JP2847824B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2847824B2
JP2847824B2 JP1310729A JP31072989A JP2847824B2 JP 2847824 B2 JP2847824 B2 JP 2847824B2 JP 1310729 A JP1310729 A JP 1310729A JP 31072989 A JP31072989 A JP 31072989A JP 2847824 B2 JP2847824 B2 JP 2847824B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、鍵盤等の演奏操作手段において同時に発
音指定された音の数に応じて、ギターのような特定の楽
器の演奏法を自動的に模倣した楽音を発音することので
きる電子楽器に関する。
〔従来の技術〕
ギターのストローク奏法を自動的に模倣するようにし
た電子楽器の従来例としては実開昭57−93995号に示さ
れたものがある。そこでは、鍵盤での押鍵に基づくコー
ド音(和音)を、1音づつ音高順に発音タイミングを順
次ずらして発音することにより、ギターのストローク奏
法を自動的に模倣するようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術においては、ギターのストローク奏法を
自動的に模倣するモードに一旦設定すると、ストローク
奏法を模倣する発音制御を常時行なうようになっている
ため、本来のストローク奏法にはそぐわないような発音
制御がなされてしまうことがあった。例えば鍵盤での押
鍵に基づき自動的に複数のコード音を形成するような場
合はあまり問題ではないが、鍵盤での押鍵をそのままコ
ード音とするような場合は、押鍵数が少ない場合はコー
ド音も少数であり、これを順次発音してもストローク奏
法らしさはあまり得られない。換言すれば、同時発音す
べき音数が通常のコード音の数に匹敵するような場合は
ストローク奏法になじむが、同時発音すべき音数が通常
のコード音の数よりも少ないような場合はストローク奏
法になじまず、むしろ通常の発音を指向している押鍵演
奏操作であるとみなすのが音楽的にはベターである。し
かるに、従来技術においてはこのような配慮がなされて
いなかったため、押鍵数にかかわらず一律にストローク
奏法の模倣が行なわれてしまい、本来のストローク奏法
にはそぐわないような発音制御がなされることがあっ
た。
これに対しては、和音検出回路を設け、正常な和音を
検出した場合のみストローク奏法に従う自動発音を行な
うことも考えられるが、そうすると、和音検出回路を余
分に必要とするためコスト高になるという問題点と、通
常の和音検出回路では検出できない複雑な和音若しくは
意識的に非協和音を押鍵演奏した場合はストローク奏法
での自動発音が行なえなくなるという問題点がある。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ギター
のような特定の楽器の演奏法を自動的に模倣した楽音
を、音楽的に合理的に発音することのできる電子楽器を
提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る電子楽器は、発生すべき楽音を指定す
るための複数の鍵若しくは操作子を具えた演奏操作手段
と、この演奏操作手段によって指定された音の数を検出
する検出手段と、前記検出手段によって検出された指定
音数が所定数以上のとき、各指定音に対応する楽音を順
番に発音する自動発音モードを選択し、前記所定数未満
のときは指定音に対応する楽音を通常どおり発音する通
常発音モードを選択するモード自動選択手段と、前記演
奏操作手段による指定音に対応する楽音を発生するもの
であり、前記モード自動選択手段によって選択されたモ
ードに従って各指定音に対応する楽音の発生を行う楽音
発生手段とを具え、前記モード自動選択手段は、前記自
動発音モードが選択されている場合において、前記指定
音数が前記所定数未満となった後も所定時間の間該自動
発音モードを維持し、前記所定時間経過後においてなお
前記所定数未満であれば前記通常発音モードを選択する
ようにモードの切り換えを行うものであることを特徴と
する。これを図によって示すと図1のようである。
〔作用〕
演奏操作手段によって指定された音の数が検出手段に
より検出され、モード自動選択手段によって、この指定
音数に応じて、指定音数が所定数以上のとき各指定音に
対応する楽音を順番に発音する自動発音モードを選択
し、前記所定数未満のときは指定音に対応する楽音を通
常どおり発音する通常発音モードを選択することが行わ
れる。例えば、指定音数が所定数以上の場合は自動発音
モード、所定数未満の場合は指定音を通常通り発音する
通常発音モード、というように、指定音数に応じて発音
モードの自動選択がなされる。楽音発生手段において
は、指定音に対応する楽音を発生し、前記選択されたモ
ードに従って、この楽音の発生を行う。
これにより、例えばギターのストローク奏法を模倣す
る場合は、演奏操作手段(例えば鍵盤)で同時に指定さ
れた音の数に応じて、自動発音モード(すなわちストロ
ーク奏法のモード)と通常発音モードの切り換えが自動
的になされる。例えば3鍵以上の鍵が同時に押鍵されれ
ばこれらの押鍵音をストローク奏法で自動発音するが、
3鍵未満であればストローク奏法での自動発音は行なわ
ずに通常発音とする、というような音楽的に合理的な発
音制御を自動的に行なうことができるようになる。な
お、演奏者は、実際のストローク奏法で演奏する必要は
なく、単に所望の音を同時に指定する操作を行なうだけ
でよい。
ここで、この発明によれば、前記モード自動選択手段
は、前記自動発音モードが選択されている場合におい
て、前記指定音数が前記所定数未満となった後も所定時
間の間該自動発音モードを維持し、前記所定時間経過後
においてなお前記所定数未満であれば前記通常発音モー
