JPH02290846A - ビスイミド生成物の製造方法 - Google Patents

ビスイミド生成物の製造方法

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JPH02290846A
JPH02290846A JP2079083A JP7908390A JPH02290846A JP H02290846 A JPH02290846 A JP H02290846A JP 2079083 A JP2079083 A JP 2079083A JP 7908390 A JP7908390 A JP 7908390A JP H02290846 A JPH02290846 A JP H02290846A
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ドナルド・オー・ハツチンソン
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アリ・メマラン・ダドガル
Keith G Anderson
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    • C07D209/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring
    • C07D209/44Iso-indoles; Hydrogenated iso-indoles
    • C07D209/48Iso-indoles; Hydrogenated iso-indoles with oxygen atoms in positions 1 and 3, e.g. phthalimide

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、良好な鑓過性(filterability
)を有する白色のヒスイミド生成物を製造゛するための
改良法に関するものである。
本発明を要約すれば、第lの具体例においては、本発明
は主としてビスイミドを含有する白色の生成物を製造す
る方法に関するものである。この方法は:無水テトラブ
ロモフタル酸と溶媒とを反応容器中に用意し:l40゜
Cないし200゜Cの範囲の温度においてジアミン、ジ
アミン塩、またはその混合物を上記の溶液に添加して反
応塊状体( reaction mass)を形成し、
上記の反応塊状体の形成の結果として反応塊状体の成分
となるビスイミドの沈澱を製造し;上記の溶液中に初期
に存在した上記の無水テトラブロモフタル酸の、添加し
た上記のジアミンまたはジアミン塩に対するモル比が実
質的に化学量論的になったところでジアミンの添加を停
止し;ビスイミドの沈澱を加熱して、ビスイミドの沈澱
よりなる粒子の平均球状度( spharicity)
を増加させ;上記の加熱した沈澱をビスイミド生成物と
して反応塊状体から回収することよりなるものである。
第2の具体例においては加熱段階は任意であり、ジアミ
ンまたはジアミン塩の添加の間に生成した水の保持が特
徴となる。
U .S . 4,374,220に示唆されているよ
うに、高分子燃焼性物質、たとえば重合体との配合物中
の難燃剤として有効な、多くのハロゲン化ビスイミドが
存在する。これらの配合物は、電線の絶縁物および電子
機器のケース(1+ousing)のような物品の製造
に有用である。ハロゲン化ビスイミドの中でも、N,N
’−アルキレンヒス=(テトラブ口モフタリミド)が特
に、商業的に重要である。
現在使用されている、主として N,N’−アルキレン
ヒス−(テトラブ口モフタリミド)を含有する生成物を
製造するための商業的経路は、無水テトラブ口モフタル
酸をジアミノアルカンと、水およびアルカン酸の存在下
に反応させて、中間体のN,N’−アルキレンジアンモ
ニウムビスー(テトラブ口モフタレート)を含何する反
応塊状物を得ることよりなるものである。ついで、この
反応塊状物を約225゜Cに約2時間加熱して上記の中
間体を、反応塊状物から回収する生成物の主成分である
 N,N’−アルキレンビス−(テトラブ口モフタリミ
ド)に転化させる。この生成物は、良好な熱安定性と 
UV 分解に対する抵抗性とを有するので、特に有用で
ある。しかし、この生成物は黄色い色調(color)
を有しており、このために、白い物品を製造するために
使用する組成物中におけるその存在に問題を生ずる。ま
た、この黄色は製品バッチが異なれば変化する傾向があ
り、この色の変化が、物品の製造業者にとって製品の色
の一定性を維持することを困難にしている。この黄色は
、N,N′−アルキレンジアンモニウムビスー(テトラ
プ口モフタレート)中間体の対応するビスイミド生成物
べの転化の間に生成する不純物によるものと考えられて
いる。
U . S . 4,125,535は、大部分がN,
N’−アルキレンビス−(テトラブ口モ7タリミド)で
ある白色生成物の製造方法を開示している。この方法は
、無水テトラブ口モフタル酸をジアミノアルカンと、約
2ないしlのモル比で反応させることを特徴としている
。この反応は、最低でも約125℃の沸点を有する溶媒
中で起こる。好ましい溶媒は約70重量%のキシレンと
約30重量%のプロビオン酸とよりなるものである。こ
の方法は白色の生成物を生成するが、この製品は、熱可
塑性配合剤からの物品の製造に使用する加工条件にさら
した場合に、黄色い色調または色合い(tint)を発
現させることが見いだされている。
したがって、主として N,N’−アルキレンビス(テ
トラプ口モフタリミド)または N,N″−ビス=(テ
トラブ口モフタリミド)を含有する、有意の変色を経験
しない、かつ良好な濾過性を有する白色難燃性生成物の
製造方法を提供することが本発明の目標である。
本・発明の第1の具体例は、主として N,N’−アノ
レキレンビス=(テトラプ口モ7タリミド)またはN,
N’−ビス−(テトラプ口モフタリミド)を含有する白
色のビスイミド生成物の製造方法に関するものである。
この方法は:反応容器中に、無水テトラプ口モフタル酸
と、25℃において1、0×10−Sを超えない解離定
数を有するモノ− ジ−またはトリカルボン酸を少なく
とも約15重量%含有する溶媒とを含有する溶液を用意
