JP2858469B2 - ビスイミド生成物の製造方法 - Google Patents
ビスイミド生成物の製造方法Info
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Description
白色のビスイミド生成物を製造するための改良法に関す
るものである。
明は主としてビスイミドを含有する白色の生成物を製造
する方法に関するものである。この方法は:無水テトラ
ブロモフタル酸と溶媒とを反応容器中に用意し;140℃な
いし200℃の範囲の温度においてジアミン、ジアミン
塩、またはその混合物を上記の溶液に添加して反応塊状
体(reaction mass)を形成し、上記の反応塊状体の形
成の結果として反応塊状体の成分となるビスイミドの沈
澱を製造し;上記の溶液中に初期に存在した上記の無水
テトラブロモフタル酸の、添加した上記のジアミンまた
はジアミン塩に対するモル比が実質的に化学量論的にな
ったところでジアミンの添加を停止し;ビスイミドの沈
澱を加熱して、ビスイミドの沈澱よりなる粒子の平均球
状度(sphericity)を増加させ;上記の加熱した沈澱を
ビスイミド生成物として反応塊状体から回収することよ
りなるものである。第2の具体例においては加熱段階は
任意であり、ジアミンまたはジアミン塩の添加の間に生
成した水の保持が特徴となる。
性物質、たとえば重合体との配合物中の難燃剤として有
効な、多くのハロゲン化ビスイミドが存在する。これら
の配合物は、電線の絶縁物および電子機器のケース(ho
using)のような物品の製造に有用である。ハロゲン化
ビスイミドの中でも、N,N′−アルキレンビス−(テト
ラブロモフタリミド)が特に、商業的に重要である。
ス−(テトラブロモフタリミド)を含有する生成物を製
造するための商業的経路は、無水テトラブロモフタル酸
をジアミノアルカンと、水およびアルカン酸の存在下に
反応させて、中間体のN,N′−アルキレンジアミンモニ
ウムビス−(テトラブロモフタレート)を含有する反応
塊状物を得ることよりなるものである。ついで、この反
応塊状物を約225℃に約2時間加熱して上記の中間体
を、反応塊状物から回収する生成物の主成分であるN,
N′−アルキレンビス−(テトラブロモフタリミド)に
転化させる。この生成物は、良好な熱安定性とUV分解に
対する抵抗性とを有するので、特に有用である。しか
し、この生成物は黄色い色調(color)を有しており、
このために、白い物品を製造するために使用する組成物
中におけるその存在に問題を生ずる。また、この黄色は
製品バッチが異なれば変化する傾向があり、この色の変
化が、物品の製造業者にとって製品の色の一定性を維持
することを困難にしている。この黄色は、N,N′−アル
キレンジアンモニウムビス−(テトラブロモフタレー
ト)中間体の対応するビスイミド生成物への転化の間に
生成する不純物によるものと考えられている。
(テトラブロモフタリミド)である白色生成物の製造方
法を開示している。この方法は、無水テトラブロモフタ
ル酸をジアミノアルカンと、約2ないし1のモル比で反
応させることを特徴としている。この反応は、最低でも
約125℃の沸点を有する溶媒中で起こる。好ましい溶媒
は約70重量%のキシレンと約30重量%のプロピオン酸と
よりなるものである。この方法は白色の生成物を生成す
るが、この製品は、熱可塑性配合剤からの物品の製造に
使用する加工条件にさらした場合に、黄色い色調または
色合い(tint)を発現させることが見いだされている。
トラブロモフタリミド)またはN,N′−ビス−(テトラ
ブロモフタリミド)を含有する、有意の変色を経験しな
い、かつ良好な濾過性を有する白色難燃性生成物の製造
方法を提供するとが本発明の目標である。
ンビス−(テトラブロモフタリミド)またはN,N′−ビ
ス−(テトラブロモフタリミド)を含有する白色のビス
イミド生成物の製造方法に関するものである。この方法
は:反応容器中に、無水テトラブロモフタル酸と、25℃
において1.0×10-3を超えない解離定数を有するモノ
−、ジ−またはトリカルボン酸を少なくとも約15重量%
含有する溶媒とを含有する溶液を用意し;140℃ないし20
0℃の範囲の温度において、上記の溶液にジアミンまた
は25℃において1.0×10-3を超えない解離定数を有する
モノ−、ジ−もしくはトリカルボン酸の部分的もしくは
全ジアミン中和により形成されたジアミン塩を添加して
反応塊状体を形成し、上記の反応塊状体の形成の結果と
して反応塊状体の成分となるビスイミドの沈澱を製造
し;上記の溶液中に初期に存在した上記の無水テトラブ
ロモフタル酸の、添加した上記のジアミンまたはジアミ
ン塩に対するモル比が1.9:1ないし2.1:1になったところ
で上記のジアミンまたはジアミン塩の添加を停止し;上
記のジアミンまたはジアミン塩の添加後、上記のビスイ
ミドの沈澱を140℃ないし200℃の範囲の温度に加熱し
て、上記の沈澱よりなる粒子の、測定した粒子と同一の
体積を有する球の表面積のその粒子の表面積に対する比
