JP2846434B2 - 超電導線用Nb―Ti系合金の製造方法 - Google Patents

超電導線用Nb―Ti系合金の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超電導線に用いるNb−Ti系合金の製造方法
に関するものである。
〔従来技術〕
超電導マグネット等に使用される超電導線としては、
Nb−Ti多心超電導線が一般的である。
Nb−Ti多心超電導線は通常、次のようにして製造され
る。すなわち、Nb−Ti合金鋳塊からNb−Ti合金棒を作
り、それを銅パイプに挿入して縮径加工を施すことによ
り銅被覆Nb−Ti合金線を作り、この銅被覆Nb−Ti合金線
を多数本束ねて銅パイプに挿入したものを押出加工し、
さらに引抜加工と焼鈍を繰り返して所望の線径にする、
という方法である。
超電導線用Nb−Ti合金は、このように多数回の縮径加
工が施されるものであるから、加工性に優れていること
が肝要である。とくに近年は、Nb−Ti多心超電導線の特
性向上のため、Nb−Ti合金フィラメントの細径化、多心
化が進められており、また超電導線の接続による永久電
流の減衰を少なくするため超電導線の長尺化が求められ
ていることから、加工性に優れたNb−Ti合金の製造技術
に対する要求が年々高まっている。
従来、超電導線用Nb−Ti合金を製造するには、真空ア
ーク溶解あるいは電子ビーム溶解によりNb−Tiを溶解
し、水冷銅鋳型に鋳込む溶解鋳造工程を複数回行った
後、得られた鋳塊を800〜1000℃の温度で熱間鋳造し、
水焼入れして、必要に応じてさらに冷間加工を行い、Nb
−Ti合金棒とする方法がとられている。
〔課題〕
しかしこの方法で製造された超電導線用Nb−Ti合金
は、鋳造の際、Nb濃化部、Ti濃化部の偏析が発生してお
り、この偏析は、鋳造時の冷却が鋳型側壁のみからの冷
却であるため、冷却速度の小さい鋳塊上部ほど顕著にな
っている。近年では特にコストダウンを図るため鋳塊径
を大きくする傾向におり、鋳塊を大型化すると偏析の程
度も大きくなる。このように偏析の多いNb−Ti合金は、
加工性が劣り、超電導線のフィラメントに加工される過
程で断線やくびれが発生しやすい。Nb−Tiフィラメント
の断線やくびれは超電導線の臨界電流密度の低下につな
がるため、これを如何に少なくするのが大きな課題とな
っている。
〔課題の解決手段とその作用〕
本発明者等は、上記の偏析を解消するため鋭意研究を
重ねた結果、Nb−Ti系合金を鋳造した後、安定化金属と
複合する前に、Tiの融点より高く、その合金の固相線温
度より低い温度で均質化熱処理を施すことが有効である
ことを解明した。Nb−Ti系合金に上記のような均質化熱
処理を施すと、Nb−Ti系合金フィラメントの断線やくび
れが格段に少なくなるのである。
例えばNb−46.5wt%Ti合金鋳塊は、1650℃の温度で10
0時間熱処理してもフィラメントにしたときに断線やく
びれが10%の割合で発生するが、Tiの融点(1720℃)よ
り高い例えば1730℃の温度では50時間の熱処理で、断線
・くびれ発生率は4%となり、大幅に改善される。これ
はNb−Ti系合金をTiの融点より高い温度に加熱するとTi
リッチ偏析部がその組成での固相線温度に近づき著しく
活性化すること、あるいはTiリッチ偏析部がその組成で
の固相線温度を越えて液相を生じることにより、Ti−Nb
間の拡散がより速やかに進行するためと考えられる。
しかしこのような高温で均質化熱処理を行うと、結晶
粒が粗大化するため、後に安定化金属と複合して熱間押
出加工する際に、個々の結晶が任意の方向に変形し、安
定化金属との界面に欠陥が生じて、その後の工程での加
工性が劣化するという問題のあることが判明した。
そこで本発明は、Nb−Ti系合金に前記のような均質化
熱処理を施した後、粗大化した結晶粒を微細化するため
結晶粒度の調整を行うことを特徴とするものである。
このようにすれば、安定化金属と複合して熱間押出加
工する際に、安定化金属との界面に欠陥が生じることが
なく、また均質化熱処理されているため合金成分の偏析
による後工程での不良もなくなる。
上記の結晶粒度の調整は、均質化熱処理後のNb−Ti系
合金に、熱間加工を施し、その後、再結晶処理を施して
平均結晶粒断面積を1×10-1mm2以下にするという方法
で行うことが好ましい。
平均結晶粒断面積を1×10-1mm2以下とするのは、数
多くの実験から、これを越えると安定化金属と複合して
熱間押出加工する時に発生する欠陥が原因で、後工程で
フィラメントの断線やくびれが発生しやすくなる傾向が
みられるからである。
また上記の結晶粒度の調整では、Nb−Ti系合金を再結
晶させた後、βTiからαTiへの変態温度以上の温度から
急冷することが好ましい。
その理由は、βTiからαTiへの変態温度以上の温度か
ら急冷すると、加工性に劣るαTiの析出が抑制され、後
工程でのフィラメントの断線やくびれがさらに発生し難
くなるからである。
さらにNb−Ti系合金の均質化熱処理は鋳塊の状態で行
うことが好ましい。その理由は次のとおりである。本発
明の製造方法は、均質化熱処理後に、結晶粒度調整のた
め熱間加工、再結晶処理が行われる。このためビレット
の状態で均質化熱処理を行うと、その後、熱間据え込
み、熱間鍛造工程を経て所望サイズのビレットにするこ
とが必要となる。これに対し鋳塊は通常、安定化金属と
複合するときのビレットより大径であるから、鋳塊の状
態で均質化熱処理を行えば、その後の熱間加工により所
望径のビレットを得ることができ、工程削減となる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
