JP2848115B2 - 接着剤塗布面の前処理方法 - Google Patents

接着剤塗布面の前処理方法

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JP2848115B2
JP2848115B2 JP4122394A JP12239492A JP2848115B2 JP 2848115 B2 JP2848115 B2 JP 2848115B2 JP 4122394 A JP4122394 A JP 4122394A JP 12239492 A JP12239492 A JP 12239492A JP 2848115 B2 JP2848115 B2 JP 2848115B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被塗物の周縁に接着剤
をビード状に塗布する接着剤塗布作業に先立って、その
前処理として接着剤塗布面のワイプ処理とプライマー塗
布作業とをロボットにより自動的に行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の車体組立工程においてウ
インドシールドガラス(フロントウインドーガラス)や
リヤウインドーガラスを車体に接着固定する場合、ウイ
ンドーガラスの周縁部に例えばウレタン系の接着剤をビ
ード状に塗布するのに先立って、その接着剤塗布面の前
処理としてワイプ処理とプライマー塗布作業とを行う必
要がある。そのため従来は、メインとなる車体組立ライ
ンとは別に図2に示すようなガラスサブラインを設け
て、このガラスサブラインにおいて上記の前処理を施す
ようにしている。
【0003】前記ガラスサブラインのワイプ処理工程S
1およびプライマー塗布工程S2は、いずれも例えば垂直
多関節型等のロボット(産業用ロボット)R1またはR2
を中心として構成されており、ワイプ処理工程S1のロ
ボットR1のアームA1の先端には図3に示すようにワイ
プガンG1が装着され、他方、前記プライマー塗布工程
2のロボットR2のアームA2の先端には図4に示すよ
うにプライマー塗布ガンG2が装着されている。
【0004】そして、前記ワイプ処理工程S1では、コ
ンベヤCにより前工程から搬送されてきたウインドーガ
ラスWが定位置に位置決めされると、ロボットR1は前
記ワイプガンG1のワイプヘッドH1をウインドーガラス
Wに押し付けながら予め記憶されている接着剤の塗布軌
跡P1に沿って前記ワイプガンG1を動かして、後工程で
接着剤が塗布されるべき部分を払拭する。
【0005】このワイプ処理は、ウインドーガラスWの
うち接着剤が塗布されるべき部分の異物や油分等の除去
を目的として行われるもので、前記ワイプガンG1のワ
イプヘッドH1から所定のワイプ液を適量ずつ吐出しな
がら行われる。
【0006】一方、前記プライマー塗布工程S2では、
前工程でワイプ処理が施されたウインドーガラスWが定
位置に位置決めされると、ロボットR2は前記プライマ
ー塗布ガンG2のプライマー塗布ヘッドH2をウインドー
ガラスWに押し付けながら前記ワイプ処理時と同じ軌跡
2のもとでプライマー塗布ガンG2を動かして、後工程
で接着剤が塗布されるべき部分に前記プライマー塗布ヘ
ッドH2から吐出されるプライマーを塗布することにな
る。
【0007】なお、こうしてワイプ処理およびプライマ
ー塗布作業の前処理が完了したウインドーガラスWは車
体組立ラインのウインドーガラス接着工程に順次投入さ
れて、例えばシーリングロボットにより接着剤がビード
状に塗布されたのちに車体のウインドーガラス開口部に
接着固定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の前処理方法においては、ワイプ処理工程S
1とプライマー塗布工程S2とがそれぞれ独立しているた
め、ガラスサブラインの工程数が増加してラインが長く
なることもさることながら、ワイプ処理工程S1および
プライマー塗布工程S2ともにそのワイプガンG1とプラ
イマー塗布ガンG2とを同じ軌跡P1,P2のもとで動か
すにもかかわらず、それぞれ独立した二台のロボットR
1,R2を必要とするために、設備費の高騰を招く結果と