し;l40゜Cないし200℃の範囲の温度において、
上記の溶液にジアミンまたは25℃において1.O X
  10−”を超えない解離定数を有するモノ− ジ−
もしくはトリカルボン酸の部分的もしくは全ジアミン中
和により形成されたジアミン塩を添加して反応塊状体を
形成し、上記の反応塊状体の形成の結果として反応塊状
体の成分となるビスイミドの沈澱を製造し;上記の溶液
中に初期に存在した上記の無水テトラブロモ7タル酸の
、添加した上記のジアミンまたはジアミン塩に対するモ
ル比がt.9:tないし2.1 : 1になったところ
で上記のジアミンまたはジアミン塩の添加を停止し二上
記のジアミンまたはジアミン塩の添加後、上記のビスイ
ミドの沈澱を140℃ないし200℃の範囲の温度に加
熱して、上記の沈澱よりなる粒子の、測定した粒子と同
一の体積を有する球の表面積のその粒子の表面積に対す
る比として定義した平均球状度を増加させ:上記の加熱
したビスイミドの沈澱をビスイミド生成物として回収す
ることを特徴とするものである。
本発明の第2の具体例は、主としてN,N’−アルキレ
ンビス−(テトラブ口モフタリミド)または N,N’
−ビス−(テトラブ口モフタリミド)ヲ含有する白色の
ビスイミド生成物の製造方法に関するものである。この
方法は二反応容器中に、無水テトラブロモフタル酸と、
25℃において1.0×10弓を超えない解離定数を有
するモノ− ジ〜またはトリ力ルボン酸を少なくとも約
15%含有する溶媒とを含有する溶液を用意し; 14
0℃ないし200℃の範囲の温度において、上記の溶液
にジアミンまたは25゜Cにおいて1.0 X  10
−”を超えない解離定数を有するモノ−、ジ−もしくは
トリカルボン酸の部分的もしくは全ジアミン中和により
形成されたジアミン塩を添加して反応塊状体を形成し、
上記の反応塊状体の形成の結果として反応塊状体の成分
となるビスイミEの沈澱を製造し;上記の溶液中に初期
に存在した上記の無水テトラブ口モ7タル酸の、添加し
た上記のジアミンまたはジアミン塩に対するモル比が1
.9:lないし2.1:lになったところで上記のジア
ミンまたはジアミン塩の添加を停止し;反応塊状体の形
成の間に製造された水の実質的な部分を反応塊状体の形
成の間中、保持し;生成したビスイミドの沈澱をビスイ
ミド生成物として回収することを特徴とするものである
本件開示の目的には、上記のN,N’−アルキレンヒス
ー(テトラプ口モフタリミド)およびN,N′−ビス−
(テトラブ口モフタリミド)を以後総括的にビスイミド
と呼び、式 式中、 R はlないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基
であり、 b はlまたはOである により表す。R は枝分かれがあっても直鎖の基であっ
てもよい。R は好ましくはメチレン(CH,)、また
はエチレン (−CHzCHz)である。b が0である場合には、
2個の環状基の間の結合はN−N 結合を経るものであ
る。
上記のビスイミド沈澱およびビスイミド生成物の大部分
はビスイミドよりなるものである。存在し得る不純物は
溶媒、無水テトラブロモフタル酸、テトラブ口モフタリ
ミド、N,N’−アルキレンビスー(グロピオンアミド
)、N,N’−ビス−(プロピオンアミド)およびN−
(エチレン−2−テトラブ口モフタリミド)一ブロピオ
ンアミドである。一般には、このビスイミドが上記のビ
スイミド生成物の少なくとも98重量%を占めるであろ
う。
本発明記載の方法に使用するジアミンは、式中のRおよ
び b が上に定義したようなものである式: H z
N  (R )b  N H zにより表すことができ
る。たとえば、このジアミンには 1.1−ジアミノメ
タン、l,2−ジアミノエタン、l,2−ジアミノプロ
パン、1.3−ジアミノプロパン、■,4−ジアミノブ
タン、1.5−ジアミノペンタン、1.6−ジアミノヘ
キサン、またはヒドラジンが可能である。このジアミン
反応剤はジアミンの混合物であってもよいが、得られる
最終生成物は単一種のものではなく、使用するジアミン
混合物により決定される数種の混合物となるであろう。
好ましいジアミンは、特に有用な白色難燃剤生成物が得
られるので、ヒドラジンおよび1.2−ジアミノエタン
である。上記のジアミンは純粋なものを添加してもよく
、溶媒、たとえば o−、m−、p−キシレンまたはそ
の混合物を用いた溶液として添加してもよい。工業的ま
たは商業的規格のキンレンを使用することができるが、
この種のキンレンは大部分が o−、m一および p−
キシレンの混合物よりなり、少量のエチルベンゼンを含
有するものである。
本発明の実施に使用し得る部分的に、または完全にジア
ミン中和したモノ− ジ−またはトリカルボン酸の塩は
、以後、本件明細書中において単にジアミン塩と呼ぶ。
本件ジアミン塩のカルポン酸成分は、25℃において約
1.O X 10−3を超えない解離定数を有する酸よ
り誘導したものである。
好ましい誘導酸は2ないし12個の炭素原子を含有する
アルカンカルポン酸およびアラールカンカルポン酸、な
らびにその混合物である。これらの酸の中で最も好まし
いものは、25℃において1.8 XIO−’未満の解
離定数を有し、2ないし6個の炭素原子を有するアルカ
ン酸である。適当な誘導カルボン酸の例は:酢酸、プロ
ピオン酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘギサン酸、トルイル酸
、アクリル酸、安息香酸、ブロモ安息香酸、フエニル酢
酸、p−メチルフエニル酢酸、α−フエニルプロピオン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸およびその混合
物である。プロピオン酸が好まシイ。
本件ジアミン塩のカチオン性ジアミン成分は、上に論じ
たジアミン 8 2 N  ( R ) b  N H
 z またはその混合物より誘導することができる。好
ましい塩はヒドラジン塩およびジアミノエタン塩である
特に好ましいものはプロビオン酸のヒドラジン塩および
ジアミノエタン塩である。
本発明記載の方法の実施において、上記のジアミンとジ
アミン塩との混合物を使用することも可能である。簡単
のために、この種の混合物も以後、本件明細書中におい
て使用する゛ジアミンまたはジアミン塩″の語に含まれ
