JP2855219B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用のベルト式無段変速機において電子
的にセカンダリ圧制御および変速制御する制御装置に関
し、詳しくは、比例電磁減圧弁式で直動のプライマリ制
御弁を用いたプライマリ圧の制御に関する。
〔従来の技術〕
この種の無段変速機は、入力側のプライマリプーリに
プライマリ圧をかけ、出力側のセカンダリプーリにセカ
ンダリ圧をかけて、両プーリに巻付けられたベルトに押
付力を付与する。そしてセカンダリ圧は、伝達トルクに
対しベルトスリップが生じない押付力を与えるように制
御され、プライマリ圧はベルトをプライマリプーリまた
はセカンダリプーリの方に移行して、所定の変速比を得
ることが可能な押付力に制御される。
ここで、プライマリ圧の制御弁に関して述べると、ス
ロットル開度に応じた押込力とプライマリプーリ回転数
に応じた油圧力とを対向して作用し、両者がバランスす
るようにプライマリ圧を機械的に制御する方法がある。
しかしこの方法によると、スロットル開度等の変化に対
し一義的にプライマリ圧が増減されるため、過渡時の応
答性に欠け、目標となるプライマリ圧が決定されていな
いため、最適な変速制御を行い難い。このことから、電
子化により各運転および走行条件に対し最適な変速状態
を設定し、これに基づきアクティブにプライマリ圧を制
御する傾向にある。
そこで、プライマリシリンダのプライマリ圧を定める
油量は変速比の関数であり、油量を時間微分した流量は
変速速度と変速比との関数になる点に着目し、変速パタ
ーンに基づく目標変速比と実変速比との偏差等により変
速速度を算出する。そしてこの変速速度に応じたデュー
ティ比の信号をデューティソレノイド弁に出力して、パ
ルス状の制御圧が生じ、この制御圧を制御弁に作用して
流量制御し、目標変速比に実変速比が追従するように変
速制御するものが本件出願人により提案されている。し
かるにこの方法によると、変速比がセカンダリ圧とプラ
イマリ圧との2つの圧力により決定されるにもかかわら
ず、これらの関係が制御に取り入れられていないため、
操作量の大きさによっては変速比のハンティングが生じ
たり、ホイールのロック,スリップ等の異常時の制御が
複雑化する。また、デューティソレノイド弁の制御圧回
路が必要になり、制御圧に伴う振動,騒音が生じる等の
不都合がある。このため、電気信号により直接プライマ
リ圧を可変に制御する制御弁,プライマリ圧による変速
制御系が開発されている。
そこで従来、上記無段変速機の特にプライマリ圧の電
子制御に関しては、例えば特開昭63−31533号公報の先
行技術がある。ここで、出力油圧帰還形変速油圧制御ソ
レノイドバルブを有し、コイルの電磁力と出力油圧との
バランスでスプールをストロークしてプライマリ圧を制
御することが示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記先行技術のものにあっては、三方弁形
式のバルブであってスプールがポンプ吐出口側の入口ポ
ートを閉め切ることがあり、この場合はポンプに過大な
負荷がかかって破損することがあるため、かかる構造は
好ましくない。また、出力油圧がスプールの端部に作用
する構造のため、構造が複雑化し、油圧力が大きくなっ
てコイルの電磁力,電力消費も増大する。更に、コイル
の電気信号が断線等で遮断すると、スプールはドレン側
に位置してプライマリ圧が生じなくなり、ベルトスリッ
プや急減速が生じて走行不能になる等の問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、プライマリ圧の電子制御による制御
弁は、小型で安全性が高くフェイルセーフ機能等も備え
ることが可能な無段変速機の制御装置を提供するにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の無段変速機の制御
装置は、電気信号が入力するプライマリ制御弁によりセ
