特開2003−31843号公報(第5及び6頁、図1−3) 特開2002−198616号公報(第11及び12頁、図6−9) 特表2004−506331号公報(第7−9頁、図1−3) S.Illek et al.,Buried micro-reflectors boost performance of AlGaInP LEDs,Compound Semiconductor,p.39-42,(2002)(図2,4及び5)
上記のように、エッチャントを選択するだけでは、LEDの光取り出し面の対向面に規則的な凹凸を形成し、LEDの光取り出し効率を向上させることは難しいことが判明した。特にマイクロLEDなどの微細な化合物半導体発光素子に対しては、表面テクスチャや表面ラフネスの作製は困難である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、半導体発光素子内部を循環したり側壁側へ漏れ出したりする光を減少させ、光取り出し面からの光取り出し効率を向上させることのできる半導体発光素子及びその製造方法、並びに半導体発光装置及びその製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、III−V族化合物半導体層からなる半導体発光素子において、
第1導電型半導体層の(001)面に光取り出し面が形成され、
活性層を間に挟んで前記光取り出し面の反対側に存在する第2導電型半導体層に、前 記活性層に達しない(111)面及び(11−1)面からなる傾斜反射面が形成されて いる
ことを特徴とする、半導体発光素子に係わり、また、前記半導体発光素子が複数個、少なくとも前記第1導電型半導体層の最下層からなる同一基板上にアレイ状に形成されている、半導体発光装置に係わるものである。
また、前記半導体発光素子又は前記半導体発光装置の製造方法であって、前記(111)面及び(11−1)面からなる傾斜反射面を、低温の塩酸をエッチャントとするウエットエッチングによって形成する、半導体発光素子又は半導体発光装置の製造方法に係わるものである。
本発明の半導体発光素子は、閃亜鉛鉱型結晶構造をもつIII−V族化合物半導体層からなる半導体発光素子であって、第1導電型半導体層の(001)面に光取り出し面が形成され、活性層を間に挟んで前記光取り出し面の反対側に存在する第2導電型半導体層に、前記活性層に達しない(111)面及び(11−1)面からなる傾斜反射面が形成されている。前記(111)面からなる傾斜反射面及び前記(11−1)面からなる傾斜反射面は、それぞれ、エッチング速度などの作製条件によらず、前記(001)面である光取り出し面に対し、一定の傾き(約55度)を有しているので、これらの規則的に形成された前記傾斜反射面による反射によって、前記半導体発光素子の内部を循環したり側壁側へ漏れ出したりする光を減少させ、前記光取り出し面からの光取り出し効率を向上させることができる。
また、本発明の半導体発光装置は、前記半導体発光素子が複数個、少なくとも前記第1導電型半導体層の最下層からなる同一基板上にアレイ状に形成されているので、光取り出し効率が向上した前記半導体発光素子を用いて、線状又は面上などの様々な形状を有する光源を形成できるばかりでなく、自発光型の表示装置を形成することもできる。
また、前記半導体発光素子又は前記半導体発光装置の製造方法によれば、前記(111)面及び(11−1)面からなる傾斜反射面を、低温の塩酸をエッチャントとするウエットエッチングによって形成する。この製造方法は、塩酸によるエッチングでは、(111)面および(11−1)面に平行な方向へのエッチングが、(111)面および(11−1)面に交わる方向へのエッチングに比べてはるかに速く進行することを利用しているため、確実に前記(111)面及び(11−1)面からなる傾斜反射面を形成することができる。また、低温でエッチング反応を行わせているので、反応速度が遅くなり、小さいエッチングレートで長い時間をかけてエッチングを行うことができ、エッチングによる各半導体層の除去量を簡易かつ良好に制御することができる。
なお、閃亜鉛鉱型結晶構造は立方晶系に属し、結晶方位のa軸方向、b軸方向およびc軸方向が互いに等価であるので、本発明は、a軸方向、b軸方向およびc軸方向の交換に関して何ら制限されないものである。例えば、本発明は、前記光取り出し面を(001)面ではなく(100)面や(010)面に形成する場合も含むものである。
本発明の半導体発光素子又は半導体発光装置において、前記(111)面からなる傾斜反射面と前記(11−1)面からなる傾斜反射面とが、前記第2導電型半導体層の表面に断面V字形の溝を形成しているのがよい。実施の形態1で詳述するように、表面がマスクされている前記(111)面からなる傾斜反射面と前記(11−1)面からなる傾斜反射面とが交わり、断面V字形の前記溝が形成されると、これ以後のエッチングははるかに遅くなり、これらの傾斜反射面が実効的なエッチングストップ面に近い働きをする。このため、サイドエッチングの量は少なくなり、前記溝の深さはマスクの間隔によってほぼ自動的に決まることになるので、前記第2導電型半導体層がエッチングレートの異なる多層膜であっても、あるいは、エッチングレートを制御することなしでも、所定の深さの前記溝を制御性よく形成することができる。また、素子分離のための深い素子分離溝と同時に、前記溝を、過剰なエッチングを生じることなしに形成することができる。
この際、前記溝が[1−10]方向に沿って線状パターンに延びており、前記線状パターンが複数本並設されているのがよい。このような形状にすることで、前記第2導電型半導体層の上の広い領域に、前記(111)面および前記(11−1)面からなる傾斜反射面を効果的に配置することができる。また、前記溝によって前記第2導電型半導体層における電流拡散が抑制され、前記溝で挟まれた前記第2導電型半導体層に電流が集中するので、電流密度が向上し発光効率が高められる。
