JP2842505B2 - 薄膜トランジスタとその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタとその製造方法

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JP2842505B2
JP2842505B2 JP6030832A JP3083294A JP2842505B2 JP 2842505 B2 JP2842505 B2 JP 2842505B2 JP 6030832 A JP6030832 A JP 6030832A JP 3083294 A JP3083294 A JP 3083294A JP 2842505 B2 JP2842505 B2 JP 2842505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SRAMの負荷素子や
液晶デバイスに用いられる薄膜トランジスタおよびその
製造方法に関し、特に、完全空乏型(fully-depletion-
type)の薄膜トランジスタおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタ(以下、適宜T
FTと記す)は、SRAMにおける負荷素子やアクティ
ブマトリックス型LCDにおけるスイッチング素子等に
多用されている。このTFTの従来技術について図5
(a)、(b)を参照して説明する。図5は、従来のプ
レーナ構造上部ゲート型薄膜トランジスタの構造を示す
断面図であり、図5(a)には、TFTボディ膜が約1
00nmより厚い場合の例が示されている。本従来例を
形成するには、初めにシリコン基板1の上にシリコン酸
化膜2を膜厚約600nmに堆積する。
【0003】次に、シラン(SiH4 )ガスを原料に用
い、堆積温度を550℃とした減圧化学気相成長(LP
CVD)法により基板上に非晶質シリコンを堆積した
後、窒素雰囲気中で600℃、12時間の熱処理を施し
てポリシリコン膜3を形成し、これをTFTボディ膜と
する。次に、CVD酸化膜を堆積してゲート酸化膜7を
形成し、さらにポリシリコン膜よりなるゲート電極8を
形成する。
【0004】その後、ゲート電極をマスクとして不純物
のイオン注入を行いソース・ドレイン領域となる不純物
拡散層を形成する。例えば、nチャネル型トランジスタ
の場合、リンイオンを、加速エネルギー:70keV、
ドーズ量:2×1015cm-2の条件で注入する。次いで、
シリコン酸化膜(図示なし)を堆積し、不純物活性化の
熱処理を行った後、さらに通常のMOSプロセスを適用
して本従来例の作製を完了する。
【0005】図5の(a)の従来例では、TFTボディ
膜となるポリシリコンの膜厚が厚いためTFT特性に影
響を与える結晶粒径も比較的大きく(〜約2μm)、T
FTのオン特性は良好である。しかし、反面チャネル部
分のポリシリコンの膜厚が厚くドレイン接合面積も大き
いため、リーク電流が大きく、またソース−ドレイン間
耐圧も低くなる欠点を有している。
【0006】上記問題点を改善するために一般的に行わ
れている解決策はTFTチャネル部のポリシリコン膜厚
の薄膜化である。この例について図5(b)を用いて説
明する。一般にポリシリコン膜はその作製方法にもよる
が、LPCVD法で堆積するとノンドープ膜であっても
ややp型寄りで、濃度換算では〜1017cm-3程度であ
る。このため、前述した問題点を解決するための手段の
一つとしてのチャネル領域の完全空乏化にはポリシリコ
ンの膜厚を50〜70nm以下に設定する必要がある。
【0007】このため、図5(b)のTFTでは、前述
とほぼ同じプロセスを経て、TFTボディとなるポリシ
リコン膜3の厚さを65nmとしている。このようにし
て作製したTFT特性では先述した問題点はかなり改善
される。これに関する特性図を図6に示す。TFTボデ
ィ膜の膜厚を150nmとした場合と65nmの場合の
ゲート電圧−ドレイン電流(Id−Vg)の関係を図6