カンダリ圧を減圧して、プライマリシリンダのプライマ
リ圧を制御し、上記プライマリ制御弁のスプールにスプ
リング力、プライマリ圧による油圧反力、ソレノイド電
流に応じたソレノイドの電磁力を作用し、上記ソレノイ
ドの電磁力でスプリングによる設定圧を可変にするよう
に構成する制御系において、上記プライマリ制御弁内の
スプールにプライマリ圧を作用して油圧反力が生じるよ
うに弁本体の油圧室で受圧面積の異なるランドを形成
し、ソレノイド電流に対しプライマリ圧をリニアに制御
する比例電磁減圧弁式に構成することを特徴としてい
る。
〔作用〕
上記構成に基づき、無段変速機の油圧制御系に設けら
れるプライマリ制御弁は、比例電磁減圧弁式に構成され
てソレノイド電流に対しプライマリ圧をリニアに制御す
る。そこで、電子制御系で目標プライマリ圧を算出し、
この目標プライマリ圧に応じソレノイド電流を出力する
と、プライマリ制御弁によりプライマリ圧が目標値と同
一に正確かつ最適に制御され、このプライマリ圧に基づ
いて変速制御されるようになる。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図において、ロックアップトルコン付無段変速機
の駆動系の概略について述べる。符号1はエンジンであ
り、クランク軸2がトルクコンバータ装置3,前後進切換
装置4,無段変速機5およびディファレンシャル装置6に
順次伝動構成される。
トルクコンバータ装置3は、クランク軸2がドライブ
プレート10を介してコンバータカバー11およびトルクコ
ンバータ12のポンプインペラ12aに連結する。トルクコ
ンバータ12のタービンランナ12bはタービン軸13に連結
し、ステータ12cはワンウエイクラッチ14により案内さ
れている。タービンランナ12bと一体的なロックアップ
クラッチ15は、ドライブプレート10に係合または解放可
能に設置され、エンジン動力をトルクコンバータ12また
はロックアップクラッチ15を介して伝達する。
前後進切換装置4は、ダブルピニオン式プラネタリギ
ヤ16を有し、サンギヤ16aにタービン軸13が入力し、キ
ャリア16bからプライマリ軸20へ出力する。そしてサン
ギヤ16aとリングギヤ16cとの間にフォワードクラッチ17
を、リングギヤ16cとケースとの間にリバースブレーキ1
8を有し、フォーワードクラッチ17の係合でプラネタリ
ギヤ16を一体化してタービン軸13とプライマリ軸20とを
直結する。また、リバースブレーキ18の係合でプライマ
リ軸20に逆転した動力を出力し、フォワードクラッチ17
とリバースブレーキ18の解放でプラネタリギヤ16をフリ
ーにする。
無段変速機5は、プライマリ軸20に油圧シリンダ21を
有するプーリ間隔可変式のプライマリプーリ22が、セカ
ンダリ軸23にも同様に油圧シリンダ24を有するセカンダ
リプーリ25が設けられ、プライマリプーリ22とセカンダ
リプーリ25との間に駆動ベルト26が巻付けられる。ここ
で、プライマリシリンダ21の方が受圧面積が大きく設定
され、そのプライマリ圧により駆動ベルト26のプライマ
リプーリ22,セカンダリプーリ25に対する巻付け径の比
率を変えて無段変速するようになっている。
ディファレンシャル装置6は、セカンダリ軸23に一対
のリダクションギヤ27を介して出力軸28が連結し、この
出力軸28のドライブギヤ29がファイナルギヤ30に噛合
う。そしてファイナルギヤ30の差動装置31が、車軸32を
介して左右の車輪33に連結している。
一方、無段変速機制御用の油圧源を得るため、トルク
コンバータ12に隣接してメインオイルポンプ34が配設さ
れ、このメインオイルポンプ34がポンプドライブ軸35に
よりコンバータカバー11に連結して、常にエンジン動力
によりポンプが駆動されて油圧が生じるようになってい
る。ここで無段変速機4では、油圧が高低の広範囲に制
御されることから、オイルポンプ34は例えばローラベー
ン式で吸入,吐出ポートを複数組有して可変容量型に構
