JP2857716B2 - 直接ポジハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

直接ポジハロゲン化銀写真感光材料

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は直接ポジハロゲン化銀写真感光材料に関し、
詳しくは高感度で、かつ画質に優れる直接ポジ型ハロゲ
ン化銀写真感光材料に関するものである。
〔発明の背景〕
通常、ハロゲン化銀写真感光材料を該感光材料の感光
域の光によって露光し、現像すると、黒化濃度は露光量
の増加に伴って増大し、ある露光量で極大値に達する
が、更に露光量を増加した場合、黒化濃度が低下する現
象がみられる。この現象は、ソラリゼーションと呼ばれ
ている。
従って黒化濃度が極大値に達するような適当なカブリ
を予めハロゲン化銀乳剤に光学的または化学的に与えて
おいた場合には、露光によりソラリゼーションが起こ
り、直接に陽画像を得ることができる。このような反転
現象を利用した感光材料を、カブリ核破壊型の直接ポジ
型ハロゲン化銀写真感光材料(以下、直接ポジ型感光材
料と言う)と呼んでいる。
この種の直接ポジ型感光材料は、例えば各種写真の複
写用などに用いられている。
従来のこの種の直接ポジハロゲン化銀写真感光材料に
は、いくつか解決すべき課題が残っている。その一つ
は、適切な高感度化の問題である。即ちこの種の感光材
料中のハロゲン化銀乳剤としては、従来、粒径分布の広
いハロゲン化銀粒子が多く用いられていた。このため、
各粒径の粒子に対してすべて最適な化学増感がなされて
いるとはいえず、よってそれぞれのハロゲン化銀粒子が
本来所有している感度が十分に引き出されていなかっ
た。
また、直接ポジハロゲン化銀写真感光材料の分野にお
いても、他の感光材料と同様、高画質であることが要請
される。例えば従来よりX線写真感光材料は、現像され
た銀画像を直接肉眼でみて情報源とする白黒写真である
ことから、この場合の画質即ち画像銀を形成する銀の色
調、粒状性、解像力あるいは鮮鋭性などが極めて重要な
ファクターとなる。特に銀画像の色調は、画像のトーン
(tone)を左右するものであり、得られる銀画像の低濃
度部(D=1.0相当部)は、赤味あるいは黄赤味を帯び
ないで黒色調であることが診断上からも強く望まれてい
る。
従って、直接ポジハロゲン化銀写真感光材料も、X線
写真画像を複写して保存する場合など、上記と同様のこ
とが要請される。
従来より各種の感光材料の分野において、上述したこ
れらの障害に対しては、物性向上面からのアプローチ、
あるいは色調剤による改良など、数多くの提案がなされ
ているが、いずれも写真特性上への負荷を招くなどして
十分とは言い難い。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述の問題点を解決して、十分に高
感度化を達成でき、かつ画質が良好で、現像後の例えば
銀色調に優れる直接ポジハロゲン化銀写真感光材料を提
供することにある。
〔発明の構成〕
本発明者は、上述したような実状から種々検討結果、
本発明の目的が以下の構成により達成されることを見出
し、本発明をなすに至った。
即ち、上記目的は、支持体の少なくとも一方の面上
に、少なくとも1層の直接ポジハロゲン化銀乳剤層を有
する直接ポジハロゲン化銀写真感光材料において、該直
接ポジハロゲン化銀乳剤層の少なくともいずれか1層を
構成するハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子は単分散
性であり、かつ該ハロゲン化銀乳剤層中にデキストラン
を含有し、かつ該直接ポジハロゲン化銀写真感光材料を
構成する親水性コロイド層のいずれか少なくとも1層
は、少なくとも1つのビニルスルホン線硬膜剤で硬化さ
れていることを特徴とする直接ポジハロゲン化銀写真感
光材料によって、達成された。
以下、本発明について更に詳述する。