また、前記第2導電型半導体層上の一部に電極が設けられており、前記電極が設けられていない領域に、前記溝の少なくとも一部が存在しているのがよい。下地の半導体層に対する密着性とオーミック接触性とを実現できる電極として、例えば、チタン、白金および金が積層された3層構造からなる電極を設けると、チタン層が発光光の一部を吸収するので、前記電極を前記第2導電型半導体層上の全面に設けるのではなく、一部に設けるのがよい。この場合、前記電極が設けられていない領域にも前記溝を設けることで、この領域を伝播する光を前記光取り出し面に反射するようにするのがよい。
また、前記第2導電型半導体層が構成元素としてリンを含んでいるのがよい。リンを含むIII−V族化合物半導体層は、塩酸をエッチャントとするエッチングにおいて、(111)面および(11−1)面に平行な方向へのエッチングが、(111)面および(11−1)面に交わる方向へのエッチングに比べてはるかに速く進行する。従って、本発明を最も効果的に適用することができる。
また、(111)面である傾斜面及び/又は(11−1)面である傾斜面によって、前記第2導電型半導体層と、前記活性層と、前記第1導電型半導体層の少なくとも一部とが、メサ形状に形成されているのがよい。前記(111)面からなる傾斜面及び/又は前記(11−1)面からなる傾斜面は、上述した特徴、すなわち、前記傾斜面がエッチングレートの異なる複数の半導体層にわたって形成される場合でも、前記(001)面である光取り出し面に対し一定の傾き(約55度)をもって形成され、サイドエッチングが前記傾斜面に交わる方向のエッチングになるため、サイドエッチングの量が少なくなるといった特徴を備えている。このため、前記傾斜面は、前記第2導電型半導体層と、前記活性層と、前記第1導電型半導体層の少なくとも一部とを、メサ形状に形成する際の側面として好適である。また、前記傾斜面は前記傾斜反射面の一部として利用することもできる。前記傾斜面は、前記傾斜反射面と同時に形成することができ、作製工程を簡略化することができる。
この際、前記第1導電型半導体層の少なくとも一部に前記傾斜面を形成するには、前記第2導電型半導体層と同様に、前記第1導電型半導体層が構成元素としてリンを含んでいるのがよい。
本発明の半導体発光装置において、前記半導体発光素子間が、前記傾斜面によって素子分離されているのがよい。この半導体発光装置では、前記半導体発光素子のメサを形成する前記傾斜面を素子分離面として用いれば、工程を簡略化できる利点がある。また、ダイシングや劈開などの物理的外力を加えるよりも前記半導体発光素子に与えるダメージを小さくすることができ、前記半導体発光素子の特性悪化を防止することができる。
また、前記第2導電型半導体層上に光反射手段が設けられているのがよい。そして、前記光反射手段が前記第2導電型半導体層上に被着された光反射メタルからなるものや、前記第2導電型半導体層の上方に離間して配された凹面鏡からなるものであるのがよい。断面V字形の前記溝に低屈折率材料をモールドして、その上に光反射メタルを被着することによって、全方向反射材(ODR)としての応用も可能である。
本発明の半導体発光素子又は半導体発光装置の製造方法において、前記第2導電型半導体層と、前記活性層と、前記第2導電型半導体層の少なくとも一部とを、低温の塩酸をエッチャントとするウエットエッチングによってエッチングして、(111)面及び/又は(11−1)面からなる傾斜面を側面とするメサ形状に成形するのがよい。このメサ形状の形成を前記傾斜反射面の形成と同時に行うのがよい。上述したように、前記(111)面からなる傾斜面及び/又は前記(11−1)面からなる傾斜面は前記メサの側面として好適であり、前記傾斜反射面と同時に形成することができるので、作製工程を簡略化することができる。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に具体的かつ詳細に説明する。
実施の形態1
実施の形態1では、請求項1〜9に記載した半導体発光素子と、請求項15〜17に記載した半導体発光素子の製造方法とに関わる例として、マイクロ発光ダイオード(以下、マイクロLEDと略記する。)およびその製造方法について説明する。
図1は、実施の形態1に基づくマイクロLED10の平面図(A)と、平面図(A)に1B−1B線で示した位置における断面図(B)とである。ただし、断面図(B)は、平面図(A)に比べてやや拡大して示している。マイクロLED10は、略長方形の平面形状をもち、1B−1B線断面が略台形であるメサ形状に形成されている。
マイクロLED10の一例を挙げれば、赤色発光の発光ダイオードであって、図1(B)の拡大図に示すように、図示省略した適当な基板の上に、n型ガリウム砒素(GaAs)層1、n型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)クラッド層2、薄いアルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)層とガリウム・インジウム・リン(GaInP)層とが多数、交互に積層されて多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)を構成している活性層3、p型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)クラッド層4、p型ガリウム・インジウム・リン(GaInP)バッファ層5、およびp型ガリウム砒素(GaAs)コンタクト層6が積層して形成されている。半導体層1と2が前記第1導電型半導体層に相当し、半導体層4〜6が前記第2導電型半導体層に相当する。なお、半導体層5は、積層されている半導体層を4元素材料半導体層4から2元素材料半導体層6へ移行させる際にバッファ層として挟む3元素材料半導体層である。
マイクロLED10の大きさは、例えば、長辺が25μm、短辺が20μm、厚さ(高さ)が2.5μmであり、p型半導体層4および5の厚さの合計は1μmほどである。
