JP2916718B2 - 直接ポジハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

直接ポジハロゲン化銀写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直接ポジハロゲン化銀写
真感光材料に関し、詳しくは迅速処理しても高感度でカ
ブリ(最低濃度)が少なく、かつコントラストに優れた
直接ポジハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
る。
【0002】
【発明の背景】通常、ハロゲン化銀写真感光材料を該感
光材料の感光域の光によって露光し、現像すると、黒化
濃度は露光量の増加に伴って増大し、ある露光量で極大
値に達するが、更に露光量を増加した場合、黒化濃度が
低下する現象がみられる。この現象は、ソラリゼーショ
ンと呼ばれている。
【0003】従って黒化濃度が極大値に達するような適
当なカブリを予めハロゲン化銀乳剤に光学的または化学
的に与えておいた場合には、露光によりソラリゼーショ
ンが起こり、直接に陽画像を得ることができる。このよ
うな反転現象を利用した感光材料を、カブリ核破壊型の
直接ポジハロゲン化銀写真感光材料(以下、直接ポジ感
光材料と言う)と呼んでいる。
【0004】この種の直接ポジ感光材料は、例えば各種
写真の複写用などに用いられている。
【0005】従来のこの種の直接ポジハロゲン化銀写真
感光材料には、いくつか解決すべき課題が残っている。
その一つは、適切な高感度化の問題である。即ちこの種
の感光材料中のハロゲン化銀乳剤としては、従来、粒径
分布の広いハロゲン化銀粒子が多く用いられていた。こ
のため、各粒径の粒子に対してすべて最適な化学増感が
なされているとはいえず、よってそれぞれのハロゲン化
銀粒子が本来所有している感度が十分に引き出されてい
なかった。
【0006】更に、近年の処理の迅速化の要請に伴う問
題もある。即ち近年、ハロゲン化銀写真感光材料の消費
量は増加の一途をたどっており、そのため感光材料の現
像処理枚数が増加し、この効率化のため一層の処理の迅
速化、即ち一定時間内での処理量の増加が強く要求され
ている。この傾向は各種の感光材料の分野でみられ、例
えばX線用感光材料の分野も例外でなく、例えば定期健
康診断の励行などにより診断数が急増するとともに、診
断をいっそう正確にするために検査項目が増加し、その
結果X線写真撮影枚数が増加し、これに伴って迅速処理
化の要望が強い。
【0007】直接ポジ感光材料においても、同様に迅速
化の要請は強い。この要請を満たすには診断の自動化
(撮影、搬送など)はもとより、感光材料に迅速処理適
正を付与する必要が生じる。
【0008】しかしながら、直接ポジ感光材料を例えば
全処理時間が20秒以上60秒未満の迅速処理で処理す
ると、感度の減少をもたらすという問題が発生する。
【0009】この感度減少に対しては、ハロゲン化銀乳
剤量を多くすることにより応対できるものの、ハロゲン
化銀乳剤量を増量することによる負効果を招く結果とな
る。
【0010】即ち、フィルムコストの増加は当然なが
ら、現像処理において、 (a)定着が不充分となる。 (b)フィルムの水洗が不充分となる。 (c)フィルムの乾燥が不充分となる。 などの重大な問題を発生する。
【0011】従って直接ポジ感光材料に迅速処理適正を
与えるには、ハロゲン化銀量を減量しても感度及び最高
濃度の減少を伴わない技術の開発が必要となる。高感度
でしかも省銀化する方法としては、例えば米国特許第
2,996,382号或いは同2,178,382号な
どに開示の技術が知られており、該技術にあっては表面
潜像型ハロゲン化銀粒子と粒子内部にカブリ核を有した
