JP2855712B2 - 微細懸濁重合方法 - Google Patents

微細懸濁重合方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プラスチゾル形成したとき良好な貯蔵安定
性(粘度変化の少ない)を示すことのできる塩化ビニル
系重合体を得る微細懸濁重合方法に係る。
[従来の技術] プラスチゾル形成可能な(ペースト用)塩化ビニル系
重合体は、通常、水溶性の重合開始剤を用いた乳化重合
法、または塩化ビニル単量体に溶解する重合開始剤いわ
ゆる油溶性重合開始剤を用い、塩化ビニルまたは塩化ビ
ニルとこれに共重合可能な混合物を水性媒体中で機械的
に微細、分散させた(均質化処理した)後重合する微細
懸濁重合法により製造されている。このうち、後者の微
細懸濁重合法により製造される塩化ビニル系重合体は、
ゲル化・溶融性が良好であるため、例えばビニル手袋、
人形、食品模型等の成形分野に多く使用されている。
しかしながら、微細懸濁重合法により製造された塩化
ビニル系重合体は、上述の通り溶融性が良好であるとい
う特徴を有している反面、これを可塑剤と混合してプラ
スチゾルにした場合、ゾルの貯蔵安定性が劣るためにゾ
ル粘度が経時的に増大し、取り扱い性が低下したり、更
にはゾルとしての機能を果たさなくなる等の問題点を有
していた。この傾向は、溶剤を分散媒に使用するオルガ
ノゾルでも同様である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者は、プラスチゾルまたはオルガノゾル(以下
単にプラスチゾルという)での貯蔵安定性の良好な塩化
ビニル系重合体を製造する方法について鋭意検討してい
たところ、塩化ビニル系重合体の製造時に、塩化ビニル
単量体に溶解しかつ塩化ビニル単量体を増粘するような
化合物を添加して微細懸濁重合を行うことにより、塩化
ビニル系重合体の溶融性等の特性を損うことなく粘度の
経時変化が少ない重合体を得うことができることを見い
出し本発明に到達した すなわち、本発明の目的は、貯蔵安定性の良好なプラ
スチゾルとなる重合体を得ることのできる塩化ビニル単
量体の微細懸濁重合方法を提供するにある。
[課題を解決するための手段] しかして、本発明の要旨とするところは、乳化剤を含
有する水性媒体中で油溶性重合開始剤を含む塩化ビニル
または塩化ビニルとこれに共重合可能なコモノマーとの
混合物を微細懸濁重合する方法において、均質化処理を
施こす前の重合系に塩化ビニルに溶解する部分ケン化ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリエステ
ル、炭素原子数12以上の高級アルコール及び炭素原子数
15以上の高級脂肪酸のうちの少なくとも1種(以下「高
分子量物質」という)を添加しておくことを特徴とする
微細懸濁重合方法及び該方法によって得られた塩化ビニ
ル系重合体を種子とした塩化ビニルの播種重合方法にあ
る。
本発明方法を詳細に説明する。
本発明の微細懸濁重合方法に用いられる単量体は、塩
化ビニルまたは塩化ビニルとこれに共重合可能なコモノ
マーとの混合物である。コモノマーとしては、例えば、
アクリロニトリルのような不飽和ニトリル類、アクリル
酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシ
エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2
−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピルのようなアクリル酸、メタクリル酸のエステル
類、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコ
ン酸ジイソプロピル、イタコン酸ジオクチルのようなイ
タコン酸エステル類、酢酸ビニル等のビニルエステル
類、塩化ビニリデン、芳香族ビニル化合物等が挙げら
れ、これらの1種または2種以上を使用してもよい。こ
れらコモノマーの含有量は、塩化ビニル系重合体30重合
%以下、特に10重量%以下の範囲であるのが望ましい。
油溶性重合開始剤は、例えばアゾビスイソブチロニト
リル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ラウ
ロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレー
ト等の単量体に可溶のすなわち油溶性であることが必要
である。また、、これら重合開始剤は亜鉛酸ナトリム
ウ、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、アス
コルビン酸、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレ
ート等の還元剤を併用しレドックス系重合開始剤として
もよい。勿論重合開始剤は、油溶性であれば上述のもの