として定義した平均球状度を増加させ;上記の加熱した
ビスイミドの沈澱をビスイミド生成物として回収するこ
とを特徴とするものである。
ンビス−(テトラブロモフタリミド)またはN,N′−ビ
ス−(テトラブロモフタリミド)を含有する白色のビス
イミド生成物の製造方法に関するものである。この方法
は:反応容器中に、無水テトラブロモフタル酸と、25℃
において1.0×10-3を超えない解離定数を有するモノ
−、ジ−またはトリカルボン酸を少なくとも約15%含有
する溶媒とを含有する溶液を用意し;140℃ないし200℃
の範囲の温度において、上記の溶液にジアミンまたは25
℃において1.0×10-3を超えない解離定数を有するモノ
−、ジ−もしくはトリカルボン酸の部分的もしくは全ジ
アミン中和により形成されたジアミン塩を添加して反応
塊状体を形成し、上記の反応塊状体の形成の結果として
反応塊状の成分となるビスイミドの沈澱を製造し;上記
の溶液中に初期に存在した上記の無水テトラブロモフタ
ル酸の、添加した上記のジアミンまたはジアミン塩に対
するモル比が1.9:1ないし2.1:1になったところで上記の
ジアミンまたはジアミン塩の添加を停止し;反応塊状体
の形成の間に製造された水の実質的な部分を反応塊状の
形成の間中、保持し;生成したビスイミドの沈澱をビス
イミド生成物として回収することを特徴とするものであ
る。
−(テトラブロモフタリミド)およびN,N′−ビス−
(テトラブロモフタリミド)を以後総括的にビスイミド
と呼び、式 式中、 Rは1ないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基で
あり、 bは1または0である により表す。Rは枝分かれがあっても直鎖の基であって
もよい。Rは好ましくはメチレン(−CH2−)、または
エチレン(−CH2−CH2−)である。bが0である場合に
は、2個の環状基の間の結合はN−N結合を経るもので
ある。
分はビスイミドよりなるものである。存在し得る不純物
は溶媒、無水テトラブロモフタル酸、テトラブロモフタ
リミド、N,N′−アルキレンビス−(プロピオンアミ
ド)、N,N′−ビス−(プロピオンアミド)およびN−
(エチレン−2−テトラブロモフタリミド)−プロピオ
ンアミドである。一般には、このビスイミドが上記のビ
スイミド生成物の少なくとも98重量%を占めるであろ
う。
よびbが上に定義したようなものである式:N2N−
(R)b−NH2により表すことができる。たとえば、この
ジアミンには1,1−ジアミノメタン、1,2−ジアミノエタ
ン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、
1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−
ジアミノヘキサン、またはヒドラジンが可能である。こ
のジアミン反応剤はジアミンの混合物であってもよい
が、得られる最終生成物は単一種のものではなく、使用
するジアミン混合物により決定される数種の混合物とな
るであろう。好ましいジアミンは、特に有用な白色難燃
剤生成物が得られるので、ヒドラジンおよび1,2−ジア
ミノエタンである。上記のジアミンは純粋なものを添加
してもよく、溶媒、たとえばo−、m−、p−キシレン
またはその混合物を用いた溶液として添加してもよい。
工業的または商業的規格のキシレンを使用することがで
きるが、この種のキシレンは大部分がo−、m−および
p−キシレンの混合物よりなり、少量のエチルベンゼン
を含有するものである。
アミン中和したモノ−、ジ−またはトリカルボン酸の塩
は、以後、本件明細書中において単にジアミン塩と呼
ぶ。本件ジアミン塩のカルボン酸成分は、25℃において
約1.0×10-3を超えない解離定数を有する酸より誘導し
たものである。好ましい誘導酸は2ないし12個の炭素原
子を含有するアルカンカルボン酸およびアラールカルボ
ン酸、ならびにその混合物である。これらの酸の中で最
も好ましいものは、25℃において1.8×10-5未満の解離
定数を有し、2ないし6個の炭素原子を有するアルカン
酸である。適当な誘導カルボン酸の例は:酢酸、プロピ
オン酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、トルイル酸、
アクリル酸、安息香酸、ブロモ安息香酸、フェニル酢
酸、p−メチルフェニル酢酸、α−フェニルプロピオン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸およびその混合
物である。プロピオン酸が好ましい。本件ジアミン塩の
カチオン性ジアミン成分は、上に論じたジアミンH2N−
(R)b−NH2またはその混合物より誘導することができ
る。好ましい塩はヒドラジン塩およびアミノエタン塩で
ある。特に好ましいものはプロピオン酸のヒドラジン塩
およびジアミノエタン塩である。
ジアミン塩との混合物を使用することも可能である。簡