ハロゲン化銀微粒子とを隣接して存在せしめることによ
り、高感度、高コントラストで、かつ高被覆力の感光材
料が得られるとしている。
【0012】しかしこの技術のみでは、必ずしも十分に
高い最高濃度、及び十分に低い最低濃度が得られないと
いう問題があり、この点を解決しようとすると、感度や
コントラストの性能が犠牲となる。
【0013】即ち、該感光材料を全処理時間が(渡り部
分も含めた)60秒以上120秒未満である自動現像機
で高速処理すると最低濃度(カブリ)が高く粒状性が劣
るなどの欠点があった。この最低濃度(カブリ)を改良
する手段としては、種々の添加剤を乳剤或いは現像液中
に用いることが知られているが、いずれも感度、コント
ラスト及び最高濃度の低下をもたらして好ましくなく、
更に粒状性を改良する手段として、バインダーゼラチン
量を増加することも知られているが、これも同様に感
度、ガンマ及び最高濃度の低下を生じる欠点があった。
【0014】このように、従来技術にあっては、写真特
性上から、最高濃度及び最低濃度の両者を十分満足し、
かつ高感度で最良のコントラストを得られていないのが
現状である。
【0015】
【発明の目的】本発明の目的は、上記問題点を解決し
て、極めて迅速な処理に適し、しかも高感度で、かつコ
ントラストが良好で、かつカブリ(最低濃度)の少ない
直接ポジハロゲン化銀写真感光材料を提供することであ
る。
【0016】
【発明の構成】本発明者は、上述したような実状から種
々検討結果、本発明の目的が以下の構成により達成され
ることを見出し本発明をなすに至った。
【0017】即ち、上記目的は、支持体の少なくとも一
方の面上に、少なくとも1層の直接ポジハロゲン化銀乳
剤層を有する直接ポジハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該直接ポジハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が
実質的に感度及び/または階調の異なる2種以上のハロ
ゲン化銀乳剤を含有し、かつ、該ハロゲン化銀乳剤のそ
れぞれの粒子表面積に占める(111)面の割合を重量
比で加重平均した値が50%以上であり、更に該ハロゲ
ン化銀乳剤のそれぞれの沃化銀含有率の重量比で加重平
均した値が5モル%以下であり、更に該ハロゲン化銀粒
子はあらかじめカブリを付与されていることを特徴とす
る直接ポジハロゲン化銀写真感光材料によって、達成さ
れる。
【0018】この感光材料は迅速処理に適するものであ
り、例えば、全処理時間が20秒以上60秒未満で自動
現像機処理されるいわゆる超迅速処理に適している。
【0019】以下、本発明について更に詳述する。
【0020】本発明の直接ポジハロゲン化銀写真感光材
料は、支持体の少なくとも一方の面上に、少なくとも1
層の直接ポジハロゲン化銀乳剤層を有するものである
が、直接ポジハロゲン化銀乳剤層の少なくともいずれか
1層は、実質的に感度及び/または階調の異なる2種以
上のハロゲン化銀乳剤を含有し、かつ該ハロゲン化銀乳
剤のそれぞれの粒子表面積に占める(111)面の割合
を重量比で加重平均した値が50%以上であり、更に該
ハロゲン化銀乳剤のそれぞれの沃化銀含有率の重量比で
加重平均した値が5モル%以下であり、更に該ハロゲン
化銀粒子はあらかじめカブリを付与されているものであ
る。
【0021】好ましくは、該直接ポジハロゲン化銀乳剤
層の全ハロゲン化銀粒子数の少なくとも70%以上が、
双晶面を持たない正常晶粒子であり、これらの正常晶粒
子全表面積の50%以上に(111)結晶面を有してい
ることが好ましい。このような双晶面を持たない正常晶
粒子は当業界では公知である。双晶面については、T.
