JP2853583B2 - 金属帯板への水性有機樹脂塗料の連続塗装方法 - Google Patents

金属帯板への水性有機樹脂塗料の連続塗装方法

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JP2853583B2
JP2853583B2 JP6247895A JP24789594A JP2853583B2 JP 2853583 B2 JP2853583 B2 JP 2853583B2 JP 6247895 A JP6247895 A JP 6247895A JP 24789594 A JP24789594 A JP 24789594A JP 2853583 B2 JP2853583 B2 JP 2853583B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属帯板への水性有機
樹脂塗料の連続塗装方法に関する。より詳しくは、本発
明は、金属表面に耐食性、耐候性、潤滑性、意匠性 (着
色) などを付与するための水性有機樹脂塗料の連続塗装
において、低温および/または短時間での焼付けによっ
て平滑な樹脂塗膜を安定して形成することができる、金
属帯板の連続塗装方法に関する。本発明の方法は、板厚
2.0 mm以上の厚物の金属帯板への連続塗装にも適してい
る。
【0002】
【従来の技術】各種金属板〔例えば、鋼板、アルミ板、
ステンレス板、亜鉛板、銅板など、ならびにこれらの金
属板に表面処理 (例、Zn系めっき、Zn系めっき+クロメ
ート処理) を施した表面処理金属板〕に有機樹脂塗料を
塗装して、表面に有機樹脂塗膜を形成させ、耐食性、耐
候性、潤滑性、意匠性を付与することは、従来より広く
行われている。
【0003】有機樹脂塗料としては、作業環境の改善、
省資源、地球環境の保全のために、従来多用されてきた
有機溶剤系塗料から、有機溶剤を含まない水性塗料への
移行が進行している。水性有機樹脂塗料としては、水溶
性樹脂を利用した水溶液型塗料もあるが、塗膜の性能面
から水中に有機樹脂微粒子が分散したエマルジョン型塗
料が一般に用いられている。水性塗料に用いる有機樹脂
としては、熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂の両方が使用さ
れている。
【0004】これまでに提案されている、水性有機樹脂
塗料を塗装した塗装鋼板としては、例えば下記のような
ものがある。 (1) ウレタン変性ポリオレフィン系樹脂を主体とし、フ
ッ素樹脂粒子、シリカ粒子を添加した樹脂塗料を塗装し
た鋼板 (特開平3-17189号公報) 、(2) アクリル化エポ
キシ樹脂を主体とし、フッ素樹脂粒子、シリカ粒子を添
加した樹脂塗料を塗装した鋼板 (特開平3-96337号公
報) 、(3) ガラス転移温度70℃以上の樹脂複合物 (混合
物) を塗装した亜鉛系またはアルミ系塗装鋼板 (特開平
2-43040号公報) 、(4) クロメート塗膜の上にクロム
酸、シリカ粒子を含有させたアクリル樹脂塗料を塗装し
た鋼板 (特開昭61-227179 号公報) 。これらの塗装鋼板
では、樹脂塗膜により耐食性、耐候性、耐指紋性、潤滑
性、耐アルカリ性などが向上することが記載されてい
る。
【0005】金属板の塗装は、大量・高速処理の場合に
は、帯板 (ストリップ) 状で金属板を走行させ、この金
属帯板を塗装帯域と焼付け帯域とを順に通過させること
からなる連続塗装方式により行われる。この連続塗装方
式にはロールコータが広く用いられている。
【0006】ロールコータによる塗装は、図1および図
2に示すように、塗料パン4に収容した塗料をピックア
ップロール5を介して塗布ロール6から金属帯板1に転
写することにより行われる。7は、必要により設けられ
るバックアップロールである。両面塗布用のロールコー
タの配列としては、図1に示すS型ロールコータと、図
2に示すI型ロールコータとがある。
【0007】S型およびI型のいずれの場合も、塗布ロ
ール6を金属帯板1の進行方向とは逆に回転させるリバ
ースロール方式と、塗布ロール6を金属帯板1の進行方
向と同方向に回転させるナチュラルロール方式の2種類
の方式がある。ラインスピードの高い高速生産において
は、ナチュラルロール塗りに比べて、リバースロール塗
りの方が、金属帯板の幅方向に塗膜厚が均一で、金属帯
板の進行方向と平行に現れるストライエイション、ロー
ピング、ロール目などと呼ばれる筋状の欠陥が出にくい