に限定されるものではない。油溶性重合開始剤の使用量
は、その活性酸素の含有量にもよるが単量体の0.01〜2
重量%、好ましくは0.03〜1重量%の範囲である。後述
する播種重合の種子として用いる重合開始剤の残存する
塩化ビニル系重合体を製造する場合には一般に0.5〜1
重量%の範囲にしておけばよい。
また、重合に用いる乳化剤としては、高級アルコール
硫酸エステルアルカル金属塩(アンモニウム塩)、アル
キルベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩(アンモニウム
塩)、高級脂肪酸アルカリ金属塩(アンモニウム塩)、
等の公知の乳化剤の1種、または2種以上の組合せ、を
挙げることができる。乳化剤の使用量は、単量体100重
量部当り0.1〜3重量部、好ましくは0.3〜1重量部の範
囲が好適である。
微細懸濁重合の際、重合系に添加する高分子量物質
は、塩化ビニルに可溶であるものである。該高分子量物
質は一般に塩化ビニルに溶解してその粘度を増大させる
性質を有する。具体的には、部分ケン化ポリ酢酸ビニ
ル、ポリアクリル酸エステル、ポリエステル、あるいは
炭素原子数12以上の高級アルコール、炭素原子数15以上
の高級脂肪酸などの高分子量物質が挙げられ、これらの
少なくとも1種が使用される。特に部分ケン化ポリ酢酸
ビニルが好ましい。高分子量物質の使用量は、単量体10
0重量部に対し0.01〜1重量部、好ましくは0.02〜0.3重
量部の範囲が一般的である。使用量がこの範囲よりも少
ないと十分な効果を期待し難く、一方この範囲を越えて
大量に使用しても効果の増大は認められず逆に異常反応
の生起等反応への影響、得られた塩化ビニル系重合体表
面への吹き出し(ブリード、ブルーム等)などが懸念さ
れる。
本発明の微細懸濁重合法を実施するには、高分子量物
質すなわち塩化ビニルを増粘する作用をなす物質は、均
質化処理開始前の任意の時期に重合系に添加される。例
えば水、塩化ビニルの仕込時またはその前後に、乳
化剤、重合開始剤、その他の重合助剤の添加と同時また
はその前後に単独で、予め塩化ビニルと混合する溶剤
に溶解しておいて仕込むまたは塩化ビニルそのものに
溶解しておいて仕込む等の方法があるが、いずれにして
も高速剪断力による均質化処理前に添加が終了しておけ
ばよい。その後、微細懸濁重合は、それ自体公知の方法
で実施される。このようにして製造された微細懸濁重合
ラテックスはそのまま噴霧乾燥して塩化ビニル系重合体
が分離される。
また、重合体粒子中に油溶性重合開始剤が残留するよ
うに製造された塩化ビニル系重合体のラテックスは、そ
れを種子重合体として乳化剤を含有する水性媒体中で塩
化ビニルまたは塩化ビニルとそれに共重合可能なコモノ
マーとの混合物に添加し、二段目の重合反応、いわゆる
播種重合を行うことができる。播種重合は、通常の乳化
重合法でよい。乳化剤は、一段目の重合反応で採用され
たものがそのまま使用できる。二段重合後のラテックス
から噴霧乾燥等の方法によって塩化ビニル系重合体が分
離される。該重合体が前記微細懸濁重合法によって製造
された塩化ビニル系重合体と同様に貯蔵安定性改良の効
果が認められる。
本発明の微細懸濁重合法等によって製造された塩化ビ
ニル系重合体のゾル状態での貯蔵安定性が改良される理
由は必ずしも明確ではないが、塩化ビニルに可溶な高分
子量物質が塩化ビニルの粘度を増加させ、高速剪断力を
作用させて均質化した際、塩化ビニルの液滴径が従来の
均質化の時よりも大きくなり、延いては重合体の平均一
次粒子径も大きくなって粒子総表面積が減少し、可塑剤
と混合したときに可塑剤に対する重合体接触面積が減る
ことによるものと考えられる。また、増粘作用のある高
分子量物質の中でも部分ケン化ポリ酢酸ビニルが特に好
ましい理由は、重合阻害作用がなく、また生成する塩化
ビニル径重合体との相溶性も良好であり、ブリード等の
問題を起す虞れがないことによるものと推察される。
本発明方法によって製造された塩化ビニル系樹脂から
プラスチゾルを調製する場合、可塑剤、安定剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤、着色剤、離
型剤等通常プラスチゾルの調製鬨に使用される添加剤と
共に均一に混合される。
可塑剤としては、例えばフタル酸ジ−n−ブチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
スル(DOP)、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジイ
ソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸オクチルデ
シル、フタル酸ブチルベンジル、イソフタル酸ジ−2−
エチルヘキシル、または炭素数11〜13程度の高級アルコ
ールのフタル酸エステル等のフタル酸系可塑剤、トリメ
リット酸ジ−n−オクチル−n−デシル、トリメリット
酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリイソ
デシル、トリメリット酸トリ−n−オクチル等のトリメ
リット酸系可塑剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、アジピン酸ジ−n−デシル、アジピン酸ジイソデシ
ル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸
ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂肪
酸エテル系可塑剤、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2
−エチルヘキシル、リン酸−2−エチルヘキシルジフェ
ニル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル系可塑
剤、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ
化トール油脂肪酸−2−エチルヘキシル等のエポキシ系
可塑剤または液状のエポキシレジン等があげられ、これ
らは、1種または2種以上を混合して使用する。その使
用量は塩化ビニル系樹脂100重量部当り30〜200重量部の
範囲が好ましい。
安定剤は、塩化ビニル系重合体用安定剤として公知
の、鉛系、バリウム−亜鉛系、カルシウム−亜鉛系、マ
グネシウム−亜鉛系、カルシウム−バリウム系、カドミ
ウム−バリウム系、バリウム−亜鉛−すず系、カドミウ
ム−バリウム−亜鉛系、有機すず系、その他の安定剤が
使用可能である。
これらの安定剤の使用量としては、塩化ビニル系重合
体100重量部に対し、0.1〜5重量部、好ましくは0.15〜
3重量部である。その含有割合が少なすぎると熱安定性
が不足し、また好適量以上使用しても、添加量に見合っ
た効果の増加は得られず、経済的でない。
[発明の効果] 本発明方法は、均質化処理する前に塩化ビニルに高分
子量物質を添加するだけで、従来の微細懸濁重合法によ
って製造された塩化ビニル系重合体の粒径よりも大きな
粒径の重合体を得ることができ、該重合体または該重合
体を粒子として二段重合して得られた塩化ビニル系重合
体はプラスチゾルまたはオルガノゾル状態での経時的粘
度変化が小さく、貯蔵安定性が極めて良好であり、また
溶融性も従来の微細懸濁重合によって得られた重合体と
同等の物性を有する。
[実施例] 次に本発明を実施例にて更に詳述するが、本発明はそ
の要旨を越えない限り、以下の実施例によって限定され
るものではない。
なお、実施例中に記載された「部」及び「%」は、重
量基準によった。
また、塩化ビニル系重合体の評価は次の通りである。
粘度安定性 評価対象レジン100部、DOP60部をホバート・ミキサー
で混合・ゾル化して得たプラスチゾルを東京計器(株)
製のB8H型粘度計(Brookfield Viscometer)の50rpmに
て粘度を測定する(B50(init)とする)。
このゾルを40℃と恒温チャンバー中に保存し、3日後
に再度粘度を同様にして測定する(B50(3D)とす
る)。この両者の比(B50(3D)/B50(init))を、AI
(Aging Index)として粘度安定詠の指標とする。
ゲル化性 評価対象レジン100部、DOP60部、安定剤(Ca−Zn)3
部をケミ・スターラにて攪拌・混合し、得られたゾルを
真空脱泡・熟成した上で径20mmのガラス管に所定量入
れ、これを100℃の油浴にて加熱しながら東京計器
(株)製のB8R型粘度計(#7スピンドル使用)にて粘
度を測定する。粘度と加熱時間をグラフ化し、粘度の値
が1,600poiseになる時間をゲル温度としてゲル化性の尺
度とする。
一次粒子径 ラテックス状態での生成塩化ビニル系重合体の平均粒
子系は、島津製作所(株)製の粒径分布測定装置SA−CP
3にて測定を行った。
実施例1 攪拌機を備えた容積200の予備混合槽に脱イオン水8
0kg、ラウロイルパーオキサイド(LOP)150g、ラウリル
硫酸ナトリムウ400g、ラウリルアルコール200g及び塩化
ビニル単量体に可溶の部分ケン化ポリ酢酸ビニル(日本
合成化学(株)製ゴーセファイマーL7514、重合度650、
ケン化度30%)12gを添加し、次いで予備混合槽を脱気
し塩化ビニル単量体60kgを添加し撹拌しながら35℃に保
持した。均一に撹拌後、乳化機(ホモジナイザー)を使
用し微細分散しながら予め脱気しておいた撹拌機を備え
た容器200の反応槽を移送した。
分散液の移送完了後、反応槽の温度を55℃に昇温し公
知の方法で重合を行った。得られたラテックス中の重合
体粒子の平均粒径は1.8μであった。
重合反応によって得られたラテックスを、20メッシュ
金網で濾過した後、調整用の非イオン界面活性剤を0.5p
hr添加した上で、小型噴霧乾燥機(Niro社製、Producti
