JP2854307B2 - 色識別回路 - Google Patents

色識別回路

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JP2854307B2 JP63289674A JP28967488A JP2854307B2 JP 2854307 B2 JP2854307 B2 JP 2854307B2 JP 63289674 A JP63289674 A JP 63289674A JP 28967488 A JP28967488 A JP 28967488A JP 2854307 B2 JP2854307 B2 JP 2854307B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [概要] カラー画像信号を受けて、文字部分と書式部分とを分
離する色識別回路に関し、 書式部分と重なった文字部分が確実に分離できるよう
にすることを目的とし、 カラー画像信号をHSV変換するHSV変換回路と、該HSV
変換回路のS(彩度)信号を基準レベルTSと比較して有
彩色と無彩色を識別する第1の量子化回路と、HSV変換
回路のV(輝度)信号を第1の基準レベルTV1と比較し
て文字の書式と重ならない部分を量子化する第2の量子
化回路と、HSV変換回路のV(輝度)信号を第2の基準
レベルTV2と比較して文字の書式と重なっている部分を
量子化する第3の量子化回路と、これら第2,第3の量子
化回路,の出力を受けて、前記第1の量子化回路の出力
に応じてそれぞれの量子化回路の出力を出力するか0レ
ベルを出力するかの制御を行うセレクト回路と、該セレ
クト回路の2つの出力を合成して文字識別信号として出
力する合成回路とにより構成する。
[産業上の利用分野] 本発明はカラー画像信号を受けて、文字部分と書式部
分とを分離する色識別回路に関する。
[従来の技術] 銀行業務等においては、通帳等に記入された数字及び
文字を読取る目的で、文字読取り用OCR(Optical Char
acter Reader)が用いられている。この種の文字読取
り用OCRは、パターン認識技術の向上により手書き文字
読取り用としても用いられるようになってきている。こ
の種の装置では、対象とする帳票(以下原稿という)の
文字記入枠をドロップアウトカラーで印刷していた。ド
ロップアウトカラーとは、人間の眼でははっきり区別で
きるがOCRセンサには背景の色と区別がつかない色相と
濃さをもつ色をいう。文字記入枠にこのようなドロップ
アウトカラーを用いると、OCRで読取った時の画像デー
タから文字記入枠が消えるので、文字記入枠と文字の分
離を可能としている。
第6図は従来のOCR読取部の構成例を示す図である。
原稿1内には、文字記入枠(書式)1aで囲まれた文字
(A,B,C,D)が書込まれている。図に示す例では、原稿
1を副走査方向に移動させながら、主走査方向に1ライ
ンずつ文字情報を読取る。1ラインの原稿1上のイメー
ジは、集光用レンズ2で集光され、フィルタ3によって
ドロップアウトカラーを除去した後、CCDイメージセン
サ4に入力される。このCCDイメージセンサ4は、入力
した光を電気信号に変換して出力する。この電気信号
は、続くアンプ5で所定のレベルまで増幅された後、A/
D変換器(図示せず)でディジタルデータに変換され、
ディジタルデータに対して文字認識処理等が行われる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の方法は、筆記用具(鉛筆又はボールペン)に合
わせて、ドロップアウトカラーとフィルタ3の特性を選
ぶ必要があり、ドロップアウトカラーの色によって、フ
ィルタ3を交換しなければならないという問題点があっ
た。
そこで、本発明者は伝票をカラーで読取った後、色識
別により文字と書式とを分離する方式について発明し、
出願した(特願昭63−220067号、以下先願発明とい
う)。この方法は、伝票等の原稿を3色の画像信号とし
て読取り、彩度,色相,輝度(以下H(Hue),S(Satur
ation),V(Value)で表わす)変換を行うと共に、彩度
で所定の閾値により無彩色と有彩色に分けた後、無彩色
の輝度を文字認識に用い、有彩色は予め定めた複数の閾
値で2値または色数分の多値画像として出力するもので
ある。有彩色からなる文字記入枠情報は、文字の切り出
しに用いることができる。
第7図にHSV変換後、HSV座標で背景,文字と文字記入
枠の位置する領域を示す。即ち、背景,文字は無彩色と
なるため、HSV座標で内側の円筒領域に入り、カラーの
文字記入枠は有彩色となるため、外側の中空円筒領域に
入ることになる。先願発明では、HSV変換後のこの性質
を利用し、先ずSで閾値をかけ、無彩色である文字,背
