JP2844144B2 - 勾配付き防水構造及びその構造材 - Google Patents

勾配付き防水構造及びその構造材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は断熱性に富み、かつすぐ
れた防水効果を有すると共に、施工容易な勾配付き防水
構造ならびに該構造を構成するための構造材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】積雪地方や降水量の多い地方においては
建屋の屋根などは防水性が要求されるが、なかでも、積
雪地方における建屋の屋根を始め構造物は断熱性ととも
に防水性が強く望まれている。
【0003】そのため従来、かかる要求に即応するべく
種々の断熱防水工法としてアップサイドダウン工法及び
露出断熱防水工法が各種防水層と各種断熱材の組み合わ
せにより行われ、更に、金属を用いた屋根構造なども使
用されてきた。
【0004】しかし、これらの各断熱防水工法において
は例えば、アップサイドダウン工法では、断熱材表層に
耐久性と耐風性のため、押さえコンクリート等重量物で
保護する必要がある。また、露出断熱防水工法では、断
熱材の表層側に防水層があり、その防水層は年間及び日
毎の厳しい外気気象条件により耐久・耐候性が充分でな
いなどのことがあって、構造体に大きな荷重を加えるこ
とや、雨もりを完全に防止する面において問題を有して
いた。また施工についても、断熱や防水工事は各材料を
現場に持ち込み施工されているが、近年の技能工不足等
により、施工技術の低下で、雨もれ事故等が発生してい
た。
【0005】一方、金属を用いた屋根構造物などは、金
属の接合部のシール材や折曲げ加工、即ち、ハゼ方法に
欠点があり、雨もりを完全に防止することは、不充分で
あった。又、屋根勾配は、下地構造体に勾配をつけ、断
熱防水工法を施工する方法が一般的であるが、その場
合、設計上、施工上より大きな勾配をつけるとコストア
ップや現場作業が煩雑になる。又、勾配がゆるい場合に
は排水性が悪く、雨もりの原因になる等、欠点があっ
た。更に断熱材の固定方法は1枚ごと下地との接着又は
ボルト,ビス等により機械的な固定が行われているが、
下地構造体に不陸があると、断熱材ごと不陸が生じ、割
れ,欠けが生じたり、防水層にも不陸が生じ、接着不足
によるふくれ,防水層が破断するなどの欠点があった。
【0006】そのため本出願人らは上述の如き実状に対
処し、より完全な断熱防水効果を目指し、屋根下地上の
多重断熱防水構造を提供すると共に、プレハブ化と接合
部の構成に改善を見出し、図4に示す如く屋根の断熱防
水効果を高め、新築の建物は勿論、断熱改修の便をも図
り、現場工事の容易さをも推進することを目的として、
屋根下地(1)上に接着層(2)を介して断熱材層
(3)、更に防水層(4)及び/又は接着層、次いで金
属表面仕上げ層(5¨)を設けてなる断熱防水屋根なら
びに前記屋根に用いる断熱材層とその上面の防水層及び
/又は接着層、更に金属表面仕上げ層を所望の幅及び長
さで一体かつプレハブ化することを別途、提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記提案に係
る断熱防水構造を更に発展させるもので、前記構造が防
水層と金属表面仕上げ層との2重構造を基本とするのに
対し、トーチ工法によるアスファルト防水層の利用を基
本とし、より簡単な勾配付き防水構造により構造物の防
水効果を高め、かつ施工性を良好ならしめて降雪地方、
降雨量の多い地域での構造物の新築,改修に便ならしめ
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
る本発明の特徴とするところは、先ず、第1は下地構造
体の上に防水層と接着層を介して勾配付き構造基材を配
し、その上面にトーチ工法によるアスファルト防水層を
形成せしめた勾配付き防水構造である。
【0009】また本発明は上記構成を基本とし、勾配
き構造基材とトーチ工法によるアスファルト防水層の間
に中間保護層である保護シート又は保護板を介装せしめ
ることを特徴とする。
【0010】更に本発明はまた、上記勾配付き防水構造
を1個の勾配付き構造基材により形成するに止まらず、
複数の区分された勾配付き構造基材を側面嵌合により連
結し、その連結部分の強度を高め、更に構造基材の一体
性を向上させること、下地構造体からの湿気による防水
層のふくれ防止のため、勾配付き構造基材下面に脱気溝
