JP2849922B2 - プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物 - Google Patents

プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物

Info

Publication number
JP2849922B2
JP2849922B2 JP1133947A JP13394789A JP2849922B2 JP 2849922 B2 JP2849922 B2 JP 2849922B2 JP 1133947 A JP1133947 A JP 1133947A JP 13394789 A JP13394789 A JP 13394789A JP 2849922 B2 JP2849922 B2 JP 2849922B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasminogen activator
liquid composition
urokinase
precursor
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1133947A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02311424A (ja
Inventor
泰司 関山
美智代 康
哲哉 橋本
勇一 水上
正一 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YOSHITOMI SEIYAKU KK
Original Assignee
YOSHITOMI SEIYAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YOSHITOMI SEIYAKU KK filed Critical YOSHITOMI SEIYAKU KK
Priority to JP1133947A priority Critical patent/JP2849922B2/ja
Publication of JPH02311424A publication Critical patent/JPH02311424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2849922B2 publication Critical patent/JP2849922B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプラスミノーゲン活性化因子を含有する液状
組成物に関する。
〔従来技術・発明が解決しようとする課題〕 プラスミノーゲン活性化因子はプラスミノーゲンを活
性化することにより線溶作用を発現する蛋白質の総称で
あるが、その抗原性によりウロキナーゼ(以下、UK)型
と組織プラスミノーゲン活性化因子(以下、TPA)型に
分類できる。
すなわち、UK型は抗TPA抗体と反応せず、TPA型は抗UK
抗体と反応しない。
“Kringle"と呼ばれるフィブリン親和性のある部分が
UKでは1個であるのに対し、TPAでは2個存在してい
る。その差ゆえ、UKの分子量が約5万なのに対し、TPA
では約7万と、TPAの方が大きい。また、分子構造も全
く異なる。
UK型は、腎細胞、肺二倍体細胞由来のものが、TPA型
は血管内皮細胞、メラノーマ細胞由来のものが知られて
いる。
このプラスミノーゲン活性化因子は血管栓塞疾患の治
療剤として有用である。
ところで、プラスミノーゲン活性化因子は粗製段階お
よび精製段階では高濃度で中性溶媒中に保たれておけば
比較的安定であるが、高度精製された状態では不安定で
ある。
プラスミノーゲン活性化因子の液状での安定性を改善
するために、硫酸プロタミン、クロルヘキシジン、ゼラ
チン、多価アルコール、アミン、デキストラン硫酸ナト
リウム、グアニン、コンドロイチン硫酸、ヒドロデキス
トラン硫酸、ゼラチン等を添加することが知られている
(特公昭53−14635号、同53−15157号、同51−37343
号、同56−20833号、特開昭54−46885号、同54−67089
号、同55−68290号、同60−248621号の各公報)。
しかしながら、さらに優れたプラスミノーゲン活性化
因子の液状での安定性の改善が待望されている。
従って、本発明の目的は安定な、特に加熱および長期
保存に安定なプラスミノーゲン活性化因子含有液状組成
物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記事情に鑑み、各種検討を重ねた結
果、プラスミノーゲン活性化因子をトリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタンおよび二塩基酸からなる緩衝液中
に含有させることにより、液状中での安定性が改善され
ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明はプラスミノーゲン活性化因子をトリス
(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよび二塩基酸から
なる緩衝液中に含有させてなる液状組成物である。
(i) プラスミノーゲン活性化因子、その前駆体 本発明のプラスミノーゲン活性化因子はプラスミノー
ゲンを活性化することにより線溶活性を発現する性質を
有する蛋白質であれば特に限定されない。従って、本発
明においてはUK型、TPA型のいずれもが利用できる。
UK型は、尿、腎細胞、肺二倍体細胞等に由来するもの
が例示される。
UK型の具体例としてはウロキナーゼが例示される。
また、ウロキナーゼ前駆体を用いてもよい。
ウロキナーゼ前駆体は、そのままではほとんど線溶活
性を有しないが、プラスミン等の酵素処理により、ウロ
キナーゼに変換されて線溶活性を示すものである。
ウロキナーゼ前駆体のまず第1の代表例は、分子量50
000〜55000で、一本鎖のペプチド結合構造を有するもの
である。
このような一本鎖ウロキナーゼとしては、たとえば構
成アミノ酸411個のものが挙げられる(特開昭60−62981
号公報)。
上記ウロキナーゼ前駆体の由来には特に制限はなく、
たとえば、細胞培養法、遺伝子工学法などにより調製さ
れたものが例示される。細胞培養法は特開昭60−62981
号公報等に、遺伝子工学法は特開昭60−180591号、同61
−177987号、同62−149625号、同63−105675号公報等に
開示されている。
本発明でいうウロキナーゼ前駆体は上記のものに限定
されず、その誘導体をも含有する概念である。かかる誘
導体としてはウロキナーゼ前駆体のエピダーマルグロー
スファクタードメインの全領域もしくはその一部を欠
失、または該全領域もしくはその一部を他のアミノ酸残
基で置換されている蛋白質分子、ウロキナーゼ前駆体の
フィンガードメインの全領域もしくはその一部を欠失、
または該全領域もしくはその一部を他のアミノ酸残基で
置換されている蛋白質分子等が挙げられる。従って、特
に言及しない限り、本願明細書においてウロキナーゼ前
駆体とはウロキナーゼ前駆体自体および上記のごときウ
ロキナーゼ前駆体誘導体をも意味するものである。
このウロキナーゼ前駆体誘導体は、通常分子量4万〜
5万程度でウロキナーゼ前駆体自体と同様に一本鎖のペ