ドを選択するようにモードの切り換えを行うものである
ことを特徴としている。
これにより、鍵盤等の演奏操作手段によって所定数以
上指定されていた音の数が、離鍵等によって該所定数未
満となったとき、直ちに通常発音モードに切り換えられ
ることなく、所定時間の間それまでの自動発音モードが
維持される。そして、所定時間経過後においてなお所定
数未満であれば通常発音モードを選択するようにモード
の切り換えが行われる。一方、所定時間経過後において
所定数以上であれば、自動発音モードの選択条件が満た
されるので、通常発音モードに切り換わることなく、自
動発音モードが継続して選択されることとなる。従っ
て、自動発音モードは維持しつつ自動発音させようとす
る指定音を変更するために、それまでの指定音の押鍵を
解除して新たな指定音に押し変えるような場合、離鍵に
よって短時間だけ指定音数が所定数未満となることが起
こり得るが、この発明によれば、そのような指定音変更
時の短時間の所定数未満の過渡的な指定音に対応して通
常発音モードでの発音が不適切に挿入されてしまうよう
な不自然な事態に陥ることがなく、前記所定時間の経過
を待って(すなわち変更操作が確定することを待って)
モードの切り換えを行うようにすることができるので、
不自然さを感じさせることのないモード選択を自動的に
行なうことができる。
前記自動発音モードが選択されている場合において、
前記指定された全ての音の発音が完了していないにもか
かわらず、前記通常発音モードに切り換わった場合は、
該指定された音のうち未発音の音すべての発音を行うよ
う制御する制御手段を更に具えるようにしてもよい。例
えば自動発音モードで和音を順次ストローク発音するよ
うな場合、未発音の音があると、十分な和音感を出すこ
とができずに、違和感を残すことになる。この点、上記
制御手段によって、自動発音モードから通常発音モード
に切り変わった場合は、指定された音のうち未発音の音
すべての発音を行うよう制御することにより、十分な和
音感を出すことができ、違和感を残すことがない。
なお、指定音に対応する楽音を順番に発音する自動発
音モードとしては、上述のようなギターのストローク奏
法に限らず、アルベジョ奏法などその他適宜のものを含
む。
また、モード自動選択手段では、各指定音に対応する
楽音を順番に発音する自動発音モードのみならず、更に
他の自動発音モードをも指定音数に応じて自動選択する
ようになっていてもよい。例えば、指定音が3音以上で
あれば各指定音に対応する楽音を順番に発音する自動発
音モード(ストローク奏法やアルベジョ奏法など)を選
択し、2音以下または1音であればトレモロ発音モード
を選択する、というようにしてもよい。また、1音であ
ればトレモロ発音モードを選択するようにした場合は、
2音であれば通常発音モードを選択するようにしてもよ
い。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照してこの発明の一実施例を詳細
に説明しよう。
第2図はこの発明に係る電子楽器の一実施例を示すハ
ード構成ブロック図であり、この例では、中央処理ユニ
ット(CPU)10、プログラムROM11、データ及びワーキン
グRAM12を含むマイクロコンピュータの制御の下で各種
処理が実行される。データ及びアドレスバス13を介して
鍵盤回路14,操作パネル15等その他各種回路がマイクロ
コンピュータに接続されている。
鍵盤回路14は、発生すべき楽音の音高を指定するため
の複数の鍵を具えた鍵盤に対応して設けられており、該
鍵盤の各鍵に対応するキースイッチを含む回路である。
操作パネル15は、音色、音量、音高、各種効果、リズ
ム、テンポ等を選択・設定・制御するための各種操作子
を含むものである。演奏者の好みによって演奏モードを
手動選択するためのモード切換操作子16を含んでいる。
モード切換操作子16における操作子配列の一例を示す
と第3図のようである。ここで、アップストロークモー
ドスイッチSTU、ダウンストロックモードスイッチSTR
D、アルペジョモードスイッチARP、押鍵音に対応する楽
音を順番に発音する各種の自動発音モードを選択するた
めのものである。ノーマルモードスイッチNORMは、押圧
鍵の楽音を通常通りに(例えば押鍵操作通りに)発音す
る通常発音モードを選択するためのものである。
すなわち、この実施例では、演奏者によるスイッチST
RU,STRD,ARPの選択操作によって「アップストロークモ
ード」、「ダウンストロークモード」、「アルペジョモ
ード」の3種の自動発音モードのうちいずれか1つが選
択可能であり、選択された1つの自動発音モードに関し
てこの発明に従う発音モードの自動選択処理がなされ
る。この発明に従う発音モードの自動選択処理とは、こ
の実施例では、上記自動発音モードとするかあるいは自
動発音モードとせずに通常発音モードとするかの選択
(切換)を、押鍵数に応じて行なうことである。
アップストロークモードスイッチSTRUにより選択され
る「アップストロークモード」とは、高音から低音に移
行するストローク奏法を模倣するものであり、詳しく
は、複数の各押鍵音に対応する楽音を高音順にその発音
タイミングをテンポクロックタイミングより短い時間間
隔(例えばこれをストロークディレイタイミングという
ことにする)で順次ずらして発音するモードである。
ダウンストロークモードスイッチSTRDにより選択され
る「ダウンストロークモード」とは、低音から高音に移
行するストローク奏法を模倣するものであり、詳しく
は、複数の各押鍵音に対応する楽音を低音順にその発音
タイミングをテンポクロックタイミングより短い時間間
隔(すなわちストロークディレイタイミング)で順次ず
らして発音するモードである。
アルペジョモードスイッチARPにより選択される「ア
ルペジョモード」とは、アルペジョ奏法を模倣するもの
であり、詳しくは、複数の各押鍵音に対応する楽音をア
ルペジョパターンに従う音高順にその発音タイミング
(このタイミングは拍子タイミングに同期している)を
順次ずらして発音するモードである。