H.James編 The Theory of th
e Photographic Process,第4
版、Macmillam社刊(1977)の22頁第1
−9図、98頁に記載されている。
【0022】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は
(111)面及び(100)面から成る外表面を持ち、
少なくとも全外表面積の50%以上、好ましくは、70
%以上、更に好ましくは、90%以上が(111)面か
ら成ることが好ましい。
【0023】(111)面の定量は、当業界周知の方法
である電子顕微鏡写真に基づいて、形成されたハロゲン
化銀粒子の評価を行うことができる。本発明に用いられ
る該ハロゲン化銀粒子の代表的な粒子形状は、8面体、
14面体などである。
【0024】本発明において、上記直接ポジハロゲン化
銀乳剤層に含まれるハロゲン化銀粒子は、その沃化銀含
有率が5モル%以下である。かかるハロゲン化銀粒子
は、例えば沃臭化銀、または臭化銀、または塩沃臭化
銀、または塩臭化銀から成り、より好ましくは2モル%
以下の沃化銀を含有する沃臭化銀、または臭化銀、また
は塩沃臭化銀、または塩臭化銀から成る。
【0025】次に、本発明において、上記直接ポジハロ
ゲン化銀乳剤層は実質的に感度及び/または階調性の異
なる2種以上のハロゲン化銀乳剤を含有するが、ここで
「実質的に感度及び/または階調性の異なる」とは、感
度、階調性、感色性、呈色性、現像性、画像の鮮鋭性、
粒状性等を含む写真特性のうち、少なくとも感度及び階
調性を異にすることである。
【0026】本発明の好ましい実施態様においては、本
発明に用いられる上記特性の異なるハロゲン化銀乳剤
は、2種以上6種以下であることが好ましい。
【0027】ハロゲン化銀乳剤は、全て単分散乳剤であ
ってもよく、全て多分散乳剤でもよい。そして、任意の
比率で、単分散と多分散乳剤との双方を含有させて用い
てもよい。本発明においては、2種以上の乳剤全てが単
分散乳剤であるか、あるいは2種以上のうち少なくとも
1種が多分散乳剤である態様が好ましい。特に好ましい
のは、全てが単分散乳剤である態様である。
【0028】なお本明細書中、単分散性とは、粒子径に
関する変動係数が0.20以下であることをいう。即
ち、標準偏差Sは で与えられ、変動係数VCは で与えられる。riはハロゲン化銀粒子の粒径、rは平
均粒径であり、変動係数は粒径の標準偏差を平均粒径で
割ったものである。よって本明細書における乳剤の単分
散性はS/r≦0.20で定められる。なお単に単分散
性と言う場合、それは実質的に単分散であることを意味
する。
【0029】また多分散性とは、常法により例えばザ・
ホトグラフィック・ジャーナル(The Photog
raphic Journal),79,330〜33
8(1939)にTrivelli及びSmithによ
り報告された方法で平均粒子径を測定した時に、粒子数
または重量で少なくとも10%の粒子が平均粒径から4
0%逸脱して分布している粒度分布状態をいう。
【0030】ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀
粒子の場合にはその直径であり、球状以外の形状の粒子
の場合には、等しい体積の球に換算したものの直径であ
る。
【0031】粒径は、遠心分離型ストークス径測定器で
求めることができ、また電子顕微鏡写真で測定すること
ができる。
【0032】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支
持体の少なくとも一方の面に少なくとも1層の直接ポジ
ハロゲン化銀乳剤層を有しておればよく、従って、多層
構成の直接ポジ感光材料でも、単層構成のものでもよ
い。単層であれば、この層の中に2種以上の乳剤を含ま
せることになる。多層構成では、その内の1層に2種以
上の乳剤が含まれていてもよく、あるいは全部の層全体
として2種以上の乳剤が塗布されることになるのでもよ
い。
【0033】2種以上の乳剤を適宜混ぜて塗布するので
もよいし、多層にして、層別に塗布するのでもよいもの
である。
【0034】乳剤層は、支持体の両面に形成することが
できる。その場合、2種以上の乳剤の塗布は、両面であ
っても、一方の面のみであってもよい。両面の場合、2
種以上の乳剤は、双方同じ組み合わせでもよいし、それ
ぞれ別の組み合わせをとってもよい。
【0035】本発明において、直接ポジハロゲン化銀乳
