JPH07116864A - スポット溶接の溶着解除方法およびスポット溶接装置 - Google Patents

スポット溶接の溶着解除方法およびスポット溶接装置

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JPH07116864A
JPH07116864A JP5268650A JP26865093A JPH07116864A JP H07116864 A JPH07116864 A JP H07116864A JP 5268650 A JP5268650 A JP 5268650A JP 26865093 A JP26865093 A JP 26865093A JP H07116864 A JPH07116864 A JP H07116864A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K11/30Features relating to electrodes
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーボモータを用いた溶接ガンによるスポッ
ト溶接において、電極チップと被溶接物とが溶着した場
合でも、被溶接物を損傷させることなく溶着を解除す
る。 【構成】 被溶接物10の溶接による電極チップ24、
33と被溶接物10との溶着を外力によって解除する際
には、ロボット61の各軸のサーボモータ26の電源を
オフにするとともに、電極チップ33を移動させるサー
ボモータ26の電源をオン状態に維持し、電極チップ3
3を移動させるサーボモータ26により溶着部に引張力
を付与しつつ溶着部に外力を付与し、被溶接物10と電
極チップ24、33との溶着解除を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーボモータの回転に
より電極チップを移動させて被溶接物を加圧するスポッ
ト溶接において、被溶接物を損傷させることなく電極チ
ップと被溶接物との溶着を解除する方法および装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車の生産工場では、車両ボデーの溶
接作業の多くはロボットによって行なわれる。図18
は、ロボットによるスポット溶接作業の一例を示してい
る。図18に示すように、ロボット1には、溶接ガン2
が取付けられている。溶接ガン2は、ロボット1によっ
て予め教示された車両ボデー6の溶接位置(打点位置)
に逐次位置決めされるようになっている。
【0003】溶接ガン2は、電極チップ3と電極チップ
4とを有しており、電極チップ3が空気圧によって作動
する加圧シリンダ5によって昇降される。ロボット1に
よって溶接ガン2が位置決めされた状態では、車両ボデ
ー6の溶接部位は電極チップ3と電極チップ4とによっ
て加圧され、両電極間に溶接電流が流され、スポット溶
接が行なわれる。
【0004】スポット溶接においては、電極チップの損
耗等に起因する溶接品質の低下を防止するため、溶接電
流は所定値よりも多少高めに設定されている。そのた
め、電極チップの研摩後や電極チップ交換直後などに
は、特に高い溶接電流が電極チップを介して被溶接物に
流れ、電極チップと被溶接物とが溶着することがある。
また、溶着の原因にはこの他に、電極チップによる被溶
接物の加圧力が小さい、被溶接物の表面へのゴミの付
着、被溶接物の接合面の密着が悪い、などがある。
【0005】図19に示すように、従来の加圧シリンダ
によるスポット溶接の場合では、電極チップ3、4が被
溶接物である車両ボデー6に溶着した場合は、溶接ガン
2の加圧開放ができなくなり、加圧開放動作以降の動作
に進むことができなくなる。そのため、溶接作業時間が
予め設定されたサイクルタイムをオーバーすることにな
り、ランプ等の点灯によって溶接異常であることが作業
者に知らされる。
【0006】図19に示す電極チップ3、4の溶着Aが
発生すると、サイクルタイムオーバーによって溶接異常
である旨のランプが点灯し、その旨が作業者に知らされ
る。溶接異常が作業者に知らされると、溶接ガン2が加
圧解放動作にもかかわらず閉じているか否かが目視によ
って確認される。ここで、電極チップ3、4と被溶接物
6との溶着によって溶接ガン2が閉じていると作業者に
よって確認された場合は、作業者が溶接ライン内に入
り、電極チップ3、4と被溶接物6との溶着の外しが行
われる。
【0007】従来の溶接ガンは、加圧シリンダによって
電極チップを昇降させる機構が一般的であったが、サー
ボモータの回転により電極チップを移動させ、被溶接物
を加圧する溶接ガンが提案されている(特願平4−94
916号)。サーボモータを用いた溶接ガンでは、サー
ボモータの電流を制御することにより加圧力を可変する
ことができるが、溶接条件が変化した場合は従来と同様
に溶着が発生するので、溶着を解除する必要がある。ス
ポット溶接における電極チップの溶着に関する先行技術
として、たとえば特開昭57−56178号公報、特開
平1−215476号公報が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、サーボモータ
を用いた溶接ガンによるスポット溶接の場合は、電極チ
ップと被溶接物との溶着の解除にはつぎの問題が生じ
る。
【0009】従来の加圧シリンダを用いた溶接ガンによ
るスポット溶接において、電極チップと被溶接物との溶
着が発生した場合は、溶着を外すために作業者が安全柵