ノーマルモードスイッチNORMは、発音モードを強制的
に通常発音モードにするためのものであり、このスイッ
チNORMによりノーマルモードが選択された場合は、この
発明とは無関係に、強制的に通常発音モードとされる。
つまり、この発明に従う発音モードの自動選択処理が事
実上無効とされる。
第2図に戻ると、パターンメモリ17においては、リズ
ムパターンやアルペジョパターン、ストロークパターン
等各種の自動発音パターンあるいは自動演奏パターンを
記憶しているものである。
楽音発生手段であるトーンジェネレータTGは、鍵盤で
押圧された鍵に対応する音高の楽音信号を発生するもの
であり、その際に、各音の発音タイミングは、自動発音
モードが選択されている場合にはその自動発音モードに
対応する自動発音パターンに従って制御される。トーン
ジェネレータTGから出力される楽音信号はサウンドシス
テム18を経由して空間的に発音される。なお、複数音の
同時発音を可能にするために、トーンジェネレータTGは
複数の楽音発生チャンネルを有していてよい。また、各
楽音発生チャンネルに対する押圧鍵の発音割当て処理は
通常知られた手法により行なってよい。このトーンジェ
ネレータTGにおける楽音信号発生方式は公知のどのよう
な楽音信号発生方式を使用してもよい。勿論、通常知ら
れているように、操作パネル15における音色選択操作子
による音色選択に応じて、選択された音色の楽音信号を
トーンジェネレータTGでは発生する。
テンポクロック発生器19は、拍子の最小タイミングを
設定するテンポクロックパルスTMPを発生する。このテ
ンポクロックパルスTMPの周波数は、データ及びアドレ
スバス13を介して与えられるテンポセレクトデータTDに
より調整可能である。
タイマ20は、ストロークディレイタイミングを設定す
るディレイタイマDTMと、同時押鍵数検出のための待ち
時間タイマTXとを含む。データ及びアドレスバス13を介
して与えられるディレイタイムデータDTによりディレイ
タイマDTMの動作時間が設定され、待ち時間データTXDに
より待ち時間タイマTXの動作時間が設定される。ディレ
イタイマDTMの出力DTMOはストロークディレイタイミン
グの到来を示す信号としてCPU10に与えられる。待ち時
間タイマTXの出力TXOは待ち時間の満了を示す信号とし
てCPU10に与えられる。CPU10では上述のテンポクロック
パルスTMPとディレイタイマ出力DTMOを割込み信号と
し、その都度所定の割込みルーチンを実行する。
データ及びワーキングRAM12内あるいはCPU10内の主要
なレジスタについて示すと次の通りである。
KEYBUF1(キーバッファ1):各楽音発生チャンネル毎
にそこに割当てられた鍵のキーコードをストアするもの
で、例えば同時最大発音数が8であるとすると、8音分
の押圧鍵のキーコードが記憶可能である。
KEYBUF2(キーバッファ2):KEYBUF1に記憶されている
キーコードを、音高順に並べ替えて記憶するものであ
る。
CLK(テンポクロックカウンタ):テンポクロックパル
スTMPの割込みがなされる毎にインクリメントされ、1
小節内の音符のタイミングを示す。例えば、テンポクロ
ックパルスTMPの1周期を8分音符の長さに対応させる
とすると、四分の三拍子の場合は、1小節中に8分音符
のタイミングが6個入るので、テンポクロックカウンタ
CLKはモジュロ6で動作し、テンポクロックパルスTMPの
割込みに応じて「0」→「1」→「2」→「3」→
「4」→「5」→「0」→「1」→……というように変
化する。また、四分の四拍子の場合は、1小節中に8分
音符のタイミングが8個入るので、テンポクロックカウ
ンタCLKはモジュロ8で動作し、テンポクロックパルスT
MPの割込みに応じて「0」→「1」→「2」→「3」→
「4」→「5」→「6」→「7」→「0」→「1」→…
…というように変化する。
TI(拍子数レジスタ):選択されたリズムに応じて1小
節内の拍子数を示すデータをストアする。例えば、四分
の三拍子の場合は「3」、四分の四拍子の場合は「4」
をストアする。
MD(発音モードレジスタ):モード切換操作子16の操作
によって演奏者によって選択された発音モードを示すデ
ータを記憶する。このデータは「0」〜「3」の数値デ
ータであり、各数値と発音モードとの関係は次の通り。
MD=「0」:ノーマルモード MD=「1」:アルペジョモード MD=「2」:アップストロークモード MD=「3」ダウンストロークモード KX(押鍵数検出レジスタ):この発明に従う発音モード
の自動切換の対象となる同一鍵盤(若しくは同一鍵域)
における同時押鍵数の検出データを記憶する。
MX(押鍵数モードレジスタ):上記レジスタKXに記憶さ
れた同時押鍵数データに応じたモードを示すデータを記
憶する。このデータと押鍵数モードの関係は次の通り。
MX=「0」:3音未満の押鍵 MX=「1」:3音以上の押鍵 RUN(リズムランレジスタ):自動リズム演奏を行なっ
ているときデータ“1"を記憶し、停止しているとき“0"
を記憶する。
DN(ディレイナンバレジスタ):1回の自動ストロークプ
レイにおいて、次に発音すべき音が何番目の音高順位の
ものかを示すデータを記憶する。
次に、マイクロコンピュータによって実行される処理
の一例につき第4図乃至第16図のフローチャートを参照
して説明する。
第4図はメインルーチンの一例を示しており、まず、
電源投入時に所定の「イニシャライズ」処理を実行す
る。その後、「キースキャン及び押鍵数検出」処理、
「押鍵数モード切換」処理、「発音割当て」処理、及び
「パネルスキャン及びイベント」処理からなるルーチン
を繰返し実行する。
「キースキャン及び押鍵数検出」処理では、鍵盤回路
14における各キースイッチをスキャンしてそのオン・オ
フを検出すると共に同時押鍵数を検出する。例えば、こ
こでは、新たに押圧された鍵(キーオンイベント)と新
たに離鍵された鍵(キーオフイベント)を検出し、それ
ぞれのキーコードを記憶しておく。また、同時押鍵数検
出は、この発明に従う発音モードの自動切換の対象とな
