JP2848921B2 - 熱硬化性樹脂化粧板 - Google Patents
熱硬化性樹脂化粧板Info
- Publication number
- JP2848921B2 JP2848921B2 JP13861490A JP13861490A JP2848921B2 JP 2848921 B2 JP2848921 B2 JP 2848921B2 JP 13861490 A JP13861490 A JP 13861490A JP 13861490 A JP13861490 A JP 13861490A JP 2848921 B2 JP2848921 B2 JP 2848921B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- alumina
- decorative board
- thermosetting resin
- impregnated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐摩耗性に優れた熱硬化性樹脂化粧板に関す
るものである。
るものである。
従来、化粧板に耐摩耗性を付与する方法としては、 (1) α−セルロースを主成分とする米坪20〜50g/m2
の漂白した薄葉紙に熱硬化性樹脂液を含浸・乾燥させた
ものを化粧層の上にいわゆるオーバーレイとして用い
る、 (2) シリカ、アルミナ等の鉱物質微粉末を化粧板表
面層を形成する熱硬化性樹脂中に添加する(特公昭45−
33297号公報、特公昭54−10985号公報)、 等が知られている。
の漂白した薄葉紙に熱硬化性樹脂液を含浸・乾燥させた
ものを化粧層の上にいわゆるオーバーレイとして用い
る、 (2) シリカ、アルミナ等の鉱物質微粉末を化粧板表
面層を形成する熱硬化性樹脂中に添加する(特公昭45−
33297号公報、特公昭54−10985号公報)、 等が知られている。
オーバーレイの場合、高価なα−セルロース紙を用
い、また取扱い中に破れたり欠けたりしやすいことか
ら、実質的にかなりのコストアップとなっていた。
い、また取扱い中に破れたり欠けたりしやすいことか
ら、実質的にかなりのコストアップとなっていた。
一方、シリカ、アルミナ等の鉱物質微粉末を用いる方
法であるが、シリカの場合耐摩耗性を付与するには熱硬
化性樹脂液中に相当量添加する必要があるため、樹脂液
粘度が高くなり、長時間安定して化粧紙に塗布・含浸す
るのが難しかった。
法であるが、シリカの場合耐摩耗性を付与するには熱硬
化性樹脂液中に相当量添加する必要があるため、樹脂液
粘度が高くなり、長時間安定して化粧紙に塗布・含浸す
るのが難しかった。
また、アルミナの場合は、それ自身の硬度が優れてい
るため、少量の添加で耐摩耗性を付与することができ
る。しかし、逆に硬度が高いがために樹脂液を供給或い
は循環するポンプの摩耗を早めたり、化粧板成形時に用
いる当板と称する金属板をキズつける、という問題があ
った。
るため、少量の添加で耐摩耗性を付与することができ
る。しかし、逆に硬度が高いがために樹脂液を供給或い
は循環するポンプの摩耗を早めたり、化粧板成形時に用
いる当板と称する金属板をキズつける、という問題があ
った。
本発明者らは、アルミナを化粧板表面層に用いる場合
について、特にアルミナ粒子の形状及び粒径について考
察し、種々検討した結果、平均粒径が1〜50μmの球状
アルミナを用いることにより、上記製造工程上の問題を
解決できることを見出し、本発明に至ったものである。
について、特にアルミナ粒子の形状及び粒径について考
察し、種々検討した結果、平均粒径が1〜50μmの球状
アルミナを用いることにより、上記製造工程上の問題を
解決できることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明は、化粧板の表面層を形成する熱硬化性樹脂中
に、平均粒径が1〜50μmのα−アルミナを主成分とす
る球状アルミナが、樹脂固型分に対し0.1〜5重量部配
合されていることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板であ
る。
に、平均粒径が1〜50μmのα−アルミナを主成分とす
る球状アルミナが、樹脂固型分に対し0.1〜5重量部配
合されていることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板であ
る。
本発明の表面層に用いられる熱硬化性樹脂とは、メラ
ミン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂
等で、化粧板に要求される表面物性を付与するものであ
る。
ミン樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂
等で、化粧板に要求される表面物性を付与するものであ
る。
本発明において用いられる球状アルミナとは、水酸化
アルミニウムを焼成してα−アルミナを得るに際し、通
常の焼成温度より800〜1000℃程度高くすることによ
り、α−アルミナ結晶が球状に焼結することを利用して
得られるものである。通常のアルミナは、焼結したアル
ミナ粒子を粉砕するためガラスを砕いたような形状をし
ているが、本発明のアルミナはカッティングエッジをも
たない文字通りの球形である。
アルミニウムを焼成してα−アルミナを得るに際し、通
常の焼成温度より800〜1000℃程度高くすることによ
り、α−アルミナ結晶が球状に焼結することを利用して
得られるものである。通常のアルミナは、焼結したアル
ミナ粒子を粉砕するためガラスを砕いたような形状をし
ているが、本発明のアルミナはカッティングエッジをも
たない文字通りの球形である。
アルミナの粒径についても慎重に配慮されるべきで、
平均粒径が1μmより小さいと、添加量を相当多くしな
いと耐摩耗性を満足することができず、逆に50μmより
大きいと樹脂液中での分散状態が不安定となり、化粧紙
に塗布・含浸する際、付着ムラを生じやすい。従って、
平均粒径1〜50μmのものが使用されるが、平均粒径10
〜20μmのものが好適に用いられる。
平均粒径が1μmより小さいと、添加量を相当多くしな
いと耐摩耗性を満足することができず、逆に50μmより
大きいと樹脂液中での分散状態が不安定となり、化粧紙
に塗布・含浸する際、付着ムラを生じやすい。従って、
平均粒径1〜50μmのものが使用されるが、平均粒径10
〜20μmのものが好適に用いられる。
球状アルミナは、樹脂固型分に対し0.1〜5重量部添
加される。耐摩耗性を満足するためには、少なくとも0.