の扉を開いて溶接ライン内に進入する。安全柵の扉を開
くと、危険防止のため、ロボットの電源がオフとされ
る。溶接ライン内に進入した作業者がハンマー等により
横方向から電極チップに外力を加えると、溶着が外れこ
れと同時に電極チップが加圧シリンダ内の残圧によって
上昇する。したがって、溶着を外す際に電極チップが被
溶接物を加圧した状態で横方向に移動することはなく、
電極チップと被溶接物との摺接に起因する被溶接物の損
傷は生じない。
【0010】サーボモータを用いた溶接ガンによるスポ
ット溶接において、電極チップと被溶接物との溶着が発
生した場合は、溶着を外すために作業者が安全柵の扉を
開いて溶接ライン内に進入する。安全柵の扉を開くと、
危険防止のため、溶接ロボットの電源および溶接ガンの
サーボモータの電源がオフとされる。ここで、溶接ライ
ン内に進入した作業者がハンマー等により電極チップに
横方向から外力を加えると、溶着は外れるが、溶接ガン
のサーボモータの電源がオフとなっているので、加圧シ
リンダのように電極チップは上昇しない。そのため、外
力による電極チップの横方向の移動により電極チップと
被溶接物とが摺接し、被溶接物が損傷するという問題が
ある。
【0011】本発明は、サーボモータを用いた溶接ガン
によるスポット溶接において、電極チップと被溶接物と
が溶着した場合でも、被溶接物を損傷させることなく溶
着を外すことが可能な溶着解除方法および装置を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係るスポット溶接の溶着解除方法および装置
は、つぎのように構成されている。 (1)サーボモータの回転により電極チップを移動させ
て被溶接物を加圧するスポット溶接ガンを、ロボットに
より移動させて被溶接物の自動溶接作業を行うスポット
溶接方法であって、前記被溶接物の溶接による前記電極
チップと被溶接物との溶着を外力によって解除する際に
は、前記ロボットの各軸のサーボモータの電源をオフに
するとともに、電極チップを移動させるサーボモータの
電源をオン状態に維持し、該電極チップを移動させるサ
ーボモータにより溶着部に引張力を付与しつつ溶着部に
外力を付与し、被溶接物と電極チップとの溶着解除を行
うことを特徴とするスポット溶接の溶着解除方法。 (2)サーボモータの回転により電極チップを移動させ
て被溶接物を加圧するスポット溶接ガンを、ロボットに
より移動させて被溶接物の自動溶接作業を行うスポット
溶接方法であって、前記溶接ガンの加圧解放動作から電
極チップと被溶接物との溶着の有無を自動検出し、電極
チップと被溶接物との溶着が生じている場合は、前記加
圧開放動作により引張力が付与されている溶着部に、溶
着検出信号に基づき外力を付与し、被溶接物と電極チッ
プとの溶着解除を行うことを特徴とするスポット溶接の
溶着解除方法。 (3)複数の自由度を有し各軸毎にサーボモータを有す
るロボットと、サーボモータの回転により電極チップを
移動させて被溶接物を加圧するスポット溶接ガンと、前
記被溶接物と前記電極チップとの溶着部に外力を付与す
る外力付与手段と、前記溶接ガンの加圧解放動作から電
極チップの被溶接物との溶着の有無を自動検出する溶着
判定手段と、前記溶着判定手段によって溶着が検出され
た場合は、溶接ガンの加圧開放動作により引張力が付与
されている溶着部に前記外力付与手段による溶着部への
外力付与を指令する外力付与指令手段と、を備えたこと
を特徴とするスポット溶接装置。 (4)溶接ガンに取付けられたサーボモータと、先端に
電極チップが取付けられるボールネジと、前記ボールネ
ジと螺合され、前記サーボモータによる回転によりボー
ルネジを軸方向に移動させるナットと、前記ボールネジ
に形成されたスプラインに摺動可能に嵌合され、前記サ
ーボモータの回転によりボールネジを軸心まわりに回転
させるスプラインナットと、を備えたことを特徴とする
スポット溶接装置。
【0013】
【作用】このように構成されたスポット溶接の溶着解除
方法および装置においては、つぎの作用が行われる。上
記(1)のスポット溶接の溶着解除方法においては、被
溶接物と電極チップとの溶着を外す際には、ロボットの
各軸のサーボモータの電源がオフとされ、電極チップを
移動させるサーボモータの電源がオン状態に維持され
る。ここで、溶接ガン側のサーボモータのみの電源がオ
ン状態に維持されるので、サーボモータの回転駆動によ
り溶着部に引張力を付与することができる。したがっ
て、溶着部に引張力を付与しつつ、溶着部に外力を付与
することができ、電極チップと被溶接物との摺接による
被溶接物の損傷が防止される。また、溶着が発生した場
合は、ロボットの各軸のサーボモータの電源がオフとさ
れることにより、作業者が溶接ライン内に進入しても、
ロボットの動きが確実に阻止され、安全性が確保され
る。上記(2)、(3)のスポット溶接の溶着解除方法
および装置においては、溶接ガンの加圧解放動作から電
極チップと被溶接物との溶着の有無が自動検出される。
ここで、電極チップと被溶接物との溶着が生じている場
合は、加圧開放動作により引張力が付与されている溶着
部に溶着検出信号に基づき外力が自動的に付与される。
したがって、作業者が溶接ラインに入ることなく、被溶
接物と電極チップとの溶着の解除が可能になり、かつ電
極チップと被溶接物との摺接による被溶接物の損傷が防
止される。上記(4)のスポット溶接装置においては、
電極チップが取付けられるボールネジには、ボールネジ
を軸方向に移動させるナットが螺合され、ボールネジを
軸心まわりに回転させるスプラインナットが摺動自在に