る鍵盤(または領域)で同時に押圧されている鍵数を検
出し、検出した押鍵数データを押鍵数レジスタKXに記憶
する。
次の「押鍵数モード切換」処理では、前ステップで検
出した押鍵数に応じて押鍵数モードの切換処理を行な
う。この詳細例は第5図に示されている。
次の「発音割当て」処理では、前ステップでのキース
キャン結果に応じて発音割当て処理を行なう。ここで
は、第6図及び第7図に示すような「キーオンイベン
ト」処理と「キーオフイベント」処理を含んでいる。
「パネルスキャン及びイベント」処理では、操作パネ
ル15における各種操作子,スイッチ類をスキャンしてそ
のオン・オフを検出するパネルスキャン処理と、その検
出結果に基づき各種処理を行うパネルイベント処理とを
行なう。パネルイベント処理の一例としては、第8図乃
至第13図に示す「リズム選択イベント」、「リズムオン
/オフイベント」、「ノーマルモード・オンイベント」
「アルペジョモード・オンイベント、」「アップストロ
ークモード・オンイベント」、「ダウンストロークモー
ド・オンイベント」などがある。
なお、メインルーチンの実行中において、テンポクロ
ック発生器19からのテンポクロックパルスTMPの割込み
が入る毎に、第14図に示すようなテンポクロック割込み
ルーチンが実行される。また、ディレイタイマDTMの出
力DTMOの割込みが入る毎に、第15図に示すようなディレ
イタイマ割込みルーチンが実行される。
なお、「イニシャライズ」処理において設定される各
レジスタの初期状態は次の通りである。
発音モードレジスタMD=「0」(ノーマルモードとす
る) 押鍵数モードレジスタMX=「0」(3音未満と押鍵数モ
ードとする) テンポクロックカウンタCLK=「0」(1拍目とする) リズムランレジスタRUN=「0」(自動リズム停止とす
る) その他各レジスタや設定データの内容についても、そ
れぞれ所定の初期値に初期設定される。
第5図により「押鍵数モード切換」処理について説明
すると、まず、押鍵数に応じた発音モード自動切換制御
を行なう対象となる所定の音色が選択されているかを調
べ、選択されていればこの処理を続行するが、選択され
ていなければ次の処理(第4図の発音割当て処理)にジ
ャンプする(ステップ21)。例えば、この所定音色と
は、ストロークプレイやアルペジョ演奏が行なわれるこ
とが多い、ギターやバンジョーのような撥弦楽器の音色
である。
次に、発音モードレジスタMDの内容が「0」(つまり
ノーマルモードが演奏者によって選択されている)か、
またはリズムランレジスタRUNの内容が「0」(つまり
自動リズムが止まっている)かを調べ、そうであれば次
の処理(第4図の発音割当て処理)に移行するが、そう
でなければこの処理を続行する(ステップ22)。すなわ
ち、この実施例においては、演奏者によってノーマルモ
ードが選択されている場合や自動リズムが止まっている
場合は、押鍵数に応じた発音モード自動切換制御を行な
わない。
ステップ23では押鍵数検出レジスタKXの内容が3以上
であるかを調べ、そうであれば押鍵数モードレジスタMX
が既に「1」にセットされているかを調べる(ステップ
24)。NOであれば、MX=「1」にセットし(ステップ2
5)、次の処理(第4図の発音割当て処理)に移行す
る。レジスタMXが「1」にセットされている場合は、待
ち時間タイマTXをオフにし、待ち時間の計時を終了する
(ステップ26)。
押鍵数検出レジスタKXの内容が3未満であれば、押鍵
数モードレジスタMXが「0」にリセットされているかを
調べ(ステップ27)、MXが「0」にリセットされていれ
ば、リターンする。押鍵数モードレジスタMXがまだ
「0」にリセットされていなければ、つまりMXが「1」
にセットされているならば、待ち時間タイマTXがタイム
アップしたかを調べる(ステップ28)。タイムアップし
ていなければ、待ち時間タイマTXがオンになっているか
を調べ(ステップ29)、まだTXがオンしていなければ、
該タイマTXをスタートし(ステップ30)、次の処理(第
4図の発音割当て処理)に移行する。
一方、待ち時間タイマTXがタイムアップしている場合
は、待ち時間タイマTXをオフすると共に(ステップ3
1)、ディレイタイマオフサブルーチンDTM−OFF−SUBを
実行し(ステップ32)、更に押鍵数モードレジスタMXを
「0」にリセットする(ステップ33)。その後、各キー
バッファKEYBUF1,KEYBUF2の内容を全て“0"にする(ス
テップ34)。その後、次の処理(第4図の発音割当て処
理)に移行する。
ディレイタイマオフサブルーチンDTM−OFF−SUBの一
例は第16図に示されている。これについて詳細は後述す
るが、ここで簡単に説明すると、モードの切り換わり時
に、ディレイタイマDTMの出力に基づき発音制御してい
る自動ストローク音の発音を円滑に終了させる処理を行
なう。
ステップ23乃至34の処理は、3音未満の押鍵数を最初
に検出したときから一定の待ち時間を設定し、この待ち
時間終了時になおも3音未満の押鍵数が検出されている
ことを条件に、押鍵数モードレジスタMXの内容を「0」
にリセットするためのものである。つまり、3音未満の
押鍵数を最初に検出したときは、ステップ23、27、28、
29がすべてNOであり、ステップ30で待ち時間タイマTXを
スタートする。このタイマTXがタイムアップしたとき、
ステップ28がYESとなり、ステップ33で押鍵数モードレ
ジスタMXを「0」にリセットする。従って、3音以上押
鍵時の押鍵操作当初の不安定な鍵押圧またはチャタリン
グにより、一旦KX≧3が成立してステップ25でMX=1に
セットした後、一時的にKX≧3が不成立となっても、す
ぐにはMX=0にリセットされないため、MX=1の状態が
保持される。また、押鍵中に一瞬鍵を離した場合も、タ
イマTXの待ち時間以内に3音以上押鍵状態に復帰すれば
MX=0にリセットされることはない。
次に、第6図により「キーオンイベント」処理につい
て説明すると、まず割当て処理(ステップ35)では、新
