JP2859248B2 - フッ素化ビタミンd3類似体 - Google Patents

フッ素化ビタミンd3類似体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素化ビタミン
3 類似体及び治療的に活性な医薬としての用途、特に
骨粗しょう症の治療のための用途に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】骨粗しょう症は、代謝
性骨疾患の最も普通の形態であり、骨喪失(骨減少症)
の症候性の破損段階と考えてよい。骨粗しょう症は、数
多くのあいまいな疾患に対し2次的に起こるかもしれな
いが、全症状の90%は、突発性である。閉経後の女性
は、突発性の骨粗しょう症(閉経後又はタイプI骨粗し
ょう症)に対して危険状態にあり;突発性の骨粗しょう
症に対する他の特に危険なグループは、両性の高齢者で
ある(老人性又はタイプII骨粗しょう症)。骨粗しょう
症は、また、コルチコステロイドの使用、固定又は長期
ベッド療養、アルコール症、糖尿病、性腺中毒の化学療
法、過プロラクチン血、神経性食欲不振、原発性及び続
発性無月経、移植の免疫抑制、及び卵巣摘出に関する。
閉経後骨粗しょう症は、脊椎の破損により特徴づけられ
るが、大腿頸部の破損は、老人性骨粗しょう症の主な特
徴である。
【0003】骨粗しょう症に悩まされるヒトの骨量を増
大させるための、アンドロゲン、フッ化物塩並びに甲状
腺ホルモン及び甲状腺ホルモンの改質物の投与を含む、
種々な方法が示唆されている。ビスホスホン酸塩、カル
シトニン、カルシウム、1,25−ジヒドロキシビタミ
ンD3 及びその類似体のいくつか、並びに/又は単独若
しくは組み合わせてのエストロゲンが、存在する骨量を
維持するために有用であることもまた、示唆されてい
る。
【0004】正常及び骨粗しょう症の成長ラットを用い
て、甲状腺ホルモン又は1,25−(OH)2ビタミンD
3 で補足した高カルシウム食による研究が、Hefti et a
l.,Clinical Science, 62: 389 (1982)に記載されてい
る。著者は、これらの研究は、全身カルシウム及び骨格
量の増大を示したが、骨粗しょう症の進行の間で、個々
の小柱損失の回復はなかったことを報告している。試験
管内で骨形成を刺激するために、甲状腺ホルモン(PT
H)に組み合わせたビタミンD3 の代謝物の使用が、En
do et al., Nature, 286: 262 (1980)に記載されてい
る。しかしながら、PTH及び1.25−(OH)2ビタ
ミンD3 でのこれらの治療は、骨の再−石灰化の刺激に
おいてPTH単独より効果がなかった。
【0005】カルシウム食及び甲状腺抽出物の腹腔内注
射による、甲状腺摘出ラットの治療が、Rader et al.,
Calcified Tissue International, 29(1): 21 (1979)に
記載されている。この治療は、1,25−(OH)2ビタ
ミンD3 産生を刺激し、骨の無機質化を顕著に増大させ
たが、皮質骨の空洞の発生により明示されるように、骨
を再吸収させることが見い出された。骨形成速度又は骨
空洞付加に効果はない。Wong et al., Surgical Forum,
30: 100 (1979) は、甲状腺が摘出された犬への毎日の
甲状腺抽出物の筋肉内への投与又は甲状腺置き換え治療
において同時に1,25−(OH)2ビタミンD3 の経口
投与を、教示している。カルシウム食の吸収におけるこ
れらの治療の効果は、骨粗しょう症の文脈ではないが、
甲状腺の文脈で議論されている。
【0006】組織培地中でのマウス頭蓋冠骨でのビタミ
ンD代謝物及び甲状腺ホルモンの再吸収効果について
の、カルシトニンステロイド性ホルモンによる阻害が、
Peacock et al., Vitaminn D Proceedings Workshop.,
E.Norman, Ed., p., 411 (1977) に記載されている。Pe
chet et al., American Journal of Medicine, 43(5):6
96 (1967)は、甲状腺ホルモンの最小水準が、ビタミン
Dが骨形成よりむしろ骨再吸収でその効果を発揮するた
めに必要であることを教示している。Mahgoub etal., B
iochemical and Biophysical Research Communication
s, 62: 901 (1975) で、著者は、活性ビタミンD代謝物
(25−OHビタミンD3 及び1,25−(OH)2ビタ
ミンD3)が、培養されたラット胎児骨細胞のサイクリッ
クATMレベルを上昇させるために、甲状腺ホルモンの
能力を高めることを述べている。
【0007】ビタミンD3 は、カルシウム及びリンの腸
内吸収の促進、カルシウム及びリンの適切な血清レベル
の維持、及び骨の内と外へののカルシウムの流れを刺激
する、カルシウムの代謝での重要な成分である。Dビタ
ミン類は、生体内でヒドロキシル化され、その結果の1
α,25−ジヒドロキシ代謝物は活性物質である。1,
25−(OH)2ビタミンDでの動物実験は、骨同化活性
を示唆している。Aerssens et al. in Calcif Tissue I
nt, 55: 443-450 (1994)は、コルチコルステロイド治療
のあるなしでの成長ラットの骨の強さ及び組成での1α
−ヒドロキシビタミンD3 の効果について報告してい
る。しかしながら、ヒトでの使用は、低い治療割合のた
めに抗再吸収が制限されている(高カルシウム尿症及び
高カルシウム血症並びに腎毒性)。
【0008】Dechant and Goa, in "Calcitriol. A rev
iew of its use in the treatmentof postmenopausal o
steoporosis and its potential in corticosteroid-in
duced osteoporosisi", Drug Aging (NEW ZEALAND) 5
(4): 300-17 (1994) は、1,25−ジヒドロキシビタ
ミンD3 (カルシトリオール)は、閉経後骨粗しょう症
の622名の女性での診断の試みに基づいて、閉経後骨
粗しょう症(及びコルチコステロイド−誘導骨粗しょう
症の前提)の治療に効果を示した。カルシトール(0.
25μg を1日2回)を受け入れた、軽症から中程度の
疾患(しかし更に重篤な疾患ではない)の患者は、3年
の治療の後には元素性カルシウム1,000mg/日を受
けた患者に比べて、椎骨の破損は顕著に3倍低い割合で
あった。プレドニゾン又はプレドニソロンでの長期治療
を始めた患者において、鼻腔内カルシトニン400IU/
日の投与又は投与なしでの、カルシトリオール0.5〜
1.0μg /日+カルシウムは、ステロイド−誘導骨喪
失を阻止した。結局、カルシトリオールは、十分に耐性
されている。推薦の用量において、カルシウム過剰血症
は、時たまであり、かつ軽症であり、一般的にカルシウ
ム取り込み及び/又はカルシトリオール用量での削減に
一致している。カルシトリオールの治療幅の狭さは、血
清カルシウム及びクレアニンレベルを定期的に追跡しな
がら、その使用が管理されることを必要とする。この研
究は、治療と毒性の用量が近接しているので、明らかに
カルシトリオール治療の鍵になる制限を確認した。
【0009】皮膚の過増殖疾患の治療、ガン及び白血病
の治療、及び皮脂腺疾患の治療に有用な1α−フルオロ
−25−ヒドロキシ−16−エン−23−イン−26,
27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロールを含むフ
ッ素化ビタミンD3 類似体が、Baggiolini et al. in E
uropean Patent Publication No.580,968 に開示されて
いる。骨粗しょう症での骨量及び/又は密度の回復のた
めのこの化合物の用途が、米国特許出願08/560,
080に請求され、開示されている。この引用された文
献は、これにより引用として組み込まれる。
【0010】ここで開示されたビタミンD3 の1α−フ
ルオロ類似体は、今までに記載されておらず、骨粗しょ
う症の治療でのそれらの用途も今までには認識されてい
ない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I):
【0012】
【化2】
【0013】(式中、Xは、(H,H)又は=CH2
あり;R1 及びR2 は、互いに独立して、水素、(C1
−C4)アルキル若しくはフルオロアルキルであるか、又
はR1 及びR2 は、C−20と一緒になって、(C3
6)シクロアルキル若しくはシクロフルオロアルキルを
形成するか、又はR1及びR2 は、一緒になって、=C
2 を形成し;R3 及びR4 は、互いに独立して、(C
1 −C4)アルキル若しくはフルオロアルキルであるか、
又はR3 及びR4 は、C−25と一緒になって、(C3
−C9)シクロアルキル若しくはシクロフルオロアルキル
を形成し;Aは、単結合又は二重結合であり;そしてB
は、二重結合又は三重結合であるが、但し (i)Xが=CH2 であり、R3 及びR4 が、それぞ
れ、CF3 であり、Aが、二重結合であり、そしてR1
又はR2 の一方が、水素であるときは、R1 又はR2
他方は、CH3 であることはできなく; (ii)Xが、=CH2 であり、R3 及びR4 が、それぞ
れ、(C1 −C2)アルキルであり、Aが、二重結合であ
り、そしてR2 が、水素であるときは、R1 は、CH3
であることはできなく; (iii)Xが、=CH2 であり、R3 及びR4 が、それぞ
れ、(C1 −C4)アルキルであり、Aが、二重結合であ
り、そしてR1 が、水素であるときは、R2 は、CH3
であることはできなく; (iv)Xが、=CH2 であり、R3 及びR4 の一方が、
それぞれ、CF3 であり、Aが、二重結合であり、R1
が、CH3 であり、そしてR2 が、水素であるときは、
3 及びR4 の他方は、CH3 であることできなく;そ
して (v)Xが、(H,H)であり、R3 及びR4 が、それ
ぞれ、CF3 であり、Aが、二重結合であり、Bが、三
重結合であり、そしてR2 が、水素であるときは、R1
は、CH3 であることはできない)で示されるフッ素化
ビタミン類似体を提供する。
【0014】本発明のフッ素化ビタミン類似体は、X
が、(H,H)又は=CH2 であり;R1 及びR2 が、
互いに独立して、水素、CH3 又はCF3 からなる群か
ら選択され;R3 及びR4 が、互いに独立して、CH
3 、CF3 、CH2 CH3 、CH2 CF3 、CF2 CH
3 及びCF2 CF3 からなる群から選択され;Aが、単
結合又は二重結合であり;そしてBが、二重結合又は三
重結合である式(I)の化合物である。
【0015】また、本発明のフッ素化ビタミン類似体
は、Xが、(H,H)又は=CH2 であり;R1 及びR
2 が、C−20と一緒になって、シクロプロパノ、シク
ロジフルオロプロパノ又はシクロテトラフルオロプロパ
ノ基を形成し;R3 及びR4 が、互いに独立して、CH
3 、CF3 、CH2 CH3 、CH2 CF3 、CF2 CH
3 及びCF2 CF3 からなる群から選択され;Aが、単
結合又は二重結合であり;そしてBが、二重結合又は三
重結合である式(I)の化合物である。
【0016】本発明のフッ素化ビタミン類似体は、X
が、(H,H)又は=CH2 であり;R1 及びR2 が、
一緒になって、=CH2 であり;R3 及びR4 が、互い
に独立して、CH3 、CF3 、CH2 CH3 、CH2
3 、CF2 CH3 及びCF2CF3 からなる群から選
択され;Aが、単結合又は二重結合であり;そしてB
が、二重結合又は三重結合である式(I)の化合物であ
る。
【0017】本発明のフッ素化ビタミン類似体は、X
が、(H,H)又は=CH2 であり;R1 及びR2 が、
互いに独立して、水素、CH3 又はCF3 からなる群か
ら選択され;R3 及びR4 が、C−25と一緒になっ
て、シクロペンタノ、シクロジフルオロペンタノ、シク
ロテトラフルオロペンタノ、シクロヘキサフルオロペン
タノ、シクロオクタノフルオロペンタノ、シクロヘキサ
ノ、シクロジフルオロヘキサノ、シクロテトラフルオロ
ヘキサノ、シクロヘキサフルオロヘキサノ又はシクロオ
クタノフルオロヘキサノ基を形成し;Aが、単結合又は
二重結合であり;そしてBが、二重結合又は三重結合で
ある式(I)の化合物である。
【0018】また、本発明のフッ素化ビタミン類似体
は、Xが、(H,H)又は=CH2 であり;R1 及びR
2 が、C−20と一緒になって、シクロプロパノ、シク
ロジフルオロプロパノ又はシクロテトラフルオロプロパ
ノ基を形成し;R3 及びR4 が、C−25と一緒になっ
て、シクロペンタノ、シクロジフルオロペンタノ、シク
ロテトラフルオロペンタノ、シクロヘキサフルオロペン
タノ、シクロオクタノフルオロペンタノ、シクロヘキサ
ノ、シクロジフルオロヘキサノ、シクロテトラフルオロ
ヘキサノ、シクロヘキサフルオロヘキサノ又はシクロオ