嵌合される。ナットとスプラインナットは、溶接ガンに
取付けられたサーボモータによって駆動されるので、被
溶接物と電極チップとの溶着が発生した場合は、溶着部
に引張力を付与することができるとともに、電極チップ
の回転により溶着部に捩り力を与えることができ、溶着
を外すことが可能となる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係るスポット溶接の溶着解
除方法およびその装置の望ましい実施例を、図面を参照
して説明する。
【0015】第1実施例 図1ないし図6は、本発明の第1実施例を示しており、
とくに自動車のボデーのスポット溶接に適用した例を示
している。まず、本発明の溶着解除方法が適用されるス
ポット溶接装置について説明する。
【0016】図3は、スポット溶接装置の全体構成を示
している。図3に示すように、スポット溶接装置20
は、溶接ガン21、ロボット61、制御手段71等から
構成されている。溶接ガン21は、ロボット61の手首
部65に取付けられている。溶接ガン21の開放、加圧動
作およびロボット61の動きは、制御手段71によって
制御されるようになっている。
【0017】図3に示すように、溶接ガン21は、つぎ
のように構成されている。溶接ガン21は、C形フレー
ム22を有しており、C形フレーム22の下部にはホル
ダ23を介して電極チップ24が装着されている。C形
フレーム22の上部には、サーボモータ26が取付けら
れている。サーボモータ26の出力軸には、軸継手27
を介してボールネジ28が連結されている。ボールネジ
28は、軸受部29a,29bを介してC形フレーム2
2に回転可能に保持されている。ボールネジ28には、
ナット30が螺合されている。ナット30は、ボールネ
ジ28の回転に伴ってボールネジ28の軸方向に移動す
るようになっている。
【0018】ナット30の外周部には、連結部材31が
取付けられている。連結部材31の一端には、ホルダ3
2を介して電極チップ33が装着されている。電極チッ
プ33は、サーボモータ26の回転によって軸方向に移
動するようになっている。電極チップ33の位置は、サ
ーボモータ26の後部に設けられた電極位置検出手段と
してのエンコーダ34により検出可能となっている。本
実施例では、サーボモータ26の回転量によって間接的
に電極チップ33の位置を検出しているが、電極チップ
33の進退距離を直接検出する電極位置検出手段であっ
てもよい。
【0019】C形フレーム22には、薄板鋼板からなる
被溶接物(車両ボデー)10の位置ずれを吸収するため
のイコライザ(位置ずれ補正機構部)41が取付けられ
ている。イコライザ41は、後述するロボット61の手
首に連結されている。C形フレーム22は、イコライザ
41を介して後述する溶接ロボット61の手首部65に
フローティングされた状態で保持されている。
【0020】電極チップ33は、図示されないケーブル
を介してキックレスケーブル55の一方に電気的に接続
されている。電極チップ24は、C形フレーム22を介
してキックレスケーブル55の一方に電気的に接続され
ている。キックレスケーブル55の他方は、ロボット6
1に固定された溶接トランス56に接続されている。溶
接トランス56は、タイマ機能を有するコントローラ5
7を介して溶接電源(図示略)に接続されている。コン
トローラ57は、後述する制御手段71と接続されてい
る。
【0021】ロボット61は、図5に示すように、制御
軸が6軸であり各制御軸M1 〜M6毎に設けられたサー
ボモータ62によって駆動されるようになっている。ロ
ボット61は、周知の技術であるので、これに関する詳
細な説明は省略する。
【0022】ロボット61の動きは、制御手段71によ
って制御されるようになっている。制御手段71には、
複数の溶接位置が教示されており、ロボット61は教示
された溶接位置に溶接ガン21を位置決めするようにな
っている。制御手段71には、溶接ロボット61の各制
御軸の位置情報が入力されており、これに基づいてロボ
ット61によって移動される溶接ガン21の位置情報が
把握される。また、制御手段71には、電極チップ33
の位置情報が電極位置検出手段としてのエンコーダ34
から入力される。
【0023】図6は、制御手段71の概略構成を示して
いる。制御手段71は、メインCPU72、サーボCP
U73、インタフェース74、サーボアンプ75から構
成されている。メインCPU72の第1の軌道計算部7
2aは、ロボット61自体の軌道計算をする機能を有し
ており、第2の軌道計算部72bは、ロボット61の軌
道を加味した溶接ガン21の電極チップ33の軌道計算
を行う機能を有している。また、メインCPU72の加
圧力設定部72cは、各溶接打点毎に設定される加圧力
に対応する負荷電流を指令する機能を有している。
【0024】サーボCPU73は、第1の軌道計算部7
2aからの計算値とフィードバックされる速度、位置の
値との差を算出し、ロボット61を予め教示された溶接
位置へ所定の速度で移動する指令機能を有している。図
3におけるロボット61は、各制御軸毎にサーボモータ
62の速度を検出するタコジェネレータ63と、位置検
出用のセンサ64とを有している。
【0025】サーボCPU73は、第2の軌道計算部7
2bからの計算値とフィードバックされる速度、位置の
値との差を算出し、電極33を所定の位置へ所定の速度
で移動する指令機能を有している。図4における溶接ガ
ン21は、サーボモータ26による電極チップ33の移