たに押圧された鍵を割当てるチャンネルを決定し、該新
押圧鍵のキーコードを第1のキーバッファKEYBUF1に記
憶する。
次に、発音モードレジスタMDの内容が「0」(つまり
ノーマルモードが演奏者によって選択されている)か、
または押鍵数モードレジスタMXの内容が「0」(つまり
押鍵数が3未満)かを調べ(ステップ36)、そうでなけ
ればリターンするが、そうであれば通常の発音を行なう
ためにステップ37に行き、該新押圧鍵のキーコードとキ
ーオン信号をその割当てチャンネルに対応してトーンジ
ェネレータTGに送出する。トーンジェネレータTGでは、
与えられたキーコードに対応する音高の楽音信号を発生
し、キーオン信号に応じてその発音を開始させる。
続いて、第7図により「キーオフイベント」処理につ
いて説明すると、まずキーオフ処理(ステップ38)で
は、新たに離鍵された鍵のキーコードを第1のキーバッ
ファKEYBUF1から消去する。次に、発音モードレジスタM
Dの内容が「0」か、または押鍵数モードレジスタMXの
内容が「0」かを調べ(ステップ39)、そうでなければ
リターンするが、そうであれば通常の発音における消音
処理を行なうためにステップ40に行き、該新離鍵のキー
コードが割当てられているチャンネルに対応してキーオ
フ信号をトーンジェネレータTGに送出する。トーンジェ
ネレータTGでは、当該チャンネルにおける発生楽音信号
の発音をキーオフ信号に応じて減衰させる。
次に、第8図により「リズム選択イベンと」処理につ
いて説明する。リズムが選択されると、選択されたリズ
ムを示すデータが記憶され、かつ、そのリズムが四分の
三拍子であるか四分の四拍子であるかに応じて拍子数レ
ジスタTIに「3」または「4」が記憶される。
次に、第9図により「リズムオン/オフイベント」処
理について説明する。リズムオン/オフスイッチが操作
されると、まず、リズムランレジスタRUNの内容が反転
される。つまり、リズムオン中(RUN=1)にリズムオ
ン/オフスイッチが操作されるとRUNが「0」に反転
し、リズムオフとなる。逆の場合は、RUNが「0」から
「1」に反転し、リズムオンとなる。次に、RUNが
「1」であるかを調べ、YESであればテンポクロックカ
ウンタCLKを「0」にリセットする(ステップ41)。つ
まり、リズムをスタートする場合は、テンポクロックカ
ウンタCLKの内容を初期値「0」に設定する。RUNが
「0」ならば、ステップ42,43,44の処理を行なう。これ
は第5図のステップ31,32,33の処理と同様の処理であ
る。
次に、モード切換操作子16で発音モード切換操作が行
なわれた場合の処理について第10図乃至第13図により説
明する。
ノーマルモードスイッチNORMが操作されると、第10図
の処理を行なう。ここでは、まず、押鍵数モードレジス
タMXの内容が「0」であるかを調べ(ステップ45)、そ
うであればステップ46に行き、発音モードレジスタMDの
内容を「0」にセットし、ノーマルモードを指示する。
レジスタMXの内容が「0」でなければ、ステップ47,48,
49,50の処理を行なってからステップ46に行き、発音モ
ードレジスタMDの内容を「0」にセットする。ステップ
47,48,49,50の処理は第5図のステップ31,32,33,34の処
理と同様の処理である。すなわち、3音以上の押鍵モー
ドであればMX=「1」であるからステップ45がNOであ
り、その場合は、アップまたはダウンストロークモード
で発音制御している最中であるから、ステップ47,48,4
9,50の処理を行ない、ストロークモードで発音制御する
処理を円滑に終了させ、ノーマルモードに移行するので
ある。
アルペジョモードスイッチARPが操作されると、第11
図の処理を行なう。ここでは、まず、ディレイタイマオ
フサブルーチンDTM−OFF−SUB(第16図)を実行し、そ
の後発音モードレジスタMDの内容を「1」にセットし、
アルペジョモードを指示する。
アップストロークモードスイッチSTRUが操作されたと
きは第12図の処理を行ない、また、ダウンストロークモ
ードスイッチSTRDが操作されたときは第13図の処理を行
ない、それぞれ発音モードレジスタMDの内容を「2」ま
たは「3」にセットし、アップストロークモードまたは
ダウンストロークモードを指示する。
次に動作例を説明する。
まず、ギターやバンジョーのような所定の音色が選択
されており、かつ、アルペジョモード、アップストロー
クモード、ダウンストロークモードのいずれかが演奏者
によって選択されている状態において、3音以上の鍵が
同時に押圧された場合について説明する。この場合、第
5図のステップ23がYESとなり、ステップ24のYESを経由
してステップ25に行き、押鍵数モードレジスタMXを
「1」にセットし、3音以上の押鍵数モードであること
を指示する。そして、第6図のキーオンイベント処理で
は、各押圧鍵のキーコードを第1のキーバッフアKEYBUF
1に記憶した後、ステップ36に行き、該ステップ36でNO
と判断し、ステップ37の通常の発音処理を行なわない。
発音は、テンポクロックパルスTMPの割込みに応じて、
第14図のテンポクロック割込みルーチンに従って、制御
される。
テンポクロック割込みルーチンにつき、第14図を参照
して説明する。まず、リズムランレジスタRUNが「1」
であるかを調べ、YESつまり自動リズム動作中であるこ
とを条件にこの割込みルーチンを続行する(ステップ5
1)。次にテンポクロックカウンタCLKのカウント値を1
増加する(ステップ52)。次にテンポクロックカウンタ
CLKのカウント値が拍子数レジスタTIの拍子数データの
2倍になったかを調べる(ステップ53)。YESであれ
ば、ステップ54でCLKの値を「0」にセットする。これ
は、テンポクロックカウンタCLKのモジュロを、四分の
三拍子では「6」、四分の四拍子では「8」、とするた
めである。カウンタCLKの値がモジュロ数に達していな
ければステップ55に行く。また、ステップ54の後もステ
ップ55に行く。