成されている。
次いで、油圧制御系として無段変速機制御系について
述べる。
先ず、オイルパン40と連通するオイルポンプ34からの
油路41がセカンダリ制御弁50に連通して所定のセカンダ
リ圧Psが生じており、このセカンダリ圧Psが油路42によ
りセカンダリシリンダ24に常に供給される。セカンダリ
圧Psは油路43を介してプライマリ制御弁60に導かれ、油
路44によりプライマリシリンダ21に給排油してプライマ
リ圧Ppが生じるように構成される。
セカンダリ制御弁50は、デューティ信号による圧力制
御方式であり、弁本体51にスプール52が挿入され、スプ
ール52の一方にスプリング53,ブッシュ54を介してセン
サシュー55が連結して、変速比に応じたスプリング力を
付与する。また、スプール52のスプリング53と反対側の
ポート51cには、油路45のセカンダリ圧Psが作用する。
一方、油路41のセカンダリ圧Psが導かれるデューティソ
レノイド弁56を有し、制御ユニット70からのデューティ
信号に応じセカンダリ圧Psを元圧として制御圧Pcが生じ
ており、この制御圧Pcが油路46によりポート51dを介し
てスプール52に作用する。こうして、スプリング力に対
するセカンダリ圧Psと制御圧Pcとの関係により、スプー
ル52がストロークしてポート51aのオイルをドレンポー
ト51bにドレンし、所定のセカンダリ圧Psに調圧するよ
うに構成される。
プライマリ制御弁60は、比例電磁減圧弁の直動式であ
り、弁本体61に段付のスプール62が挿入され、スプール
62の一方にスプリング63が付勢される。また、比例ソレ
ノイド64の電磁力により突出する方式のプランジャ65が
スプール62の他方に連結し、スプリング荷重と共に設定
圧を可変するようになっている。スプール62は、スプリ
ング63側に油路43のポート61bを開閉する大径のランド6
2aを、比例ソレノイド64側にドレンポート61cを開閉す
る小径のランド62bを有し、油路44と連通する油圧室61a
で両ランド62a,62bにプライマリ圧Ppが作用する。そし
てランド62aによりセカンダリ圧Psを導入し、ランド62b
によりプライマリ圧Ppをドレンして減圧することで、所
定のプライマリ圧Ppが生じるようになっている。
これにより、スプリング63のスプリング力Fpに対し、
比例ソレノイド64の押付力FAPとランド62a,62bとの受圧
面積差ΔSに作用するプライマリ圧Ppの反力が対向し、
両者がバランスするように減圧する。そこで、この場合
のバランス式を示すと以下のようになる。
FAP+Pp・ΔS=Fp また、押付力FAPは、ソレノイド電流Ipに比例するた
め FAP=K・Is (Kは比例定数) になり、従って次式が成立する。
Pp=(Fp−K・Ip)/ΔS 以上により、ソレノイド電流Ipに対し押付力FApは、
第3図(a)のように比例関係になり、プライマリ圧Pp
は、第3図(b)のように反比例関係になる。従って、
ソレノイド電流Ipの零の場合にプライマリ圧Ppは、最大
値(Fp/ΔS)になってフェイルセーフ機能を備えてお
り、ソレノイド電流Ipの増大に応じプライマリ圧Ppが1
対1の関係でリニアに減じる特性になる。このため、制
御ユニット70から目標プライマリ圧に対し、ソレノイド
電流の操作量をこの特性マップで定めて比例ソレノイド
64に出力すれば良いことになる。
なお、オイルポンプ34は可変容量型であり、セカンダ
リ制御弁50のドレン側の油路47には常に比較的高い潤滑
圧が生じる。そこでこの潤滑圧が、トルクコンバータ1
2,前後進切換装置4,ベルト24の潤滑部等に供給されるよ
うに回路構成されている。
第2図において、電子制御系について述べる。
先ず、プライマリ制御系について述べると、プライマ
リプーリ回転数センサ71,セカンダリプーリ回転数セン
サ72,エンジン回転数センサ73およびスロットル開度セ
ンサ74を有する。そして制御ユニット70において、プラ