景と、有彩色である文字記入枠とを分離する。そして、
分離された無彩色からVに閾値をかけて文字と背景とを
区別する。一方、有彩色の方は伝票で用いる代表的な色
について色相を分割する閾値を第8図に示すように予め
定めておき、この閾値により予め定めた色数分の多値画
像として識別する。
第9図は先願発明の一実施例を示す構成ブロック図で
ある。原稿11上には文字記入枠11aとその中に記入され
た文字が存在している。画像処理部は、画像読取部20と
色識別部30より構成されている。画像読取部20で、原稿
11から読取った情報は、レンズL1,L2,L3及びフィルタF
1,F2,F3及びイメージセンサCCD1,CCD2,CCD3よりなる3
系統の光学系を用いて3色分の画像信号をライン単位に
読み取る。読取られた信号は、それぞれ続くアンプA1,A
2,A3で所定のレベルまで増幅された後A/D変換器ADC1,AD
C2,ADC3によりディジタルデータに変換される。そし
て、信号線l1〜l3から出力される。
色識別部30では、これら3色分の信号を受けて、HSV
変換器31でH,S,V信号に分離されて出力される。これら
信号の内、S信号は比較回路32で無彩色と有彩色とを分
離する閾値TSと比較される。該比較回路32は、例えばS
<TSならば無彩色とみて“0"を出力し、S≧TSならば有
彩色とみて“1"を出力する。
一方、V信号,H信号はそれぞれ比較回路33,34に入力
される。比較回路33に入力される閾値Tvは無彩色のう
ち、文字と背景の輝度(明度)ともいう)を区別するた
めのものであり、比較回路34に入力される閾値THは色を
区別するためのものである。閾値THは、第8図より類推
されるように、文字記入枠が1色なら区別する必要はな
い。2色なら閾値1個、3色なら閾値2個というように
する。6色ならば閾値5個というように、伝票等に用い
られる色数により閾値及び閾値の個数nを決めておく。
比較回路33は、入力したV信号情報を閾値Tvと比較
し、V信号<Tvならば文字とみて“1"として出力し、V
信号≧Tvならば背景として“0"を出力する。更に、この
出力信号は比較回路32により制御されたマルチプレクサ
35により、無彩色部分はそのまま出力されるが、有彩色
の文字記入枠の部分は該マルチプレクサ35の他方に入力
された“0"が強制的にセレクトされ、出力される。従っ
て、文字記入枠部分は、ドロップアウトカラーを用いて
読取ったのと同様に除去される。このマルチプレクサ35
の出力が、後段の文字認識部(図示せず)に与えられ
る。
比較回路34は、入力したH信号情報を前述のように予
め定められた複数個nの閾値THと比較し、H信号をn値
に多値化して出力する。例えば第8図のように6色を区
別する場合、閾値T1〜T5と比較して6値で各色が表わさ
れる。次にこの出力信号は、比較回路32により制御され
たマルチプレクサ36により有彩色の部分はそのまま出力
されるが、無彩色の文字記入枠の部分は該マルチプレク
サ36の他方に入力された“0"が強制的にセレクトされ、
合計7値の信号として出力される。そして、該マルチプ
レクサ36の出力は後段の文字記入枠参照部(図示せず)
に与えられる。
しかしながら、先願発明では文字枠(書式)からはみ
出してしまい、文字枠と重なった文字を抽出しようとす
ると文字枠に乗った文字部分が有彩色となってしまう。
このため、単に彩度で閾値をかけて2値化すると文字枠
部分は文字の欠落が生じてしまうという不具合があっ
た。第10図は文字枠からはみ出した文字の抽出の説明図
である。同図において、(イ)が原画像であり、文字枠
aから文字「あ」がはみ出している場合を示している。
この状態で、文字枠aと文字「あ」を分離するため、彩
度で閾値をかけると文字枠a部分に重なっていた文字部
分は、(ロ),(ハ)に示すように欠落してしまう。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであっ
て、書式部分と重なった文字部分を確実に分離できるよ
うにすることができる色識別回路を提供することを目的
としている。
[課題を解決するための手段] 第1図は本発明の原理ブロック図である。図におい
て、40は画像読取部(第9図の20参照)から送られてく
るカラー画像信号(RGB信号)を受けて前述したH,S,Vに
変換するHSV変換回路、41は該HSV変換回路40のS(彩
度)信号を基準レベルTSと比較して有彩色と無彩色を識
別する第1の量子化回路、42はHSV変換回路40のV(輝
度)信号を第1の基準レベルTV1と比較して文字の書式
と重ならない部分を量子化する第2の量子化回路、43は
HSV変換回路40のV(輝度)信号を第2の基準レベルTV2