単のために、この種の混合物も以後、本件明細書中にお
いて使用する“ジアミンまたはジアミン塩”の語に含ま
れるものと考える。
モフタル酸は溶解し、ビスイミド沈澱は実質的に溶解し
ないものである。さらに、この溶媒はビスイミド生成物
の収率、色調または物理的性質に不利益な影響を与える
ものであってはならない。
点にあるものであることが好ましい。この沸騰条件を有
することにより、ジアミンまたはジアミン塩の添加中、
および加熱(cooking)段階中、反応温度が容易に十分
一定に保たれ得る。沸騰した溶媒蒸気を反応塊状体に還
流させるのが特に有用である。この還流は凝縮器と還流
ラインとを用いて幸便に実行される。選択した溶媒が反
応条件下で沸騰しないならば、反応温度の一定性を保つ
ために、たとえば反応器に加熱ジャケットまたは冷却ジ
ャケットを備えるなどの準備をすることができる。
分よりなるものであってもよい。必要な成分は、25℃に
おいて1.0×10-3を超えない解離定数を有するモノ−、
ジ−またはトリカルボン酸である。適当なカルボン酸の
例は例は:酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘ
キサン酸、トルイル酸、アクリル酸、安息香酸、ブロモ
安息香酸、フェニル酢酸、p−メチルフェニル酢酸、α
−フェニルプロピオン酸、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸およびその混合物である。好ましいカルボン酸は
2ないし12個の炭素原子を含有するアルカンカルボン酸
およびアラールカルカルボン酸、ならびにその混合物で
あり、25℃において1.8×10-5未満の解離定数を有し、
2ないし6個の炭素原子を有するアルカン酸がより好ま
しい。最も好ましい酸はプロピオン酸である。量的に
は、上記のモノ−、ジ−またはトリカルボン酸は溶媒中
に、溶媒の全重量を基準にして15重量%を超える量で存
在する。好ましい量は25ないし100重量%の範囲であ
る。最も好ましい量は30重量%ないし100重量%であ
る。
を有する芳香族炭化水素または芳香族ハロ炭化水素であ
る。適当な芳香族化合物の例は:ベンゼン;o−、m−、
p−キシレンおよびこれらのキシレンの混合物;メシチ
レン;クメン;プソイドクメン;o−、m−、p−ジエチ
ルベンゼンおよびこれらのジエチルベンゼンの混合物;
エチルベンゼン;o−、m−、p−ジクロロベンゼンおよ
びこれらのジクロロベンゼンの混合物;クロロベンゼ
ン;ならびに上記のものの混合物である。好ましいもの
はo−、m−、p−キシレンおよびその混合物である。
工業的規格および商業的規格のキシレンも好ましいが、
これらの規格のものは有意の量のエチルベンゼンを含有
することがあり得る。
ド製品の品質に不都合に干渉するものではない限り、溶
媒機能に寄与するものであっても寄与しないものであっ
ても、他の成分を含有することができる。
たとえば約99+重量%のプロピオン酸よりなるものであ
る。他の好ましい溶媒は85重量%ないし70重量%のo
−、m−もしくはp−キシレン、またはその混合物と15
重量%ないし30重量%のプロピオン酸とを含有するもの
である。上記の重量%は全て、溶媒の全重量を基準とす
るものである。
溶液は、反応容器中で形成することもできるし、また、
反応容器の外で形成させて添加することもできる。
フタル酸とジアミンまたはジアミン塩との間の反応は、
140℃ないし200℃の範囲の温度でおこるはずである。よ
り低い温度を使用する場合と比較してビスイミド沈澱の
濾過性が高まるので、この範囲の温度の使用が有利であ
る。他の利点には、ジアミンまたはジアミン塩の添加の
間に水を除去する必要がないこと、および反応時間の短
縮が実現されることが含まれる。200℃をはるかに超え
る温度は、より高い反応圧が必要となり、また、溶媒が
ビスイミドと反応する可能性があるので望ましくない。
好ましい温度は150℃ないし170℃の範囲である。最も好
ましい範囲は160℃ないし170℃である。
塊状体中における液体としての存在とを可能にするのに
必要な圧力である。したがって、多くの溶媒に関して、
この圧力は大気圧以上である。高沸点の溶媒に関しては
大気圧での操作も可能である。還流下での操作が望まし
いので、好ましい圧力はこの種の操作を可能にするもの
である。好ましいキシレンとプロピオン酸との溶媒を使
用する場合には、好ましい圧力は1気圧ないし7気圧の
範囲である。
N′−(R)b−ビス−(テトラブロモフタラミド酸)の
環化で水が失われることにより、水が生成する。水の除
去は、本発明の第1の具体例においては任意であり、本
発明の第2の具体例においては特徴的ではない。
クルに溶媒系を再使用することが可能になるので、反応
中の水の除去が有利であることが見いだされている。水
の除去は反応塊状体からの沸騰により、化学的手段によ
り、または機械的手段により実行することができる。沸
騰により水を除去する場合には、反応温度と反応圧とは
この沸騰を実行し得るように選択する。反応を還流条件