クタノフルオロヘキサノ基を形成し;Aが、単結合又は
二重結合であり;そしてBは、二重結合又は三重結合で
ある式(I)の化合物である。
【0019】また、本発明のフッ素化ビタミン類似体
は、Xが、(H,H)又は=CH2 であり;R1 及びR
2 が、一緒になって、=CH2 であり;R3 及びR4
が、C−25と一緒になって、シクロペンタノ、シクロ
ジフルオロペンタノ、シクロテトラフルオロペンタノ、
シクロヘキサフルオロペンタノ、シクロオクタノフルオ
ロペンタノ、シクロヘキサノ、シクロジフルオロヘキサ
ノ、シクロテトラフルオロヘキサノ、シクロヘキサフル
オロヘキサノ又はシクロオクタノフルオロヘキサノ基を
形成し;Aは、単結合又は二重結合であり;そしてB
が、二重結合又は三重結合である式(I)の化合物であ
る。
【0020】本発明は、また、上述の式(I)のフッ素
化ビタミン類似体及び製薬学的に許容しうる担体を含む
製薬学的組成物、並びに骨粗しょう症の治療のための医
薬の製造でのこれらの化合物の用途を提供する。
【0021】更に、本発明は、骨粗しょう症の治療のた
めの医薬の製造のための、Xが、(H,H)又は=CH
2 であり;R1 及びR2 が互いに独立して、水素、(C
1 −C4)アルキル若しくはフルオロアルキルであるか、
又はR1 及びR2 が、C−20と一緒になって、(C3
−C6)シクロアルキル若しくはシクロフルオロアルキル
を形成するか、又はR1 及びR2 が、一緒になって、=
CH2 を形成し;R3及びR4 が、互いに独立して、
(C1 −C4)アルキル若しくはフルオロアルキルである
か、又はR3 及びR4 が、C−25と一緒になって、
(C3 −C9)シクロアルキル若しくはシクロフルオロア
ルキルを形成し;Aが、単結合又は二重結合であり;そ
してBが、二重結合又は三重結合であるが、但しR3
びR4 が、それぞれ、CF3 であり、Aが、二重結合で
あり、Bが、三重結合であり、そしてR2 が、水素であ
るときは、R1 は、CH3 であることはできない、式
(I)の化合物の用途に関する。そのような医薬は、カ
ルシウム過剰尿症、カルシウム過剰血症、又は腎毒性を
誘導することなく、無症候レベルに骨密度を回復するた
めに治療的有効量で投与することができる。
【0022】本発明は、式(I)の化合物を製造する方
法であって、式(I)のシリル化化合物から、含まれた
シリル保護基を脱離することを特徴とする方法を提供す
る。
【0023】式(I)の化合物及びそれらの合成に必要
な鍵中間体の調製は、以下のスキームに示されている。
【0024】スキーム1、2及び2aは、1α−フルオ
ロ−25−ヒドロキシ−23−イン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−メチル類似
体(Ia)及び(Ia)の製造で用いられる中間体(II
a)及び(VIIIa)の製造をそれぞれ説明している。
【0025】スキーム3、4及び4aは、1α−フルオ
ロ−25−ヒドロキシ−23−イン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−シクロプロ
ピル類似体(Ib)及び(Ib)の製造で用いられる中
間体(IIb)及び(Xb)の製造をそれぞれ説明してい
る。
【0026】スキーム5、6及び6aは、1α−フルオ
ロ−25−ヒドロキシ−23−イン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−エン類似体
(Ic)及び(Ic)の製造で用いられる中間体(II
c)及び(XIc)の製造をそれぞれ説明している。
【0027】スキーム7及び8は、1α−フルオロ−2
5−ヒドロキシ−23−イン−コレカルシフェロールの
20−メチル−26,27−ビスホモ−26、26a,
27,27a−デカフルオロ類似体(Id)及び(I
d)の製造で用いられる中間体(IId)の製造をそれぞ
れ説明している。
【0028】スキーム9及び10は、1α−フルオロ−
25−ヒドロキシ−16−23−イン−26,27−ヘ
キサフルオロ−コレカルシフェロールの20−メチル−
類似体(Ie)及び(Ie)の製造で用いられる中間体
(IIe)の製造をそれぞれ説明している。
【0029】スキーム11及び12は、1α−フルオロ
−25−ヒドロキシ−16−エン−23−イン−26,
27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロールの20−
シクロプロピル類似体(If)及び(If)の製造で用
いられる中間体(IIf)の製造をそれぞれ説明してい
る。
【0030】スキーム13及び14は、1α−フルオロ
−25−ヒドロキシ−16−エン−23−イン−コレカ
ルシフェロールの20−メチル類似体(Ig)及び(I
g)の製造で用いられる中間体(IIg)の製造をそれぞ
れ説明している。
【0031】スキーム15は、鍵中間体(IIh)、(II
i)、(IIj)、(IIk)、(IIl)、(IIm)及び
(IIn)の製造を説明している。
【0032】スキーム16は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23Z−エン−25,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−メチル類似体(I
h)の製造を説明している。
【0033】スキーム17は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23Z−エン−26,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−シクロプロピル類似
体(Ii)の製造を説明している。
【0034】スキーム18は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23Z−エン−26,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−エン類似体(Ij)
の製造を説明している。
【0035】スキーム19は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23Z−エン−コレカルシフェロールの2
0−メチル−26,27−ビスホモ−26、26a,2
7,27a−デカフルオロ類似体(Ik)の製造を説明
している。
【0036】スキーム20は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−16,23Z−ジエン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−メチル類似
体(If)の製造を説明している。
【0037】スキーム21は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−16,23Z−ジエン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−シクロプロ
ピル類似体(Im)の製造を説明している。
【0038】スキーム22は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−16,23−ジエン−コレカルシフェロー
ルの20−メチル−26,27−ビスホモ−26a,2
7a−ヘキサフルオロ類似体(In)の製造を説明して
いる。
【0039】スキーム23は、鍵中間体(IIo)、(II
p)、(IIq)、(IIr)、(IIs)、(IIt)及び
(IIu)の製造を説明している。
【0040】スキーム24は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23E−エン−26,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−メチル−類似体(I
o)の製造を説明している。
【0041】スキーム25は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23E−エン−26,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−シクロプロピル−類
似体(Ip)の製造を説明している。
【0042】スキーム26は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23E−エン−26,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−エン−類似体(I
q)の製造を説明している。
【0043】スキーム27は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−23E−エン−コレカルシフェロールの2
0−メチル−26,27−ビスホモ−26,26a,2
7,27a−デカフルオロ−類似体(Ir)の製造を説
明している。
【0044】スキーム28は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−16,23E−ジエン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−メチル−類
似体(Is)の製造を説明している。
【0045】スキーム29は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−16,23E−ジエン−26,27−ヘキ
サフルオロ−コレカルシフェロールの20−シクロプロ
ピル−類似体(It)の製造を説明している。
【0046】スキーム30は、1α−フルオロ−25−
ヒドロキシ−16,23E−ジエン−コレカルシフェロ
ールの20−メチル−26,27−ビスホモ−26a,
27a−ヘキサフルオロ−類似体(Iu)の製造を説明
している。
【0047】スキーム31、32及び32aは、1α−
フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エン−23−イン
−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロール
の20−エン−類似体(Iv)及び(Iv)の製造に用
いられる中間体(IIv)及び(XXXIXv)の製造を説明し
ている。
【0048】スキーム33及び34は、1α−フルオロ
−25−ヒドロキシ−16,23Z−ジエン−26,2
7−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロールの20−エ
ン−類似体(Iw)及び(Iw)の製造に用いられる中
間体(IIw)の製造を説明している。
【0049】スキーム35及び36は、1α−フルオロ
−25−ヒドロキシ−16,23Z−ジエン−26,2
7−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロールの20−エ
ン−類似体(Iz)及び(Iz)の製造に用いられる中
間体(IIz)の製造を説明している。
【0050】スキーム37は、1α−フルオロ−19−
ノルビタミンDの製造で用いられる前駆体〔3R−(3
a,5β,Z〕−2−〔2−〔3−フルオロ−5−
〔〔(1,1−ジメチルエチル)−ジメチルシリル〕オ
キシ〕シクロヘキシリデン〕エチル〕ジフェニルホスフ
ィンオキシド(15)の製造を説明している。
【0051】
【化3】
【0052】
【化4】
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】
【化7】
【0056】
【化8】
【0057】
【化9】
【0058】
【化10】
【0059】
【化11】
【0060】
【化12】
【0061】
【化13】
【0062】
【化14】
【0063】
【化15】
【0064】
【化16】
【0065】
【化17】
【0066】
【化18】
【0067】
【化19】
【0068】
【化20】
【0069】
【化21】
【0070】
【化22】
【0071】
【化23】
【0072】
【化24】
【0073】
【化25】
【0074】
【化26】
【0075】ここで用いられているように、用語(C1
−C4)アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する完全に
飽和された炭化水素基を意味し;(C1 −C4)フルオロ
アルキルは、炭素骨格に結合している1個以上の水素原
子が1個以上のフッ素原子で置き換えられている上記の
アルキル基を意味する。(C3 −C6)シクロアルキル
は、3〜6個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基
を意味し、(C3 −C6)シクロフルオロアルキルは、炭
素骨格に結合している1個以上の水素原子が1個以上の
フッ素原子で置き換えられている上記のシクロアルキル
基を意味する。(C3 −C9)シクロアルキルは、3〜9
個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基を意味し、
