JP2862231B1 - 真空バルブ - Google Patents
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Abstract
上させること。 【解決手段】 真空容器内で接離可能な一対の接触子の
内の少なくとも一方について、導電部1に固着された円
盤部4の通電ピン2と接触子5との間に磁性体部3を設
ける。ここで、磁性体部3は、0.02〜1.5重量%
のCを含有したFe合金で構成される。
Description
遮断性能を向上させた真空バルブに関する。
縁容器101の両端開口部を蓋耐102a,102bに
より閉塞した真空容器103内に、一対の接触子10
4,105を対向させて設け、これらを前記蓋体102
a,102bを貫通させて真空容器103内に挿入され
た導電棒106,107の端部にそれぞれ装着する。ま
た、一方の導電棒107は、図示しない操作機構により
軸方向に移動可能であって、前記一方の接触子(以下、
固定接触子という。)104に対し、他方の接触子(以
下、可動接触子という。)105と接触または開離でき
るようにしてある。
間には、真空容器103内を真空気密に保持し、且つ導
電棒107の軸方向への移動を可能とするべローズ10
8が設けられる。なお、図中109は、各接触子10
4,105および導電棒106,107を包囲する如く
設けられたシールドである。
通電状態となる。この状態からの動作により、導電棒1
07が図中矢印M方向に移動すると、可動接触子105
が固定接触子104から開離し、両接触子間にはアーク
が発生する。このアークは、陰極例えば可動接触子10
5側からの金属蒸気の発生により維持され、電流がゼロ
点(零点)に達すると金属蒸気の発生が止まってアーク
が維持できなくなり、遮断が完了する。
に発生するアークは、遮断電流が大きいと、アーク自身
により生じた磁場と外部回路の作る磁場との相互作用に
より著しく不安定な状態となる。その結果、アークは接
触子面上を移動し(接触子が電極に取り付けられ一体化
している時には、アークは電極面上にも移動している場
合もある)、接触子(電極)の端部或いは周辺部に片寄
り、その部分を局部的に加熱し、多量の金属蒸気を放出
させて、真空容器103内の真空度を低下させる。この
ため、真空バルブの遮断性能は低下する。
面積を大きくした電極構造を有するもの、(b)接触子
面や電極面にスパイラル状のスリットを設けてアークを
回転させる様にした電極構造を有するもの、(c)図6
の様に、接触子41,51の背面に設けられたコイル電
極42,52を流れる自己電流の円周方向成分により、
接触子ギャップ間にアークに平行な縦方向磁界を印加
し、これによりアーク期間中のプラズマの拡散を抑制
し、接触子41,51の消耗を小さくする事でアークを
安定化させる様にした電極構造を有するものなどを用い
ていた。
極構造とした場合では、やはり前述同様にアーク片寄り
が発生することがあり、接触子(電極)を局部的に溶融
し、蒸気の発生を大きくなり、遮断不能となる恐れがあ
った。
も、接触子の全面積で電流を均一に分担することは不可
能である為、aの場合と同様な現象が発生している。上
記(c)ような電極構造とした場合では、接触子背面の
コイル電極に電流Iが流れると、両接触子間には接触子
面に対して垂直方向に磁界が発生する。この縦磁界によ
り、遮断時において両接触子間に点弧するアークは拘束
される。したがって、アーク分布は両接触子間の磁力線
と同様になるが、この分布は必ずしも均一でなく、平行
でない。その上、各接触子の端部近傍に於いては、接触
子面に対して垂直に点弧しないばかりか、アークが接触
子空間から外部にはみ出す現象が発生し、予定する遮断
性能が得られない場合もある。