下で行うならば溶媒と水蒸気とを凝縮させ、ついで相分
離器中で分離し、溶媒は反応塊状体に戻す。
反応塊状体への脱水剤の添加が含まれる。脱水剤の例は
無水プロピオン酸、無水酢酸、五酸化リン等である。
まれる。
しないならば、反応系は単に水の除去を実行する方法、
たとえばディーン・シュタルクトラップのような相分離
器を用意しないのみである。数回の反応中水を保持すれ
ば、水の蓄積が溶媒の沸点に有意の影響を与え始めたと
ころで、最終的には溶媒を処理して水を除去することが
必要になるであろう。反応塊状体中に水を保持している
間には比較的白いビスイミド生成物が得られるという事
実が、ジアミンまたはジアミン塩の添加中の高温(140
℃ないし200℃)の使用によるものと考えられている。
は好ましいものではないが、反応塊状体中の水の存在が
N−(エチレン−2−テトラブロモフタリミド)−プロ
ピオンアミドおよびN−(テトラブロモフタリミド)−
プロピオンアミドの生成を阻害するために有利であるこ
とが見いだされている。
去とは反対塊状体からの水の物理的除去、水の化学的変
化、または機械的手段による水の不活性化もしくは結合
を意味すると理解すべきである。
ジアミン塩との間の量的関係は実質的に化学量論的、す
なわち、無水物のジアミンまたはジアミン塩に対するモ
ル比が1.9:1ないし2.1:1の範囲であるべきである。好ま
しい比率は2:1(無水物のモル過剰0%)ないし2.07:1
(無水物のモル過剰3.5%)の範囲である。
よび生成物の色に有意に寄与する因子であると考えられ
ている。ジアミンまたはジアミン塩の添加速度が遅けれ
ば、大きな粒子サイズと高い黄色指数値(yellowness i
ndex value)とを有する生成物が得られる。したがっ
て、良好な色調の生成物を得るためには、ジアミンは、
実際的に工程温度が制御できなくならない範囲で、可能
な限り急速に添加する。(ジアミンまたはジアミン塩と
無水物反応剤との反応が高度に発熱的であるので、温度
上昇が予想される。)他方、より大きな粒子サイズを得
るには長時間かけて添加を行うべきである。粒子の球状
度が濾過性を決定する最大の因子ではあるが、粒子サイ
ズが極めて小さければ濾過性を低下させる方向に寄与す
る。したがって、本発明を実施する物は、ジアミンまた
はジアミン塩の添加速度を選択する際に、生成物の色調
と濾過性との間でバランスをとらなければならないであ
ろう。この選択は最終的な生成物、使用し得る濾過装置
および所望の工程経済性の要求を考慮して、経験的な検
討を基準にしてなされる。
階は、反応塊状体よりのビスイミド生成物の濾過性を増
大させる。最初は、ビスイミドの沈澱は一般に板様の球
状を有し、これは短時間に濾過することが不可能ではな
いにしても困難になる。加熱後には、加熱したビスイミ
ド生成物を形成する粒子の球状度が加熱前のビスイミド
沈澱の粒子のそれより大きくなることが観察されてい
る。この球状度の増大により濾過時間が劇的に短縮され
る。たとえば1.5倍ないし5倍の範囲の球状度の増大に
より、濾過時間を、実施例Iの方法により測定した値で
0.45倍ないし0.04倍の範囲で短縮することができる。球
状度が高い場合には濾過時間が短縮される。
0℃をはるかに超える温度は、溶媒とビスイミドの沈澱
との間の反応を促進しないために、避けるベきである。
したがって、好ましい加熱温度は150℃ないし170℃の範
囲である。最も高度に好ましい加熱温度は160℃ないし1
70℃の範囲である。
る。加熱温度がたとえば160℃ないし170℃と高ければ、
より低い加熱温度、たとえば140℃ないし150℃の場合よ
りも、必要な加熱時間がかなり短いことが見いだされて
いる。また、高い温度では、低い温度で得られるものよ
りも濾過時間の短いビスイミド生成物を得ることも可能
である。与えられたいかなる加熱温度に対しても、それ
を超えて加熱を続けても濾過時間がほとんど短縮されな
い加熱時間があることが見いだされている。したがって
本発明を実施する者は、ビスイミド沈澱に対する所望の
濾過時間を選択し、ついで、試行錯誤によりにその濾過
時間を得るのに必要な加熱時間を決定することになり、
この際に、本発明記載の方法により達成される濾過時間
に下限があることが認められる。一般には、実施例Iの
方法を使用すれば、約1分という短い1インチケーキ形
成時間が得られる。160℃ないし170℃においては、最短
濾過時間に必要な加熱時間は2時間ないし5時間の範囲
である。
終了した直後の反応塊状体について実行することもで
き、ジアミンまたはジアミン塩の添加後の反応塊状体か
ら回収したビスイミドの沈澱について実行することもで
きることが理解される。前者が好ましい。後者の方法を
使用する場合には、液体とビスイミドの沈澱とを含有す
るスラリーを形成し、ついで、このスラリーを加熱条件
にさらさなければならない。
ら、通常の手段、たとえば濾過または遠心のいずれかに
より、ビスイミド生成物として回収する。商業的な製造
に関しては、回転真空濾過器を用いる生成物の回収が好