(C3 −C9)シクロフルオロアルキルは、炭素骨格に結
合している1個以上の水素原子が1個以上のフッ素原子
で置き換えられている上記のシクロアルキル基を意味す
る。
【0076】また、ここで用いられているように、シク
ロプロパノは、シクロプロパン基を意味し;シクロジフ
ルオロプロパノは、2個のフッ素原子で置換されている
シクロプロパン基を意味し;シクロテトラフルオロプロ
パノは、4個のフッ素原子で置換されているシクロプロ
パン基を意味し;シクロペンタノは、完全に飽和された
5個の炭素環基を意味し;シクロジフルオロペンタノ
は、2個のフッ素原子で置換されている飽和された5個
の炭素環基を意味し;シクロテトラフルオロペンタノ
は、4個のフッ素原子で置換されている飽和された5個
の炭素環基を意味し;シクロヘキサフルオロペンタノ
は、6個のフッ素原子で置換されている飽和された5個
の炭素環基を意味し;シクロオクタフルオロペンタノ
は、8個のフッ素原子で置換されている飽和された5個
の炭素環基を意味し;シクロヘキサノは、完全に飽和さ
れた6個の炭素環基を意味し;シクロジフルオロヘキサ
ノは、2個のフッ素原子で置換されている飽和された6
個の炭素環基を意味し;シクロテトラフルオロヘキサノ
は、4個のフッ素原子で置換されている飽和された6個
の炭素環基を意味し;シクロヘキサノフルオロヘキサノ
は、6個のフッ素原子で置換されている飽和された6個
の炭素環基を意味し;シクロオクタノフルオロヘキサノ
は、8個のフッ素原子で置換されている飽和された6個
の炭素環基を意味する。
【0077】更に、ここで用いられているように、二重
結合は、2個の隣接炭素原子の間の不飽和結合を意味
し、そこでは電子対の2個が、等価で共有され、それぞ
れの炭素原子は、二重結合についてZ(zusammen)又は
E(entgegen)配置で2個の単結合置換基を有してい
る。
【0078】ここで開示した化合物は、これまでに記載
されておらず、骨粗しょう症の治療でのそれらの用途も
これまで認識されていない。
【0079】本発明の化合物は、一般的にビタミンD3
の1α−フルオロ類似体(コレカルシフェロール)とし
て記載されてよい。したがって、本発明の化合物は、下
記の式(A)に示したようにビタミンD3 の番号を用い
て名づけられた。
【0080】
【化27】
【0081】例えば、R1 が水素であり、R2 がCH3
であり、Aが二重結合であり、Bが三重結合であり、そ
してR3 がCF3 である本発明の化合物は、1α−フル
オロ−25−(RS)−ヒドロキシ−16−エン−23
−イン−26−トリフルオロ−20−エピ−コレカルシ
フェロールと名づけられている。
【0082】以下の表に、本発明の化合物のいくつかの
代表的な例を示した。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】及び以下のように名づけられた: 56.1−α−フルオロ−25(RS)−ヒドロキシ−
16−エン−23−イン−26−トリフルオロ−20−
エピ−コレカルシフェロール。 57.1−α−フルオロ−25(RS)−ヒドロキシ−
16,23E−ジエン−26−トリフルオロ−20−エ
ピ−コレカルシフェロール。 〔α〕D 25 =+75.5°(c. 0.2, EtOH); UV (MeOH):λ m
ax 206nm (17325), 243(13485), 268 (13189)。 58.1−α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23−イ
ン−20,21,28−シクロプロピル−コレカルシフ
ェロール。 59.1−α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エ
ン−23−イン−25,26,27−シクロペンチル−
20−エピ−コレカルシフェロール。 〔α〕D 25 =+60.5°(c. 0.2, CHCl3)。 60.1−α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23E−
エン−26,27−ヘキサフルオロ−20,21,28
−シクロプロピル−コレカルシフェロール。 61.1−α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23−イ
ン−26,27−ヘキサフルオロ−20,21,28−
シクロプロピル−コレカルシフェロール。
【0087】一般的合成法 この発明の類似体は、一般に、ビタミンD3 分子のフラ
グメントの反応及び結合によって製造される(参照:例
えば、Shiuey et al., J. Org. Chem., 55: 243 (199
0); Wovkulich, P.M. et al., Tetrahedron, 40, 2283
(1984); Doran etal., U.S. Patent No.5,428,029; and
Baggiolini et al., U.S. Patent No.5,451,574)。こ
れらの化合物の製造に使用される原料及び試薬は、Aldr
ich Chemical Co. (Milwaukee, WI)若しくはSigma(St.
Louis, MO)のような商業用の製造業者から購入される
か、又はFieser and Fieser's Reagents for Organic S
ynthesis, Vol.1-15 (John Wiley and Sons, 1991); Ma
rch's Advanced Organic Chemistry (John Wiley and S
ons 4th Edition) and Larock's Comprehensive Organi
c Tranformations (VCH Publishers Inc., 1989)のよう
な文献に記載されている方法により、当業に知られてい
る方法によって製造される。
【0088】式(I)の化合物及びこれらの製造に用い
られる中間体の製造は、スキームに示した反応スキーム
によって説明される。
【0089】23−イン類似体 a. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23−イン
−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロール
の20−メチル類似体(Ia)の合成は、スキーム1で
説明され、実施例1に記載されている。Yが水素又は−
SiMe3 である重要な中間体(IIa)は、公知の化合
物(IVa)から出発して、スキーム2に記載した合成法
により製造される。既知の方法による(IVa)の脱水は
エン生成物Vaを生成し、この生成物を二酸化セレンに
よって選択的に酸化するとアリルアルコール体(VIa)
を与える。標準的な方法によるシクロプロパン化はシク
ロプロピルアルコール体(VIIa)を生成し、これを水素
化すると、所望のジメチル中間体(VIIIa)を与える。
アセチレンフラグメントを用いた側鎖の延長は、従来か
ら知られている方法によって行われ、(IXa)における
トシルオキシ基をリチウムトリメチルシリルアセチリド
で置換することよりなる。側鎖は、(Xa)又は(XI
a)から誘導されるリチウムアセチリドをヘキサフルオ
ロアセトンで処理することにより完成される。シリル保
護基の除去及び酸化は、Yが水素である所望の化合物
(IIa)の合成を完了させる。Yが水素である化合物
(IIa)は、所望により、それを塩化メチレンのような
非プロトン性有機溶媒中、1−トリメチルシリルイミダ
ゾールのような適切なシリル化剤と反応させることによ
って、相当するトリメチルシリルエーテル誘導体(Y=
−SiMe3)に変換することができる。化合物(IIa)
の合成の中間体(VIIIa)(スキーム2)は、また、同
じ原料(IVa)から、スキーム2aに記載した別の方法
を用いても得ることができる。アルデヒド体(XIV)は標
準的な方法によってメチル化され、かくして得られたジ
メチルアルデヒド体(XVa)は(VIIIa)に還元され
る。
【0090】b. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23−イン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカル
シフェロールの20−シクロプロピル類似体(Ib)の
合成は、スキーム3で説明され、実施例2に記載されて
いる。Yが水素又は−SiMe3 である重要な中間体
(IIb)は、スキーム2に既に記載されているシクロプ
ロピルアルコール体(VIIa)から得ることができる。こ
の(IIb)の合成はスキーム4で説明され、(IIa)の
合成についてスキーム2で示した方法と同様である。
(IIb)(Y=水素)の分析データ:mp 145-146℃;
〔α〕D 25 =−8.52°(c 0.704, EtOH); MS m/z 396。
スキーム4で示した中間体(Xa)への別の経路も可能
である。これは原料としてアリルアルコール体(VIa)
(スキーム2)を使用するものであり、スキーム4aで
説明される。標準的な方法による酸化は不飽和アルデヒ
ド体(XVIb)を生成し、これをリチウムトリメチルシリ
ルアセチリドで処理するとエピマーのアリル−プロパギ
ルアルコール体(XVIIb)を生成する。シクロプロパン
化は、選択的にシクロプロピルアルコール体(XVIIIb)
となり、バートン脱酸素化を行うと、(IIb)の前駆体
である所望の(Xb)を生成する。
【0091】c. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23−イン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカル
シフェロールの20−エン類似体(Ic)の合成は、ス
キーム5で説明され、実施例3に記載されている。この
場合、Yが水素又は−SiMe3 である重要な中間体
(IIc)は、スキーム6に要約した方法により、エピマ
ーのアリル−プロパギルアルコール体(XVIIb)から合
成される(スキーム4a)。バートン脱酸素化は、この
場合、所望の側鎖のエン−イン構造、すなわち化合物
(Xc)を生成する。(Xc)又は(XIc)から誘導さ
れるリチウムアセチリドは、ヘキサフルオロアセトンと
反応して(XIIc)でのような側鎖を完成する。シリル保
護基の除去及び酸化は所望のケトン(IIc)(Y=水
素)を生成し、これは、所望により、上記のように相当
するトリメチルシリルエーテル誘導体(Y=−SiMe
3)に変換される。エン−イン中間体(XIc)(スキーム
6)は、また、スキーム6aに示したように始めのエン
−前駆体(Va)からも得られる(スキーム2)。ホル
ムアルデヒドとのエン反応は、C−23ホモアリルアル
コール体を生成し、それから既知の方法によって、アセ
チレン体(XIc)は、2段階で製造される。
【0092】d. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23−イン−コレカルシフェロールの20−メチル−
26,27−ビスホモ−26,26a,27,27a−
デカフルオロ類似体(Id)の合成は、スキーム7で説
明され、実施例4に記載されている。Yが水素又は−S
iMe3 である重要な中間体デカフルオロ−ヒドロキシ
−ケトン体(IId)は、スキーム8で説明される方法に
よって合成される。この合成は、上記に記載したシリル
化された20−メチル−アセチレン体(Xa)(スキー
ム2)から出発し、最初にカルボン酸エステル体(XX
d)に伸長される。ペンタフルオロエチルリチウムとの
反応は、完全な側鎖、第三級アルコール体(XIId)を生
成する。保護するシリル基の除去及び酸化は、所望によ
り、上記のように相当するトリメチルシリルエーテル誘
導体(Y=−SiMe3)に変換することのできる化合物
(IId)(Y=水素)を生成する。
【0093】16−エン−23−イン−類似体 e. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エン
−23−イン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカル
シフェロールの20−メチル類似体(Ie)の合成は、
スキーム9で説明され、実施例5に記載されている。Y
が水素又は−SiMe3 である重要な中間体(IIe)
は、スキーム10に示されるようにして合成される。こ
の合成は、既知のモノシリル化されたジオール体(XXI
e)から出発し、これを酸化するとアルデヒド体(XXII
e)を生成する。このアルデヒドのアルキル化は、ジメ
チル類似体(XXIII)を形成し、これをリチウムトリメチ
ルシリルアセチリドで処理するとエピマーのプロパルギ
ルアルコール体(XXIVe)を生成する。バートン脱酸素
化は、トリメチルシリルアセチレン体(XXVIe)を与え
る。ヘキサフルオロアセトンとの反応において、(XXVI
e)から誘導されるリチウムアセチリドは完全な側鎖(X
XVIIe)を生成する。シリル保護基の除去及び酸化は、
上記のように相当するトリメチルシリルエーテル誘導体