on−Minorタイプ)を用いて乾燥した。さらにこの乾燥
レジンをハンマーミルで処理し、塩化ビニル重合体を得
た。該重合体を評価対象レジンとした。
実施例2 高分子量物質として重合度500、ケン化度25%の部分
ケン化ポリ酢酸ビニル30gを使用し、また開始剤として
アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルを使用した以
外は実施例1と同様に微細懸濁重合反応を行った。ラテ
ックス中の塩化ビニル重合体の平均粒径は2.1μであっ
た。
実施例3 高分子量物質としてステアリルアルコールを120g使用
した以外は、上記実施例1と同様に微細懸濁重合反応を
行った。ラテックス中の塩化ビニル重合体の平均粒径は
1.4μであった。
比較例1 部分ケン化ポリ酢酸ビニルを添加しないこと以外は、
上記実施例1と同様にして重合反応を実施した。ラテッ
クス中の塩化ビニル重合体の平均粒径は0.7μであっ
た。
比較例2 比較例1と同様に、上記実施例2における高分子量物
質を使用しないことを除いては、実施例2と同様に微細
懸濁重合反応を行った。生成ラテックス中のポリ塩化ビ
ニルの平均粒子系は0.8μであった。
実施例4 撹拌機を備えた容器200の予備混合槽にイオン交換
水100kg、ラウロイルパーオキサイド600g、ラウリル硫
酸ナトリウム400g、ラウリルアルコール200g及び塩化ビ
ニル単量体に可溶の部分ケン化ポリ酢酸ビニル(日本合
成化学(株)製ゴーセファイマーL7514、重合度650、ケ
ン化度30%)30gを添加し次いで予備混合槽を脱気し塩
化ビニル単量体60kgを添加し攪拌しながら35℃に保持し
た。均一に攪拌後、乳化機(ホモジナイザー)を使用し
微細液滴に分散しながら予め脱気しておいた攪拌機を備
えた容積200の反応槽に移送した。分散液の移送完了
後、反応槽の温度を昇温し公知の方法で重合を行った。
得られたラテックス中の種子重合体粒子の平均粒径は2.
0μ、固形分濃度19%であった。
上記のようにして調整した粒子重合体を用いて二段目
の重合を次のように行った。
攪拌機を備えた容積200の重合槽に脱イオン水80k
g、種子重合体ラテックス5kg(固形分換算)、0.05%塩
化第二銅水溶液200g、炭酸水素ナトリウム20gを仕込ん
だ後脱気して塩化ビニル単量体20kgを仕込み、温度を50
℃に昇温した後、予め溶解しておいたピロ亜硫酸ナトリ
ウムの0.5%水溶液を少量ずつ重合槽へ連続的に添加し
重合を開始した。ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を添加開
始後、一定の反応速度で反応するようにその添加量を調
整した。
重合が始まって反応率約7〜8%のところから、総量
40kgの塩化ビニル端量体を8kg/hrの割合で添加を開始し
た。更に重合率が10%に達したときから、重合終了まで
の間、乳化剤として別途調製してあったドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムの約8%水溶液(計5)を1
/hrの割合で連続的に添加した。重合槽の圧力が50℃
における塩化ビニルの飽和圧から1.5kg/cm2降下したと
きに重合を停止し、未反応モノマーを回収した。ラテッ
クス中の塩化ビニル重合体の平均粒径は2.9μであり、
ラテックスの安定性は良好であった。また、反応収率は
80%であった。
比較例3 実施例4において高分子量物質を添加せずに種子重合
体の調製を行った以外は実施例4と同様にして重合反応
を試みた。種子重合体の平均粒径は0.7μ、これを用い
てシード重合を行って得られたラテックスの平均粒径は
1.2μであった。
上述の実施例、比較例より得られた塩化ビニル系重合
体について評価を加え、その結果を第一表にまとめて示
した。
これらの実施例、比較例で認められる通り、本発明の
方法により微細分散時に塩化ビニル単量体に可溶な高分
子量物質を添加することにより、製造された塩化ビニル
系重合体は、そのゲル化性を損なうことなく、プラスチ
ゾル状態での貯蔵安定性が改良できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乳化剤を含有する水性媒体中で油溶性重合
    開始剤を含む塩化ビニルまたは塩化ビニルとこれに共重
    合可能なコモノマーとの混合物を微細懸濁重合する方法
    において、均質化処理を施す前の重合系に塩化ビニルを
    溶解する部分ケン化ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
    ステル、ポリエステル、炭素原子数12以上の高級アルコ
    ール及び炭素原子数15以上の高級脂肪酸のうちの少なく
    とも1種を添加しておくことを特徴とする微細懸濁重合
    方法。
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