ましいと考えられる。ある場合には、65℃ないし85℃の
温度で回収を実行することにより、回収速度を増加させ
得ることも見いだされている。
て使用することもできるが、加熱段階を用いた場合より
長い濾過時間が可能な場合にも、必要ではない。いずれ
の場合においても、この具体例の最終ビスイミド生成物
は、第1の具体例のビスイミド生成物に関して上に記述
したものと同様な手法で回収する。
塩の添加段階の間に、この段階中の反応温度が加熱段階
の温度に近いので、ビスイミド沈澱の球状度が若干増加
すると考えられる。最初に生成するビスイミド生成物は
最後に生成するビスイミド生成物の場合よりも長く反応
温度にさらされているので、最も影響を受けるであろ
う。
ド生成物は好ましくは洗浄して、いかなるものであれ、
存在する非ビスイミド不純物の含有量を減少させる。洗
浄は、除去を意図している不純物をある程度可溶化し得
る、いかなる洗浄溶媒を使用しても実行することができ
る。有用な溶媒の一つはアルカノール、たとえばメタノ
ールであるが、無極性成分、たとえば芳香族の炭化水素
またはハロ炭化水素と有機酸を含有する洗浄溶媒混合物
でビスイミド生成物洗浄するのが最も好ましい。洗浄溶
媒の無極性成分および有機酸成分はそれぞれ、本発明記
載の方法に使用する溶媒の成分に関して上に記述した芳
香族の炭化水素またはハロ炭化水素のいかなるものであ
ってもよく、その有機酸のいかなるものであってもよ
い。反応濾液と洗浄濾液とを分離する必要がなくなるの
で、ビスイミド生成物の製造に使用したものと同一の洗
浄溶媒成分を使用するのが最も好ましい。好ましい洗浄
溶媒は、上記のキシレン/プロピオン酸反応溶媒に使用
したものと同一比率のキシレンとプロピオン酸とよりな
るものである。好ましい洗浄溶媒を使用した場合には、
極めて低い酸数を有するビスイミド生成物が得られる。
溶媒中の有機酸成分の存在という観点からすれば、これ
は驚くべき結果である。
空体積(void volume)の洗浄溶媒を使用すべきであ
る。ビスイミド生成物の多孔度(porosity)は典型的に
は0.75ないし0.8であるので、洗浄液の体積はケーキの
体積の0.75ないし0.8であるべきである。空体積はビス
イミド生成物粒子によって占有されていない、洗浄する
ビスイミド生成物の体積として定義される。洗浄温度
は、溶媒の蒸気圧と装置の限界とに応じて0℃ないし15
0℃の範囲で変えることができる。一般には、洗浄液の
温度が高いほど洗浄時間が短くなる。大部分の溶媒系に
対して最適洗浄温度は約80℃以下であり、これが洗浄後
のビスイミド生成物の回収に使用し得るポリプロピレン
濾過媒体に対する温度上限である。その後の水またはア
ルコールによる洗浄は必要ではなく、工程経済の観点か
らは望ましくない。
たとえば125℃ないし140℃の温度で12ないし48時間乾燥
する。
好な熱安定性とUV分解に対する抵抗性とを有するのみで
なく、約0.1以下の低い酸数と60%ないし67%の範囲の
高い臭素含有量とをも有する。好ましい洗浄溶媒を用い
て洗浄することにより、0.05という低い酸数を有するビ
スイミド生成物も得られる。水除去を用いて製造したビ
スイミド生成物のハンター色度計(Hunter Colorimete
r)値は、たとえばL=90.30、a=−1.31、b=5.58で
あり、90%<8ミクロン、50%<4ミクロン、10%<1.
5ミクロンの粒子サイズ分布を有する生成物に関して、
黄色度指数(Y.I.)=10.31である。
燃性物質との配合剤中において、難燃剤として使用する
ことができる。この可燃性物質には高分子、たとえばセ
ルローズ性物質または重合体が可能である。例示的な重
合体は:架橋した、またはそれ以外のオレフィン重合
体、たとえばエチレン、プロピレンおよびブチレンの単
独重合体;この種のアルキレン単量体の2種または3種
以上の共重合体、およびこの種のアルキレン単量体の1
種または2種以上と他のいずれかの共重合可能な単量体
との共重合体、たとえばエチレン/プロピレン共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、およびエチ
レン/酢酸ビニル共重合体;オレフィン性不飽和単量
体、の重合体、たとえばポリスチレンたとえば高耐衝撃
性ポリスチレンおよびスチレン共重合体;ポリウレタ
ン;ポリアミド;ポリイミド;ポリカーボネート;ポリ
エーテル;アクリル樹脂;ポリエステル、特にポリ(エ
チレンテレフタレート)およびポリ(ブチレンテレフタ
レート);エポキシ樹脂;アルキド樹脂;フェノール樹
脂;エラストマー、たとえばブタジエン/スチレン共重
合体およびブタジエン/アクリルニトリル共重合体;ア
クリルニトリル、ブタジエンおよびスチレンの三元重合
体;天然ゴム;ブチルゴム;ならびにポリシロキサンで
ある。この重合体は種々の重合体の混合物であってもよ
い。さらに、この重合体は適宜に化学的手段により、ま
たは照射により架橋したものであってもよい。
る難燃性を得るのに必要な量である。全ての場合におい