(Y=−SiMe3)に変換される所望の中間体(IIe)
(Y=水素)に到達する。
【0094】f. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−16−エン−23−イン−26,27−ヘキサフルオ
ロ−コレカルシフェロールの20−シクロプロピル類似
体(If)の合成は、スキーム11で説明され、実施例
6に記載されている。Yが水素又は−SiMe3 である
重要な中間体(IIf)は、スキーム12に示された方法
によって既知のエポキシ−ケトン体(XXIXf)から合成
される。ウィッティヒ反応による側鎖の発端の3個の炭
素原子の付加、エポキシドの還元、かくして形成された
水酸基のシリルエーテルのような保護、エン反応−酸化
を経由するC−20アルデヒドの挿入、及びシクロプロ
ピル環の環化は、式(XVf)の化合物を生成する。(II
f)合成の完結は、飽和の類似体(IIb)についてスキ
ーム4a及び4で記載した方法と同様である。
【0095】g. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−16−エン−23−イン−コレカルシフェロールの2
0−メチル−26,27−ビスホモ−26a,27a−
ヘキサフルオロ類似体(Ig)の合成は、スキーム13
で説明され、実施例7に記載されている。Yが水素又は
−SiMe3 である重要な中間体(IIg)は、スキーム
14に要約された方法によって上記の化合物(XXVIe)
から製造される(スキーム10)。(XXVIe)の側鎖の
伸長は、プロパルギル酸エステル体(XXg)を生成し、
次いで、これはトリフルオロエチルリチウムとの反応に
おいて第三級アルコール体(XXVIIg)に変換される。シ
リル保護基の除去及び酸化は、上記のように相当するト
リメチルシリルエーテル誘導体(Y=−SiMe3)に変
換されるケトン体(IIg)(Y=水素)を生成する。
【0096】23Z−エン類似体 C−20位に各種の変形基を有する23E−エンビタミ
ンD類似体の合成には、上記の23−イン中間体(XIII
a−g)が、リンドラー触媒の存在下に水素化されて2
3E−エン同族体(XXXVh−m)を与え、この化合物か
ら、スキーム15に示すように酸化によって、Yが水素
である相当するケトン体(IIh−m)が得られる。Yが
水素である相当するケトン体(IIh−m)は、所望によ
り、上記のように相当するトリメチルシリルエーテル誘
導体に変換することができる。
【0097】h. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23Z−エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロールの20−メチル類似体(Ih)の合成
は、スキーム16で説明され、実施例8に記載されてい
る。
【0098】i. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23Z−エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロールの20−シクロプロピル類似体(Ii)
の合成は、スキーム17で説明され、実施例9に記載さ
れている。
【0099】j. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23Z−エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロールの20−エン類似体(Ij)の合成は、
スキーム18で説明され、実施例10に記載されてい
る。
【0100】k. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23Z−エン−コレカルシフェロールの20−メチル
−26,27−ビスホモ−26,26a,27,27a
−デカフルオロ類似体(Ik)の合成は、スキーム19
で説明され、実施例11に記載されている。
【0101】16,23Z−ジエン類似体 l. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23
Z−ジエン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシ
フェロールの20−メチル類似体(Il)の合成は、ス
キーム20で説明され、実施例12に記載されている。
【0102】m. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−16,23Z−ジエン−26,27−ヘキサフルオロ
−コレカルシフェロールの20−シクロプロピル類似体
(Im)の合成は、スキーム21で説明され、実施例1
3に記載されている。
【0103】n. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−16,23Z−ジエン−コレカルシフェロールの20
−メチル−26,27−ビスホモ−26a,27a−ヘ
キサフルオロ類似体(In)の合成は、スキーム22で
説明され、実施例14に記載されている。
【0104】23E−エン類似体 C−20位に各種の変形基を有する23E−エンビタミ
ンD類似体の合成には、上記の23−イン中間体(XIII
a−g)は、ナトリウムメトキシドの存在下に水素化ア
ルミニウムリチウムで還元され、23E−エン同族体(X
XXVIo−u)を生成し、この化合物から、スキーム23
に示されるように酸化によって、Yが水素である相当す
るケトン体(IIo−u)が得られる。Yが水素であるケ
トン体(IIh−m)は、所望により、上記のように相当
するトリメチルシリルエーテルに変換することができ
る。中間体(IIp)(Y=水素)の分析データ:mp 79-
80℃;〔α〕D 25 =+ 6.9°(c 1.00, EtOH); MS m/z 3
98 (M+, 20) 。
【0105】o. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23E−エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロールの20−メチル類似体(Io)の合成
は、スキーム24で説明され、実施例15に記載されて
いる。
【0106】p. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23E−エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロールの20−シクロプロピル類似体(Ip)
の合成は、スキーム25で説明され、実施例16に記載
されている。
【0107】q. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23E−エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロールの20−エン類似体(Iq)の合成は、
スキーム26で説明され、実施例17に記載されてい
る。
【0108】r. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−23E−エン−コレカルシフェロールの20−メチル
−26,27−ビスホモ−26,26a,27,27a
−デカフルオロ類似体(Ir)の合成は、スキーム27
で説明され、実施例18に記載されている。
【0109】16,23E−ジエン類似体 s. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23
E−ジエン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシ
フェロールの20−メチル類似体(Is)の合成は、ス
キーム28で説明され、実施例19に記載されている。
【0110】t. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−16,23E−ジエン−26,27−ヘキサフルオロ
−コレカルシフェロールの20−シクロプロピル類似体
(It)の合成は、スキーム29で説明され、実施例2
0に記載されている。
【0111】u. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ
−16,23E−ジエン−コレカルシフェロールの20
−メチル−26,27−ビスホモ−26a,27a−ヘ
キサフルオロ類似体(Iu)の合成は、スキーム30で
説明され、実施例21に記載されている。
【0112】16,20−ジエン−23−イン類似体 v. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エン
−23−イン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカル
シフェロールの20−エン類似体(Iv)の合成は、ス
キーム31で説明され、実施例22に記載されている。
Yが水素又は−SiMe3 である重要な中間体(IIv)
は、スキーム32に要約した合成法に準じて製造され
る。この合成は、既知のケトン体(XXXVII)から出発
し、ビタミンD類似体の16−エン類への新しい参加を
構成する。この側鎖は、トリメチルシリルブチン酸クロ
リドとエノールトリフラート体(XXXVIII)のパラジウム
で触媒されるカップリングによって結合され、ケトン体
(XXXIXv)を生成し、この化合物から(IIv)の側鎖は
標準的な方法によって完結される。(XXXVII)のケトン
体への変換の別法は、スキーム32aに示されるシャピ
ロ反応の使用である。
【0113】16,20,23Z−トリエン類似体 w. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23
Z−ジエン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシ
フェロールの20−エン類似体(Iw)の合成は、スキ
ーム33で説明され、実施例23に記載されている。Y
が水素又は−SiMe3 である重要な中間体(IIw)
は、スキーム34の方法に準じて、上記の化合物(XIII
v)(スキーム32)から出発して、リンドラー触媒を
用いる水素化、次いで酸化とシリル化によって製造され
る。
【0114】16,20,23E−トリエン類似体 z. 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23
E−ジエン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシ
フェロールの20−エン類似体(Iz)の合成は、スキ
ーム35で説明され、実施例24に記載されている。こ
の場合、Yが水素である重要な中間体(IIz)は、スキ
ーム36の方法に準じて、(XIIIv)(スキーム32)
から出発して、ナトリウムメトキシドの存在下に水素化
アルミニウムリチウムによる還元、次いで酸化によって
製造される。Yが水素である(IIz)は、所望により、
上記のように相当するトリメチルシリルエーテル誘導体
に変換することができる。
【0115】1α−フルオロ−19−ノル類似体 1α−フルオロ−19−ノルビタミンD類似体の合成に
必要な前駆物質〔3R−(3α,5β,Z)〕−2−
〔2−〔3−フルオロ−5−〔〔(1,1−ジメチルエ
チル)ジメチルシリル〕オキシ〕シクロヘキシリデン〕
エチル〕ジフェニルホスフィンオキシド(15)は、以
下に要約する合成法によって製造され、スキーム37で
説明される。特定の1α−フルオロ−19−ノル類似体
の合成は実施例25に記載されている。ジエン−エステ
ル体(3)は、プロピオン酸エチルエステル体(1)及
び3−メチルブト−3−エン−1−オールベンジルエー
テル(2)から出発するエン反応によって得られ、ルイ
ス酸としてエチルアルミニウムジクロリドで触媒され
る。エステル体(3)からアリルアルコール体(4)へ
の還元は、テトラヒドロフラン溶液中、水素化ジイソブ
チルアルミニウムを用いて行われる。アリルアルコール
体(4)からエポキシド体(5)の生成は、ジクロロメ
タン溶液中、活性化された4Aモレキュラーシーブの存
在下、D−(−)−ジエチルタータラート、チタニウム
(IV)−イソプロポキシド及びtert−ブチルヒドロペ
ルオキシドを用いるシャープレスエポキシ化で達成され
る。
【0116】エポキシド体(5)から1,3−ジオール
体(6)への還元は、還元剤としてRed−Al(商
標)(Aldrich)を使用して行われる。ジオール体(6)
は、ジクロロメタン溶液中、ピリジンの存在下、ベンゾ
イルクロリドを用いて選択的にモノベンゾアート体
(7)に変換される。立体配置の反転したフルオロ−エ
ステル体(8)を生成するための(7)のヒドロキシ基
のフッ素原子での置換は、−92℃での(7)とジエチ
ルアミノスルフルトリフルオリド(DAST)との反応
から期待される。フルオロ−エステル体(8)は、メタ
ノール中、リチウムメトキシドで処理してフルオロ−ア
ルコール体(9)に加水分解される。フルオロ−アルデ