なって好ましくない。
【0009】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、ワイプ処理とプライマー塗布作業とを同一
工程内でしかも一台のロボットで行うことによって設備
費の低減を図った前処理方法を提供すること目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、被塗物の周縁
に沿って接着剤を塗布するのに先立って、その前処理と
して略水平な接着剤塗布面に対しロボットによりワイプ
処理とプライマー塗布作業とを施す方法であって、前記
ロボットのアームの先端に、上下動可能なワイプヘッド
を有するワイプ処理用のワイプガンとプライマー塗布作
業用のプライマー塗布ガンとを下向きに且つ互いに平行
に設けてなり、前記ワイプガンのワイプヘッドを下降さ
せた状態で該ワイプガンを接着剤塗布軌跡に沿って動か
してワイプ液を塗布しつつワイプ処理を施したのち、前
記アーム先端のガンをワイプガンからプライマー塗布ガ
ンに切り換えるとともに前記ワイプガンのワイプヘッド
を上昇させた状態でプライマー塗布ガンを前記接着剤塗
布軌跡に沿って動かすことによりプライマーを塗布し、
前記ワイプガンによるワイプ処理の際には、前記プライ
マー塗布ガンが常に被塗物の周縁の外側に位置するよう
に位置制御しながらワイプ処理を施すことを特徴として
いる。
【0011】
【作用】この方法によると、最初にロボットはワイプガ
ンを選択してそのワイプガンを予め記憶・設定されてい
る接着剤塗布軌跡に沿って動かすことによりワイプ処理
を実行する。ワイプ処理が終わるとロボットはワイプガ
ンに代えてプライマー塗布ガンを選択し、上記の接着剤
塗布軌跡に沿ってそのプライマー塗布ガンを動かすこと
により、先にワイプ処理が施された部分にプライマーを
塗布する。
【0012】そして、プライマー塗布に先立って行われ
るワイプ処理の際に、そのワイプガンとともにロボット
のアーム先端に装着されているプライマー塗布ガンが、
接着剤塗布軌跡すなわちワイプガンの移動軌跡よりも常
に被塗物の外側に位置するように位置制御しながらワイ
プ処理を行うことにより、ワイプ処理中に、ワイプ液に
比べて取り扱いが面倒なプライマーが万一プライマー塗
布ガンから垂れ落ちることがあってもこれが直接被塗物
上に落ちることはなく、余分なプライマーの付着による
被塗物の汚損を未然に防止できる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す説明図で、先
に説明した自動車のウインドーガラスWを被塗物とする
場合の例を示している。
【0014】図1の(A)に示すように、ガラスサブラ
インのうちウインドーガラスWのワイプ処理およびプラ
イマー塗布作業を目的とした前処理工程Sは、例えば垂
直多関節型のロボット1を中心として構成されており、
前工程からコンベヤにより搬送されてきたウインドーガ
ラスWが前処理工程Sの図示外の治具により位置決めさ
れると、ロボット1は、後述するようにウインドーガラ
スWのうち後工程で接着剤が塗布されるべき部位にワイ
プ処理を施し、さらにそのワイプ処理に続いてプライマ
ー塗布作業を実行する。
【0015】前記ロボット1のアーム2の先端には、同
図(B),(C)に示すようにワイプガン4とプライマ
ー塗布ガン5とが共通のブラケット3を介して下向きに
且つ互いに平行に並設されている。
【0016】前記ワイプガン4は、従来と同様にその下
端に軟質のワイプヘッド6を備えていて、このワイプヘ
ッド6はエアシリンダ等のアクチュエータ7の作動によ
り上下移動が可能な構造となっている。また、前記ワイ
プヘッド6には、図示外のワイプ液供給源から揮発性の
ワイプ液が供給されるようになっており、ワイプ処理時
にはそのワイプヘッド6から適量のワイプ液を吐出しな
がらウインドーガラスWを払拭する。
【0017】一方、前記プライマー塗布ガン5は、従来
と同様にその下端に軟質のプライマー塗布ヘッド8を備
えていて、このプライマー塗布ヘッド8には図示外のプ
ライマー供給源からプライマーが供給されるようになっ
ている。そして、プライマー塗布時には、そのプライマ
