JP2843182B2 - エンジンのアイドル回転数制御方法 - Google Patents

エンジンのアイドル回転数制御方法

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JP2843182B2
JP2843182B2 JP25220091A JP25220091A JP2843182B2 JP 2843182 B2 JP2843182 B2 JP 2843182B2 JP 25220091 A JP25220091 A JP 25220091A JP 25220091 A JP25220091 A JP 25220091A JP 2843182 B2 JP2843182 B2 JP 2843182B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車用エン
ジンに適用されるエンジンの内燃機関のアイドル回転数
制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種エンジンのアイドル回転数制御方
法に関する先行技術として、例えば、特開昭59−31
38号に示されるように、スロットルバルブを迂回する
バイパス通路に流量制御弁を設け、エンジン冷却水温等
の機関運転状態に応じてこの流量制御弁の開度をデュー
ティ比の変更により制御してアイドル回転数を調整し得
るようにしたものである。
【0003】このようなものでは、通常、スロットルバ
ルブが閉じている際に、実際のエンジン回転数が目標回
転数に収束するように前記流量制御弁の開度をフィード
バック制御するようにし、スロットルバルブがある開度
より大きく開成するかまたはその開度以下となってから
所定時間の間、あるいは車速が一定値を超えた際もしく
はその他水温条件など設定された条件を満たした際に
は、そのフィードバック制御を停止して前記流量制御弁
の開度をフィードバック制御時の開度よりも開き側に設
定した一定のデューティ比により固定制御するようにし
ている。固定制御の場合のデューティ比は、フィードバ
ック制御時のデューティ比から求める学習値、LLOF
F時の加算項、電気負荷ON時の加速項等の和より求め
られる。そして、固定制御されている状態から再度スロ
ットルバルブが閉じた場合には、閉じた時点から予め設
定した一定の遅延時間を経過した時点、あるいは車速が
設定された一定値を下回った時点で、前記流量制御弁の
フィードバック制御を再開するようにしている
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
制御方法によると、エンジンブレーキをかけるべくスロ
ットルバルブが全閉とされた際に不具合が生じやすい。
すなわち上記の構成にあっては、車速が一定値を上回っ
た場合には流量制御弁は固定制御されるので、エンジン
ブレーキがかけられたその時点で、車速が前記一定値を
上回っており、かつフューエルカットは未だ実行されて
いないと、流量制御弁はスロットルバルブが全閉状態に
なっているにもかかわらず固定制御される。したがって
流量制御弁は開いた状態にあり、吸気管圧力が上昇し、
それによって噴射される燃料量が増加し、燃費が悪化す
る。
【0005】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るエンジンのアイドル回転数
制御方法は、スロットルバルブを迂回するバイパス通路
に流量制御弁を設け、この流量制御弁の開度を制御して
アイドル回転数を調整し得るようにしたエンジンにて、
スロットルバルブが閉じている際に、実際のエンジン回
転数が目標回転数に収束するように前記流量制御弁の開
度をフィードバック制御し、少なくとも車速が所定値以
上になった際には、そのフィードバック制御を停止して
前記流量制御弁の開度を一定の値に固定制御するエンジ
ンのアイドル回転数制御方法において、スロットルバル
ブが開成状態から全閉とされ、かつ燃料が供給されてい
る場合に、車速が前記所定値を超えているかどうかを判
定し、設定値を超えている場合には所定のデューティ比
の値から車速に対応して予め設定された補正値を減算し
た値のデューティ比で前記流量制御弁の開度を制御し、
車速が前記所定値より小さくなった際には前記フィード
バック制御を開始することを特徴とする。
【0007】
【作用】このような構成のものであれば、スロットルバ
ルブが全閉とされた際に、車速が設定値を超えている間
は、所定のデューティ比の値から車速対応の補正値を減
算した値のデューティ比で流量制御弁の開度を制御する
ので、固定制御に比べその開度が小さくなり、したがっ
て噴射される燃料量が少なくなり燃費が向上する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図1〜図3を参