て、配合剤中のビスイミド生成物の比率に関する単一の
正確な値が与えられるわけではなく、この比率が個々の
可燃性物質、他の添加剤の存在、および個々の特定の適
用において意図される難燃性の程度に応じて変化するこ
とは、当業者には明白であろう。さらに、個々の配合剤
中で特定の難燃性を達成するのに必要な比率は、配合剤
から製造する物品の形状に応じて異り、たとえば電気絶
縁剤、管、およびフィルムはそれぞれ異なる挙動を示す
であろう。しかし、本件ビスイミド生成物のみが配合剤
中の難燃性化合物である場合には、配合剤は一般に3な
いし40重量%の、好ましくは10ないし30重量%のビスイ
ミド生成物を含有することができる。上記の重量%の量
は、配合剤の全重量を基準にしたものである。
族の元素、たとえばビスマス、ヒ素、リン、および特に
アンチモニーの酸化物とを配合剤中に使用するのが特に
有利である。これらの化合物の中でも、酸化アンチモニ
ーが特に好ましい。この種の化合物が配合剤中に存在す
るならば、特定の難燃性を得るのに必要なビスイミド生
成物の量は顕著に減少する。
合剤は、系の重量の約40重量%までを、好ましくは10な
いし30重量%を含有することができる。
質の燃焼の条件下で反応して燃焼阻止を助ける無機臭素
化合物、たとえば臭化水素および酸臭化物を形成すると
考えられている。臭素含有ビスイミド生成物も独立に難
燃剤として作用し、難燃剤系中のビスイミド生成物と無
機化合物との比率は難燃剤系を組み込む物質と商業的な
考慮とに応じて選択することができる。一般には、ビス
イミド生成物と無機化合物とは1:1ないし7:1の、好まし
くは2:1ないし4:1の重量比で用いる。
の種の配合剤中に通常存在する添加剤、たとえばガラス
繊維、可塑剤、造核剤、酸化防止剤、充填剤、顔料また
はUV安定剤のいかなるものを含有していてもよい。
明する。
成時間(one−inch cake time)(分)は以下の手順に
より得た。
く撹拌しながら80℃に加熱した。ついで、このスラリー
を中程度のフリットの(medium−frit)内径95mmのブフ
ナーロートに注ぎ入れた。真空を適用すると直ちに(水
銀柱28インチ)、フリットの上に固体ケーキが形成され
るのが観測された。真空の適用後、暑さ1インチのケー
キが形成されるまでに要する時間を、ストップウォッチ
を用いて測定した。得られた時間値を“1インチケーキ
形成時間”と呼ぶ。
下の方法に従って得た。
標準ブルナウアー(Brunauer)、エメット(Emett)、
テラー(Teller)(BET)装置を用いて測定した。乾燥
ビスイミド生成物1グラムあたりの体積Vpは、カンタ・
クローム社(Quata Chrome Corporation)製のヘリウム
置換立体ピクノメーター(helium−displacement stere
o pycnometer)で測定した。乾燥ビスイミド生成物の体
積平均粒径Dpは、リーズ・ノースロップ社(Leeds and
Northrup)のミクロトラック部(Microtrac Division)
製のレーザー光散乱計測器(sizer)であるミクロトラ
ック(Microtrac )を用いて測定した。ついで、これ
らの測定値から により球状度を計算した。第2図の右端の点に関して
は、Spは7.97m2/g、Vpは3.55×10-7m3/g、Dpは3.53×10
-6mであった。平均球状度の計算値は0.08であった。し
たがって、第2図の横軸(1/球状度2)の値は156であっ
た。
び温度制御可能な加熱マントルを装備した反応容器に混
合キシレン405g、プロピオン酸180.0gおよび無水テトラ
ブロモフタル酸156.5gを負荷した。この混合物を165℃
の温度に加熱した。ついで、9.9gのジアミノエタンと15
gの混合キシレンとを含有する溶液を反応器に、約60分
かけて添加した。ディーン・シュタルクトラップを用い
て還流流体から水とプロピオン酸とを含有する水相を分
離した。キシレンとプロピオン酸とを含有する有機相は
反応器に戻した。ジアミノエタンの添加が完了したの
ち、反応塊状体を165℃の温度に約5時間加熱した。つ
いで、加熱した反応塊状体を80℃に冷却し、濾過した。
回収した沈澱を、70重量%の市販規格のキシレンと30重
量%のプロピオン酸とよりなる洗浄溶媒で洗浄した。洗
浄した沈澱を空気強制循環炉中、125℃で16時間乾燥し
た。乾燥した生成物は約98%のN,N′−エチレンビス−
(テトラブロモフタリミド)を含有していた。全収率は
94重量%であった。
に示した種々の加熱温度および加熱時間に変更した、実
施例IIIに記述した方法により製造した種々のビスイミ
ド生成物の球状度と濾過時間とを測定した。
は、短い濾過時間を得るために、加熱温度が低い(135
℃)場合よりも有意に短い時間がかかるのみであること
が見られる。また、高い加熱温度で最短の濾過時間が得
られた。第1図に示された他の点は、どちらの場合に
も、ある点を越えると加熱時間の延長が濾過時間の短縮
