JP2848938B2 - アイオノマー樹脂カバーゴルフボール - Google Patents
アイオノマー樹脂カバーゴルフボールInfo
- Publication number
- JP2848938B2 JP2848938B2 JP2230889A JP23088990A JP2848938B2 JP 2848938 B2 JP2848938 B2 JP 2848938B2 JP 2230889 A JP2230889 A JP 2230889A JP 23088990 A JP23088990 A JP 23088990A JP 2848938 B2 JP2848938 B2 JP 2848938B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ionomer resin
- golf ball
- resin cover
- weight
- cover
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はアイオノマー樹脂カバーゴルフボールに関す
る。
る。
(従来の技術) 従来から、ツーピースソリッドゴルフボール、スリー
ピースゴルフボールや糸巻きゴルフボールのカバーに
は、アイオノマー樹脂が使用されてきた。アイオノマー
樹脂は反撥弾性も高く、又耐久性も良かった。しかしま
だ改良の余地があり市場からは、より反撥弾性の高い、
耐久性の良いゴルフボールが望まれている。
ピースゴルフボールや糸巻きゴルフボールのカバーに
は、アイオノマー樹脂が使用されてきた。アイオノマー
樹脂は反撥弾性も高く、又耐久性も良かった。しかしま
だ改良の余地があり市場からは、より反撥弾性の高い、
耐久性の良いゴルフボールが望まれている。
ゴルフボールのカバーとして用いられてきたアイオノ
マー樹脂は、曲げ弾性率が大きくなる程ゴルフボールと
しての反撥弾性が高くなると考えられている。
マー樹脂は、曲げ弾性率が大きくなる程ゴルフボールと
しての反撥弾性が高くなると考えられている。
現在市販されているアイオノマー樹脂の中で曲げ弾性
率が最も大きいもので約3,900kg/cm2(ASTM D−790)
である。
率が最も大きいもので約3,900kg/cm2(ASTM D−790)
である。
市販のアイオノマー樹脂の曲げ弾性率をポリエステル
やエチレン−酢酸ビニル共重合体の配合により向上しよ
うという試みがなされているが(特公昭52−31773号公
報および特公平1−44343号公報)、反撥性の改善は余
り充分ではない。
やエチレン−酢酸ビニル共重合体の配合により向上しよ
うという試みがなされているが(特公昭52−31773号公
報および特公平1−44343号公報)、反撥性の改善は余
り充分ではない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はアイオノマー樹脂の曲げ弾性率を向上し、ゴ
ルフボールの反撥性を大きく改善することを目的とす
る。
ルフボールの反撥性を大きく改善することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 即ち、本発明はコア上にアイオノマー樹脂カバーを被
覆したアイオノマー樹脂カバーゴルフボールにおいて、
該アイオノマー樹脂カバーがアイオノマー樹脂100重量
部に対してエチレン−ビニルアルコール共重合体を3〜
17重量部配合したものであることを特徴とするアイオノ
マー樹脂カバーゴルフボールを提供する。
覆したアイオノマー樹脂カバーゴルフボールにおいて、
該アイオノマー樹脂カバーがアイオノマー樹脂100重量
部に対してエチレン−ビニルアルコール共重合体を3〜
17重量部配合したものであることを特徴とするアイオノ
マー樹脂カバーゴルフボールを提供する。
アイオノマー樹脂はイオン架橋結合を持ったポリマー
群を意味し、強靭性および弾性が優れているので種々の
製品のカバー材料、補強材等に用いられている。本発明
のアイオノマー樹脂としてはこれら種々のアイオノマー
樹脂の如何なるものを用いてもよい。好適なアイオノマ
ー樹脂はモノオレフィンと炭素数3〜8の不飽和モノま
たはジカルボン酸およびこれらのエステルからなる群か
ら選択される少なくとも1種との重合体(不飽和モノま
たはジカルボン酸および/またはこれらのエステル4〜
30重量%含有)を種々の金属、例えばナトリウム、カリ
ウム、リチウム、銅、マグネシウム、カルシウム、ニッ
ケル、亜鉛、アルミニウム、鉄等により中和した熱可塑
性樹脂を言う。
群を意味し、強靭性および弾性が優れているので種々の
製品のカバー材料、補強材等に用いられている。本発明
のアイオノマー樹脂としてはこれら種々のアイオノマー
樹脂の如何なるものを用いてもよい。好適なアイオノマ
ー樹脂はモノオレフィンと炭素数3〜8の不飽和モノま
たはジカルボン酸およびこれらのエステルからなる群か
ら選択される少なくとも1種との重合体(不飽和モノま
たはジカルボン酸および/またはこれらのエステル4〜
30重量%含有)を種々の金属、例えばナトリウム、カリ
ウム、リチウム、銅、マグネシウム、カルシウム、ニッ
ケル、亜鉛、アルミニウム、鉄等により中和した熱可塑
性樹脂を言う。
このようなアイオノマー樹脂の例としては、デュポン
社から市販されている種々のサーリン、例えばサーリン
1601、サーリン1605、サーリン1707、サーリン1706等が
挙げられる。
社から市販されている種々のサーリン、例えばサーリン
1601、サーリン1605、サーリン1707、サーリン1706等が
挙げられる。
エチレン−ビニルアルコール共重合体は一般的に式: [式中、nおよびmは正の整数を示す。] で表わされるものであり、種々のタイプが市販されてい
る。それらの中でも耐衝撃性の高いもの、具体的には7.