という利点があることが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水性有機樹脂塗料の金属板への塗装、特にロール塗装に
よる連続塗装においては、次に述べる問題点がある。
【0009】(1) 従来の水性有機樹脂塗料では、焼付け
乾燥工程において、金属表面温度として約100 ℃以上の
比較的高温が必要である。この温度が100 ℃近傍では、
形成された樹脂塗膜の性能 (耐食性、密着性など) が焼
付け条件に影響され易く、100℃を大きく下回ると塗膜
性能が劣化する。
【0010】従って、この金属表面温度を確保するため
に、熱風炉による焼付け乾燥の場合には長時間の加熱
(製造ラインスピードの低減または焼付炉の延長) が必
要となり、或いは誘導加熱炉、赤外線炉などの高価な焼
付け装置が必要となる。これらは、能率低下、設備コス
トの上昇を招く。
【0011】また、特に板厚2mm以上といった厚物の金
属板では、内部への熱の逃散により熱風炉では金属表面
温度が十分に上昇せず、エマルジョン粒子の融着や樹脂
の架橋 (官能基の結合反応) が不十分となり、塗膜の性
能が劣化しやすい。
【0012】(2) 短い焼付炉でも焼付け乾燥することが
できるように、焼付け温度を低くするには、樹脂成分の
ガラス転移温度(以下、Tgと記載することもある) が比
較的低い塗料を使用することが有利である。しかし、樹
脂成分のTgが比較的低い水性塗料では、融着や架橋硬化
が速すぎ、ロール塗装直後のレベリング (表面での塗料
流動による塗膜表面の平滑化) が十分に起こらないこと
がある。それにより、上記の筋状の欠陥が焼付け後の塗
膜に残存しやすい。この欠陥は、外観上の問題だけでな
く、塗膜の微視的な均一性低下となり、性能バラツキを
引き起こす。
【0013】この欠陥は、塗料の粘度、ロール粗さ、ロ
ール周速、ロール間距離 (ピックアップロールと塗布ロ
ール間の間隔) の調整により抑制または解消できるが、
樹脂成分によっては適正条件範囲が狭く、塗装効率、塗
装金属板の表面品質、歩留りの低下につながる。
【0014】(3) 樹脂成分のTgが比較的低い水性塗料の
ロール塗装では、塗料パン内および塗布ロール上の塗料
の安定性に問題があり、連続塗装に支障をきたす。具体
的には、塗料パン内で塗料が経時的に固化または膜張り
して、膜厚が不足したり、塗料の循環が妨げられて、塗
料パン外へのオーバーフローを生ずることがある。ま
た、塗料パン内の塗料の物性が変化することもある。
【0015】さらに、ロールコータ周辺の高い気温や、
塗布ロールと金属帯板との摩擦による塗布ロールの温度
上昇により、塗布ロール表面に塗料が固化することもあ
る。この場合、固化した塗料を除去するための塗布ロー
ルの研磨による手入れか、あるいは塗布ロールの交換が
必要になり、手間の増大、欠陥品の発生などの問題を伴
なう。
【0016】本発明の目的は、水性有機樹脂塗料を用い
て上記問題点のない金属帯板の連続塗装方法を提供する
ことである。より具体的な本発明の目的は、厚い金属板
に対しても低温および/または短時間の焼付けで良好な
塗膜性能を得ることができる連続塗装方法を提供するこ
とであり、さらには樹脂成分のTgが比較的低い水性有機
樹脂塗料を用いて上記(2) および(3) の問題点が解消さ
れた、外観美麗な塗装金属板を製造することのできる連
続塗装方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種の調
査実験を繰り返した結果、Tgが70℃未満の熱可塑性樹脂
を用いて、特定条件下で塗装および焼付けを行うことに
より、被塗装材が厚い金属板でも低温および/または短
時間の焼付けで良好な塗膜性能を得ることができること
を見出し、本発明に到達した。
【0018】ここに、本発明は、金属帯板に水性有機樹
脂塗料を連続塗装する方法であって、金属帯板の片面ま
たは両面に、樹脂成分がガラス転移温度70℃未満の熱可
塑性樹脂からなる水性有機樹脂塗料を、塗料温度24℃以
下で、乾燥樹脂付着量5g/m2以下の厚みにロールコータ
により塗布した後、板幅方向に設置された複数のスリッ
トノズルから、板面位置で温度80〜300 ℃、風速15〜80
m/secの熱風を塗装面に吹き付けることによって、最高
到達板温度(PMTと略記することがある) 35〜90℃で焼付
け乾燥を行うことを特徴とする、連続塗装方法である。
好適態様では、ロールコータ入側での金属帯板の温度を
35℃以下とする。
【0019】
【作用】
