JP2854629B2 - 車両のエンジン出力制御装置 - Google Patents

車両のエンジン出力制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車両のエンジン出力制御装置に関し、特
に、排気通路面積をエンジン回転数に基づいてモータで
変化させることにより排気ガスの流れを制御する排気制
御弁に異常が発生した場合にエンジン出力を抑制するよ
うにしたものに関する。
〔従来の技術〕
一般に自動車や自動二輪車の車体構造は車両の性能を
十分引き出すことができ、しかもできるだけ快適な走行
状態を保持できるよう創意工夫して設計されており、ま
たこのような性能の発揮や良好な走行状態の保持のため
に種々の機器が搭載されている。
その1つの例として、近年、自動車や自動二輪車で
は、良好な排気特性を得るため、排気管の途中に排気制
御弁を設け、その開度をエンジン速度に応じて変化させ
るようにした排気制御装置がある。これは排気管内を伝
播し排気制御弁により反射されて逆行する正の圧力波
と、排気管の開放端において発生し排気管内を逆流する
負の圧力波とを組み合わせることにより、排気を促進さ
せるようにしたものであり、これら正,負の圧力波の波
長がエンジン速度により変化することから、排気制御弁
の開度をエンジン速度に対応して変化させることによ
り、常に良好な排気特性を得るものである。
また他の例として、2サイクルエンジンで、排気ポー
トの開タイミングを可変とするために、排気制御弁を排
気ポートの上縁付近に設け、これをサーボモータで開閉
又はスライドさせるようにした排気制御装置も公知であ
る。この場合、高速時に排気ポートの開タイミングを早
く、低速時に遅くするようにサーボモータを制御するこ
とにより、高速時の出力増大と低速時の不整燃焼の防止
を図るものである。
ところで上記排気制御弁は、エンジン回転数に応じて
開度を変化させるものであるから、エンジン回転数に所
定値以上の変化がない場合は、同一開度に保持される。
そのため例えば、高速連続走行を続けた場合、排気ガス
の高熱及び排気ガス中のカーボン付着等により、その動
きが悪くなる等の異常が生じるおそれがある。上記排気
制御弁にこのような異常が生じると、設計仕様通りの性
能を発揮させることができない。例えば上述の正,負の
圧力波の組み合わせを利用する装置では、異常発生によ
りエンジン速度に応じた弁開度の調整が行われなくなる
と、両圧力波を良好に組み合わせることができず、却っ
て排気特性を悪化させ、排気制御弁に関連する車両搭載
機器に過度の負担がかかったり走行感を悪化させたりす
る問題がある。また上記2サイクルエンジンの場合で
も、排気ポートの開タイミングが不適正となり、出力ロ
スや不整燃焼を招くこととなり、排気制御弁及びその関
連部品の負担増大、走行感の悪化ということになる。
また排気制御弁が故障したままの状態で高速走行を続
けると、その故障状態の悪化や正常な部品の故障を誘発
するという問題もある。
そこで、本件発明者等はすでにこのような問題の対策
として、車両構成部品や車両搭載機器の異常を検出し、
高速状態では、その異常を運転者に知らせるとともに、
エンジンを失火させて低速状態に至らせることにより、
上記部品の異常状態の悪化や正常な車両構成部品,搭載
機器の故障誘発を回避するようにしたものを開発してい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このようにエンジンの失火によりエン
ジン速度を高速側から低速側に移行するようにした場
合、エンジン出力の急激な変化により不連続な速度変化
を伴うこととなり、特に高速走行状態では運転者の走行
感が大きく損なわれるという欠点があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされた
もので、高速走行状態での異常発生時、運転者の走行感
を損なうことなく、エンジン速度を低速側に移行させる