るものと考える。
本発明記載の方法に使用する溶媒は、無水テトラブ口モ
7タル酸は溶解し、ビスイミド沈澱は実質的に溶解しな
いものである。さらに、この溶媒はビスイミド生成物の
収率、色調または物理的性質に不利益な影響を与えるも
のであってはならない。
選択した溶媒が上記の反応温度および圧力下でその佛点
にあるものであることが好ましい。この沸騰条件を有す
ることにより、ジアミンまたはジアミン塩の添加中、お
よび加熱( cook ing)段階中、反応温度が容
易に十分一定に保たれ得る。沸騰した溶媒蒸気を反応塊
状体に還流させるのが特に有用である。この還流は凝縮
器と還流ラインとを用いて幸便に実行される。選択した
溶媒が反応条件下で淋騰しないならば、反応温度の一定
性を保つために、たとえば反応器に加熱ジャケットまた
は冷却ジャケットを備えるなどの準備をすることができ
る。
溶媒は単一の成分よりなるものであっても、複数の成分
よりなるものであってもよい。必要な成分は、25℃に
おいて1.0 X 10−3を超えない解離定数を有す
るモノ−、ジ−またはトリカルボン酸である。適当なカ
ルポン酸の例は例は:酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、
吉草酸、ヘキサン酸、トルイル酸、アクリル酸、安息香
酸、ブロモ安息香m,’7エニル酢酸、p−メチル7エ
ニル酢酸、a−7ェニルプロビオン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジビン酸およびその混合物である。好ましい
カルポン酸は2ないし12個の炭素原子を含有するアル
カンカルボン酸およびアラールカンカルポン酸、ならび
にその混合物であり、25℃においてl.8 XIO−
’未満の解離定数を有し、2ないし6個の炭素原子を有
するアルカン酸がより好ましい。最も好ましい酸はプロ
ピオン酸である。
量的には、上記のモノ−、ジ−またはトリ力ルボン酸は
溶媒中に、溶媒の全重量を基準にして15重量%を超え
る量で存在する。好ましい量は25ないし100重量%
の範囲である。最も好ましい量は30重量%ないし10
0重量%である。
任意の溶媒成分は、大気圧において約80゜C以上の沸
点を有する芳香族炭化水素または芳香族ハロ炭化水素で
ある。適当な芳香族化合物の例は:ベンゼン; o−、
m−、p−キシレンおよびこれらのキシレンの混合物;
メシチレン;クメン;プソイドクメン; O−、m−、
p−ジエチルベンゼンおよびこれらのジエチルベンゼン
の混合物;エチルベンゼン; o−、m−、p−’;ク
ロロベンゼンオヨびこれらのジクロ口ベンゼンの混合物
;クロロベンゼン;ならびに上記のものの混合物である
。好ましいものは o−、m−,p−キシレンおよびそ
の混合物である。工業的規格および商業的規格のキシレ
ンも好ましい,が、これらの規格のものは有意の量のエ
チルベンゼンを含有することがあり得る。
上記の溶媒は、本件方法に、または生成するビスイミド
製品の品質に不都合に干渉するものでない限り、溶媒機
能に寄与するものであっても寄与しないものであっても
、他の成分を含有することができる。
好ましい溶媒の一例は、基本的にズロビオン酸より、た
とえば約99+重量%のプロピオン酸よりなるものであ
る。他の好ましい溶媒は85重量%ないし70重量%の
 o−、m−もしくは p−キシレン、またはその混合
物とl5重量%ないし30重量%のプロピオン酸とを含
有するものである。
上記の重量%は全で、溶媒の全重量を基準とするもので
ある。
反応容器に用意する無水テトラブロモフタル酸/溶媒溶
液は、反応容器中で形成することもできるし、また、反
応容器の外で形成させて添加することもできる。
ビスイミド沈澱を製造するための、無水テトラブロモフ
タル酸とジアミンまたはジアミン塩との間の反応は、1
40℃ないし2 0 0 ’Cの範囲の温度でおこるは
ずである。より低い温度を使用する場合と比較してビス
イミド沈澱の濾過性が高まるので、この範囲の温度の使
用が有利である。他の利点には、ジアミンまたはジアミ
ン塩の添加の間に水を除去する必要がないこと、および
反応時間の短縮が実現されることが含まれる。200℃
をはるかに超える温度は、より高い反応圧が必要となり
、また、溶媒がビスイミドと反応する可能性があるので
望ましくない。好ましい温度は150℃ないし170℃
の範囲である。最も好ましい範囲は160℃ないし17
0℃である。
選択する反応圧は、反応温度を得ることと溶媒の反応塊
状体中における液体としての存在とを可能にするのに必
要な圧力である。したがって、多くの溶媒に関して、こ
の圧力は大気圧以上である。
高沸点の溶媒に関しては大気圧での操作も可能である。
還流下での操作が望ましいので、好ましい圧力はこの種
の操作を可能にするものである。好ましいキシレンとプ
ロピオン酸との溶媒を使用する場合には、好ましい圧力
はl気圧ないし7気圧の範囲である。
ジアミンまたはジアミンの添加の間に、中間体の NN
″一(R),−ヒス−(テトラプ口モ7タラミド酸)の
環化で水が失われることにより、水が生成する。水の除
去は、本発明の第1の具体例においては任意であり、本
発明の第2の具体例においては特徴的ではない。
第1の具体例には必要ではないが、引き続く反応サイク
ルに溶媒系を再使用することが可能になるので、反応中
の水の除去が有利であることが見いだされている。水の
除去は反応塊状体からの沸騰により、化学的手段により
、または機械的手段により実行することかできる。沸騰
により水を除去する場合には、反応温度と反応圧とはこ
の沸騰を実行し得るように選択する。反応を還流条件下
で行うならば溶媒と水蒸気とを凝縮させ、ついで相分離
器中で分離し、溶媒は反応塊状体に戻す。
反応塊状体から水を除去するための化学的技術には、反
応塊状体への脱水剤の添加が含まれる。
脱水剤の例は無水プロピオン酸、無水酢酸、五酸化リン
等である。
機械的技術にはモレキュラー・シーブズ等の使用が含ま
れる。
本発明の第2の具体例の場合のように水の除去を実行し
ないならば、反応系は単に水の除去を実行する方法、た
とえばディーン・シュタルクトラップのような相分離器
を用意しないのみである。
数回の反応中水を保持すれば、水の蓄積か溶媒の沸点に
