JP2853960B2 - スタッド溶接方法 - Google Patents

スタッド溶接方法

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JP2853960B2 JP29089593A JP29089593A JP2853960B2 JP 2853960 B2 JP2853960 B2 JP 2853960B2 JP 29089593 A JP29089593 A JP 29089593A JP 29089593 A JP29089593 A JP 29089593A JP 2853960 B2 JP2853960 B2 JP 2853960B2
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真一 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスタッド溶接方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のスタッド溶接方法においてはスタ
ッド棒を被溶接材から所定距離引上げて本アークを発生
せしめ、所定時間保持してスタッド棒と被溶接材間に溶
融プールを形成し、しかるのちスタッド棒を該溶融プー
ルに押込んで両者を接合していた。
【0003】このような溶接工程中において、スタッド
棒の引上げ後の位置は本アークを安定させる意味でほゞ
一定であった。たとえば特開昭63−165077号公
報の第3図(ハ)で示しているように、スタッド棒の軸
方向の移動量を一定にして発生した本アークを設定時間
持続(工程)している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来方法では、しばしばスタッド接合部に融合不良
欠陥が生じ、この欠陥の原因により、スタッド溶接部の
強度が不足する場合があった。本発明はかゝる欠陥を防
止し、安定したスタッド接合部を得ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、スタッド棒の先端を被溶接材表面に接触
したのち溶接電流を流してアークを発生し、次いで前記
スタッド棒を被溶接材から所定の距離引き上げて本アー
クを発生せしめて両者間に溶融プールを形成し、その後
前記スタッド棒を前記溶融プールに押し込んで被溶接材
に溶着するスタッド溶接方法において、溶接電流の通電
と同時にスタッド棒を所定の設定値で引き上げアークを
発生させた後に、溶融プールの膨らみに応じてスタッド
棒と溶融プール表面の間隔が一定となるようにスタッド
棒の引き上げ距離を連続的に、または断続的に大きくし
ながらアークを所定時間持続した後スタッド棒を溶融プ
ールに押し込むことを特徴とするスタッド溶接方法、で
ある。
【0006】
【作用】本発明者らはスタッド溶接部の強度不足継手発
生の原因について調査したところ、その接合部に融合不
良による欠陥が生じていることが判り、特に横向き溶接
法でかつ太径(たとえば22mm以上)のスタッド棒の場
合に多く生じることが判明した。そしてかゝる欠陥は、
溶融プールが形成されるにしたがってその表面がふくら
み、ついには該表面とスタッド棒が接触して短絡電流が
流れ、本アークの生成が停止することで生ずることを知
見し、本発明が完成されたのである。
【0007】すなわち、スタッド溶接において本アーク
は外部磁気に敏感に反応するので、できるだけアーク長
さを短くして、すなわち被溶接材とスタッド棒をできる
だけ接近させて、溶融プールを形成するが、その間隔に
よっては溶融プールの形成とともにふくらんだ溶融プー
ル表面とスタッド棒とが接触する場合がある。特に横向
き溶接方法の場合、溶融プールはふくらむとともに垂れ
下り、より早い段階でスタッド棒と接触する。
【0008】このように溶融プールとスタッド棒が接触
すると、この接触部に短絡電流が流れアークが発生しな
くなり、溶融プールに熱が加わらないため冷却されてそ
の表面は凝固し始める。この状態でスタッド棒が溶融プ
ールに押込まれると溶融プール内の凝固し始めた部分で
は両者がうまく融合せず融合不良が発生する。
【0009】したがって、本発明は溶融プールのふくら
みに応じてスタッド棒と溶融プール表面との間隔を連続
的にまたは段階的に大きくし、両者間をできるだけ狭い
間隙で保持しつゝ、両者の短絡現象を阻止するものであ
る。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に基づいて説明する。本発明
に用いるスタッド溶接機は機枠5内にサーボモータ7が
装備され、該サーボモータにエンコーダ6が接続されて
いる。サーボモータ7の出力軸8にはカプラ18を介し
てねじ棒10が連結され、該ねじ棒は機枠5に設けた軸
受体9に回転可能に支持される。前記ねじ棒10にはナ
ット14が螺合され、ナット14には、連結部13を介
して、機枠5に設けたレール11に沿って被溶接材1に
対して進退するクランプ12が固着される。クランプ1
2にはスタッド棒2が装着される。
【0011】また、系外に被溶接材1とスタッド棒2間
にアークが発生したことを検出するアーク検出器3を備
え、該アーク検出器には演算処理装置4が持続される。
該演算処理装置はアーク検出器3からアーク検出信号を
受けてスタッド棒2を所定距離だけ被溶接材1から所定
速度で引上げさせる引上げ操作信号を出力し、また所要
時間持続されたアークが切れる直前にスタッド棒2を溶
融プールへ所定速度で押込む押込み操作信号を出力す
る。
【0012】本発明では、スタッド棒と溶融プール表面
との間隔を常に同じ距離が維持できるように、溶融プー
ルのふくらみに応じてその間隔を制御するように構成し
たプログラムを演算処理装置4に組込み、該演算処理装
置4から連続または段階的にスタッド棒2を引上げさせ
る引上げ操作信号を更に出力するようにしている。かゝ
る装置において、まず、スタッド棒2の前端部にフェル
ール15を嵌めあわせ、フェルールホルダ16へのフェ