を設け、更に外部に脱気せしめる装置を設けることも他
の特徴とする。
【0011】本発明はまた、上記勾配付き防水構造を構
成するに好適な如く、勾配付き構造基材と中間保護層、
又は勾配付き構造基材とその上面のアスファルト防水層
とを所望の幅及び長さで一体に形成し、プレハブ構造材
として形成せしめること、そしてこの場合、該プレハブ
化された構造材において各勾配付き構造基材の側面部に
嵌合部を、また下面に脱気溝を夫々設けることも特徴と
する。
【0012】
【作用】上記の如き構成からなる勾配付き防水構造は勾
配付き構造基材の上面に中間保護層を介し、又は介する
ことなくトーチ工法によるアスファルト防水層を配置せ
しめているため、トーチ工法によるアスファルト防水層
により防水効果を向上すると共に、防水層と勾配付き構
造基材は一体化されて隙間を存せず、従って水の侵入や
結露、すがもりを生じることもなく、安定した防水性能
を発揮する。
【0013】しかも上記勾配付き防水構造を形成するパ
ネルとしてプレハブ化することにより各パネルを順次下
地構造体に接着層を介して敷設し、トーチバーナーによ
るアスファルト防水シート相互の接合をすることと相俟
って現場施工を容易ならしめ、工事の省力化は勿論のこ
と、技能工不足による技術力低下を補うことができ品質
の安定化を達成し得る。
【0014】更に勾配付き構造基材に脱気溝を設けると
共に外部に脱気せしめる装置、例えば脱気筒を適当間隔
に設けているので、下地構造体から発生する水蒸気を逸
出させることが可能となり、同水蒸気(湿気)による防
水層のふくれを防止する。又、勾配付き構造基材のその
長手方向に適当間隔に嵌合部を設けて、雇い実矧などの
係止材を用い、お互いに嵌合させることにより連結部分
の強度を高め、勾配付き構造基材の一体性を向上させ、
加えて平面上のレベル出し,個々の下地材の浮き上がり
防止,風による飛散が阻止される。
【0015】
【実施例】以下、更に添付図面を参照し、本発明の実施
例を説明する。
【0016】図1は本発明勾配付き防水構造の層構成の
1例、図2は同構造物の層構成の他の実施例を夫々示
し、図において(1)は下地構造体、(2)は防水層、
(3)は勾配付き構造基材、(4)は中間保護層、
(5)はトーチ工法によるアスファルト防水層である。
【0017】ここで下地構造体(1)は鉄骨,ALC,
コンクリート製などであり、勾配付構造基材(3)と
して断熱材の如き軽量のものを用いる場合には下地構造
体(1)が木造であっても差し支えない。また同構造体
(1)上の防水層(2)としては通常、アスファルトル
ーフィング、合成高分子シート、塗膜などが用いられ
る。なお、この防水層(2)は改修の場合には通常、既
存のものがあることがある。
【0018】また勾配付き構造基材(3)は一般に上部
の防水層の下地としての機能を有するものであり、なる
べく軽量のもので、かつ耐圧性、耐熱性、接着性ならび
に断熱性などの特性をもつものが好ましい。
【0019】具体的には例えばポリスチレン系,ポリウ
レタン系,ポリエチレン系などの発泡合成樹脂断熱材が
あげられ、特に圧縮強さ2.0kg/cm2 以上で、80℃
以上の耐熱性があり、上部の中間保護層又は防水層なら
びに下地構造体(1)と接着性がよく、しかも断熱性に
優れたものは頗る好適である。これら発泡樹脂断熱材の
ほか、木毛セメント板,シージングボード,ロックウー
ル,ガラスウールなどが含まれ、特に耐熱性にすぐれ圧
縮強さのあるもの、吸水しにくいもがは好ましく、図
1,図2に示すように勾配を付して形成される。好まし
い勾配付き構造基材(3)としての発泡合成樹脂の内で
も特に耐熱性にすぐれた断熱材としては、例えばα−メ
チルスチレンをスチレン又はアクリロニトリルを主成分
とするビニルモノマーに共重合し、発泡させたもの、
(ヒートマックス;鐘淵化学工業株式会社製)、スチレ
ンと無水マレイン酸の共重合体などを発泡成形させたも
の(ダイラーク;積水化成品工業株式会社製)等が例示
される。これらの断熱材は上部アスファルト防水層が真
夏の太陽の下で加熱されたような場合においても熱変形
などが発生し難いため、気温の上昇し易い南の地方など
には特に好ましい。また、岩綿等の無機繊維や炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム等の無機物を多量に充填し
た準不燃又は不燃の塩化ビニル系または塩素化塩化ビニ
ル系樹脂発泡体(バリラック;鐘淵化学工業株式会社