有意の影響を与え始めたところで、最終的には溶媒を処
理して水を除去することが必要になるであろう。反応塊
状体中に水を保持している間には比較的白いビスイミド
生成物が得られるという事実は、ジアミンまたはジアミ
ン塩の添加中の高温(l40゜Cないし200゜C)の
使用によるものと考えられている。
反応塊状体中の水の保持は溶媒系の再使用の立場からは
好ましいものではないが、反応塊状体中の水の存在がN
−(エチレン−2−テトラブロモフタリミド)一プロピ
オンアミドおよび N−(テトラブ口モフタリミド)一
プロピオンアミドの生成を阻害するために有利であるこ
とが見いだされている。
水の除去に関する上記の全ての記述において、水の除去
とは反応塊状体からの水の物理的除去、水の化学的変化
、または機械的手段による水の不活性化もしくは結合を
意味すると理解すべきである。
使用する無水テトラブロモフタル酸とジアミンまたはジ
アミン塩との間の量的関係は実質的に化学量論的、すな
わち、無水物のジアミンまたはジアミン塩に対するモル
比が1.9:lないし2,l:lの範囲であるべきであ
る。好ましい比率は2:l(無水物のモル過剰0%)な
いし2.07 , l (無水物のモル過剰3.5%)
の範囲である。
ジアミンまたはジアミン塩の添加速度は粒子サイズおよ
び生成物の色に有意に寄与する因子であると考えられて
いる。ジアミンまたはジアミン塩の添加速度が遅ければ
、大きな粒子サイズと高い黄色指数値(yellown
ess index value)とを有する生成物が
得られる。したがって、良好な色調の生成物を得るため
には、ジアミンは、実際的に工程温度が制御できなくな
らない範囲で、可能な限り急速に添加する。(ジアミン
またはジアミン塩と無水物反応剤との反応が高度に発熱
的であるので、温度上昇が予想される。)他方、より大
きな粒子サイズを得るには長時間かけて添加を行うべき
である。粒子の球状度が濾過性を決定する最大の因子で
はあるが、粒子サイズが極めて小さければ癲過性を低下
させる方向に寄与する。したがって、本発明を実施する
者は、ジアミンまたはジアミン塩の添加速度を選択する
際に、生成物の色調と濾過性との間でバランスをとらな
ければならないであろう。この選択は最終的な生成物、
使用し得る濾過装置および所望の工程経済性の要求を考
慮して、経験的な検討を基準にしてなされる。
本発明記載の方法の第1の具体例の特徴である加熱段階
は、反応塊状体よりのビスイミド生成物の一過性を増大
させる。最初は、ビスイミドの沈澱は一般に板様の形状
を有し、これは短時間に濾過することが不可能ではない
にしても困難になる。
加熱後には、加熱したビスイミド生成物を形成する粒子
の球状度が加熱前のビスイミド沈澱の粒子のそれより大
きくなることが観察されている。この球状度の増大によ
り繞過時間が劇的に短縮される。たとえば1.5倍ない
し5倍の範囲の球状度の増大により、濾過時間を、実施
例Iの方法により測定した値で0.45倍ないし0.0
4倍の範囲で短縮することができる。球状度が高い場合
には濾過時間が短縮される。
加熱温度は140゜Cないし200゜Cの範囲が可能で
ある。200゜Cをはるかに超える温度は、溶媒とビス
イミドの沈澱との間の反応を促進しないために、避ける
べきである。したがって、好ましい加熱温度は150゜
Cないし170゜Cの範囲である。最も高度に好ましい
加熱温度は160゜Cないし170℃の範囲である。
加熱時間は、意図する球状度の増大が起こる時間である
。加熱温度がたとえば160℃ないし170℃と高けれ
ば、より低い加熱温度、たとえばt 4 0 0(! 
ないし150℃の場合よりも、必要な加熱時間がかなり
短いことが見いだされている。また、高い温度では、低
い温度で得られるものよりも濾過時間の短いビスイミド
生成物を得ることも可能である。与えられたいかなる加
熱温度に対しても、それを超えて加熱を続けても濾過時
間がほとんど短縮されない加熱時間があることが見いだ
されている。したがって本発明を実施する者は、ビスイ
ミド沈澱に対する所望の濾過時間を選択し、ついで、試
行錯誤によりにその濾過時間を得るのに必要な加熱時間
を決定することになり、この際に、本発明記載の方法に
より達成される濾過時間に下限があることが認められる
。一般には、実施例■の方法を使用すれば、約l分とい
う短い1インチケーキ形成時間が得られる。160゜C
ないし170℃においては、最短慮過時間に必要な加熱
時間は2時間ないし5時間の範囲である。
この加熱段階を、ジアミンまたはジアミン塩の添加を終
了した直後の反応塊状体について実行することもでき、
ジアミンまI;はジアミン塩の添加後の反応塊状体から
回収したビスイミドの沈澱について実行することもでき
ることが理解される。
前者が好ましい。後者の方法を使用する場合には、液体
とビスイミドの沈澱とを含有するスラリーを形成し、つ
いで、このスラリーを加熱条件にさらさなければならな
い。
加熱後に、得られるビスイミドの沈澱を反応塊状体から
、通常の手段、たとえば濾過または遠心のいずれかによ
り、ビスイミド生成物として回収する。商業的な製造に
関しては、回転真空濾過器を用いる生成物の回収が好ま
しいと考えられる。
ある場合には、65゜Cないし85℃の温度で回収を実
行することにより、回収速度を増加させ得ることも見い
だされている。
加熱段階を本発明の第2の具体例の付加的な段階として
使用することもできるが、加熱段階を用いた場合より長
い一過時間が可能な場合にも、必要ではない。いずれの
場合においても、この具体例の最終ビスイミド生成物は
、第lの具体例のビスイミド生成物に関して上に記述し
たものと同様な手法で回収する。
どちらの具体例においても、ジアミンまたはジアミン塩
の添加段階の間に、この段階中の反応温度が加熱段階の
温度に近いので、ビスイミド沈澱の球状度が若干増加す
ると考えられる。最初に生成するビスイミド生成物は最
後に生成するビスイミド生成物の場合よりも長く反応温
度にさらされているので、最も影響を受けるであろう。
加熱段階を経ていてもいなくても、回収後のビスイミド
生成物は好ましくは洗浄して、いかなるものであれ、存
在する非ビスイミド不純物の含有量を減少させる。洗浄
は、除去を意図している不純物をある程度可溶化し得る
、いかなる洗浄溶媒を使用しても実行することができる