動速度を検出するタコジェネレータ35と、位置検出用
のエンコーダ34を有している。また、サーボCPU7
3は、メインCPU72における加圧力設定部72cか
らの指令情報とフィードバックされた負荷電流値との差
により、加圧力に対応した負荷電流を求める機能を有し
ている。
【0026】インタフェース74は、サーボCPU73
からのデジタル信号をアナログ信号に変換する機能を有
している。サーボアンプ75は、溶接ロボット61の各
制御軸のサーボモータ62に流れる電流を検出し、フィ
ードバックされた電流値と指令値との差に基づいてサー
ボモータ62の負荷電流を制御するようになっている。
同様に、サーボアンプ75は、溶接ガン21の電極チッ
プ33を移動させるサーボモータ26に流れるモータ電
流を検出するモータ電流検知手段として機能しており、
フィードバックされた電流値と指令値との差に基づいて
サーボモータ26のモータ電流を制御するようになって
いる。
【0027】制御手段71のメインCPU72には、図
2に示すサーボモータ運転指令手段76が形成されてい
る。サーボモータ運転指令手段76には、溶接ラインの
安全柵81のゲート開検知スイッチ83からの信号が入
力されるようになっている。サーボモータ運転指令手段
76には、ロボット61の各軸M1 〜M6 のサーボモー
タ62と、溶接ガン21のサーボモータ26が接続され
ている。ロボット61の各軸M1 〜M6 のサーボモータ
62は、サーボモータ動力遮断手段としてのマグネット
スイッチ77を介してサーボモータ運転指令手段76と
接続されている。サーボモータ運転指令手段76は、ロ
ボット61の各軸M1 〜M6 のサーボモータ62の電源
をオフにするとともに、電極チップ33を移動させるサ
ーボモータ26の電源をオン状態に維持し、溶着部11
に引張力を付与する機能を有している。
【0028】つぎに、第1実施例におけるスポット溶接
の溶着解除方法および作用について説明する。自動車の
組立ラインではコンベアによって車両ボデーが間欠的に
移動され、車両ボデーの停止時にスポット溶接作業が行
なわれる。車両ボデーが所定の位置に位置決めされる
と、待期状態にあったロボット61によって溶接ガン2
1が溶接位置に向って移動される。
【0029】溶接ガン21が所定の位置に位置決めされ
ると、サーボモータ26の回転により電極チップ33が
下降し、被溶接物10が電極チップ24、33により加
圧される。被溶接物10が所定の加圧力で加圧される
と、両電極チップ24、33間に溶接電流が流され、被
溶接物10のスポット溶接が行われる。被溶接物10の
スポット溶接において、たとえば溶接電流が高すぎる場
合は、両電極チップ24、33と被溶接物10とが溶着
し、加圧開放動作以降の動作に進むことができなくな
る。
【0030】図1は、被溶接物10と両電極チップ2
4、33とが溶着した場合の溶着解除の手順を示してい
る。電極チップ24、33の溶着が発生すると、サイク
ルタイムオーバーによって溶接異常である旨のランプが
点灯し、その旨が作業者に知らされる。溶接異常が作業
者に知らされると、図1のステップ101において溶接
ガン21が加圧解放動作にもかかわらず閉じているか否
かが目視によって確認される。ここで、溶着が発生して
いない場合は、図1のステップ110に進み、他の異常
原因を取り除くことにより、溶接作業が続行される。ス
テップ101において、電極チップ24、33と被溶接
物10との溶着によって溶接ガン21が閉じていると作
業者によって確認された場合は、ステップ102で作業
者が安全柵81のゲート82を開き、ロボット61が配
置される溶接ライン内に作業者が入る。
【0031】安全柵81には、ゲート開検知スイッチ8
3が取付けられているので、ゲート82が作業者によっ
て開かれると、ステップ103に進み、サーボモータ運
転指令手段76が作動する。サーボモータ運転指令手段
76の動作により、ステップ103においてロボット6
1の各軸M1 〜M6 のサーボモータ62の電源がマグネ
ットスイッチ77の動作によりオフにされ、ステップ1
04で溶接ガン21のサーボモータ26の電源はオン状
態に維持される。これにより、被溶接物10と電極2
4、33との溶着部11にはサーボモータ26の回転駆
動力による引張力Fが作用する。ステップ105では、
溶着部11に引張力が作用している状態で溶着部11に
ハンマー等の工具12により外力が付与される。
【0032】溶着部11には、サーボモータ26による
引張力Fによって引張応力が発生しており、かつ外力に
よって溶着部11には引張方向と直交方向の衝撃荷重が
付与されるので、溶着は容易に解除される。溶着が解除
されると、ステップ106に進み電極チップ33はサー
ボモータ26の回転により直ちに溶接ガン開放側に戻さ
れる。電極チップ33が所定の位置に戻ると、作業者は
溶接ラインから退出し、ステップ107で安全柵81の
ゲート82が閉じられる。つぎに、ステップ108に進
んで所定のライン復帰操作が行われ、これが終了すると
ステップ109に進んで溶接ガン21の加圧解放動作後
の溶接作業が続行される。
【0033】本実施例では、外力の付与により被溶接物
10と電極チップ24、33の溶着が外れると、電極チ
ップ33は直ちにサーボモータ26の回転により溶接ガ
ン開放側に戻されるので、溶着を外す際には電極チップ
33が被溶接物10の他の部位と摺接することはなくな
り、被溶接物10の損傷が防止される。
【0034】第2実施例 図7〜図10は、本発明の第2実施例を示している。第
