JP2848150B2 - ミシンの上送り装置 - Google Patents

ミシンの上送り装置

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JP2848150B2
JP2848150B2 JP4240808A JP24080892A JP2848150B2 JP 2848150 B2 JP2848150 B2 JP 2848150B2 JP 4240808 A JP4240808 A JP 4240808A JP 24080892 A JP24080892 A JP 24080892A JP 2848150 B2 JP2848150 B2 JP 2848150B2
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邦広 稲井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はミシン上送り装置に関
するものである。より詳細には、加工布の布厚を検出し
その検出信号に基づいて、上送り水平駆動手段の上送り
歯の水平布送り量を調整することによって、加工布の布
厚によって上送り歯の水平布送り量が変化しないミシン
の上送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は、例えば、特開平2−17249
2号公報に示された従来の上送り装置を有するミシンで
ある。以下に図8を用いて、従来のミシンの概要を説明
する。図8において、1は図示しない主軸と平行にかつ
布送り方向に直交して回動自在に配置された揺動部材で
あり、この揺動部材1は前記の主軸に固定された偏心カ
ムの回転に伴って自身の軸線を中心に揺回動する。2は
揺動部材1に固定されるとともに中空穴を有する筒状の
案内棒であり、その中空内部には第一上下棒5が軸方向
へ摺動自在に嵌合している。4は布押え足3を具備した
支持体であり、44a、44bは布送り方向の先方へ二
叉状に延長した支持体4の水平腕4eに回動自在に支持
されかつ前記案内棒2の両側に相対して配置された一対
のリンクである。この一対のリンク44a、44bの下
端と、前記第一上下棒5の下端とは布送り方向に水平往
復動する送り台6の連結部6aに連結されている。ここ
で述べた揺動部材1、案内棒2、第一上下棒5は上送り
水平駆動手段として構成されている。
【0003】10はL字形リンクであり、爪腕10aと
爪腕10bとを有しミシン機枠11内で押え棒12の上
端に固定されている押え棒抱き13の腕部13aに段ね
じ14の軸により回動自在に支持される。押え棒12は
中空穴を有しミシン機枠11にその軸線方向へ摺動自在
に取付けられている。押え棒12の上部には前記の押え
棒抱き13があり、その水平腕部13bはミシン機枠1
1に設けた縦溝15に嵌入して回動方向には回り止めさ
れている。また押え棒12の下端には支持体4を固定
し、支持体4には布押え足3を取付け固定する。押え棒
12の中空内部には第二上下棒16が軸方向へ摺動自在
に遊嵌されている。この第二上下棒16の下端にはコロ
17(第二係合部)を送り台6の二叉部6bに直交して
係合するように設けて、一方、その上部にはピン18
(第三係合部)を取付け、L字形リンク10の爪腕10
bと係合させる。
【0004】第二上下棒16の頭部には、押え棒12を
下方に付勢する押えばね51の弾性力よりも弱い弾性を
もち常に下方へ作用するコイルばね19を挟んでそれを
上から下方に押圧するようにねじ20を押え棒12の上
端にねじ込む。押え棒12には、その軸方向に長孔部2
1を設け、前述の第三係合部のピン18が上下に移動可
能に配置されている。48はコロ等で構成される係止片
で前記L字型リンク10の爪腕10aに係合するよう設
けられており、図示しない主軸に固定された偏心カムの
回転に伴ってほぼ水平方向に往復動する。50は上送り
台6に取付けられた上送り歯である。前記上送り歯50
に対応するように、上面に歯部を有する下送り歯61が
加工布支持面62上に出没可能に配置されている。そし
て図示しないミシン主軸の回転に基づき、この下送り歯
61が図示しない下送り装置によって前記上送り歯50
と調時して四運動送りされ上下両送り歯50、61の協
働により加工支持面62上の加工布Wを送るようになっ
ている。
【0005】次に、この従来のミシンの動作について説
明する。主軸に固定された偏心カムを介して、揺動部材
1が反時計方向に回動すると、揺動部材1に固定されて
いる案内棒2の中空部に遊嵌している第一上下棒5の下