ステップ55では、カウンタCLKの現在値と選択された
リズムに応じてリズム発音処理を行なう。つまり、選択
されたリズムの発音パターンをカウンタCLKの現在値に
応じてパターンメモリ17から読み出し、カウンタCLKの
現在値のタイミングがそのリズム音を発音すべきタイミ
ングであればこれを発音する。
ステップ56では、押鍵数モードレジスタMXの内容が
「0」であるか、または発音モードレジスタMDの内容が
「0」であるかを調べ、そうであればこの割込みルーチ
ンを終了するが、そうでなければ続行して、ステップ57
に行く。
ステップ57では、カウンタCLKの現在値が「0」また
は拍子数レジスタTIの値と同じであるかを調べる。YES
であれば、ステップ58に行き、第1のキーバッファKEYB
UF1のキーコードを音高順に並べてこれを第2のキーバ
ッファKEYBUF2に記憶する。その後ステップ59に行く。N
Oであれば、ステップ58を飛び越してステップ59に行
く。つまり、第2のキーバッファKEYBUF2へのキーコー
ドの収納は1小節の頭(CLK=0)が真中(CLK=TI)で
行なう。これは、自動演奏音の切り替わりを、音楽的に
区切りのよい拍子で行なうようにするためである。
ステップ59では、発音モードレジスタMDの内容が
「1」(つまりアルペジョモード)か、または「2」も
しくは「3」(つまりストロークモード)かを判定す
る。
アルペジョモードの場合は、ステップ60に行き、選択
されたアルペジョパターンに従う音高順位の音をカウン
タCLKの現在値に応じて第2のキーバッファKEYBU2から
選び、そのキーコードとキーオン信号をトーンジェネレ
ータTGに送出し、アルペジョ音を発音させる。つまり、
アルペジョパターンは複数のパターンの中から任意のも
のが選択可能であり、選択されたアルペジョパターンの
データをカウンタCLKの現在値に応じてパターンメモリ1
7から読み出し、このデータに応じた音高順位のキーコ
ードを第2のキーバッファKEYBUF2から選び、このキー
コードをキーオン信号と共に送出する。このようにし
て、アルペジョ音は、テンポクロックパルスによる発音
タイミングで、1音づつ、パターンに従う音高順に、順
次自動発音される。
ストロークモードの場合はステップ61に行き、選択さ
れたストロークパターンに応じたストローク発音タイミ
ングを示す信号を、カウンタCLKの現在値に応じてパタ
ーンメモリ17から読み出す。ストローク発音タイミング
を示す信号とは、ストロークプレイを行なうタイミング
を示す信号である。例えば、四分の四拍子の1小節内の
8個の発音タイミング0〜7のうち0,2,3,4,6のタイミ
ングでストロークプレイを行なうストロークパターンが
選択されている場合は、カウンタCLKの現在値が0,2,3,
4,6のときストローク発音タイミングを示す信号が読み
出されるが、カウンタCLKの現在値が1,5,7のときに読み
出される信号はストローク発音タイミングを示さないな
い、つまり“0"である。特に詳しく示さないが、複数の
ストロークパターンのうち任意のものが選択可能であ
る。なお、ストローク演奏は、後述するように、1回の
ストローク発音タイミングにおいて、複数の各押鍵音を
短い時間間隔で順に発音する。
次のステップ62では、前ステップで読み出した信号が
ストローク発音タイミングを示しているかを調べる。NO
ならば処理を終了し、リターンする。YESならばステッ
プ63に行き、ディレイタイマDTMをスタートし、ディレ
イナンバレジスタDNの内容を「2」にセットする。
次のステップ64では、発音モードレジスタMDの内容
「2」または「3」に応じて、アップストロークモード
であれば最高音のキーコードを第2のキーバッファKEYB
UF2から選び、ダウンストロークモードであれば最低音
のキーコードを第2のキーバッファKEYBUF2から選び、
このキーコードとキーオン信号をトーンジェネレータTG
に送出し、ストローキングにおける最初の音を発音させ
る。
ストローキングにおける2番目以降の音は、ディレイ
タイマDTMの出力DTMOの割込みに応じて、第15図のディ
レイタイマ割込みルーチンを実行することにより発音制
御する。
ディレイタイマDTMは、上記ステップ63でタイマスタ
ート指示が与えられたときから、ストローキングにおけ
る順次の音の個々の発音開始タイミング(ストロークデ
ィレイタイミング)に応じて割込み出力DTMを次々に生
じる。一例として、各ストロークディレイタイミングDT
1〜DT7の間隔が第17図に示すように順次短くなるように
ディレイタイマDTMの動作が設定されている。これは実
際のストローキングプレイの感じを出すためである。こ
のディレイタイマDTMの動作時間つまり各ストロークデ
ィレイタイミングDT1〜DT7の間隔は任意に設定可能であ
る。ディレイタイマDTMは、上記ステップ63でタイマス
タート指示が与えられたときに動作開始し、各ストロー
クディレイタイミングDT1〜DT7が到来する毎に割込み出
力DTMOを生じ、最後のタイミングDT7の割込み出力DTMO
を生じたときまたは途中でタイマオフ命令が与えられた
とき動作を停止する。
ディレイタイマ割込みルーチンにつき、第15図を参照
して説明する。まず、ステップ65では、発音モードレジ
スタMDの内容が「2」(アップストロークモード)か、
または「3」(ダウンストロークモード)かを判定す
る。アップストロークモードであれば、ディレイナンバ
レジスタDNの値に対応するDN番目に高い音のキーコード
を第2のキーバッファKEYBUF2から取り出し(ステップ6
6)、他方、ダウンストロークであれば、ディレイナン
バレジスタDNの値に対応するDN番目に低い音のキーコー
ドを第2のキーバッファKEYBUF2から取り出す(ステッ
プ67)。ここで、DN番目の順位のキーコードがレジスタ
DNに有効にストアされていない場合は、オール“0"のデ
ータが与えられる。次に、ディレイナンバレジスタDNの
値を1アップし(ステップ68)、前ステップで取り出し