本実施の形態では、まず、有機金属気相成長法(MOCVD法)などを用いたエピタキシャル成長法によって、基板の上に半導体層1〜6に対応する各半導体構成材料層を積層して形成し、次に、各半導体構成材料層をウエットエッチングによって選択的に除去してパターニングすることにより、半導体層1〜6を有するマイクロLED10を多数、基板上に形成するとともに、各マイクロLED10の間を素子分離する。
図1(A)において、aおよびbの矢印で示した方向が結晶方位のa軸方向およびb軸方向であり、紙面から垂直に立ち上がる方向が結晶方位のc軸方向である。図1(B)に示すように、マイクロLED10は、(001)面を主面とし、この(001)面に光取り出し面20が形成され、主として[00−1]方向に光が取り出される。また、図1(A)に示すように、マイクロLED10の長辺は[1−10]方向に形成されている。
マイクロLED10を構成する半導体層のうち、半導体層2〜5はリンを含有しており、エッチャントとして塩酸を用いて半導体層2〜5の構成材料層をウエットエッチングすると、(111)面および(11−1)面に平行な方向へのエッチングが、(111)面および(11−1)面に交わる方向へのエッチングに比べてはるかに速く進行する。このため、[1−10]方向に長辺をもつ長方形のレジストマスクを設け、エッチャントとして塩酸を用いて、半導体層2〜5の構成材料層のウエットエッチングを行うと、(111)面および(11−1)面を傾斜面(以下、これらの面をそれぞれ素子分離面21および22と呼ぶ。)とするメサ形状の半導体層2〜5が形成される。(111)面および(11−1)面からなる素子分離面21および22は、エッチング条件によらず、(001)面である光取り出し面20に対し一定の傾き(約55度)をもって形成される。
この際、[1−10]方向に長辺をもつ細長い長方形の開口部をレジストマスクに設けておくと、この開口部の下方の半導体構成材料層も上記と同様の異方性エッチングを受け、開口部の下方に(111)面および(11−1)面を傾斜面(以下、これらの面をそれぞれ傾斜反射面24および25と呼ぶ。)とするV字形溝26が形成される。V字形溝26では、長方形の開口部の短辺が短いため、開口部左右の長辺に隣接するレジストマスクの端部からそれぞれ成長してきた(111)面と(11−1)面とが活性層3に到達する前に交わり、適切なエッチング条件下ではそれ以上エッチングが進むことがない。素子分離面21および22と同様、V字形溝26の傾斜壁面をなす傾斜反射面24および25は、エッチング条件によらず、(001)面である光取り出し面20に対し一定の傾き(約55度)をもって形成される。
なお、開口部は一本の長いストライプ状であるのがよい。開口部が複数の長方形に分割されていると、端部からのエッチングによって、パターンくずれが生じやすくなる。
本実施の形態のマイクロLED10の特徴は、光取り出し面20の対向面側に傾斜反射面24および25を有するV字形溝26を形成し、この規則的に形成された傾斜反射面24および25と、素子分離面21および22とによる反射によって、LED10の内部を循環したり側壁側へ漏れ出したりする光を減少させ、光取り出し面20からの光取り出し効率を向上させることにある。
p型半導体層4〜6の上には、例えばチタン、白金および金がこの順に積層されたTi/Pt/Auの3層構造からなるp電極7を形成する。電極をこのような積層構造にすることで、下地の半導体層に対する密着性とオーミック接触性とを実現することができる。
ただし、チタン層はマイクロLED10の発光光の一部を吸収するので、p電極7をp型半導体層4〜6上の全面に設けるのではなく、図1に示すように、半導体層4〜6上の一部に設けるのがよい。p電極7が形成されていない領域から漏えいしようとする光は、傾斜反射面24および25あるいは別の光反射手段によって反射することによって、全出射光量を向上させるのがよい。
図2と図3は、実施の形態1に基づくマイクロLED10を作製するフローを示す平面図(A)と断面図(B)とである。なお、これらの断面図は、図1(B)の断面図と同じ位置における断面図であり、図1(B)と同様、平面図(A)に比べてやや拡大して示している。
初めに、図2(1)に示すように、MOCVD法などを用いたエピタキシャル成長法によって、基板の上にn型ガリウム砒素(GaAs)構成材料層11、n型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)構成材料層12、薄いアルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)層とガリウム・インジウム・リン(GaInP)層とが多数、交互に積層された活性層構成材料層13、p型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)構成材料層14、p型ガリウム・インジウム・リン(GaInP)構成材料層15、およびp型ガリウム砒素(GaAs)構成材料層16を積層して形成する。
そしてその上にフォトリソグラフィによってパターニングして、形成しようとするマイクロLED10の形状に対応したレジストマスク51を形成する。この際、マイクロLED10の長辺の向きが[1−10]方向になるようにレジストマスク51を形成する。また、レジストマスク51には、マイクロLED10のp型半導体層4および5に形成するV字形溝26に対応した細長い長方形の開口部52を複数、長辺の向きが[1−10]方向になるように形成する。
続いて、半導体構成材料層12〜16をウエットエッチングによって選択的に除去してパターニングすることにより、半導体層2〜6を有するマイクロLED10を多数形成するとともに、各マイクロLED10の間を素子分離する。下記に詳述する工程での加工処理をまとめると、次の表の通りである。
まず、例えばリン酸と過酸化水素水と水とを体積比で6:2:100の割合で混合したリン酸混合溶液をエッチャントとして用意し、半導体構成材料層11〜16およびレジストマスク51を形成した基板をこのエッチャント中に約90秒間浸漬する。これによって、図2(2)に示すように、レジストマスク51に形成した開口部52に対応した位置のp型ガリウム砒素構成材料層16をエッチング除去し、p型ガリウム砒素コンタクト層6を形成する。この後、表面を流水で水洗し、続いて窒素ガスで約2分間ブローして乾燥させる。