(水性有機樹脂塗料)本発明の塗装方法に使用する水性有
機樹脂塗料は、エマルジョン型塗料 (分散樹脂粒径が約
0.1〜1 μm) のほか、これより粒子径の小さい水分散
型塗料 (コロイダルディスパージョン) 、水溶性樹脂塗
料、あるいはエマルジョン型塗料に他の水性塗料を配合
した複合エマルジョン型塗料でもよい。好ましいのはエ
マルジョン型塗料または複合エマルジョン型塗料であ
る。
【0020】本発明においては、低温焼付けを可能にす
るために、樹脂成分が熱可塑性樹脂からなる水性有機樹
脂塗料を使用する。熱硬化性樹脂からなる水性塗料を使
用すると、本発明の焼付け条件(PMT≦90℃) を適用する
には、特殊な架橋剤が必要となる上、塗料の安定性にも
問題がある。なお、架橋温度が90℃以下の熱硬化性樹脂
は現状では実用化されていない。塗料中の樹脂成分(1
種もしくは2種以上)は、Tgが70℃未満となるように選
択する。
【0021】Tg が70℃以上になる (例、長鎖状の高分
子化合物等の場合) と、本発明の焼付け条件では、樹脂
の造膜、および焼付け後の塗膜外観、性能が不十分とな
る。例えば、Tgが70℃以上のアクリル系重合体樹脂に、
低温造膜のための補助剤として有機溶剤、低Tg高分子樹
脂などを含有させても、樹脂全体のTgが70℃以上であれ
ば、焼付け後の塗膜外観が白化したり、小さなピンホー
ルが発生し易く、塗膜性能のバラツキが生じ易い。適用
する樹脂種にもよるが、塗装外観上から、樹脂成分のTg
は−10〜60℃、特に0〜50℃の範囲内が好ましい。
【0022】本発明で用いる水性有機樹脂塗料は、樹脂
成分のTgが70℃未満の熱可塑性樹脂であれば、特に制限
されない。塗料の樹脂成分は、従来より水性有機樹脂塗
料に使用されてきた公知の熱可塑性の親水性樹脂の中か
ら、Tgが70℃未満になるように1種もしくは2種以上を
選択すればよい。適当なエマルジョン型の熱可塑性親水
性樹脂の例を次に示すが、これらに限定されるものでは
ない。
【0023】(1) アクリル系重合体エマルジョン:例え
ば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプ
ロピルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、アルコキシアルキル (メタ) アクリレ
ートなどのアクリル系モノマー、またはこれらの重合体
もしくは共重合体を樹脂骨格とし、この骨格に親水性お
よび鋼板基板への密着性に寄与する単量体として、エチ
レン系不飽和カルボン酸モノマー (アクリル酸、メタク
リル酸マレイン酸、クロトン酸など) 、アルコキシメチ
レン (メタ) アクリルアミド、アシッドホスホオキシア
ルキル (メタ) アクリレートなどの1種もしくは2種以
上を組み合わせたもので、Tgが70℃未満のエマルジョ
ン。骨格樹脂は、塗膜性能やTgの調整のために、さらに
スチレン、酢酸ビニル、ビニルエステル、塩化ビニル、
エチレンなどのビニル化合物と共重合させてもよい。
【0024】(2) Cr含有アクリル系重合体エマルジョ
ン:例えば上記アクリル系重合体エマルジョンに、クロ
ム酸 (無水クロム酸) 、クロム酸塩 (重クロム酸アンモ
ニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、バリウム塩、ス
トロンチウム塩など) を添加して、Crと樹脂の結合、生
成塗膜中へのCr6+の含有により耐食性、耐アルカリ性な
どの向上を図った樹脂組成物。さらにNi、Co、Zn、Mn、
Feなどの重金属イオンを添加していてもよい。
【0025】(3) ウレタン系重合体エマルジョン:例え
ば、親水性基を導入したアルキド変性、アクリル変性、
エポキシ変性ウレタン樹脂エマルジョン。 (4) ポリエステル系重合体エマルジョン:例えば、親水
性基を導入したアクリル変性、ウレタン変性、エポキシ
変性、アルキド変性、シリコーン変性ポリエステル樹脂
エマルジョン。
【0026】(5) エポキシ系重合体エマルジョン:例え
ば、脂肪族多価アルコールのジまたはポリグリシジルエ
ーテル、ジカルボン酸ジグリシジルエステル、窒素、ヘ
テロ環含有エポキシ化合物、アクリル変性エポキシ樹脂
などのエマルジョン。
【0027】水性有機樹脂塗料中には、樹脂成分、顔
料、溶媒 (水または水とアルコールとの混合溶媒) に加
えて、各種の添加剤を含有させることができる。例え
ば、生成塗膜の基板との密着性、塗膜の耐食性、耐候性
向上などを目的として、塗料中の基剤樹脂と同一または
