JP2861484B2 - 無線電話装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、無線電話通信の無線電
話装置に利用する。特に、オフィスコードレスシステム
におけるコードレス電話機および接続装置の通話中に音
声が無音のときにデータを送受信する無線電話装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６は従来例の無線電話装置のブロック
構成図である。図７は無線電話装置を使用したオフィス
コードレスシステムの構成図である。

【０００３】従来、無線電話装置は、図６に示すように
ＭＳＫデータ信号は音声信号と同じ信号線２０７で送ら
れてくるために、通話中に外線４１１に着信があったと
か、外線４１２が保留中だとかそのつどＭＳＫデータ信
号が送られてくると出力端子１１０のアナログ音声信号
からＭＳＫデータが聞こえ耳ざわりであるので、コード
レス電話機の通話中にはＭＳＫデータを送信しないよう
にしていた。

【０００４】図７において、主装置（ＭＥ）４００は外
線４１１、４１２、４１３を収容しシステム全体を制御
し、接続装置（ＣＥ）３１０、３２０を有線４２１、４
２２により接続制御し、コードレス電話機２１０、２２
０と無線接続する。

【０００５】オフィスコードレスシステムは接続装置３
１０、３２０が複数台あるために、コードレス電話機２
１０とコードレス電話機２２０との間で内線通話ができ
る。ここで、コードレス電話機２１０とコードレス電話
機２２０とが内線電話中で外線４１１〜４１３に応答す
るコードレス電話機がないときに外線４１１に着信があ
った場合に、主装置４００はコードレス電話機２１０、
２２０が内線電話中のためにベル鳴動で外線着信をかけ
ることができずその受話器に重畳音を流して外線着信が
あることを知らせる。

【０００６】しかし、この場合に主装置４００はコード
レス電話機２１０、２２０には重畳音を出力するだけで
外線の何番に着信があったかを示す回線使用状態表示デ
ータを伝送しないために、コードレス電話機２１０、２
２０は外線の何番に着信があったかわからない。

【０００７】また、オフィスコードレスシステムでは、
コードレス電話機２１０、２２０は外線に対しての発信
および着信ならびに外線保留および外線転送などができ
るが、通話中に回線使用状態データをコードレス電話機
２１０、２２０に伝送しないために、たとえば、コード
レス電話機２１０か外線４１１と通話中でコードレス電
話機２２０が外線４１２を保留しコードレス電話機２２
０を手元から離し外線４１３に着信があった場合に、主
装置４００はコードレス電話機２１０には外線着信があ
ったことを知らせることができるが、コードレス電話機
２２０に対しては手元から離れているために重畳音で外
線着信を知らせることができない。

【０００８】上述のようにオフィスコードレスシステム
は、通話中は常に回線使用状態をコードレス電話機に表
示することができなかった。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来例の無線電話装置では、耳ざわりであるので通話中で
の回線使用状態表示データ伝送を行わないために、回線
使用状態表示データを受信できない欠点があった。

【００１０】本発明は上記の欠点を解決するもので、通
話中でもデータを送受信できる無線電話装置を提供する
ことを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、アナログ音声
信号を入力する入力端子と、無線信号を送受信する送受
信手段と、この送受信手段の送受信制御を行う制御部
と、アナログ音声信号を出力する出力端子とを備えた無
線電話装置において、上記入力端子からのアナログ音声
信号をディジタル音声信号に変換して出力するアナログ
ディジタル変換回路と、このアナログディジタル変換回
路の出力ディジタル音声信号の有音区間と無音区間とを
識別する識別回路と、入力する第一の制御信号に基づき
上記アナログディジタル変換回路の出力ディジタル音声
信号の速度変換を行い有音バースト信号および無音バー
スト信号を生成して上記送受信手段に与える送信バース
ト回路とを備え、上記制御部は上記識別回路の識別結果
に基づき上記第一の制御信号を与える手段を含み、入力
する第二の制御信号に基づき上記送受信手段の出力信号
の内の有音バースト信号を速度変換して出力する受信バ
ースト回路と、この受信バースト回路の出力信号をアナ
ログ音声信号に変換して上記出力端子に与えるディジタ
ルアナログ変換回路とを備え、上記制御部は上記送受信
手段の出力信号を入力し上記有音バースト信号と上記無
音バースト信号とを判断して上記有音バースト信号のと
きには上記第二の制御信号を与え上記無音バースト信号
のときにはこの信号を認識できる表示に解読する手段を
含むことを特徴とする。