ー塗布ヘッド8から適量のプライマーを吐出しながらウ
インドーガラスWにプライマーを塗布することになる。
【0018】前記ロボット1の制御装置9には、ワイプ
ガン4およびプライマー塗布ガン5を、ウインドーガラ
スWの接着剤塗布軌跡Pに沿って動かすための閉ループ
状の移動軌跡のデータが予めティーチングされて各ガン
4,5ごとに記憶・設定されており、前記ワイプガン4
によるワイプ処理時ならびにプライマー塗布ガン5によ
るプライマー塗布時にはいずれも前記接着剤塗布軌跡P
と同じ移動軌跡に沿ってワイプガン4およびプライマー
塗布ガン5が動かされる。
【0019】そして、上記のようにワイプ処理時および
プライマー塗布時ともに基本的に同じ移動軌跡に沿って
ワイプガン4およびプライマー塗布ガン5が動かされる
ものの、前記ワイプ処理時の移動軌跡のデータのなかに
は、そのワイプ処理に直接関与しないプライマー塗布ガ
ン5の閉ループ状の移動軌跡Qのデータが含まれてい
る。
【0020】すなわち、前記プライマー塗布ガン5によ
るプライマー塗布時には、プライマー塗布ガン5が接着
剤塗布軌跡Pに沿って動くように制御されるだけである
のに対して、前記ワイプガン4によるワイプ処理時に
は、そのワイプガン4が接着剤塗布軌跡Pに沿って動く
ように制御され、同時に前記ワイプ処理に直接関与しな
いプライマー塗布ガン5が、常に前記接着剤塗布軌跡P
よりも外側であって且つウインドーガラスWの領域から
外れた外側の閉ループ状の移動軌跡Qに沿って動くよう
に制御される。
【0021】したがって、本実施例構造によると、図1
の(A)に示す前処理工程Sに処理対象となるウインド
ーガラスWが位置決めされた上で、ロボット1の制御装
置9に外部から起動指令が与えられると、最初にワイプ
処理モードの移動軌跡のデータが呼び出される。そし
て、ロボット1は、同図(B)に示すようにワイプヘッ
ド6が所定量aだけプライマー塗布ヘッド8よりも低く
なるようにそのワイプヘッド6を下降させる一方、閉ル
ープ状の接着剤塗布軌跡P上のワイプ開始位置にワイプ
ガン4のワイプヘッド6を押し付け、ワイプヘッド6か
ら吐出されるワイプ液を塗布しつつそのワイプガン4を
接着剤塗布軌跡Pに沿ってワイプ終了位置まで所定速度
で動かしてワイプ処理を施す。なお、前記ワイプ開始位
置とワイプ終了位置との間は所定量だけ距離的にオーバ
ーラップさせるのが望ましい。
【0022】このワイプ処理の際には、前記ワイプガン
4が動けばそれに応じてワイプ処理に直接関与していな
いプライマー塗布ガン5も動くことになるが、ワイプガ
ン4の移動軌跡のみが規定されてプライマー塗布ガン5
の移動軌跡が特に規定されていない場合には、前記ワイ
プガン4の動きに応じてプライマー塗布ガン5が前記ウ
インドーガラスWの接着剤塗布面の上を通過して、例え
ばプライマー塗布ガン5のプライマー塗布ヘッド8から
プライマーが垂れ落ちてウインドーガラスWを汚損して
しまうおそれがある。特にプライマーはその性質よりし
てワイプ液に比べてその取り扱いが面倒で、余分な箇所
に付着するとその除去が面倒になる。
【0023】このようなことから、本実施例では、上記
のようにワイプ処理に際して前記接着剤塗布軌跡Pに沿
ってワイプガン4を動かすのと併せて、前記プライマー
塗布ガン5がワイプガン4の移動軌跡(接着剤塗布軌跡
P)よりも外側の移動軌跡Qに沿って動くようにワイプ
ガン4とプライマー塗布ガン5の姿勢が制御される。そ
の結果として、前記ワイプ処理時には、プライマー塗布
ガン5が常にウインドーガラスWから外れたその外側を
移動することになり、前記プライマー塗布ガン5から万
一プライマーが垂れ落ちたとしてもこれがウインドーガ
ラスWに付着するようなことはない。
【0024】前記接着剤塗布軌跡P上のワイプ処理終了
位置にてワイプ処理が終了すると、図1の(C)に示す
ようにワイプヘッド6がプライマー塗布ヘッド8よりも
所定量bだけ高い位置まで上昇する一方、ロボット1の
制御装置9ではプライマー塗布モードの移動軌跡のデー
タが呼び出される。
【0025】そして、ロボット1は、同図(A)に示す
閉ループ状の移動軌跡(接着剤塗布軌跡P)上のプライ