次に、例えば35質量%以上の濃度の塩酸を−10℃以下まで冷却したエッチング溶液をエッチャントとして用意する。この塩酸中には、後述するエッチング異方性を損なわない範囲で、リン酸などの他のエッチャントが微量含まれていてもよい。半導体構成材料層11〜15、p型ガリウム砒素コンタクト層6およびレジストマスク51を形成した基板をこのエッチャント中に約120秒間浸漬した後、表面を流水で水洗し、続いて窒素ガスで約2分間ブローして乾燥させる。そして再度基板をこのエッチャント中に約180秒間浸漬した後、表面を流水で水洗し、続いて窒素ガスで約2分間ブローして乾燥させる。なお、このエッチングは、厳密には、レジストマスク51下に形成されたp型ガリウム砒素コンタクト層6を実質的なエッチングマスクとして行われるが、レジストマスク51とp型ガリウム砒素コンタクト層6とを特に区別する必要がない場合には、「レジストマスク51をマスクとしてエッチングする」というように略記することにする。
さて、この塩酸によるエッチングでは、低温でエッチング反応を行わせているので、反応速度が遅くなり、低いエッチングレートで長い時間をかけてエッチングを行うことができ、エッチングによる各半導体層の除去量を良好に制御することが容易となる。なお、エッチング中に基板をエッチャント内で揺動させるなどの操作の必要はない。
また、エッチング反応によって水素とみられる気泡がエッチング面に付着することがある。これを放置したままエッチング反応を継続すると、気泡が付着した領域ではエッチング反応が進まず、エッチング残渣が発生するなどのエッチングむらが生じ、表面が乱れることがある。この対策として、上記のエッチングではエッチングを2回にわけて実行し、1度目のエッチングと2度目のエッチングとの合間に基板1をエッチャントから引き上げ、流水で洗浄し、気泡の除去を行う。この結果、エッチング反応によって気泡が発生する場合にも、気泡の影響によるエッチングむらの発生を抑制して、均一なエッチング面を形成することができる。
前述したように、リンを含有している半導体構成材料層12〜15では、塩酸をエッチャントとして用いてエッチングすると、(111)面および(11−1)面に平行な方向へのエッチングが、(111)面および(11−1)面に交わる方向へのエッチングに比べ、はるかに速く進行する。このため、長辺の向きが[1−10]方向に形成された長方形のレジストマスク51を用いて半導体構成材料層12〜15の異方性エッチングを行うと、(111)面および(11−1)面方向にエッチング面が形成され、最終的には、これらの面を傾斜面(素子分離面21および22)とするメサ形状の半導体層2〜5が形成される。
また、レジストマスク51に設けた複数の細長い長方形の開口部52からもエッチングが進み、開口部52の下方の半導体構成材料層でも上記と同様の異方性エッチングが行われ、開口部52の下方に(111)面および(11−1)面を傾斜面(傾斜反射面24および25)とするV字形溝26が形成される。
この異方性エッチング工程をより詳しく説明すれば次の通りである。
半導体構成材料層12〜15のエッチングは、最上部層であるp型ガリウム・インジウム・リン構成材料層15の表面から始まる。この際、レジストマスク51およびp型ガリウム砒素コンタクト層6で被覆されていないp型ガリウム・インジウム・リン構成材料層15の表面を形成しているすべての粒子がエッチングの起点となり得る。そして、その後のエッチングは、主として(111)面または(11−1)面方向に進む。
このため、レジストマスク51で被覆されていない領域では、エッチング開始直後からエッチング進行中のすべての期間において、微細な(111)面や(11−1)面、あるいはこれらを傾斜面とする微細なV字形溝が無数に形成される。しかし、これらの傾斜面の上部はレジストマスク51で被覆されていないので、これらの傾斜面を構成する粒子は間もなく、(111)面方向または(11−1)面方向に進む速いエッチングによって除去され、これらの傾斜面が長く保存されることはない。このように、微細な(111)面や(11−1)面の生成と消滅を繰り返しながら、全体としてのエッチングは、半導体構成材料層11〜15を下方([00−1]方向)へ進行して行き、素子分離溝23が形成されて行く。n型ガリウム砒素構成材料層11は、塩酸からなるエッチャントとは反応しないので、エッチングストップ層として機能し、下方へのエッチングはn型ガリウム砒素構成材料層11の表面に達したところで停止する。
上記のようにレジストマスク51で被覆されていない領域でエッチングが下方へ進行して行くと、レジストマスク51で被覆されている領域との境界近傍では、実質的なマスクであるp型ガリウム砒素コンタクト層6によって上部が被覆されている(111)面または(11−1)面に、エッチング面が到達する。これらの(111)面や(11−1)面では、上部が被覆されているため(111)面方向や(11−1)面方向に進む速いエッチングが不可能であり、かつ、(111)面または(11−1)面に交わる方向へのエッチングは遅いため、エッチングされにくい。一方、これらの(111)面および(11−1)面よりもエッチャント側にある粒子は、(111)面方向または(11−1)面方向に進む速いエッチングチングによってすみやかに除かれる。このため、これらの(111)面および(11−1)面が横方向における実効的なエッチングストップ面となる。この結果、最上部が上記境界近傍のp型ガリウム砒素コンタクト層6によって被覆されている(111)面および(11−1)面を傾斜面(素子分離面21および22)とするメサ形状の半導体層2〜5が形成される。