イマリプーリ回転数センサ71,セカンダリプーリ回転数
センサ72のプライマリプーリ回転数Np,セカンダリプー
リ回転数Nsは実変速比算出部75に入力し、実変速比i
を、i=Np/Nsにより算出する。この実変速比iとスロ
ットル開度センサ74のスロットル開度θおよびシフト位
置センサ75からのシフト位置は目標プライマリプーリ回
転数検索部76に入力し、i−θの関係で目標プライマリ
プーリ回転数NPDを定める。目標プライマリプーリ回転
数NPDとセカンダリプーリ回転数Nsは目標変速比算出部
77に入力し、目標変速比isをis=NPD/Nsにより算出す
る。こうして変速パターンをベースとして、セカンダリ
プーリ回転数Ns,実変速比i,スロットル開度θの要素で
各運転および走行条件に応じて目標変速比isが求められ
る。
ここで、プライマリ圧Ppによる変速制御について述べ
ると、実変速比iはセカンダリ圧Psとプライマリ圧Ppと
の油圧比で決まるため、Pp/Ps=f(i)が成立する。
一方、プーリとベルトの部分においてりトルクTiが例え
ば大きくなるとダウンシフトするようになり、入力トル
クTiが実変速比iに影響する。そこで、今のセカンダリ
圧Psで伝達できる最大トルク(Ps/Psu)と入力トルクTi
とのトルク比K[Ti/(Ps/Psu)]を求めると、入力ト
ルクTiの実変速比iに対する影響を常に一元化し得る。
このため油圧比Pp/Psを、実変速比iとトルク比Kとの
関数とすることで、油圧比Pp/Psを定常的に定めること
ができ。これにより今の入力トルクTiに対し、今の実変
速比iを保つのに必要なプライマリ圧Ppをセカンダリ圧
Psに対して求め得る。従って、目標変速比isに対して
は、上述の関係から目標変速比is,トルク比K,セカンダ
リ圧Psにより目標プライマリ圧Ppsが設定される。
そこで、目標変速比is,後述のセカンダリ圧制御系で
算出される入力トルクTi,セカンダリ圧Ps,各変速比の単
位トルク当りのセカンダリ圧Psuが入力する目標プライ
マリ圧設定部78を有し、目標プライマリ圧Ppsを、目標
変速比is,トルク比K,セカンダリ圧Psにより設定する。
また目標プライマリ圧設定部78にはプライマリプーリ回
転数Npが入力し、プライマリプーリ回転数Npに応じた遠
心油圧分が減少補正される。
また、プライマリ圧制御をフィードハック制御するた
め、圧力センサ79を有しており、圧力センサ79で検出さ
れる実際のプライマリ圧Ppと目標プライマリ圧Ppsとが
ソレノイド電流算出部80に入力する。そして目標プライ
マリ圧Ppsと実際のプライマリ圧Ppとの差ΔP(=Pps−
Pp)を求め、これに応じてソレノイド電流Ipに修正を加
えて駆動部81を介して比例ソレノイド64に出力するよう
になっている。
続いて、セカンダリ圧制御系について述べる。
先ず、スロットル開度θ,エンジン回転数Neが入力す
るエンジントルク算出部83を有し、θ−Neのトルク特性
によりエンジントルクTeを推定する。またトルクコンバ
ータ入,出力側のエンジン回転数Ne,プライマリプーリ
回転数Npはトルク増幅率算出部84に入力し、速度比n
(Np/Ne)に応じたトルク増幅率tを定め、これらエン
ジントルクTe,トルク増幅率tは入力トルク算出部85に
入力して入力トルクTiを、Ti=Te・tにより算出する。
一方、実変速比iは必要セカンダリ圧設定部86に入力
し、単位トルク伝達に必要なスリップ限界のセカンダリ
圧Psuを求め、単位トルク伝達に必要なスリップ限界の
セカンダリ圧Psu,入力トルクTiが目標セカンダリ圧算出
部87に入力して目標セカンダリ圧Pssを、Pss=Ti・Psu
により算出する。また、目標セカンダリ圧算出部87には
セカンダリプーリ回転数Nsが入力して、セカンダリプー
リ回転数Nsに応じた遠心油圧分等が減少補正される。
目標セカンダリ圧Pssは、デューティ比検索部88に入
力して目標セカンダリ圧Pssに応じたデューティ比Dを
求め、このデューティ信号が駆動部89を介してデューテ
