JP2844829B2 - 有機電解質一次電池 - Google Patents

有機電解質一次電池

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JP2844829B2
JP2844829B2 JP2101993A JP10199390A JP2844829B2 JP 2844829 B2 JP2844829 B2 JP 2844829B2 JP 2101993 A JP2101993 A JP 2101993A JP 10199390 A JP10199390 A JP 10199390A JP 2844829 B2 JP2844829 B2 JP 2844829B2
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正嗣 近藤
薫 村上
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、有機電解質一次電池の改良に関するもので
ある。
従来の技術 リチウムを負極活物質とする有機電解質電池は、リチ
ウムの電極電位が、金属中でも低く、単位重量当たりの
電気容量が大きいために、高エネルギー密度を有する電
地の一つとして知られている。
そのため、電池駆動される電子ウォッチや各種メモリ
バックアップ用電源として需要が伸びつつある。しかし
ながら、この種の電池は一般に、放電の進行に伴うリチ
ウム表面積の低下や、高温高湿下での保存によってリチ
ウム表面にリチウム酸化被膜が形成されることにより、
内部抵抗が上昇するという問題がある。この内部抵抗の
上昇により、電子ウォッチなどにおいてパルス放電を行
った際に電圧の降下が大きくなり、電地容量が有効に活
用できなくなる。
このような問題を解消するために、負極となるリチウ
ムの正極側表面にアルミニウムを載置し、アルミニウム
とリチウムとの合金層を形成させることによって、負極
表面を微細化した状態として負極の反応表面積を増大さ
せ、内部抵抗を低下させるという提案がなされている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のように、アルミニウムとリチウ
ムの合金層の形成により負極表面を微細化した場合、用
いられるアルミニウムの種類によっては微細化したアル
ミニウムとリチウムの合金が負極表面から離脱する。こ
の離脱した合金がセパレータを通り抜け、正極の表面に
まで達し、内部短絡を生じるという問題があった。
このような問題を解決するために、負極から離脱した
アルミニウムとリチウムの合金径よりも孔径の小さい微
孔性の樹脂フィルムをセパレータに用いることが提案さ
れている。この方法によれば、離脱した合金のセパレー
タの通過を阻止できるため、内部短絡は防止できる。し
かしながら、セパレータの孔径が、従来から用いられて
いる不織布に比べて小さくなり、電池の内部抵抗が上昇
してしまう。したがって、電池の内部抵抗を低下させる
という本来の目的に対して、十分な効果を得ることがで
きなくなるという問題があった。
本発明は上記のような問題点を解消し、パルス特性に
優れた有機電解質一次電地を提供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために、本発明では、二酸化マン
ガン、フッ化黒鉛、酸化銅、硫化鉄、酸化ビスマスのう
ちいずれか一つを主活物質とした正極と、セパレータ
と、有機電解液と、リチウムを活物質とし、アルミニウ
ム箔を前記リチウムの正極側表面に載置した負極からな
る電池において、アルミニウム箔にJIS規格 H 0001にお
いて規定される調質記号がH18で表される圧延のみを行
い、焼きなまし処理が施されていない、加工硬化だけの
ものを使用するものである。
これにより、負極の表面に形成される微細化したアル
ミニウムとリチウムとの合金が、負極表面より離脱し
て、セパレータを通り抜けるのを防止するものである。
作用 上記アルミニウム箔を使用して電池を構成することに
より、微細化したアルミニウムとリチウムの合金が負極
表面より離脱し、セパレータを通り抜けて内部短絡を起
こすのを防止できる。
これは以下の理由によると考えられる。JIS規格にお
ける調質信号H18で表されアルミニウムは、JIS規格にお
ける調質記号がH14(一般に1/2Hで表されるもの)や、
O(焼鈍品)で表されるものに比べて、加工硬化のみが
施され、焼きなまし処理が施されていない。
このため、調節記号H18で表されるアルミニウムは、
その結晶粒が微細であり、また、圧延による加工硬化の
ため、結晶粒が偏平になっており、結晶粒と結晶粒の間
に存在する粒界は、非常に多く複雑に絡みあった状態と
なっている。
一方、アルミニウムとリチウムの合金が形成される過
程は、まずリチウムがアルミニウムの粒界に沿って拡散
し、次いで粒内に入りこむものと考えられる。この際、
形成された合金には、内部応力が発生し、割れが生じる
が、調質記号H18で表されるアルミニウムでは、粒界が
非常に多く複雑に絡みあった状態となっているために、
他の調質記号で表されるアルミニウムに比べて、発生し
た内部応力による割れは、格段に生じにくく、微粒子化
しにくい。
調質記号H14もしくはOで表されるアルミニウムを使
用した場合には、形成されたアルミニウムとリチウムの
合金の粒径は4〜15μmと非常に小さくなる。本発明に
よる調質記号H18で表されるアルミニウムを使用した場
合、形成されたアルミニウムとリチウムの合金の粒径は
50〜20μm程度である。通常、セパレータとして使用さ
れている不織布の最大孔径は35μm程度なので、本発明
による調質記号H18で表されるアルミニウムを使用した
場合、微細化したアルミニウムとリチウムの合金がセパ
レータを通り抜けることはない。
以上の点より、アルミニウムとリチウムの合金層を形
成しても、アルミニウムとリチウムの合金が、負極表面
より離脱し、セパレータを通り抜けるのを防止でき、内
部抵抗が低く、パルス放電特性に優れた電池を得ること
ができるものである。
実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