1800℃で50時間均質化熱処理した直径160mmφ、長さ5
00mmのNb−47wt%Ti合金ビレットを、1050℃にて長さ25
0mmまで据え込み、その後950℃にて熱間鍛造を行い、直
径160mmφ、長さ500mmのビレットを得た。このビレット
に925℃、3時間の再結晶処理を施したところ、Nb−Ti
合金の平均結晶粒断面積は、0.5×10-1mm2であった。こ
の合金ビレットを外削後、中空銅ビレットに挿入し、そ
れを熱間押出し、さらに冷間加工して銅被覆Nb−Ti合金
線を製造した。この複合線を整直し、定尺切断したもの
を多数本束ねて中空銅ビレットに挿入し、それを稠密加
工し、再び熱間押出した後、引抜加工と熱処理を繰り返
して、銅比2.0、Nb−Tiフィラメント数2500本、外径0.7
mmφの銅安定化Nb−Ti超電導線を製造した。
また比較のため、ビレットの再結晶温度および時間を
異ならせて、再結晶処理後のNb−Ti合金の平均結晶粒断
面積がそれぞれ0.1×10-1mm2、1×10-1mm2、2×10-1m
m2、5×10-1mm2のビレットを得た。それ以外は上記の
製造工程と同じ方法で同じサイズの銅安定化Nb−Ti超電
導線を製造した。
このようにして得られた超電導線について、フィラメ
ントの断線、くびれの有無を観察した。観察は、超電導
線をHNO3に浸漬して銅を溶解し、残ったNb−Tiフィラメ
ントを直接観察して断線、くびれの有無を調べると共
に、顕微鏡によって局部的なくびれの有無を調べること
により行った。その結果を表−1に示す。
次にNb−Ti合金鋳塊に均質化熱処理を施す場合につい
て説明する。
直径550mmφ、長さ500mmのNb−Ti合金鋳塊を1830℃で
100時間、均質化熱処理した後、950℃にて熱間鍛造を行
い、直径160mmφ、長さ500mmのビレット11本を得た。そ
のうちの1本のビレットに925℃、3時間の再結晶処理
を施したところ、Nb−Ti合金の平均結晶粒断面積は0.5
×10-1mm2であった。この合金ビレットを外削後、中空
銅ビレットに挿入し、それを熱間押出し、さらに冷間加
工して銅被覆Nb−Ti合金線を製造した。この複合線を整
直し、定尺切断したものを多数本束ねて中空銅ビレット
に挿入し、それを稠密加工し、再び熱間押出した後、引
抜加工と熱処理を繰り返して、銅比2.0、Nb−Tiフィラ
メント数2500本、外径0.7mmφの銅安定化Nb−Ti超導電
線を製造した。
また比較のため、他のビレットについて再結晶温度を
異ならせて、再結晶処理後のNb−Ti合金の平均結晶粒断
面積がそれぞれ1×10-1mm2、3×10-1mm2のビレットを
得た。それ以外は上記の製造工程と同じ方法で同じサイ
ズの銅安定化Nb−Ti超電導線を製造した。
このようにして得られた超電導線について、フィラメ
ントの断線、くびれの有無を観察した結果を表−2に示
す。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によれば、Nb−Ti系合金多
心超電導線の製造に際し、Nb−Ti系合金フィラメントの
断線やくびれが発生しない、加工性にすぐれたNb−Ti系
合金を得ることができ、したがってNb−Ti系合金多心超
電導線の長尺化、フィラメントの細径化、多心化に大き
く貢献できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 682 C22F 1/00 682 683 683 684 684C 691 691B 692 692B H01B 13/00 563 H01B 13/00 563A // C22C 27/02 102 C22C 27/02 102A H01B 12/10 H01B 12/10 (72)発明者 鈴木 卓哉 東京都千代田区丸の内2―6―1 古河 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−98411(JP,A) 特開 昭63−33534(JP,A) 特開 昭62−278253(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22F 1/00 H01B 13/00 563

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Nb−Ti系合金を鋳造した後、安定化金属と
    複合する前に、その合金に、Tiの融点より高く、その合
    金の固相線温度より低い温度で均質化熱処理を施し、そ
    の後、結晶粒度の調整を行うことを特徴とする超電導線
    用Nb−Ti系合金の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法であって、結晶粒
    度の調整は、均質化熱処理後のNb−Ti系合金に、熱間加
    工を施し、その後、再結晶処理を施して平均結晶粒断面
    積を1×10-1mm2以下にすることを特徴とするもの。
  3. 【請求項3】請求項2記載の製造方法であって、Nb−Ti
    系合金を再結晶させた後、βTiからαTiへの変態温度以
    上の温度から急冷することを特徴とするもの。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3に記載の製造方法で
    あって、均質化熱処理をNb−Ti系合金の鋳塊の状態で行
    うことを特徴とするもの。
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