素子分離面21および22をそれぞれ形成する(111)面および(11−1)面に交わる方向へのエッチングの進行は遅いが、不可能というわけではない。このようなエッチングが生じ、(111)面または(11−1)面を構成する粒子の一部が除去された場合には、この欠落部を起点にして(111)面方向または(11−1)面方向に進む速いエッチングが進行し、上記欠落部を生じた(111)面または(11−1)面全体がすみやかに除去される。そして、上記(111)面または(11−1)面の次の層の(111)面または(11−1)面が、メサ構造の新しい傾斜面(素子分離面21または22)となる。このようにして横方向へのエッチングが徐々に進行する。
このように、面方位によってエッチングレートが異なることを利用して、半導体層2〜5からなるメサの形状は、面方位に即した形状にエッチングされる。すなわち、素子分離終了後には、マイクロLED10の長辺側に、(111)面および(11−1)面からなる傾斜面(素子分離面21および22)が形成される。この傾斜面は、エッチング条件によらず、(001)面である光取り出し面20に対し一定の傾き(約55度)をもって形成されるばかりでなく、欠落部などの乱れのない平坦面として形成される。これはエッチングレートの異なる複数の半導体層にまたがって素子分離面21および22を形成する場合に特に効果的である。
これに対して、レジストマスク51の短辺側では、結晶学的には等価な面であっても混晶では面を構成する原子の比率が方位によって異なるため、(111)面および(11−1)面に相当するエッチングストップ面が形成されず、レジストマスク51の短辺位置までエッチングが進み、光取り出し面20に垂直なエッチング面が形成される。
一方、レジストマスク51に設けた複数の細長い長方形の開口部52からもエッチングが進み、開口部52の下方の半導体構成材料層も上記と同様の異方性エッチングを受ける。この結果、表面が開口部52の左右の長辺に隣接するレジストマスク51(厳密にはその下部のp型ガリウム砒素コンタクト層6)によって被覆されている(111)面からなる傾斜反射面24および(11−1)面からなる傾斜反射面25とが実効的なエッチングストップ面として形成され、これらを傾斜面とする断面V字形の溝26が開口部52の下方に形成される。
上述したように、(111)面または(11−1)面に交わる方向へのエッチングは遅いため、V字形溝26はこれ以上エッチングされにくい。このため、サイドエッチングの量は少なくなり、V字形溝26の深さはレジストマスク51の短辺の長さによってほぼ自動的に決まることになる。このため、V字形溝26が、エッチングレートの異なるp型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)構成材料層14とp型ガリウム・インジウム・リン(GaInP)構成材料層15とにまたがって形成される場合でも、エッチングレートを制御することなしに、所定の深さのV字形溝26を制御性よく形成することができる。また、素子分離のための深い素子分離溝23と同時に形成しても、過剰なエッチングを生じることなしにV字形溝26を形成することができるので、作製工程数を減らすことが可能になる。
素子分離溝23とV字形溝26の形成機構は同じであるが、素子分離溝23の主たる目的はマイクロLED10間を素子分離することにあるので、レジストマスク51間の距離を十分大きく取り、素子分離溝23の(111)面と(11−1)面とが、n型ガリウム砒素構成材料層11の表面に達する前に交わることがないようにする。これに対し、V字形溝26では、V字形溝26活性層3を損傷したり、V字形溝26に設ける電極がn型半導体層1および2と短絡したりすることがないように、開口部52の短辺の長さを十分短くし、開口部52左右の長辺に隣接するレジストマスク51の端部からそれぞれ成長してきた(111)面と(11−1)面とが、活性層3に到達する前に交わるようにする。
V字形溝26の傾斜面をなす傾斜反射面24および25に交わる方向へのエッチングの進行は遅いが、不可能というわけではない。このようなエッチングが生じ、(111)面または(11−1)面を構成する粒子の一部が除去された場合には、この欠落部を起点にして(111)面方向または(11−1)面方向に進む速いエッチングが進行し、上記欠落部を生じた(111)面または(11−1)面全体がすみやかに除去される。そして、上記(111)面または(11−1)面の次の層の(111)面または(11−1)面が、V字形溝26の新しい傾斜反射面24または25となる。このようにしてV字形溝26を拡大するエッチングが徐々に進行するが、V字形溝26の傾斜面をなす傾斜反射面24および25は、エッチング条件によらず、(001)面である光取り出し面20に対し一定の傾き(約55度)をもった、欠落部などの乱れのない平坦面として形成される。
図4は、上記のようにしてアルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)層をエッチングして形成した、溝幅1.5μm、深さ1.1μmのV字形溝26を、走査電子顕微鏡(SEM)で観察したSEM画像である。図4(a)は、60秒間エッチングした後の画像であり、図4(b)は、120秒間エッチングした後の画像である。両者を比較すると、本実施の形態のエッチング方法によれば、V字形溝26が形成された後は、エッチング時間を追加してもV字形溝26の溝や深さが変化せず、無駄なエッチングが生じないことがわかる。
以上に説明したようにして、素子分離面21および22と、傾斜反射面24および25とが形成される。この後は、p型半導体層4〜6の上の所定の領域に、リフトオフ法によってp電極7を形成する。
まず、図3(4)に示すように、フォトグラフィでパターニングして、p電極形成領域54に開口を設けたレジストマスク53を形成する。
次に、図3(5)に示すように、真空蒸着法やスパッタリング法によって全面に、例えばチタン、白金および金がこの順に積層されたTi/Pt/Auの3層構造からなる電極材料層17を形成する。電極をこのような積層構造にすることで、下地の半導体層に対する密着性とオーミック接触性とを実現することができる。