本発明の直接ポジ型ハロゲン化銀写真感光材料は、支
持体の少なくとも一方の面上に、少なくとも1層の直接
ポジハロゲン化銀乳剤層を有するものであるが、直接ポ
ジハロゲン化銀乳剤層の少なくともいずれか1層は、次
のようなハロゲン化銀乳剤から構成される。即ち、該ハ
ロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子は単分散性であり、
かつ、該ハロゲン化銀乳剤は、デキストランを含有す
る。以下このような乳剤を適宜「本発明の乳剤」と称す
ることもある。
本明細書において、単分散性とは、粒子径に関する変
動係数が0.20以下であることをいう。即ち、標準偏差S
で与えられ、変動係数VCは で与えられる。riはハロゲン化銀粒子の粒径、は平均
粒径であり、変動係数は粒径の標準偏差を平均粒径で割
ったものである。よって本明細書における乳剤の単分散
性は、S/≦0.20で定められる。なお単に単分散性と言
う場合、それは実質的に単分散であることを意味する。
ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合
にはその直径であり、球状以外の形状の粒子の場合に
は、等しい体積の球に換算したものの直径である。
粒径は、遠心分離型ストークス径測定器で求めること
ができ、また電子顕微鏡写真で測定することができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支持体の少な
くとも一方の面に少なくとも1層の直接ポジ型ハロゲン
化銀乳剤層を有しておればよく、従って、多層構成の直
接ポジ型感光材料でも、単層構成のものでもよい。単層
であれば、この層の中に本発明の乳剤を含ませることに
なる。多層構成では、その内の少なくとも1層に本発明
の乳剤が含まれていればよい。
乳剤層は、支持体の両面に形成することができる。そ
の場合、本発明の乳剤の塗布が存在するのは。両面であ
っても、一方の面のみであってもよい。
本発明のハロゲン化銀乳剤、その他必要に応じて併用
するその他の乳剤は、中性法、酸性法、アンモニア法の
いずれを用いて調製してもよい。
また、シングルジェット法、ダブルジェット法コント
ロールドダブルジェット法等の混合法を用いることがで
きるが、特にはpH、pAg等をコントロールしながら粒子
成長させるコントロールドダブルジェット法が好まし
い。
本発明の直接ポジ型ハロゲン化銀乳剤を構成するハロ
ゲン化銀粒子は、結晶内部に無機減感剤を含有させたも
のであってもよい。
無機減感剤としては、周期表第VIII族の可溶性金属塩
の例えばロジウム塩、イリジウム塩などが挙げられる。
これらの可溶性塩は、ハロゲン化銀1モル当たり好まし
くは10-8〜10-2モルの範囲で添加してよく、より好まし
くは10-5〜10-3モルでハロゲン化銀粒子調製時に水溶液
として乳剤に添加するのが好ましい。
ハロゲン化銀粒子を、コア/シェル型粒子として乳剤
を得ることもでき、この場合、コアハロゲン化銀のハロ
ゲン組成としては、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、沃臭化
銀、塩沃臭化銀のいずれでもよいが、塩化銀、塩臭化
銀、臭化銀、塩沃臭化銀が好ましく、特には0〜80モル
%の臭化銀を含む沃臭化銀が好ましい。
晶癖としては、立方形、14面体、8面体、球状、じゃ
がいも形などいずれでも良い。
シェルハロゲン化銀のハロゲン組成は、コアハロゲン
化銀よりも溶解度積の小さいものが好ましく、また、好
ましくは臭化銀あるいは沃臭化銀である(沃臭化銀の場
合は沃化銀が6モル%以下であるのが好ましい)。コア
に対するシェルの比率としては、モル比として1:100〜1
0:1が一般的で好ましく、より好ましくは1:10〜5:1であ
る。
シェル形成後のハロゲン化銀粒子の晶癖としては、立
方形、14面体、8面体、球状、じゃがいも形のいずれで
もよく、粒径としては0.1〜2.0μmが好ましく、0.15〜