した電極構造の様々な改善が行われているが、或るもの
は遮断性能が十分でなかったり、他のものはコスト高で
あったりした。本発明の目的は、接触子間の磁界分布を
最適に制御し、遮断性能を向上させた真空バルブを提供
することにある。
に本発明は、真空容器内に貫通される接離可能な一対の
導電棒と、一端が導電棒に接合される通電部と、通電部
の他端側に配設され導電棒の操作により接離可能な一対
の接触子とを有する真空バルブにおいて、接触子の内の
少なくとも一方の背面側又は接触子内部に0.02〜
1.5重量%のCを含有したFe合金から成る磁性体部
を設けたことを要旨とする。
を僅かな間隔をもって配置すると、部材周囲の磁束が磁
性体部分に集中し、磁束は平行でしかも部材に対して垂
直なものとなる。この時、所定値(例えば、0.5Wh
/m2)以上の飽和磁束密度を有する磁性体部を配置する
ことで、遮断性能が向上する。更に飽和磁束密度分布の
異なる磁性体部を配置すると、接触子面上の磁束密度に
強弱の勾配が現れる。これによって磁束密度に勾配の無
い場合よりも、接触子面上のアーク移動性に影響を及ぼ
す。本発明はこの原理を応用したものである。
部を配置することによって、小さい電流でも所定の磁束
密度を得て遮断性能が向上する。更に透磁率分布の異な
る磁性体部を配置すると、遮断電流値が或る程度変動し
ても、接触子面上では遮断特性の安定化に必要な磁束密
度を得る。更に透磁率分布の異なる磁性体部を配置する
と、透磁率分布に勾配の無い場合よりも、いかなる遮断
電流に対しても、接触子面上では同様に遮断特性の安定
化に必要な磁束密度をうる。本発明はこの原理を応用し
たものである。
斜(変動)を持たせておいた接触子と、上記磁性体部と
を組合わせる事によって、遮断特性を制御する事ができ
る。本発明はこの原理も応用したものである。
を進めた結果、上述した構成により、接触子間に発生さ
せる磁束が均一で平行度が高く、更に接触子面に垂直に
なり、遮断性能の向上に有効であることを見出した。
の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本実施の形態における評価方法・条件について説
明する。 (1)遮断特性 着脱式の真空遮断装置に所定接点電極を装着し、接点電
極表面のベーキング、電流、電圧エージング、開極速度
条件を一定同一とした後、7.2kV,50Hzに於い
て、遮断電流値を20kAを1000回遮断させた時の
再点弧発生数。複数台の遮断器について、ばらつきの
(最大値〜最小値)範囲を示した。
のべーキング、電流、電圧エージング、開極速度条件を
一定同一とした後、遮断電流値を7.2kV,50Hz
で4回遮断させた後の電極表面の被アーク部分の面積を
比較した。実施例−16の拡がり面積と相対対比した。
度着脱式の真空遮断装置に装着し、電極間距離を一定に
調整した後、1kVずつ昇電圧させスパークを発生した
時の電圧を静耐電圧値として求め実施例−16の静耐電
圧値を1.0とした時の相対値によって判定した。
量の純鉄と所定量のカーボン粒とを収納した後、真空度
10-4Torr、温度1600℃で溶解し得たFe合金
インゴットを熱間および冷間での鍛造法、圧延法の組合
わせによって、所定厚さのFe合金板とし、所定形状に
加工した後、供試磁性体部片とした。供試磁性体部片
は、C,Mn,Siを所定量秤量したC−Fe合金板,
Mn−Fe合金板,Si−Fe合金板,C−Mn−Fe
合金板,C−Si−Fe合金板,C−Mn−Si−Fe
合金板を製造した。
である。接点電極片の組成分布として、外周に向かって
耐弧成分の勾配を接点(傾斜組成接点)素材の製造は、
例えば次ぎのような二三の方法を適宜選択して製造す
る。