他の樹脂系の水分散型樹脂 (コロイダルディスパージョ
ン) もしくは水溶性樹脂、あるいはクロム酸塩、コロイ
ダルシリカなどを添加してもよい。
【0028】例えば、アクリル系エマルジョンに、より
低Tg (30℃以下) で粒子径の小さいアクリル系水溶性樹
脂またはウレタン系水溶性樹脂を添加してもよい。コロ
イダルシリカを添加する場合には、シランカップリング
剤を併用添加してもよい。
【0029】また、プレス加工時の塗油、脱脂を省略可
能にするために、形成塗膜に潤滑性を保持させるための
潤滑剤として、パラフィン、ポリオレフィン系のワック
ス、脂肪酸系潤滑剤 (ステアリン酸、パルチミン酸、ラ
ウリン酸など) 、フッ素ポリマー (ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリフッ化ビニリデンなど) 、金属石けん類
(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛など) の1
種もしくは2種以上を塗料中に添加することもできる。
さらに、塗料に慣用される他の添加剤、例えば、分散
剤、安定剤、反応促進剤などの1種もしくは2種以上を
適宜配合することができる。
【0030】塗料 (樹脂液) の粘度は、焼付け乾燥炉の
能力、製造ラインスピードにもよるが、 0.003〜0.04Pa
・S (20 ℃) の範囲内が好ましい。塗料の粘度は、樹脂
の分子量と濃度、添加剤の種類と添加量などにより調整
できる。0.003 Pa・S 未満では焼付け時の熱風により樹
脂が乾燥するまでに風紋模様が発生することがあり、逆
に0.04Pa・S を越えると焼付け時に十分なレベリングが
起こらず、ロールコータ塗装時のロール目 (ストライエ
ーション) がそのまま残存したり、樹脂塗膜表面の微視
的な平滑性が劣る。より好ましい塗料粘度は、 0.005〜
0.03Pa・S (20℃) である。
【0031】(塗装基板)本発明の塗装方法は、任意の金
属帯板の連続塗装に適用することができる。適用可能な
帯板状の基板の例としては、鋼板、めっき鋼板、ステン
レス鋼板、非鉄金属板 (アルミニウム板、銅板など) な
どが例示される。このうち、耐食性向上のためのめっき
鋼板としては、例えば、Zn系 (溶融Zn、電気Zn、蒸着Zn
めっきなど) 、Zn−Al系 (5%Al−Zn、55%Al−Znめっ
きなど) 、Zn−Fe系 (電気Zn−Fe合金、合金化溶融Znめ
っき鋼板など) が挙げられる。また、塗装の前処理とし
て、クロメート処理、 (反応型、塗布型、電解型など)
、リン酸塩処理 (リン酸Zn、リン酸Ca、リン酸Fe処理
など) などのいずれかが施されていてもよい。
【0032】(塗布工程)金属帯板の片面または両面に上
記の水性有機樹脂塗料を連続的にロールコータにより塗
布 (即ち、ロール塗布) する。塗布時の付着量は、乾燥
塗膜付着量で5g/m2以下とする。これより付着量が大き
くなると、本発明の焼付け条件では焼付けが不十分とな
るか、長時間を要するようになる。塗布厚みの下限は特
に規定されないが、塗膜性能を十分に確保するには、乾
燥塗膜付着量で0.5 g/m2以上あることが好ましい。より
好ましい付着量は、0.5 〜3.0 g/m2である。
【0033】ロール塗布は24℃以下の塗料温度で行う。
本発明における塗料温度とは、塗料パン内の温度を意味
する。従って、必要であれば塗料パンを冷却して、この
塗料温度を確保する。塗料温度が24℃を超えると、塗料
の物性が経時変化し、塗料パン内の塗料表面のエマルジ
ョン固化による膜張り、内部での粒子凝集による粗大
化、ゲル化などが起きるようになる。それにより、塗膜
性能が劣化し、塗料の循環も難しくなって、塗布作業が
円滑に進行しなくなる。また、塗料温度が高いと、塗布
ロール表面上での塗料の固化によるロール巻付きが起こ
り易くなる。
【0034】塗料の冷却は、例えば、塗料循環系内に恒
温型の冷却装置を設置することにより実施できる。塗料
温度は24℃以下であれば特に制限されず、樹脂種によっ
ても異なるが、通常は5〜24℃の範囲内である。しか
し、低温に保持するための冷却コストを考慮すると、15
〜24℃の範囲内が経済的である。
【0035】ロールコータの入側での (即ち、ロールコ
ータに進入する時の) 金属帯板の温度 (以下、板温また
は板の進入温度ともいう) も、樹脂液と塗装の安定性、
塗装外観に影響を及ぼすので、約40℃以下の低めに保持
することが好ましい。