端に連結している連結部6aを介して、一対のリンク4
4a、44bに懸垂されている送り台6を右方に移動さ
せる。これに調時して係止片48が水平方向の左方へ移
動し、これにより爪腕10aが押されL字形リンク10
が反時計方向に回動し、爪腕10bにより、第二上下棒
16に固定された第三係合部18を押し上げて第二上下
棒16が上昇する。従って送り台6の二叉部の連結部6
bをコイルばね19に抗して第二上下棒16の第二係合
部17が引き上げられるから、上送り歯50を備えた送
り台6が連結部6aを中心に反時計方向に回動し、上送
り歯50は加工布から上に離れたまま右方に移動する。
【0006】次に、主軸に固定された偏心カムを介して
揺動部材1が時計方向に回動すると、案内棒2、第一上
下棒5、連結部6aを介して前述とは反対に送り台6が
左方に移動すると共にこれに調時して係止片48が右方
に移動しL字形リンク10が時計方向に回動して、第二
上下棒16に固定された第三係合部18と爪腕10bと
の係合が解放されるのでコイルばね19により第二上下
棒16の第二係合部17及び送り台6の二叉連結部6b
を介して送り台6は下方に降下するため、送り台6に取
付けられた上送り歯50が加工布を押圧しながら左方へ
移動する。以上の繰返しで上送り歯50は主軸に連動し
て「四運動」送りを行い、上送り歯50の水平布送り量
は揺動部材1の揺動角大きさに比例した連結部6aの水
平移動量で決まってくる。
【0007】図9は従来のミシンの上送り装置における
揺動部材1、案内棒2、第一上下棒5、連結部6a、リ
ンク44a、44bのみを線図で示したもので、実線は
揺動部材1が最も反時計方向に揺動した状態を示し、一
点鎖線は揺動部材1が最も時計方向に揺動した状態を示
す。図9(a)は加工布が無い場合、図9(b)は厚さ
wの加工布Wがある場合を示す。なお、図9は本発明の
動作を説明するためにも使用される。従来のミシンの上
送り装置は以上のように構成されているので、図8にお
いて布押え足3、支持体4が加工布Wの厚さw分だけ上
昇すると、これに伴いリンク44a、44bにより連結
部6aの加工布支持面62からの高さAが図9(a)か
ら図9(b)で示すようにA+wの高さとなる。従っ
て、上送り歯50の水平布送り量Dは図に示すようにD
={(B−w)/B}・Cとなる。ここで、B及び(B
−w)はそれぞれ図9(a)及び図9(b)で示すよう
に揺動部材1の回動中心と連結部6aの垂直方向の寸法
距離を表す。またCは加工布が無いときの上送り歯50
の水平布送り量を示す。即ち、加工布Wの厚さwが変化
すると上送り歯50の水平布送り量が変化すると共に、
予め設定した量と異なってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のミシンの上送り
装置は以上のように構成されているので、加工布の布厚
が大きくなると上送り歯の水平布送り量が少り、縫製品
に縫いズレを生じ、またイセ込み縫い時に布厚が変化す
ると充分な上送り歯の水平布送り量のイセ量を得ること
が出来なくなり品質の低下を招き、あるいは加工布の布
厚の変化する度毎に再調整を必要として、作業能率を低
下させるという問題点があった。この発明は上記のよう
な問題点を解決するためになされたもので、加工布の布
厚によって上送り歯の水平布送り量が変化することの無
いミシンの上送り装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るミシンの上
送り装置は、ミシンアームに回動可能に支持されるとと
もに筒状部を有してミシン主軸の回転に伴って揺回動す
る揺動部材と、揺動部材の筒状部に上下方向に摺動可能
に嵌合されその下端が上送り歯に連結している第一上下
棒とからなる上送り水平駆動手段とを有し、その上送り
歯は下上送り歯と協働して加工布支持面上の加工布を送
るために、ミシン主軸の回転に伴って四運動送りを加工
布に与えるミシンの上送り装置において、加工布の布厚
に応じた検出信号を出力する布厚検出手段と、布厚検出
手段からの検出信号に基づいて、加工布の布厚に関わら
ず上送り水平駆動手段の上送り歯の水平布送り量が変化
しないように調整する水平布送り調整手段とを備えたも
のである。
【0010】
【作用】本発明におけるミシンの上送り装置では、布厚
検出手段により加工布の布厚が検出され、その検出信号
に基づき、水平布送り調整手段にて上送り歯の水平布送
り量が自動的に一定になるように調整されるので、加工
布の布厚に応じて上送り歯の水平布送り量を手動操作で
設定変更する必要が全くなく、作業能率の向上と安定し