(a)に、ドレイン電圧−ドレイン電流(Id−Vd)
の関係を図6(b)に示す。図6より明らかなように、
上述した問題点がTFTボディ膜を薄膜化することによ
って改善されている。
【0008】また、特開昭61−105870号公報に
は、TFTボディ膜であるポリシリコン膜のゲート電極
形成個所の表面に酸素イオンを注入して酸化膜を形成し
これをゲート酸化膜として用いるようにして、欠陥の多
いCVD酸化膜をゲート酸化膜として用いた場合の不都
合を回避する手法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図5(a)に示した構
造のTFTでは、TFTボディ膜となるポリシリコン膜
の膜厚が厚く、ドレイン端での接合面積が大きいため、
リーク電流が大きくなり、さらにチャネルが完全空乏化
しないために、バックチャネルによるリーク電流の増加
やサブスレショルド特性の悪化等の問題点があり、また
ドレイン接合端での強電界によってひきおこされるイン
パクトイオン化によるソース−ドレイン間耐圧の劣化や
しきい値のドレイン電圧依存性などの問題点があった。
【0010】また、図5(a)の従来例の改善例である
図5(b)のTFT構造でも次のような問題が起こる。
TFTボディ膜となるポリシリコン膜をLPCVD法で
形成する際に、膜厚が70nmより薄膜化するとポリシ
リコン膜の結晶性が低下(結晶粒径の小粒径化、配向性
のランダム配向化)する。このため、キャリア移動度の
低下、しきい値の増加、さらに不純物の活性化率の低下
によりソース、ドレイン拡散層の層抵抗の異常増加、コ
ンタクト抵抗の増加等が引き起こされ、その結果、トラ
ンジスタ駆動能力の低下を招くなどの問題点が生じてし
まう。
【0011】また、特開昭61−105870号公報に
て提案されたTFT構造では、ゲート酸化膜がイオン注
入によって形成されるものであるため、薄い膜を形成す
ることが困難でしきい値を低くすることができず、また
しきい値のばらつきが大きくなるという問題点があっ
た。さらに、イオン注入による酸化膜では良質の酸化膜
を形成することが困難でトランジスタの信頼性低下とい
う問題が起こる。また、この構造では、ドレイン領域下
にTFTボディ基板電極となる高不純物濃度領域の形成
が困難になるという欠点もあった。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記各問題点を解決する
ため、本発明によれば、チャネル領域、ソース・ドレイ
ン領域およびゲート電極を備え、絶縁基板または絶縁膜
上に形成され、少なくともチャネル領域下にはソース・
ドレイン領域下の部分から隆起した絶縁膜が形成されて
おり該隆起した絶縁膜によりチャネル領域がソース・ド
レイン領域よりも薄く形成され、かつ、前記ドレイン領
域下には、薄膜トランジスタボディ基板電極となる前記
ドレイン領域の導電型とは異なる導電型の高不純物濃度
の拡散層が形成されていることを特徴とする薄膜トラン
ジスタが提供される。
【0013】また、本発明によれば、絶縁基板または絶
縁膜上に半導体薄膜を形成する工程と、半導体薄膜のチ
ャネル領域となる部分の下部に酸素イオンを注入し熱処
理を行って部分的に酸化膜を形成する工程と、将来ドレ
イン領域が形成される領域下に不純物イオンを注入し
て、薄膜トランジスタボディ基板電極となるドレイン領
域の導電型とは異なる導電型の高不純物濃度領域を形成
する工程と、ゲート電極を形成する工程と、ソース・ド
レイン領域に不純物を導入する工程と、を備えることを
特徴とする薄膜トランジスタの製造方法が提供される。
【0014】次に、本発明の参考例について図面を参照
して説明する。 [第1の参考例] 図1は、本発明の第1の参考例の製造工程の各段階を示
す工程断面図である。本参考例はpチャネル型TFTに
関するものであって、まず、シリコン基板1上に膜厚6
00nmのシリコン酸化膜2を形成し、その上に原料ガ
スとしてSi26 を用い、堆積温度を500℃として
LPCVD(減圧気相成長)法により、膜厚200nm