ヒド体(10)へのフルオロ−アルコール体(9)の酸
化は、−70℃〜室温で、塩化オキサリル、ジメチルス
ルホキシド及びトリエチルアミンとの反応によって達成
される。フルオロ−アルデヒド体(10)のフルオロシ
クロヘキサノール体(11)への閉環、エン反応は、ジ
クロロメタン溶液中、−78℃で2,6−ジ−tert−ブ
チル−4−メチル−フェノール及びルイス酸としてトリ
エチルアルミニウムから得られる試薬を用いて進められ
る。(11)の新たに形成されたヒドロキシ基は、室温
で溶媒としてジメチルホルムアミド中、イミダゾール及
びtert−ブチル−ジメチルシリルクロリドと(11)の
反応によって、tert−ブチルジメチルシリル(12)と
して保護される。アリルアルコール体(13)を生成す
る(12)のベンジル保護基の除去は、テトラヒドロフ
ラン溶液中、−78℃でリチウムジ−tert−ブチルビフ
ェニリドを用いる還元によって達成することができる。
アリルアルコール体(13)からジフェニルホスファー
トオキシド体(15)への変換は、既知の方法を用いて
行うことができる。
【0117】上記のように、式(I)の化合物を合成す
るための中間体も提供される。これらの中間体は、式
(II):
【0118】
【化28】
【0119】〔式中:R1 及びR2 は、(a)共にメチ
ルであるか、(b)それらが結合している炭素原子と一
緒になって、シクロプロパン環を形成するか、又は
(c)=CH2 を形成する;R3 及びR4 は、互いに独
立して、(C1 −C4)アルキル若しくはフルオロアルキ
ルであるか、又はR3 及びR4 は、C−25と一緒にな
って、(C3 −C9)シクロアルキル又はシクロフルオロ
アルキルを形成する;Aは、単結合又は二重結合であ
り;Bは、二重結合又は三重結合であり;そしてYは、
H又はOSiMe3 である〕で示される化合物である。
【0120】この発明の化合物は、骨量の減少により徴
候を示す哺乳動物の多様な症状の防止及び治療に有効で
ある。特に、この発明の化合物は、高カルシウム尿症、
高カルシウム血症又は腎毒性を誘発することなく、哺乳
動物における骨粗しょう症及び骨欠乏症の予防及び治療
上の処置に必要である。ここで使用した「高カルシウム
尿症」とは、尿中における過剰のカルシウムであって、
ヒトにおいては4mg/kg/日以上の排出に相当する。これ
は、往々にして腎石症(腎結石)を起こす。「高カルシ
ウム血症」は、血清中のカルシウムの濃度過剰である;
ヒト(及びラット)において、これは約10.5mg/dl
以上に相当する。通例、約12mg/dl 以上の血清カルシ
ウム濃度で起こる「堪え難い高カルシウム血症」は、情
動性不安、昏蒙、譫妄、精神不安、及び昏睡に関連して
いる。
【0121】この発明の化合物は、I型(閉経後に起こ
る)、II型(老衰性)及びIII 型(医原性、例えば臓器
移植に使用した免疫抑制剤関連の疾患)の骨粗しょう症
の治療、並びに腎透析及び副甲状腺機能亢進に由来する
骨異栄養症の治療に有用であることが期待される。
【0122】一般に、この発明の化合物は、1日当たり
約0.0002〜0.5μg(化合物)/kg(体重)、好適
には1日当たり約0.001〜約0.1μg/kg(体
重)、最も好適には1日当たり約0.002〜約0.2
μg/kg(体重)の量で投与される。50kgのヒト被検者
の場合、活性成分の1日当たりの用量は、約0.01〜
約25μg 、好適には約0.05〜約10μg 、最も好
適には約0.1〜約1μgである。ウマ、イヌ、ウシの
ような他の哺乳動物においては、異なる用量が要求され
てもよい。この用量は、最も有効な結果を達成する必要
に応じて、単回投与、多回投与、又は放出制御により、
好適には経口により1日1回又は2回、通常の薬剤組成
物の形で与えられる。ある状態においては、隔日の投与
が所望の治療効果を達成するのに適していることが確か
められている。
【0123】正確な用量及び組成物の選択並びに最も適
切な投薬処方は、就中、製剤の薬理学的性質、治療され
る状態の性質と重篤度、並びに患者の身体状況と精神的
感受性によって影響される。コルチコステロイド誘導骨
減少症の治療においては、要求される用量は、コルチコ
ステロイドの用量が高くなるにつれて大きくなることが
予想される。
【0124】代表的な投与法は、経口、非経口(皮下、
筋肉内、及び静脈内など)、直腸、口腔(舌下など)、
肺吸入、経皮、及び鼻腔内であり、最も好適には経口の
投与である。
【0125】本発明の別な特徴は、薬学的に許容しうる
非毒性の賦形剤と一緒に、活性成分として本発明の化合
物を含む薬剤組成物に関する。上記のように、かかる組
成物は、特に液剤又は懸濁剤の形態で、非経口(皮下、
筋肉内又は静脈内)投与;特に錠剤又はカプセル剤の形
態で、経口又は口腔投与;特に粉剤、点鼻剤又はエアゾ
ル剤の形態で、形肺吸入又は鼻腔内投与;及び直腸又は
経皮投与のために調製することができる。
【0126】この組成物は、好都合には、単位投与量の
形態で投与され、薬学の技術分野において知られている
いずれかの方法、例えばRemington's Pharmaceutical S
ciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easto
n, PA., (1985) に記載の方法によって調製される。非
経口投与のための製剤は、賦形剤として滅菌水又は食塩
水、プロピレングリコールのようなアルキレングリコー
ル、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレング
リコール、植物起源の油脂、水素化ナフタレンなどを含
む。鼻腔内投与のための製剤は、固体であってもよく、
賦形剤、例えばラクトース又はデキストリンを含んでい
てもよく、又は点鼻剤若しくは計量されたスプレーの形
で使用するための水性又は油性の液剤であり得る。口腔
投与のためには、典型的な賦形剤は、蔗糖、ステアリン
酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン化
前の澱粉などである。
【0127】経口で投与される組成物は、一種以上の生
理学的に適合性の基剤及び/又は賦形剤を含んでもよ
く、固体又は液体の形態、例えば錠剤、被覆錠剤、カプ
セル剤、薬用ドロップ、水性又は油性の分散剤、液剤、
乳剤、エリキシル剤、及び使用前に水又は他の適切な液
体の基剤で液状に戻すに適した粉剤などであってもよ
い。錠剤及びカプセル剤は、結合剤、例えばシロップ、
アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカン
ト、又はポリビニルピロリドン;ラクトース、スクロー
ス、コーンスターチ、リン酸カルシウム、ソルビトー
ル、又はグリセリンのような賦形剤;ステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、又はシリ
カのような滑剤;及びラウリル硫酸ナトリウムのような
表面活性剤を加えて調製することができる。液体の組成
物は、以下の通常の添加剤を含んでいてもよい:懸濁
剤、例えばソルビトールシロップ、メチルセルロース、
蔗糖シロップ、ゼラチン、カルボキシメチルセルロー
ス、又は食用油;レシチン又はアラビアゴムのような乳
化剤;アーモンド油、ココナット油、タラ肝油、又はピ
ーナッツ油のような植物油;ブチル化ヒドロキシアニソ
ール(BHA)及びブチル化ヒドロキシトルエン(BH
T)のような保存剤。液体の組成物は、単位の投与量の
形態を備えるために、例えばゼラチンのカプセルに入れ
てもよい。
【0128】好適な固体の経口投与形態は、錠剤、2分
画硬質カプセル及び軟質弾性ゼラチン(SEG)カプセ
ルである。SEGカプセルは、他の二つの形態よりも明
らかに優れているので特に興味深い(参照:Seager,
H., "Soft gelatin capsules:a solution to many tabl
eting problems"; Pharmaceutical Technology, 9, (19
85))。SEGカプセルを使用するいくつかの利点は:
a)カプセルで正確に服用される液体に、薬剤は溶解又
は分散されるので、摂取量の均一性はSEGカプセルで
至適化され;b)薬剤は、水和性又は油性の液体中に溶
解、可溶化又は分散されるので、SEGカプセルとして
調剤された薬剤は、優れた生物学的利用能を示し、した
がって、体内に放出された場合に、この溶液は溶解又は
乳化されて表面積に高い薬剤の分散を生じ;そしてc)
軟質ゼラチンの乾燥外被は、酸素の拡散に対する障壁を
提供するので、長期の保存の間に酸化に敏感な薬剤の分
解が阻止されることである。
【0129】乾燥外被の製剤は、典型的には、ゼラチン
の約40%〜60%濃度、可塑剤(例えば、グリセリ
ン、ソルビトール又はプロピレングリコール)の約20
%〜30%濃度、及び水の約30%〜40%濃度を含有
している。保存剤、色素、乳白剤及び香料のような他の
材料が存在してもよい。液状の充填材料は、溶解、可溶
化又は(蜜蝋、水素化ひまし油又はポリエチレングリコ
ール4000のような懸濁剤と共に)分散される固体薬剤、
又は鉱油、植物油、トリグリセリド類、グリコール類、
ポリオール類、及び表面活性剤のような基剤又は配合基
剤の中の液体薬剤である。
【0130】また、式(I)〔式中:Xは、(H,H)
又は=CH2 であり;R1 及びR2は、互いに独立し
て、水素又は(C1 −C4)アルキル若しくはフルオロア
ルキルであるか、又はR1 及びR2 は、C−20と一緒
になって、(C3 −C6)シクロアルキル又はシクロフル
オロアルキルであるか、又はR1 及びR2 の一方は、一
緒になって、=CH2 を形成し;R3 及びR4 は、互い
に独立して、(C1 −C4)アルキル又はフルオロアルキ
ルであるか、又はR3 及びR4 は、C−25と一緒にな
って、(C3 −C9)シクロアルキル又はシクロフルオロ
アルキルを形成しる;Aは単結合又は二重結合であり;
そしてBは二重結合又は三重結合であるが;但し、R3
及びR4 が、それぞれCF3 であり、Aが二重結合であ
り、Bが三重結合であり、そしてR2 が水素である場合
には、R1 はCH3 であることはできない〕の化合物の
投与による、骨粗しょう症及び他の骨に関連した疾患、
特に骨量の減少に関連した疾患の治療法が提供される。
【0131】これらの治療の方法のための薬学組成物、
投与量及び投薬処方は、上記のごとくである。この方法
は、ヒト女性における骨粗しょう症の治療に特に有効で
ある。
【0132】治療方法の好適な実施態様は、式(I)
(式中:Xは、=CH2 であり;R1及びR2 の一方、
は水素であり、他方は、CH3 であり;R3 及びR4
は、それぞれ、C25 であり;Aは、二重結合であ
り;そしてBは、トランスの二重結合である)の化合物
の投与である。
【0133】これらの治療法のための薬学組成物、投与
量及び投薬処方は、上記に記載のごとくである。この方
法は、ヒト女性における骨粗しょう症を治療するのに特
に有効である。
【0134】
【実施例】以下の実施例は、当業者に、本発明を明瞭に
理解して実施することができるように記載されている。
これらの実施例は、この発明の範囲を限定するものでは
なく、単に説明のためのものであって発明の代表的なも
のである。
【0135】以下の合成実施例は、特に、Yが水素であ
る中間体(II)から式(I)の化合物の製法を記載する
ものであるが、化合物(I)は、同じ反応条件下に中間
体(II)の相当するシリル化された誘導体(Y=SiM
3)からも製造でき得ることを留意すべきである。
【0136】実施例1: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23−イン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20−メチル−コレカルシ
フェロール 標題化合物を以下の方法により調製した:無水テトラヒ
ドロフラン9mlに溶解した〔3S−(3α,5β,
Z)〕−2−〔2−〔2−メチレン−3−フルオロ−5
−〔〔(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル〕オ
キシ〕シクロヘキシリデン〕エチル〕ジフェニルホスフ
ィンオキシド(III)1.5mmole の溶液に、−78°で
アルゴン雰囲気下、n−ブチルリチウムの1.6M ヘキ
サン溶液1.5mmole を滴下した。5分間撹拌した後、
無水テトラヒドロフラン4mlに溶解した3aR−(3a
α,7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−
オクタヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリ
フルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−
1,1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−インデン
−4−オン(IIa)0.6mmole の溶液を、10分間か
けて滴下した。次いで、反応混合物を−78℃で2時間