プチド結合構造を有する。また、その線溶活性の発現様
式も上記ウロキナーゼ前駆体自体と同じである。
この誘導体は、たとえば遺伝子工学的な手法により調
製される(特開昭63−146789号等公報)。
ウロキナーゼ前駆体の比活性としては、合成基質法で
測定した場合にそのままでは活性を示さず、フィブリン
存在下で100〜1000UK単位/mg程度、プラスミン処理時に
8万〜20万UK単位/mg程度が例示される。
また、TPA型は血管内皮細胞、メラノーマ細胞等に由
来するものが例示される。
本発明は、高度精製されたプラスミノーゲン活性化因
子において特に効果が著しい。たとえば、比活性8〜20
万IU/mg蛋白程度のものが例示される(なお、IUはウロ
キナーゼの国際単位の略である)。
本発明のプラスミノーゲン活性化因子は尿、細胞培
養、遺伝子工学等の手法により調製される。
(ii) 緩衝液 本発明の緩衝液はトリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタンおよび二塩基酸からなる。
二塩基酸はカルボキシル基(COOH)を2個分子内に有
するものであれば特に限定されない。好ましくは炭素数
2〜6のものが挙げられる。具体的には、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン
酸、フマル酸、リンゴ酸等が例示される。好ましくはマ
レイン酸、リンゴ酸が利用される。
また、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと二
塩基酸の存在比率としては1:1であることが好ましい。
(iii) 液状組成物の調製 プラスミノーゲン活性化因子またはその前駆体の濃度
としては1000〜100000IU/ml程度、緩衝液の濃度として
は0.01〜0.3M程度が例示される。
また、液状組成物のpHとしては5〜8程度が例示され
る。浸透圧比としては1〜1.3程度が例示される。
さらに公知の安定化剤を添加することも可能である。
本発明の液状組成物は所望により加熱滅菌、除菌濾
過、分注、小分け、施栓等の製剤化を行うことができ
る。
〔効果〕
本発明によりプラスミノーゲン活性化因子およびその
前駆体は液状での安定性(特に、加熱、長期保存に対す
る安定性)が改善され、液状のままで加熱、長期保存が
可能となった。
即ち、本発明の液状組成物はそのまま注射剤として患
者に投与することが可能であり、最終製剤として機能し
うる。従って、投与時の操作が簡略化でき、臨床上有用
と考える。
〔実施例〕
本発明をより詳細に説明するために実施例、実験例を
挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。
実施例1 0.05Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−マ
レイン酸緩衝液(pH6.8)を溶媒とした精製ウロキナー
ゼ(比活性15万IU/mg蛋白)溶液25000IU/mlを調製し
た。
実施例2 0.025Mトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−リ
ンゴ酸緩衝液(pH6.4)を溶媒とした精製ウロキナーゼ
(比活性15万IU/mg蛋白)溶液50000IU/mlを調製した。
実施例3 ヒト腎細胞の無血清培地により培養し、その培養液か
ら精製したウロキナーゼ前駆体(ウロキナーゼ変換時の
比活性14万IU/mg蛋白)を用いる以外は実施例1に準じ
て行い、同様に液状組成物を調製した。
実施例4 ヒトメラノーマ由来の細胞を培養し、その培養液から
精製したTPA(SDSポリアクリルアミド電気泳動で分子量
が72000、比活性86000IU/mg、抗UK抗体添加により失活
しない)溶液を用いる以外は実施例1に準じて行い、同
様に液状組成物を調製した。
実験例 1.被験サンプル:以下の10種類のUK溶液を調製した。サ
ンプルNo.1を除いていずれも安定剤無添加のUKバルク液
(0.1Mリン酸bufferで透析後の液、UK力価106000IU/m
l)を出発原料として使用した。
いずれのサンプルもUK力価約10000IU/ml、pH6〜7と
し、また、浸透圧比がほぼ1.1〜1.2になるように塩化ナ
トリウムで調整した。これらのサンプル液はいずれも褐
色2ml容のアンプルに除菌濾過、分注し、窒素ガス置換
した後熔封して保存した。サンプルNo.1は安定剤として
アルブミン添加のコントロールである。なお、サンプル
No.5〜10についてはPD−10カラムを用いたゲル濾過法に
より緩衝液中の塩を置換した。
2.保存条件 60℃20時間の加熱処理後、さらに40℃で約2ヶ月保存
した。
3.測定項目ならびに方法 UK力価を、Glt−Gly−Arg−MCA (式中、MCAはメチルクマリルアミドを表わす) を用いた合成基質法により測定した。
4.測定結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水上 勇一 大阪府大阪市都島区都島中通3―5―44 株式会社ミドリ十字都島工場内 (72)発明者 三宅 正一 大阪府大阪市都島区都島中通3―5―44 株式会社ミドリ十字都島工場内 (56)参考文献 特開 昭62−164632(JP,A) 特開 昭62−36332(JP,A) 特開 昭62−292729(JP,A) 特開 昭59−152321(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/49 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスミノーゲン活性化因子またはその前
    駆体を、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよ
    び二塩基酸からなる緩衝液中に含有させてなることを特
    徴とする液状組成物。
  2. 【請求項2】プラスミノーゲン活性化因子またはその前
    駆体を、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンおよ
    び二塩基酸からなる緩衝液中に含有させることを特徴と
    する、液状組成物中のプラスミノーゲン活性化因子また
    はその前駆体の安定化方法。
JP1133947A 1989-05-26 1989-05-26 プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物 Expired - Lifetime JP2849922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1133947A JP2849922B2 (ja) 1989-05-26 1989-05-26 プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1133947A JP2849922B2 (ja) 1989-05-26 1989-05-26 プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02311424A JPH02311424A (ja) 1990-12-27
JP2849922B2 true JP2849922B2 (ja) 1999-01-27