末と必要により補助成分粉末の全部もしくは一部を混合
した後、これらの溶融温度以下で加熱焼結する方法によ
って、供試片の一部分(イ)を作成、同様に供試片の他
の部分(ロ)を作成、同様に供試片の他の部分(ハ)を
作成、必要により更に他の部分(ニ)……を作成、各供
試材の組成分布に勾配を持つ様に配置した。すなわち、
異なる導電性成分の量(例えば3種α,β,γの場合、
中央部分αを円盤状に他方の残りβ,γをリング状
に、)を有する混合粉末成型体を作り、これらを混合粉
末成型体のまま所定組成分布となるように組合わせ配置
し一体化させた状態でこれらの溶融温度以下の温度で加
熱焼結する方法で得る。この様にして製造した供試接触
子片と、前記磁性体部とを組合わせた。
混合粉末成型体を作り、前記の様に混合粉末成型体では
なく、先に焼結しその後一方をリング状とし所定の組成
分布になるように他方を組合わせる方法などによって所
定成分量勾配を有する(傾斜組成接点)供試片を得る。
すなわち空隙率に勾配を有する耐弧性成分を得て、これ
をあらかじめ導電性成分の溶融温度以下で加熱焼結し耐
弧性成分スケルトンとし、残りの粉末をその溶融温度以
上に加熱した前記スケルトンの空隙中に導電性成分を加
熱溶浸する方法によって、外周に向かって耐弧成分量の
量を変化させた供試接触子片を作成し、これと前記磁性
体部と組合わせた。
基板上に所定の組成分布を有するように所定場所に所定
比率の導電性成分粉末と耐弧性成分粉末と必要により補
助成分粉末の混合粉を、吹き付け付着もしくは溶融吹き
付け付着させる方法、さらにこれに加熱処理を加える方
法によって、供試接点片を作成した。
る接点として、導電性成分粉末と耐弧性成分粉末の配合
比率によって調整するのが有利である。また勾配値を小
幅に変動させるには、耐弧性成分粉末の粒径を変化させ
ること、耐弧性成分粉末の成型圧力を変化させること、
焼結温度、時間を変化させることを適宜行うことなどが
微調整するのが有利である。実際にはこれらを適宜組合
わせて供試接触子片とし、これと前記磁性体部と組合わ
せた。
グ状(例えば2種の場合、一方をリング状に、他方を円
板状に。3種の時にはリング状片を2個、円板を1個)
の耐弧性成分粉末のみをあらかじめ溶融温度以下で加熱
焼結し、所定空隙率を有する耐弧性成分スケルトンを得
た後、残りの粉末をその溶融温度以上に加熱した前記ス
ケルトンの空隙中に加熱溶浸する方法によって、所定組
成分布を有する供試片を作成した。上記では該接点電極
は厚さ全体に、外周に向かって耐弧成分の勾配を増加さ
せたが、厚さが例えば1〜5mm程度のCu板上に、前
記所定組成分布を有する接点電極材料を配置した複層と
しても良い。
実施例を示すものである。これらの図において、導電棒
1と接触し5の間に複数の通電ピン2と円盤部4および
通電ピン2の同一円周方向の側面方向に中心から外周部
に向かって突出配置した磁性体部3を設置している。各
通電ピン2の先端は、磁性体部3の側面を通って接触子
5の裏側(接点面の反対面)に接続され、導電棒1から
の電流を接触子5に導く構成となっている。各通電ピン
2を流れる電流により発生する磁束のため、磁性体部3
の先端部と中心部が互いに逆磁性の磁極になる。対向す
る側も同じ形状をしており、この磁性退部間に軸方向磁
界が発生する。これにより、遮断性能の向上に寄与す
る。
体部3はCを0.02〜1.2重量%(以下、%とい
う。)含有するFe合金とする事が有益である。更に、
上記の様な構成に於いて、磁性体部は、Cを0.02〜
1.2%,Mnを0.1〜2%含有したFe合金とする
事が有益である。
02〜1.2%,Siを0.01〜5%含有したFe合
金とする事が有益である。更に、上記の様な構成に於い
て、磁性体部は、Cを0.02〜1.2%,Mnを0.