のアモルファスシリコン膜を成長させる。
【0015】次に、窒素雰囲気中において600℃、1
2時間の熱処理を行ってアモルファスシリコンを結晶化
させ、活性層となるポリシリコン膜3を形成する。次い
で、フォトレジスト等によりチャネル領域部のみに開口
を有するマスク4を形成し、酸素イオンを、加速エネル
ギー:100keV、ドーズ量:7×1017cm-2、基
板温度:550℃の条件で注入し、ポリシリコン膜3の
チャネル領域となる部分の底部に酸素イオン注入層5を
形成する[図1(a)]。本参考例では、酸素のイオン
注入の投影飛程がポリシリコン膜表面より約220nm
程度の深さに設定されている。
【0016】次に、0.2%の酸素を含むアルゴン雰囲
気中において、1300℃、6時間の熱処理を行って、
将来チャネル領域となるポリシリコン膜の下部にシリコ
ン酸化膜6を形成する[図1(b)]。上述のように、
注入酸素の投影飛程がポリシリコン膜3の表面から22
0nm程度の深さに設定されているため、シリコン酸化
膜6は、下地のシリコン酸化膜2上にアイランド状に形
成される。このとき、ポリシリコン膜の表面が約50n
m酸化されるため、TFTのチャネル部のポリシリコン
の膜厚は約50nmとなる。
【0017】ポリシリコン膜3の表面に形成されたシリ
コン酸化膜を除去し、CVD法によりシリコン酸化膜を
20nmの厚さに堆積してゲート酸化膜7を形成する。
このゲート酸化膜は熱酸化法により形成してもよい。そ
の場合、例えば、ドライO2雰囲気中での1150℃の
熱処理が行われる。ゲート酸化膜7上に不純物のドープ
された膜厚200nmのポリシリコン膜を形成しこれを
パターニングしてゲート電極8を形成する。次に、ドレ
イン領域側にオフセット形成用のマスクを形成し、ソー
ス・ドレイン領域を形成するためにボロンイオンを、加
速エネルギー:30keV、ドーズ量:1×1015cm
-2の条件で注入する。続いて、薄いシリコン酸化膜、層
間絶縁膜(いずれも図示なし)を形成し、800℃の熱
処理を30分間行って注入イオンの活性化処理を行った
後、コンタクトホールを形成し、Al電極を形成して第
1の参考例のTFTの製造を完了する。
【0018】上記のように構成することにより、チャネ
ル領域を薄膜化することができ(本参考例においては、
膜厚約50nm)、完全空乏型のTFTを実現できる。
さらに、ソース、ドレイン領域は比較的に厚い(本参考
例においては、膜厚約200nm)ため、ソース、ドレ
イン抵抗を低く抑えることができる。すなわち、プレー
ナ型の従来例ではTFTボディを薄膜化した場合にはソ
ース、ドレイン抵抗はキロオームオーダとなってしまう
が、本参考例では数10オームオーダにまで低減化する
ことができる。
【0019】さらに、ドレイン接合部がゲート電極端か
らオフセットされた位置にあり、かつ完全空乏型TFT
であるために電界緩和の効果は大きく、インパクトイオ
ンによる耐圧劣化を防止することができる(従来構造の
ものに比較して2〜3V以上の耐圧向上を実現できる)
とともにドレイン接合面積の縮小にともなってリーク電
流を低減化することができる。
【0020】[第2の参考例] 図2は、本発明の第2の参考例の製造工程の各段階を示
す工程断面図である。本参考例はnチャネル型TFTに
関するものであって、まず、シリコン基板1上に膜厚6
00nmのシリコン酸化膜2を形成し、その上に原料ガ
スとしてSi26 を用い、反応室温度を500℃とし
てLPCVD法により、膜厚200nmのアモルファス
シリコン膜を成長させる。
【0021】次に、窒素雰囲気中において600℃、1
2時間の熱処理を行ってアモルファスシリコンを結晶化
させ、活性層となるポリシリコン膜3を形成する。続い
て、nチャネル型TFTの活性層となるポリシリコン膜
の底部全体に、酸素イオンを、加速エネルギー:70k
eV、ドーズ量:5×1017cm-2、基板温度:550
℃の条件で注入して第1酸素イオン注入層5aを形成す
る[図2(a)]。