【0036】なお、ロールコータ直前での板温が35℃を
超えると、塗布作業の経過につれて塗布ロールと金属帯
板との摩擦により塗布ロールの表面温度が上昇し、塗布
ロール表面上の塗料が固化して塗布ロールへの塗料の巻
付きが起こることがある。この巻付きは、塗料パン内の
塗料温度が比較的高め (例、15〜24℃) の時に起こり易
い。巻付きが軽い場合には、巻付いた部分が塗りむらと
なるだけであるが、ひどく巻付いた場合には塗布ロール
の駆動ロールがトリップして、塗布が行われなくなる。
しかし、板温を35℃以下に保持すれば、上記摩擦による
塗布ロールの表面温度は、塗料温度が15〜24℃と比較的
高くても、樹脂の固化温度より低温に保持され、巻付き
現象は完全に防止できる。従って、塗料温度が15〜24℃
と高めの時には、板温を35℃以下に管理することが好ま
しい。なお、塗料温度が15℃より低い場合には、板温が
35℃を超えても (例、40℃) 、巻付きは起こり難い。
【0037】板の進入温度の制御方法は特に制限されな
いが、例えば、ロール塗布前に洗浄工程があれば、洗浄
水の水温により板温を低めに保持することができる。板
の進入温度の下限は特に限定しないが、この温度をあま
りに低く保持するのはコスト的に不利であるため、好ま
しい進入温度は20〜35℃である。
【0038】ロール塗布は、慣用の任意のロールコータ
を使用して実施できる。両面塗布の場合には、図1に示
すS型ロールコータと図に示すI型ロールコータのいず
れも使用できる。金属帯板1は矢印方向に搬送され、そ
の間にロールコータ2で塗料が塗布され、焼付け乾燥炉
3で塗料を乾燥させ塗膜を形成する。塗布方式はリバー
スロール方式、ナチュラルロール方式のいずれでもよ
い。また、スプレー・ロール絞り法も塗布工程に使用で
き、これも本発明のロール塗布に含める。
【0039】(焼付け工程)ロール塗布した金属帯板は、
次いで板幅方向に設置された多数のスリットノズルから
熱風を塗装面に吹き付けて加熱することによって焼付け
乾燥する。塗布から熱風加熱までの時間は特に制限され
ない。焼付け乾燥炉としては、例えば、慣用のカテナリ
ー型、フローター型などのオーブン型熱風焼付け乾燥
炉、或いは簡易ドライヤーが使用できる。
【0040】図3は、多数のスリットノズルを備えた熱
風焼付け乾燥炉の1例を示す説明図である。焼付け乾燥
炉3は金属帯板1の上下から熱風を吹き付ける多数のス
リットノズル11 (図示例では上下各6本) を有してお
り、熱風は熱風供給管12から分配器13を経て各スリット
ノズル11に供給され、高速で金属帯板1に吹き付けられ
た後、排気管14から排出される。各スリットノズル11
は、スリット長手方向が板幅方向 (帯板の進行方向と垂
直方向) を向くように分配器13に取付けられている。図
示例では、塗布装置側への熱風の吹き出しを抑えるため
に、入側から2本目までのスリットノズルを出側方向に
傾けて設置しているが、スリットノズルの向きは特に制
限されるものでない。
【0041】本発明では、板面位置での熱風の温度と風
速を、温度80〜300 ℃、風速15〜80m/secの範囲内とす
る。即ち、従来の熱風焼付け乾燥炉 (風速は通常は15 m
/sec未満) に比べて、風速を高くする。この高風速での
焼付け乾燥により、成膜前のレベリングが促進され、熱
風温度を80℃まで下げても良好な塗膜性能を得ることが
可能となる。板面位置での熱風の温度と風速は、金属帯
板を存在させずに帯板の通過位置にて測定することがで
きる。
【0042】熱風温度が80℃未満では成膜時の水分の気
化 (蒸発) に時間がかかり、エマルジョンの成膜速度と
の兼ね合いで、樹脂が白化したりするなど塗装外観が劣
化する。一方、熱風温度が300 ℃を超えると、樹脂がオ
ーブン内での加熱初期に成膜するため、樹脂のレベリン
グ不足、あるいは塗膜にワキ (凹凸欠陥) 、ピンホール
が発生し、やはり塗装外観が劣化する。熱風温度は好ま
しくは80〜250 ℃、より好ましくは 100〜250 ℃であ
る。
【0043】熱風の風速が15 m/sec未満では、上記のレ
ベリング促進効果が低下し、さらに水分蒸発速度の低下
により、塗膜の固化速度も低下する。一方、風速が80
m/secを超えると風紋が発生し、逆に塗装外観が
劣化する。風速は好ましくは20〜80 m/sec、より好ま
しくは30〜80 m/sec である。図4に、上述した熱風の
温度および風速と塗装外観との関係を図示する。
【0044】スリットノズルは、金属帯板の幅全体に均