1〜2%,Siを0.01〜5%含有したFe合金とす
る事が有益である。
体部中のCは、0.01〜10μmの平均粒子直径を有
するFe合金である事を特徴とする事が有益である。更
に、上記の様な構成に於いて、2種またはそれ以上の組
成を傾斜的に配置した接点と上記磁性体部とを組み合わ
せた構成とする事が有益である。
体部は、接触子背部に接続配置若しくは近接配置するか
又は接触子内部に埋設配置して成る事が有益である。更
に、上記の様な構成に於いて、前記磁性体部は、材料組
成が任意の半径R,線上で組成勾配を有する組成傾斜磁
性体部を有している事が有益である。
と、接触子の接触面上の材料組成がAg,Cuの少なく
とも1つよりなる導電性成分、1500℃以上の溶融温
度を有しTi,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W
若しくはこれらの炭化物または硼化物より成る耐弧性成
分、必要によりBi,Te,Pb,Sbから選ばれた1
つの補助成分とで構成された接触子とを、組み合わせて
成る事が有益である。次に、表1,表2を参照しなが
ら、本実施の形態を詳細に説明する。
した板厚さ3mmの磁性体部3を準備し、前記した条件
によって遮断特性を評価(実施例1〜3、比較例1〜
2)した。特に比較例1では磁性体部として鉄合金中の
C,Mn,Siの量をEB法、ゾーンメトル法、アーク
メルト法を適宜選択又は組み合わせて、極力少なく調整
した磁性体部を用意した。接触子としてCu−25%C
r合金を使用した。磁性体部は接点の背部(裏面)に密
着させる様に一体化装着に配置した。
Mnを0.01%以下に抑制したFeでは、優れた遮断
特性を示したが、経済性と素材の入手性を加味した工業
的供給性に於いて好ましくなく、アークの広がり性評価
と耐電圧特性の評価を省略し本発明の好ましい範囲から
除外した(比較例1)。
1〜5%の範囲に調整したFe合金では、遮断特性、及
び遮断後のアークの広がり状態を後述する実施例−16
の状態を(評価D)とし、これと各磁性体部を使用した
時のアークの広がり状態とを各々比較し、(評価A〜評
価E)としたアークの広がり性、更に後述する実施例−
16を1.0として対比した耐電圧特性のいずれもが、
好ましい特性を示した(実施例1〜3)。例えば遮断特
性評価後のアークの広がり性が(評価A〜評価B)を得
て十分良好な範囲であった。遮断特性評価後のアークに
よる接触子表面の損傷形態の観察結果によれば、遮断電
流の大小に拘らず、接触子表面はその表面積の広い範囲
が有効に使用されている。特に遮断限界前の小電流遮断
でも広い範囲が有効に使用されているのが特徴で、C量
を所定値範囲とした上で、Si量を所定値範囲に選択し
たFe合金製の磁性体部の効果である。その結果、アー
クの広がり性、耐電圧特性も良好な特性を示している。
iを13%に調整したFe合金では、遮断特性にはばら
つきが見られると共にアークの広がり性が(評価E)で
あり更に耐電圧特性にも低下の傾向がみられた(比較例
2)。すなわち遮断特性評価後の接触子表面の損傷形態
は、アークが停滞した状況が局所的に観察され、アーク
の広がり性が劣るとともに耐電圧特性も実施例1〜3に
は及ばない。
%の範囲のFe合金の時、その効果が発揮され遮断特性
の向上が得られている。 (実施例4〜8、比較例−3)前記は、磁性体部を接触
子の背部(裏面)に密着接続又は所定の間隙を持って近
接配置した例を主体として示したが、本発明では設計上
での配慮の上でならこれに限ることなく、接触子の内部
に埋設配置しても、前記した原理によって同様な効果が
得られている。すなわち、接触子としてCu−25%C
r合金を使用し、磁性体部はCu−25%Cr接点の内
部に埋め込む様に一体化し配置した。
して、Cを0.02〜1.2%の範囲に調整したFe合
金では、遮断特性、アークの広がり性、耐電圧特性とも
好ましい特性を示した(実施例4〜8)。Cが0.02
〜0.4%(実施例4〜6)の範囲では、遮断特性評価
後のアークの広がり性が評価A,Bを示し十分大きな範
囲であり、Cが0.8〜1.2%(実施例7〜8)の範