1.0μmであることがより好ましい。
本発明に用いる直接ポジ型ハロゲン化銀乳剤は適当な
カブリを付与されるが、これは一般に、ハロゲン化銀乳
剤に対して還元剤と金化合物を用いることにより形成で
きる。チオ硫酸塩及び/またはチオシアン酸塩から選ば
れた少なくとも1つ以上の化合物を共存せしめてカブら
せるか、あるいは還元剤と金化合物とによってカブらせ
た後チオ硫酸塩及び/またはチオシアン酸塩より選ばれ
た少なくとも1つ以上の化合物を含有せしめることによ
り、更に良好なカブリが付与される。
本発明では、例えば上記方法によりカブリが付与され
るが、カブリを付与する前に水溶性沃化物をハロゲン化
銀乳剤に添加することにより良好な抜けを得ることがで
きる。水溶性沃化物としてはアンモニウム,カリウム,
リチウム,ナトリウム等の沃化物が挙げられ、好ましい
添加量はハロゲン化銀1モル当たり水溶性沃化物1〜10
ミリモルである。添加量がこの範囲であると、これより
少ない場合に比し、抜けが良好であり、また、これより
多い場合に比し、充分な最高濃度が得られ、また保存中
に濃度が低下しない。
ハロゲン化銀をカブらせる条件は広範囲に変更可能で
あるが、pHは一般に好ましくは5.5〜9の範囲内であ
り、より好ましくはpH6〜7にある。またpAgは一般に好
ましくは6.5〜8.5の範囲内であり、温度は一般に好まし
くは40℃〜100℃、より好ましくは50℃〜70℃の範囲で
ある。
カブらせる間のハロゲン化銀粒子を懸濁させるゼラチ
ンの如き親水性保護コロイドは、ハロゲン化銀1モル当
たり、好ましくは30〜200グラムの割合で用いられる。
本発明においてカブリ付与に用いることができる還元
剤としては、ホルマリンの如きアルデヒド化合物、ヒド
ラジン、トリエチレンテトラミン、チオ尿素ジオキサイ
ド、イミノ−アミノ−メタンスルフィン酸の如き有機ア
ミン化合物等の有機還元剤、塩化第一錫の如き無機還元
剤、またはアミンボランのような還元剤等を好適なもの
として挙げることができる。
用いられる還元剤の濃度はハロゲン化銀粒子、適用目
的等により種々変更してよく、更に還元剤の種類により
異なるが、一般に好ましくはハロゲン化銀モル当たり0.
001〜1.00ミリモルの範囲内である。
また本発明においてカブリ付与に使用することができ
る金化合物は、通例1価または3価の可溶性金塩であ
り、例えば塩化金酸、チオシアン酸金、クロル金酸ナト
リウム、クロル金酸カリウム、ブロム金酸カリウム、ヨ
ード金酸カリウム、金シアン化カリウム、金チオシアン
化カリウム、チオマレイン酸金ナトリウム、金チオグル
コース等を用いることができる。
この金化合物の使用量は、ハロゲン化銀粒子のサイズ
組成あるいは適用目的等により変化してよいが、一般に
好ましくはハロゲン化銀1モル当たり0.0001〜0.1ミリ
モルの範囲内であり、より好ましくは0.005〜0.05ミリ
モルの範囲内であって、低濃度で用いる場合に良い結果
が得られる。
また本発明に使用することができるチオ硫酸塩、チオ
シアン酸塩の具体例としては、チオ硫酸ナトリウム、チ
オ硫酸アンモニウム、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸アンモニウム、或いはこれらの錯塩等を好適なもの
として挙げることができ、これら化合物は、一般に好ま
しくはハロゲン化銀1モル当たり0.0003〜10.0ミリモル
の範囲で用いられ、より好ましくは0.005〜0.5ミリモル
で使用される。これらチオ硫酸塩、チオシアン酸塩の塩
類を使用する時期は、還元剤及び金によりカブリを与え
る前またはカブリ形成中、あるいはカブリ形成後でもよ
いが、その使用時期により必要使用量は変化し、特にカ
ブリ形成後に添加する場合は一般に増量が必要である。
次に本発明の乳剤が構成する直接ポジハロゲン化銀乳
剤層は、2層以上の場合その少なくとも1層は、デキス
トランを含有するものである。