0kgf−cm/cm(ASTM D−256)以上のもの、その中でも曲
げ弾性率が10,000kgf/cm2以上のものが好適である。よ
り好適なものは日本合成化学工業(株)から市販されて
いるソアライトME2(曲げ弾性率35,000kgf/cm2、衝撃強
さ7.0kgf−cm/cm)である。
る。それらの中でも耐衝撃性の高いもの、具体的には7.
0kgf−cm/cm(ASTM D−256)以上のもの、その中でも曲
げ弾性率が10,000kgf/cm2以上のものが好適である。よ
り好適なものは日本合成化学工業(株)から市販されて
いるソアライトME2(曲げ弾性率35,000kgf/cm2、衝撃強
さ7.0kgf−cm/cm)である。
本発明においてアイオノマー樹脂とエチレン−ビニル
アルコール共重合体との比率はアイオノマー樹脂100重
量部に対しエチレン−ビニルアルコール共重合体3〜17
重量部、より好ましくはアイオノマー樹脂100重量部に
対しエチレン−ビニルアルコール共重合体5〜15重量部
である。エチレン−ビニルアルコール共重合体が3重量
部より少ない場合は反撥弾性の向上は認められない。逆
に17重量部を越える場合は反撥弾性が低下し、打球感が
悪くなる。
アルコール共重合体との比率はアイオノマー樹脂100重
量部に対しエチレン−ビニルアルコール共重合体3〜17
重量部、より好ましくはアイオノマー樹脂100重量部に
対しエチレン−ビニルアルコール共重合体5〜15重量部
である。エチレン−ビニルアルコール共重合体が3重量
部より少ない場合は反撥弾性の向上は認められない。逆
に17重量部を越える場合は反撥弾性が低下し、打球感が
悪くなる。
本発明のアイオノマー樹脂カバー中には必要に応じ
て、顔料あるいは他の添加剤(例えば、充填剤、紫外線
防止剤等)を配合してもよい。
て、顔料あるいは他の添加剤(例えば、充填剤、紫外線
防止剤等)を配合してもよい。
本発明のアイオノマー樹脂カバーは一般的なゴルフボ
ールコア(例えば、ソリッドコア、糸巻きコア)上に通
常の方法により被覆することによりゴルフボールが得ら
れる。被覆方法は射出成形が好適だが、他の方法でもよ
い。
ールコア(例えば、ソリッドコア、糸巻きコア)上に通
常の方法により被覆することによりゴルフボールが得ら
れる。被覆方法は射出成形が好適だが、他の方法でもよ
い。
(発明の効果) 本発明によればアイオノマー樹脂にエチレン−ビニル
アルコール共重合体を混合することにより、アイオノマ
ー樹脂カバーの曲げ弾性率がアイオノマー樹脂単独より
も大きくなり、それによって得られるゴルフボールの反
撥弾性も高くなり、耐久性も良くなる。
アルコール共重合体を混合することにより、アイオノマ
ー樹脂カバーの曲げ弾性率がアイオノマー樹脂単独より
も大きくなり、それによって得られるゴルフボールの反
撥弾性も高くなり、耐久性も良くなる。
(実施例) 本発明を実施例により更に詳細に説明する。
本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1〜5および比較例1〜5 コアーは表−1に示す配合によるゴム組成物を150℃
で35分、加硫した直径約38.5mmの球状にしたものを用い
た。
で35分、加硫した直径約38.5mmの球状にしたものを用い
た。
カバーは表−2に示す配合により押出機を用いて溶融
混練し重合体組成物を得た。表−2にはカバー配合の他
にカバー物性、ボール物性も示した。
混練し重合体組成物を得た。表−2にはカバー配合の他
にカバー物性、ボール物性も示した。
そのカバーを射出成型機を用い220℃でコアーへ射出
成型することによって約42.75mmのボールを作成した。
コアーへのカバーの被覆については、射出成型以外の方
法でも良い。例えば重合体組成物を半球殻状に成型し、
それを2枚用いコアーにかぶせ150〜250℃で1分〜20分
間加圧成型する方法でもよい。
成型することによって約42.75mmのボールを作成した。
コアーへのカバーの被覆については、射出成型以外の方
法でも良い。例えば重合体組成物を半球殻状に成型し、
それを2枚用いコアーにかぶせ150〜250℃で1分〜20分
間加圧成型する方法でもよい。
