JP2856844B2 - オフセツト印刷機における版胴 - Google Patents

オフセツト印刷機における版胴

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    • B41F13/10—Forme cylinders
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    • B41C1/10—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme
    • B41C1/1091—Forme preparation for lithographic printing; Master sheets for transferring a lithographic image to the forme by physical transfer from a donor sheet having an uniform coating of lithographic material using thermal means as provided by a thermal head or a laser; by mechanical pressure, e.g. from a typewriter by electrical recording ribbon therefor
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Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、有利には熱伝導法により、オフセット印刷
機において版像を直接に形成するための版胴に関する。
［従来の技術］ 上記のような版胴が、DE−C2 32 48178号明細書か
ら公知である。この明細書によれば、版像を直接に形成
するために、熱伝導シートが版胴を擦過案内される。熱
伝導シートの、版胴に向いた面は、熱又は電熱に敏感な
被覆層から成っている。熱伝導シートの、版胴とは反対
の裏面に配置された画点伝達ユニットによるエネルギー
供給によって、上記被覆層から成分が溶解する。溶解し
た成分は版胴に伝達され、この版胴上に固着される。し
かし、この場合特に、熱が、アルミニウム製の版胴上面
を介して比較的迅速に伝導されるので、被覆層成分の伝
達に必要なエネルギー量が比較的大量になってしまう、
といった欠点が生じる。
［発明が解決しようとする課題］ 本発明の課題は、画点伝達ユニットにより供給される
エネルギー量が、著しく減少されるような版胴を提供す
ることにある。
［課題を解決するための手段］ 上記課題は、本発明によればはじめに述べた胴におい
て、版胴が透光性のシリンダジャケットを有しており、
シリンダジャケットの内面へ向かう少なくとも１つの照
射源が、上記版胴の内部に配置されていることによって
解決されている。
［作用及び効果］ 上記手段によれば、版胴内部からのエネルギーも付加
的に版胴表面へ供給される。このようなエネルギー供給
によって、版胴表面が予熱され、かつ熱伝導過程が促進
され、かつ印字を行う新油性の画素がベーキングされる
かもしくは光化学的に版胴に固着される。その反面、有
利には画素を版胴に固着させる固着層もしくは画素が、
軟化、気化、分解及び燃焼されて消去される。さらに、
照射源が版胴内部に配置されるので、熱伝導ユニットに
必要なスペース以外の付加的なスペースは、版胴の外周
部には必要ない。その結果、インキ着けローラ、水着け
ローラ及びゴム胴のために充分で自由なスペースが、版
胴の外周部には残される。
本発明のさらに有利な構成は、請求項２以下に記載し
た通りである。
［実施例］ 次に図示の実施例につき本発明を説明する。
第１図には、オフセット印刷機における版胴１だけが
示されている。版胴１で直接に版像を形成するための熱
伝導ユニットが、版胴１に当付けられている。この熱伝
導ユニットは、２つのローラ2,3の間に繰出される熱伝
導シート４と、熱伝導シート４の裏面（即ち胴１とは反
対側の面）に当付けられる画点伝達ユニット５とから形
成されている。さらに、インキ着けローラ、水着けロー
ラ及びゴム胴が上記版胴１に当付けられるが、これらは
本発明にとって重要ではないので、図示されていない。
熱伝達シート４の、版胴１に接する面は、熱もしくは
電熱に敏感な被覆層、即ち親油性物質から成っている。
それに対して、熱伝導シート４の、画点伝達ユニット５
に向いた支持層は、高い熱伝導性を有している。また、
版胴１の表面は、親水性の特質を有している。
画点伝達ユニット５が、有利には多列状に配置されて
エネルギーを伝達する複数の部材６を介して、熱伝導シ
ート４の支持層と接触している。部材６は、例えば加熱
部材、ピン状電極又は半導体レーザとして形成すること
ができる。次に行われるべき印刷過程時に、インキが、
部材６の配置された版胴１の範囲へ転写されねばならな
い場合には、上記部材６は、画点伝達ユニット５に伝達
されたデジタル式の画点情報に応じて、正確に作動す
る。部材６によるエネルギー供給によって、画点に相応
する、極めて小さな粒子７が、熱伝導シート４の被覆層