1重量部必要であり、5重量部以上の添加はコストを上
げるだけで実用上の効果は少ない。
加される。耐摩耗性を満足するためには、少なくとも0.
1重量部必要であり、5重量部以上の添加はコストを上
げるだけで実用上の効果は少ない。
以下、実施例及び比較例により本発明を説明する。
実施例1 平均粒径20μmの球状アルミナを樹脂固型分55%のメ
ラミン樹脂ワニス中に、樹脂固型分に対し0.4重量部添
加し、混合する。このワニスを、表面に印刷を施した米
坪100g/m2の化粧紙に含浸乾燥し、樹脂量50%、揮発分
7%の化粧層用含浸紙を得た。別に、常法により得られ
たフェノール樹脂ワニスを米坪190g/m2の芯材層用原紙
に含浸乾燥し、樹脂量35%、揮発分9%の芯材層用含浸
紙を得た。次いで芯材層用含浸紙5枚の上に化粧層用含
浸紙を重ね、さらにステンレス鋼板製の鏡面仕上の当板
を載置した後プレスに挿入し、常法により熱圧成形して
厚さ1.2m/mのメラミン樹脂化粧板を得た。
ラミン樹脂ワニス中に、樹脂固型分に対し0.4重量部添
加し、混合する。このワニスを、表面に印刷を施した米
坪100g/m2の化粧紙に含浸乾燥し、樹脂量50%、揮発分
7%の化粧層用含浸紙を得た。別に、常法により得られ
たフェノール樹脂ワニスを米坪190g/m2の芯材層用原紙
に含浸乾燥し、樹脂量35%、揮発分9%の芯材層用含浸
紙を得た。次いで芯材層用含浸紙5枚の上に化粧層用含
浸紙を重ね、さらにステンレス鋼板製の鏡面仕上の当板
を載置した後プレスに挿入し、常法により熱圧成形して
厚さ1.2m/mのメラミン樹脂化粧板を得た。
比較例1 平均粒径20μmの破砕状アルミナを樹脂固型分55%の
メラミン樹脂ワニス中に、樹脂固型分に対し0.4重量部
添加し混合する。このワニスを、表面に印刷を施した米
坪100g/m2の化粧紙に含浸乾燥し、樹脂量50%、揮発分
7%の化粧層用含浸紙を得た。別に、常法により得られ
たフェノール樹脂ワニスを米坪190g/m2の芯材層用原紙
に含浸乾燥し、樹脂量35%、揮発分9%の芯材層用含浸
紙を得た。次いで芯材層用含浸紙5枚の上に化粧層用含
浸紙を重ね、さらにステンレス鋼板製の鏡面仕上の当板
を載置した後プレスに挿入し、常法により熱圧成形して
厚さ1.2m/mのメラミン樹脂化粧板を得た。
メラミン樹脂ワニス中に、樹脂固型分に対し0.4重量部
添加し混合する。このワニスを、表面に印刷を施した米
坪100g/m2の化粧紙に含浸乾燥し、樹脂量50%、揮発分
7%の化粧層用含浸紙を得た。別に、常法により得られ
たフェノール樹脂ワニスを米坪190g/m2の芯材層用原紙
に含浸乾燥し、樹脂量35%、揮発分9%の芯材層用含浸
紙を得た。次いで芯材層用含浸紙5枚の上に化粧層用含
浸紙を重ね、さらにステンレス鋼板製の鏡面仕上の当板
を載置した後プレスに挿入し、常法により熱圧成形して
厚さ1.2m/mのメラミン樹脂化粧板を得た。
比較例2 アルミナを用いないほかは実施例とまったく同様のメ
ラミン樹脂ワニスを、表面に印刷を施した米坪100g/m2
の化粧紙に含浸乾燥し、樹脂量50%、揮発分7%の化粧
層用含浸紙を得た。別に、常法により得られたフェノー
ル樹脂ワニスを米坪190g/m2の芯材層用原紙に含浸乾燥
し、樹脂量35%、揮発分9%の芯材層用含浸紙を得た。
次いで芯材層用含浸紙5枚の上に化粧層用含浸紙を重
ね、さらにステンレス鋼板製の鏡面仕上の当板を載置し
た後プレスに挿入し、常法により熱圧成形して厚さ1.2m
/mのメラミン樹脂化粧板を得た。
ラミン樹脂ワニスを、表面に印刷を施した米坪100g/m2
の化粧紙に含浸乾燥し、樹脂量50%、揮発分7%の化粧
層用含浸紙を得た。別に、常法により得られたフェノー
ル樹脂ワニスを米坪190g/m2の芯材層用原紙に含浸乾燥
し、樹脂量35%、揮発分9%の芯材層用含浸紙を得た。
次いで芯材層用含浸紙5枚の上に化粧層用含浸紙を重
ね、さらにステンレス鋼板製の鏡面仕上の当板を載置し
た後プレスに挿入し、常法により熱圧成形して厚さ1.2m
/mのメラミン樹脂化粧板を得た。
以上の実施例及び比較例において、用いた当板の表面
状態(キズ)及び得られた化粧板の耐摩耗性を測定し、
その結果は第1表の通りである。
状態(キズ)及び得られた化粧板の耐摩耗性を測定し、
その結果は第1表の通りである。
〔発明の効果〕 通常のアルミナは粒子形状が破砕状であるため、その
尖端でポンプの壁面或いは当板をキズつけるが、本発明
に用いるアルミナは球状であるため、ポンプの壁面或い
は当板に曲面で接触しても、キズをつけることがない。
従って本発明は、耐摩耗性に優れた熱硬化性樹脂化粧板
を工業的に製造する方法として好適である。
尖端でポンプの壁面或いは当板をキズつけるが、本発明
に用いるアルミナは球状であるため、ポンプの壁面或い
は当板に曲面で接触しても、キズをつけることがない。
従って本発明は、耐摩耗性に優れた熱硬化性樹脂化粧板
を工業的に製造する方法として好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】化粧板の表面層を形成する熱硬化性樹脂中
に、平均粒径が1〜50μmのα−アルミナを主成分とす
る球状アルミナが、樹脂固型分に対し0.1〜5重量部配