【0022】次に、フォトレジスト等によりチャネル領
域部のみに開口を有するマスク4を形成し、酸素イオン
を、加速エネルギー:50keV、ドーズ量:7×10
17cm-2、基板温度:550℃の条件で注入し、ポリシ
リコン膜3のチャネル領域となる部分の底部に第2酸素
イオン注入層5bを形成する[図2(b)]。次に、
0.2%の酸素を含むアルゴン雰囲気中において、13
00℃、6時間の熱処理を行って、ポリシリコン膜のT
FT形成領域の底部に、将来チャネル領域となる部分の
下部に隆起部を有するシリコン酸化膜6aを形成する。
このとき、ポリシリコン膜の表面が約50nm酸化され
るため、これを除去する[図2(c)]。
【0023】次に、CVD法によりシリコン酸化膜を2
0nmの厚さに堆積してゲート酸化膜7を形成し、この
ゲート酸化膜上にn型不純物のドープされた膜厚200
nmのポリシリコン膜を形成しこれをパターニングして
ゲート電極8を形成する。次に、ドレイン領域側にオフ
セット形成用のマスクを形成し、ソース・ドレイン領域
を形成するためにリンイオンを、加速エネルギー:50
keV、ドーズ量:1×1015cm-2の条件で注入す
る。続いて、シリコン酸化膜、層間絶縁膜(いずれも図
示なし)を形成し、800℃の熱処理を30分間行って
注入イオンを活性化した後、コンタクトホールを形成
し、Al電極を形成して第2の参考例のTFTの製造を
完了する。
【0024】第2の参考例は上記のように構成されてい
るので、第1の参考例と同様の効果を奏することができ
るほか、本参考例を適用することにより、同一面内のポ
リシリコンでnチャネル型トランジスタとpチャネル型
トランジスタとをそれぞれ最適の条件で形成できるよう
になる。
【0025】
【実施例】 次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 [第1の実施例] 図3は、本発明の第1の実施例の製造工程の各段階を示
す工程断面図である。まず、シリコン基板1上に膜厚6
00nmのシリコン酸化膜2を形成し、その上に原料ガ
スとしてSi26 を用い、堆積温度を500℃として
LPCVD法により、膜厚100nmのアモルファスシ
リコン膜を成長させ、続いて、窒素雰囲気中において6
00℃、12時間の熱処理を行ってポリシリコン膜3a
を形成する。次に、このポリシリコン膜3aの表面に薄
いシリコン窒化膜9を形成し、フォトリソグラフィ技法
を適用してシリコン窒化膜9に窓明けを行う。続いて、
酸化性雰囲気中において熱処理を行って、シリコン窒化
膜9の窓明け部分のポリシリコン膜3aを全膜厚にわた
って酸化してアイランド形状のシリコン酸化膜6bを形
成する[図3(a)]。
【0026】シリコン窒化膜9をウェット法により除去
しポリシリコン膜3a上の自然酸化膜を除去した後、再
びSi26 を原料とするLPCVD法により、膜厚5
0nmのアモルファスシリコン膜3b′を成長させる
[図3(b)]。次に、窒素雰囲気中において600
℃、12時間の熱処理を行ってアモルファスシリコンを
結晶化させ、活性層となるポリシリコン膜3bを形成す
る[図3(c)]。
【0027】次に、ポリシリコン膜3bの表面にCVD
法または熱酸化法によりにより膜厚20nmのシリコン
酸化膜を形成してゲート酸化膜7とし、さらにゲート酸
化膜7上にn型の不純物のドープされた膜厚200nm
のポリシリコン膜を形成しこれをパターニングしてゲー
ト電極8を形成する。次に、ドレイン領域側にオフセッ
ト形成用のマスクを形成し、ソース・ドレイン領域を形
成するためにボロンイオンを、加速エネルギー:30k
eV、ドーズ量:1×1015cm-2の条件で注入する。
続いて、薄いシリコン酸化膜、層間絶縁膜(いずれも図
示なし)を形成し、800℃の熱処理を30分間行って
注入イオンの活性化処理を行った後、コンタクトホール
を形成し、Al電極を形成して第1の実施例のTFTの
製造を完了する。
【0028】本実施例のトランジスタ構造によれば、第
