JPH0623604B2 - ガスバーナ - Google Patents

ガスバーナ

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JPH0623604B2
JPH0623604B2 JP63045494A JP4549488A JPH0623604B2 JP H0623604 B2 JPH0623604 B2 JP H0623604B2 JP 63045494 A JP63045494 A JP 63045494A JP 4549488 A JP4549488 A JP 4549488A JP H0623604 B2 JPH0623604 B2 JP H0623604B2
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利雄 西田
正夫 塩見
康夫 武石
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Osaka Gas Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料ガスと燃焼用空気の混合ガスを噴出する
多数の炎口を並設したガスバーナに関する。
〔従来の技術〕
従来、第7図に示すように、多孔板状体(16)で多数の炎
口を形成したバーナ本体(17)にミキサー(18)を接続し、
管路(9) からの燃料ガスとブロワ(B) からの燃焼用空気
をミキサー(18)で混合し、安定した自燃が可能な空燃比
(空気過剰率:λ=1.2〜1.5)の混合ガスを全ての炎口
に分配供給し、多孔板状体(16)の表面で燃焼させるよう
に構成していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、低NOx化、低騒音化、高負荷燃焼の全てを十分
に達成することが極めて困難であった。
さらに説明すると、十分な低NOx化のために安定自燃可
能な範囲で空気過剰率を大にすると、炎が不安定になっ
て燃焼ごう音が大きくなると共に、発熱量減少のために
燃焼負荷が小さくなり、逆に、高負荷燃焼のために空気
過剰率を小にして発熱量を大にすると、炎が高温になっ
てNO発生量が多くなると共に、高温域が多孔板状体(1
6)の表面に対して極めて近くに集中するため、バーナ本
体(17)内の共鳴音が大きくなって騒音が大きくなるので
ある。
その上、点火時に多孔板状体(16)の表面が低温であるた
めに表面燃焼が十分に行われず、不完全燃焼を生じやす
い。
本発明の目的は、低NOx化、低騒音化、高負荷燃焼の全
てを十分に達成できるように、かつ、点火時の不完全燃
焼を確実に防止できるようにする点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の特徴構成は、炎口の一部である第1炎口に供給
する混合ガスの燃料ガス濃度を安定自燃可能な範囲に、
且つ、炎口の残部である第2炎口に供給する混合ガスの
燃料ガス濃度を安定自燃不能範囲に夫々調整する燃料ガ
ス濃度調整手段を設け、 両炎口を第1方向よりも第1方向に直交する第2方向の
長さが長い偏平形状の炎口として構成するとともに、火
炎形成方向における両炎口の開口位置をほぼ同一レベル
として、両炎口を第1方向に交互に並設して構成し、 第1炎口と第2炎口とに各別に混合ガスを供給する第1
流路及び第2流路とを火炎形成方向に沿って形成される
隔壁で形成し、 各第2炎口に対する第2流路を、燃料ガス濃度調整手段
側に単一流路として設けられる共通第2流路部と、共通
第2流路部より下流側で、整流具により区画される火炎
形成方向に沿った複数の並設路としての各別第2流路部
とから構成したことにあり、その作用効果は次の通りで
ある。
〔作 用〕
この構成のバーナにおいては、第2方向に沿って長く、
第1方向に沿って比較的薄い帯状の炎が形成されるとと
もに、これらの帯状の炎が第1方向において濃炎構成を
取ることとなる。さらに、火炎形成方向における両炎口
の位置がほぼ同一レベルに保たれるため、両者の炎はそ
の炎口側で接触したものとなるとともに、濃炎、淡炎と
もにほぼ同等な炎高を備えたものとできる。結果、濃炎
及び淡炎は互いに炎口側が接触し、各炎が各別に第2方
向に形成される境界部で連なった炎となる。この状態に
おいては、安定した濃炎が確実に形成され、特定の淡炎
部に対して第1方向の両側部位及びこの近傍の濃炎部か
ら淡炎部側への燃料ガス供給、さらには燃焼エネルギー