製)などは防火性などが要求される場所、又は溶接等の
必要な部位等にも好ましい。
【0020】更に無機材として軽量コンクリート,軽量
発泡コンクリート(比重0.4〜1.0),発泡モルタ
ルなども断熱性があり有効である。これらは不燃性であ
るので、中間保護層を省略でき、省力化やコストダウン
が計れる。なお勾配付き構造基材(3)は上記の1種の
材質のみに限られず、2種以上の材質のものによる複合
体、例えば勾配付き構造基材(3)の下部を発泡合成樹
脂断熱材、上部を軽量コンクリート等の無機材とするこ
ともできる。
【0021】なお、上記勾配付き構造基材(3)は前記
素材の単独又は複合板を下地構造体(1)上面の防水層
(2)の上に接着層(8)を介して平面的に敷き並べた
ものが普通であるが、これに限らず、複数の区分された
勾配付き構造基材(3)を側方に互いに嵌合部(7)と
雇い実矧などの係止材(9)により連結せしめて形成し
てもよく、更に多数の単板又は複合板の重ね張りでもよ
い。この重ね張りの場合には単板又は複合板間をシール
し、かつ単板上下において適宜、目地をずらしてレンガ
目地として接着形成することが好適である。係止材
(9)は側方の全面に雇い実矧にして設けるか、適宜間
隔をおいて独立して設けてもよく、その材質は勾配付き
構造基材(3)の材質以上のせん断強さを有し、具体的
には低発泡合成樹脂材,木材,軽量コンクリートが好ま
しい。
【0022】更にこの勾配付き構造基材(3)は図1お
よび図2に示す如く下部の下地構造体(1)が水平であ
る場合を考慮して排水性を良好ならしめるために通常、
1/250〜1/50の勾配が付されている。しかも、
この勾配付き構造基材(3)の下面には下層からの湿気
による前記トーチ工法によるアスファルト防水層(5)
のふくれを防止するため、脱気溝(6)が設けられ、さ
らに、外部に脱気せしめる装置、例えば脱気筒が適当間
隔に設けられており、換気を可能ならしめている。
【0023】次に上記勾配付構造基材(3)上面の中間
保護層(4)は該勾配付き構造基材(3)が後述するト
ーチバーナーにより溶融することがないように用いられ
るものであり、特に耐熱性のない勾配付き構造基材
(3)の場合には必要であって、勾配付き構造基材
(3)上面に接着する。しかし、勾配付き構造基材
(3)自体が充分、耐熱性を有し、トーチバーナーに耐
えられるときには別段、用いる必要はない。しかし、防
水性能を高めるために中間保護層として防水シートを用
いる時はこの限りでない。図1は中間保護層のある場合
の実施例を示し、図2は中間保護層のない場合の実施例
を示している。
【0024】この中間保護層(4)の具体例としては厚
さ2mm程度の片面粘着層つきアスファルト防水シートそ
の他の片面粘着層つき防水シート,厚手の無機繊維不織
布などであり、また板材としては石綿セメント板,ケイ
酸カルシウム板,石膏ボード等があり、これらは適宜、
勾配付き構造基材(3)に対し接着剤で固定する。
【0025】更に最上面に配される前記アスファルト防
水層(5)はトーチ工法によるアスファルト防水層であ
ることが肝要であり、これによって本発明による勾配付
き防水構造形成の効率は倍加される。
【0026】また、上記の本発明勾配付き防水構造にお
いて、勾配付き構造基材(3)とその上面のアスファル
ト防水層(5´)は予め所要の幅と長さをもつ積層品と
して一体化し、プレハブ化しておくことができる。この
場合には、この積層品を現場に搬入し、現場で各プレハ
ブ化した各パネルを順次、下地構造体(1)に接着層
(8)を介して敷設し、各パネルのジョイント、軒先、
棟などの端部の雨仕舞などを行うことにより簡単に施工
できる。所要の長さ及び幅とは例えば運送手段に積載で
きる長さや幅であるのが好ましく、目的に応じて自由に
設定することが可能である。
【0027】図3(A),(B),(C)は、プレハブ
化されたパネルのそれぞれの接合態様を示している。即
ち、(A)は接合前の状態を示し、(B)はトーチバー
ナー(11)により、パネルの外方に延びたアスファル
ト防水シートの裏面および隣接するパネルの接合部分の
アスファルト防水層(5´)の表面をあぶりアスファル
トを溶融させる状態を示し、更に(C)は接合後の状態
を示すものである。また、このプレハブ化されたパネル
においても、勾配付き構造基材(3)の両側に嵌合部
(7)を設け、雇い実矧などの係止材(9)を用いてプ
レハブ化された各パネルを連結することは、平面上のレ
ベル出し,浮き上がり防止,風による飛散防止の面でも