一に熱風を吹き付けることができるように、スリット長
さが板幅以上あり、かつ板幅方向に帯板に対して水平に
取付けられる。
【0045】スリットノズルのスリット幅、ピッチ (長
手方向のスリット設置間隔) 、金属帯板表面との距離、
設置本数は、この熱風の吹き付けにより加熱された金属
帯板の最高到達板温度 (PMT)が35〜90℃の範囲内の所定
温度となるように設定する。スリット幅は 0.5〜10 mm
、特に3〜7mmの範囲が好ましく、ピッチは、乾燥速
度、塗装外観 (レベリング) から 200〜1000 mm 、特に
300〜1000 mm の範囲内が好ましい。スリットノズルの
出口 (熱風出口) と金属帯板表面との距離は50〜300 m
m、特に 100〜250 mmの範囲内とすることが好ましい。
スリットノズルの本数 (板の両面に設ける場合は、片面
当たりの本数) は、オーブン、ドライヤー等の長さにも
よるが、一般に4本以上とするのが望ましく、特に6〜
20本の範囲が好ましい。従来の熱風焼付け乾燥炉は一般
に20本以上の多数のスリットノズルを設置するのが普通
であるので、本発明によればスリットノズル数を大幅に
低減でき、焼付け乾燥炉の炉長を著しく短くすることが
できる。焼付け乾燥炉内の通過時間 (焼付け時間) は一
般に5〜30秒、特に5〜20秒の範囲が好ましい。
【0046】金属帯板の焼付け工程では、前述のよう
に、PMT が35〜90℃、好ましくは40〜80℃という低温焼
付けを行う。PMT は、樹脂種および焼付け乾燥炉の炉長
に応じて、良好な塗膜性能および塗装外観が得られるよ
うに選択する。なお、焼付け乾燥炉内の温度は一般に 1
00〜300 ℃、好ましくは 100〜250 ℃となる。
【0047】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。実施例において、塗料の温度保持は、塗料循環系
の恒温型冷却装置により行った。また、焼付け乾燥炉に
おけるスリットノズル出口と金属帯板表面との距離は、
いずれの実施例でも200 mmであった。
【0048】(実施例1)板幅1000 mm 、板厚1.6 mm、め
っき付着量60 g/m2(片面当たり) の両面溶融亜鉛めっき
鋼帯に、クロム付着量30 mg/m2 (片面当たり) の塗布型
クロメート処理を施した (スプレー処理→80℃×10秒間
の焼付け) 。続いて、エアー冷却により鋼帯の温度を下
げた後、この鋼帯にS型ロールコータ (ナチュラルロー
ル方式)を用いて、樹脂成分のTgが40℃であるウレタン
変性アクリル系水性エマルジョン樹脂塗料 (コロイダル
シリカ含有) を、付着量1g/m2狙いの膜厚で両面に連続
塗布した。ロールコータ入側での鋼帯温度は33℃であっ
た。ロールコータを出た鋼帯を続いて、スリット幅5mm
のスリットノズルをピッチ800 mmで上下に各15本備え
た、全炉長15mのカテナリー型焼付け乾燥炉 (熱風乾燥
オーブン) を通過させて塗膜の焼付け乾燥を行った。鋼
帯のラインスピードは80m/min であったので、焼付け乾
燥炉での焼付け乾燥時間は約11秒間になる。塗布時の塗
料温度および焼付け乾燥炉での熱風条件と最高到達板温
度 (PMT)を表1にまとめて示す。
【0049】焼付け乾燥後に得られた塗装鋼帯を目視観
察して塗装外観を、塗膜表面の SEM(走査式電子顕微鏡)
観察により塗膜形成状況を、また2T曲げ後の曲げ部
のセロハンテープ剥離試験での塗膜剥離面積率により塗
膜の密着性を、それぞれ次の基準で評価した。その結果
も、焼付け乾燥後の塗膜の付着量とともに表1に併せて
示す。
【0050】 塗装外観評価 ○:外観良好 ×:筋状欠陥 (ストライエーション) 発生 塗膜形成状況評価 ○:ワキ( 凹凸) 、ピンホール発生なし △:ワキ、ピンホール発生小またはレベリング不足 ×:ワキ、ピンホール発生大 密着性 ○:剥離面積率0% △:剥離面積率1〜50% ×:剥離面積率50%超
【0051】
【表1】
【0052】なお、比較のために、Tgが100 ℃になるよ
うに調整した同じ塗料系 (即ち、ウレタン変性アクリル
系水性エマルジョン樹脂塗料) を用いて同様に塗装を行
ったところ、PMT が120 ℃になるように熱風温度を上げ
ないと、表1の本発明例に匹敵する塗装結果 (外観、塗
膜形成状況、密着性がいずれも○) を得ることができな
かった。
【0053】(実施例2)板幅1000 mm 、板厚3.2 mm、め
っき付着量20 g/m2(片面当たり) の電気亜鉛めっき鋼板