ィソレノイド弁56に出力するようになっている。
次いで、かかる構成の無段変速機の制御装置の作用に
ついて述べる。
先ず、エンジン1の運転により、トルクコンバータ12
のコンバータカバー11,リヤドライブ軸35によってオイ
ルポンプ34が駆動して油圧が生じ、この油圧がセカンダ
リ制御弁50に導かれる。そこで停車時には、変速制御系
の目標変速比isが無段変速機5の機構上の最大変速比と
して例えば2.5より大きい値に設定される。このため、
目標プライマリ圧Ppsは最低になり、これに応じたソレ
ノイド電流Ipがプライマリ制御弁60の比例ソレノイド64
に入力してドレン側に動作することで、プライマリ圧Pp
は生じない。このため、セカンダリ制御弁50によるセカ
ンダリ圧Psのすべてはセカンダリシリンダ24にのみ供給
され、無段変速機5はベルト26が最もセカンダリプーリ
25の方に移行した最大変速比の低速段になる。
このとき、図示しない油圧制御系によりロックアップ
クラッチ15を解放してトルクコンバータ12に給油され
る。そこで、例えばドライブレンジにシフトすると、前
後進切換装置4のフォワードクラッチ17が給油により係
合して前進位置になる。このため、エンジン1の動力が
トルクコンバータ12,前後進切換装置4を介して無段変
速機5のプライマリ軸20に入力し、プライマリプーリ2
2,セカンダリプーリ25とベルト26とにより最大変速比の
動力がセカンダリ軸23に出力し、これがディファレンシ
ャル装置6を介して車輪33に伝達して発進可能になる。
一方、セカンダリ圧制御系では、常にエンジントルク
Teが推定されており、トルク増幅率t,各実変速比iに応
じた単位トルク当りのセカンダリ圧Psuが設定され、こ
れに基づき目標セカンダリ圧Pssが算出れている。そこ
でアクセル踏込みの発進時に、エンジントルクTe,トル
ク増幅率t,単位トルク当りのセカンダリ圧Psuの値がい
ずれも多くなって目標セカンダリ圧Pssが高く設定され
ると、これに応じたデューティ信号がデューティソレノ
イド弁56に入力して所定の制御圧が生じる。そしてこの
制御圧が、セカンダリ制御弁50のスプール52に作用して
ドレン量を減じるのであり、こうしてセカンダリ圧Psは
高く制御される。そして変速開始して単位トルク当りの
セカンダリ圧Psuの値が減じ、ロックアップクラッチ15
の係合でt=1になり、さらにはエンジントルクTe自体
も小さくなると、目標セカンダリ圧Pssが低く設定さ
れ、これに基づきセカンダリ圧Psが低下制御される。こ
うして、常に伝達トルクに対しベルトスリップしない最
小限のプーリ押付力を確保するように最適制御される。
かかるセカンダリ圧Psは、プライマリ制御弁60に導か
れてプライマリシリンダ21にプライマリ圧Ppが生じ、こ
のプライマリ圧Ppにより変速制御するのであり、これを
以下に述べる。
先ず、発進時に目標変速比isが最大変速比iL(例えば
2.5)より大きい値の場合は、目標プライマリ圧設定部7
8で目標変速比is,トルク比Kおよび油圧比Pp/Psのマッ
プにより目標プライマリ圧Ppsが最低レベルに設定され
る。そしてこの目標プライマリ圧Ppsに応じた大きいソ
レノイド電流Ipがプライマリ制御弁60の比例ソレノイド
64に流れ、電磁力によりスプール62の押付力を増し、設
定圧を低く定める。このため、スプール62のランド62b
により多く減圧され、プライマリ圧Ppが最低に制御され
る。次いで、運転および走行条件によりis<2.5の変速
開始条件が成立し、目標変速比isが順次小さくなると、
目標プライマリ圧Ppsが徐々に高いレベルに設定され、
これに伴いソレノイド電流Ipは減少する。そこでプライ
マリ制御弁60で、比例ソレノイド64による押付力が減じ
て設定圧を高くするようになり、これによりプライマリ
圧Ppは順次高く制御されて、ベルト26はプライマリプー
リ22の方に移行し、変速比の小さい高速段にアップシフ
トする。そして目標変速比isが最小変速比iH(例えば0.