ことができる車両のエンジン出力制御装置を得ることを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る車両のエンジン出力制御装置は、排気
通路の面積をエンジン回転数に基づいてモータで変化さ
せることにより排気ガスの流れを制御する排気制御弁の
異常状態を検知する異常状態検知手段と、車速又はエン
ジン回転数を検出する速度検出手段と、異常状態検知出
力を受けかつ上記速度検出出力が設定値より大きい時、
エンジン出力制御信号を出力する制御信号出力手段と、
該エンジン出力抑制信号を受けたとき失火率を段階的に
増加することによりエンジン出力を段階的に低下させる
エンジン出力抑制制御を行い、該エンジン出力抑制制御
を行っている状態で上記異常状態検知出力が解除された
とき上記失火率を段階的に減少することにより該エンジ
ン出力抑制制御を段階的に解除するエンジン出力制御手
段とを備えたことを特徴としている。
〔作用〕
この発明においては、排気制御弁の異常状態の検知出
力を受けかつ車速又はエンジン回転数の検出出力が設定
値より大きい時、エンジン出力制御手段で失火率を段階
的に増加することによりエンジン出力を段階的に目標値
まで低下させる出力抑制制御を行うようにしたから、エ
ンジン出力の変化は徐々に低減されていくこととなり、
運転者の走行感を損なうことなく、エンジン速度を高速
側から低速側に移行させることができる。
また、上記失火による出力抑制動作中に排気制御弁の
異常状態が解消された場合には、上記失火率を段階的に
減少することにより出力抑制を解除するようにしたの
で、この場合にも運転者の走行感を損なうことがない。
〔実施例〕
以下この発明の実施例を図について説明する。
第1図〜第5図は本発明の一実施例による車両のエン
ジン出力制御装置を説明するための図であり、第1図は
該制御装置の全体構成を示すブロック図、第2図は該制
御装置に採用したCPUのブロック構成図、第3図は上記
制御装置の一部として車両に搭載された排気制御装置を
説明するための模式図、第4図及び第5図は上記制御装
置の動作フロー及び動作タイミングを説明するための図
である。
第1図において、1はエンジン出力を制御する制御回
路ユニットである。該制御回路ユニット1は電源回路7,
駆動回路8,スイッチ回路9,波形整形回路10,及びCPU11を
備え、これらの回路により排気系及び点火系の制御、そ
の他吸気系,燃料供給系の制御等を行っている。
すなわち上記波形整形回路10は、エンジン回転数速度
センサ3からの回転数信号を受け、これを波形整形して
回転パルス信号aを上記CPU11に出力する。駆動回路8
は該CPU11から駆動制御信号Bを受け、排気系の制御機
器のサーボモータユニット2を駆動する。このサーボモ
ータユニット2は直流サーボモータ2aと該モータ2aの回
転角度を検出するポテンショメータ2bとから構成されて
いる。また上記スイッチ回路9はCPU11からの点火制御
信号Cを受け、イグニッションコイル4を介して点火プ
ラグ5を点火させる。さらに上記電源回路7はバッテリ
6の電源を所定電圧に変換して上記各回路7〜10及びCP
U11に供給している。そして上記CPU11は上記回転パルス
信号a及びサーボモータユニット2からのフィードバッ
ク信号,つまりポテンショメータ2bからの回転角度信号
d、さらにはその他の運転状態に関する信号xを受け、
これらの入力信号に応じて上記駆動制御信号Bや点火制
御信号Cを出力している。
詳述すれば、上記CPU11は排気系,点火系及びこれら
以外の運転系,例えば吸気系や燃料供給系の制御を行う
ようプログラムされている。つまり第2図に示すように
速度検出手段M1,排気系サーボモータユニット2の駆動
制御手段M2,運転状態制御手段M3,異常状態検知手段M4,
失火制御信号出力手段(抑制信号出力手段)M5,及びス
イッチ制御手段(エンジン出力制御手段)M6から構成さ
れている。そして上記手段M1,M2と上記駆動回路8とに