た縫製品質が得られる。
【0011】
【実施例】
実施例1 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1
は、この発明の一実施例によるミシンの上送り装置を示
す前部側面図である。図2は、本実施例の全体機構を説
明する線図である。図1において1は図2に示す主軸6
3と平行にかつ布送り方向に直交して回動自在に配置さ
れた揺動部材であり、この揺動部材1は図2に示す主軸
63に固定された偏心カム64の回転に伴って自身の軸
線を中心に揺回動する。2は揺動部材1に固定されると
ともに中空穴を有する筒状の案内棒であり、その中空内
部には第一上下棒5が軸方向へ摺動自在に嵌合してい
る。4は布押え足3を具備した支持体であり、44a、
44bは布送り方向の先方へ二叉状に延長した支持体4
の水平腕4eに回動自在に支持されかつ前記案内棒2の
両側に相対して配置された一対のリンクである。この一
対のリンク44a、44bの下端と、前記第一上下棒5
の下端とは布送り方向に水平往復動する送り台6の連結
部6aに連結されている。ここで述べた揺動部材1、案
内棒2、第一上下棒5は上送り水平駆動手段として構成
されている。
【0012】10はL字形リンクであり爪腕10aと爪
腕10bとを有し、ミシン機枠11内で押え棒12の上
端に固定されている押え棒抱き13の腕部13aに段ね
じ14の軸により回動自在に支持されている。押え棒1
2は中空穴を有しミシン機枠11にその軸線方向へ摺動
自在に取付けられている。押え棒12の上部には前記の
押え棒抱き13があり、その水平腕部13bはミシン機
枠11に設けた縦溝15に嵌入して回動方向には回り止
めされている。また押え棒12の下端には支持体4を固
定し、支持体4には布押え足3を取付け固定する。押え
棒12の中空内部には第二上下棒16が軸方向へ摺動自
在に遊嵌されている。この第二上下棒16の下端にはコ
ロ17(第二係合部)を送り台6の二叉部6bに直交し
て係合するように設け、一方、その上部にはピン18
(第三係合部)を取付け、L字形リンク10の爪腕10
bと係合させる。
【0013】第二上下棒16の頭部には、押え棒12を
下方に付勢する押えばね51の弾性力よりも弱い弾性を
もち、常に下方へ作用するコイルばね19を挟んでそれ
を上から下方に押圧するようにねじ20を押え棒12の
上端にねじ込む。押え棒12にはその軸方向に長孔21
を設け前述の第三係合部のピン18が上下に移動可能に
配置されている。48はコロ等で構成される係止片で前
記L字形リンク10の爪腕10aに係合するよう設けら
れており、図2に示す主軸63に固定された偏心カム6
5の回転に伴ってほぼ水平方向に往復動する。50は上
送り台6に取付けられた上送り歯である。前記上送り歯
50に対応するように、上面に歯部を有する下送り歯6
1が加工布支持面62上に出没可能に配置されている。
そして図2に示す主軸63の回転に基づき、この下送り
歯61が図2に示す公知の下送り装置によって前記上送
り歯50と調時して四運動送りされ、上下両送り歯5
0、61の協働により加工布支持面62上の加工布Wを
送るようになっている。
【0014】前記の支持体4の一端上部には永久磁石6
6が取り付けられ、その永久磁石66と接離可能に対応
するように、ミシン機枠11の下端にはホール素子67
が配設され、両者66、67により布厚検出手段として
の布厚検出器68が構成されている。そして加工布支持
面62と布押え足3との間に加工布Wが挿入され、その
加工布Wの布厚wに応じて布押え足3、支持体4が上下
動されたとき、布厚検出器68から布厚wに応じた検出
信号が出力されるようになっている。
【0015】図2の全体機構線図において、63は主
軸、64は主軸63に固定され、上送り歯50を水平往
復動させるための偏心カム、65は主軸63に固定さ
れ、係止片48をほぼ水平方向に往復動させる偏心カム
である。69はプーリ、70は下送り量調節ダイヤル、
71は偏心カム、72は下送り歯61用の上下送り軸、
73は同じく下送り歯61用の水平送り軸、74は上送
り歯50用の水平送り軸、75、76は周知の下送り量
調節装置と上送り量調節装置、77は下送り量調節軸、
78は上送り量調節軸である。下送り量調節ダイヤル7
0は、周知のように、つまみ部を回転させると常時偏奇
されているばね106により、ねじ部先端とカム107
のカム面との当接位置が変化してカム107の腕が回動
し、この回動は、連動リンクの機構を介し中空軸上の下
送り量調節軸77と下送り量調節装置75へ伝達され
