JP2851474B2 - 液化ガス運搬船の液化ガスタンク - Google Patents

液化ガス運搬船の液化ガスタンク

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JP2851474B2
JP2851474B2 JP8636392A JP8636392A JP2851474B2 JP 2851474 B2 JP2851474 B2 JP 2851474B2 JP 8636392 A JP8636392 A JP 8636392A JP 8636392 A JP8636392 A JP 8636392A JP 2851474 B2 JP2851474 B2 JP 2851474B2
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liquefied gas
spherical shell
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tank
gas tank
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浩 白木原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液化ガス運搬船に搭載
される液化ガスタンクに関し、特にタンク構成材として
の球殻の板厚分布を改善するようにした液化ガスタンク
に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に液化ガス運搬船(MOSS方式)
の船体横断面を示す。ほぼ球形の液化ガスタンク1が、
スカート2を介し船体3に搭載されて支持されており、
同タンク1は、球殻4およびパイプタワー5により構成
される。図2(側面図)および図3(平面図)に従来の
液化ガスタンク1の外観を示す。液化ガスタンク1の球
殻4は多数の球殻部分(例えば球殻部分6)を溶接によ
りつなぎ合わせて作られており、その板厚は“NC",
“NB",“SB",“SC”等の帯状球殻部分(ストレ
ーキ)ごとに同一である。すなわち“NC”ストレーキ
のすべての球殻部分の板厚は周方向に同一のt1であ
り、“NB”ストレーキのすべての球殻部分の板厚はt
2であり、“SB”ストレーキのすべての球殻部分の板
厚はt3であり、“SC”ストレーキのすべての球殻部
分の板厚はt4になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のMOSS方式液
化ガス運搬船における液化ガスタンク1の球殻4の板厚
(t1,t2,t3,t4)は、前述のとおり周方向に同一で
ある。この板厚を決定づける設計荷重条件の一つとして
の船体運動加速度は、船の前後方向と左右方向とで大き
く異なる。これに対し従来の設計では両者のうち大なる
方の左右方向加速度により要求される板厚を、周方向す
べての部分球殻に与えていた。
【0004】すなわち従来の球殻4の板厚のうち、船首
方向の球殻部分の板厚および船尾方向の球殻部分の板厚
は、いずれも不必要に厚かったことになる。
【0005】本発明は、周方向に一定でない(非軸対称
分布の)板厚を採用することにより、タンク構成材料の
節約をはかれるようにした、液化ガス運搬船の液化ガス
タンクを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明の液化ガス運搬船の液化ガスタンクは、同タ
ンクを形成する球殻の板厚が鉛直軸まわりに非軸対称な
分布を有し、同じ高さの帯状球殻部分について船首方向
および船尾方向の球殻部分が左右舷方向の球殻部分より
も薄い板厚を有していることを特徴としている。
【0007】
【作用】上述の本発明の液化ガス運搬船の液化ガスタン
クでは、同じ高さの帯状球殻部分について、船首方向お
よび船尾方向の球殻部分が左右舷方向の球殻部分よりも
薄い板厚を有しているので、球殻の板厚決定の条件とし
ての船体の前後方向および左右方向における船体運動加
速度に対し適切に対処しながら、従来の同一板厚とする
場合に比べて球殻材料の節減がはかられ、重量の軽減効
果も得られるようになる。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
液化ガス運搬船の液化ガスタンクについて説明すると、
本実施例においても、図1に示すように、ほぼ球形の液
化ガスタンク1が、スカート2を介し船体3に搭載され
て支持されており、同タンク1は、球殻4およびパイプ
タワー5により構成される。
【0009】本発明では、液化ガスタンク1における球
殻4の板厚を設計する際に、従来なされていた左右舷方
向部分(すなわち最も船体運動加速度の厳しい部分)の
必要板厚計算のみならず、新たに周方向の他の部分(船
首尾方向および45°方向すなわち船首尾方向と左右舷方
向の中間)についても必要板厚計算が行なわれる。
【0010】なお、ここでいう必要板厚計算とは、膜応
力許容値に対する必要板厚計算、座屈強度基準値に対す
る必要板厚計算および疲労強度基準に対する溶接継手部