本発明においてデキストランとしては各種のものを用
いることができるが、好ましく使用されるデキストラン
は、ロイコノストック、メゼンテロイデス等のデキスト
ラン生産菌、またはこれらの菌の培養液より分離したデ
キストランシュクラーゼを蔗糖液に作用して得られるネ
イテイブデキストランを、酸、アルカリ、酵素等による
部分分解重合法によって、分子量を低下させたものであ
る。本発明に用いるデキストランの好ましい重量平均分
子量は10,000から300,000、より好ましくは15,000から1
00,000、更に好ましくは20,000から70,000である。
本発明に用いるデキストランは、好ましくは、含有さ
せる直接ポジハロゲン化銀乳剤中の全バインダーの5〜
50の重量%、とりわけ30〜40重量%になるように添加す
るのが好ましい。
また、直接ポジハロゲン化銀乳剤層に隣接する非感光
性ゼラチン層にも、デキストランを含有せしめることに
より、更によい結果を得ることができる。
本発明において、デキストランは、感光材料の最外層
に設けられる非感光性ゼラチン層にも添加してよく、こ
れら非感光性ゼラチン層へ添加する場合、その添加量
は、使用される添加量のバインダー量当たり30重量%以
下であることが好ましい。
該デキストランをハロゲン化銀乳剤に添加する時期
は、いつでもよいが、化学熟成後の塗布前が適当であ
る。
次に、本発明の直接ポジハロゲン化銀写真感光材料を
構成する親水性コロイド層のいずれか少なくとも1層
に、ビニルスルホン系の硬膜剤で硬化されているが、以
下この硬膜剤について説明する。
本発明に用いることができるビニルスルホン系硬膜剤
は任意であるが、好ましくは、1分子中に、ビニルスル
ホン基を少なくとも2つ以上持つ化合物である。特に本
発明の効果をより大きくもたらすビニルスルホン系硬膜
剤として、下記一般式〔I〕で表される化合物を挙げる
ことができる。
一般式〔I〕中、Rは水素原子または低級アルキル基
を表し、好ましくは水素原子、メチル基である。Zは酸
素、窒素、硫黄原子の各原子を少なくとも1つ含むn価
の基であって、Zに含まれる原子は酸素原子または窒素
原子が好ましい。mは1または2、nは2または3であ
る。
次に本発明に好ましく用いることができる一般式
〔I〕で表される化合物の具体例を挙げる。しかし当然
のことではあるが、以下例示に限定されるものではな
い。
使用するビニルスルホン系硬膜剤の使用量は、目的に
応じて任意に選ぶことができる。通常は硬化すべき乾燥
ゼラチン等の親水性コロイドに対して、好ましくは0.01
〜20wt%の範囲で使用できる。特に好ましくは0.05〜10
wt%の範囲で使用する。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、これら
の硬膜剤を用いる層は特に限定されず、ハロゲン化銀乳
剤層はもとより、非感光性層、例えばハレーション防止
層、バック層、フィルタ層、中間層、保護層などの、い
かなる親水性コロイド層(好ましくはゼラチン含有写真
層)にも用いることができる。
本発明において、硬膜剤は単独で用いてもよく、ある
いはビニルスルホン系硬膜剤を2種以上混合して用いて
もよい。また従来公知の他の硬膜剤と併用して用いても
さしつかえない。
本発明に用いられる好ましいビニルスルホン系硬膜剤
は、例えば独国特許1,100,942号に記載されているごと
き芳香族系化合物、特公昭44−29622号、同47−25373号
に記載されているごときヘテロ原子で結合されたアルキ
ル化合物、特公昭47−8736号に記載されているごときス
ルホンアミド、エステル系化合物、特開昭49−24435号
に記載されているごとき1,3,5−トリス〔β−ビニルス
ルホニル)−プロピオニル〕−ヘキサヒドロ−s−トリ
アジン、あるいは特開昭51−44164号に記載されている
ごときアルキル系化合物等を包含する。
なお、本発明に用いることができるビニルスルホン系
硬膜剤は、上記した例示化合物に加えて、分子構造中に