剤層を構成するハロゲン化銀粒子は、結晶内部に無機減
感剤を含有させたものであってもよい。
【0036】無機減感剤としては、周期表第VIII族の可
溶性金属塩の例えばロジウム塩、イリジウム塩などが挙
げられる。これらの可溶性塩は、ハロゲン化銀1モル当
たり好ましくは10-8〜10-2モルの範囲で添加してよ
く、より好ましくは10-5〜10-3モルでハロゲン化銀
粒子調製時に水溶液として乳剤に添加するのが好まし
い。
【0037】本発明に用いる直接ポジハロゲン化銀乳剤
は適当なカブリを付与されるが、これは一般に、ハロゲ
ン化銀乳剤に対して還元剤と金化合物を用いることによ
り形成できる。チオ硫酸塩及び/またはチオシアン酸塩
から選ばれた少なくとも1つ以上の化合物を共存せしめ
てカブらせるか、あるいは還元剤と金化合物とによって
カブらせた後チオ硫酸塩及び/またはチオシアン酸塩よ
り選ばれた少なくとも1つ以上の化合物を含有せしめる
ことにより、更に良好なカブリが付与される。
【0038】本発明では、例えば上記方法によりカブリ
が付与されるが、カブリを付与する前に水溶性沃化物を
ハロゲン化銀乳剤に添加することにより良好な抜けを得
ることができる。水溶性沃化物としてはアンモニウム,
カリウム,リチウム,ナトリウム等の沃化物が挙げら
れ、好ましい添加量はハロゲン化銀1モル当たり水溶性
沃化物1〜10ミリモルである。添加量がこの範囲であ
ると、これより少ない場合に比し、抜けが良好であり、
また、これより多い場合に比し、充分な最高濃度が得ら
れ、また保存中に濃度が低下しない。
【0039】ハロゲン化銀をカブらせる条件は広範囲に
変更可能であるが、pHは一般に好ましくは5.5〜9
の範囲内であり、より好ましくはpH6〜7にある。ま
たpAgは一般に好ましくは6.5〜8.5の範囲内で
あり、温度は一般に好ましくは40℃〜100℃、より
好ましくは50℃〜70℃の範囲である。
【0040】カブらせる間のハロゲン化銀粒子を懸濁さ
せるゼラチンの如き親水性保護コロイドは、ハロゲン化
銀1モル当たり、好ましくは30〜200グラムの割合
で用いられる。
【0041】本発明においてカブリ付与に用いることが
できる還元剤としては、ホルマリンの如きアルデヒド化
合物、ヒドラジン、トリエチレンテトラミン、チオ尿素
ジオキサイド、イミノ−アミノ−メタンスルフィン酸の
如き有機アミン化合物等の有機還元剤、塩化第一錫の如
き無機還元剤、またはアミンボランのような還元剤等を
好適なものとして挙げることができる。
【0042】用いられる還元剤の濃度はハロゲン化銀粒
子、適用目的等により種々変更してよく、更に還元剤の
種類により異なるが、一般に好ましくはハロゲン化銀モ
ル当たり0.001〜1.00ミリモルの範囲内であ
る。
【0043】また本発明においてカブリ付与に使用する
ことができる金化合物は、通例1価または3価の可溶性
金塩であり、例えば塩化金酸、チオシアン酸金、クロル
金酸ナトリウム、クロル金酸カリウム、ブロム金酸カリ
ウム、ヨード金酸カリウム、金シアン化カリウム、金チ
オシアン化カリウム、チオリンゴ酸金ナトリウム、金チ
オグルコース等を用いることができる。
【0044】この金化合物の使用量は、ハロゲン化銀粒
子のサイズ組成あるいは適用目的等により変化してよい
が、一般に好ましくはハロゲン化銀1モル当たり0.0
001〜0.1ミリモルの範囲内であり、より好ましく
は0.005〜0.05ミリモルの範囲内であって、低
濃度で用いる場合に良い結果が得られる。
【0045】また本発明に使用することができるチオ硫
酸塩、チオシアン酸塩の具体例としては、チオ硫酸ナト
リウム、チオ硫酸アンモニウム、チオシアン酸カリウ
ム、チオシアン酸アンモニウム、或いはこれらの錯塩等
を好適なものとして挙げることができ、これら化合物
は、一般に好ましくはハロゲン化銀1モル当たり0.0
003〜10.0ミリモルの範囲で用いられ、より好ま
しくは0.005〜0.5ミリモルで使用される。これ
らチオ硫酸塩、チオシアン酸塩の塩類を使用する時期
は、還元剤及び金によりカブリを与える前またはカブリ
形成中、あるいはカブリ形成後でもよいが、その使用時
期により必要使用量は変化し、特にカブリ形成後に添加
する場合は一般に増量が必要である。
【0046】本発明の感光材料を構成するための直接ポ
ジハロゲン化銀乳剤には、他の写真用添加剤も添加する
ことができる。安定剤として、例えば特公昭49−16
053号、同49−12651号、特開昭48−668