次に、図3(6)に示すように、フォトレジスト53を除去することにより、その上に堆積した電極材料層17を除去して、p電極7となる電極材料層17のみを残す。続いて、p電極7の周囲の不要なp型ガリウム砒素コンタクト層6を除去する。
この後、基板上に形成された各半導体層2〜6は、基板を切断して互いに分離し、n電極の形成や保護膜の形成などの後工程を行い、個片化したマイクロLED10を作製する。一方、実施の形態2では、基板上に形成された各半導体層2〜6を個片化せず、少なくともn型ガリウム砒素(GaAs)構成材料層11を共通基板として有する多数のマイクロLED10からなる半導体発光装置を形成する。
図5は、実施の形態1に基づくマイクロLED10において、光取り出し面20からの光取り出し効率が向上することを説明するための断面図である。ただし、光の進路がわかりやすくなるように、半導体層2、4および5のハッチングは省略した。
図5では、一例として発光点L1から上方に出射された光dおよびeと、発光点L2から下方に出射された光fおよびgとの進路を示す。これらの光d〜gは、光取り出し面20の対向面が光取り出し面20に平行な平面であれば、両者の間で反射を繰り返しながら横方向へ進み、マイクロLED10の内部を循環したり、側壁側へ漏れ出したりするのみで、光取り出し面20から取り出される可能性は低い。それに対し、本実施の形態では、光取り出し面20の対向面側に、光取り出し面20に一定の角度(約55度)で交わる多数の傾斜反射面24および25が形成されているので、光d〜gの進路は傾斜反射面24および25での反射によって大きく方向変換され、光取り出し面20から取り出される確立が大幅に高められる。
この際、図5からわかるように、マイクロLED10のメサの傾斜面をなす素子分離面21および22も反射面の一部として機能し、マイクロLED10内部を横方向へ進む光の進路を光取り出し面20の方向へと反射させ、光取り出し面20から光を取り出す効率を向上させる効果を有している。
図6は、実施の形態1に基づくマイクロLEDと比較例において、光線追跡法で光取り出し効率を計算した結果を比較して説明するための断面図である。断面の位置は図1(B)の断面の位置と同じである。
図6(A)は、光取り出し面20の対向面が光取り出し面20に平行な平面であり、p電極7の下部にp型ガリウム砒素コンタクト層6を完全に残した比較例1の場合で、このマイクロLEDにおける光取り出し効率は11.0%である。
図6(B)は、光取り出し面20の対向面が光取り出し面20に平行な平面であるが、マイクロLED10に対応してp電極7の下部の一部にのみp型ガリウム砒素コンタクト層6をライン・アンド・スペース形に残した比較例2の場合で、このマイクロLEDにおける光取り出し効率は17.6%である。比較例1における光取り出し効率と比べると、光取り出し効率は6.6%(比較例2の光取り出し効率の60%分に相当)改善されており、p型ガリウム砒素コンタクト層6の存在が光取り出し効率の向上の障害になることがわかる。
図6(C)は、光取り出し面20に対向して傾斜反射面を設けた本実施の形態に基づくマイクロLED10の場合で、マイクロLED10における光取り出し効率は22.8%である。比較例2における光取り出し効率と比べると、光取り出し効率が5.2%(比較例2の光取り出し効率の30%分に相当)改善されていることがわかる。これは、p型半導体層4および5に、活性層3を間に挟んで光取り出し面20に対向する傾斜反射面24および25を設けた効果である。
図6(D)は、マイクロLED10からp型ガリウム砒素コンタクト層6を除いてしまった、マイクロLED10の変形例の場合で、このマイクロLEDにおける光取り出し効率は40.6%である。図6(D)に示したマイクロLED10における光取り出し効率と比べると、17.8%改善されていることがわかる。これは、傾斜反射面24および25が設けられたマイクロLED10では、光取り出し効率を向上させる上で、p型ガリウム砒素コンタクト層6を除去する効果がきわめて大きいことを示している。
図6(E)〜(G)は、本実施の形態に基づくマイクロLED10の他の変形例の場合である。図6(E)および(F)に示したマイクロLEDでは、それぞれ、図6(C)および(D)に示したマイクロLEDの背面側に、メタル反射鏡27が設けられており、光取り出し効率はそれぞれ28.5%および51.9%である。図6(E)に示したマイクロLEDの光取り出し効率は、図6(C)に示したマイクロLEDに比べ5.7%向上しているのに対し、図6(F)に示したマイクロLEDの光取り出し効率は、図6(D)のマイクロLEDに比べ11.3%向上している。図6(D)に示したマイクロLEDの方が図6(D)のマイクロLEDに比べて、メタル反射鏡27を設ける効果が高いのは、p型ガリウム砒素コンタクト層6を省略し、光取り出し効率が向上した結果、背面側に漏れ出す光も多くなっていたからである。
図6(G)に示したマイクロLEDは、図6(F)に示したマイクロLEDの光取り出し面20にもV字形溝28を形成し、その側面として傾斜反射面を設けた例であり、光取り出し効率は54.6%である。図6(G)のマイクロLEDを図6(F)のマイクロLEDに比べると、V字形溝28によって光取り出し効率が2.7%向上している。
以上のように、種々の改善策を組み合わせることで光取り出し効率を格段に向上させることができる。
マイクロLED10では、V字形溝26が[1−10]方向に沿って線状パターンに延びており、このV字形溝26が複数本並設されている。このような形状にすることで、p型半導体層4および5の上の広い領域に、(111)面からなる傾斜反射面24、および(11−1)面からなる傾斜反射面25を効果的に配置することができる。V字形溝26には、光を反射するだけではなく、p型半導体層5および4における電流の拡散を抑制し、活性層3の限定された領域に電流を集中し、活性層3における電流密度を増加させ、その結果として発光効率を高める働きがある。以下、この作用について説明する。