と比較して文字の書式と重なっている部分を量子化する
第3の量子化回路、44はこれら第2,第3の量子化回路4
2,43の出力を受けて、前記第1の量子化回路41の出力に
応じてそれぞれの量子化回路42,43の出力を出力するか
0レベルを出力するかの制御を行うセレクト回路、45は
該セレクト回路44の2つの出力を合成して文字識別信号
として出力する合成回路である。
[作用] 第1の量子化回路41でS信号を基準レベルTSと比較し
て無彩色であるか有彩色であるか判別する。一方、第2
の量子化回路42はV信号を基準レベルTV1と比較して文
字の書式と重ならない部分を量子化する。第3の量子化
回路43はV信号と基準レベルTV2と比較して文字の書式
と重なっている部分を量子化する。第1の量子化回路41
の出力が無彩色を示す“0"の場合には、セレクト回路44
は第2の量子化回路42に対してはその出力をセレクト
し、第3の量子化回路43に対しては0レベルをセレクト
する。この結果、セレクト回路44からは文字の書式と重
なっていない部分(例えば第10図の(ロ))が出力され
る。
一方、第1の量子化回路41の出力が有彩色を示す“1"
の場合には、セレクト回路44は第2の量子化回路42に対
しては0レベルをセレクトし、第3の量子化回路43に対
してはその出力をセレクトする。この結果、セレクト回
路44からは文字の書式と重なっている部分(例えば第10
図の(ハ))が出力される。合成回路45は両者の出力を
合成して正確な文字(例えば第10図の(イ)に示す
「あ」)を認識して文字認識部(図示せず)に送る。こ
のようにして、本発明によれば文字枠(書式)と重なっ
た部分から文字部分を抽出することができ、文字を正確
に確認することができる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第2図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図であ
る。第1図と同一の部分には同一の符号を付して示す。
図において、第1図の量子化回路41〜43としては比較回
路が用いられている。セレクト回路44はマルチプレクサ
(MUX)44a,44bより構成されている。マルチプレクサ44
aは、その一方の入力に0レベルを他方の入力に第2の
比較回路42の出力を、マルチプレクサ44bは、その一方
の入力に0レベルを他方の入力に第3の比較回路43の出
力をそれぞれ受けている。そして、これらマルチプレク
サ44a,44bの切換えは第1の比較回路41の出力で行う。
合成回路45としては、図に示すようなオア(OR)回路が
用いられる。
46はH(色相)信号を受けて基準レベルTHと比較する
第4の比較回路、47は該比較回路46の出力をその一方の
入力に、他方の入力に0レベルを受けるマルチプレクサ
である。該マルチプレクサ47の切換え制御信号として
は、44a,44bと同じく第1の比較回路41の出力が用いら
れる。そして、該マルチプレクサ47の出力は文字記入枠
参照部(図示せず)に与えられる。このように構成され
た回路の動作を説明すれば、以下のとおりである。
画像読取部(図示せず)で読取った3色分のカラー画
像信号R,G,BはHSV変換回路40に入れられて、該HSV変換
回路40でH,S,Vそれぞれの信号に変換される。このう
ち、S(彩度)信号は第1の比較回路41に入って予め定
められた基準レベル(閾値)TSと比較される。ここで、
閾値TSは無彩色と有彩色を分離するための基準レベルで
ある。該比較回路41は、S<TSならば無彩色とみて“0"
を出力し、S≧TSならば有彩色とみて“1"を出力する。
一方、V(輝度)信号は第2,第3の比較回路42,43に
入る。ここで、第2の比較回路42に入力されている閾値
TV1は無彩色のうちから、文字と背景の輝度を区別する
ための基準レベルである。第3の比較回路43に入力され
ている閾値TV2は有彩色のうちから、書式(文字記入
枠)と書式に重なった文字の輝度を区別するための基準
レベルである。
第2の比較回路42は、入力したV信号を閾値TV1と比
較してV<TV1ならば文字とみて“1"を出力し、V≧TV1
ならば背景とみて“0"を出力する。更に、この比較回路
42出力はマルチプレクサ44aに入り、第1の比較回路41
出力により制御される。つまり、第1の比較回路41出力
が“0"の場合、つまり無彩色の場合にはマルチプレクサ
44aは第2の比較回路42出力をそのまま出力するが、比
較回路41出力が“1"の場合、つまり有彩色の場合には強
制的に0をセレクトして出力する。
第3の比較回路43は、入力したV信号を閾値TV2と比
較してV<TV2ならば文字とみて“1"を出力し、V≧TV2
ならば書式とみて“0"を出力する。更に、この比較回路