に、I型ロールコータ (リバースロール方式) を用い
て、樹脂成分のTgが20℃で、クロム酸ストロンチウムと
ポリエチレンワックス (潤滑剤) とを含有するアクリル
系水性エマルジョン樹脂塗料を、付着量2g/m2狙いで両
面に連続塗布した。ロールコータ入側での鋼帯温度は33
℃であった。ロールコータを出た鋼帯を続いて、スリッ
ト幅3mmのスリットノズルをピッチ500 mmで上下に各8
本備えた、全炉長5mのカテナリー型熱風乾燥オーブン
を通過させて焼付け乾燥を行った。鋼帯のラインスピー
ドは50 m/minであったので、焼付け乾燥炉での焼付け乾
燥時間は6秒間になる。塗布時の塗料温度、焼付け乾燥
炉での熱風条件およびPMT 、ならびに試験結果を表2に
示す。
【0054】
【表2】
【0055】(実施例3)板幅1200 mm 、板厚2.0 mmのス
テンレス鋼板の両面に、実施例1と同様にしてCr付着量
30 mg/m2の塗布型クロメート処理を施した。エアー冷却
した後、I型ロールコータ (ナチュラルロール方式) を
用いて、樹脂成分のTgが10℃のポリエステル系水性エマ
ルジョン樹脂塗料を、付着量1g/m2狙いで両面に連続塗
布した。ロールコータ入側での鋼帯温度は33℃であっ
た。この鋼帯を続いて、実施例2で用いたのと同じ熱風
乾燥オーブンを通過させて焼付け乾燥を行った。鋼帯の
ラインスピードは60 m/minであったので、焼付け乾燥炉
での焼付け乾燥時間は5秒間になる。塗布時の塗料温
度、焼付け乾燥炉での熱風条件およびPMT 、ならびに試
験結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】(実施例4)板幅1200 mm 、板厚4.0 mmのア
ルミニウム板の両面に、実施例1と同様にしてCr付着量
10 mg/m2の塗布型クロメート処理を施した。エアー冷却
後、I型ロールコータ (リバースロール方式) を用い
て、樹脂成分のTgが70℃のエポキシ系水性エマルジョン
樹脂塗料を、付着量1g/m2狙いで両面に連続塗布した。
ロールコータ入側での鋼帯温度は31℃であった。この鋼
帯を続いて、スリット幅5mmのスリットノズルをピッチ
700 mmで上下に各10本備えた全炉長10mのフローター型
熱風乾燥オーブンを通過させて焼付け乾燥を行った。鋼
帯のラインスピードは100 m/min であったので、焼付け
乾燥炉での焼付け乾燥時間は6秒間になる。塗布時の塗
料温度、焼付け乾燥炉での熱風条件およびPMT 、ならび
に試験結果を表4に示す。
【0058】
【表4】
【0059】なお、比較のために、Tgが90℃になるよう
に調整した同じ塗料系を用いて同様に塗装を行ったとこ
ろ、PMT が120 ℃になるように熱風温度を上げないと、
表4の本発明例に匹敵する塗装結果を得ることができな
かった。
【0060】(実施例5)板幅1000mm、板厚1.0 mmの冷延
鋼板の両面に、S型ロールコータ (リバースロール方
式) を用いて、樹脂成分のTgが30℃のアクリルスチレン
系エマルジョン樹脂塗料 (潤滑剤としてステアリン酸カ
ルシウムを含有) を付着量2g/m2狙いで両面に連続塗布
した。ロールコータ入側での鋼帯温度は33℃であった。
この鋼帯を続いて、実施例4で用いたのと同様の熱風乾
燥オーブンを通過させて焼付け乾燥を行った。鋼帯のラ
インスピードは80 m/minであったので、焼付け乾燥炉で
の焼付け乾燥時間は7.5 秒になる。塗布時の塗料温度、
焼付け乾燥炉での熱風条件およびPMT 、ならびに試験結
果を表5に示す。
【0061】
【表5】
【0062】(実施例6)板幅1000mm、板厚2.0 mm、めっ
き付着量80 g/m2(片面当たり) の溶融55%Al−Zn合金め
っき鋼板の両面に、S型ロールコータ (ナチュラルロー
ル方式) を用いて、樹脂成分のTgが40℃のアクリル系水
性エマルジョン樹脂塗料 (クロム酸ストロンチウムとウ
レタン系水溶性樹脂を含有) を、付着量2g/m2狙いで両
面に連続塗布した。ロールコータ入側での鋼帯温度は32
℃であった。この鋼帯を続いて、スリット幅3mmのスリ
ットノズルをピッチ1000mmで上下に各16本備えた全炉長
20mのカテナリー型熱風乾燥オーブンを通過させて焼付
け乾燥を行った。鋼帯のラインスピードは80 m/minであ
ったので、焼付け乾燥炉での焼付け乾燥時間は15秒間に
なる。塗布時の塗料温度、焼付け乾燥炉での熱風条件と
PMT 、ならびに試験結果を表6に示す。
【0063】