図7(a)は、マイクロLED10と同じ構成材料層からなるものの、V字形溝26のない比較例のマイクロLEDにおいて、電流密度と、p型半導体層5および4における電流拡散距離との関係を計算で求めた結果を示すグラフであり、図7(b)は電流拡散距離を説明する断面図である。ただし、光の進路がわかりやすくなるように、半導体層4および5のハッチングは省略した。図7(b)に示すように、p型半導体層5および4における電流拡散距離とは、p型半導体層5および4に電流を注入する電極の端部の位置と、活性層3に到達した電流の広がりの端部の位置のずれのことであり、電極から注入された電流が、p型半導体層5および4を図の下方向へ流れる間に、図の左右方向へ広がった距離のことである。
図7(a)のグラフによれば、例えば、マイクロLED10の定格電流密度である44(A/cm2)において、電流拡散距離は3.7μmである。これは、電流密度が44(A/cm2)であるとき、電極から注入された電流が、p型半導体層5および4を流れる間に、電極の端部から3.7μm離れた位置まで、図の左右方向に広がることを示している。
図8は、V字形溝26による電流狭窄作用を説明する断面図であり、図8(b)は図8(a)の点線で囲んだ部分の拡大断面図である。ただし、光の進路がわかりやすくなるように、半導体層4および5のハッチングは省略した。電流はV字形溝26が形成されている領域を流れることはできないから、図8(b)と図7(b)とを比べれば明らかなように、V字形溝26の存在によって電流の拡散は抑制される。例えば、電流がV字形溝26の側壁に接する位置まで広がるとした場合、電流拡散距離はV字形溝26の側壁部の幅にほぼ等しく、V字形溝26の深さ約1μmと大略同程度であり、比較例の3.7μmに比べてはるかに小さい。このように、V字形のメサ溝26によって電流の広がりを抑制し、活性層3の限定された領域に電流を狭窄することによって、素子端面など、非発光再結合が支配的な領域に電流が広がることを防止し、結果的に発光効率を高めることができる。
実施の形態2
実施の形態2では、請求項10〜14に記載した半導体発光装置と、請求項15〜17に記載した半導体発光装置の製造方法とに関わる例として、多数個のマイクロ発光ダイオードからなる半導体発光装置およびその製造方法について説明する。
この半導体発光装置40は、マイクロ発光ダイオード30が複数個、少なくともn型ガリウム砒素(GaAs)層1からなる同一基板上にアレイ状に形成されており、線状又は面上などの様々な形状を有する光源を形成できるばかりでなく、自発光型の表示装置を形成することもできる。
図9は、実施の形態2に基づく半導体発光装置40におけるマイクロLED30の実装状態を示す断面図である。断面の位置は、図1(B)の断面位置と同じである。
図9に示すように、半導体発光装置40では、ITO(Indium Tin Oxide)などからなる透明電極31に凹部が形成され、その凹部に、例えば金ゲルマニウムと金が積層されたAuGe/Auの二層構造からなるn電極32が埋め込まれた後、表面がCMP法(化学的機械研磨法)などによって平坦化されている。そしてその上に実施の形態1で述べたマイクロLED10と同じ層構成を有するマイクロ発光ダイオード30が多数個、少なくともn型ガリウム砒素(GaAs)層1からなる基板上に形成され、マイクロ発光ダイオード30のアレイを形成している。マイクロ発光ダイオード30のアレイの作製方法は、実施の形態1におけるマイクロ発光ダイオード10の作製方法の説明において言及した通りである。
半導体発光装置40を構成するマイクロLED30では、マイクロLED10に比べ、さらに出射光量を増大させる手段が設けられている。マイクロLED30のp形半導体層5(または4)の上部表面のうち、p電極7が形成されていない領域では、酸化シリコンSiO2などの低屈折率材料からなる低屈折率膜33がV字形溝26に埋め込まれた上で、その上に銀Agなどからなる光反射メタル34が前記光反射手段として設けられている。
光反射メタル34が設けられたマイクロLED30は、n型ガリウム砒素(GaAs)層1を除いて、シリコーン樹脂などからなる保護用モールド樹脂33によって封止され、そのモールド樹脂33を貫いてp電極7に接続するための引き出し電極36が設けられている。そしてマイクロLED10の後方に漏れ出た光を前方に反射するために、複数のマイクロLED30に共通に曲率半径の大きい凹面鏡37が、別の前記光反射手段として、複数のマイクロLED30から離間した状態で設けられている。
図10は、半導体発光装置40の作製工程の途中におけるマイクロLED30の状態を示す平面図である。図10(A)は、マイクロLED30のp形半導体層5(または4)の上部に、銀Agなどからなる光反射メタル34を蒸着などで形成した状態を示す。図10(B)は、図10(A)に示したマイクロLED30を保護用のモールド樹脂33によって封止し、引き出し電極36を形成するための開口部38を形成した状態を示す。
なお、断面V字形の前記溝に低屈折率材料をモールドして、その上に光反射メタルを被着することによって全方向反射材(ODR:omni-directional reflector)としての応用も可能である。全方向反射材を備えたLEDでは、方向に依存することなく光取り出し効率を向上させることができる(T. Gessmann, E. F. Schubert, J. W. Graff, K. Streubel and C. Karnutsch,Omnidirectional Reflective Contacts for Light-Emitting Diodes,IEEE Electron Device Letters, 24, 683-685(2003)、Jong Kyu Kim, Thomas Gessmann, Hong Luo and E. Fred Schubert,GaInN light-emitting diodes with RuO2/SiO2/Ag omni-directional reflector、APPLIED PHYSICS LETTERS,84,4508-4510(2004))。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明の半導体発光素子及びその製造方法は、マイクロ発光ダイオードなどの半導体発光素子の出射光量の向上に寄与することができる。そしてマイクロ発光ダイオードが複数個、同一基板上にアレイ状に形成され、線状又は面上などの様々な形状を有する光源を形成できるばかりでなく、自発光型の表示装置をも提供することができる半導体発光装置及びその製造方法に応用され、出射光量の向上に寄与することができる。