少なくとも3つビニルスルホン基を有する化合物に、ビ
ニルスルホン基と反応する基ならびに水溶性基を有する
化合物、例えばジエタノールアミン、チオグリコール
酸、サルコシンナトリウム塩、タウリンナトリウム塩を
反応させて得られる反応生成物を含む。
本発明の感光材料を構成するための直接ポジ型ハロゲ
ン化銀乳剤には、他の写真用添加剤も添加することがで
きる。安定剤として、例えば特公昭49−16053号、同49
−12651号、特開昭48−66828号公報等に記載されたも
の、或いはトリアゾール類、アザインデン類、ベンゾチ
アゾリウム化合物、メルカプト化合物、或いはカドミウ
ム、コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛等の水溶性無
機塩が含まれてもよい。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、保護コロイド
として例えばゼラチン、ゼラチン誘導体、更にポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアクリレート、ポリビニルピ
ロリドン、セルロースエーテル類、部分加水分解セルロ
ースアセテート、特公昭49−20530号記載のエチレンオ
キシドをグラフト化したポリ(N−ヒドロキシルアルキ
ル)βアラニン誘導体の親水性ポリマーを含むことがで
きる。更に乳剤用バインダーとして分散重合ビニル化合
物も含有せしめうる。例えば、特公昭49−32344号に記
載された活性剤の存在下に乳化重合した不飽和エチレン
系モノマーのポリマーラテックス、特公昭49−20964号
に記載された第2セリウム塩を使用して、水酸基を有す
る高分子化合物を不飽和エチレン系モノマーとグラフト
化したポリマーラテックス等も含有せしめることは、膜
物性向上の点からも好ましいことである。
また乳剤技術の上からも、特公昭44−2523号、同44−
9499号記載のように現像剤をプロテクトし含有せしめた
り、膜物性向上のため高級脂肪酸例えば流動パラフィン
や高級不飽和脂肪酸例えばステアリルアセトグリセライ
ド等をプロテクトし含有せしめたり、更に目的に応じカ
ラーカプラー、安定剤等もプロテクトし含有させること
が可能である。
本発明に用いる直接ポジ型ハロゲン化銀乳剤には、そ
の他公知の各種写真用添加剤を添加することができる。
公知の写真用添加剤としては、例えば下表に示したリ
サーチ・ディスクロージャーのRD−17643(1978年)及
びRD−18716(1979年)に記載の化合物が挙げられる。
本発明の直接ポジ型ハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる支持体は、公知のもののすべてを含み、例えば、
ガラス、木、金属、フィルム、例えばセルロースアセテ
ート、セルロースアセテートブチレート、セルロースナ
イトレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン等
の合成または半合成高分子フィルム、或いはまた紙、バ
ライタ塗布紙、ポリオレフィン塗布紙例えばポリエチレ
ンまたはポリプロピレン塗布紙等(ポリオレフィン塗布
紙は、電子衝撃処理により乳剤の接着性を良好ならしめ
ることができる)の合成高分子を被覆した紙などであ
る。
本発明の直接ポジ型ハロゲン化銀写真感光材料は、通
常この種の感光材料に用いられる公知の方法により現像
処理することができる。黒白現像液は、通常用いられる
現像液、例えばハイドロキノン、1−フェニル−3−ピ
ラゾリドン、N−メチル−p−アミノフェノールあるい
はp−フェニレンジアミン等の単一またはこれらの2種
以上を組合わせて含有したものが用いられ、その他の添
加剤は常用のものが使用できる。また、該感光材料がカ
ラー用の場合には、通常用いられる発色現像法で発色現
像することができる。
アルデヒド硬膜剤を含有する現像液もまた本発明の直