2実施例が第1実施例と異なるところは、溶着を自動検
出すること、電極チップへの外力の付与を自動で行うこ
とのみであり、その他の部分は第1実施例に準じるの
で、準じる部分の説明を省略し、異なる部分についての
み説明する。
【0035】図8に示すように、制御手段71のメイン
CPU72には、溶着判定手段85が形成されている。
溶着判定手段85には、位置指令手段であるサーボCP
U73からの電極チップ33の指令位置(PCMD )情報
と、電極位置検出手段であるエンコーダ34からの電極
チップ33の実際の位置(PE )情報が逐次入力されて
いる。溶着判定手段85は、溶接ガン21の加圧解放動
作時に、電極チップ33の指令位置PCMD と実際の電極
チップ33の位置PE との差が規定値(スレッショルド
値)を越えている場合は、電極チップ24、33と被溶
接物10との溶着が生じている旨の判定をする機能を有
している。溶着判定手段85は、メインCPU72に格
納されたプログラムから構成されている。
【0036】本実施例における電極チップ33の指令位
置PCMD は、電極チップ33の最終位置を示すものでは
なく、最終位置に到達する過程における指令位置であ
る。したがって、本実施例では数msec(8msec
程度)毎に、指令位置PCMD と電極チップ33の実際の
位置PE が溶着判定手段76に入力され、入力時点毎に
溶着の有無の判定が行われる。溶着判定手段85には、
外力付与指令手段86が接続されている。外力付与指令
手段86には、外力付与手段としての押圧機構部87の
電磁弁(図示略)が接続されている。
【0037】外力付与指令手段86は、溶着判定手段8
5によって溶着が検知された場合は、押圧機構部87に
よる溶着部11への外力付与を指令する機能を有してい
る。本実施例では、押圧機構部87は溶接ガン21のエ
コライジング機構のエアシリンダ(図示略)を利用した
ものであり、エアシリンダのロッドには、押圧棒87a
が連結されている。押圧棒87aは、電磁弁によって作
動するエアシリンダの推力によって被溶接物10を押圧
し、溶着部11に曲げ荷重を付与するようになってい
る。
【0038】図7は、第2実施例におけるスポット溶接
の溶着解除方法を示している。図2のステップ121に
て溶接ガン21の加圧開放指令後における電極チップ3
3の指令位置PCMD と、実際の電極チップ33の位置情
報PE が監視される。つぎに、ステップ122に進んで
指令位置PCMD と電極33の実際の位置PE との差が規
定値(スレッショルド値)を越えたか否かが溶着判定手
段76によって判断される。ここで、|PE −PCMD
が規定値を越えていると判断された場合は、ステップ1
23に進んで電極チップ24、33が被溶接物10と溶
着していると判断される。すなわち、電極チップ24、
33と被溶接物10とが溶着している状態では、被溶接
物10に対して電極チップ24、33は動くことができ
ないので、図9の特性に示すように、指令位置PCMD
対して実際の電極チップ33の位置PE との差が大きく
なり、電極チップ24、33が被溶接物10に溶着して
いると判断される。
【0039】ステップ122において、電極チップ33
の指令位置PCMD と電極チップ33の実際の位置PE
の差が規定値を越えていないと判断された場合は、電極
チップ24、33の溶着は生じていないとみなしてステ
ップ128に進み、溶接作業が継続される。
【0040】ステップ123において、電極チップ2
4、33が被溶接物10と溶着していると判断された場
合は、ステップ124に進み、外力付与指令手段86に
その旨の信号が入力される。外力付与指令手段86は、
溶着信号により、押圧機構部87の電磁弁に切替信号を
出力し、エアシリンダ(図示略)のロッドを伸長させ
る。これにより、2本の押圧棒87aによって溶着部1
1の左右が押圧され、溶着部11には曲げ荷重が付与さ
れる。
【0041】本実施例のように、溶着部11の外しを自
動で行う場合は、第1実施例のように作業者が安全柵8
1のゲート82を開いて溶接ライン内に進入する必要も
ないので、溶着が検出されてもロボット61の各軸M1
〜M6 のサーボモータ62の電源をオフとする必要もな
く、かつ溶接ガン21のサーボモータ26の電源もオフ
とする必要がなくなる。そのため、溶接ガン21の加圧
解放動作時には、溶着部11にサーボモータ26の回転
駆動力により引張応力が発生している。この状態にて押
圧機構部87により溶着部11には曲げ荷重が付与され
るので、溶着は容易に解除される。
【0042】被溶接物10と電極チップ24、33の溶
着が外されると、電極チップ33はサーボモータ26の
回転により直ちに溶接ガン開放側に戻される。電極チッ
プ33が所定の位置に戻ると、ステップ127に進み、
加圧解放動作後の溶接作業が続行される。本実施例で
は、溶着信号に基づいて引張力が付与された溶着部11
に外力を付与するようにしているので、被溶接物10を
損傷させることなく、溶着の自動解除が可能となる。
【0043】第3実施例 図11および図12は、本発明の第3実施例を示してい
る。第2実施例では、溶着部への外力付与はエコライジ
ング機構の押圧機構部を利用して行ったが、本実施例で
は溶接ガンのサーボモータの発振を利用して溶着部に外
力を付与している。
【0044】図11に示すように、制御手段71のメイ
ンCPU72には、外力付与手段としてのゲイン切替部
88が形成されている。本実施例では、図4のサーボC
PU73内の位置ループ系のゲイン(Kp )、またはサ
ーボCPU73内の位置および速度ループ系のゲイン