28号公報等に記載されたもの、或いはトリアゾール
類、アザインデン類、ベンゾチアゾリウム化合物、メル
カプト化合物、或いはカドミウム、コバルト、ニッケ
ル、マンガン、亜鉛等の水溶性無機塩が含まれてもよ
い。また硬膜剤として、例えばホルマリン、グリオキザ
ール、ムコクロル酸等のアルデヒド類、S−トリアジン
類、エポキシ類、アジリジン類、ビニルスルホン酸等、
また増感剤として、例えば特公昭42−25203号、
同43−10245号、同43−13822号、同43
−17926号、同43−17927号、同46−21
186号、同49−8102号、同49−8332号等
に記載されたものから選ばれるポリアルキレンオキサイ
ド及びその誘導体も含有せしめうる。更に例えば特公昭
45−24910号、同45−29878号等に記載さ
れたものから選ばれるカラーカプラーを含有せしめるこ
とも可能である。その他必要に応じて増白剤、増粘剤、
防腐剤、マット剤等も含有せしめることができる。
【0047】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、保
護コロイドとして例えばゼラチン、ゼラチン誘導体、更
にポリビニルアルコール、ポリビニルアクリレート、ポ
リビニルピロリドン、セルロースエーテル類、部分加水
分解セルロースアセテート、特公昭49−20530号
記載のエチレンオキシドをグラフト化したポリ(N−ヒ
ドロキシルアルキル)βアラニン誘導体の親水性ポリマ
ーを含むことができる。更に乳剤用バインダーとして分
散重合ビニル化合物も含有せしめうる。例えば、特公昭
49−32344号に記載された活性剤の存在下に乳化
重合した不飽和エチレン系モノマーのポリマーラテック
ス、特公昭49−20964号に記載された第2セリウ
ム塩を使用して、水酸基を有する高分子化合物を不飽和
エチレン系モノマーとグラフト化したポリマーラテック
ス等を含有せしめることは、膜物性向上の点からも好ま
しいことである。
【0048】また乳剤技術の上からも、特公昭44−2
523号、同44−9499号記載のように現像剤をプ
ロテクトし含有せしめたり、膜物性向上のため高級脂肪
酸例えば流動パラフィンや高級不飽和脂肪酸例えばステ
アリルアセトグリセライド等をプロテクトし含有せしめ
たり、更に目的に応じカラーカプラー、安定剤等もプロ
テクトし含有させることが可能である。
【0049】本発明に用いる直接ポジハロゲン化銀乳剤
には、その他公知の各種写真用添加剤を添加することが
できる。
【0050】公知の写真用添加剤としては、例えば下表
に示したリサーチ・ディスクロージャーのRD−176
43(1978年)及びRD−18716(1979
年) に記載の化合物が挙げられる。
【0051】 RD 17634 18716 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 増感色素 23 IV 648右−649 左 現像促進剤 29 XXI 648−右上 カブリ防止剤 24 VI 649右下 安定剤 24 VI 649右下 フィルター染料 25〜26 VIII 649右〜650 左 増白剤 24 V 硬化剤 26 X 651右 塗布助剤 26〜27 XI 650右 界面活性剤 26〜27 XI 650右 可塑剤 27 XII 650右 スベリ剤 27 XII スタチック防止剤 27 XII 650右 マット剤 28 XII 650右 バインダー 26 IX 651右
【0052】本発明の直接ポジハロゲン化銀写真感光材
料に用いられる支持体は、公知のもののすべてを含み、
例えば、ガラス、木、金属、フィルム、例えばセルロー
スアセテート、セルロースアセテートブチレート、セル
ロースナイトレート、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリス
チレン等の合成または半合成高分子フィルム、或いはま
た紙、バライタ塗布紙、ポリオレフィン塗布紙例えばポ
リエチレンまたはポリプロピレン塗布紙等(ポリオレフ
ィン塗布紙は、電子衝撃処理により乳剤の接着性を良好
ならしめることができる)の合成高分子を被覆した紙な
どである。
【0053】本発明の直接ポジハロゲン化銀写真感光材
料は、通常この種の感光材料に用いられる公知の方法に
より現像処理することができる。黒白現像液は、通常用
いられる現像液、例えばハイドロキノン、1−フェニル
−3−ピラゾリドン、N−メチル−p−アミノフェノー