る。
【0016】これにより水平送り軸73の揺動回動量が
変化し、下送り歯61の水平布送り量が変化する構成と
なっている。上送り量調節軸78は周知のように連動リ
ンク機構108を介し、周知の上送り量調節装置76と
連結され、上送り量調節軸78の回動量に比例して上送
り水平軸74の揺動回動量が変化し、これにより揺動部
材1の揺動回動量が変化して、従来例で述べたように
〔四運動〕送りを行う上送り歯50の水平布送り量が変
化する構成となっている。
【0017】図3は本発明に係るミシンの上送り装置の
側面図である。ミシン機枠11のテーブル80の下に主
モータ81が装着され、この主モータ81の回転はVベ
ルト82を介して主軸63に連結したプーリ69を回転
させる。主モータ81の下部に主モータを始動及び停止
させるペタルスイッチ83が設けられ、またこのペタル
スイッチ83にはイセ込み指令スイッチ84が設けられ
ている。またミシン機枠11のテーブル80の上部に上
送り量を変更する上送り駆動パルスモータ85が設けら
れ、この上送り駆動パルスモータ85はミシン機枠11
から外方に突出している周知の上送り量調節軸78に装
着されているレバー86を駆動して上送り量を調節する
ものであり、レバー86の回動部86aに原点スイッチ
87が設けられ、回動部86aの切欠位置を検出してパ
ルスモータ85の原点を出力する。70は下送り量調節
ダイヤルで、この下送り量調節ダイヤル70を回動する
ことによって、下送り量調節装置75の位置を知る下送
り検知レバー88が設けられ、さらにこの下送り検知レ
バー88の動きを電圧に変化させるポテンショメータ8
9が設けられでいる。なお、下送り検知レバー88は下
送り量調節ダイヤル70を下送り量増加方向、即ちJ方
向へ回動するとJ’方向へ移動し、下送り量減少方向、
即ちK方向へ回転するとK’方向へ動くよう連結されて
いる。またミシン機枠11の上部に制御ボックス90が
設けられている。
【0018】図4は本実施例のミシン操作部を示すブロ
ック図である。次に前記のように構成されたミシンの上
送り装置において、特に前記パルスモータ85を作動制
御するための制御回路の構成を図4に従って説明する。
一連の操作をプログラムによって実行する中央処理装置
CPU91にLED駆動回路92を介して通常の上送り
量を表示する通常上送り量表示器93、イセ込み時の上
送り量を表示するイセ込み上送り量表示器94、下送り
量を表示する下送り量表示器95が接続されている。ま
たこれらの表示器に対応して、通常上送り量を設定する
通常上送り量設定スイッチ96、イセ込み量を設定する
イセ込み量設定スイッチ97が中央処理装置CPU91
に接続されている。
【0019】さらに、イセ込み開始及びイセ込み戻しを
中央処理装置CPU91に指令する図3で示したイセ込
み指令スイッチ84、図3で示したポテンショメータ8
9の電圧の変化をとらえて下送り量を読み取る下送り量
読み取り装置98、通常上送り量、イセ込み上送り量、
下送り量を直接その送りピッチによって表示するピッチ
表示選択LED99、このピッチ表示選択LED99を
選択するピッチ表示スイッチ100、下送り量を〔1〕
とするその相対量として上送り表示を行う比率表示選択
LED101、この比率表示選択LED101を選択す
る比率表示スイッチ102が中央処理装置CPU91に
接続されている。CPU91にはリードオンリーメモリ
ROM103及びランダムアクセスメモリRAM104
が接続されている。ROM103にはミシン全体を制御
するためのプログラム等が記憶され、RAM104には
布厚検出器68による布厚検出データに対応した上送り
駆動パルスモータ85の作動量等が記憶されている。前
記CPU91には布厚検出器68が入力インターフェー
ス105を介して接続され、その布厚検出器68からの
検出信号がCPU91に入力されるようになっている。
また駆動回路106を介して図2、図3の上送り駆動パ
ルスモータ85が接続されている。
【0020】次に本実施例の動作を説明する。このミシ
ンにおいて加工布支持面62と布押え足3との間に加工
布Wを挿入すると、その加工布Wの布厚wに応じて支持
体4が上下動され、その動きを検出して布厚検出器68
からCPU91へ布厚wに応じた検出信号が出力され
る。この布厚検出信号に基づき、CPU91は通常上送
り量表示器93で表示された上送り量(以上通常上送り
量という)を読み取り、通常上送り量のB/(B−w)
倍した上送り量になるように、上送り駆動パルスモータ
85をEまたはFの方向へ駆動する。これよりB及び