より上記排気系の制御部が、また上記手段M1,M3〜M6と
スイッチ回路9とより点火系の制御部が構成されてい
る。
上記速度検出手段M1は波形整形回路10がエンジンの回
転に同期して出力する回転パルス信号aに対するエンジ
ン速度信号Aを出力するものである。また、上記駆動制
御手段M2は該速度信号Aを受け、上記駆動回路8を駆動
制御してサーボモータ2aを後述する排気制御弁16を最適
開度(目標開度)θに設定する構成となっている。また
運転状態制御手段M3は、上記速度信号Aに加えて、エン
ジン温度,ノッキングの有無等の運転状態を示す種々の
情報入力xを受け、その運転状態に対する最適の点火タ
イミングや吸気量,燃料供給量等を求め、これらに対応
する点火情報信号G及び吸気・燃料情報信号Hを出力す
る。さらに上記異常状態検知手段M4はポテンショメータ
2bの回転角度信号dと駆動制御手段M2の出力Bとを受
け、サーボモータ2aが異常であるか否かを判断し、異常
である場合は異常状態検知信号Eを出力する構成となっ
ている。
そして失火制御信号出力手段M5は上記速度検出手段M1
の出力と異常状態検知手段M4の出力とを受け、該手段M4
の出力に異常状態検知信号Eが有り、かつエンジン速度
が所定回転数Nより大きいと判断した時には、失火実行
制御信号(エンジン出力抑制信号)F1を出力し、一方そ
の後上記手段M4の出力に異常状態検知信号Eがなくな
り、かつエンジン速度が所定回転数Nより大きく、失火
制御が行われていると判断した時には、失火解除制御信
号F2を出力する。また上記手段M5はそれ以外の時,つま
りエンジン回転速度が所定回転数Nより小さく、失火制
御が行われていない時には信号を出力しない。
またスイッチ制御手段M6は上記失火実行制御信号F1を
受け、失火実行信号C1をスイッチ回路9に出力して第4
図に示すように点火プラグの段階的な失火制御を実行
し、失火解除制御信号F2を受けた時には、失火解除信号
C2をスイッチ回路9に出力して第5図に示すような点火
プラグの段階的な失火制御の解除を行うよう構成されて
いる。なお該スイッチ制御手段M6は上記失火制御信号出
力手段M5の出力がない時には、上記運転状態制御手段M3
の点火情報信号Gに基づく点火制御信号Cをスイッチ回
路9に出力して、通常の点火制御を行う。
次に上記制御装置の一部として車両に搭載された排気
制御弁装置12aを第3図(a)を用いて説明する。図に
おいて、12は4サイクル多気筒エンジンであり、各気筒
からの各排気管13の下流端は集合部14にて合流してお
り、該集合部14に排気マフラ15が接続されている。そし
て排気ガスは各排気管13を介して上記集合部14に導か
れ、さらに排気マフラ15を通って排出されるようになっ
ている。
また上記集合部14には排気通路面積を変える排気制御
弁16が設けられており、この排気制御弁16は弁軸18に側
面視円弧状の断面を有する弁体17を固着したものであ
る。この弁軸18の外方突出部には弁側プーリ19aが固定
されている。この弁側プーリ19aは上記サーボモータ2a
に結合された駆動プーリ19bとワイヤ20によって連結さ
れ、両プーリ19a,19bが一体となって回動するようにな
っている。これによりサーボモータ2aの駆動により排気
通路面積が制御できるようになっている。
次に動作について説明する。
このようなエンジンの出力制御装置では、通常の運転
状態では、エンジンの回転数,エンジン温度,ノッキン
グの有無等の運転状態に応じて、最適な点火タイミング
及び排気制御弁の角度が設定されるとともに、吸気量や
燃料供給量等の設定も行われ、これらに基づいた運転状
態の制御により車両は低速状態から高速状態に渡って最
適な走行状態に維持される。
すなわちCPU11では、運転状態に基づき運転状態制御
手段M3の点火情報信号Gによりスイッチ制御手段M6が点
火制御信号Cを上記スイッチ回路9に出力するととも
に、速度検出手段M1の出力Aにより駆動制御手段M2が駆