ルあるいはp−フェニレンジアミン等の単一またはこれ
らの2種以上を組み合わせて含有したものが用いられ、
その他の添加剤は常用のものが使用できる。また、該感
光材料がカラー用の場合には、通常用いられる発色現像
法で発色現像することができる。
【0054】アルデヒド硬膜剤を含有する現像液もまた
本発明の直接ポジハロゲン化銀感光材料に使用すること
ができ、例えばジアルデヒド類であるマレイックジアル
デヒド、あるいはグルタルアルデヒド及びこれらの重亜
硫酸ナトリウム塩などを含有した写真分野では公知の現
像液を用いることもできる。
【0055】本明細書において全処理時間とは、感光材
料を像様露光後、自動現像機の感光材料挿入口である第
1ローラーに挿入してから、現像槽、定着槽及び水洗槽
を経て、乾燥部出口の最終ローラーに達するまでの時間
をいう。
【0056】この全処理時間が20秒以上60秒未満で
あることは、好ましい態様である。より好ましくは20
〜60秒で、特に好ましくは50秒以下である。
【0057】また、処理温度は好ましくは60℃以下
で、より好ましくは20〜45℃である。
【0058】下記に全処理時間の内訳について、その一
例を示す。 処理工程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 挿 入 ── 1.2 現像+渡り 35 14.6 定着+渡り 33 8.2 水洗+渡り 25 7.2 スクイズ 40 5.7 乾 燥 45 8.1 計 ── 45.0
【0059】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。な
お当然のことではあるが、本発明は以下に述べる実施例
に限定されるものではない。
【0060】実施例−1 種晶Aの調製 60℃、pAg=8.0、pH=2.0にコントロール
しつつ、ダブルジェット法で、平均粒径0.10μm
の、沃化銀2モル%を含む沃臭化銀の立方晶粒子から成
る乳剤を調製した。混合終了した液にアミノ基の90%
にフェニルカルバモイル基を縮合したゼラチンを加え3
分間撹拌した後、水酸化カリウム0.13g/AgX1
モルを添加しpHを4.0にした。静置、デカンテーシ
ョンを行った後、40℃の純水2.1l/AgX、1モ
ル水酸化カリウム0.25g/AgX1モルを加えpH
を5.8にし、5分間撹拌する。その後硝酸(1.7規
定)を1.5ml/AgX1モル加えpH=4.3にし
静置、デカンテーションした。更にゼラチンと水酸化カ
リウム0.2g/AgX1モルを加えpHを5.8に
し、再分散し、種晶Aを得た。(なお上記AgXはハロ
ゲン化銀を示す。本明細書中において同じ)。
【0061】種晶Aからの成長−1 40℃に保たれたゼラチン溶液に上述の種晶を溶解し、
更にアンモニアを加えてpH=8.0とした。この液に
表1に示す量で三塩化ロジウム及びヘキサクロロイリジ
ウム酸カリウムを加え、2分後から1規定のアンモニア
性硝酸水溶液と1規定の臭化カリウム水溶液をダブルジ
ェット法で添加した。混合中のpHは8.0に保ち、E
Agは表1に示した値にコントロールした。
【0062】混合終了後、酢酸でpHを6.0に下げ
た。その後種晶A調製におけると同様の方法にて脱塩を
行い、乳剤No.E−1〜E−5及びNo.E−9〜E−1
2,及びNo.E−16〜E−18を得た。
【0063】種晶Aからの成長−2 種晶からの成長−1における1規定臭化カリウム水溶液
の代わりに、1規定の沃化カリウムと臭化カリウムの混
合水溶液を用いた。それ以外は上記と全く同じ方法で、
乳剤No.E−6〜E−8及びNo.E−13〜E−15を
得た。シェル形成後の沃化銀含有率は表1に示す通りで
ある。
【0064】(比較乳剤−1の調製) (イ)ゼラチン 25g 沃化カリウム 8g 水 1000ml (ロ)硝酸銀 170g アンモニア水 当 量 水 300ml (ハ)臭化カリウム 117g 三塩化ロジウム 42mg 水 500ml (ニ)酢酸 pH6.5に中和する量
【0065】まず、40℃で(ロ)液を(イ)液に加え
撹拌しながら更に(ハ)液を20分間で添加した。次い
で30分間熟成後(ニ)液を加えpH6.5まで中和し
た。
【0066】(比較乳剤−2の調製)4%ゼラチン溶液
500mlを65℃で撹拌する中に1%三塩化ロジウム
5mlを加え、続いて0.5規定硝酸銀溶液2000m
l及び0.5規定の臭化カリウム溶液1960mlと
0.5規定の沃化カリウム溶液40mlの混合溶液を1
00分間で添加し、平均粒径0.4μmの立方形沃臭化