本発明の実施の形態1に基づくマイクロLEDの平面図(A)と、平面図(A)に1B−1B線で示した位置における断面図(B)とである。 同、マイクロLEDの作製工程のフローを示す断面図である。 同、マイクロLEDの作製工程のフローを示す断面図である。 同、V字形溝26を、走査電子顕微鏡(SEM)で観察したSEM画像である。 同、マイクロLEDにおいて、光取り出し面からの光取り出し効率が向上することを説明するための断面図である。 実施の形態1に基づくマイクロLEDと比較例とにおいて、光線追跡法で光取り出し効率を計算した結果を比較して説明するための断面図である。 同、V字形溝のない比較例のマイクロLEDにおける、電流密度と電流拡散距離との関係を示すグラフ(a)と、電流拡散距離を説明する断面図(b)とである。 同、マイクロLEDにおける電流狭窄作用を説明する断面図である。 実施の形態2に基づく半導体発光装置におけるマイクロLEDの実装状態を示す断面図である。 同、半導体発光装置の作製工程の途中におけるマイクロLEDの状態を示す平面図である。
符号の説明
1…n型ガリウム砒素(GaAs)層、
2…n型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)クラッド層、
3…AlGaInP層とGaInP層とが多数、交互に積層されたMQW活性層、
4…p型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン(AlGaInP)クラッド層、
5…p型ガリウム・インジウム・リン(GaInP)バッファ層、
6…p型ガリウム砒素(GaAs)コンタクト層、7…p電極、
10…マイクロ発光ダイオード、11…n型ガリウム砒素構成材料層、
12…n型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン構成材料層、
13…MQW活性層構成材料層、
14…p型アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン構成材料層、
15…p型ガリウム・インジウム・リン構成材料層、
16…p型ガリウム砒素構成材料層、17…p電極材料層、20…光取り出し面、
21、22…素子分離面、23…素子分離溝、24、25…傾斜反射面、
26…V字形溝、27…メタル反射鏡、28…V字形溝、30…マイクロLED、
31…透明電極(ITOなど)、32…n電極、33…低屈折率膜、
34…光反射メタル、35…モールド樹脂、36…引き出し電極、
37…曲率半径の大きい凹面鏡、38…引き出し電極を形成するための開口部、
40…半導体発光装置、51、53…フォトレジスト、52…開口部、
54…p電極形成領域、L1、L2…発光点、d〜g…光の進路

Claims (11)

  1. III−V族化合物半導体層からなる半導体発光素子において、
    第1導電型半導体層の(001)面に光取り出し面が形成され、
    活性層を間に挟んで前記光取り出し面の反対側に存在する第2導電型半導体層に、前 記活性層に達しない(111)面及び(11−1)面からなる傾斜反射面が一対形成さ れ、
    これらの傾斜反射面の外側位置にこれらの傾斜反射面とは別に、前記第2導電型半導 体層と前記活性層と前記第1導電型半導体層の少なくとも一部とに亘って、(111) 面及び(11−1)面である別の傾斜面がそれぞれ形成され、これによってメサ形状に 素子が構成され、
    前記一対の傾斜反射面間に存在する前記第2導電型半導体層の最上層が光吸収性の電 極とのオーミックコンタクト層を形成しており、
    このコンタクト層上から前記傾斜反射面上にかけて前記電極が形成されているが、こ の電極は前記別の傾斜面上には形成されていない
    ことを特徴とする、半導体発光素子。
  2. 前記(111)面からなる傾斜反射面と前記(11−1)面からなる傾斜反射面とが、前記第2導電型半導体層の表面に断面V字形の溝を形成している、請求項1に記載した半導体発光素子。
  3. 前記溝が[1−10]方向に沿って線状パターンに延びている、請求項2に記載した半導体発光素子。
  4. 前記線状パターンが複数本並設されている、請求項3に記載した半導体発光素子。
  5. 前記第2導電型半導体層が構成元素としてリンを含んでいる、請求項1に記載した半導体発光素子。
  6. 前記第1導電型半導体層が構成元素としてリンを含んでいる、請求項5に記載した半導体発光素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載した半導体発光素子の複数個が、少なくとも前記第1導電型半導体層の最下層からなる同一基板上にアレイ状に形成されている、半導体発光装置。
  8. 前記半導体発光素子間が、請求項1に記載した前記別の傾斜面によって絶縁分離されている、請求項7に記載した半導体発光装置。
  9. 前記電極上に光反射手段が設けられている、請求項7に記載した半導体発光装置。
  10. 前記光反射手段が前記電極上に被着された光反射メタルからなる、請求項9に記載した半導体発光装置。
  11. 前記光反射手段が前記電極から離間して配された凹面鏡からなる、請求項9に記載した半導体発光装置。
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