。有用な溶媒の一つはアルカノール、たとえばメタノー
ルであるか、無極性成分、たとえば芳香族の炭化水素ま
たはハロ炭化水素と有機酸を含有する洗浄溶媒混合物で
ビスイミド生成物を洗浄するのが最も好ましい。洗浄溶
媒の無極性成分および有機酸成分はそれぞれ、本発明記
載の方法に使用する溶媒の成分に関して上に記述した芳
香族の炭化水素またはハロ炭化水素のいかなるものであ
ってもよく、その有機酸のいかなるものであってもよい
。反応濾液と洗浄濾液とを分離する必要がなくなるので
、ビスイミド生成物の製造に使用したものと同一の洗浄
溶媒成分を使用するのが最も好ましい。好ましい洗浄溶
媒は、上記のキシレン/プロビオン酸反応溶媒に使用し
たものと同一比率のキシレンとフロビオン酸とよりなる
ものである。好ましい洗浄溶媒を使用した場合には、極
めて低い酸数を有するビスイミド生成物が得られる。溶
媒中の有機酸成分の存在という観点からすれば、これは
驚くべき結果である。
ヒスイミド生成物を洗浄する場合には、少なくともl空
体積( void volume)の洗浄溶媒を使用す
べきである。ビスイミド生成物の多孔度c poros
ity)は典型的には0.75ないし0.8であるので
、洗浄液の体積はケーキの体積の0.75ないし0.8
であるべきである。空体積はビスイミド生成物粒子によ
って占有されていない、洗浄するビスイミド生成物の体
積として定義される。洗浄温度は、溶媒の蒸気圧と装置
の限界とに応じてO0Cないし150℃の範囲で変える
ことができる。
般には、洗浄液の温度が高いほど洗浄時間が短くなる。
大部分の溶媒系に対して最適洗浄温度は約80℃以下で
あり、これが洗浄後のビスイミド生成物の回収に使用し
得るボリプロビレン濾過媒体に対する温度上限である。
その後の水またはアルコールによる洗浄は必要ではなく
、工程経済の観点からは望ましくない。
洗浄後、洗浄したビスイミド生成物を通常の方法で、た
とえば125゜Cないし140゜Cの温度で12ないし
48時間乾燥する。
本発明記載の方法で製造したビスイミド生成物は、良好
な熱安定性と UV 分解に対する抵抗性とを有するの
みでなく、約0.1以下の低い酸数と60%ないし67
%の範囲の高い臭素含有量とをも有する。好ましい洗浄
溶媒を用いて洗浄することにより、0.05という低い
酸数を有するビスイミド生成物も得られる。水除去を用
いて製造したビスイミド生成物のハンター色度計(Hu
nterColorimeLer)値は、たとえば L
  = 90.30、a=−1.31、b  = 5.
58であり、90%〈8ミクロン、50%く4ミクロン
、10%〈l.5ミクロンの粒子サイズ分布を有する生
成物に関して、黄色度指数(Y.I .) − 10.
31である。
本発明記載のビスイミド生成物は、実質的に全ての可燃
性物質との配合剤中において、難燃剤として使用するこ
とができる。この可燃性物質には高分子、たとえばセル
ローズ性物質または重合体が可能である。例示的な重合
体は:架橋した、またはそれ以外のオレ7イン重合体、
たとえばエチレン、プロピレンおよびブチレンの単独重
合体:この種のアルキレン単量体の2種または3種以上
の共重合体、およびこの種のアルキレン単量体のl種ま
たは2種以上と他のいずれかの共重合可能な単量体との
共重合体、たとえばエチレン/プロピレン共重合体、エ
チレン/アクリル酸エチル共重合体、およびエチレン/
酢酸ビニル共重合体;オレフイン性不飽和単量体、の重
合体、たとえばポリスチレンたとえば高耐衝撃性ポリス
チレンおよびスチレン共重合体;ポリウレタン;ポリア
ミド:ポリイミド;ポリカーポ不−ト;ボリエーテル;
アクリル樹脂;ポリエステル、特にポリ(エチレンテレ
フタレート)およびポリ(ブチレンテレフタレート);
エポキシ樹脂;アルキド樹脂:7ェノール樹脂:エラス
トマー、たとえばブタジエン/スチレン共重合体および
ブタジエン/アクリルニトリル共重合体;アクリルニト
リル、ブタジエンおよびスチレンの三元重合体:天然ゴ
ム;ブチルゴム:ならびにポリシロキサンである。
この重合体は種々の重合体の混合物であってもよい。さ
らに、この重合体は適宜に化学的手段により、または照
射により架橋したものであってもよい。
配合剤中に使用するビスイミド生成物の量は、意図する
難燃性を得るのに必要な量である。全ての場合において
、配合剤中のビスイミド生成物の比率に関する単一の正
確な値が与えられるわけではなく、この比率が個々の可
燃性物質、他の添加剤の存在、および個々の特定の適用
において意図される難燃性の程度に応じて変化すること
は、当業者には明白であろう。さらに、個々の配合剤中
で特定の難燃性を達成するのに必要な比率は、配合剤か
ら製造する物品の形状に応じて異り、たとえば電気絶縁
剤、管、およびフィルムはそれぞれ異なる挙動を示すで
あろう。しかし、本件ビスイミド生成物のみが配合剤中
の難燃性化合物である場合には、配合剤は一般に3ない
し40重量%の、好ましくは10ないし30重量%のビ
スイミド生成物を含有することができる。上記の重量%
の量は、配合剤の全重量を基準゛にしたものである。
本発明記載のビスイミド生成物と無機化合物、特に V
族の元素、たとえばビスマス、ヒ素、リン、および特に
アンチモニーの酸化物とを配合剤中に使用するのが特に
有利である。これらの化合物の中でも、酸化アンチモニ
ーが特に好ましい。
この種の化合物が配合剤中に存在するならば、特定の難
燃性を得るのに必要なビスイミド生成物の量は顕著に減
少する。
ビスイミド生成物/無機化合物難燃剤系を含有する配合
剤は、系の重量の約40重量%までを、好ましくは10
ないし30重量%を含有することができる。
ビスイミド生成物と上記の無機化合物とは、可燃性物質
の燃焼の条件下で反応して燃焼阻止を助ける無機臭素化
合物、たとえば臭化水素および酸臭化物を形成すると考
えられている。臭素含有ビスイミド生成物も独立に難燃
剤として作用し、難燃剤系中のビスイミド生成物と無機
化合物との比率は難燃剤系を組み込む物質と商業的な考
慮とに応じて選択することができる。一般には、ビスイ
ミド生成物と無機化合物とはl:1ないし7:lの、好
ましくは2:lないし4:lの重量比で用いる。
本発明記載のビスイミド生成物を含有する配合剤はこの
種の配合剤中に通常存在する添加剤、たとえばガラス繊
