JP2854509B2 - 電気接続箱 - Google Patents

電気接続箱

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JP2854509B2
JP2854509B2 JP21873293A JP21873293A JP2854509B2 JP 2854509 B2 JP2854509 B2 JP 2854509B2 JP 21873293 A JP21873293 A JP 21873293A JP 21873293 A JP21873293 A JP 21873293A JP 2854509 B2 JP2854509 B2 JP 2854509B2
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健司 土屋
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Yazaki Corp
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Yazaki Sogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に搭載される
電気接続箱に関し、特に、電気接続箱の端子と電線端末
の端子とをボックス本体の端子接続部に対してボルトで
共締めする電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、実開平1−98458号公報
に記載のものと類似の電気接続箱の一例を示す。図にお
いて、1はボックス本体、3はヒューズ(ヒュージブル
リンクも含む)、5はヒューズ端子、7は電線、9は電
線端末の丸型端子、11はボックス本体の端子接続部、
13は端子締付用のボルトである。この電気接続箱で
は、まず、ヒューズ3をボックス本体1に挿入し、ヒュ
ーズの端子5と電線端末の丸型端子9とをボルト13で
端子接続部11に共締めする。
【0003】ところで、この電気接続箱では、ボルト1
3を手で仮締めした後に工具で本締めするが、作業者の
不注意により本締めをし忘れることがある。
【0004】そこで、図14に示すような締結構造を採
用することが考えられる。この締結構造は、特殊なねじ
溝を有するボルト20と、ボルト受け部材30とからな
る。ボルト20は、回転角度で約90度の範囲に、先端
からリードの非常に大きな螺旋溝22を一対形成したも
のである。ボルト受け部材30は、ボルト通し孔32付
きの前壁34と一対の側壁36とを有する断面コ字状を
なし、側壁36の後端に斜め後方に突き出した内向きの
一対の爪部38を持つ。
【0005】このボルト受け部材30にボルト20を挿
入すると、爪部38の先端に螺旋溝22が係合する。そ
してボルト20を回転させると、最初は寝た姿勢にあっ
た爪部38が螺旋溝22に沿って前壁34側に移動して
ボルト20に垂直な姿勢に立ち、それにより、側壁36
の先端側が外方に迫り出して、図示しない壁に押圧し、
その押圧反力により爪部38がボルト20の螺旋溝22
に食い込んで、ボルト20の抜けや緩みを阻止する。こ
の締結構造は、ボルト20を約90度回転させれば正規
の締結状態に締め付けることができるので、締め付けが
簡単であり、締め忘れしにくい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この締結構造
を採用しても、ボルト20を完全に締結するには、工具
が必要であり、また完全に締結してあっても、緩みを発
生する可能性があった。本発明は、上記事情を考慮し、
特別な工具を用いることなくボルトを完全に締結するこ
とができ、しかも、ボルトの緩み防止を行うことのでき
る電気接続箱を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、ヒューズの端子及び電線端末の端子等
をボックス本体の端子接続部に対してボルトで固定・接
続する電気接続箱において、前記ボルトを端子接続部に
固定すると共に、前記ボルトに係合可能な対向する一対
の爪部を有するボルト受け部材と、該ボルト受け部材を
ボルトの締結方向に押圧して完全な締結状態を保持する
保護カバーとを設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成の電気接続箱では、保護カバーにより
ボルト受け部材を押圧すると、ボルトが完全な締結状態
になり、完全な締結状態でボルト受け部材の爪部がボル
トに係合してボルトの緩みを確実に防止する。
【0009】従って、特別な工具を用いることなく、ワ
ンタッチ操作でボルトを完全な締付状態にすると共に、
この状態を保持することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】第1実施例 図1は本発明の第1実施例に係る電気接続箱の組み付け