ルール15の装着とクランプ12へのスタッド棒2の装
着を行う。次いで、スタッド棒2の先端突起2aとフェ
ルール15を被溶接材1の表面に当接させる。公知のタ
ッチセンサーによってスタッド棒2と被溶接材1の接触
を検出したのち、溶接電源17を入力する。スタッド棒
2の先端突起2aから発生したアークの電圧・電流値を
計測し、測定値が所定レベルに達しているときアーク検
出器3の出すアーク検出信号を演算処理装置4に入力す
る。
【0013】演算処理装置4はスタッド棒2の引上げ操
作信号をサーボモータ7に送り、これによりサーボモー
タ7は特定方向に回転する。このサーボモータ7の出力
軸8の回転運動は、軸方向の移動を拘束されたねじ棒1
0と回転を拘束されたナット14とで構成された運動変
換機構によって、レール11に沿ったクランプ12の直
線運動に変換される。そのため、クランプ12に締付け
保持されたスタッド棒2は、被溶接材1から所定距離だ
け所定速度で引上げ移動する。
【0014】スタッド棒2が所望距離、たとえば図2に
示すように、アーク検出から距離aだけ引上げられた
後、所要時間本アークが持続されて押込みが開始される
まで、連続して距離bまで引上げる。この引上げ勾配は
溶融プールのふくらみに応じてあらかじめ設定してお
く。また、図3に示すように段階的に引上げてもよい。
【0015】このようにスタッド棒が引上げられつゝ、
本アークは公知のタイマー手段によって設定された時間
だけ持続されるが、スタッド棒を押込む時間になったと
き、演算処理装置4は押込み操作信号をサーボモータ7
に送る。サーボモータ7は反対方向に回転し、クランプ
12は被溶接材1に向かって移動する。サーボモータの
移動量と移動速度はエンコーダ6で検出し、演算処理装
置で制御される。これによってスタッド棒2の前端部は
フェルール15内の溶融プールへ所定速度で押込まれ
る。このようにしてスタッド溶接の全工程が完了した
後、クランプ12からスタッド棒が解放され、フェルー
ル15は除去されて所要高さと幅に余盛り形成された健
全な溶接が得られるのである。
【0016】なお、アーク長はアーク電圧にほゞ比例す
るので、アーク長が短かくなるとアーク電圧は低下す
る。そこで、アーク電圧を測定し、アーク電圧を一定に
するようにスタッド棒の移動を制御するようにしてもよ
い。次にさらに具体的に実施例を説明する。直径22mm
の棒鋼をクランプによって被溶接材に対し横向きにセッ
トし、サーボモータを駆動して棒鋼の先端のアルミ突起
部を接触し、溶接電源を入力した。これによりアークが
発生し、その直後に棒鋼を2.5mm引上げて本アークを
発生させた。本アーク発生後0.5秒経過したのち、さ
らに棒鋼を1mm引上げた。かゝる状態で0.5秒経過し
たのち、すなわち1秒間本アークを持続したのち、棒鋼
を溶融プールへ押込んで溶着した。
【0017】本発明で用いたエンコーダはサーボモータ
が回転する間に1000パルス発生させるが、サーボモ
ータ1回転でクランプを1mm移動せしめるので、クラン
プの移動を1/1000mmまで調整することができる。
したがって本発明のサーボモータ機構によって棒鋼の引
上げ距離を正確に制御することができた。上記の方法で
スタッド溶接を行った結果、溶融プールとの短絡で生じ
た融合不良欠陥発生はなくなった。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明のスタッド溶接方
法によれば、スタッド棒と溶融プールとの短絡を防止す
ることができるので、より健全な溶接部をもつスタッド
溶接継手を提供することができ、その工業的効果は大き
いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するスタッド溶接機の一部断面側
面図である。
【図2】本発明の一実施例におけるスタッド棒の移動お
よび溶接アークと時間との関係を示す図である。
【図3】本発明の他の実施例におけるスタッド棒の移動
および溶接アークと時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…被溶接材 2…スタッド棒 3…アーク検出器 4…演算処理装置 5…機枠 6…エンコーダ 7…サーボモータ 8…サーボモータの出力軸 9…軸受体 10…ねじ棒 11…レール 12…クランプ 13…連結部 14…ナット 15…フェルール 16…フェルールホルダ 17…溶接電源 18…カプラ 19…アーム 20…電磁石ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 巖 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平5−245643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタッド棒の先端を被溶接材表面に接触
    したのち溶接電流を流してアークを発生し、次いで前記
    スタッド棒を被溶接材から所定の距離引き上げて本アー
    クを発生せしめて両者間に溶融プールを形成し、その後
    前記スタッド棒を前記溶融プールに押し込んで被溶接材
    に溶着するスタッド溶接方法において、溶接電流の通電
    と同時にスタッド棒を所定の設定値で引き上げアークを
    発生させた後に、溶融プールの膨らみに応じてスタッド
    棒と溶融プール表面の間隔が一定となるようにスタッド
    棒の引き上げ距離を連続的に、または断続的に大きくし
    ながらアークを所定時間持続した後スタッド棒を溶融プ
    ールに押し込むことを特徴とするスタッド溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記スタッド棒の引上げ距離を断続的に
    大きくしつゝ本アークを所定時間持続する請求項1記載
    のスタッド溶接方法。
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