5)に達すると、目標プライマリ圧Ppsは最高レベルに設
定され、ソレノイド電流Ipが最も小さくなってプライマ
リ制御弁60の設定圧を最大にすることで、プライマリ圧
Ppは最高に上昇して最小変速比iHの状態を保つ。また、
アクセル踏込み,車速低下により目標変速比isが増大す
ると、目標プライマリ圧Ppsが低レベルに設定され、こ
れに伴いプライマリ圧Ppは多く減圧されて低下し、ベル
ト26は再びセカンダリプーリ25の方に移行してダウンシ
フトする。
一方、このとき入力トルクTiが変化すると、目標プラ
イマリ圧設定部78で目標プライマリ圧Ppsが、目標変速
比isに応じたレベルで更にトルク比Kにより増減され
る。即ち、入力トルクTiの増大でダウンシフト傾向にな
ると、目標プライマリ圧Ppsが増大補正されてそれを修
正する。こうして、第4図のような最大変速比iL,最小
変速比iHの変速全域で、プライマリ圧Ppに基づきアップ
シフトまたはダウンシフトして変速制御される。
ここで、プライマリ圧Ppが目標値に対してずれると、
プライマリ圧制御弁60で油圧室61aの油圧反力によりス
プリング63の設定圧が変化して修正され、こうして自己
フィードバック作用する。また走行中にソレノイド電流
Ipが断線等で遮断されると、プライマリ制御弁60の設定
圧はスプリング63で決まる最大値となり、プライマリ圧
Ppが最大に制御されてベルトスリップを防止する。この
とき、変速比は最小の高速段になり、逆の最大変速比に
急減速しないようにフェイルセーフされる。更にホイー
ルロック等の異常時には、その直前の目標変速比isに応
じた目標プライマリ圧Ppsでプライマリ圧Ppを一定にし
て、変速状態を固定し得る。
第5図において、本発明の第2の実施例について述べ
ると、これはソレノイドが吸引式の場合である。そこで
プライマリ制御弁60は、スプール62の比例ソレノイド64
側に大径のランド62aが、スプリング63側に小径のラン
ド62bが設けられて、油圧反力を比例ソレノイド64の方
向に作用する。また、比例ソレノイド64のプランジャ65
のスプール62と反対側には他のスプリング66が付勢され
る。
従ってこの実施例では、押付力FAPに対し、スプリン
グ63の力Fpと油圧反力Pp・ΔSとが対向してバランスす
るように減圧される。また押付力FAPは、スプリング66
の力F0に対し、電磁力K・Ipを減算したものになり、以
下のバランス式が成立する。
Fp+Pp・ΔS=FAP FAP=F0−K・Ip これにより、プライマリ圧Ppはソレノイド電流Ipに対
し1対1の関係になり、ソレノイド電流Ipが零の場合に
プライマリ圧PpDが最大になって同様にフェイルセーフ
機能を有する。
第6図において、本発明の第3の実施例について述べ
ると、これはセカンダリ制御弁50′も比例電磁リリーフ
弁の直動式に構成したものである。そこでセカンダリ制
御弁50′は、弁本体51′に挿入されてスプール52′にス
プリング53′が付勢され、比例ソレノイド54′のロッド
55′が対向して連結し、スプール52′に小径,大径のラ
ンド52′a,52′bが形成される。そしてスプリング53′
のスプリング力Fsに対し、セカンダリ圧Psの油圧反力Ps
・ΔSと、ソレノイド電流Isによる電磁押付力K・Isと
が対向し、両者がバランスするように調圧する。そこで
この場合のバランス式を示すと、 K・Is+Ps・ΔS=Fs になる。
従って、このセカンダリ制御弁50′でもセカンダリ圧
Psはソレノイド電流Isによりリニアに制御され、フェイ
ルセーフ機能も具備する。なお、電子制御系のセカンダ
リ圧制御系では、目標セカンダリ圧Pssに対しソレノイ