動回路8に駆動信号Bを出力する。これにより点火プラ
グ5では最適タイミングで点火が行われ、また排気制御
弁16ではその角度がサーボモータ2aにより最適値に設定
される。また運転状態制御手段M3からの吸気・燃料情報
信号Hにより吸気系や燃料供給系も最適な運転状態に制
御される。このような運転状態の制御により車両は良好
な走行状態に維持される。
一方、異常状態,例えば車両搭載機器である排気制御
弁装置12aに異常が発生し、これが正常に作動しなくな
った場合、高速状態では、上述の段階的な失火制御が行
われることとなる。
すなわちこのような異常が発生すると、上記CPU11は
ポテンショメータ2bからのサーボモータ2aの角度信号d
と駆動回路8の制御信号Bとから異常状態検知手段M4に
より異常状態であることを検出し、異常状態検出信号E
を失火制御信号出力手段M5に出力する。この場合CPU11
では回転数センサ3からのエンジン回転数情報(回転数
パルス信号a)が速度検出手段M1を介して速度信号Aと
して失火制御信号出力手段M5に入力されており、該速度
信号Aに基づく実際のエンジン回転速度Nが該手段M5で
の設定速度NTより大きい時、該手段M5は失火制御実行信
号F1をスイッチ制御手段M6に出力する。
これによりCPU11はスイッチ制御手段6から失火実行
信号C1を上記スイッチ回路9に出力し、第4図(a)の
失火実行フローに示すように失火率Lを段階的に増加さ
せることとなる。ここでは失火率Lは第4図(b)に示
すように時間Tの経過とともに0〜100%まで20%毎に
5段階設定し、これらを第1〜第5失火率L1〜L5として
いる。なおL0は失火率0%である。
以下、この失火実行動作を説明する。
このフローは異常状態検知手段M4で異常状態が検出さ
れた時点(時刻T0)でスタートする。そしてステップS1
では失火制御信号出力手段M4による実際エンジン回転速
度Nと設定速度NTとの比較が行われる。この結果実際エ
ンジン回転速度Nの方が小さい場合には、ステップS2で
失火率Lが0%に設定され、プログラムはスタートに戻
ることとなり、実質的に失火制御は行われない。
一方実際エンジン回転速度Nの方が大きい場合は、プ
ログラムはステップS3に進む。つまり、スイッチ制御手
段M6が失火実行制御信号F1を受けて実質的に失火制御が
実行される。このステップS3では、上記時刻T0からの経
過時間Tが第1の時間帯(T0≦T<T1)内にあるか否か
が判断される。「イエス」の場合は、ステップS4に移行
し、失火率Lは第1失火率L1(20%失火)に設定され、
スタートに戻る。また「ノー」の場合はステップS5に進
む。
ここでは、経過時間Tが第2の時間帯(T1≦T<T2
にあるかどうかが判断される。この時間帯にある場合は
ステップS6で失火率Lが第2失火率L2(40%失火)に設
定され、スタートに戻る。この時間帯にない場合はステ
ップS7で、経過時間Tが第3時間帯(T2≦T<T3)にあ
るかどうかが判断され、「ノー」の場合にさらにステッ
プS9へ移行し、また「イエス」の場合はステップS8で失
火率Lを第3失火率L3(60%失火)に設定変更してスタ
ートに戻る。
上記ステップS9では、経過時間Tが第4時間帯(T3
T<T4)にあるか否かの判断がなされ、「ノー」の場合
は失火率Lを第4失火率L4(80%失火)に、「イエス」
の場合には第5失火率L5(100%失火)に設定変更し
て、いずれの場合もスタートに戻る。
そして、実際エンジン回転数Nはこのような動作フロ
ーに基づくエンジンの段階的な失火制御により、設定値
NT以下に減速される。この状態ではプログラムはステッ
プS1,2のループを出ることができず、実質的に失火制御
は停止する。この場合、運転者が異常に気づかないでア
クセル開度を高速状態のままにしていても、実際エンジ
ン回転速度Nが設定値NTを超えると直ぐに上記失火制御
が行われるため、実際エンジン回転速度Nは結局のとこ
ろ設定値NT付近に落ち着くこととなる。