【００１２】また、本発明は、上記制御部は、上記識別
回路の識別結果に基づき上記有音区間には上記ディジタ
ル音声信号に有音識別子を付加し上記無音区間にはデー
タ信号に無音識別子を付加して上記有音バースト信号お
よび無音バースト信号を生成する制御信号を上記第一の
制御信号として与える手段と、上記アナログディジタク
変換回路およびディジタルアナログ変換回路を制御する
手段とを含むことを特徴とする。

【００１３】

【作用】アナログディジタル変換回路は入力端子からの
アナログ音声信号をディジタル音声信号に変換して出力
する。識別回路はこのアナログディジタル変換回路の出
力ディジタル音声信号の有音区間と無音区間とを識別す
る。送信バースト回路は入力する第一の制御信号に基づ
きアナログディジタル変換回路の出力ディジタル音声信
号の速度変換を行い有音バースト信号および無音バース
ト信号を生成して送受信手段に与える。制御部は識別回
路の識別結果に基づき上記第一の制御信号を与える。受
信バースト回路は入力する第二の制御信号に基づき送受
信手段の出力信号の内の有音バースト信号を速度変換し
て出力する。ディジタルアナログ変換回路は入力するこ
の受信バースト回路の出力信号をアナログ音声信号に変
換して出力端子に与える。制御部は送受信手段の出力信
号を入力し有音バースト信号と無音バースト信号とを判
断して有音バースト信号のときには上記第二の制御信号
を与え無音バースト信号のときにはこの信号を認識でき
る表示に解読する。

【００１４】以上により通話中でもデータを送受信でき
る。

【００１５】

【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図１は本発明一実施例無線電話装置のブロック構
成図である。図２は本発明の無線電話装置の識別回路の
回路図である。図３は本発明の無線電話装置の送信バー
スト回路の回路図である。図４は本発明の無線電話装置
の受信バースト回路の回路図である。

【００１６】図１〜図４において、無線電話装置は、ア
ナログ音声信号を入力する入力端子１０９と、無線信号
を送受信する送受信手段として送受信機１０７およびア
ンテナ１０８と、送受信機１０７の送受信制御を行う制
御部１０６と、アナログ音声信号を出力する出力端子１
１０とを備える。

【００１７】ここで本発明の特徴とするところは、入力
端子１０９からのアナログ音声信号をディジタル音声信
号に変換して出力するアナログディジタル変換回路１０
１と、アナログディジタル変換回路１０１の出力ディジ
タル音声信号の有音区間と無音区間とを識別する識別回
路１０３と、入力する第一の制御信号として制御信号１
１１、１１２に基づきアナログディジタル変換回路１０
１の出力ディジタル音声信号の速度変換を行い有音バー
スト信号および無音バースト信号を生成して送受信機１
０７に与える送信バースト回路１０２とを備え、制御部
１０６は識別回路１０３の識別結果に基づき制御信号１
１１、１１２を与える手段を含み、入力する第二の制御
信号として制御信号１１３に基づき送受信機１０７の出
力信号の内の有音バースト信号を速度変換して出力する
受信バースト回路１０５と、受信バースト回路１０５の
出力信号をアナログ音声信号に変換して出力端子１１０
に与えるディジタルアナログ変換回路１０４とを備え、
制御部１０６は送受信機１０７の出力信号を入力し上記
有音バースト信号と上記無音バースト信号とを判断して
上記有音バースト信号のときには制御信号１１３を与え
上記無音バースト信号のときにはこの信号を認識できる
表示に解読する手段を含むことにある。