有効である。更に、プレハブ化されたパネルにおいて、
勾配付き構造基材(3)の下面に脱気溝(6)を設ける
とともに外部に脱気せしめる装置、例えば脱気筒を適当
間隔に設けることはアスファルト防水層(5´)のふく
れを防止するのに有効である。また、図示しないが下地
構造体(1)と接着層(8)の間に防水層を設けてもよ
いが、必須のものではなく、改修の場合には、通常防水
層が存在するので、該防水層の上に接着層(8)を介し
てプレハブ化されたパネルを敷設することができる。
【0028】そして、プレハブ化されたパネルには中間
保護層(4)を設ける必要はなく、アスファルト防水層
(5´)は、予め粘着層付きアスファルト防水シートを
作製し、勾配付き構造基材(3)に積層一体化してお
く。ただし、勾配付き構造基材(3)の勾配方向におけ
る水下側および勾配方向に対し直角方向の一側のアスフ
ァルト防水シートの端部は、少なくとも80mm、好まし
くは100mm程度の幅で外方に延長し、図3(A)に示
すようにこの延長部分のアスファルト防水シートの裏面
には剥離紙(10)を仮着しておく。そして、現場で、
プレハブ化された各パネルを接合するが、このアスファ
ルト防水シートの裏面の剥離紙(10)を取除き、図3
(B)に示すようにトーチバーナー(11)によりこの
裏面および隣接するパネルの接合部分のアスファルト防
水層(5´)の表面をあぶりアスファルトを溶融させな
がら接合する。このように、アスファルト防水シート相
互の接合にトーチバーナー(11)を用いるが、ここで
注意すべきことは、トーチバーナー(11)の炎が勾配
付き構造基材(3)に接触しないようにすることであ
り、そのためにアスファルト防水シート相互の重ね合わ
せに接合部の最初の2〜5mm幅の部分は粘着層を介して
接合させ、残りの全幅についてはトーチバーナー(1
1)でアスファルトを溶融しながら接合する。このよう
な方法によれば、勾配付き構造基材(3)は何等損傷を
受けることなく、しかも接合部においては高度の水密性
が得られる。なお、プレハブ化されたパネルに防水性能
を高めるために、中間保護層として防水シートを用いる
こともできる。
【0029】また、下地構造体(1)の上面の防水層
(2)の上に設ける接着層(8)は不陸調整可能な材
料、例えば樹脂モルタル,アスファルトまたはアスファ
ルトウレタン型材料(日新工業株式会社製;USボン
ド)などがあり、これらの材料により下地構造体(1)
上の防水層(2)の表面凹凸を填め、不陸を調整するこ
とができる。なお、上記の接着層に用いる材料は防水層
(2)の種類により適宜選択して用いればよい。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のように下地構造体上に防
水層を設け接着層を介して勾配付き構造基材、更に必要
に応じ中間保護層、次いでトーチ工法によるアスファル
ト防水層を順次配置した勾配付き防水構造であり、トー
チ工法によるアスファルト防水層によるすぐれた防水効
果を有すると共にトーチバーナーによって勾配付き構造
基材は溶融されることなく両者は一体となって水の侵入
や結露を生じることもなく勾配付き防水構造として上下
二重の防水層の防水効果と相俟って一層安定した性能を
発揮することができる。また勾配付き構造基材と上面の
アスファルト防水層をプレハブ化することにより、新築
の場合は勿論のこと、既存防水層の上に勾配付き防水構
造を形成させる改修も容易となり、施工性を良好ならし
めることができる。
【0031】また、本発明における勾配付き構造基材は
側面に嵌合部を有し、雇い実矧などの係止材で互いに固
定されるので、施工時、長手方向に容易、かつ確実な連
結形成が可能で、勾配付き構造基材の不陸,浮き上がり
を防止し、風による飛散を阻止すると共に、下面には脱
気溝が設けられ、更に外部に脱気せしめる装置が設けら
れており、下層からの湿気によるトーチ工法によるアス
ファルト防水層のふくれが防止され、勾配付き防水構造
として安定した構造を得ることができる。
【0032】更に従来の構造においては通常、下地構造
体で勾配を付して勾配構造を形成するが、本発明の勾配
付き防水構造を用いるときは下地構造体を水平に設ける
ことができ、設計上、施工上より極めて経済上有利であ
り、かつ現場工事の省力化となる。又、下地構造体の勾
配が緩い場合においても勾配付き構造基材を採用するこ
とにより、より排水性の高い勾配構造を形成することが
でき、勾配付き構造基材として断熱性の高い材料を用い