たキーコードがオール“0"であるかを調べる(ステップ
69)。NOであれば、ステップ70に行き、前ステップで取
り出したキーコードをキーオン信号と共にトーンジェネ
レーサTGに送出し、ストローキングにおける次の音を発
音させる。他方、前ステップで取り出したキーコードが
オール“0"であるならば、発音すべきストローク音がも
うないため、ステップ71に行き、ディレイタイマDTMを
オフする命令を与える。
こうして、ディレイタイマDTMの割込みに応じて第15
図のディレイタイマ割込みルーチンが実行され、ディレ
イナンバレジスタDNが指示される順位の音が発音され
る。すなわち、アップストロークモードであれば、ディ
レイタイマDTMの割込みに応じて、ディレイナンバレジ
スタDNで指示される順次の押鍵音が高音順に順次発音さ
れる。また、ダウンスオロークモードであれば、ディレ
イタイマDTMの割込みに応じて、ディレイナンバレジス
タDNで指示される順位の押鍵音が低音順に順次発音され
る。
なお、テンポクロック割込みルーチン及びディレイタ
イマ割込みルーチンの一方の実行中には他方の割込みが
かからず、その終了を待って他方の割込みがかかるよう
設計されるのは勿論である。
上述のようなストロークモードやアルペジョモードの
自動発音制御を実行中に、押鍵数が3音未満に変更され
ると、第5図のステップ23でKX≧3?がNOと判定され、待
ち時間タイマTXによる待ち時間の後、ステップ33で押鍵
数モードレジスタMXを「0」にリセットする。そして、
ステップ34で各キーバッファKEYBUF1,KEYBUF2の内容を
全て“0"にクリアする。その後、テンポクロックの割込
みがかかっても、第14図のステップ56でMX=0?がYESと
判定され、以後の自動発音制御を行なうことなくテンポ
クロック割込みルーチンを終了する。従って、ストロー
クモードやアルペジョモードの自動発音制御が自動的に
終了する。そして、押鍵数モードレジスタMXが「0」に
リセットされたため、次に新たな鍵が押されたとき、第
6図のステップ36でMX=0?がYESと判定され、ステップ3
7に行き、該押圧鍵を通常の発音モードで発音制御す
る。
ところで、ストロークモードで発音制御しているとき
に、同時押鍵数が3音未満になった場合やノーマルモー
ドに手動切換された場合あるいはアルペジョモードに手
動切換された場合は、第5図のステップ32や第10図のス
テップ48あるいは第11図のステップでディレイタイマオ
フサブルーチンDTM−OFF−SUBが実行される。このサブ
ルーチDTM−OFF−SUBについて第16図により説明する
と、まず、ステップ72ではディレイタイマDTMがタイム
アップしたかつまり最後のタイミングDT7の割込み出力D
TMOを生じたかを調べる。1回のストローキングにおけ
る順位音を全部発音し終えている場合はステップ72はYE
Sであり、その場合はこのサブルーチンを終了する。1
回のストローキングにおける順次音を全部発音し終えて
いない場合は、ステップ72はNOであり、ステップ73に行
き、未発音の音のキーコードを第2のキーバッファKEYB
UF2から全て取り出し、これらのキーコードをキーオン
信号と共にトーンジェネレータTGに送出し、未発音の音
を同時に発音させる。その後、ステップ74では、ディレ
イタイマDTMをオフする命令を与える。このように、1
ストロークキングの発音途中で、同時押鍵数が3音未満
に変更された場合やノーマルモードに手動切換された場
合あるいはアルペジョモードに手動切換された場合は、
残りの未発音の音を同時に発音させてから、ストローク
モードから別のモードに切り換えるようにしている。
なお、テンポクロック割込みに応じてパターンメモリ
17から読み出すストロークパターンは、ストローク発音
タイミングを示す信号のみならず、強拍または弱拍を指
示するアクセント情報や、アップストロークとダウンス
トロークの区別をストローク発音タイミング毎に指示す
る情報などを含んでいてもよい。このようにストローク
パターンによってアップストロークとダウンストローク
の区別を指示する場合は、これらの区別を指示する手動
スイッイを省略することができる。
第18図はモード切換操作子16における操作子配列の別
の一例を示ものであり、この例ではストロークパターン
及びアルペジョパターンをプログラムする若しくはエデ
ィットする操作子STED1,STED2も具えている。アルペジ
ョパターン選択スイッチARPTN1,ARPTN2,ARPTN3によって
3種類のアルペジョパターンが選択可能であり、このい
ずれかのスイッチがオンされたときそのアルペジョパタ
ーンが選択されると共にアルペジョモードが選択され。
同様に、ストロークパターン選択スイッチSTPTN1,STPTN
2,STPTN3によって3種類のストロークパターンが選択可
能であり、このいずれかのスイッチがオンされたときそ
のストロークパターンが選択されると共にストロークモ
ードが選択される。NORMはノーマルモードスイッチであ
る。操作子STED1は四分の三拍子のストロークパターン
又はアルペジョパターンを適宜プログラム若しくはエデ
ィットするためのもの、操作子STED2は四分の四拍子の
ストロークパターン又はアルペジョパターンを適宜プロ
グラム若しくはエディットするためのものである。上述
の3種類のストロークパターン及びアルペジョパターン
を適宜プログラム若しくはエディットすることができ
る。モード切換操作子16の配列がこのようなものであっ
ても上記実施例とほぼ同様に本発明を実施することがで
きる。
上記実施例では自動発音モードがストロークモードと
アルペジョモードの2種類あるが、これはどちらか一方
だけであってもよい。
また、押鍵数に応じて自動発音モードの自動選択にあ
たっては、更にトレモロ発音モードを考慮してもよい。
例えば、押鍵数が3音以上のときは上述のようにストロ
ークモードあるいはアルペジョモードのような順次発音
タイプの自動発音モードを自動選択し、押鍵数が3音未
満の所定数例えば1音のときは押鍵数をトレモロ形式で