照して説明する。
【0009】図1に概略的に示したエンジン100は自
動車用のもので、その吸気系1には図示しないアクセル
ペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2を配設す
るとともに、このスロットルバルブ2を迂回するバイパ
ス通路3を設け、このバイパス通路3にアイドル回転数
制御用の流量制御弁4を介設している。流量制御弁4
は、VSVと略称される電磁開閉式のものであって、そ
の端子4aに印加する駆動電圧のデューティ比を制御す
ることによってその実質的な開度を変化させることがで
き、それによって前記バイパス通路3の空気流量を調整
し得るようになっている。
【0010】吸気系1にはさらに,燃料噴射弁5が設け
てあり、この燃料噴射弁5や前記流量制御弁4を、電子
制御装置6により制御するようにしている。
【0011】電子制御装置6は、中央演算装置7と、記
憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インター
フェース11とを具備してなるマイクロコンビータシス
テムを主体に構成されており、その入力インターフェー
ス9には、サージタンク12内の圧力を検出する吸気圧
センサ13からの信号a、エンジン回転数NEを検出す
るための回転数センサ14からの信号b、車速を検出す
るための車速センサ15からの信号c、スロットルバル
ブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16
からの信号d、エンジンの冷却水温を検出するための水
温センサ17からの信号e等が入力される。
【0012】電子制御装置6には、吸気圧センサ13と
回転数センサ14からの信号を主な情報として燃料噴射
弁開成時間を決定し、その決定により燃料噴射弁5を制
御してエンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴射弁5から
吸気系1に噴射させるためのプログラムが内蔵させてあ
る。また、この電子制御装置6は、本発明に係るアイド
ル回転数制御方法を実行するためのプログラムも備えて
いる。
【0013】このアイドル回転数制御用プログラムの概
要は図2に示すようなものである。すなわち、このプロ
グラムは微小時間間隔をあけて繰返実行されるもので、
まず、ステップ51で車速センサ15により検出された
車速が設定値Aより大きいか否か(車両が実質的に走行
中か否か)を判断し、大きい場合にはステップ61へ移
行するが、大きくない場合にはステップ52へ進む。ス
テップ52では、スロットル開度が所定値よりも大きい
という条件やエンジン冷却水温が所定値を下回ってお
り、暖機が完了していないという条件(固定デューティ
制御のための判断)等が成立しているか否かを判断し、
条件が成立している場合にはステップ61へ移り、成立
していない場合にはステップ53へ進む。
【0014】ステップ61では、従来の固定デューティ
制御におけるデューティ比の計算と同様にして、フィー
ドバック制御時のデューティ比から求める学習値や電気
負荷ON時の加速項等の和よりフィードバック制御を行
わない場合のデューティ比を算出する。そしてステップ
61に続くステップ62では、その算出されたデューテ
ィ比の値から車速に対応して求まる補正値αを減算す
る。この補正値αは、車速に対応する値が記憶装置8内
に1次元マップの形で記憶されている。補正値αは、図
3に示すように、車速が設定値Aより大きい場合は、デ
ューティ比がフィードバック制御時の場合とほぼ等しい
値となるように設定されており、車速が設定値Aに近づ
くにつれて漸次小さくなる値に設定されている。そして
ほぼ設定値Aにおいて補正値αは零になり、したがって
デューティ比は従来における固定デューティ制御時のも
のと同様になる。この様に設定することにより、車速が
設定値Aになったとほぼ同時にフィードバック制御し
て、エンジンの回転数が急激に低下することが防止でき
る。このステップ62で得られた演算結果の値に一致す
るデューティ比で駆動電圧が流量制御便4に印加されて
エンジンのISC制御が実行される(ステップ54)。
【0015】一方、ステップ53は従来と同様のフィー
ドバック制御で、回転数センサ14により検出された実
際のエンジン回転数と目標回転数との差を調べ、その差
が零に近づくように、すなわち実際のエンジン回転数が
目標回転数に収束するようにように前記流量制御弁4の
開度を制御するべく、実際のエンジン回転数に対応する
開度を演算するものである。そしてステップ54におい
て演算されたデューティ比で駆動電圧が流量制御弁4に
印加されてエンジンのISC制御が実行される。 この