供給がスムーズにおこなわれて(このことは、火炎形成
方向についても言える)、淡炎を有効にサポートするこ
ととなり、淡炎側の燃焼状態を安定させる。
ここで、共通第2流路部と各別第2流路部を備えて構成
することにより、第2炎口には第2方向に沿った帯状の
第一方向で単一の炎が形成されるとともに、混合ガスの
流れは火炎形成方向に沿って整流されるため、ゆらぎ等
の生じ難いものとなる。
さらに、整流具が、第1方向に分散配置されるととも
に、火炎形成方向に沿って設けられる複数の整流板によ
り構成される場合は、第2炎口を第1方向において十分
に巾広くして、なお安定燃焼できる。
さらに、第1方向における第1炎口どうしの間隔が、全
部又は大部分において8mm以上になるように構成さ
れ、且つ第2炎口が整流板で、第1方向においてその全
部又は大部分の最小巾が2mm以下になるように区画形
成されていると以下のようになる。即ち、第2炎口を最
小巾が2mm以下、望ましくは0.7〜1.3mmになるよるに整
流具で区画形成すると、例えば第1図に示すように両側
の第1炎口(3) による安定した炎の作用で、第2炎口
(8) からの混合ガスが安定した炎を形成する状態で燃焼
し、全体として高温域が広い範囲(L)で形成された。
ちなみに整流具を省略したところ、第4図に示すように
大径の第2炎口(8) からの混合ガスによる炎が極めて不
安定になると共に、不完全燃焼を生じた。
また、第2炎口からの混合ガスの燃料ガス濃度を炎が安
定する範囲でどの程度低下できるかを、天然ガスと空気
の混合ガスを対象に調べたところ、第5図に示す結果を
得た。
すなわち、従来燃料ガス濃度の下限と考えられていた5
%よりもかなり低い2%迄燃料ガス濃度を低下できる事
実が判明した。
(ロ)第1炎口の間隔を8mm以上、望ましくは20〜40mmに
すると、第1炎口よりも第2炎口の開口面積を十分に大
きくして、第2炎口による燃料ガス濃度の極めて低い混
合ガスの割合を多くでき、全体として混合ガスの空気過
剰率を従来よりも十分に大きくして、炎の低温化により
NOの発生を十分に抑制できた。具体的には、従来のNO
発生量は理論空気比換算で20ppm程度以上であった
が、本発明によれば、第6図に示すように空気過剰率を
1.9 程度に上げてNOx発生量を10ppm程度に減少できた。
(ハ)上記(イ) 項で説明したように、第1炎口及び第2炎
口の炎が安定するから、炎の不安定さに起因する燃焼ご
う音を十分に小さくでき、さらに、上記(イ) 項で説明し
たように高温域を広範にできることと、上記(ロ) 項で説
明したように炎を低温にできることの相剰作用によっ
て、炎に起因するバーナ本体の共鳴音を十分に小さくで
き、全体として騒音を十分に小さくできた。
(ニ)上記(イ) 項で説明したように第2炎口の炎が安定す
るから、また、上記(ハ) 項で説明したように共鳴音を十
分に抑制できるから、第2炎口への混合ガス供給量を増
大して燃焼負荷を十分に大きくできた。具体的には、従
来の燃焼負荷は100kcal/cm2・Hr以下であったが、本発明
によれば300kcal/cm2・Hr程度まで燃焼負荷を増大でき
た。
(ホ)上記(イ) 項で説明したように高温域を広範囲にでき
るから、換言すると炎を第1及び第2炎口から離れた状
態にできるから、それら炎口を形成する部材の温度によ
る燃焼への影響が少 くて、その部材が低温である点火
時においても不完全燃焼の無い良好な燃焼が確実に得ら
れた。
さらに、第1方向における第1炎口の巾を第2炎口の巾
より狭く形成しておくと、空気過剰率を上げて、さらに
低NOx燃焼を可能とすることができる。
〔発明の効果〕
その結果、低NOx化、低騒音化、高負荷燃焼、点火性能
の全ての面で一段と優れた、全体として極めて性能の優
秀な多炎口型のガスバーナを提供できるようになった。
〔実施例〕
次に、第1図及び第2図により実施例を示す。
縦向きの筒状に形成した板金製等のケース(1)の内部
に、その下部小径部分を水平方向に区画する多数の隔壁
(2) をほぼ平行に設け、隔壁(2) を2枚づつ接近配置し
て、その接近した隔壁(2) どうしの間夫々に細長い長方
形の第1炎口(3)を形成し、第1炎口(3)どうしの間隔が
8mm以上、望ましくは20〜40mmになるように隔壁(2)を
相対配置してある。
第1炎口(3)に連通する第1流路(4)の全てを第1ミキサ
ー(5) に並列接続し、第1ミキサー(5)において、管路
(6)からの燃料ガスとブロワ(B) からの燃焼用空気を混