43出力はマルチプレクサ44bに入り、第1の比較回路41
出力により制御される。つまり、第1の比較回路41出力
が“0"の場合、つまり無彩色の場合にはマルチプレクサ
44aは強制的に0を出力するが、比較回路41出力が“1"
の場合、つまり有彩色の場合には有彩色部分即ち書式と
書式に重なった文字部分はそのまま出力する。マルチプ
レクサ44aの出力と44bの出力は、続くオア回路45に入っ
て完全な文字と認識した後、後段の文字認識部(図示せ
ず)に渡される。
なお、第4図の比較回路46は、H信号を予め定められ
た閾値TH(色数が増えればTH1,TH2,…と閾値数も増え
る)と比較し、マルチプレクサ47により有彩色の時の
み、即ち第1の比較回路41出力が“1"の時のみ“1"とな
る信号を出力する。この信号は、後段の文字記入枠参照
部(図示せず)に渡される。
本発明によれば、マルチプレクサ44aから書式と重な
った部分を除いた文字部分(例えば第10図の(イ))が
出力され、マルチプレクサ44bからは書式部分と重なっ
た文字部分(例えば第10図の(ハ))が出力されるの
で、これら両信号を合成することにより完全な文字認識
信号を得ることができる。
第3図,第4図は本発明の他の実施例を示す構成ブロ
ック図である。第3図に示す実施例は、第2図に示す実
施例の比較回路42,43とマルチプレクサ44a,44bの配置を
前後逆にしたもので、第2図と全く同じ動作をする。こ
れに対して、第4図に示す実施例は、第2図に示す2つ
のマルチプレクサ44a,44bを1つのマルチプレクサ50に
まとめたもので、第1の比較回路41により制御される。
その動作論理は第5図に示すとおりである。つまり、彩
度が有り(“1")の場合には信号Q2(比較回路43の出
力)をセレクトし、彩度が無し(“0")の場合には信号
Q1(比較回路42の出力)をセレクトする。この結果、そ
の出力は第5図に示すようなものとなる。この出力が文
字認識部に渡される。
上述の実施例では、量子化回路として比較回路を用
い、その出力が“0"と“1"の2値化の場合について説明
したが、本発明はこれに限るものではない。量子化レベ
ルとしては2値以上の任意のレベルを用いることがで
き、量子化回路もA/D変換器等を用いることができる。
[発明の効果] 以上、詳細に説明したように、本発明によれば伝票等
の原稿をカラーで読取り、黒色の文字とカラーの書式情
報とを分離する点、文字が書式の枠に重なった(はみだ
した)場合でも、正確に文字を抽出することができる。
従って、本発明によれば、文字認識率の向上アップが図
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理ブロック図、 第2図は本発明の一実施例を示す構成ブロック図、 第3図,第4図は本発明の他の実施例を示す構成ブロッ
ク図、 第5図はマルチプレクサの論理を示す図、 第6図は従来のOCR読取部の構成例を示す図、 第7図はHSV表色系での色の分布を示す図、 第8図は色相の分布と色相を分割する閾値との関係を示
す図、 第9図は先願発明の一実施例を示す構成ブロック図、 第10図は文字枠からはみ出した文字の抽出の説明図であ
る。 第1図において、 40はHSV変換回路、 41〜43は量子化回路、 44はセレクト回路、 45は合成回路である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 7/00 G06K 9/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像信号をHSV変換するHSV変換回路
    (40)と、 該HSV変換回路(40)のS(彩度)信号を基準レベルTS
    と比較して有彩色と無彩色を識別する第1の量子化回路
    (41)と、 HSV変換回路(40)のV(輝度)信号を第1の基準レベ
    ルTV1と比較して文字の書式と重ならない部分を量子化
    する第2の量子化回路(42)と、 HSV変換回路(40)のV(輝度)信号を第2の基準レベ
    ルTV2と比較して文字の書式と重なっている部分を量子
    化する第3の量子化回路(43)と、 これら第2,第3の量子化回路(42),(43)の出力を受
    けて、前記第1の量子化回路(41)の出力に応じてそれ
    ぞれの量子化回路(42),(43)の出力を出力するか0
    レベルを出力するかの制御を行うセレクト回路(44)
    と、 該セレクト回路(44)の2つの出力を合成して文字識別
    信号として出力する合成回路(45)とにより構成されて
    なる色識別回路。
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