マー塗布開始位置にプライマー塗布ヘッド8を押し付け
た上で、そのプライマー塗布ヘッド8を移動軌跡Pに沿
ってプライマー塗布終了位置まで動かすことによりプラ
イマーを塗布する。
【0026】この時には、プライマー塗布ガン5の移動
軌跡が規定されているだけでワイプガン4の移動軌跡は
特に規定されていないので、プライマー塗布ガン5の動
きに応じてワイプガン4がウインドーガラスWの上を通
過することがあり得る。しかしながら、ワイプガン4の
ワイプヘッド6は上記のようにプライマー塗布ガン5の
プライマー塗布ヘッド8よりも高い位置にあってウイン
ドーガラスWと直接摺接するようなことはなく、またワ
イプヘッド6から万一ワイプ液が垂れ落ちることがあっ
ても、ワイプ液は前記プライマーよりもその取り扱いが
容易であるので特に問題となることはない。
【0027】なお、本実施例においてプライマー塗布ヘ
ッド8でなくワイプヘッド6を上下動可能な構造として
いるのは、上記と同様にワイプヘッド6に供給されるワ
イプ液そのものがプライマーに比べて取り扱いが容易で
あるためである。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一台のロ
ボットのアームの先端にワイプガンとプライマー塗布ガ
ンとを持たせて、それらのガンを選択的に切り換えてワ
イプ処理とプライマー塗布作業とを行うようにしたこと
により、同一工程内で、しかも一台のロボットでワイプ
処理およびプライマー塗布の双方の前処理を行うことが
できることから、工程数の削減と併せて設備費の大幅な
低減が図れる。
【0029】また、プライマー塗布に先立って行われる
ワイプ処理の際に、そのワイプガンとともにロボットの
アーム先端に装着されているプライマー塗布ガンが、ワ
イプガンの移動軌跡よりも常に被塗物の周縁の外側に位
置するように位置制御しながらワイプ処理を行うことに
より、ワイプ液に比べて取り扱いが面倒なプライマーが
万一プライマー塗布ガンから垂れ落ちることがあっても
これが直接被塗物上に落ちることはなく、余分なプライ
マーの付着による被塗物の汚損を未然に防止できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で、(A)はワイプ
ガンおよびプライマー塗布ガンの移動軌跡の平面説明
図、(B)はワイプ処理時の説明図、(C)はプライマ
ー塗布時の説明図。
【図2】ワイプ処理およびプライマー塗布作業を目的と
した従来の前処理工程の平面説明図。
【図3】図2のワイプ処理工程の説明図。
【図4】図2のプライマー塗布工程の説明図。
【符号の説明】
1…ロボット 2…アーム 4…ワイプガン 5…プライマー塗布ガン 6…ワイプヘッド 8…プライマー塗布ヘッド P…接着剤塗布軌跡 Q…プライマー塗布ガンの移動軌跡 W…ウインドーガラス(被塗物)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗物の周縁に沿って接着剤を塗布する
    のに先立って、その前処理として略水平な接着剤塗布面
    に対しロボットによりワイプ処理とプライマー塗布作業
    とを施す方法であって、 前記ロボットのアームの先端に、上下動可能なワイプヘ
    ッドを有するワイプ処理用のワイプガンとプライマー塗
    布作業用のプライマー塗布ガンとを下向きに且つ互いに
    平行に設けてなり、 前記ワイプガンのワイプヘッドを下降させた状態で該ワ
    イプガンを接着剤塗布軌跡に沿って動かしてワイプ液を
    塗布しつつワイプ処理を施したのち、前記アーム先端の
    ガンをワイプガンからプライマー塗布ガンに切り換える
    とともに前記ワイプガンのワイプヘッドを上昇させた状
    態でプライマー塗布ガンを前記接着剤塗布軌跡に沿って
    動かすことによりプライマーを塗布し、 前記ワイプガンによるワイプ処理の際には、前記プライ
    マー塗布ガンが常に被塗物の周縁の外側に位置するよう
    に位置制御しながらワイプ処理を施すことを特徴とする
    接着剤塗布面の前処理方法。
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