ド電流Isが上述のバランス式で設定されることは勿論で
ある。
こうして、この実施例では、セカンダリ圧Psが比例式
のセカンダリ制御弁50′によりポンプ吐出圧を調圧して
制御される。そしてこのセカンダリ圧Psを同じ比例式の
プライマリ制御弁60で減圧して、プライマリ圧Ppが制御
される。
以上、本発明の実施例について述べたが、これのみに
限定されない。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明によれば、 無段変速機で変速制御するプライマリ圧電子制御系に
おいて、プライマリ制御弁が比例電磁減圧弁式に構成さ
れ、セカンダリ圧を減圧する方式であるから、プライマ
リ圧の異常上昇等の不都合を生じない。
さらに、プライマリ制御弁はソレノイドの電磁力でス
プリングによる設定圧を直接変化する構成であるから、
制御用油圧回路が不要になり、オイルポンプ容量,ポン
プロスを低減し得る。また、デューティソレノイド弁も
不要になり、振動,騒音を生じなくなる。
さらにまた、プライマリ制御弁は自己フィードバック
作用を有するので、安定して油圧制御し、断線時のフェ
イルセーフ機能によりベルトスリップや急減速を防止し
得る。
また、比例式のプライマリ制御弁であるから、電子制
御系で算出された目標プライマリ圧に対するソレノイド
電流の設定が容易化し、フィードバック制御も容易化す
る。
またさらに、電子制御系では目標変速比,入力トルク
に応じセカンダリ圧に対して必要な目標プライマリ圧が
設定され、これに基づきプライマリ制御弁を比例的に動
作することで、プライマリ圧を常に最適に定めることが
でき、変速制御の収束性等が向上する。
そして、第3の実施例ではセカンダリ制御弁も比例電
磁リリーフ弁式のため、油圧制御系が大幅に簡素化し、
制御系も簡素化すると共に精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無段変速機の制御装置の実施例を示す
全体構成図、 第2図は電子制御系のブロック図、 第3図(a),(b)はプライマリ制御弁の特性図、 第4図はプライマリ圧による変速特性図、 第5図はプライマリ制御弁の第2の実施例を示す断面
図、 第6図は比例ソレノイド式のセカンダリ制御弁およびプ
ライマリ制御弁を用いた実施例を示す図である。 5……無段変速機、21……プライマリシリンダ、24……
セカンダリシリンダ、41,42,43……セカンダリ圧油路、
44……プライマリ圧油路、50……セカンダリ制御弁、60
……プライマリ制御弁、62……スプール、63……スプリ
ング、64……比例ソレノイド、70……制御ユニット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気信号が入力するプライマリ制御弁によ
    りセカンダリ圧を減圧して、プライマリシリンダのプラ
    イマリ圧を制御し、上記プライマリ制御弁のスプールに
    スプリング力、プライマリ圧による油圧反力、ソレノイ
    ド電流に応じたソレノイドの電磁力を作用し、上記ソレ
    ノイドの電磁力でスプリングによる設定圧を可変にする
    ように構成する制御系において、 上記プライマリ制御弁内のスプールにプライマリ圧を作
    用して油圧反力が生じるように弁本体の油圧室で受圧面
    積の異なるランドを形成し、ソレノイド電流に対しプラ
    イマリ圧をリニアに制御する比例電磁減圧弁式に構成す
    ることを特徴とする無段変速機の制御装置。
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