【表6】
【0064】なお、比較のために、Tgが 100℃になるよ
うに調整した同じ塗料系を用いて同様に塗装を行ったと
ころ、PMT が130 ℃になるように熱風温度を上げない
と、表6の本発明例に匹敵する塗装結果を得ることがで
きなかった。
【0065】(実施例7)実施例1を繰り返したが、塗
布ロール入側での鋼帯温度 (進入板温) および塗料パン
内の温度を表7に示すように変化させた。試験結果も表
7に併せて示す。表7からわかるように、塗料パン温度
が15〜24℃と比較的高めの場合には、進入板温を35℃以
下にしないと、塗布ロールへの塗料の巻付きが起こり、
良好な塗膜性能を有する塗装鋼帯を得ることができなか
った。しかし、塗料パン温度を15℃より低温と低めにす
れば、進入板温が35℃を超えても巻付きは起こらず、塗
膜性能の著しい悪化を避けることができた。
【0066】
【表7】
【0067】
【発明の効果】本発明の連続塗装方法によれば、環境へ
の悪影響の少ない水性有機樹脂塗料を用いて、金属帯板
に耐食性、潤滑性、耐候性、意匠性などの機能を付与で
きる。従来の水性有機樹脂塗料の塗装では、比較的高温
および/または長時間の焼付け乾燥が必要であったが、
本発明により、低温かつ短時間の焼付けであっても、塗
装外観、密着性に優れた塗膜を形成することができる金
属帯板への薄膜の連続塗装方法が確立された。
【0068】具体的には、低Tg樹脂成分からなる水性塗
料を使用し、ロール塗布時の塗料温度と付着量および焼
付け乾燥時の加熱条件を特定条件に制御することによっ
て、この低Tg樹脂成分に見合った速度で樹脂の造膜−融
着と水分蒸発を生じさせ、十分なレベリングが可能とな
る。その結果、低温かつ短時間の焼付けであっても、筋
状欠陥や、微細なワキ、ピンホールなどのない良好な塗
装外観および密着性を備えた塗装金属帯板を得ることが
できる。
【0069】また、最高到達板温度が35〜90℃と従来よ
り低くてよいことから、従来は困難であった板厚2.0 mm
以上の厚物材への水性有機樹脂塗料の連続塗装が可能に
なる。さらに、焼付け乾燥炉の炉長が短くてすむので、
立地条件から焼付き乾燥炉の炉長に制限がある場合にも
適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布工程で使用可能なS型ロールコー
タの説明図である。
【図2】本発明の塗布工程で使用可能なI型ロールコー
タの説明図である。
【図3】本発明の焼付け工程で使用する、スリットノズ
ルを備えた焼付け乾燥炉の説明図である。
【図4】熱風加熱による焼付け中の熱風の温度および風
速と塗装外観との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1:金属帯板 2:ロールコータ 3:
焼付け乾燥炉 4:塗料パン 5:ピックアップロール 6:
塗布ロール 7:バックアップロール 11:
スリットノズル 12:熱風供給管 13:分配器 14:
排気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−146001(JP,A) 特開 昭57−159581(JP,A) 特開 平5−237441(JP,A) 特公 平3−46189(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 7/14 B05D 1/28 B05D 3/02 B05D 7/24 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属帯板に水性有機樹脂塗料を連続塗装
    する方法であって、金属帯板の片面または両面に、樹脂
    成分がガラス転移温度70℃未満の熱可塑性樹脂からなる
    水性有機樹脂塗料を、塗料温度24℃以下で、乾燥樹脂付
    着量5g/m2以下の厚みにロールコータにより塗布した
    後、板幅方向に設置された複数のスリットノズルから、
    板面位置で温度80〜300 ℃、風速15〜80 m/secの熱風を
    塗装面に吹き付けることによって、最高到達板温度35〜
    90℃で焼付け乾燥を行うことを特徴とする、連続塗装方
    法。
  2. 【請求項2】 塗料温度が15〜24℃であり、ロールコー
    タ入側での金属帯板の温度が35℃以下である、請求項1
    記載の連続塗装方法。
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