にほとんど効果がないか、または全く効果がなくなるこ
とである。
いる。使用したデータは、第1図の135℃のプロットに
関するデータ点を得るのに用いたビスイミド生成物から
得られたものである。球状度の値が1に近付くほど短い
濾過時間が得られることが見られる。球状度が1である
場合には、測定した粒子は完全な球である。
ガラス内張りオーバーヘッド還流系を装備したガラス内
張り反応器に、796ポンドの無水テトラブロモフタル酸
を負荷した。また、プロピオン酸900ポンドと市販規格
のキシレン2,174ポンドとをも負荷した。市販規格のキ
シレンはo−、m−およびp−キシレンの混合物と約18
重量%のエチルベンゼンとを含有している。反応器のジ
ャケットを使用して反応器を還流温度(158℃)に1時
間加熱し、反応器の内容物から水を除去した。この還流
時間ののちに、50.2ポンドのジアミノエタンと14.5ポン
ドの市販規格のキシレンとを含有する溶液を約2.75時間
かけて反応器に供給した。この供給時間の間、反応器は
温度163℃、圧力20psigに保った。供給時間が完了した
のち、反応器を約165℃にさらに5時間保った。この5
時間の期間が加熱時間を表す。供給時間と加熱時間との
双方を通じて反応塊状体は還流条件下にあり、水性成分
は還流流体から除去された。この水性成分は水とプロピ
オン酸とよりなるものであった。この除去した水性成分
を回収し、重量61ポンドであることを見いだした。反応
器のジャケットを用いて約1.25時間反応器を冷却するこ
とにより、反応器の内容物を80℃に冷却した。この反応
器内容物を48インチ×30インチの穴あきバスケットに入
れ、遠心し、固体を反応器内容物の残部から分離した。
生成物は湿っていて、ケーキの形状であった。この生成
物をプロピオン酸と市販規格のキシレンとの混合物で洗
浄した。洗浄温度は80℃であった。使用したプロピオン
酸と市販規格のキシレンとの洗浄溶媒は重量3,164ポン
ドであり、955ポンドのプロピオン酸と2,209ポンドの市
販規格のキシレンとを含有していた。洗浄後、10.4重量
%の洗浄溶媒を含有する全量870ポンドの湿った生成物
を回収した。これは、反応器に最初に負荷した無水テト
ラブロモフタル酸の量を基準にして95.5%の収率を表
す。
物とともに、回転真空乾燥器中で乾燥した。この乾燥器
は絶対圧力10mmHg、温度135℃で操作した。この回転真
空乾燥器は約24時間操作した。乾燥した生成物は0.2%
以下にあたる乾燥損失(LOD)を示した。
化アンチモニー5重量%おび実施例Vの乾燥生成物II重
量%を含有するポリブチレンテレフタレートベースの配
合剤を、二軸押出し機を用いる通常の技術により、250
℃ないし260℃で製造した。押出しした配合剤を試験用
棒状体の形成に用いた。この試験用棒状体は260−266℃
の温度における射出成形により成形した。表IIに見られ
るように、この試験用棒状体は良好なU.V.安定性を有し
ていた。
ット中に48時間暴露したのちの全色調差であり、ハンタ
ー・アソシェーツ・ラボラトリー社(Hunter Associate
s Laboratory Inc.)のラブ・スキャン(Lab Scan)II
により測定した。
生成物より調製した試験用棒状体の種々の物理的性質を
示す。
チ,ノッチ 1.24 HDT−℃(1/8インチ),264psi 209 熔融指数,g/10分 35.13 誘電定数,106,Hz 3.31 誘電破断強度,KV/ミル .391 体積抵抗率×1016オーム・cm 1.1 表面抵抗×1016オーム 1.1 散逸係数 .0078 1/8秒 V−O UL−94 1/16″ V−O 1/32″ V−O L.O.I. 34.6 実施例VII 実施例Vに従って製造した未乾燥、かつ未洗浄のケー
キを集めた。ケーキの一部をメタノールで洗浄し、他の
ものを70重量%の市販規格のキシレンと30重量%のプロ
ピオン酸とよりなる溶媒で洗浄した。いずれの場合にも
2.9空体積の洗浄液を使用した。洗浄後、このケーキを
乾燥し、ポリブチレンテレフタレート小板の酸数(生成
物1gあたりの中和に要したKOHのmg数)と変色度(48時
間UV照射に暴露したのちのハンター色度計によるΔE48
値)とを測定した。結果は以下のとおりであった: キシレンとプロピオン酸との洗浄溶媒は、メタノール洗
浄液で得られるものよりも低い酸数と小さい変色度とを
有する生成物を与える。
る。
25℃において1.0×10-3を超えない解離定数を有するモ
ノ−、ジ−またはトリカルボン酸を少なくとも約15重量
%含有する溶媒とを含有する溶液を用意し; (b)140℃ないし200℃の範囲の温度において、上記の
溶液に式 H2N−(R)b−NH2 のジアミン、25℃において1.0×10-3を超えない解離定
数を有するモノ−、ジ−もしくはトリカルボン酸の部分
的もしくは全ジアミン中和により形成されたジアミン
塩、または上記のジアミンと上記のジアミン塩との混合
物を添加して反応塊状体を形成し、上記の反応塊状体の
形成の結果として反応塊状体の成分となるビスイミドの