前の状態を示す斜視図、図2は同電気接続箱の組み付け
前の要部を示す斜視図、図3は同電気接続箱のボルトの
組付け状態を示す斜視図である。これらの図中、図13
と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0012】この電気接続箱では、端子接続部11を覆
う保護カバー50と、ボルト60と、ボルト受け部材7
0とを新たに設けている。ボルト60とボルト受け部材
70と保護カバー50との関係は、図2に示すようにな
っている。
【0013】すなわち、ボルト60は、頭部62とねじ
溝を形成した軸部64とからなり、図3に示すように頭
部62が端子接続部11の支持部15に圧入等により固
定されている。
【0014】ボルト受け部材70は、ボルト通し孔72
付きの後壁74と、一対の側壁76を有する横断面コ字
状をなし、側壁76の前端に斜め前方に突き出した内向
きの一対の爪部78を形成している。対向する爪部78
の間の空間は、自由状態においてボルト60の軸部64
の径よりも小さく設定されている。
【0015】保護カバー50は、ボルト受け部材70を
包み込める大きさのもので、前面を開口した箱形に形成
されており、前方から装着可能に構成されている。保護
カバー50の後壁52には図4に示すようにボルト60
と対応する位置に斜め前方に突き出した内向きの一対の
爪部54を形成している。対向する爪部54の間の空間
は、自由状態において、ボルト60の軸部64の径より
も小さく設定されている。
【0016】つぎに、上記第1実施例の作用を説明す
る。
【0017】ヒューズ3をボックス本体1に挿入し、ヒ
ューズの端子5と電線端末の端子9とを端子接続部11
に固定されたボルト60に差し込んだ後、図5に示すよ
うにボルト受け部材70をボルト通し孔72を介してボ
ルト60に差し込み、ヒューズの端子5と電線端末の端
子9を互いに押圧した状態で、爪部78をボルト60の
軸部64に係合させる。
【0018】この状態で、保護カバー50をボルト受け
部材70を包み込むように押し込むと、図6に示すよう
に、ボルト受け部材70が更に撓んでヒューズの端子5
と電線端末の端子9を更に押圧し、この押圧反力により
爪部78がボルト60の軸部64の後方部で強固に係合
すると共に、保護カバー50の爪部54がボルト60の
軸部64に係合してヒューズの端子25と電線端末の端
子9が正規の締結状態に締め付けられる。
【0019】従って、この締結構造によれば、保護カバ
ー50をボルト受け部材70の外側から押し込むことに
より、正規の締結状態に締め付けることができるので、
締め付けが簡単であり、工具も必要とせず、締め忘れす
ることもない。また、保護カバー50によって外力によ
るボルト受け部材70の爪部78がボルト60から外れ
るのを防止でき、締め付けの緩みを防止する。
【0020】第2実施例 図7〜図9は、本発明の第2実施例を示すものである。
【0021】この実施例の電気接続箱は、上記実施例の
ボルト受け部材70の代りに図7〜図9に示すボルト受
け部材170を用いると共に、保護カバー50の代りに
図7〜図9に示す保護カバー150を用いたものであ
る。このボルト受け部材170は、両側に斜め前方に突
き出した内向きの一対の受圧部172を有する羽根形状
に形成され、中央部には斜め前方に突き出した内向きの
一対の爪部174を形成している。対向する爪部174
の間の空間は、自由状態において、ボルト60の軸部6
4の径よりも小さく設定されている。
【0022】保護カバー150は、ボルト受け部材17
0に対応する大きさのもので、一対の側壁152を有す
る箱形をなし、側壁152の前端にボルト受け部材17
0の受圧部172を押圧する押圧面154を形成すると
共に、この前端部から斜め後方に突き出す内向きの一対
の爪部156を形成している。対向する爪部156の間
の空間は、自由状態において、ボルト60の軸部の径よ
りも小さく設定されている。
【0023】この実施例では、端子接続部11に固定さ
れたボルト60にヒューズの端子5と電線端末の端子9
を差し込んだ後、図8に示すように、ボルト受け部材1
70を爪部174の空間を介してボルト60に差し込
み、ヒューズの端子5と電線端末の端子9を互いに押圧
した状態で、爪部174をボルト60の軸部64に係合
させ、続いて、保護カバー150を爪部156の空間を
介してボルト60に差し込む。この状態から、更に保護
カバー150を押し込んで押圧面154によりボルト受
け部材170の受圧部172を押圧すると、図9に示す
ように、ボルト受け部材170が撓み、この撓みによっ
て押圧力が増大してヒューズの端子5と電線端末の端子
9を更に押圧し、この押圧反力により爪部174がボル
ト60の軸部64に強固に係合すると共に、保護カバー
150の爪部156も軸部64に係合してヒューズの端
子5と電線端末の端子9が正規の締結状態に締め付けら