維、可塑剤、造核剤、酸化防止剤、充填剤、顔料または
Uv安定剤のいかなるものを含有していてもよい。
本件明細書に開示した発明を、以下の実施例により説明
する。
実施例 I 第l図にプロットするために用いたlインチケーキ形成
時間(one−inch cake time)  (
分)は以下の手順により得た。
実施例II+の方法により製造した反応スラリーを、軽
く撹拌しながら80℃に加熱した。ついで、このスラリ
ーを中程度の7リフトの(mediun+−frit)
内径95 mmのブフナーロートに注ぎ入れた。真空を
適用すると直ちに(水銀柱28インチ)、フリットの上
に固体ケーキが形成されるのが観測された。真空の適用
後、厚さlインチのケーキが形成されるまでに要する時
間を、ストップウォッチを用いて測定した。得られた時
間値を“lインチケーキ形成時間゛′と呼ぶ。
実施例 I夏 第2図にプロットするために用いた平均球状度値は以下
の方法に従って得た。
乾燥ビスイミド生成物!ダラムあたりの表面積S.は、
標準ブルナウアー( Brunauer) ,エメット
(Emeit) 、テラー(Teller)  C B
 E T )装置を用いて測定した。乾燥ビスイミド生
成物lグラムあたりの体積V,は、カンタ・クローム社
(Quanta Chron+e Corporati
on)製のヘリウム置換立体ピクノメーター(heli
um−displacement sLereo py
cnometer)で測定した。乾燥ビスイミド生成物
の体積平均粒径D,は、リーズ・ノースロップ社(Le
eds and Northrup)のミクロトラック
部(Microrrac Division)製のレー
ザー光散乱計測器(sizer)であるミクロトラック
(Microtrac■)を用いて測定した。ついで、
これらの測定値から により球状度を計算した。第2図の右端の点に関しては
、SPは7.97 m2/g, V,は3.55 x1
0−’ m’/g. D,は3.53 X  10−’
 mであった。
平均球状度の計算値は0.08であった。したがって、
第2図の横軸(1/球状度2)の値は156であった。
実施例 111 凝縮器、撹拌器、ディーン・ンユタルクトラップおよび
温度制御可能な加熱マントルを装備した反応容器に混合
キシレン405 g,ブロピオン酸180.0 gおよ
び無水テトラブ口モフタル酸156.5gを負荷した。
この混合物を165゜Cの温度に加熱した。ついで. 
9.9 gのジアミノエタンと 15gの混合キシレン
とを含有する溶液を反応器に、約60分かけて添加した
。ディーン・シュタルクトラップを用いて還流流体から
水とブロピオン酸とを含有する水相を分離した。キシレ
ンとブロピオン酸とを含有する有機相は反応器に戻した
。ジアミノエタンの添加が完了したのち、反応塊状体を
165゜Cの温度に約5時間加熱した。ついで、加熱し
た反応塊状体を80℃に冷却し、濾過した。
回収した沈澱を、70重量%の市販規格のキシレンと3
0重量%のプロビオン酸とよりなる洗浄溶媒で洗浄した
。洗浄した沈澱を空気強制循環炉中、125゜Cで16
時間乾燥した。乾燥した生成物は約98%のN,N’一
エチレンビスー(テトラブ口モフタリミド)を含有して
いた。全収率は94重量%であった。
実施例 1v 実施例■およびI+の手順を使用して、第1図のグラフ
に示した種々の加熱温度および加熱時間に変更した、実
施例II1に記述した方法により製造した種々のビスイ
ミド生成物の球状度と濾過時間とを測定した。
第1図においては、加熱温度が高い(165゜C)場合
には、短い濾過時間を得るために、加熱温度が低い(l
35゜C)場合よりも有意に短い時間がかかるのみであ
ることが見られる。また、高い加熱温度で最短の濾過時
間が得られた。第l図に示された他の点は、どちらの場
合にも、ある点を越えると加熱時間の延長が濾過時間の
短縮にほとんど効果がないか、または全く効果がなくな
ることである。
第2図には球状度の濾過時間に与える効果が示されてい
る。使用したデータは、第1図の1350Cのプロット
に関するデータ点を得るのに用いたビスイミド生成物か
ら得られたものである。球状度の値がlに近付くほど短
い濾過時間が得られることが見られる。球状度が1であ
る場合には、測定した粒子は完全な球である。
実施例 V 加熱および冷却用のジャケットを備え、撹拌器およびガ
ラス内張りオーバーへ冫ド還流系を装備したガラス内張
り反応器に、796ポンドの無水テトラブロモフタル酸
を負荷した。また、プロピオン酸900ポンドと市販規
格のキシレン2,174ポンドとをも負荷した。市販規
格のキシレンは 。一m−および p−キシレンの混合
物と約18重量%のエチルベンゼンとを含有している。
反応器のジャケットを使用して反応器を還流温度(l5
8゜C)に1時間加熱し、反応器の内容物から水を除去
した。
この還流時間ののちに, 50.2ポンドのジアミノエ
タンと 14.5ポンドの市販規格のキンレンとを含有
する溶液を約2.75時間かけて反応器に供給した。こ
の供給時間の間、反応器は温度163゜C、圧力20 
psigに保った。供給時間が完了したのち、反応器を
約165℃にさらに5時間保った。
この5時間の期間が加熱時間を表す。供給時間と加熱時
間との双方を通じて反応塊状体は還流条件下にあり、水
性成分は還流流体から除去された。
この水性成分は水とプロピオン酸とよりなるものであっ
た。この除去した水性成分を回収し、重量61ポンドで
あることを見いだした。反応器のジャケ7トを用いて約
1.25時間反応器を冷却することにより、反応器の内
容物を80゜Cに冷却した。
この反応器内容物を48インチ ×30インチの穴あき
バスケットに入れ、遠心し、固体を反応器内容物の残部
から分離した。生成物は湿っていて、ケーキの形状であ
った。この生成物をプロピオン酸と市販規格のキシレン
との混合物で洗浄した。
洗浄温度は80℃であった。使用したプロピオン酸と市
販規格のキシレンとの洗浄溶媒は重量3.164ボンド
であり、955ポンドのプロピオン酸と2.209ポン
ドの市販規格のキシレンとを含有していた。洗浄後、l
O.4重量%の洗浄溶媒を含有する全量870ポンドの
湿った生成物を回収した。これは、反応器に最初に負荷
した無水テトラブ口モフタル酸の量を基準にして95.