実施例1 第1図は、リチウム−二酸化マンガン系のボタン形有
機電解質電池を示す。第1図において、1は厚さ0.25mm
の片面にニッケルめっきしたステンレス鋼板を打ち抜き
加工した正極ケース、2は厚さ0.2mmの片面にニッケル
めっきしたステンレス鋼板を打ち抜き加工した負極封口
板、3は負極活物質のリチウムで、封口板2の内面に圧
着固定されている。4はJIS呼称N30、調質記号H18で表
される圧延後に焼きなまし処理が施されておらず、厚さ
7μmのアルミニウム箔を使用し、リチウム3のセパレ
ータを介して正極と対当する側の表面に載置している。
5はプロピレン製の不織布よりなるセパレータであり、
最大孔径35μmのものを二枚重ねて使用した。6はポリ
プロピレン製のガスケットであり、7は二酸化マンガン
を主体とした正極である。電解液にはプロピレンカーボ
ネートと1、2−ジメトキシエタンとの混合有機溶媒
に、過塩素酸リチウムを溶解した液を使用し、電池サイ
ズは、外径20mm、高さ1.6mmとした。
比較例1 第1図の4に示されるアルミニウムに調質記号H14
表される圧延後に、強度がH18とOの中間になるように
焼きなまし処理したものを使用した以外は、全て実施例
1と同様に電池を構成した。
比較例2 第1図の4に示されるアルミニウムに調質記号Oで表
される、圧延後に完全に焼きなまし処理したものを使用
した以外は、全て実施例1と同様に電池を構成した。
上記実施例1および比較例1,2の電池を組み立て、そ
れぞれ組み立てた直後、1日後、10日後における内部短
絡による電圧劣化の発生数を調べた結果を表1に示す。
試験に使用した電池は、それぞれ200個ずつとした。
表1に示されるように、調質記号H18で表されるアル
ミニウムを使用した場合には、内部短絡が全く発生しな
い。しかし、調質記号H14やOで表されるアルミニウム
を使用した場合には、発生の時期に差はあるものの、組
み立てて10日後に分解観察したところ、調質記号H14
Oで表されるアルミニウムを使用した電池は、アルミニ
ウムとリチウムの合金が微細化して粉末状になったもの
が、セパレータを通り抜けて、正極の負極側表面に多数
見られた。一方、調質記号H18で表されるアルミニウム
を使用したものは、そのような現象は皆無であった。
比較例3 第1図の5に示されるセパレータにポリプロピレン製
の微孔性樹脂フィルムを使用した以外は、全て実施例1
と同様に電池を構成した。
比較例4 第1図の4に示されるアルミニウムを使用しない以外
は、実施例1と同様に電池を構成した。
上記実施例1および比較例3、4において、電池組み
立て後10日後の内部抵抗を調べた結果を表2に示す。
表2に示されるように、比較例3に示したセパレータ
にポリプロピレン製の微孔性樹脂フィルムを使用したも
のは、比較例4に示したアルミニウムを使用しないもの
に比べると、内部抵抗は低くなっているものの、実施例
1に示した本発明による従来より用いられているポリプ
ロピレン製不織布を使用できるようにしたものに比べる
と、高くなっている。
また、第2図に実施例1,比較例3,4の電池を20℃で15K
Ωの負荷で放電した場合の特性を示す。
第3図は、−20℃で470Ωの負荷を5秒間かけた時の
閉路電圧の最低値を各放電深度ごとに示したものであ
る。
なお実施例では正極活物質に二酸化マンガンを使用し
た例について述べたが、正極にフッ化黒鉛、酸化銅、硫
化鉄、酸化ビスマスを使用した場合でも同様の効果が得
られた。
発明の効果 以上のように、負極リチウムの正極側表面に載置する
アルミニウム箔に調質記号H18で表されるものを使用す
ることにより、アルミニウムとリチウムが公金層を形成
して表面を微細化しても、アルミニウムとリチウムの合
金が負極表面より離脱して、内部短絡を生じることはな
く、内部抵抗が低く、パルス特性に優れた有機電解質電
池が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の有機電解質電池の縦断面図、第2図は
本発明の実施例と比較例の放電特性を示す図、第3図は
各放電深度ごとの閉路電圧を示す図である。 1……正極ケース、2……封口板、3……リチウム、4
……アルミニウム箔、5……セパレータ、6……ガスケ
ット、7……正極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小暮 春男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−159962(JP,A) 特開 昭63−175349(JP,A) 特開 平1−283765(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 4/06,6/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化マンガン、フッ化黒鉛、酸化銅、硫
    化鉄、酸化ビスマスのうち少なくとも一つを主活物質と
    した正極と、セパレータと、有機電解液と、リチウムを
    活物質とし、前記セパレータを介して正極に対向する側
    の表面にアルミニウムを載置し、前記表面にリチウムと
    アルミニウムの合金層を形成した負極からなる有機電解
    質一次電池において、前記アルミニウムに、圧延後に焼
    きなまし処理を施していないJIS規格H0001において規定
    される調質記号がH18(加工硬化、硬質)で表される箔
    状に形成されたアルミニウム箔を用いることを特徴とす
    る有機電解質一次電池。
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DE112007002019T5 (de) * 2006-09-04 2009-10-08 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki, Kitakyushu-Shi Motorsteuervorrichtung
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