銀乳剤を得た。
【0067】上記の比較乳剤−1,2も、種晶Aと同様
の方法にて脱塩を行った。
【0068】以上のようにして得られた各乳剤をpH
6.8に合わせ、60℃にてAgX1モル当たりチオ尿
素ジオキサイド0.3mg、チオ硫酸ナトリウム1.2
mg、及び塩化金酸2.7mgを添加し、適正カブリが
得られるまで熟成した。
【0069】熟成終了した乳剤を表2に示す組み合わせ
で混合し、下記の添加剤を含有した乳剤塗布液を作成し
た。得られた乳剤塗布液は銀量として支持体の片面当た
り2.3g/m2 となるよう塗布し、その上に後記組成
の保護層液を、ゼラチン量として0.98g/m2 とな
るように70m/minのスピードで同時塗布し、2分
25秒かけて乾燥し、表2に示す試料No.1〜試料No.
20を得た。
【0070】 (乳剤液塗布液の組成) 石灰処理オセインゼラチン 51g 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7− テトラザインデン 1.2g ハロゲン化銀乳剤(銀換算) 0.6モル
【化1】
【0071】 ニトロン 0.05g スチレンとブタンジエンのコポリマー微粒子 (平均粒径0.03μm) 2.5g スチレンとマレイン酸のコポリマー 1.5g 2,2−ジヒドロキシメチル−1−ブタノール 7.0g
【化2】
【0072】 (保護層液組成) 塗布液1l当たり 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g
【化3】
【0073】 ルドックスAM(コロイドシリカ、デュポン社製) 30g ポリメチルメタクリレート粒子(マット剤) (投影面積平均粒径3.5μm) 1.2g
【0074】このようにして得られた試料について、そ
れぞれセンシトメトリ用光楔をかけて露光し、コニカ社
製SRX−501自動現像機を用い、XD−SR現像
機、XF−SR定着液で45秒現像処理を行い、各試料
の感度、最低濃度を求めた。その結果を表1に示す。こ
こで感度は、得られた試料のベース濃度と最低濃度を引
いて、光学濃度が1.0を与える時の光量の逆数を求
め、表2の試料No.1の感度を100とした相対値で表
した。
【0075】また、コントラストについては、得られた
試料の画像を目視で比較し、コントラストの差を1
(優)〜5(劣)の5段階評価し、表1に表示した。
【0076】表2から明らかなように、本発明に係る試
料はいずれも低カブリ、高感度で、かつコントラストの
良好な画像が得られる優れたものである。
【表1】その1
【表1】その2
【表1】その3
【表1】その4
【表2】その1
【表2】その2
【表2】その3
【表2】その4
【0077】
【発明の効果】上述したように、本発明の直接ポジハロ
ゲン化銀写真感光材料は、極めて迅速な処理に適し、し
かも高感度で、かつコントラストが良好で、かつカブリ
(最低濃度)が少ない画像が得られるという効果を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/485 G03C 1/035

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の少なくとも一方の面上に、少なく
    とも1層の直接ポジハロゲン化銀乳剤層を有する直接ポ
    ジハロゲン化銀写真感光材料において、該直接ポジハロ
    ゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が実質的に感度及び/
    または階調の異なる2種以上のハロゲン化銀乳剤を含有
    し、かつ、該ハロゲン化銀乳剤のそれぞれの粒子表面積
    に占める(111)面の割合を重量比で加重平均した値
    が50%以上であり、更に該ハロゲン化銀乳剤のそれぞ
    れの沃化銀含有率の重量比で加重平均した値が5モル%
    以下であり、更に該ハロゲン化銀粒子はあらかじめカブ
    リを付与されていることを特徴とする直接ポジハロゲン
    化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】全処理時間が20秒以上60秒未満で自動
    現像機処理されるものであることを特徴とする請求項1
    記載の直接ポジハロゲン化銀写真感光材料。
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