から溶解して、版胴１上に載置される。さらに、溶解し
た粒子７は版胴１の表面上で凝固して、これらの粒子７
の有する親油性の特質によって、この表面上にインキ転
写範囲を形成する。概略的に示すため、粒子７は図面で
は著しく拡大して示してある。
本発明によれば、版胴１が透光性のシリンダジャケッ
トを有しており、シリンダジャケットの内面へ向かう少
なくとも１つの照射源８が、版胴１の内部に配置されて
いる。第１図では、シリンダジャケットがガラスセラミ
ックスから製作されており、照射源８が赤外線放射ラン
プとして形成されている。照射源８の裏側（即ち照射方
向とは反対側）に設けられた反射体９によって、シリン
ダジャケットの所定の周範囲へ向かって熱放射線が照射
される。熱伝導ユニットが外側から当付けられる周範囲
において、上記熱放射線は部材６の作動を助成してい
る。言いかえれば、版胴内部からの熱放射によって熱伝
導シート４の被覆層が予熱されるので、被覆層成分の溶
解に必要な残りのエネルギーだけが、部材６によって被
覆層に伝達されればよくなる。その結果、版像形成過程
が著しく促進される。
第２図に示された構成は、版胴11の外部に配置された
部材に関しては第１図による構成とほぼ等しくなってい
る。熱伝導ユニットは、２つのローラ12,13の間に繰出
される熱伝導シート14と、熱伝導シート14の裏側に当付
けられる画点伝達ユニット15とから形成されており、画
点伝達ユニット15の複数の部材16は、デジタル式の画点
情報に応じてそれぞれ作動するようになっている。部材
16により熱伝導シート14に伝達されたエネルギーに応じ
て、熱伝導シート14の、版胴11に向いた被覆層から粒子
17が溶解し、版胴11の表面上に載置される。
第１図による実施例とは違って、第２図による実施例
では、複数の照射源18,19,20及び21が、透光性表面を有
する版胴11の内部に配置されている。
上記複数の照射源のうちで第１の照射源18が向かう、
版胴11のシリンダジャケット内面の周範囲は、版胴11の
回転方向で見ると、熱伝導ユニットが外側から当付けら
れる範囲よりも前方に位置している。照射源18は版胴11
の表面を予熱しなければならないが、そのためには赤外
線又は可視光線のどちらを照射してもよい。
第２の照射源19が向かう、版胴11のシリンダジャケッ
ト内面の周範囲は、熱伝導ユニットが外側から当付けら
れる範囲である。照射源19は、部材16により供給され
る、粒子17の溶解に必要なエネルギーを著しく減少させ
なければならないが、そのために赤外線又は可視光線の
どちらを照射してもよい。
第３の照射源20が向かう、版胴11のシリンダジャケッ
ト内面の周範囲は、版胴11の回転方向で見ると、熱伝導
ユニットが外側から当付けられる範囲よりも後方に位置
している。熱伝導シート４の被覆層を成す親油性物質の
種類に応じた、溶剤の排除と重合体の架橋とベーキング
とによる粒子17の硬化は、上記照射源20によって行わ
れ、もしくは助成される。従って、照射源20は、必要に
応じて赤外線又は可視光線又は紫外線のいずれかを照射
することができる。
印刷過程の終了後における粒子17の除去が、第４の照
射源22によって行われ、もしくは助成される。この場
合、赤外線による液化及び気化と、軟化又は直接の昇華
と、版胴11に当付けられるドクタ22による引続くかき落
としとによって、粒子17は除去することができる。ま
た、版胴11における版像の消去は、版像を形成する方法
とは無関係に行われ、有利には版胴内部に配置された照
射源によって行われ、もしくは助成される。版像の形成
は、インキジェットプリンタに類似した印字ヘッドによ
っても行うことができる。
さらに、版胴表面は、電磁波によってエネルギーを供
給されてもよい。熱伝導シートに使用される親油性物質
の種類に応じて、上述した種類の照射源が、本発明によ
る照射源とは異なる形式で有利に組合わされてもよい。
照射源の配置の反射鏡、反射体、ブラインド又はマス
クの配置とによって、放射線が適当に集束又は制御され
る（スリット、面、光路の変向及び外側及び内側からの
同時の放射など）。さらに、放射作用は版胴の全表面に
わたって行われてもよく、又は版胴表面の一部だけにわ
たって行われてもよい（後者の場合、版像は部分的に消
去される）。
版胴は、有利にはガラス又はガラスセラミックス（例
えばセラン）から製作されており、版胴表面は所定のあ
らさ、つまり、Rz＝（２…10）/1000mmの十点平均あら
さを有している。
表面及び縁部範囲もしくは容積において永続的に親水
性の版胴を製作するために、版胴を成すガラス溶融体に
添加物を添加したり、後処置を施すことができる（例え
ば化学的／熱的な拡散、蒸着及びイオンインプランテー
ションなど）。
ガラス又はガラスセラミックス製の版胴を使用するこ
とにより、以下の利点が得られる：即ち、放射線がほぼ
邪魔されずにシリンダジャケットを通過して、熱伝導シ
ートから溶解した粒子を加熱する。それにもかかわら
ず、シリンダジャケットは、外側から金属製の版胴へ熱
効果が及ぼされる場合よりも低温に保たれる。さらに、
ガラス及びガラスセラミックスは熱伝導率が小さく（そ
れによって、版胴のエネルギー損失がわずかとなる）、
かつ小さな熱膨張係数しか有しておらず（それによっ