エンベロープを繰返し制御しながら発音させるようにし
てもよい。その場合、ストロークモードあるいはアルペ
ジョモードのような順次発音タイプの自動発音モードで
もなく、トレモロ発音モードでもない場合は、例えば押
鍵数が2音の場合は、これを通常通り発音する通常発音
モードを選択するようにしてもよい。このような変更例
を実施するには、例えば、第5図のルーチンでKX=1?を
判定するステップを設け、別途必要に応じて適宜設ける
トレモロ選択スイッチがオンされ、かつKX=1がYESの
ときトレモロ発音を指示する命令をトーンジェネレータ
TGに与える構成を採用すればよい。このような変更例に
よれば、ギターの演奏法をより一層それらしく自動的に
模倣することができる。
なお、発生すべき楽音を指定する手段は鍵盤に限ら
ず、何らかの演奏操作手段であればよい。
〔発明の効果〕 以上の通り、この発明によれば、指定された音の数に
応じて、指定音数が所定数以上のとき各指定音に対応す
る楽音を順番に発音する自動発音モードを選択し、前記
所定数未満のときは指定音に対応する楽音を通常どおり
発音する通常発音モードを選択する、というモード選択
を自動的に行なうようにしたので、例えばギターのスト
ローク奏法のような特定の楽器の演奏法を自動的に模倣
した楽音を、音楽的に合理的に発音制御することができ
るという優れた効果を奏する。
特に、この発明によれば、前記自動発音モードが選択
されている場合において、前記指定音数が所定数未満と
なった後も所定時間の間該自動発音モードを維持し、所
定時間経過後においてなお前記所定数未満であれば前記
通常発音モードを選択するようにモードの切り換えを行
うようにしているので、自動発音モードは維持しつつ自
動発音させようとする指定音を変更するために、それま
での指定音の押鍵演奏操作を解除して新たな指定音に押
し変えるような場合、指定音変更時の短時間の所定数未
満の過渡的な指定音に対応して通常発音モードでの発音
が不適切に挿入されてしまうような不自然な事態に陥る
ことがなく、所定時間の経過を待って(すなわち変更操
作が確定することを待って)確実にモードの切り換えを
行うことができ、不自然さを感じさせることのないモー
ド選択を自動的に行なうことができる、という優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成を示す機能ブロック図、 第2図はこの発明に係る電子楽器の一実施例を示すハー
ド構成ブロック図、 第3図は同実施例におけるモード切換操作子における操
作子配列の一例を示す図、 第4図は第2図のマイクロコンピュータによって実行さ
れるメインルーチンの一例を示すフローチャート、 第5図乃至第13図は同メインルーチンにおいて実行され
る各種処理の一例を示すフローチャート、 第14図はテンポクロック割込みルーチンの一例を示すフ
ローチャート、 第15図はディレイタイマ割込みルーチンの一例を示すフ
ローチャート、 第16図はディレイタイマオフサブルーチンの一例を示す
フローチャート、 第17図はディレイタイマの動作例を示すイタイミングチ
ャート、 第18図はモード切換操作子における操作子配列の別の一
例を示す図、である。 10……CPU、12……データ及びワーキングRAM、14……鍵
盤回路、15……操作パネル、16……モード切換操作子、
TG……トーンジェネレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10H 1/36 G10H 1/38 G10H 1/043 G10H 1/00 102 G10H 1/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発生すべき楽音を指定するための複数の鍵
    若しく操作子を具えた演奏操作手段と、 この演奏操作手段によって指定された音の数を検出する
    検出手段と、 前記検出手段によって検出された指定音数が所定値以上
    のとき、各指定音に対応する楽音を順番に発音する自動
    発音モードを選択し、前記所定数未満のときは指定音に
    対応する楽音を通常どおり発音する通常発音モードを選
    択するモード自動選択手段と、 前記演奏操作手段による指定音に対応する楽音を発生す
    るものであり、前記モード自動選択手段によって選択さ
    れたモードに従って各指定音に対応する楽音の発生を行
    う楽音発生手段と を具え、前記モード自動選択手段は、前記自動発音モー
    ドが選択されている場合において、前記指定音数が前記
    所定数未満となった後も所定時間の間該自動発音モード
    を維持し、前記所定時間経過後においてなお前記所定数
    未満であれば前記通常発音モードを選択するようにモー
    ドの切り換えを行うものであることを特徴とする電子楽
    器。
  2. 【請求項2】前記自動発音モードが選択されている場合
    において、前記指定された全ての音の発音が完了してい
    ないにもかかわらず、前記通常発音モードに切り換わっ
    た場合は、該指定された音のうち未発音の音すべての発
    音を行うよう制御する制御手段を更に具えた請求項1に
    記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】前記楽音発生手段で発生する楽音の音色と
    して特定の音色が選択されていることを条件に、前記モ
    ード自動選択手段におけるモードの自動選択を可能にす
    る請求項1または2に記載の電子楽器。
  4. 【請求項4】前記モード自動選択手段は、前記指定音数
    が第1の所定数以上のとき前記自動発音モードを選択
    し、第1の所定数よりも小さい第2の所定数以下のとき
    指定音に対応する楽音をトレモロ発音するモードを選択
    するものである請求項1または2に記載の電子楽器。
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