(B−w)はそれぞれ図9(a)及び図9(b)に記載
の寸法距離を表す。この駆動により上送り調節軸78が
回動され、連動リンク機構108を経て上送り調節装置
76に伝達され、上送り歯50が加工布Wの布厚wに応
じた前記の通常上送り量になるように設定される。
【0021】この状態でペタルスイッチ83を踏むと主
モータ81の回転がミシン主軸63に伝達され、この回
転に伴い係止片48が往復動し、L字形リンク10、第
三係合部18、第二係合部17を介して上送り台6に上
下運動が与えられるとともに、揺動部材1、案内棒2、
第一上下棒5等の上送り水平駆動手段を介して、上送り
台6に水平運動が与えられ、上送り歯50が四運動送り
され、その上送り歯50と下送り歯61との協働により
加工布Wが送られる。これを、例えば、図5に示す袖ぐ
し縫いを例にとり説明する。まず縫製開始前に縫製者は
上着110の袖111の袖ぐり112のa−b、c−d
区間で必要な上送り量を通常上送り量表示器93に、b
−c区間で必要な上送り量をイセ込み上送り量表示器9
4にそれぞれ設定する。
【0022】a−b区間においては通常上送り表示器9
3に表示された上送り量のB/(B−w)倍した量で
製を行い、b点に達したとき縫製者はイセ込み指令スイ
ッチ84を押して、CPU91にイセ込みの開始を知ら
せる。CPU91ではイセ込み指令スイッチ84のオン
信号を受けてイセ込み上送り量表示器94に表示された
上送り量を読み取ると同時に、布厚検出器68からの布
厚wを読み取ってこのイセ込み上送り量のB/(B−
w)倍した上送り量になるよう上送り駆動パルスモータ
85をEまたFの方向へ駆動する。この駆動により上送
り調節軸78が回動され、連動リンク機機108を経て
上送り調節装置76に伝達され、上送り水平駆動手段を
介して上送り台6に水平運動が付与されるとともに第二
係合部17を介して上送り台6に上下運動が付与され
て、上送り歯50が四運動送りされる。C点まで縫製
後、イセ込み指令スイッチをオフにすると、CPU91
はこのイセ込み指令スイッチ84のオフ信号を受けて、
通常上送り量表示器93に設定された上送り量のB/
(B−w)倍した上送り量となり、前記a−b区間と同
様にd点まで縫製し、袖ぐし作業を終了する。
【0023】実施例2 図6は、本発明の第2の実施例を示す前部側面図であ
る。図7は、図6に於いてVII−VII線の断面図で
ある。図6、図7を用いて本願発明の第2の実施例の構
成及び動作を説明する。ミシン機枠11に上下動可能に
支持された押え棒12と、その押え棒12に固定された
支持体4と、布送り方向に伸びる案内部6c及び長孔6
dが形成され、下端に上送り歯50を有する送り台6
と、その送り台6の案内部6cに摺動可能に嵌合された
L字形リンク10と、前記支持体4に固定され、前記送
り台6とL字形リンク10とが摺動可能に嵌合された状
態で、その送り台6の長孔6dを貫通すると共にL字形
リンク10を揺動可能に支持する支軸113とミシン主
軸の回転に基づき前記送り台6に水平運動を付与する揺
動部材1及び揺動部材1の筒状部の案内棒2に上方方向
に摺動可能に嵌合され、その下端が送り台6に機構連結
している第一上下棒5とからなる上送り水平駆動手段
と、ミシン主軸の回転に基づき前記L字形リンク10に
前記支軸113を中心とする揺動運動を与え、前記送り
台6を介して上送り歯50を上下運動させる上下駆動手
段114を特開平1−303186で詳述されるように
備えるとともに加工布Wの布厚wに応じた検出信号を出
力する布厚検出手段68とを備えたものであり、前記上
送り水平駆動手段に作動的に連結され、前記布厚検出手
段68からの検出信号に基づいて図3、図4で詳述した
ように上送り歯の水平布送り量が変化しないように調整
する上送り駆動パルスモータ85(水平布送り調整手
段)を備えたものである。
【0024】このようにして、通常縫製時(図5で示す
a−b、c−d区間縫製時)あるいはイセ込み縫製時
(図5で示すb−c区間縫製時)、通常上送り表示器9
3、イセ込み上送り量表示器94に表示された各上送り
量のB/(B−w)倍した上送り量になるように上送り
駆動パルスモータ85をEまたはFの方向へ駆動するこ
とによって、加工布Wの布厚wによって上送り量が変わ
らないように上送り歯50に水平運動が与えられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
ミシンの上送り装置を布厚検出手段により加工布の布厚
が検出されて、その検出信号に基づき、水平布送り調整
手段によって上送り歯の水平布送り量が自動的に一定に