Family

ID=15116790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1133947A Expired - Lifetime JP2849922B2 (ja) 1989-05-26 1989-05-26 プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2849922B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007015510A1 (ja) * 2005-08-02 2007-02-08 Santen Pharmaceutical Co., Ltd. 熱的に不安定な薬物の分解抑制方法
JP5252787B2 (ja) * 2005-08-02 2013-07-31 参天製薬株式会社 熱的に不安定な薬物の分解抑制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02311424A (ja) 1990-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2313912T3 (es) Procedimiento para la produccion de una composicion de plasmina acidificada inactiva de manera reversible.
EP0217379B1 (en) Thrombolytic composition and a process for production thereof
JPS6236332A (ja) 医薬投与単位
US4980165A (en) Pharmaceutical formulations of plasminogen activator proteins
US4898826A (en) Method to solubilize tissue plasminogen activator
US5352452A (en) Stabilized compositions containing non-glysylated human tissue type plasminogen activator derivative K2P pro
JP2849922B2 (ja) プラスミノーゲン活性化因子含有液状組成物
JPH02268681A (ja) ウロキナーゼ前駆体の安定化方法及び乾燥製剤
JPS6360938A (ja) 修飾組織型プラスミノ−ゲン活性化因子およびその製造方法
KR940003056B1 (ko) 우로키나제 전구체를 안정화시키는 방법
US5366730A (en) Stabilized compositions having human tissue type plasminogen activator enzymatic activity
JPS59110625A (ja) プラスミノ−ゲン活性化因子、その製造法およびその製造用生産物
JP4025394B2 (ja) 組織プラスミノーゲン活性化因子医薬組成物
JPH0462302B2 (ja)
JPS62283932A (ja) 組織プラスミノ−ゲンアクチベ−タの乾燥製剤
JPS6226234A (ja) 非経口溶液製剤
JP2861655B2 (ja) ヒト尿性トリプシンインヒビター含有液状製剤及びその製造方法
JPH0657660B2 (ja) 血液凝固を溶解する薬剤学的製剤およびその製造方法
JPH0527607B2 (ja)
JP2739584B2 (ja) ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター乾燥製剤
JPH0480010B2 (ja)
US6139838A (en) Tissue plasminogen activator medicinal composition
JPS61238731A (ja) ウロキナーゼ前駆体乾燥製剤
JPS62120321A (ja) tPA含有医薬組成物
JPH07278015A (ja) ヒト尿性トリプシンインヒビター含有液状製剤