【００１８】また、制御部１０６は、識別回路１０３の
識別結果に基づき上記有音区間には上記ディジタル音声
信号に有音識別子を付加し上記無音区間にはデータ信号
に無音識別子を付加して上記有音バースト信号および無
音バースト信号を生成する制御信号を制御信号１１１、
１１２として与える手段と、アナログディジタル変換回
路１０１およびディジタルアナログ変換回路１０４を制
御する手段とを含む。

【００１９】さらに、識別回路１０３はディジタルコン
パレータ１３０を含み、送信バースト回路１０２は、Ｆ
ＩＦＯ１３１および加算器１３２を含み、受信バースト
回路１０５はＦＩＦＯ１３３を含む。

【００２０】このような構成の無線電話装置の動作につ
いて説明する。図５は無線電話装置の動作を示す図であ
る。図５（ａ）はバースト信号、図５（ｂ）はアナログ
音声信号、図５（ｃ）は有音バースト信号および図５
（ｄ）は無音バースト信号を示す。

【００２１】図１において、通話中での無音区間にデー
タ伝送を行うために、音声の無音区間を検出することが
必要である。このためにアナログディジタル変換回路１
０１は制御部１０６の制御により入力するアナログ音声
信号をディジタル信号に変換する。

【００２２】識別回路１０３はこの変換されたディジタ
ル信号の有音区間と無音区間とを識別し、送信バースト
回路１０２は制御信号１１１、１１２に基づきこのディ
ジタル信号の速度を変換し有音バースト信号と無音バー
スト信号とを出力する。

【００２３】識別回路１０３は音声を検出する回路で、
図２に具体的回路を示す。識別回路１０３はディジタル
コンパレータ１３０で実現され、アナログディジタル変
換回路１０１からディジタル音声信号を入力し、図５
（Ｂ）に示すように、各フレーム１〜３ごとに入力した
音声レベルがあらかじめ定めたレベルより小さいか大き
いかを判断し、フレームごとの有音区間信号または無音
区間信号を制御部１０６に出力する。

【００２４】ここで、フレーム１、２では音声のレベル
が大きいために有音区間と判定し、フレーム３では全て
で音声レベルが小さいために音声なしと判断し無音区間
と判定して制御部１０６に送る。

【００２５】制御部１０６は識別回路１０３からの音声
の有無情報により送信バースト回路１０２を制御し、図
５（Ｃ）に示す有音バースト信号ｃｙと無音バースト信
号ｃｎとを生成させる。送受信器１０７はこのバースト
信号をアンテナ１０８を介して無線伝送する。

【００２６】送信バースト回路１０２の具体的回路は、
図３に示すＦＩＦＯ１３１で実現でき図５（Ｃ）に示す
有音識別子および無音識別子は制御部１０６から制御信
号１１１、１１２により入力し、有音バースト信号ｃｙ
と無音バースト信号ｃｎとを生成して送受信機１０７に
出力する。

【００２７】制御部１０６は、送受信機１０７の受信側
でバースト信号を受信したときには、そのバースト信号
が有音バースト信号ｃｙか無音バースト信号ｃｎかを判
断し、有音バースト信号ｃｙの場合には、制御信号１１
３により受信バースト回路１０５で速度を変換させ、デ
ィジタルアナログ変換回路１０４でアナログ音声信号に
変換させ出力端子１１０に出力させる。また、無音バー
スト信号ｃｎの場合には、ディジタルアナログ変換回路
１０４にデータ信号を出力させず、この無音バースト信
号ｃｎのデータ信号を解読する。