5%の収率を表す。
ついで、上記の湿った生成物を、他の反応からの生成物
とともに、回転真空乾燥器中で乾燥した。
この乾燥器は絶対圧力10mn+Hgs温度135℃で
操作した。この回転真空乾燥器は約24時間操作した。
乾燥した生成物は0.2%以下にあたる乾燥損失(LO
D)を示した。
この生成物は表■に示した特性を有していた。
表  ! 初期融点, ℃(D S C)         45
2.0乾燥損失.180℃,完全真空.1時間  .0
5酸数, mg KOH/g           .
05鉄含有量. ppm            11
.0粒子サイズ,ミクロン 最小粒子部分10%の最大値    1.5最小粒子部
分50%の最大値    4.0最小粒子部分90%の
最大値    8.0ハンター色度肝測定値 L                 89.5a  
                2.Ob6.0 Y 1 (A S TM 1313)        
10.8実施例 Vl ポリブチレンテレフタレート、ガラス30重量%、三酸
化アンチモニ−5重量%および実施例Vの乾燥生成物1
1重量%を含有するポリブチレンテレフタレートベース
の配合剤を、二軸押出し機を用いる通常の技術により、
250℃ないし260℃で製造した。押出しした配合剤
を試験用棒状体の形成に用いた。この試験用棒状体は2
60−266゜Cの温度における射出成形により成形し
た。表IIに見られるように、この試験用棒状体は良好
なU.V.安定性を有していた。
表一μ U.V.安定性(48時間) 初期値 L a b Y I (ASTM 1313) 最終値 L a b Y I (ASTM 1313) ΔE411 84.1 −■.3 7.O l2.4 84.8 −1.4 9.7 1?.0 2.75 AE.aはサンライター(Sunlighter) 1
50試験用キャビネット中に48時間暴露したのちの全
色調差であり、ハンター・アソシエーツ・ラボラトリー
社(Hunter Associates Labor
atory Inc.)のラブ・スキャン(Lab S
can) IIにより測定した。
以下の表は、実施例II+に記述した方法により製造し
た生成物より調製した試験用棒状体の種々の物理的性質
を示す 表  II+ 試験         結果 引張り強度. psi          12306
引張り弾性モデュラス. psi X  10’   
7.5伸長度,%             2.5曲
げ強度, psi           20742曲
げ弾性モデュラス, psi X  10’    1
1.2イゾッド衝撃強度−1/8”, フィート・ボンド/インチ.ノッチ  l.24HDT
  − ’c(1/8インチ). 264 psi  
 209熔融指数, g/10分         3
5.13誘電定数, 10’ flz        
   3.31誘電破断強度, KV/ミル     
    .391体積抵抗率X IQI6オーム・cm
     1.1表面抵抗X  1016オーム   
    1.1散逸係数              
 .00781/8”            V −
 OUL−94  1/16”           
V−01/32”           V − OL
.O・■・             34.6実施例
 Vl+ 実施例Vに従って製造した未乾燥、かつ未洗浄のケーキ
を集めた。ケーキの一部をメタノールで洗浄し、他のも
のを70重量%の市販規格のキシレンと 30重量%の
プロピオン酸とよりなる溶媒で洗浄した。いずれの場合
にも2.9空体積の洗浄液を使用した。洗浄後、このケ
ーキを乾燥し、ポリブチレンテレフタレート小板の酸数
(生成物Igあたりの中和に要しI:KOH のmg数
)と変色度(48時間UV照射に暴露したのちのハンタ
ー色度計によるΔ[Eta値)とを測定した。
結果は以下のとおりであった: 洗浄溶媒 キシレン + メタノール プロビオン酸 酸数       0.34      0.21ΔE
 ta       4.09      3.52キ
シレンとプロピオン酸との洗浄溶媒は、メタノール洗浄
液で得られるものよりも低い酸数と小さい変色度とを有
する生成物を与える。
本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりである。
1.(a)反応容器中に、無水テトラブロモフタル酸と
、25゜Cにおいて1.0 X  10−’を超えない
解離定数を有するモノー、ジ−またはトリカルボン酸を
少なくとも約15重量%含有する溶媒とを含有する溶液
を用意し; (b)140℃ないし200℃の範囲の温度において、
上記の溶液に式 H 2N   (R )b  N H xのジアミン、
25゜Cにおいて1.O X 10−3を超えない解離
定数を有するモノ− ジ−もしくはトリカルボン酸の部
分的もしくは全ジアミン中和により形成されたジアミン
塩、または上記のジアミンと上記のジアミン塩との混合
物を添加して反応塊状体を形成し、上記の反応塊状体の
形成の結果として反応塊状体の成分となるビスイミドの
沈澱と水とを製造し; (c)反応塊状体の形成の間に製造された水の少なくと
も実質的な部分を、反応塊状体の形成の間中、反応塊状
体中に保持し; (d)上記の溶液中に初期に存在した上記の無水テトラ
ブロモフタル酸の、添加した上記のジアミンおよび/ま
たはジアミン塩に対するモル比が1.9:lないし2.