撹拌し、2N ロッシェル塩溶液で反応を停止し、室温ま
で昇温させた。シリル化された標題化合物の単離は、酢
酸エチルで抽出してフラッシュクロマトグラフィーによ
って精製して行った。シリル保護基の除去は、無水テト
ラヒドロフラン4mlに溶解したシリル化された標題化合
物の溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリドの1
M テトラヒドロフラン溶液1.25mmole を加えて、ア
ルゴン雰囲気下に室温で18時間撹拌することによって
行った。この反応混合物に水を加えて反応を停止し、生
成した標題化合物を、酢酸エチルで抽出し、フラッシュ
クロマトグラフィーによって精製して単離した。
【0137】実施例2: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23−イン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20,21,28−シクロ
プロピル−コレカルシフェロール 標題化合物を以下の方法により調製した:無水テトラヒ
ドロフラン9mlに溶解した〔3S−(3α,5β,
Z)〕−2−〔2−〔2−メチレン−3−フルオロ−5
−〔〔(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル〕オ
キシ〕シクロヘキシリデン〕エチル〕ジフェニルホスフ
ィンオキシド(III)1.5mmole の溶液に、−78°で
アルゴン雰囲気下、n−ブチルリチウムの1.6M ヘキ
サン溶液1.5mmole を滴下した。5分間撹拌した後、
無水テトラヒドロフラン4mlに溶解した3aR−(3a
α,7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−
オクタヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリ
フルオロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−
1,3−シクロ−3−オクチニル〕−4H−インデン−
4−オン(IIb)0.6mmole の溶液を、10分間かけ
て滴下した。次いで、反応混合物を−78℃で2時間撹
拌し、2Nロッシェル塩溶液で反応を停止し、室温まで
昇温させた。シリル化された標題化合物の単離は、酢酸
エチルで抽出してフラッシュクロマトグラフィーによっ
て精製して行った。シリル保護基の除去は、無水テトラ
ヒドロフラン4mlに溶解したシリル化された標題化合
物の溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリドの1
M テトラヒドロフラン溶液1.25mmole を加えて、ア
ルゴン雰囲気下に室温で18時間撹拌することによって
行った。この反応混合物に水を加えて反応を停止し、生
成した標題化合物を酢酸エチルで抽出し、フラッシュク
ロマトグラフィーによって精製して単離した。
【0138】実施例3: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−20−エン−23
−イン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェ
ロール 標題化合物を以下の方法により調製した:無水テトラヒ
ドロフラン9mlに溶解した〔3S−(3α,5β,
Z)〕−2−〔2−〔2−メチレン−3−フルオロ−5
−〔〔(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル〕オ
キシ〕シクロヘキシリデン〕エチル〕ジフェニルホスフ
ィンオキシド(III)1.5mmole の溶液に、−78°で
アルゴン雰囲気下、n−ブチルリチウムの1.6M ヘキ
サン溶液1.5mmole を滴下した。5分間撹拌した後、
無水テトラヒドロフラン4mlに溶解した3aR−(3a
α,7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−
オクタヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリ
フルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−
1−メチレン−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIc)0.6mmole の溶液を、10分間かけて
滴下した。次いで、反応混合物を−78℃で2時間撹拌
し、2N ロッシェル塩溶液で反応を停止し、室温まで昇
温させた。シリル化された標題化合物の単離は、酢酸エ
チルで抽出してフラッシュクロマトグラフィーによって
精製して行った。シリル保護基の除去は、無水テトラヒ
ドロフラン4mlに溶解したシリル化された標題化合物の
溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリドの1Mテ
トラヒドロフラン溶液1.25mmole を加えて、アルゴ
ン雰囲気下に室温で18時間撹拌することによって行っ
た。この反応混合物に水を加えて反応を停止し、生成し
た標題化合物を酢酸エチルで抽出し、フラッシュクロマ
トグラフィーで精製して単離した。
【0139】実施例4: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23−イン−2
6,27−ビスホモ−26,26a,27,27a−デ
カフルオロ−コレカルシフェロール 標題化合物を以下の方法により調製した:無水テトラヒ
ドロフラン9mlに溶解した〔3S−(3α,5β,
Z)〕−2−〔2−〔2−メチレン−3−フルオロ−5
−〔〔(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル〕オ
キシ〕シクロヘキシリデン〕エチル〕ジフェニルホスフ
ィンオキシド(III)1.5mmole の溶液に、−78°で
アルゴン雰囲気下、n−ブチルリチウムの1.6M ヘキ
サン溶液1.5mmole を滴下した。5分間撹拌した後、
無水テトラヒドロフラン4mlに溶解した3aR−(3a
α,7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−
オクタヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,7,7,
7−ペンタフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ペンタフル
オロメチル−1,1−ジメチル−3−ヘプチニル〕−4
H−インデン−4−オン(IId)0.6mmole の溶液
を、10分間かけて滴下した。次いで、反応混合物を−
78℃で2時間撹拌し、2N ロッシェル塩溶液で反応を
停止し、室温まで昇温させた。シリル化された標題化合
物の単離は、酢酸エチルで抽出してフラッシュクロマト
グラフィーによって精製して行った。シリル保護基の除
去は、無水テトラヒドロフラン4mlに溶解したシリル化
された標題化合物の溶液に、テトラブチルアンモニウム
フルオリドの1M テトラヒドロフラン溶液1.25mmol
e を加えて、アルゴン雰囲気下に室温で18時間撹拌す
ることによって行った。この反応混合物に水を加えて反
応を停止し、生成した標題化合物を、酢酸エチルで抽出
し、フラッシュクロマトグラフィーで精製して単離し
た。
【0140】実施例5: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エン−23
−イン−26,27−ヘキサフルオロ−20−メチル−
コレカルシフェロール 実施例1と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1,
1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIa)に代えて、相当する1−エン誘導体、3
aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,7,7
a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−
トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチ
ル−1,1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−イン
デン−4−オン(IIe)を用いて、標題化合物を調製し
た。
【0141】実施例6: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エン−23
−イン−26,27−ヘキサフルオロ−20,21,2
8−シクロプロピル−コレカルシフェロール 実施例2と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリフル
オロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,
3−シクロ−5−オクチニル〕−4H−インデン−4−
オン(IIb)に代えて、相当する1−エン誘導体、3a
R−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,7,7a
−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−ト
リフルオロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル
−1,3−シクロ−5−オクチニル〕−4H−インデン
−4−オン(IIf)を用いて、標題化合物を調製した。
【0142】実施例7: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16−エン−23
−イン−20−メチル−26,27−ビスホモ−26
a,27a−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロール 実施例4と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,7,7,7−
ペンタフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロ
エチル−1,1−ジメチル−3−ヘプチニル〕−4H−
インデン−4−オン(IId)に代えて、相当する1−エ
ン−ヘキサフルオロ誘導体、3aR−(3aα,7a
β)−3,3a,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−7
a−メチル−1−〔7,7,7−トリフルオロ−5−ヒ
ドロキシ−5−トリフルオロエチル−1,1−ジメチル
−3−ヘプチニル〕−4H−インデン−4−オン(II
g)を用いて、標題化合物を調製した。
【0143】実施例8: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23Z−エン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20−メチル−コレカルシ
フェロール 実施例1と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1,
1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIa)に代えて、相当する3Z−ヘキセニル誘
導体、3aR−(3aα,7aβ)−1,2,3,3
a,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a−メチル−
1−〔6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5
−トリフルオロメチル−1,1−ジメチル−3Z−ヘキ
セニル〕−4H−インデン−4−オン(IIh)を用い
て、標題化合物を調製した。
【0144】実施例9: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23Z−エン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20,21,28−シクロ
プロピル−コレカルシフェロール 実施例2と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリフル
オロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,
3−シクロ−5−オクチニル〕−4H−インデン−4−
オン(IIb)に代えて、相当する5Z−オクテニル誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−1,2,3,3a,
5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a−メチル−1−