の疲労強度計算の三者を指す。
【0011】図4および図5は球殻4の必要板厚を最も
大きく支配する荷重である満載液化ガスおよび船体運動
加速度に対する必要板厚の分布の説明図であり、図4
(a)および図5(a)は球殻4の位置を示し、図4(b)およ
び図5(b)は球殻4の必要板厚の分布例を示す。
【0012】あるθ位置における必要板厚は角度φに応
じて図4(b)に示すごとく分布し、さらにある角度φの
位置においてはθに応じて図5(b)に示すごとく分布す
る。
【0013】例えば125,000m3型MOSS方式LNG船
の液化ガスタンクの設計加速度の一般的な例を挙げる
と、左右方向加速度0.5〜0.7G(積付条件により差あ
り)に対し前後方向加速度は0.2G程度と小さい。な
お、Gは重力加速度を示す。
【0014】これは、船体の波浪中の運動を考えると、
左右方向加速度の主原因たる船体のローリング運動が、
前後方向加速度の主原因たる船体のピッチング運動より
も厳しい(角度が大)ことから容易に理解される。
【0015】上述の理由により、タンクを形成する球殻
の所要板厚は、鉛直軸まわりに非軸対称な分布を有し、
同じ高さの帯状球殻部分については図5(b)に示すごと
く、船首方向および船尾方向の球殻部分が左右舷方向の
球殻部分よりも薄い板厚を有するようになる。
【0016】従来は各θについて、図4(b)に示す必要
板厚分布のうち、最も板厚が大となるθ=90°の部分を
カバーする板厚を周方向に同じ板厚として設計してい
た、すなわち、φ方向にのみ板厚を変化させていたが、
本発明ではさらに図5(b)の分布に合わせて周方向にも
板厚を変化させるのである。
【0017】図6は、図2および図3に示した従来の液
化ガスタンクの例について、本発明による非軸対称板厚
分布を施した場合を示しており、この図6に示す例で
は、θ=0°〜30°,30°〜60°,60°〜90°,……と
周方向を30°ずつの区間に分け、各区間で球殻の板厚を
例えば“NB”ストレーキではt2a,t2b,t2c,……と
しだいに薄くなるように変化させている。図6は北半球
を示しているが、南半球も同様に板厚を周方向に変化さ
せている。このようにして、同じ高さの帯状球殻部分に
ついて、船首方向および船尾方向の球殻部分の板厚t2a
は、左右舷方向の球殻部分の板厚t2cよりも薄くなって
いる。
【0018】本実施例(および従来の例)は、125,000m
3型LNG運搬船の液化ガスタンクの例であり、同タン
クの大きさは直径約40m,球殻の材質はアルミ合金であ
る。
【0019】周方向に板厚を変化させる区間は本例の30
°に限定されず、任意であり、例えば15°ごとに分ける
というように区間を小さくするほど所要材料を節減し、
球殻を軽量化することができる。
【0020】なお、図6に示す実施例では、球殻の重量
を1タンクあたり約15ton軽減することができるので、
1隻の船に4個の液化ガスタンクを搭載する場合は約60
tonのアルミ合金の節約となる。アルミ合金は高価であ
るから、かなりの経済的効果を見込むことができる。
【0021】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の液化ガ
ス運搬船の液化ガスタンクによれば、タンク球殻の重量
を強度の低下を招くことなく適切に軽減することが可能
となり、船全体ではタンクの数に応じてアルミ合金等の
高価なタンク材料を大幅に節約できる効果がある。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】液化ガス運搬船の横断面図である。
【0023】
【図2】従来の液化ガスタンクを示す立面図である。
【0024】
【図3】従来の液化ガスタンクを示す平面図である。
【0025】
【図4】(a)は液化ガスタンクの上下方向を示す説明図
であり、(b)はタンクの上下方向における必要板厚の分
布図である。
【0026】
【図5】(a)は液化ガスタンクの船首尾方向および左右
舷方向を示す説明図であり、(b)はタンクの周方向におけ
る必要板厚の分布図である。
【0027】
【図6】本発明の一実施例としての液化ガスタンクの板
厚の区分けを示す平面図である。
【0028】
【符号の説明】
1 液化ガスタンク 2 スカート 3 船体 4 球殻 5 パイプタワー 6 球殻部分

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化ガス運搬船に搭載されるほぼ球形の
    液化ガスタンクにおいて、同タンクを形成する球殻の板
    厚が鉛直軸まわりに非軸対称な分布を有し、同じ高さの
    帯状球殻部分について船首方向および船尾方向の球殻部
    分が左右舷方向の球殻部分よりも薄い板厚を有している
    ことを特徴とする、液化ガス運搬船の液化ガスタンク。
JP8636392A 1992-03-10 1992-03-10 液化ガス運搬船の液化ガスタンク Expired - Lifetime JP2851474B2 (ja)

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