1の参考例と同様の効果を奏することができるほか、第
1、第2の参考例の場合と比較して、プロセス最高温度
を低く(およそ900℃)抑えることができる。
【0029】[第2の実施例] 図4は、本発明の第2の実施例の製造工程の各段階を示
す工程断面図である。まず、シリコン基板1上に膜厚6
00nmのシリコン酸化膜2を形成し、その上に原料ガ
スとしてSi26 を用い、成長温度を500℃として
LPCVD法により、膜厚250nmのアモルファスシ
リコン膜を成長させる。
【0030】次に、窒素雰囲気中において600℃、1
2時間の熱処理を行ってアモルファスシリコンを結晶化
させ、活性層となるポリシリコン膜3を形成する。次い
で、フォトレジスト等によりチャネル領域部のみに開口
を有するマスク4を形成し、酸素イオンを、加速エネル
ギー:50keV、ドーズ量:5×1017cm-2、続い
て、加速エネルギー:80keV、ドーズ量:7×10
17cm-2、基板温度:550℃の条件で注入し、ポリシ
リコン膜3のチャネル領域となる部分の底部に酸素イオ
ン注入層5を形成する[図4(a)]。
【0031】上記条件のイオン注入によりチャネル部と
なるポリシリコン膜の表面から約150〜250nmの
深さの部分に酸素の高濃度領域が形成される。マスク4
を除去し、0.2%の酸素を含むアルゴン雰囲気中にお
いて、1300℃、10時間の熱処理を行って、将来チ
ャネル領域となるポリシリコン膜の下部にアイランド状
のシリコン酸化膜6を形成する[図4(b)]。
【0032】ポリシリコン膜3上に、フォトレジスト等
によりドレイン形成領域上に開口を有するマスク4aを
形成し、ボロンを、加速エネルギー:70keV、ドー
ズ量:7×1014cm-2の条件でイオン注入を行い、活
性化熱処理を行って、ポリシリコン膜3のドレイン形成
領域下部に、TFTボディ基板電極となるp+ 型拡散層
10を形成する[図4(c)]。
【0033】マスク4aを除去し、CVD法によりシリ
コン酸化膜を20nmの厚さに堆積してゲート酸化膜7
を形成した後、その上にn型不純物のドープされた膜厚
200nmのポリシリコン膜を形成しこれをパターニン
グしてゲート電極8を形成する。次に、ドレイン領域側
にオフセット形成用のマスクを形成し、ソース・ドレイ
ン領域を形成するために、リンを、加速エネルギー:5
0keV、ドーズ量:1×1015cm-2の条件でイオン
注入する。続いて、シリコン酸化膜、層間絶縁膜(いず
れも図示なし)を形成し、800℃の熱処理を30分間
行って注入イオンの活性化処理を行った後、コンタクト
ホールを形成し、Al電極を形成して第4の実施例のT
FTの製造を完了する。
【0034】本実施例のTFTは上記のように形成され
ているので、第1の参考例と同様の効果を奏することが
できるほか、TFTボディ基板電位を固定することがで
き、しきい値が制御しやすくなり、かつ電位を十分に制
御することができることによってインパクトイオンの発
生を抑制する効果も期待することができ、デバイスサイ
ズの微細化に資することができる。
【0035】以上好ましい実施例について説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本願
発明の要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可
能である。また、本発明は、シリコン基板上に形成され
たTFTについてばかりでなく、サファイアやガラス基
板のような絶縁基板上に形成されたものについても適用
しうるものである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による薄膜
トランジスタは、チャネル領域下に部分的に絶縁膜の隆
起物を設けたものであるので、本発明によれば、完全空
乏型の薄膜トランジスタをソース、ドレイン領域の抵抗
を低く抑えたまま実現することができ、ドレイン接合面
積の縮小効果と相まってトランジスタのリーク電流を低
減化させることができるとともに耐圧を向上させること