〔8,8,8−トリフルオロ−7−ヒドロキシ−7−ト
リフルオロメチル−1,3−シクロ−5Z−オクテニ
ル〕−4H−インデン−4−オン(IIi)を用いて、標
題化合物を調製した。
【0145】実施例10: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−20,23Z−ジ
エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロ
ール 実施例3と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1−
メチレン−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIc)に代えて、相当する3Z−ヘキセニル誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−1,2,3,3a,
5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a−メチル−1−
〔6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ト
リフルオロメチル−1−メチレン−3Z−ヘキセニル〕
−4H−インデン−4−オン(IIj)を用いて、標題化
合物を調製した。
【0146】実施例11: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23Z−エン−2
0−メチル−26,27−ビスホモ−26,26a,2
7,27a−デカフルオロ−コレカルシフェロール 実施例4と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,7,7,7−
ペンタフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロ
エチル−1,1−ジメチル−3−ヘプチニル〕−4H−
インデン−4−オン(IId)に代えて、相当する3Z−
ヘプチニル誘導体、3aR−(3aα,7aβ)−1,
2,3,3a,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a
−メチル−1−〔6,6,7,7,7−ペンタフルオロ
−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロエチル−1,1
−ジメチル−3Z−ヘプテニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIk)を用いて、標題化合物を調製した。
【0147】実施例12: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23Z−ジ
エン−26,27−ヘキサフルオロ−20−メチル−コ
レカルシフェロール 実施例1と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1,
1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIa)に代えて、相当する1,3−ジエン誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,
7,7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔6,
6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフル
オロメチル−1,1−ジメチル−3Z−ヘキセニル〕−
4H−インデン−4−オン(IIl)を用いて、標題化合
物を調製した。
【0148】実施例13: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23Z−ジ
エン−26,27−ヘキサフルオロ−20,21,28
−シクロプロピル−コレカルシフェロール 実施例2と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリフル
オロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,
3−シクロ−5−オクチニル〕−4H−インデン−4−
オン(IIb)に代えて、相当する1,5Z−ジエン誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,
7,7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔8,
8,8−トリフルオロ−7−ヒドロキシ−7−トリフル
オロメチル−1,3−シクロ−5Z−オクテニル〕−4
H−インデン−4−オン(IIm)を用いて、標題化合物
を調製した。
【0149】実施例14: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23Z−ジ
エン−20−メチル−26,27−ビスホモ−26a,
27a−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロール 実施例4と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,7,7,7−
ペンタフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロ
エチル−1,1−ジメチル−3−ヘプチニル〕−4H−
インデン−4−オン(IId)に代えて、相当する1,3
Z−ジエン−ヘキサフルオロ誘導体、3aR−(3a
α,7aβ)−3,3a,5,6,7,7a−ヘキサヒ
ドロ−7a−メチル−1−〔7,7,7−トリフルオロ
−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1,1−
ジメチル−3Z−ヘプテニル〕−4H−インデン−4−
オン(IIn)を用いて、標題化合物を調製した。
【0150】実施例15: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23E−エン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20−メチル−コレカルシ
フェロール 実施例1と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1,
1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIa)に代えて、相当する3E−ヘキセニル誘
導体、3aR−(3aα,7aβ)−1,2,3,3
a,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a−メチル−
1−〔6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5
−トリフルオロメチル−1,1−ジメチル−3E−ヘキ
セニル〕−4H−インデン−4−オン(IIo)を用い
て、標題化合物を調製した。
【0151】実施例16: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23E−エン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20,21,28−シクロ
プロピル−コレカルシフェロール 実施例2と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリフル
オロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,
3−シクロ−5−オクチニル〕−4H−インデン−4−
オン(IIb)に代えて、相当する5E−オクテニル誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−1,2,3,3a,
5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a−メチル−1−
〔8,8,8−トリフルオロ−7−ヒドロキシ−7−ト
リフルオロメチル−1,3−シクロ−5E−オクテニ
ル〕−4H−インデン−4−オン(IIp)を用いて、標
題化合物を調製した。
【0152】実施例17: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−20,23E−ジ
エン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロ
ール 実施例3と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1−
メチレン−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIc)に代えて、相当する3E−ヘキセニル誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−1,2,3,3a,
5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a−メチル−1−
〔6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ト
リフルオロメチル−1−メチレン−3−ヘキセニル〕−
4H−インデン−4−オン(IIq)を用いて、標題化合
物を調製した。
【0153】実施例18: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23E−エン−2
0−メチル−26,27−ビスホモ−26,26a,2
7,27a−デカフルオロ−コレカルシフェロール 実施例4と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,7,7,7−
ペンタフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロ
エチル−1,1−ジメチル−3−ヘプチニル〕−4H−
インデン−4−オン(IId)に代えて、相当する3E−
ヘプテニル誘導体、3aR−(3aα,7aβ)−1,
2,3,3a,5,6,7,7a−オクタヒドロ−7a
−メチル−1−〔6,6,7,7,7−ペンタフルオロ
−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロエチル−1,1
−ジメチル−3E−ヘプテニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIr)を用いて、標題化合物を調製した。
【0154】実施例19: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23E−ジ
エン−26,27−ヘキサフルオロ−20−メチル−コ
レカルシフェロール 実施例1と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1,
1−ジメチル−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4
−オン(IIa)に代えて、相当する1,3E−ジエン誘
導体、3aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,
6,7,7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−
〔6,6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ト
リフルオロメチル−1,1−ジメチル−3E−ヘキセニ
ル〕−4H−インデン−4−オン(IIs)を用いて、標
題化合物を調製した。
【0155】実施例20: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23E−ジ
エン−26,27−ヘキサフルオロ−20,21,28
−シクロプロピル−コレカルシフェロール 実施例2と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリフル
オロ−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,
3−シクロ−5−オクチニル〕−4H−インデン−4−
オン(IIb)に代えて、相当する1,5E−ジエン誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,
7,7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔8,
8,8−トリフルオロ−7−ヒドロキシ−7−トリフル
オロメチル−1,3−シクロ−5E−オクテニル〕−4
H−インデン−4−オン(IIt)を用いて、標題化合物
を調製した。
【0156】実施例21: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,23E−ジ