(Kp 、Kvp)を上げることによってサーボモータ26
を発振(振動)させている。外力付与指令手段86は、
図11に示すように、外力付与手段としてのゲイン切替
部88を介してサーボCPU73と接続されている。外
力付与指令手段86は、溶着判定手段76によって溶着
が検知された場合は、ゲイン切替部88によってサーボ
CPU73内の位置ループ系のゲイン(K p )の設定値
を変更し、サーボモータ26を振動させるようになって
いる。
【0045】図12は、第3実施例におけるスポット溶
接の溶着解除方法を示している。図12は、ステップ1
25aのみが第2実施例の図7と異なるので、このステ
ップに関連する事項のみについて説明する。ステップ1
24において、溶着信号が外力付与指令手段86に出力
されると、外力付与指令手段86によりゲイン切替部8
8が作動し、サーボCPU73内の位置ループ系のゲイ
ン(Kp )の設定値が通常に比べて著しく大きな値に切
替えられる。そのため、サーボ制御系が敏感になりす
ぎ、機械系の追従が遅れることにより、サーボモータ2
6が発振し、溶着部11にはサーボモータ26の振動に
より繰返し荷重が付与される。溶着部11には、サーボ
モータ26の回転駆動力により引張力Fが発生してお
り、かつ溶着部11にはサーボモータ26の発振により
繰返し荷重が付与されるので、溶着は容易に解除され
る。
【0046】本実施例においても、被溶接物10と電極
チップ24、33の溶着が外れると、電極チップ33は
直ちにサーボモータ26の回転により溶接ガン開放側に
戻されるので、溶着を外す際には電極チップ33が被溶
接物10と摺接することはなくなり、被溶接物10の損
傷は防止される。
【0047】第4実施例 図13ないし図15は、本発明の第4実施例を示してい
る。本実施例は、ロボットの動きにより溶着部に外力を
付与する構成としている。図13に示すように、ロボッ
ト61は制御軸が6軸であり、各制御軸M1 〜M 6 毎に
設けられたサーボモータ62によって駆動されるように
なっている。ロボット61の動きは、制御手段71によ
って制御されるようになっている。制御手段71には、
複数の溶接位置が教示されており、ロボット61は教示
された溶接位置に溶接ガン21の電極チップ24、33
の中心を位置決めするようになっている。すなわち、教
示は電極チップ24、33の中心を基準として行われ
る。
【0048】図13に示すように、制御手段71のメイ
ンCPU72には、外力付与手段としての捩り動作指令
部89が形成されている。捩り動作指令部89は、メイ
ンCPU72に格納されるプログラムから構成されてい
る。捩り動作指令部89は、外力付与指令手段86から
の指令に基づき、ロボット61の動きを制御し、電極チ
ップ24、33を軸心(加圧軸心)まわりに回転させて
溶着部11に外力を付与する機能を有している。捩り動
作指令部89は、ロボット61の各軸のサーボモータ6
2を制御することにより、溶接ガン21の電極チップ2
4、33を軸心まわりに回転させるものであるが、溶接
姿勢により制御対象となるロボットの軸M1 〜M6 は変
化する。ここで、電極チップの軸心とは、電極チップ2
4、33が被溶接物10と接触する部位を通る軸心(加
圧軸心)であり、電極チップの軸心とボールネジの軸心
とが偏心している場合でも適用される。
【0049】図16は、第4実施例におけるスポット溶
接の溶着解除方法を示している。図16は、ステップ1
25cのみが第2実施例および第3実施例と異なるの
で、このステップに関連する事項のみについて説明す
る。溶着判定手段85によって溶着の発生が確認される
と、外力付与手段86を介して捩り動作指令部89が作
動し、ステップ125cにおいてロボット61の動きが
制御される。捩り動作指令部89は、溶着が発生してい
る教示位置(ティーチング位置)情報に基づき、教示位
置(3次元位置X、Y、Zおよび姿勢α、β、γ)を中
心として電極チップ24、33が軸心(加圧軸心)まわ
りに10〜20°だけ回転するようにロボット61の各
軸M1 〜M6 のサーボモータ62を制御する。
【0050】図15は、ロボット61により電極チップ
24、33が軸心まわりに回転する状態を示している。
この状態では、溶着部11にはサーボモータ26の回転
駆動力により引張力Fが発生しており、かつ溶着部11
には電極チップ24、33の回転により剪断力が作用し
ているので、溶着は容易に外される。
【0051】被溶接物10と電極チップ24、33の溶
着が外れると、電極チップ33は直ちにサーボモータ2
6の回転により溶接ガン開放側に戻されるので、溶着を
外す際には電極チップ24、33が被溶接物10の他の
部位と摺接することはなくなり、被溶接物90の損傷が
防止される。
【0052】第5実施例 図17は、本発明の第5実施例を示している。第1実施
例ないし第4実施例においては、電極チップと被溶接物
との溶着が発生してから、溶着部に外力を付与する構成
としたが、本実施例では溶着が生じているか否かを問わ
ず、溶着を外す動作を溶接毎に行うようにしたものであ
る。
【0053】第1実施例の溶接ガンにおいては、ボール
ネジに螺合されたナットがボールネジの回転によって軸
方向に移動するようになっていたが、本実施例では、ボ
ールネジが軸方向に移動する構成となっている。図17
に示すように、ボールネジ90の外周には、溶接ガン2
1に固定された筒状のハウジング91が配置されてい
る。ハウジング91の一方には、ナット92がハウジン
グ91に対して回転自在に取付けられている。ハウジン