れる。従って、この実施例においても上記実施例と同様
の効果を奏することができる。
【0024】第3実施例 図10〜図12は、本発明の第3実施例を示すものであ
る。
【0025】この実施例の電気接続箱は、前記実施例の
保護カバー150に代りに、図10に示す保護カバー2
50を用いたものである。この保護カバー250は、ボ
ックス本体1の側面の開口を塞ぐ大きさのもので、前方
から装着可能に構成されている。保護カバー250の内
壁のボルト受け部材170の受圧部172に対応する位
置には、2本のリブ252が平行に突設されており、両
リブ252の先端には、前記受圧部172を押圧する押
圧面254が形成されている。また、保護カバー250
の側方には、ボックス本体1側のロック突起256と嵌
まるロック枠258が形成されている。
【0026】この保護カバー250を装着すると、リブ
252の押圧面254がボルト受け部材170の受圧部
172を所定の押圧力で押圧し、図12に示すように、
ボルト受け部材170が撓み、この撓みによって押圧力
が増大してヒューズの端子5と電線端末の端子9が正規
の締結状態に締め付けられる。
【0027】従って、この実施例においても、前述の各
実施例と同様の効果を奏することができる。
【0028】なお、この実施例では、保護カバー250
をボックス本体1と別体の場合を示したが、保護カバー
をヒンジで開閉するように構成してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、特別な工具を用いることなく、保護カバーによりボ
ルト受け部材を押圧するワンタッチ操作で、ボルトを完
全な締付状態にすることができ、完全な締結状態でボル
ト受け部材の爪部がボルトに係合するのでボルトの緩み
を確実に防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の組み付け前の状態を示す
斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例の組み付け前の状態の要部
を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例のボルトの組み付け状態を
示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例の保護カバーを示す斜視図
である。
【図5】本発明の第1実施例のボルトを完全に締め付け
ていない状態での、ボルト、ボルト受け部材、保護カバ
ーの関係を示す平断面図である。
【図6】本発明の第1実施例のボルトを完全に締め付け
ている状態での、ボルト、ボルト受け部材、保護カバー
の関係を示す平断面図である。
【図7】本発明の第2実施例の組み付け前の状態を示す
斜視図である。
【図8】本発明の第2実施例のボルトを完全に締め付け
ていない状態での、ボルト、ボルト受け部材、保護カバ
ーの関係を示す平断面図である。
【図9】本発明の第2実施例のボルトを完全に締め付け
ている状態での、ボルト、ボルト受け部材、保護カバー
の関係を示す平断面図である。
【図10】本発明の第3実施例の組み付け前の状態を示
す斜視図である。
【図11】本発明の第3実施例のボルトを完全に締め付
けていない状態での、ボルト、ボルト受け部材、保護カ
バーの関係を示す平断面図である。
【図12】本発明の第3実施例のボルトを完全に締め付
けている状態での、ボルト、ボルト受け部材、保護カバ
ーの関係を示す平断面図である。
【図13】従来の電気接続箱の一例を示す斜視図であ
る。
【図14】従来の電気接続箱に用いる可能性のある締結
構造の斜視図である。
【符号の説明】
1 ボックス本体 3 ヒューズ 5 端子 7 電線 9 端子 11 端子接続部 50,150,250 保護カバー 60 ボルト 70,170 ボルト受け部材 78,174 爪部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒューズの端子及び電線端末の端子等を
    ボックス本体の端子接続部に対してボルトで固定・接続
    する電気接続箱において、前記ボルトを端子接続部に固
    定すると共に、前記ボルトに係合可能な対向する一対の
    爪部を有するボルト受け部材と、該ボルト受け部材をボ
    ルトの締結方向に押圧して完全な締結状態を保持する保
    護カバーとを設けたことを特徴とする電気接続箱。
JP21873293A 1993-09-02 1993-09-02 電気接続箱 Expired - Lifetime JP2854509B2 (ja)

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JPH0773912A (ja) 1995-03-17

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