エン−20−メチル−26,27−ビスホモ−26a,
27a−ヘキサフルオロ−コレカルシフェロール 実施例4と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,7,7,7−
ペンタフルオロ−5−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロ
エチル−3−ヘプチニル〕−4H−インデン−4−オン
(IId)に代えて、相当する1,3E−ジエン−ヘキサ
フルオロ誘導体、3aR−(3aα,7aβ)−3,3
a,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−
1−〔7,7,7−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5
−トリフルオロメチル−3E−ヘプテニル〕−4H−イ
ンデン−4−オン(IIu)を用いて、標題化合物を調製
した。
【0157】実施例22: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,20−ジエ
ン−23−イン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカ
ルシフェロール 実施例3と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1−
メチレン−3−ヘキセニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIc)に代えて、相当する1−エン誘導体、3aR
−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,7,7a−
ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリ
フルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−
1−メチレン−ヘキシニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIv)を用いて、標題化合物を調製した。
【0158】実施例23: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,20,23
Z−トリエン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカル
シフェロール 実施例3と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1−
メチレン−3−ヘキセニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIc)に代えて、相当する1,3Z−エン誘導体、
3aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,7,
7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6
−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメ
チル−1−メチレン−3Z−ヘキセニル〕−4H−イン
デン−4−オン(IIw)を用いて、標題化合物を調製し
た。
【0159】実施例24: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−16,20,23
E−トリエン−26,27−ヘキサフルオロ−コレカル
シフェロール 実施例3と同様な実験条件により、3aR−(3aα,
7aβ)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オク
タヒドロ−7a−メチル−1−〔6,6,6−トリフル
オロ−5−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチル−1−
メチレン−3−ヘキシニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIc)に代えて、相当する1,3E−ジエン誘導
体、3aR−(3aα,7aβ)−3,3a,5,6,
7,7a−ヘキサヒドロ−7a−メチル−1−〔6,
6,6−トリフルオロ−5−ヒドロキシ−5−トリフル
オロメチル−1−メチレン−3E−ヘキセニル〕−4H
−インデン−4−オン(IIz)を用いて、標題化合物を
調製した。
【0160】実施例25: 1α−フルオロ−25−ヒドロキシ−23E−エン−2
6,27−ヘキサフルオロ−20,21,28−シクロ
プロピル−19−ノル−コレカルシフェロール 標題化合物を以下の方法により調製した:無水テトラヒ
ドロフラン9mlに溶解した〔3R−(3α,5β,
Z)〕−2−〔2−〔3−フルオロ−5−〔〔(1,1
−ジメチルエチル)ジメチルシリル〕オキシ〕シクロヘ
キシリデン〕エチル〕ジフェニルホスフィンオキシド
(15)1.5mmole の溶液に、−78°でアルゴン雰
囲気下、n−ブチルリチウムの1.6M ヘキサン溶液
1.5mmole を滴下した。5分間撹拌した後、無水テト
ラヒドロフラン4mlに溶解した3aR−(3aα,7a
β)−1,2,3,3a,5,6,7,7a−オクタヒ
ドロ−7a−メチル−1−〔8,8,8−トリフルオロ
−7−ヒドロキシ−7−トリフルオロメチル−1,3−
シクロ−5E−オクテニル〕−4H−インデン−4−オ
ン(IIp)0.6mmole の溶液を、10分間かけて滴下
した。次いで、反応混合物を−78℃で2時間撹拌し、
2N ロッシェル塩溶液で反応を停止し、室温まで昇温さ
せた。シリル化された標題化合物の単離は、酢酸エチル
で抽出してフラッシュクロマトグラフィーで精製して行
った。
【0161】シリル保護基の除去は、無水テトラヒドロ
フラン4mlに溶解したシリル化された標題化合物の溶液
に、テトラブチルアンモニウムフルオリドの1M テトラ
ヒドロフラン溶液1.25mmole を加えて、アルゴン雰
囲気下に室温で18時間撹拌することによって行った。
この反応混合物に水を加えて反応を停止し、生成した標
題化合物を、酢酸エチルで抽出し、フラッシュクロマト
グラフィーで精製して単離した。
【0162】上記の合成において、いくつかの工程に到
達するのに用いられ、当業者によく知られている、これ
らの合成又は別の合成法に各種の変法があり得ること
は、この技術分野に精通している当業者によって認めら
れている。
【0163】実施例26: ラットでの骨同化 本発明の化合物は、骨付着に際して、1,25−ジヒド
ロキシビタミンD3 よりも有効であり、治療に有効な用
量で、高カルシウム尿症、腎毒性、又は高カルシウム血
症を誘発しない。このことは、次のように証明されてい
る:3ヵ月令のラットを卵巣切除(Ovx)し、卵巣切
除の3週間後から開始して卵巣切除の6週間後の最終屠
殺まで継続して、1日1回、1,25−ジヒドロキシビ
タミンD3 (表中ではVit.D)又は本発明の化合物
の一つのいずれかを経口投与した。偽物(卵巣を切除さ
れていないラット)及びOvxの両者よりなる対照群
は、賦形剤のみの投与を受けた。血液と尿の試料を、卵
巣切除の4週間後と6週の時点で2回採取し、血清と尿
のカルシウム量を測定した。最終の大腿部のカルシウム
は、卵巣切除の6週後の屠殺で決定した。右大腿部の骨
無機質密度(BMD)は、QDR-1000W Bone Densitomete
r (商標)(Hologic, Walthan, MA)に高分解ソフトウェ
アパッケイジ(High ResolutionSoftware Package)を
用いて測定した。右足が主体に垂直になり、脛骨が大腿
に垂直になるような仰臥の姿勢のように動物を走査台に
置いて走査した。この検定おいて、この発明のいくつか
の化合物に対する、骨無機質密度の増加並びに尿及び血
清のカルシウム量を、下記の表2に示した:
【0164】
【表4】
【0165】a=有意差(p<0.05)、cpd.又
はVit.D対Ovxビヒクル
【0166】上の表で見られるように、この発明の化合
物は、一般に、1,25−di(OH)ビタミンD3
りも骨無機質密度を増加するが尿カルシウム及び血清カ
ルシウムの減少を示す。
【0167】実施例27: 経口投与形態の軟質ゼラチンカプセル 経口投与用カプセルは、窒素ガス雰囲気下、黄褐色光の
中で、本発明の化合物の一種の0.01〜25.0μg
にブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)0.015mg
とブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)を加えて、
分別したココナツ油150mg中で調合し、軟質ゼラチン
カプセルに封入した。
【0168】上記の発明は、明快性及び理解を目的とし
て、説明及び実施例により詳細に記述されている。変更
及び修正が特許請求の範囲から逸脱することなく実施し
得ることは、この技術分野に精通している通常の技術者
には明らかである。したがって、上記の記述は、説明を
目的とするものであって限定するためのものではないこ
とが了承されよう。したがって、この発明の範囲は、上
記の記載に関連するものに留まらず、特許請求の権利を
与えられている同義の範囲全体を包含して、むしろ、特
許請求に関連して決定されるべきである。
【0169】この申請書に引用した特許、特許申請書及
び公告は、それぞれの特許、特許申請書及び公告がそれ
ぞれに指示しているのと同程度に、あらゆる目的のため
の全部に関連して、ここに組み入れられている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・ヨセフ・ネスター・ジュニア アメリカ合衆国、ケンタッキー 40207、 ルイビル、ブリッジウォーター・コーブ 4207、アパートメント 4 (72)発明者 ミラン・ラドージェ・ウスココヴィック アメリカ合衆国、ニュージャージー 07043、アッパー・モンクレア、ハイラ ンド・アベニュー 253 (72)発明者 ブライアン・ヘンリー・ビッカリー アメリカ合衆国、カリフォルニア 94040、マウンテン・ビュー、ウッドリ ーフ・ウェイ 111 (56)参考文献 特開 平10−45713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 401/00 A61K 31/59 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、 Xは、(H,H)又は=CH2であり; R1及びR2は、互いに独立して、水素、(C1−C4)ア
    ルキル若しくはフルオロアルキルであるか、又はR1
    びR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になっ
    て、(C3−C6)シクロアルキル若しくはシクロフルオ
    ロアルキルを形成するか、又はR1及びR2は、一緒にな
    って、=CH2を形成し; R3及びR4は、互いに独立して、(C1−C4)アルキル
    若しくはフルオロアルキルであるか、又はR3及びR
    4は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、
    (C3−C9)シクロアルキル若しくはシクロフルオロア
    ルキルを形成し; Aは、単結合又は二重結合であり;そして Bは、二重結合又は三重結合であるが、但し (i)Xが=CH2であり、R3及びR4が、それぞれ、
    CF3であり、Aが、二重結合であり、そしてR1又はR
    2の一方が、水素であるときは、R1又はR2の他方は、
    CH3であることはできなく; (ii)Xが、=CH2であり、R3及びR4が、それぞ
    れ、(C1−C2)アルキルであり、Aが、二重結合であ
    り、そしてR2が、水素であるときは、R1は、CH3
    あることはできなく; (iii)Xが、=CH2であり、R3及びR4が、それぞ
    れ、(C1−C4)アルキルであり、Aが、二重結合であ
    り、そしてR1が、水素であるときは、R2は、CH3
    あることはできなく; (iv)Xが、=CH2であり、R3及びR4の一方が、C
    3であり、R3及びR4の他方は、CH3以外の基であ
    り、Aが、二重結合であり、そしてR2が、水素である
    ときは、R1は、CF3及びCH3であることはできな
    く;そして (v)Xが、(H,H)であり、R3及びR4が、それぞ
    れ、CF3であり、Aが、二重結合であり、Bが、三重
    結合であり、そしてR2が、水素であるときは、R1は、
    CH3であることはできない)で示される化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(I)の化合物及び製
    薬学的に許容しうる担体を含む製薬学的組成物。
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