グ91の他方には、スプラインナット93がハウジング
91に対して回転自在に取付けられている。
【0054】ナット92は、ボールネジ90に形成され
た雄ねじ90aに螺合されている。スプラインナット9
3は、ボールネジ90に形成されたスプライン90bに
摺動自在に嵌合されている。ナット92には、タイミン
グプーリ(歯付きプーリ)94が連結されている。スプ
ラインナット93には、別のタイミングプーリ95が連
結されている。溶接ガン21側のサーボモータ26の出
力軸には、シャフト96が連結されている。シャフト9
6には、2つのタイミングプーリ96a、96bが形成
されている。ナット92側のタイミングプーリ94は、
タイミングベルト(歯付きベルト)97を介してシャフ
ト96のタイミングプーリ96aと連結されている。ス
プラインナット93側のタイミングプーリ95は、タイ
ミングベルト98を介してシャフト96のタイミングプ
ーリ95と連結されている。
【0055】このように構成された第5実施例において
は、サーボモータ21が回転すると、その回転力は各タ
イミンベルト97、98を介してナット92およびスプ
ラインナット93に伝達される。ナット92は、ボール
ネジ90の雄ねじ90aと螺合しているので、ナット9
2の回転によってボールネジ90は軸方向に移動し、電
極チップ33の下降により、被溶接物10が加圧され
る。また、スプラインナット93は、ボールネジ90の
スプライン90bに摺動自在に嵌合されているので、ス
プラインナット93の回転により、ボールネジ90は軸
心まわりに回転する。
【0056】電極チップ24、33の加圧および通電に
より被溶接物10のスポット溶接が完了すると、サーボ
モータ26が逆転し、電極チップ33が上昇する。ここ
で、被溶接物10と電極チップ24、33とが溶着して
いる場合は、電極チップ33は上昇することができず、
溶着部11にはサーボモータ26の回転駆動力による引
張力Fが作用する。同時に、ボールネジ90の先端に取
付けられた電極チップ33は、軸心(加圧軸心)まわり
に回転しようとするので、溶着部11には捩りによる剪
断力が作用する。そのため、溶着は容易に外される。
【0057】本実施例の場合も、被溶接物10と電極チ
ップ24、33の溶着が外れると、電極チップ33は直
ちにサーボモータ26の回転により溶接ガン開放側に戻
されるので、溶着を外す際には電極チップ33が被溶接
物10の他の部位と摺接することはなくなり、被溶接物
10の損傷が防止される。
【0058】第2実施例ないし第5実施例は、被溶接物
10と電極チップ24、33の溶着を自動で外すように
したが、溶着状態が著しく自動での溶着解除が一定時間
内で行われない場合は、サイクルタイムオーバの異常警
報が出力される。この場合は、第1実施例に示したよう
に、作業者が安全柵81のゲート82から溶接ライン内
に進入し、作業者による溶着解除が行われる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、つぎの効果が得られ
る。 (1)請求項1の溶着解除方法においては、被溶接物と
電極チップとの溶着を外力によって解除する際には、ロ
ボットの各軸のサーボモータの電源がオフとされるの
で、ロボットの動きを阻止することができ、作業者が溶
接ライン内に進入して溶着を外す場合でも安全を確保す
ることができる。電極チップを移動させるサーボモータ
の電源をオン状態に維持し、このサーボモータにより溶
着部に引張力を付与しつつ溶着部に外力を付与するよう
にしたので、溶着を外す際には電極チップが被溶接物の
他の部位と摺接することがなくなり、被溶接物の損傷を
防止することができる。 (2)請求項2の溶着解除方法および請求項5の装置に
おいては、溶接ガンの加圧解放動作から電極チップと被
溶接物との溶着の有無を自動検出し、電極チップと被溶
接物との溶着が生じている場合は、加圧開放動作により
引張力が付与されている溶着部に、溶着検出信号に基づ
き外力を付与するようにしたので、被溶接物を損傷させ
ることなく溶着を自動的に解除することができる。した
がって、電極チップの溶着に起因する溶接ラインの停止
時間を減少させることができ、生産性を高めることがで
きる。 (3)請求項4の溶着解除方法においては、ロボットの
動きのみにより溶接ガンの電極チップを軸心まわりに回
転させ、溶着部に外力を付与するようにしたので、アク
チュエータや工具等を用いることなく電極チップと被溶
接物との溶着を外すことができ、装置の構成を簡素化す
ることができる。 (4)請求項7の溶着解除装置においては、サーボモー
タによるナットとスプラインナットとの回転により、電
極チップが取付けられたボールネジを軸心まわりに回転
させることができる。したがって、溶接ガン加圧解放動
作時には、溶着部に引張力を付与することができるとと
もに、捩り方向の剪断力を付与することができ、被溶接
物を損傷させることなく溶着を自動で外すことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るスポット溶接の溶着
解除方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】図1の溶着解除方法の制御ブロック図である。
【図3】図1の溶着解除方法が適用されるスポット溶接
装置の全体構成図である。
【図4】図3における制御手段の制御系統図である。
【図5】図3に示す溶接ロボットの模式図である。
【図6】図3の電極チップと被溶接物との溶着部に外力