て、版胴の形状安定性が大きくなり、緊張による版胴の
亀裂傾向が小さくなる）、かつ大きな耐熱性を有してい
る（それによって、版像が高温時にも良好に消去され
る）。
本発明による版胴は、同出願人による特許出願38 40
793.0号明細書に記載された方法と関連して使用され
得る。この方法によれば、まず、粒子形状の昇華可能な
物質を、後から塗布しようとする親油性物質のための固
着もしくは溶解層として版胴へ塗布する。版胴内部から
の放射線によって、この固着もしくは溶解層へは直接に
作用を及ぼすことができる。従って、版像を消去するた
めには、例えば固着もしくは溶解層が、赤外線によって
極めて容易に分解される。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明による版胴の２つの実施例を示すもので、 第１図は第１実施例を示す、１つの照射源を有する版胴
の横断面図、第２図は第２実施例を示す、複数の照射源
を有する版胴の横断面図である。 １……版胴、2,3……ローラ、４……熱伝導シート、５
……画点伝達ユニット、６……部材、７……粒子、８…
…照射源、９……反射体、11……版胴、12,13……ロー
ラ、14……熱伝達シート、15……画点伝達ユニット、16
……部材、17……粒子、18,19,20,21……照射源、22…
…ドクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−125534（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−111054（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−3028（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭51−29408（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B41C 1/00 - 1/18 B41F 7/02 B41F 13/10

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】オフセット印刷機において版像を直接に形
    成するための版胴において、版胴（1;11）が透光性のシ
    リンダジャケットを有しており、シリンダジャケットの
    内面へ向かう少なくとも１つの照射源（8;18,19,20,2
    1）が、上記版胴（1;11）の内部に配置されていること
    を特徴とする、オフセット印刷機における版胴。
  2. 【請求項２】シリンダジャケットがガラスから製作され
    ている、請求項１記載の版胴。
  3. 【請求項３】シリンダジャケットがガラスセラミックス
    から製作されている、請求項１記載の版胴。
  4. 【請求項４】シリンダジャケットの外面が親水性の特質
    を有している、請求項１から３までのいずれか１項記載
    の版胴。
  5. 【請求項５】複数の照射源（18,19,20,21）が設けられ
    ている、請求項１から４までのいずれか１項記載の版
    胴。
  6. 【請求項６】上記照射源（8;18,19,20,21）のうちで少
    なくとも１つの照射源が、熱放射線（赤外線）を照射す
    る、請求項１から５までのいずれか１項記載の版胴。
  7. 【請求項７】上記照射源（8;18,19,20,21）のうちで少
    なくとも１つの照射源が、可視光線を照射する、請求項
    １から６までのいずれか１項記載の版胴。
  8. 【請求項８】上記照射源（8;18,19,20,21）のうちで少
    なくとも１つの照射源が、放射光線（紫外線）を照射す
    る、請求項１から７までのいずれか１項記載の版胴。
  9. 【請求項９】上記照射源（8;18,19,20,21）のうちで少
    なくとも１つの照射源が、電磁波を照射する、請求項１
    から８までのいずれか１項記載の版胴。
  10. 【請求項１０】照射源（8;19）が、外側から熱伝導ユニ
    ットの当付けられるシリンダジャケットの内面範囲へ向
    かっている、請求項１から９までのいずれか１項記載の
    版胴。
  11. 【請求項１１】照射源（20）が、外側から熱伝導ユニッ
    トの当付けられるシリンダジャケットの内面範囲より
    も、版胴（11）の回転方向で見て後方の、シリンダジャ
    ケットの内面範囲へ向かっている、請求項１から10まで
    のいずれか１項記載の版胴。
  12. 【請求項１２】照射源（18）が、外側から熱伝導ユニッ
    トの当付けられるシリンダジャケットの内面範囲より
    も、版胴（11）の回転方向で見て前方の、シリンダジャ
    ケットの内面範囲へ向かっている、請求項１から11まで
    のいずれか１項記載の版胴。
  13. 【請求項１３】照射源（21）が、少なくとも補助的に版
    像を消去するために使用される、請求項１から12までの
    いずれか１項記載の版胴。
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