沈澱と水とを製造し; (c)反応塊状体の形成の間に製造された水の少なくと
も実質的な部分を、反応塊状体の形成の間中、反応塊状
体中に保持し; (d)上記の溶液中に初期に存在した上記の無水テトラ
ブロモフタル酸の、添加した上記のジアミンおよび/ま
たはジアミン塩に対するモル比が1.9:1ないし2.1:1の範
囲になったところで上記のジアミン、上記の塩または混
合物の添加を停止し; (e)上記の添加の停止後、水、上記のモノ−、ジ−ま
たはトリカルボン酸および上記の加熱時間の間の上記の
ビスイミドの沈澱よりなる上記の反応塊状体を暫時約14
0℃ないし200℃の範囲の温度に加熱して、上記のビスイ
ミドの沈澱よりなる粒子の、測定した粒子の体積を有す
る球の表面積のその粒子の表面積に対する比として定義
した平均球状度を増加させ; (f)上記の加熱したビスイミドの沈澱を上記のビスイ
ミド生成物として、水および上記のモノ−、ジ−または
トリカルボン酸よりなる上記の反応塊状体の残部から回
収する 工程よりなる、主として式 式中、 Rは1ないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基で
あり、 bは1または0である のビスイミドを含有するビスイミド生成物の製造方法。
を特徴とする上記の第1項記載の方法。
ンまたはこれらのキシレンの混合物とよりなるものであ
り、上記のプロピオン酸が15ないし30重量%の範囲の量
で存在することを特徴とする上記の第2項記載の方法。
間ないし5時間の範囲の時間行うことを特徴とする上記
の各項のいずれかに記載された方法。
浄することを特徴とする上記の各項のいずれかに記載さ
れた方法。
酸とよりなる洗浄溶媒で洗浄することを特徴とする上記
の第1ないし第4項のいずれかに記載された方法。
のプロピオン酸と85ないし70重量%のo−、m−もしく
はp−キシレン、これらのキシレンの混合物、または、
エチルベンゼンとo−、m−およびp−キシレンとの混
合物とよりなる洗浄溶媒で洗浄し、洗浄に使用する上記
の洗浄溶媒の量が少なくとも1空体積であることを特徴
とする上記の第6項記載の方法。
粒子の体積を有する球の表面積の、その粒子の表面積に
対する比として定義した粒子の平均球状度を増加させる
のに十分な時間加熱することよりなる、主として式 式中、 Rは1ないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基で
あり、 bは1または0である を有するビスイミドよりなる粒子の濾過性を増加させる
方法。
る上記の各項のいずれかに記載された方法。
項のいずれかに記載された方法。
(時)に対してプロットしたグラフである。 第2図は1インチケーキ形成時間(分)を1/球状度2に
対してプロットしたグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)反応容器中に、無水テトラブロモフ
タル酸と、25℃において1.0×10-3を超えない解離定数
を有するモノ−、ジ−またはトリカルボン酸を少なくと
も15重量%含有する溶媒とを含有する溶液を用意し; (b)140℃ないし200℃の範囲の温度において、上記の
溶液に式 H2N−(R)b−NH2 のジアミン、25℃において1.0×10-3を越えない解離定
数を有するモノ−、ジ−もしくはトリカルボン酸の部分
的もしくは全ジアミン中和により形成されたジアミン
塩、または上記のジアミンと上記のジアミン塩との混合
物を添加して反応塊状体を形成し、上記の反応塊状体の
形成の結果として反応塊状体の成分となるビスイミドの
沈澱と水とを製造し; (c)反応塊状体の形成の間に製造された水の少なくと
も実質的な部分を、反応塊状体の形成の間中、反応塊状
体中に保持し; (d)上記の溶液中に初期に存在した上記の無水テトラ
ブロモフタル酸の、添加した上記のジアミンおよび/ま
たはジアミン塩に対するモル比が1.9:1ないし2.1:1の範
囲になったところで上記のジアミン、上記の塩または混
合物の添加を停止し; (e)上記の添加の停止後、水、上記のモノ−、ジ−ま
たはトリカルボン酸および上記の加熱時間の間の上記の
ビスイミドの沈澱よりなる上記の反応塊状体を140℃な
いし200℃の範囲の温度に加熱して、上記のビスイミド
の沈澱よりなる粒子の、測定した粒子の体積を有する球
の表面積のその粒子の表面積に対する比として定義した
平均球状度を増加させ; (f)上記の加熱したビスイミドの沈澱を上記のビスイ
ミド生成物として、水および上記のモノ−、ジ−または
トリカルボン酸よりなる上記の反応塊状体の残部から回
収する 工程よりなる、主として式 式中、 Rは1ないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基で
あり、 bは1または0である のビスイミドを含有するビスイミド生成物の製造方法。
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