を付与する状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るスポット溶接の溶着
解除方法の手順を示すフローチャートである。
【図8】図7の溶着解除方法の制御ブロック図である。
【図9】図7の溶着解除方法における電極チップの指令
位置と実際の電極チップの位置との関係を示す特性図で
ある。
【図10】図8の外力付与手段の概略構成図である。
【図11】本発明の第3実施例に係るスポット溶接の溶
着解除方法の制御ブロック図である。
【図12】図11の外力付与手段を用いた溶着解除方法
の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第4実施例に係るスポット溶接の溶
着解除方法の制御ブロック図である。
【図14】図13のロボットによる溶着解除の状態を示
す模式図である。
【図15】図14の部分拡大断面図である。
【図16】図14のロボットによる溶着解除方法の手順
を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第5実施例に係るスポット溶接装置
の要部断面図である。
【図18】従来のスポット溶接作業の一例を示す斜視図
である。
【図19】図18のスポット溶接作業における電極チッ
プと被溶接物との溶着状態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 被溶接物 11 溶着部 20 スポット溶接装置 21 溶接ガン 24 電極チップ 26 溶接ガン側のサーボモータ 33 電極チップ 61 ロボット 62 ロボットの各軸のサーボモータ 70 制御手段 76 サーボモータ運転指令手段 77 サーボモータ動力遮断手段 81 安全柵 85 溶着判定手段 86 外力付与指令手段 87 外力付与手段(押圧機構部) 88 外力付与手段(ゲイン切替部) 89 外力付与手段(捩り動作指令部) 90 ボールネジ 90b スプライン 93 スプラインナット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータの回転により電極チップを
    移動させて被溶接物を加圧するスポット溶接ガンを、ロ
    ボットにより移動させて被溶接物の自動溶接作業を行う
    スポット溶接方法であって、前記被溶接物の溶接による
    前記電極チップと被溶接物との溶着を外力によって解除
    する際には、前記ロボットの各軸のサーボモータの電源
    をオフにするとともに、電極チップを移動させるサーボ
    モータの電源をオン状態に維持し、該電極チップを移動
    させるサーボモータにより溶着部に引張力を付与しつつ
    溶着部に外力を付与し、被溶接物と電極チップとの溶着
    解除を行うことを特徴とするスポット溶接の溶着解除方
    法。
  2. 【請求項2】 サーボモータの回転により電極チップを
    移動させて被溶接物を加圧するスポット溶接ガンを、ロ
    ボットにより移動させて被溶接物の自動溶接作業を行う
    スポット溶接方法であって、前記溶接ガンの加圧解放動
    作から電極チップと被溶接物との溶着の有無を自動検出
    し、電極チップと被溶接物との溶着が生じている場合
    は、前記加圧開放動作により引張力が付与されている溶
    着部に、溶着検出信号に基づき外力を付与し、被溶接物
    と電極チップとの溶着解除を行うことを特徴とするスポ
    ット溶接の溶着解除方法。
  3. 【請求項3】 溶着検出信号に基づき電極チップを移動
    させるサーボモータを発振させ、該サーボモータの発振
    により溶着部に外力を付与する請求項2記載のスポット
    溶接の溶着解除方法。
  4. 【請求項4】 溶着検出信号に基づきロボットの動きを
    制御し、溶接ガンの電極チップを軸心まわりに回転させ
    て溶着部に外力を付与する請求項2記載のスポット溶接
    の溶着解除方法。
  5. 【請求項5】 複数の自由度を有し各軸毎にサーボモー
    タを有するロボットと、 サーボモータの回転により電極チップを移動させて被溶
    接物を加圧するスポット溶接ガンと、 前記被溶接物と前記電極チップとの溶着部に外力を付与
    する外力付与手段と、 前記溶接ガンの加圧解放動作から電極チップの被溶接物
    との溶着の有無を自動検出する溶着判定手段と、 前記溶着判定手段によって溶着が検出された場合は、溶
    接ガンの加圧開放動作により引張力が付与されている溶
    着部に前記外力付与手段による溶着部への外力付与を指
    令する外力付与指令手段と、を備えたことを特徴とする
    スポット溶接装置。
  6. 【請求項6】 外力付与手段が溶接ガンのサーボモータ
    を発振させるゲイン切替部である請求項5記載のスポッ
    ト溶接の溶着解除装置。
  7. 【請求項7】 溶接ガンに取付けられたサーボモータ
    と、 先端に電極チップが取付けられるボールネジと、 前記ボールネジと螺合され、前記サーボモータによる回
    転によりボールネジを軸方向に移動させるナットと、 前記ボールネジに形成されたスプラインに摺動可能に嵌
    合され、前記サーボモータの回転によりボールネジを軸
    心まわりに回転させるスプラインナットと、を備えたこ
    とを特徴とするスポット溶接装置。
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