ることにより防水効果と相俟って断熱防水性能を一段と
高め、降雪地方、降雨量の多い地域での構造物として頗
る実効が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る勾配付き防水構造物の1例を示す
図である。
【図2】本発明に係る勾配付き防水構造物の他の実施例
を示す図である。
【図3】プレハブ化された本発明構造材の1例を示す図
で、(A)は接合前、(B)は接合時、(C)は接合後
の各態様を示す。
【図4】本出願人が先に提案した断熱防水構造例を示す
図である。
【符号の説明】
(1) 下地構造体 (2) 防水層 (3) 勾配付き構造基材 (4) 中間保護層 (5) トーチ工法によるアスファルト防水層 (5´) アスファルト防水層 (6) 脱気溝 (7) 嵌合部 (8) 接着層 (9) 係止材 (10) 剥離紙 (11) トーチバーナー
フロントページの続き (72)発明者 堀竹 英弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 桑原 滋 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 伊沢 孝一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 金子 功 東京都足立区千住東2丁目23番4号日新 工業株式会社内 (72)発明者 相臺 淳吉 東京都足立区千住東2丁目23番4号日新 工業株式会社内 (72)発明者 若藤 正典 東京都港区元赤坂1丁目3番12号鐘淵化 学工業株式会社東京支社内 (72)発明者 嶋田 弘司 東京都港区元赤坂1丁目3番12号鐘淵化 学工業株式会社東京支社内 (56)参考文献 特開 昭63−308143(JP,A) 特開 平3−93953(JP,A) 実開 昭57−82517(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04D 11/00 E04D 11/02 E04D 5/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地構造体の上に防水層と接着層を介し
    て勾配付き構造基材を配し、その上面にトーチ工法によ
    るアスファルト防水層を形成してなることを特徴とする
    勾配付き防水構造。
  2. 【請求項2】 勾配付き構造基材とトーチ工法によるア
    スファルト防水層との間に中間保護層を介装せしめたこ
    とを特徴とする請求項1記載の勾配付き防水構造。
  3. 【請求項3】 勾配付き構造基材をその側面に嵌合部を
    有し雇い実矧などの係止材を用いて互いに連結せしめた
    複数の勾配付き構造基材により構成する請求項1又は2
    記載の勾配付き防水構造。
  4. 【請求項4】 勾配付き構造基材の下面に脱気溝を設
    け、更に外部に脱気せしめる装置を設けた請求項1、2
    又は3項に記載の勾配付き防水構造。
  5. 【請求項5】 下地構造体の上に接着層を介して勾配付
    き構造基材とその上面のアスファルト防水層を所望の幅
    及び長さで一体に形成しプレハブ化してなるパネルを配
    し、その接合部をトーチバーナーで溶融してパネル相互
    を接合してなることを特徴とする勾配付き防水構造。
  6. 【請求項6】 プレハブ化してなるパネルと接着層の間
    に防水層を介装せしめたことを特徴とする請求項記載
    の勾配付き防水構造。
  7. 【請求項7】 プレハブ化してなるパネルを、その側面
    に嵌合部を有し、雇い実矧などの係止材を用いて互いに
    連結せしめた複数のパネルにより構成する請求項5又は
    記載の勾配付き防水構造。
  8. 【請求項8】 プレハブ化してなるパネルの下面に脱気
    溝を設け、更に外部に脱気せしめる装置を設けた請求項
    5、6又は7記載の勾配付き防水構造。
  9. 【請求項9】 勾配付き構造基材と、その上面のアスフ
    ァルト防水層を所望の幅及び長さで一体に形成し、プレ
    ハブ化してなることを特徴とする勾配付き防水構造材。
  10. 【請求項10】 勾配付き構造基材の側面に嵌合部と、
    下面に脱気溝を設けている請求項記載の勾配付き防水
    構造材。
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