合して、燃料ガス濃度が安定自燃可能な範囲の混合ガス
を造るように構成してある。
第1ミキサー(5)から第1炎口(3)に供給される混合ガス
の空気過剰率は一般に0.3〜1.2程度であり、第1炎口
(3) への混合ガス供給量は炎口負荷が5kcal/mm2・Hr程
度になるように設定する。
第1炎口(3) どうしの間夫々を水平方向に区画する多数
の整流板(7)をほぼ平行に設け、整流板(7) どうしの間
夫々に細長い長方形の区画部位を備えた第2炎口(8)
を第1炎口(3)とほぼ平行に形成し、第2炎口(8)
をその全部又は大部分の最小巾が2mm以下、望ましく
は0.7〜1.3mmになるように区画する整流板
(7)を配置してある。つまり両炎口(3)(8)は、
第2図において横方向である第1方向Eよりも第1方向
Eに直交する第2方向F(第2図において縦方向)の長
さが長い偏平形状の炎口として構成され、第1図に示す
ように火炎形成方向における両炎口(3)(8)の開口
位置をほぼ同一レベルされるとともに、両炎口(3)
(8)が前記第1方向Eで交互に並設して構成されてい
る。しかも第1炎口(3)と第2炎口(8)とに各別に
混合ガスを供給する第1流路(4)及び第2流路(9)
とが、火炎形成方向に沿って形成される隔壁(2)から
構成されている。
第1炎口(3) どうしの間に位置する多数の第2炎口(8)
の全てに連通する第2流路(9)を隔壁(2)間に形成し、そ
れら第2流路(9)の全てを第2ミキサー(10)に並列接続
し、第2ミキサー(10)において、管路(6) からの燃料ガ
スとブロワ(B)からの燃焼用空気を混合して、燃料ガス
濃度が安定自燃不能な範囲の混合ガスを造るように構成
してある。さらに第2流路(9)の構成について詳述す
ると、この流路は第2炎口(8)に対して第2ミキサー
(10)側に設けられる共通第2流路部(9a)を備え
るとともに、この共通第2流路部(9a)の下流側に、
第2炎口(8)に形成される複数の区画部位に各別に連
通し、整流板(7)により区画される火炎形成方向に沿
った複数の並設路としての各別第2流路部(9b)を備
えた構成とされている。即ち、この整流板(7)は、第
1方向Eに分散配置されるとともに、火炎形成方向に沿
って設けられている。第2ミキサー(10)から第2炎口
(8) に供給される混合ガスの空気過剰率は一般に2〜4
程度であり、燃料ガスの種類に見合って、燃料ガス濃度
を爆発下限界未満又は爆発下限界付近に設定する。
隔壁(2) のうち両端側に位置するものとケース(1) との
間夫々2分割する整流板(11)を設け、第2炎口(8) と同
様の第3炎口(12)を形成し、それら第3炎口(12)を第2
ミキサー(10)に接続、第1炎口(3) のうち端部のもので
形成される炎が第3炎口(12)からの燃焼用空気供給によ
り完全燃焼するように形成してある。
第1ないし第3炎口(3),(8),(12)は一平面上に配置して
燃焼室(14)に臨ませてある。
〔実施例〕
次に実験例を説明する。
前述の実施例と同様のガスバーナを使用し、発熱量11,0
00kca/m3の天然ガスを燃料ガスとし、第1炎口(3) に天
然ガス濃度が12.1%の混合ガスを、かつ、第2及び第3
炎口(8),(12)に天然ガス濃度が爆発下限界の5%より低
い4.6 %の混合ガスを、全体として空気過剰率が1.75と
なるように供給した。
その結果、平均燃焼面負荷が170kcal/cm2・Hrで安定燃焼
し、NOx発生量は理論空気比換算で10ppmと十分に少なく
なり、燃焼騒音はほとんど発生しなかった。
また、NOx発生量と空気過剰率の相関を調べたところ、
第6図に示す結果が得られた。
この時の全体の燃焼面負荷は 100〜300kcal/cm2・Hrであった。
〔別実施例〕
次に別実施例を説明する。
第1炎口(3)及び第2炎口(8)は、両炎口が第1方向
Fと第2方向Fとの関係で偏平に構成されること、さら
に第1方向において交互に配置されることを除いて、形
状、寸法、その他において適当に変更でき、例えば下記
(a)項ないし(e)項の構成を利用できる。
(a)第3図(イ)に示すように整流板(7)を格子状に配置し
て、第2炎口(8) を縦横に並べる。
(b)第3図(ロ) に示すように、隔壁(2)と整流板(7)を筒
状に形成して同芯状に配置する。
(c)第1炎口(3) を一例に、縦横に又は千鳥状に並設す
る。
(d)第1炎口(3) どうしの間隔を一部で8mm以下にす
る。
(e)第2炎口(8) の最小巾を一部で2mm以上にする。