囲でも、評価Cを示し許容の範囲であった。
の損傷形態の観察結果によれば、遮断電流の大小に拘ら
ず、接触子表面はその表面積の広い範囲が有効に使用さ
れている。特に遮断限界前の小電流遮断でも広い範囲が
有効に使用されているのが特徴で、C量を所定値範囲に
選択したFe合金製の磁性体部の効果である。効果によ
って、アークは接触子表面の広い範囲に亘り均一に拡が
っていることが観察された。その結果、遮断特性、耐電
圧特性も良好な特性を示している。
して、C%を3.5%としたFe合金では、遮断特性に
はばらつきが見られると共に耐電圧特性にも低下の傾向
がみられた(比較例3)。遮断特性評価後の接触子表面
の損傷形態は、アークが停滞した状況が局所的に観察さ
れ、アークの広がり性が評価Eを示し著しく劣ると共に
耐電圧特性も実施例4〜8には及ばない。
0.02〜1.2%の時発揮され遮断特性の向上が得ら
れる。 (実施例9〜12、比較例−4)上記実施例1〜11、
比較例1〜3では、磁性体部としてのMn,Si量を
0.01%以下に調整したFe合金中を使用した結果を
示したが、本発明ではこれに限ることなく、例えば0.
1〜2.0%のMn量を含有する0.2%C−Fe合金
製の磁性体部(実施例9〜12)であっても、前記した
原理によって同様な効果が得られている。遮断特性評価
後のアークによる接触子表面の損傷形態の観察結果によ
れば、特に遮断限界に近い大きな電流を遮断しても、実
施例9〜12のC−Fe合金製の磁性体部を装着した効
果によって、アークは接触子表面の広い範囲に亘り均一
に拡がっていることが観察された。
%C−Fe合金製の磁性体部(比較例−4)では、遮断
性能は不安定であると共にアークの広がり量はE評価と
なり、更に標準とする実施例−16の耐電圧特性を1.
0として比較した時、比較例−4では0.9を示し特性
の低下が見られた。
施例1〜3,比較例−1では、Mn量を0.01%以下
とした場合のSi量との関係を検討した結果を示した
が、ここでは0.2%Cと0.3%Mnとを夫々含有し
たFe合金製中のSi量を5%以下とした磁性体部を調
整した(実施例13〜17)。遮断特性、アークの広が
り性、耐電圧特性とも良好な特性を示している。
8.3%とした磁性体部では、各特性とも大幅な低下を
示している(比較例−5)。 (実施例18〜22,比較例−6)前記実施例1〜1
7,比較例1〜5では、Fe合金中のC粒子の平均直径
が0.1〜1μmに限定した磁性体部についての評価結
果について示した。
範囲に限る事なく、下記所定範囲のC粒子の平均直径に
於いて効果を発揮する。すなわちCの平均粒子直径が
0.01〜10μm(実施例18〜22)の時、安定し
た遮断特性、アークの広がり性、耐電圧特性を示してい
る。
μmとしたFe合金を装備した磁性体部では、再点弧の
多発と耐電圧特性に著しいばらつきが見られている。 (比較例−6)なお、前記実施例1〜19、比較例1〜
5では磁性体部中の構成成分としてFeを主要構成成分
としたが、Fe−Cu,Fe−Ni,Fe−Crを主要
構成成分しても効果を発揮する。(実施例20〜2
2)。
磁性体部中の構成成分として、Mo,W,Vを含有した
Fe合金であっても、所定範囲内のC,Mn量であっ
て、所定範囲内のCの平均粒子直径である時には、前記
同様の発明効果を発揮している(実施例23〜25)。
み合わせる接触子材料として、Cu−25%Cr合金を
採用した例について示したが、本発明では、上記Cu−
25%Cr合金に限る事なく効果を発揮する。すなわ
ち、磁性体部が前記所定条件にある時には、Cu−25
Cr−0.2Bi、Cu−50Cr、Cu−50Cr−
W、Cu−50Cr−Mo、Cu−50Cr−Ta、C
u−50Cr−Nb、Cu−50Cr−Ti、Cu−4
0TiB、Cu−30W、Ag−40WC(実施例26
〜35)に示した如く、組み合わせる接触子材料にほぼ
関係なく、実施例−16とほぼ同等の遮断特性、ア−ク
の広がり性、耐電圧性を示した。
〜6では、磁性体部として同部材全体が同一組成のFe
合金を使用した時の効果の例について示したが、本発明