【００２８】以上のように音声データ信号以外はアナロ
グ音声信号として出力されないために無音時には無音と
なる。

【００２９】受信バースト回路１０５の具体的回路は、
図４に示すＦＩＦＯ１３３で実現できる。

【００３０】上述のように通話中の無音時にデータ伝送
ができるので、回線使用状態やメッセージも通話の途中
で送ることができ、かつその他の送信パワー制御やメモ
ファクシミリもできる。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、通話中
でもデータを送受信できる優れた効果がある。したがっ
て、回線使用状態データやメッセージデータを通話中に
送ったり、通話中にデータを送信して送信パワー制御を
行ったり、メモファクシミリなど通話しながらファクシ
ミリデータを送信し、しかも通話者は余計なデータ音が
聞こえず耳ざわりにならない利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施例無線電話装置のブロック構成
図。

【図２】本発明の無線電話装置の識別回路の回路図。

【図３】本発明の無線電話装置の送信バースト回路の回
路図。

【図４】本発明の無線電話装置の受信バースト回路の回
路図。

【図５】本発明の無線電話装置の動作を示す図。

【図６】従来例の無線電話装置のブロック構成図。

【図７】無線電話装置を含むオフィスコードレスシステ
ムの構成図。

【符号の説明】

１０１ アナログディジタル変換回路 １０２ 送信バースト回路 １０３ 識別回路 １０４ ディジタルアナログ変換回路 １０５ 受信バースト回路 １０６、１０６Ａ 制御部 １０７、１０７Ａ 送受信機 １０８、１０８Ａ アンテナ １０９ 入力端子 １１０ 出力端子 １３０ ディジタルコンパレータ １３１、１３３ ＦＩＦＯ １３２、２０２ 加算器 ２０１、２０６ 増幅器 ２０５ ＭＳＫモデム ２０７ 信号線 ２１０、２２０ コードレス電話機 ３１０、３２０ 接続装置 ４００ 主装置 ４１１〜４１３ 外線 ４２１、４２２ 有線 ｃｙ 有音バースト信号 ｃｎ 無音バースト信号

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アナログ音声信号を入力する入力端子
   と、無線信号を送受信する送受信手段と、この送受信手
   段の送受信制御を行う制御部と、アナログ音声信号を出
   力する出力端子とを備えた無線電話装置において、 上記入力端子からのアナログ音声信号をディジタル音声
   信号に変換して出力するアナログディジタル変換回路
   と、このアナログディジタル変換回路の出力ディジタル
   音声信号の有音区間と無音区間とを識別する識別回路
   と、入力する第一の制御信号に基づき上記アナログディ
   ジタル変換回路の出力ディジタル音声信号の速度変換を
   行い有音バースト信号および無音バースト信号を生成し
   て上記送受信手段に与える送信バースト回路とを備え、 上記制御部は上記識別回路の識別結果に基づき上記第一
   の制御信号を与える手段を含み、 入力する第二の制御信号に基づき上記送受信手段の出力
   信号の内の有音バースト信号を速度変換して出力する受
   信バースト回路と、この受信バースト回路の出力信号を
   アナログ音声信号に変換して上記出力端子に与えるディ
   ジタルアナログ変換回路とを備え、 上記制御部は、上記識別回路の識別結果に基づき上記有
   音区間には上記ディジタル音声信号に有音識別子を付加
   し上記無音区間にはデータ信号に無音識別子を付加して
   上記有音バースト信号および無音バースト信号を生成す
   る制御信号を上記第一の制御信号として与えるともに上
   記アナログディジタル変換回路を制御する手段と、上記
   送受信手段の出力信号を入力し上記有音バースト信号と
   上記無音バースト信号とを判断して上記有音バースト信
   号のときには上記第二の制御信号を上記受信バースト回
   路に与えるとともに上記ディジタルアナログ変換回路を
   制御し、上記無音バースト信号のときにはデータ信号を
   認識できる表示に解読する手段とを含むことを特徴とす
   る無線電話装置。