接ポジ型ハロゲン化銀感光材料に使用することができ、
例えばジアルデヒド類であるマレイックジアルデヒド、
あるいはグルタルアルデヒド及びこれらの重亜硫酸ナト
リウム塩などを含有した写真分野では公知の現像液を用
いることもできる。
本発明の直接ポジハロゲン化銀写真感光材料を処理す
る場合、全処理時間が20秒以上60秒未満であることは、
好ましい態様である。より好ましくは20〜60秒で、特に
好ましくは50秒以下である。
本明細書において全処理時間とは、感光材料を像様露
光後、自動現像機の感光材料挿入口である第1ローラー
に挿入してから、現像槽、定着槽及び水洗槽を経て、乾
燥部出口の最終ローラーに達するまでの時間をいう。
また、処理温度は好ましくは60℃以下で、より好まし
くは20〜45℃である。
下記に全処理時間の内訳について、その一例を示す。
処理工程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 挿 入 − 1.2 現像+渡り 35 14.6 定着+渡り 33 8.2 水洗+渡り 25 7.2 スクイズ 40 5.7 乾 燥 45 8.1 計 − 45.0 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。なお当然の
ことではあるが、本発明は以下に述べる実施例に限定さ
れるものではない。
実施例−1 下記処方により単分散乳剤を調製した。
まず、40℃で(イ)液の1/10と(ロ)液を乳剤調製用
の反応釜に同時に、回転数300回転/分のプロペラ型撹
拌器で撹拌しながら、15分間で添加した。次いで(イ)
液の9/10と(ハ)液をダブルジェット法で添加した。
以上が粒子形成工程で、続いて過剰塩を取り去る脱塩
工程に入る。
即ち、上記工程で得られたハロゲン化銀乳剤を40℃に
保ち、ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩のホルムアル
デヒド樹脂(平均重合度4〜6)を5g/AgX1モル、及びM
gSO4を8g/AgX1モル添加し、5分間撹拌し、その後放置
した。その後、上澄液を排出し、ハロゲン化銀1モル当
たり200ccの液量にした。次に40℃の純水を1.8/AgX1
モル加え、5分間撹拌した。(なおAgXはハロゲン化銀
である。本明細書中において同じ)。
次いでMgSO4を20g/AgX1モル加え、上記と同様に撹拌
後静置し、上澄液を排除し、脱塩を行った。
撹拌後、ハロゲン化銀を再び分散の後ゼラチンを添加
し、55℃で分散した。
この乳剤を、pH6.8に合わせた後、沃化カリウムを適
量添加した。その後60℃で、チオ尿素ジオキサイド0.5m
g/AgX1モル、チオ硫酸ナトリウム2.1mg/AgX1モル、及び
塩化金酸2.7mg/AgX1モルを添加し、適正カブリが得られ
るまで熟成した。
熟成終了した乳剤に、デキストラン(Mw=68,000)
を、合計が乳剤ゼラチンの35%を置換するように添加し
た。(各試料について、このデキストラン添加の有無は
表1に示す)。その後、ビニルスルホン系硬膜剤または
比較の硬膜剤を添加(種類及び量は表1参照)してか
ら、下記の添加剤を加えて、乳剤塗布液を作成した。
得られた乳剤塗布液は銀量として支持体の片面当たり
2.3g/m2となるよう塗布し、その上に後記組成の保護層
液を、ゼラチン量として0.98/m2となるように70m/minの
スピードで同時塗布し、2分25秒かけて乾燥し、表1に
示す試料No.1〜10を得た。
また、下記処方にて多分散乳剤を調製し、単分散乳剤
のときと同様にして表1の試料No.11〜13を作成した。
4%ゼラチン溶液500mlを65℃で撹拌する中に1%三
塩化ロジウム5mlを加え、ついで0.5規定硝酸銀溶液2000
ml及び0.5規定の臭化カリウム溶液1960mlと0.5規定の沃
化カリウム40mlの混合溶液を作成し、これを100分間で
添加し、平均粒径0.4μmの立方体沃臭化銀乳剤を得