なるように調整されるので、加工布の布厚に応じて上送
り歯の水平布送り量を手動操作で設定変更する必要が全
くなく、作業能率の向上と安定した縫製品質が得られる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるミシンの上送り装置
を示す前部側面図である。
【図2】本実施例の全体機構を説明する線図である。
【図3】本実施例の後部側面図である。
【図4】本実施例のミシン操作部のブロック図である。
【図5】袖ぐし縫を例に取って本実施例を説明する動作
説明図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す前部側面図である。
【図7】図6に於いてVII−VII線の断面図であ
る。
【図8】従来のミシンの上送り装置を示す前部側面図で
ある。
【図9】従来及び本発明の一実施例のミシンにおいて、
上送り装置を説明するための動作説明図である。 (a)は加工布Wがない場合、(b)加工布Wがある場
合を示す。
【符号の説明】 1 揺動部材 2 案内棒 3 布押え足 4 支持体 4e 水平腕 5 第一上下棒 6 送り台 6a 連結部 6b 二叉部 6c 案内部 6d 長孔 10 L字形リンク 10a 爪腕 10b 爪腕 11 ミシン機枠 12 押え棒 13 押え棒抱き 13a 腕部 13b 水平腕部 14 段ねじ 15 縦溝 16 第二上下棒 17 コロ(第二係合部) 18 ピン(第三係合部) 19 コイルばね 20 ねじ 44a 一対のリンク 44b 一対のリンク 48 係止片 50 上送り歯 51 押えばね 61 下送り歯 62 加工布支持面 63 主軸 64 偏心カム(上送り水平) 65 偏心カム(上送り上下) 66 永久磁石 67 ホール素子 68 布厚検出器 69 プーリ 70 下送り量調節ダイヤル 71 偏心カム 72 上下送り軸 73 水平送り軸 74 水平送り軸 75 下送り量調節装置 76 上送り量調節装置 77 下送り量調節軸 78 上送り量調節軸 80 テーブル 81 主モータ 82 Vベルト 83 ペタルスイッチ 84 イセ込み指令スイッチ 85 上送り駆動パルスモータ 86 レバー 86a 回動部 87 原点スイッチ 88 下送り検知レバー 89 ポテンショメータ 90 制御ボックス 91 中央処理装置(CPU) 92 LED駆動回路 93 通常上送り量表示器 94 イセ込み上送り量表示器 95 下送り量表示器 96 通常上送り量設定スイッチ 97 イセ込み量設定スイッチ 98 下送り量読み取り装置 99 ピッチ表示選択LED 100 ピッチ表示スイッチ 101 比率表示選択LED 102 比率表示スイッチ 103 RAM 104 ROM 106 ばね 107 カム 108 連動リンク 110 上着 111 袖 112 袖ぐり 113 支工軸 114 上下駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 27/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンアームに回動可能に支持されると
    ともに筒状部を有してミシン主軸の回転に伴って揺回動
    する揺動部材と、前記揺動部材の筒状部に上下方向に摺
    動可能に嵌合されその下端が上送り歯に連結している第
    一上下棒とからなる上送り水平駆動手段とを有し、前記
    上送り歯は下上送り歯と協働して加工布支持面上の加工
    布を送るために、ミシン主軸の回転に伴って四運動送り
    を加工布に与えるミシンの上送り装置において、 加工布の布厚に応じた検出信号を出力する布厚検出手段
    と、 前記布厚検出手段からの検出信号に基づいて、加工布の
    布厚に関わらず前記上送り水平駆動手段の上送り歯の水
    平布送り量が変化しないように調整する水平布送り調整
    手段とを備えたことを特徴とするミシンの上送り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のミシンの上送り装置にお
    いて、 前記布厚検出手段は、ミシン支持体の一端上部取り付
    けられた磁石と、その磁石に対応してミシン機枠の下端
    に設けられた検出素子から構成され、加工布支持面と布
    押え足との間に挿入された加工布の布厚を検出すること
    を特徴とするミシンの上送り装置。
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