1 : Iの範囲になったところで上記のジアミン、上
記の塩または混合物の添加を停止し; (e)上記の添加の停止後、水、上記のモノ−、ジ−ま
たはトリカルボン酸および上記の加熱時間の間の上記の
ビスイミドの沈澱よりなる上記の反応塊状体を暫時約1
40゜Cないし約200″Cの範囲の温度に加熱して、
上記のビスイミドの沈澱よりなる粒子の、測定した粒子
の体積を有する球の表面積のその粒子の表面積に対する
比として定義した平均球状度を増加させ; (f)上記の加熱したビスイミドの沈澱を上記のビスイ
ミド生成物として、水および上記のモノージ−またはト
リカルボン酸よりなる上記の反応塊状体の残部から回収
する 工程よりなる、主として式 式中、 R はlないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基
であり、 b はlまたは0である のビスイミドを含有するビスイミド生成物の製造方法。
2,上記の溶媒がブロピオン酸を含有するものであるこ
とを特徴とする上記の第1項記載の方法。
3.上記の溶媒がプロピオン酸と o−、m−、p−キ
シレンまたはこれらのキシレンの混合物とよりなるもの
であり、上記のプロピオン酸が15ないし30重量%の
範囲の量で存在することを特徴とする上記の第2項記載
の方法。
4,上記の加熱を160℃ないし170℃の範囲の温度
で、2時間ないし5時間の範囲の時間行うことを特徴と
する上記の各項のいずれかに記載され!;方法。
5.上記の回収したビスイミド生成物をアルカノールで
洗浄することを特徴とする上記の各項のいずれかに記載
された方法。
6,上記の回収したビスイミド生成物を無極性溶媒と有
機酸とよりなる洗浄溶媒で洗浄することを特徴とする上
記の第1ないし第4項のいずれかに記載された方法。
7.上記の回収したビスイミド生成物を15ないし30
重量%のプロピオン酸と85ないし70重量%の 0−
、m−もしくは p−キシレン、これらのキシレンの混
合物、または、エチルベンゼンと o−、m−および 
p−キシレンとの混合物とよりなる洗浄溶媒で洗浄し、
洗浄に使用する上記の洗浄溶媒の量が少なくともl空体
積であることを特徴とする上記の第6項記載の方法。
8.粒子を約140℃ないし約200℃範囲の温度に、
測定した粒子の体積を有する球の表面積の、その粒子の
表面積に対する比として定義した粒子の平均球状度を増
加させるのに十分な時間加熱することよりなる、主とし
て式 式中、 Rはlないし6個の炭素原子を含有するアルキレン基で
あり、 b はlまたは0である を有するビスイミドよりなる粒子の濾過性を増加させる
方法。
9.R がエチレン基であり、b が1であることを特
徴とする上記の各項のいずれかに記載された方法。
10. b が0であることを特徴とする上記の第1な
いし第8項のいずれかに記載された方法。
【図面の簡単な説明】
第l図はlインチケーキ形成時間(分)を加熱時間(時
)に対してプロットしたグラフである。 第2図は1インチケーキ形成時間(分)をl/球状度2
に対してプロットしたグラフである。 ヵl]熱時間(時閏) F’6. /.

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(a)反応容器中に、無水テトラブロモフタル酸と
    、25℃において1.0×10^−^3を超えない解離
    定数を有するモノ−、ジ−またはトリカルボン酸を少な
    くとも約15重量%含有する溶媒とを含有する溶液を用
    意し; (b)140℃ないし200℃の範囲の温度において、
    上記の溶液に式 H_2N−(R)_b−NH_2 のジアミン、25℃において1.0×10^−^3を超
    えない解離定数を有するモノ−、ジ−もしくはトリカル
    ボン酸の部分的もしくは全ジアミン中和により形成され
    たジアミン塩、または上記のジアミンと上記のジアミン
    塩との混合物を添加して反応塊状体を形成し、上記の反
    応塊状体の形成の結果として反応塊状体の成分となるビ
    スイミドの沈澱と水とを製造し; (c)反応塊状体の形成の間に製造された水の少なくと
    も実質的な部分を、反応塊状体の形成の間中、反応塊状
    体中に保持し; (d)上記の溶液中に初期に存在した上記の無水テトラ
    ブロモフタル酸の、添加した上記のジアミンおよび/ま
    たはジアミン塩に対するモル比が1.9:1ないし2.
    1:1の範囲になったところで上記のジアミン、上記の
    塩または混合物の添加を停止し; (e)上記の添加の停止後、水、上記のモノ−、ジ−ま
    たはトリカルボン酸および上記の加熱時間の間の上記の
    ビスイミドの沈澱よりなる上記の反応塊状体を暫時約1
    40℃ないし約200℃の範囲の温度に加熱して、上記
    のビスイミドの沈澱よりなる粒子の、測定した粒子の体
    積を有する球の表面積のその粒子の表面積に対する比と
    して定義した平均球状度を増加させ; (f)上記の加熱したビスイミドの沈澱を上記のビスイ
    ミド生成物として、水および上記のモノ−、ジ−または
    トリカルボン酸よりなる上記の反応塊状体の残部から回
    収する 工程よりなる、主として式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 式中、 Rは1ないし6個の炭素原子を含有するア ルキレン基であり、 bは1または0である のビスイミドを含有するビスイミド生成物の製造方法。 2、粒子を約140℃ないし約200℃範囲の温度に、
    測定した粒子の体積を有する球の表面積の、その粒子の
    表面積に対する比として定義した粒子の平均球状度を増
    加させるのに十分な時間加熱することよりなる、主とし
    て式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 式中、 Rは1ないし6個の炭素原子を含有するア ルキレン基であり、 bは1または0である を有するビスイミドよりなる粒子の濾過性を増加させる
    方法。
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