JP2844897B2 - ガスバーナ - Google Patents

ガスバーナ

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、窒素酸化物(以下NOxと記す)を低減する
と共に高負荷燃焼に適応できるガスバーナに関するもの
である。
(従来の技術と課題) 従来、湯沸器等に用いられているブンゼン式ガスバー
ナは、例えば実開昭62−93526号公報に記載されている
ように、主炎孔の炎孔面積を大きくして混合気の噴出速
度を低下させると共に、減圧壁を設けて補助炎孔により
間隙に補炎を形成して耐リフト性能を向上せしめ、高負
荷燃焼に適応できるようにしている。
しかしながら、この種ガスバーナは低負荷時にガスが
主炎孔から噴出後直ちに拡散して主炎孔付近で速度が低
下するため、ガスの噴出速度が低くなり過ぎ、バツクし
易くターンダウン率が悪く、又、火炎温度が高く、NOx
の発生をより低減化する必要性もあるという問題点を有
していた。
本発明は、上記問題点を改良し、耐リフト性と耐バツ
ク性を備えて高負荷燃焼に適応できると共に低負荷時の
燃焼にも耐え、更に低NOx化も達成できるガスバーナの
提供を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するために、下記のように達
成している。
即ち、燃焼管本体の上面中央に炎孔壁で形成した主炎
孔部を設け、主炎孔部の両側には前記炎孔壁を折り曲げ
て形成した平面部を設けると共に、この主炎孔部内に主
炎孔部を仕切る中板を設け、且つ燃焼管本体の側面に複
数の補助炎孔を穿設し、燃焼管本体の側面全長に亘って
間隙を存して減圧壁を設け、この減圧壁の上端を前記平
面部より高くしたことを特徴としている。
(作用) 高負荷時、主炎孔部における混合ガスの噴出速度は速
くなるが、平面部に渦が生じ、渦による補炎効果により
耐リフト性が向上し、主炎孔面積が小さくても高負荷燃
焼に適応できる。一方、主炎孔部内を中板で仕切ること
により混合ガスが整流されて噴出速度が安定し、且つ主
炎孔部を平面部間に形成したので低負荷時においても噴
出速度の低下が少くなり、耐バツク性も向上して高負荷
高ターンダウン燃焼を達成する。
又、主炎孔部で薄膜燃焼させ、2次空気との接触と冷
却の割合を大きくして火炎温度を低下させ、低NOx化を
達成する。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示す要部斜視図、第2図
は同例の要部断面図である。
(1)は燃焼管本体で、上面に平面部(2)を有して
中央に溝状で下方を本体(1)内に開口した適宜深さの
炎孔壁(3)で形成した主炎孔部(4)を設けると共
に、この主炎孔部(4)内に主炎孔部(4)を仕切る中
板(5)を設けてある。(6)は炎孔壁(3)の下端を
適宜連設した係止部で、中板(5)の落下防止と主炎孔
部(4)の拡開防止のために設けてある。
(7)は燃焼管本体(1)の側面に穿設した複数の補
助炎孔、(8)は燃焼管本体(1)の側面にその全長に
亘つて間隙(9)を存し補炎を形成するように設けた減
圧壁で、該減圧壁(8)の上端を燃焼管本体(1)の平
面部(2)より若干高くしておけば補炎を安定化でき
る。
本発明のガスバーナは、主炎孔部(4)の主炎孔面積
が従来例よりも小さくなり、混合ガスの噴出速度は速く
なるが、それにもかかわらず平面部(2)により渦が生
じ易く、噴出速度が速いほど渦効果も上がると共に、減
圧壁(8)の上端を平面部(2)より少し高くして平面
部(2)外側に確実に補炎を形成し、減圧壁(8)の外
側から補炎への空気のまわり込みを低減して前記渦によ
る補炎効果を安定促進させ耐リフト性を向上する。
又、主炎孔部(4)が中板(5)で仕切られているの
で、噴出する混合ガスの整流作用により振動燃焼が起こ
りにくく、騒音を低下すると共に混合ガスの噴出速度が
低負荷時においても低下が少なく耐バツク性も向上し、
前述の耐リフト性の向上と相まつてターンダウン率を向
上することができる。
しかも、主炎孔部(4)は燃焼管本体(1)の上面中
央に従来例よりも細く形成され、薄膜燃焼をさせること
ができるので、2次空気との接触と冷却の割合を大きく
でき、火炎温度を低下させて低NOx化することができ
る。
次に第3図は本発明の他の実施例を示す要部斜視図、
第4図は同例の平面図であり、燃焼管本体(10)は減圧
壁(11)が一体形成され、主炎孔部(12)と補助炎孔
(13)を設けた燃焼管中板(14)を減圧壁(11)間に接
続して燃焼管本体を構成するようにしたものである。
(発明の効果) 本発明は以上のように、主炎孔部を燃焼管本体の上面
に平面部を有して中央に炎孔壁で形成し、主炎孔部内を
中板で仕切り、混合ガスの噴出速度を速くして耐バツク
性を向上すると共に、平面部に生じる渦による補炎効果
で耐リフト性も向上し、高負荷燃焼に適応でき、且つ低
負荷燃焼の領域も拡大して高ターンダウンを達成でき
る。
又、主炎孔部で薄膜燃焼させ、2次空気との接触と冷
却による火炎温度の低下により低NOx化を達成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す要図斜視図、第2図は
同例の要部断面図、第3図は本発明の他の実施例を示す
要部斜視図、第4図は同例の平面図である。 (1)……燃焼管本体 (2)……平面部 (3)……炎孔壁 (4)……主炎孔部 (5)……中板 (7)……補助炎孔 (8)……減圧壁 (9)……間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城谷 友彦 兵庫県神戸市中央区明石町32番地 株式 会社ノーリツ内 (72)発明者 石角 正光 兵庫県神戸市中央区明石町32番地 株式 会社ノーリツ内 審査官 林 茂樹 (56)参考文献 実開 昭63−154917(JP,U) 実開 昭62−70217(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23D 14/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼管本体の上面中央に炎孔壁で形成した
    主炎孔部を設け、主炎孔部の両側には前記炎孔壁を折り
    曲げて形成した平面部を設けると共に、この主炎孔部内
    に主炎孔部を仕切る中板を設け、且つ燃焼管本体の側面
    に複数の補助炎孔を穿設し、燃焼管本体の側面全長に亘
    って間隙を存して減圧壁を設け、この減圧壁の上端を前
    記平面部より高くしたことを特徴とするガスバーナ。
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