ところで、このような失火制御の実行状態で、上記排
気制御弁装置12aが異常状態から正常状態に復帰した場
合には、異常状態検知手段M4は異常状態検知信号Eの出
力を停止するので、失火制御信号出力手段M5は実際エン
ジン回転速度Nが設定速度NTより大きい時には失火解除
制御信号F2を出力することとなる。そしてスイッチ制御
手段M6はこの失火解除制御信号F2を受け、失火解除信号
C2をスイッチ回路9に出力する。これにより今度は第5
図(a)に示す失火解除フローに基づいて失火制御が解
除されることとなる。ここでは失火率L0〜L5は上記復帰
時刻t0を基準として第5図(b)に示すように変化す
る。
以下、この失火解除動作を説明する。
このフローは異常状態検知手段M4で異常状態から正常
状態への復帰が検出された時点(時刻t0)でスタートす
る。そしてステップR1では失火制御信号出力手段M5によ
る実際エンジン回転速度Nと設定速度NTとの比較が行わ
れる。その結果実際エンジン回転速度Nの方が小さい場
合は、ステップR2で失火率Lが0%に設定され、プログ
ラムはスタートに戻ることとなり、実質的に失火解除は
行われない。なお、この場合はエンジン回転数が低いの
で失火率Lを0%としても支障はない。
一方実際エンジン回転速度Nの方が大きい場合は、プ
ログラムはステップR3に進む。すなわち、スイッチ制御
回路M6が失火解除制御信号F2を受けて実質的に失火制御
の解除が実行される。このステップR3では、上記時刻t0
からの経過時間tが第5の時間帯(t0≦t<t1)内にあ
るか否かが判断される。「イエス」の場合は、ステップ
R4に移行し、失火率Lは第4失火率L4(80%失火)に設
定され、スタートに戻る。また「ノー」の場合はさらに
失火率Lを減少側に設定変更するステップに移行する。
つまり上記経過時刻tが第6の時間帯t1≦t<t2,第7
の時間帯t2≦t<t3のそれぞれに対して含まれるか否か
の判断を行い、「イエス」の場合は第6,第7時間帯に対
してそれぞれ第3,第2失火率L3(60%失火),L2(40%
失火)を設定してスタートへ戻る。また、「ノー」の場
合はさらに失火率Lを減少させるステップに移行する。
そしてステップR5に達するとここでは、経過時間tが
第8の時間帯t3≦t<t4に含まれるかどうかを判断し、
含まれる場合は、ステップR6で失火率Lを第1失火率L1
(20%失火)に設定変更しスタートに戻る。含まれない
場合は、この失火解除フローは完了し、失火解除動作は
終了する。
このように本実施例では、サーボモータ2aの駆動制御
信号Bとポテンショメータ2bの角度信号dにより該排気
制御装置12aの異常状態を検出し、実際エンジン回転速
度Nが設定値NTより大きい時、コンピュータ(CPU)に
よりエンジンの失火制御を行うようにしたので、排気制
御装置12aが異常の状態のまま高速走行することを回避
でき、これにより該排気制御装置等に関連のある車両の
構成部品や搭載機器等に過度の負担がかかるのを防止で
きるとともに、高速走行・エンジン高回転による排気ガ
スの状態悪化を防止できる。このため他の車両搭載機器
等への故障の伝播を防ぐことができ、また燃費の悪化等
も防止できる。
また失火制御は失火率を段階的に低下させて行ってい
るので、急激な速度変化がなく、つまりエンジン出力が
徐々に低減されていくこととなり、運転者の走行感を損
なうことがない。この失火率の段階的な制御はプログラ
ムの変更のみで実現できるので、コストアップを招くこ
ともない。
さらに車両の一部に警報装置等を配設し、これを上記
CPU11の異常状態検知信号Eにより制御可能に構成すれ
ば、搭乗員に車両搭載機器等に異常があったことを知ら
せることができる。
また、上記実施例では、車両搭載機器として4サイク
ルエンジンの排気制御装置12aを示したが、これは第3
図(b)に示すように、2サイクルエンジンの排気ポー
ト上縁部に排気制御弁を設けて排気タイミングを制御す