要するに火炎形成方向に沿った形状の整流板(7)をい
かに形成しかつ配置するかは各種変更が可能であり、第
1炎口(3)どうしの間の整流板の一群を整流具(7)と総称
する。
燃料ガスの種類は適当に選定でき、天然ガスの他、石炭
系都市ガス、プロパンガス等を利用でき、第1炎口(3)
及び第2炎口(8)に供給する混合ガスの燃料ガス濃度は
燃料ガスの種類によって適当に設定すればよく、その燃
料ガス濃度設定のため具体的手段は適当に変更自在であ
り、それらを燃料ガス濃度調整手段(5),(10)と総称す
る。
第2炎口(8) に供給する混合ガスに燃焼排ガスの適量を
混入する手段を設けて、空気過剰率を低下させてもよ
い。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の実施例を示し、第1図は全
体概念図、第2図は第1図のII−II矢視図である。 第3図(イ),(ロ) は本発明の各別の実施例を示す要部図で
ある。 第4図は比較例を示す概念図である。 第5図及び第6図は実験結果を示すグラフである。 第7図は従来例の概念図である。 (3)……第1炎口、(5),(10)……燃料ガス濃度調整手
段、 (7)……整流具、 (8)……第2炎口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武石 康夫 大阪府大阪市東区平野町5丁目1番地 大 阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特公 昭55−27646(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ガスと燃焼用空気の混合ガスを噴出す
    る多数の炎口(3)(8)を並設したガスバーナであっ
    て、 前記炎口の一部である第1炎口(3)に供給する混合ガ
    スの燃料ガス濃度を安定自燃可能な範囲に、且つ、前記
    炎口の残部である第2炎口(8)に供給する混合ガスの
    燃料ガス濃度を安定自燃不能範囲に夫々調整する燃料ガ
    ス濃度調整手段(5)(10)を設け、 前記両炎口(3)(8)を第1方向Eよりも前記第1方
    向Eに直交する第2方向Fの長さが長い偏平形状の炎口
    として構成するとともに、火炎形成方向における前記両
    炎口(3)(8)の開口位置をほぼ同一レベルとして、
    前記両炎口(3)(8)を前記第1方向に交互に並設し
    て構成し、 前記第1炎口(3)と前記第2炎口(8)とに各別に混
    合ガスを供給する第1流路(4)及び第2流路(9)と
    を前記火炎形成方向に沿って形成される隔壁(2)で形
    成し、 前記各第2炎口(8)に対する前記第2流路(9)を、
    前記燃料ガス濃度調整手段(10)側に単一流路として
    設けられる共通第2流路部(9a)と、前記共通第2流
    路部(9a)より下流側で、整流具(7)により区画さ
    れる前記火炎形成方向に沿った複数の並設路としての各
    別第2流路部(9b)とから構成したガスバーナ。
  2. 【請求項2】前記整流具(7)が、前記第1方向Eに分
    散配置されるとともに、前記火炎形成方向に沿って設け
    られる複数の整流板により構成される請求項1記載のガ
    スバーナ。
  3. 【請求項3】前記第1方向Eにおける前記第1炎口
    (3)どうしの間隔が、全部又は大部分において8mm
    以上になるように構成され、且つ前記第2炎口(8)が
    前記整流板で、前記第1方向においてその全部又は大部
    分の最小巾が2mm以下になるように区画形成されてい
    る請求項2記載のガスバーナ。
  4. 【請求項4】前記第1方向Eにおける前記第1炎口
    (3)の巾が前記第2炎口(8)の巾より狭く形成され
    ている請求項1、2もしくは3記載のガスバーナ。
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DE68920341T DE68920341T2 (de) 1988-02-27 1989-02-24 Gasbrenner.
US07/315,909 US5073106A (en) 1988-02-27 1989-02-27 Gas burner
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