ができ、またトランジスタのオン特性を向上させること
ができる。さらに、ドレイン領域をオフセット構造とす
ることにより耐圧を一層向上させることができる。ま
た、ドレイン領域下にTFTボディ基板電極を設けた実
施例によれば、基板電位を制御することができ、しきい
値の制御性を向上させることができるとともにより安定
的に高耐圧化を実現することができる。
【0037】また、本発明は、ゲート酸化膜をイオン注
入によって形成することによりチャネル領域を薄膜化し
たものではないので、しきい値電圧が高くなりまたその
ばらつきが大きくなるという問題点を回避することがで
き、さらにゲート絶縁膜を良質の酸化膜とすることがで
きるので、完全空乏型のTFTを信頼性高く形成するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例を説明するための工程
断面図。
【図2】 本発明の第2の参考例を説明するための工程
断面図。
【図3】 本発明の第の実施例を説明するための工程
断面図。
【図4】 本発明の第の実施例を説明するための工程
断面図。
【図5】 第1および第2の従来例の断面図。
【図6】 従来例の問題点を説明するための特性曲線
図。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 シリコン酸化膜 3、3a、3b ポリシリコン膜 3b′ アモルファスシリコン膜 4、4a マスク 5 酸素イオン注入層 5a 第1酸素イオン注入層 5b 第2酸素イオン注入層 6、6a、6b シリコン酸化膜 7 ゲート酸化膜 8 ゲート電極 9 シリコン窒化膜 10 p+ 型拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 29/786 H01L 21/265

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル領域、ソース・ドレイン領域お
    よびゲート電極を備え、絶縁基板または絶縁膜上に形成
    された薄膜トランジスタにおいて、少なくともチャネル
    領域下にはソース・ドレイン領域下の部分から隆起した
    絶縁膜が形成されており該隆起した絶縁膜によりチャネ
    ル領域がソース・ドレイン領域よりも薄く形成され、か
    つ、前記ドレイン領域下には、薄膜トランジスタボディ
    基板電極となる前記ドレイン領域の導電型とは異なる導
    電型の高不純物濃度の拡散層が形成されていることを特
    徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 絶縁基板または絶縁膜上に半導体薄膜を
    形成する工程と、半導体薄膜のチャネル領域となる部分
    の下部に酸素イオンを注入し熱処理を行って部分的に酸
    化膜を形成する工程と、将来ドレイン領域が形成される
    領域下に不純物イオンを注入して、薄膜トランジスタボ
    ディ基板電極となるドレイン領域の導電型とは異なる導
    電型の高不純物濃度領域を形成する工程と、ゲート電極
    を形成する工程と、選択的に不純物を導入してソース・
    ドレイン領域を形成する工程と、を備えることを特徴と
    する薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁基板または絶縁膜上に第1の半導体
    薄膜を形成する工程と、前記半導体薄膜を部分的にその
    全膜厚に渡って酸化して隆起酸化膜を形成する工程と、
    前記隆起酸化膜および前記第1の半導体薄膜上に第2の
    半導体薄膜を形成する工程と、ゲート電極を形成する工
    程と、選択的に不純物を導入してソース・ドレイン領域
    を形成する工程と、を備えることを特徴とする薄膜トラ
    ンジスタの製造方法。
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