の磁性体部はこれに限ることなく、磁性体部自身の組成
分布が傾斜しているFe合金を用いても同様な効果が得
られている。
接触子合金として接触面全体が同一組成の合金を使用し
た時の効果の例について示したが、本発明の磁性体部と
組み合わせる接触子合金はこれに限ることなく、接触子
合金自身の組成分布が傾斜している接触子を用いても同
様な効果が得られている。
e合金を用いて、かつ接触子合金自身の組成分布が傾斜
している接触子とを組み合わせても同様な効果が得られ
ている。
r合金に限らず、本発明の磁性体との組み合わせ効果が
期待できる。すなわち好ましい接触子合金として、前記
接触子の接触面上の材料組成が、Ag,Cuの少なくと
も1つよりなる導電性成分と、1500℃以上の溶融温
度を有する耐弧性成分と、必要により補助成分とで構成
された接触子合金であって、前記耐弧性成分は、Ti,
Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W若しくはこれら
の炭化物または硼化物、および必要によりBi,Te,
Pb,Sbから選ばれた1つの補助成分を含有した合金
が挙げられ、いずれも本発明の磁性体部との組み合わせ
効果を発揮する。更に、接触子合金は銀ロウ付け性を容
易にする為に、その裏面にCu板,Ag板などを一体化
した合金を用いても良い。
内に貫通される接離可能な一対の導電棒と、一端が導電
棒に接合される通電部と、通電部の他端側に配設され導
電棒の操作により接離可能な一対の接触子とを有する真
空バルブにおいて、接触子の内の少なくとも一方の背面
側又は接触子内部に0.02〜1.5重量%のCを含有
したFe合金から成る磁性体部を設けたので、接触子間
の磁界分布を制御し遮断性能を向上させることができ
る。
す要部分解斜視図。
す要部分解斜視図。
す要部分解斜視図。
Claims (6)
- 【請求項1】 真空容器内に貫通される接離可能な一対
の導電棒と、一端が導電棒に接合される通電部と、通電
部の他端側に配設され前記導電棒の操作により接離可能
な一対の接触子とを有する真空バルブにおいて、前記接
触子の内の少なくとも一方の背面側又は接触子内部に
0.02〜1.5重量%のCを含有したFe合金から成
る磁性体部を設けたことを特徴とする真空バルブ。 - 【請求項2】 前記磁性体部中のCの平均粒子直径は
0.01〜10μmであることを特徴とする請求項1記
載の真空バルブ。 - 【請求項3】 前記磁性体部のFe合金中には、0.1
〜15重量%のMn及び0.01〜5重量%のSiの内
の少なくとも一方が含有されたことを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の真空バルブ。 - 【請求項4】 前記磁性体部は、材料組成が任意の半径
R1 線上で組成勾配を有する組成傾斜磁性体部を備えた
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
載の真空バルブ。 - 【請求項5】 前記接触子の接触面上の材料組成は、任
意の半径R1 線上で同心円状に組成傾斜接触子であるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
の真空バルブ。 - 【請求項6】 前記接触子の接触面上の材料組成は、A
g及びCuの内の少なくとも1種より成る導電性成分
と、1500℃以上の溶融温度を有し、Ti、Zr、
V、Nb、Ta、Cr、Mo及びWの内の少なくとも1
種、これらの炭化物又は硼化物より成る耐弧性成分とを
備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
かに記載の真空バルブ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9346066A JP2862231B1 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 真空バルブ |
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