表−1 コアー材料 重量部 ブタジエンゴム(日本合成ゴム社製BR−11) 100 アクリル酸亜鉛 33 亜鉛華 18 ジクミルパーオキサイド 1.2 ヨシノックス425* 0.5 *ヨシノックス425:2,2′−メチレンビス−(4−エ
チル−6−t−ブチルフェノール) 実施例1、2および3に示す様にエチレン−ビニルア
ルコール共重合体を混ぜたものは、カバーの曲げ弾性率
が高くなり反撥弾性及び耐クラック性が向上している。
但し比較例2の様にたくさん混ぜてもアイオノマー樹脂
の特性がなくなり反撥弾性は低下する。
チル−6−t−ブチルフェノール) 実施例1、2および3に示す様にエチレン−ビニルア
ルコール共重合体を混ぜたものは、カバーの曲げ弾性率
が高くなり反撥弾性及び耐クラック性が向上している。
但し比較例2の様にたくさん混ぜてもアイオノマー樹脂
の特性がなくなり反撥弾性は低下する。
比較例4および5はエチレン−ビニルアルコール共重
合体の場合とは逆に曲げ弾性率の低いものを挙げたが、
耐クラック性は向上しているが反撥弾性及びフライト性
能は劣っている。
合体の場合とは逆に曲げ弾性率の低いものを挙げたが、
耐クラック性は向上しているが反撥弾性及びフライト性
能は劣っている。
Claims (1)
- 【請求項1】コア上にアイオノマー樹脂カバーを被覆し
たアイオノマー樹脂カバーゴルフボールにおいて、該ア
イオノマー樹脂カバーがアイオノマー樹脂100重量部に
対しエチレン−ビニルアルコール共重合体を3〜17重量
部配合したものであることを特徴とするアイオノマー樹
脂カバーゴルフボール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2230889A JP2848938B2 (ja) | 1990-08-30 | 1990-08-30 | アイオノマー樹脂カバーゴルフボール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2230889A JP2848938B2 (ja) | 1990-08-30 | 1990-08-30 | アイオノマー樹脂カバーゴルフボール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04109969A JPH04109969A (ja) | 1992-04-10 |
JP2848938B2 true JP2848938B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=16914895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2230889A Expired - Lifetime JP2848938B2 (ja) | 1990-08-30 | 1990-08-30 | アイオノマー樹脂カバーゴルフボール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2848938B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6221960B1 (en) * | 1998-12-23 | 2001-04-24 | Asushnet Company | Golf ball compositions based on anionic polymers |
JP6938906B2 (ja) * | 2016-12-20 | 2021-09-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフボール用樹脂組成物およびゴルフボール |
JP7027682B2 (ja) * | 2016-12-21 | 2022-03-02 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフボール用樹脂組成物およびゴルフボール |
-
1990
- 1990-08-30 JP JP2230889A patent/JP2848938B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04109969A (ja) | 1992-04-10 |
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