た。
このようにして得られた試料について、それぞれセン
シトメトリ用光楔をかけて露光し、コニカ社製SRX−501
自動現像機を用い、XD−SR現像液、XF−SR定着液で45秒
現像処理を行い、各試料の感度、最低濃度を求めた。そ
の結果を表1に示す。ここで感度は、得られた試料のベ
ース濃度と最低濃度を引いて、光学濃度が1.0を与える
時の光量の逆数を求め、表1の試料No.1の感度を100と
した相対値で表した。
また、現像後の各試料について、次のように銀色調テ
ストを行った。
(現像後の銀色調テスト) 試料30cm×30cmに、現像後の透過光濃度が1.0になる
ように露光したのち、自動現像機SR−501(コニカ株式
会社製)を用いて、35℃の現像液XD−SR(同社製)、定
着液XF−SR(同社製)で現像、定着、水洗及び乾燥まで
を45秒で行う処理を行った。
このようにして得られた現像済試料を温度50℃,湿度
80%RHの温湿度下で7日間放置した後、シャーカステン
で観察し、透過光による銀色調を目視により判定した。
評価は次のように行った。
A:黒色 B:やや赤味を帯びた黒色 C:赤味を帯びた黒色 D:やや黄赤味を帯びた黒色 E:黄赤味を帯びた黒色 また、カバーリングパワーを次のように測定した。
(カバーリングパワーの測定) 試料に最大濃度となるような露光を与えた後、コダッ
クD−90現像液を用いて20℃で5分間現像し、続いてエ
ース・フィックス定着液(コニカ(株)製)で定着5
分、毎分2の流水で水洗、10分自然乾燥を行い、現像
済試料を得た。得られた試料を蛍光X線分析法により銀
量(mg/dm2)を測定し、濃度を銀量で割ってカバーリン
グパワーを求めた。
以上の結果を次の表1に示す。
表1より、本発明に係る試料は高感度低カブリで、銀
色調にも優れ、カバーリングパワーも良好であることが
わかる。比較の試料は、これらいずれかの点で劣ってお
り、本発明に係る試料が総合的に優秀である。
実施例−2 下記処方により単分散乳剤を調製した。
まず、40℃で(イ)液の1/10と(ロ′)液を乳剤調製
用の反応釜に同時に、回転数300回転/分のプロペラ型
撹拌器で撹拌しながら、15分間で添加した。次いで
(イ)液の9/10と(ハ)液をダブルジェット法で、流量
を調節しながら添加した。以下実施例−1の場合と同じ
方法で脱塩、カブリ熟成を行った。
また、実施例−1の場合と同様の添加剤を含有した乳
剤を作成し、乳剤塗布液を調製し、実施例−1と同じ方
法で塗布・乾燥し、表2に示した試料No.14〜No.21を得
た。但し、感度は表2の試料No.14の感度を100とした相
対値で表した。
表2から、本実施例においても、本発明に係る試料は
優れた性能を示すことがわかる。
〔発明の効果〕 上述の如く本発明の直接ポジハロゲン化銀写真感光材
料は、高感度であり、かつ高画質であって、例えば銀色
調に優れるという効果を有する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の少なくとも一方の面上に、少なく
    とも1層の直接ポジハロゲン化銀乳剤層を有する直接ポ
    ジハロゲン化銀写真感光材料において、該直接ポジハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくともいずれか1層を構成するハ
    ロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子は単分散性であり、
    かつ該ハロゲン化乳剤層中にデキストランを含有し、か
    つ該直接ポジハロゲン化銀写真感光材料を構成する親水
    性コロイド層のいずれか少なくとも1層は、少なくとも
    1つのビニルスルホン系硬膜剤で硬化されていることを
    特徴とする直接ポジハロゲン化銀写真感光材料。
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