ような構成のものであれば、設定値Aより大なる車速で
走行中にエンジンブレーキをかけるべくスロットルバル
ブ2が全閉になった場合には、次のように制御が進行す
る。まず、車速Aを超える速度で走行中にアクセルペダ
ルの踏み込み操作が解除されると、スロットルバルブ2
が全閉となる。この場合フューエルカットの状態には至
らず、燃料の供給は継続されている。そしてスロットル
バルブ2が全閉になった後、車速が設定値Aを超えてい
る間は、図2に示す制御が繰り返しステップ51→61
→62→54と進行し、流量制御弁4の実質的な開度を
決定するデューティ比が車速に対応して時々刻々算出さ
れた値で変更されてアイドル回転数が制御される。この
間のデューティ比の変化を図示すると、図3の期間T1
であり、スロットルバルブ2が全閉となった後車速が低
下して設定値Aに近くなるまでは、フィードバック制御
時の目標回転数時にほぼ等しい一定のデューティ比で制
御され、設定値Aに近くなるにつれて従来の固定デュー
ティ制御時のデューティ比に近似するように制御され
る。この後エンジンブレーキの作用で車速が設定値Aを
下回ると、制御が繰り返しステップ51→52→53→
54と進行し、フィードバック制御が実行される。
【0016】なお、上記においてはエンジンブレーキが
かけられた際の制御について説明したが、停車時等の通
常時の制御は、ステップ51→52と進行し、固定デュ
ーティ制御の実行条件を満たす状態にあってはこの後ス
テップ61→62→54と進行し、実行条件を満たさな
い場合にあっては従来同様フィードバック制御(ステッ
プ53→54)に移行するものである。ステップ61を
含むそれ以降の制御は、実際には従来における固定デュ
ーティ制御とは異なるが、停車中言い換えれば車速が零
にあっては補正値αの値が変化しないので、実質的には
従来の固定デューティ制御と同様の制御になる。ただし
この場合、補正値αの値を適正に設定することで、従来
の固定デューティ制御における燃費よりもそれを改善す
ることは可能である。
【0017】本発明は上記の実施例に限定されるもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可
能である。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したように、車速が
設定値を超えている場合にスロットルバルブが全閉にさ
れても、流量制御弁がフィードバック制御の場合よりも
開度が若干大きい固定デューティ制御におけるデューテ
ィ比で制御せず、車速に応じてデューティ比の値を変更
するので、車速が設定値になるまで固定デューティによ
る制御を行うものに比べ燃費が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成説明図。
【図2】同実施例の制御手順を示すフローチャート図。
【図3】同実施例の作用説明図。
【符号の説明】
2…スロットルバルブ 3…バイパス通路 4…流量制御弁 100…エンジン A…設定値 α…補正値
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−3138(JP,A) 特開 昭59−115449(JP,A) 特開 昭59−115448(JP,A) 特開 昭59−115445(JP,A) 特開 昭56−41430(JP,A) 特開 昭61−66836(JP,A) 特開 昭58−126446(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スロットルバルブを迂回するバイパス通路
    に流量制御弁を設け、この流量制御弁の開度を制御して
    アイドル回転数を調整し得るようにしたエンジンにて、
    スロットルバルブが閉じている際に、実際のエンジン回
    転数が目標回転数に収束するように前記流量制御弁の開
    度をフィードバック制御し、少なくとも車速が設定値以
    上になった際には、そのフィードバック制御を停止して
    前記流量制御弁の開度を一定の値に固定制御するエンジ
    ンのアイドル回転数制御方法において、スロットルバル
    ブが開成状態から全閉とされ、かつ燃料が供給されてい
    る場合に、車速が前記設定値を超えているかどうかを判
    定し、設定値を超えている場合には所定のデューティ比
    の値から車速に対応して予め設定された補正値を減算し
    た値のデューティ比で前記流量制御弁の開度を制御し、
    車速が前記設定値より小さくなった際には前記フィード
    バック制御を開始することを特徴とするエンジンのアイ
    ドル回転数制御方法。
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