る排気タイミング制御装置12bであってもよい。簡単に
その構成を示すと、この排気タイミング制御装置12b
は、シリンダ23の排気ポート23aの上縁部に排気制御弁1
7を配設し、該排気制御弁17の弁軸の外方突出部に固着
されたプーリ19bとサーボモータユニット2のプーリ19a
とをワイヤ20で一体動作するように連結してなり、これ
によりサーボモータの制御により排気タイミングの制御
を行えるようになっている。なお、ここで第3図(a)
と同一符号は同一のものを示している。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明に係る車両のエンジン出力制御
装置によれば、排気制御弁の異常状態を検知する異常状
態検知手段を設けるとともに、車速又はエンジン回転数
を検出する速度検出手段を設け、上記異常状態検知出力
を受けかつ上記速度検出出力が設定値より大きい時、エ
ンジン出力抑制信号をエンジン出力制御手段に出力し、
該制御手段で失火率を段階的に増大することによりエン
ジン出力を段階的に目標値まで低下させる出力制御を行
うようにしたので、高速走行状態での異常発生時、運転
者の走行感を損なうことなく、エンジン速度を低速側に
移行させることができる効果がある。
また失火を行っている場合に、排気制御弁の異常が解
消された場合には、失火率を段階的に減少することによ
りエンジン出力の抑制動作を解除するようにしたので、
この場合にも運転者の走行感を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による車両のエンジン出力制
御装置を説明するためのブロック構成図、第2図は該装
置に採用したCPUのブロック構成図、第3図(a)は該
制御装置の一部を構成する車両搭載機器としての排気制
御装置を説明するための模式図、第3図(b)はその他
の車両搭載機器としての排気タイミング制御装置を示す
模式図、第4図は失火制御時の動作を示すフローチャー
ト図、第5図は失火解除時の動作を示すフローチャート
図である。 図において、1は制御回路ユニット、2はサーボモータ
ユニット、3はエンジン回転速度センサ、11はCPU、12a
は排気制御装置(車両搭載部品)、12bは排気タイミン
グ制御装置(車両搭載部品)、M1は速度検出手段、M4は
異常状態検知手段、M5は失火制御信号出力手段(抑制信
号出力手段)、M6はスイッチ制御手段(エンジン出力制
御手段)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−35827(JP,A) 特開 昭64−3216(JP,A) 特開 平1−200044(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 9/04 F02D 41/22 F02P 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気通路の面積をエンジン回転数に基づい
    てモータで変化させることにより排気ガスの流れを制御
    する排気制御弁の異常状態を検知する異常状態検知手段
    と、車速又はエンジン回転数を検出する速度検出手段
    と、異常状態検知出力を受けかつ上記速度検出出力が設
    定値より大きい時、エンジン出力抑制信号を出力する抑
    制信号出力手段と、該エンジン出力抑制信号を受けたと
    き失火率を段階的に増加することによりエンジン出力を
    段階的に低下させるエンジン出力抑制制御を行い、該エ
    ンジン出力抑制制御を行っている状態で上記異常状態検
    知出力が解除されたとき上記失火率を段階的に減少する
    ことにより該エンジン出力抑制制御を段階的に解除する
    エンジン出力制御手段とを備えたことを特徴とする車両
    のエンジン出力制御装置。
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