合されていることを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13861490A JP2848921B2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 熱硬化性樹脂化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13861490A JP2848921B2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 熱硬化性樹脂化粧板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0433851A JPH0433851A (ja) | 1992-02-05 |
JP2848921B2 true JP2848921B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=15226204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13861490A Expired - Fee Related JP2848921B2 (ja) | 1990-05-30 | 1990-05-30 | 熱硬化性樹脂化粧板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2848921B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2740943B2 (ja) * | 1994-10-31 | 1998-04-15 | 大日本印刷株式会社 | 耐摩耗性を有する化粧材 |
JP2013212684A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-10-17 | Aica Kogyo Co Ltd | 耐スクラッチ性化粧板 |
-
1990
- 1990-05-30 JP JP13861490A patent/JP2848921B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0433851A (ja) | 1992-02-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7854984B2 (en) | Wear-resistant decorative laminates | |
EP0472036B1 (en) | Wear-resistant decorative laminates and methods of producing same | |
US6290815B1 (en) | Paper-based sheet and abrasion-resistant laminates | |
JP4176470B2 (ja) | 合成樹脂をベースとした耐摩耗性保護層、およびその製造法並びに使用 | |
USRE32152E (en) | Abrasion resistant laminate | |
EP1289778A2 (en) | Laminate overlay with press plate protection and methods of producing the same | |
AU557011B2 (en) | Method for manufacturing aluminium- and boron-based compositealloys and application thereof | |
JP2848921B2 (ja) | 熱硬化性樹脂化粧板 | |
JPS6240191B2 (ja) | ||
EP0633964B1 (fr) | Feuille antistatique | |
RU2100210C1 (ru) | Лист с орнаментом для применения при производстве декоративного слоистого материала, декоративный слоистый материал и способы их изготовления | |
JP2005314665A (ja) | 化粧板用樹脂組成物、化粧板表層用材料、及び化粧板 | |
JPS59116498A (ja) | 制電性化粧板原紙 | |
GB1321473A (en) | Wear-resistand decorative laminates and methods for producing same | |
IL276958B2 (en) | Laser printing process | |
JP2003039622A (ja) | 化粧板 | |
EP2789735A1 (en) | Method for manufacturing coated panels and coated panel | |
JP2001062961A (ja) | 表面被覆された硬質材料、その製造方法及びその使用 | |
TW390840B (en) | Abrasion-resistant, aesthetic surface layer laminate | |
JPS6384935A (ja) | 金属調光沢表面の化粧板とその製造方法 | |
JP5517643B2 (ja) | メラミン化粧板及びその製造方法 | |
US3658998A (en) | Receptor coating for image transfer | |
JPS6330249A (ja) | 化粧板 | |
JPH05318669A (ja) | 光沢感を有する化粧板の製造方法 | |
JPH02265679A (ja) | 発色性のすぐれたパール印刷柄化粧板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |