JP2842261B2 - 溶融金属めっきにおける金属ヒューム除去装置 - Google Patents

溶融金属めっきにおける金属ヒューム除去装置

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JP2842261B2
JP2842261B2 JP31554694A JP31554694A JP2842261B2 JP 2842261 B2 JP2842261 B2 JP 2842261B2 JP 31554694 A JP31554694 A JP 31554694A JP 31554694 A JP31554694 A JP 31554694A JP 2842261 B2 JP2842261 B2 JP 2842261B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続溶融めっきライン
の連続焼鈍炉と溶融めっき槽の溶融浴とを連結するスナ
ウト内ヒュームの除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の表面処理鋼板、例えば溶融亜鉛め
っき鋼板等は、耐食性に優れていることから、家庭用電
気製品、建築材料、自動車外装材等様々な分野で使用さ
れている。上記連続亜鉛めっきラインは、図5に示すと
おり、連続焼鈍炉51にて機械的性質やめっき浴への侵
入温度を調整された鋼帯52は、スナウト53を介して
大気に触れることなくめっき槽54内の溶融めっき浴中
に導入される。めっき浴中に侵入した鋼帯52は、溶融
めっき浴中に浸漬配置された非駆動のシンクロールと呼
ばれるパス周回ロール55により方向を変えられ、溶融
めっき浴上方に引き揚げられる。めっき浴から引き揚げ
られた鋼帯52は、ワイピングノズル56によりめっき
金属の付着量が調整される。
【0003】上記連続亜鉛めっきラインにおけるスナウ
トは、内部を大気雰囲気から遮断するため、一端が連続
焼鈍炉に接続され、他端は溶融亜鉛浴中に浸漬されてい
る。このスナウト内における溶融亜鉛浴表面近傍は、非
酸化性ないしは弱酸化性雰囲気である。この溶融亜鉛浴
表面から発生した亜鉛蒸気は、スナウト内壁部で冷却さ
れてスナウトの内壁面に金属状態あるいは酸化された状
態で堆積する。この堆積物は、落下すると溶融亜鉛浴の
表面上に浮上したり、あるいはガイドローラ等に付着し
て鋼板と接触し、その表面に疵をつけて亜鉛めっき鋼板
に表面欠陥を与えたり、堆積物が鋼板に付着しドロス欠
陥や不めっき欠陥を生じ、めっき鋼板の商品価値を著し
く損なう原因となる。
【0004】このようなスナウト内浮遊金属ヒュームに
起因する問題点を解消する方法としては、スナウト端部
を溶融めっき浴直上に配置し、該スナウト端部に炉内ガ
スシール装置または不活性ガスシール装置を付設してガ
スシールする方法(特開平3−111545号公報、実
開平3−78094号公報)、スナウト内の溶融めっき
浴面にセラミックス片、分割浮遊固形物または蒸発防止
材を浮遊させ、溶融金属の蒸発を防止する方法(特開平
4−99852号公報、特開昭63−86852号公
報、特開平1−294851号公報)、スナウト内の溶
融めっき浴面直上を局部冷却する方法(特開昭63−2
77746号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−111
545号公報、実開平3−78094号公報に開示の方
法は、めっき鋼板表面のめっきむら模様などでも表面外
観として不可となる自動車用や家電製品用等のアウター
パネルを製造することはできない。すなわち、自動車用
や家電製品用等のアウターパネルの製造においては、ス
ナウト内部の酸素濃度を50ppm以下にする必要があ
るが、スナウト端部に炉内ガスシール装置または不活性
ガスシール装置を付設してガスシールする方法では、ス
ナウト内雰囲気中の酸素濃度を50ppm以下にできる
ほどシール性が十分ではない。また、この方法は、炉内
ガスや不活性ガスが周囲に放散され、作業環境が悪化す
る。また、特開平4−99852号公報、特開昭63−
86852号公報、特開平1−294851号公報に開
示の方法は、鋼板の平坦度が悪化した場合、セラミック
ス片、分割浮遊固形物または蒸発防止材が鋼板と接触
し、鋼板表面に疵を生じさせる。さらに、特開昭63−
277746号公報に開示の方法は、溶融めっき浴表面
に膜が生じ、その膜が鋼板に付着してめっきムラが発生
する。また、鋼板が溶融めっき浴に浸漬する瞬間の温度
あるいは浸漬する鋼板の周辺の溶融めっき浴の温度は、
めっき鋼板の品質に及ぼす影響が大きいため、スナウト
内の鋼板や溶融めっき浴面を冷却するのは好ましくな
い。
【0006】この発明の目的は、前記スナウト内浮遊金
属ヒュームに起因する諸問題点を解消し、めっきムラの
ない金属めっきを施すことができる連続溶融めっき設備
のスナウト内ヒューム除去装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々の試験検討を行った。その結果、スナ
ウト内の溶融めっき浴面上のスナウト側面の一方から雰
囲気ガスを吸引し、該雰囲気ガス中の金属ヒュームを除
去したのち、雰囲気ガスを対向するスナウト側面より導
入し、スナウト内の溶融めっき浴面直上で雰囲気ガスの
流れを生じさせることによって、金属ヒュームの除去効
率が向上すると共に、金属ヒュームのスナウト上部や連
続焼鈍炉への侵入を防止できることを究明し、この発明
に到達した。
【0008】すなわち本願の第1発明は、鋼板を連続的
に焼鈍する連続焼鈍炉と、該連続焼鈍炉からの鋼板を受
け入れて鋼板に連続的に溶融金属めっきを行う溶融金属
浴と、前記連続焼鈍炉から該溶融金属へ鋼板を案内する
周囲雰囲気から区画されたスナウトからなる連続溶融金
属めっき設備において、スナウト側部の一方からダクト
を介して金属ヒュームを含む雰囲気ガスを吸引するブロ
ワと、該ブロワからの金属ヒュームを含む雰囲気ガスを
冷却するための冷却管を備えたヒューム凝固回収装置
と、ヒューム凝固析出回収装置からの雰囲気ガス中に残
留した金属微粉を分離するフィルターと、該フィルター
からの雰囲気ガスを再度雰囲気温度に加熱する加熱炉
と、該加熱炉で雰囲気温度に加熱された雰囲気ガスを
スナウト側部の他方から導入するダクトを設けたことを
特徴とする連続溶融めっき設備のスナウト内ヒューム除
去装置である。
【0009】また、本願の第2発明は、鋼板を連続的に
焼鈍する連続焼鈍炉と、該連続焼鈍炉からの鋼板を受け
入れて鋼板に連続的に溶融金属めっきを行う溶融金属浴
と、前記連続焼鈍炉から該溶融金属へ鋼板を案内する周
囲雰囲気から区画されたスナウトからなる連続溶融金属
めっき設備において、スナウト側部の一方からダクトを
介して金属ヒュームを含む雰囲気ガスを吸引するブロワ
と、該ブロワからの金属ヒュームを含む雰囲気ガスを冷
却するための低温ガス流入部を備えたヒューム凝固回収
装置と、ヒューム凝固析出回収装置からの雰囲気ガス中
に残留した金属微粉を分離するフィルターと、該フィル
ターからの雰囲気ガスを再度雰囲気温度に加熱する加熱
炉と、該加熱炉で雰囲気温度に加熱された雰囲気ガス
をスナウト側部の他方から導入するダクトを設けたこと
を特徴とする連続溶融めっき設備のスナウト内ヒューム
除去装置である。
【0010】さらに、本願の第3発明は、鋼板を連続的
に焼鈍する連続焼鈍炉と、該連続焼鈍炉からの鋼板を受
け入れて鋼板に連続的に溶融金属めっきを行う溶融金属
浴と、前記連続焼鈍炉から該溶融金属へ鋼板を案内する
周囲雰囲気から区画されたスナウトからなる連続溶融金
属めっき設備において、スナウト側部の一方からダクト
を介して金属ヒュームを含む雰囲気ガスを吸引するブロ
ワと、該ブロワからの金属ヒュームを含む雰囲気ガスを
冷却するための冷却管と低温ガス流入部を備えたヒュー
ム凝固回収装置と、ヒューム凝固析出回収装置からの雰
囲気ガス中に残留した金属微粉を分離するフィルター
と、該フィルターからの雰囲気ガスを再度雰囲気温度に
加熱する加熱炉と、該加熱炉で雰囲気温度に加熱され
た雰囲気ガスをスナウト側部の他方から導入するダクト
を設けたことを特徴とする連続溶融めっき設備のスナウ
ト内ヒューム除去装置である。
【0011】
【作用】本願の第1発明においては、スナウト側部の一
方からダクトを介して金属ヒュームを含む雰囲気ガスを
吸引するブロワと、該ブロワからの金属ヒュームを含む
雰囲気ガスを冷却するための冷却管を備えたヒューム凝
固回収装置と、ヒューム凝固析出回収装置からの雰囲気
ガス中に残留した金属微粉を分離するフィルターと、該
フィルターからの雰囲気ガスを再度雰囲気温度に加熱す
る加熱炉と、該加熱炉で雰囲気温度に加熱された雰囲
気ガスをスナウト側部の他方から導入するダクトを設け
たことによって、スナウト内の溶融金属浴直上にスナウ
ト側部の他方のダクト側から一方のダクト側への一様な
雰囲気ガスの流れが生じ、金属ヒュームが雰囲気ガスの
流れに沿ってブロワにより吸引されるから、スナウト上
部や連続炉内に侵入するのを防止することができる。ま
た、スナウト内の溶融金属浴直上からの雰囲気ガス中の
金属ヒュームは、ヒューム凝固析出回収装置において冷
却管により冷却されて凝固し、粗い金属粉が落下したの
ち、フィルターにより残留する金属微粉が分離されるか
ら除去効率が向上する。
【0012】また、本願の第2発明においては、スナウ
ト側部の一方からダクトを介して金属ヒュームを含む
囲気ガスを吸引するブロワと、該ブロワからの金属ヒュ
ームを含む雰囲気ガスを冷却するための低温ガス流入部
を備えたヒューム凝固回収装置と、ヒューム凝固析出回
収装置からの雰囲気ガス中に残留した金属微粉を分離す
るフィルターと、該フィルターからの雰囲気ガスを再度
雰囲気温度に加熱する加熱炉と、該加熱炉で雰囲気温度
加熱された雰囲気ガスをスナウト側部の他方から導
入するダクトを設けたことによって、スナウト内の溶融
金属浴直上にスナウト側部の他方のダクト側から一方の
ダクト側への一様な雰囲気ガスの流れが生じ、金属ヒュ
ームが雰囲気ガスの流れに沿ってブロワにより吸引され
るから、スナウト上部や連続炉内に侵入するのを防止す
ることができる。また、スナウト内の溶融金属浴直上か
らの雰囲気ガス中の金属ヒュームは、ヒューム凝固析出
回収装置において流入する低温ガスにより冷却されて凝
固し、粗い金属粉が落下したのち、フィルターにより
留する金属微粉が分離されるから除去効率が向上する。
【0013】さらに、本願の第3発明においては、スナ
ウト側部の一方からダクトを介して金属ヒュームを含む
雰囲気ガスを吸引するブロワと、該ブロワからの金属ヒ
ュームを含む雰囲気ガスを冷却するための冷却管と低温
ガス流入部を備えたヒューム凝固回収装置と、ヒューム
凝固析出回収装置からの雰囲気ガス中に残留した金属微
粉を分離するフィルターと、該フィルターからの雰囲気
ガスを再度雰囲気温度に加熱する加熱炉と、該加熱炉で
雰囲気温度に加熱された雰囲気ガスをスナウト側部の
他方から導入するダクトを設けたことによって、スナウ
ト内の溶融金属浴直上にスナウト側部の他方のダクト側
から一方のダクト側への一様な雰囲気ガスの流れが生
じ、金属ヒュームが雰囲気ガスの流れに沿ってブロワに
より吸引されるから、スナウト上部や連続炉内に侵入す
るのを防止することができる。また、スナウト内の溶融
金属浴直上からの雰囲気ガス中の金属ヒュームは、ヒュ
ーム凝固析出回収装置において冷却管と流入する低温ガ
スの双方により冷却されて凝固し、粗い金属粉が落下し
たのち、フィルターにより残留する金属微粉が分離され
るから除去効率がさらに向上する。
【0014】また、雰囲気ガス中の金属ヒューム回収部
では、フィルターの前段に雰囲気ガスを冷却するための
冷却管および/または低温ガス流入部を設けたことによ
って、雰囲気ガス中の金属ヒュームは冷却管および/ま
たは流入する低温ガスによって冷却されて凝固析出し、
粗い金属粉が落下したのち、フィルターによって残留す
る金属微粉が分離されるから除去効率が向上し、金属ヒ
ュームの通過によるヒューム除去効率の低下を抑制する
ことができる。さらに、粗い金属粉が除去された雰囲気
ガスは、フィルターで残留する金属微粉が除去されたの
ち、加熱炉で再度雰囲気温度に加熱して対向するスナ
ウト側面より導入することによって、鋼板の温度低下や
スナウト内の溶融金属浴温の低下を防止でき、スナウト
内浮遊金属ヒュームの発生を防止してめっきムラのない
金属めっきを施すことができる。この発明におけるヒュ
ーム凝固析出回収装置に流入させる低温ガスとしては、
低温の非酸化性ガスを用いる。
【0015】
【実施例】以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図
1〜図3に基づいて説明する。図1はこの発明の連続溶
融めっき設備のスナウト内ヒューム除去装置の全体構成
図、図2はスナウト内からの雰囲気ガスの導出と導入位
置を示す要部の斜視図、図3はヒューム凝固析出回収装
置の全体拡大断面図である。図1ないし図3において、
1は連続焼鈍炉、2は連続焼鈍炉1において機械的性質
やめっき浴への侵入温度を調整された鋼帯、3はめっき
槽4内の溶融金属浴5中に連続焼鈍炉1から大気に触れ
ることなく鋼帯2を案内するスナウトで、先端は溶融金
属浴5中に浸漬されている。溶融金属浴5中に侵入した
鋼帯2は、溶融金属浴5中に浸漬配置された非駆動のシ
ンクロールと呼ばれるパス周回ロール6により方向を変
えられ、溶融金属浴5上方に引き揚げられ、図示しない
ワイピングノズルによりめっき金属の付着量が調整され
る。
【0016】7はスナウト3の溶融金属浴5面直上の側
面の一方に接続した吸引ダクト、8は吸引ダクト7に連
結した吸引ブロワ、9は吸引ブロワ8からのスナウト3
内の雰囲気ガスを冷却し、雰囲気ガス中の金属ヒューム
を凝固析出させるヒューム凝固析出回収装置で、雰囲気
ガスは送気管10を介してヒューム凝固析出回収装置9
の冷却部11である天井部に噴射される。冷却部11で
ある天井部は、雰囲気ガスが内壁面に沿って流れるよう
上部が円錐面状となっている。12は冷却部11の外面
に冷却部11の上部から下部へと螺旋状に配設した冷却
管13への送水管、14は冷却管13からの排水管で、
送水管12より冷却管13に供給された冷却水は、上部
から下部へと螺旋状に流れ、排水管14から排水され
る。15は低温の非酸化性ガスを供給するための低温ガ
ス配管で、ヒューム凝固析出回収装置9の下部より低温
の非酸化性ガスを送り込んでいる。
【0017】ヒューム凝固析出回収装置9の冷却部11
は、送気管10の直上部を強制冷却し雰囲気ガス中の金
属ヒュームが凝固して金属粉となって落下し、送気管1
0を詰まらせるのを防止するため、送気管10の直上に
は冷却管13を配置していない。また、ヒューム凝固析
出回収装置9の冷却部11は、内部の清掃を容易とすべ
く、送気部16から取り外しできるよう分割構造となっ
ており、送気部16と冷却部11の連結部にはメタルシ
ール等のシール機構17を備えている。送気部16は、
円筒型の外枠と送気管10、排気管18から構成されて
いる。ヒューム凝固析出回収装置9の下部では、金属ヒ
ュームの凝固析出した粗い金属粉を回収するための桶状
の回収トレイ19を設けている。回収トレイ19は、冷
却部11と同様に内部の清掃、あるいは金属粉を回収で
きるよう送気部16から取り外しできるよう分割構造と
なっており、送気部16と回収トレイ19の連結部には
メタルシール等のシール機構20を備えている。
【0018】21はフィルター部22に導入された粗い
金属粉が回収された後の雰囲気ガス中のさらに細かい金
属粉を除去するフィルターで、100メッシュ程度の微
粉金属粉を除去できる網目のものを使用するのが好まし
い。23はフィルター部22を通過した雰囲気ガスをバ
ーナー24を有するガス加熱部25に導入するダクト、
26はダクト23に接続するガス加熱部25内に配設さ
れた蛇管、27は蛇管26で再加熱された雰囲気ガスを
スナウト3の側面の吸引ダクト7と反対側に導入する送
気ダクトである。28はガス加熱部25の出側の送気ダ
クト27に設けた温度検出器で、該温度検出器28の測
温値に基づいてバーナー24の焚き量を調整し、雰囲気
ガスを蛇管26内でスナウト3内雰囲気温度まで再加熱
するよう構成されている。なお、29は吸引ブロワ8の
入側に設けた遮断弁、30は送気ダクト27に設けた遮
断弁で、吸引ブロワ8およびガス加熱部25の補修時の
スナウト3内への大気の侵入を遮断する。
【0019】上記のとおり構成したことによって、スナ
ウト3内の溶融金属浴面直上の側面には、吸引ダクト7
と送気ダクト27を対向して設けたことによって、スナ
ウト3内の溶融金属浴5面からの金属ヒュームを含む雰
囲気ガスは、吸引ブロワ8によって吸引ダクト7を介し
て吸引され、ヒューム凝固析出回収装置9の冷却部11
に送気管10から噴射される。ヒューム凝固析出回収装
置9の冷却部11は、送水管12から冷却管13に供給
される冷却水により冷却されているから、冷却部11の
天井部に送気管10から噴射された雰囲気ガスが内壁面
に沿って流れる間と低温非酸化性ガスと混合する間に冷
却され、金属ヒュームが冷却されて金属粉が凝固析出
し、粗い金属粉は下部の回収トレイ19に落下回収され
る。冷却されて粗い金属粉の除去された雰囲気ガスは、
送気部16の排気管18を介してフィルター部22に導
入され、フィルター21によりさらに細かい金属粉が除
去される。フィルター21により細かい金属粉が除去さ
れた雰囲気ガスは、フィルター部22からダクト23に
よりガス加熱部25の蛇管26に導入され、バーナー2
4によりスナウト3内の雰囲気温度に加熱されたのち、
送気ダクト27を経由して送気ダクト27によりスナウ
ト3内に吹き込まれる。
【0020】したがって、スナウト3内の溶融金属浴5
面直上では、雰囲気ガスの流れが送気ダクト27側から
吸引ダクト7側へ常時流れているから、スナウト3内の
溶融金属浴5から発生した金属ヒュームは、スナウト3
内を上昇してスナウト3の上部や連続焼鈍炉1内へ侵入
することなく、雰囲気ガスの流れに沿って吸引ブロワ8
によりヒューム凝固析出回収装置9に導入される。この
ため、この発明装置は、スナウト3内での金属ヒューム
の付着堆積を防止でき、金属ヒュームの鋼帯2への付着
や、ドロス欠陥の発生を皆無とでき、スナウト3内浮遊
金属ヒュームに起因する諸問題点を解消し、めっきムラ
のない金属めっきを施すことができる。
【0021】この発明のスナウト内ヒューム除去装置
を、連続溶融亜鉛めっきラインに設置し、この発明のス
ナウト内ヒューム除去装置の設置前後におけるスナウト
内金属ヒュームに起因するめっき鋼帯の不良率を、月別
に測定した。その結果を図4に示す。図4に示すとお
り、この発明のスナウト内ヒューム除去装置を設置する
ことによって、スナウト内金属ヒュームに起因するめっ
き鋼帯の不良率を、1/6以下に低減することができ
た。
【0022】なお、上記実施例においては、ヒューム凝
固析出回収装置9に冷却管13と低温ガス配管15の双
方を設置した場合について説明したが、ヒューム凝固析
出回収装置9に冷却管13のみ、または低温ガス配管1
5のみを設置しても、雰囲気ガス中のヒューム除去効率
が若干低下する程度で、スナウト内での金属ヒュームの
付着堆積を防止することができる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
スナウト内での金属ヒュームの付着堆積を防止でき、ス
ナウト内浮遊金属ヒュームに起因する諸問題点を解消
し、めっきムラのない金属めっきを施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の連続溶融金属めっき設備のスナウト
内ヒュームの除去装置の全体構成図である。
【図2】この発明のスナウト内からの雰囲気ガスの導出
と導入位置を示す要部の斜視図である。
【図3】この発明のヒューム凝固析出回収装置の全体拡
大断面図である。
【図4】この発明のスナウト内ヒューム除去装置設置前
後の月別の金属ヒュームに起因するめっき鋼板の不良率
を示すグラフである。
【図5】一般的な溶融金属めっきラインの説明図であ
る。
【符号の説明】
1、51 連続焼鈍炉 2、52 鋼帯 3、53 スナウト 4、54 めっき槽 5 溶融金属浴 6、55 パス周回ロール 7 吸引ダクト 8 吸引ブロワ 9 ヒューム凝固析出回収装置 10 送気管 11 冷却部 12 送水管 13 冷却管 14 排水管 15 低温ガス配管 16 送気部 17、20 シール機構 18 排気管 19 回収トレイ 21 フィルター 22 フィルター部 23 ダクト 24 バーナー 25 ガス加熱部 26 蛇管 27 送気ダクト 28 温度検出器 29、30 遮断弁 56 ワイピングノズル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を連続的に焼鈍する連続焼鈍炉と、
    該連続焼鈍炉からの鋼板を受け入れて鋼板に連続的に溶
    融金属めっきを行う溶融金属浴と、前記連続焼鈍炉から
    該溶融金属へ鋼板を案内する周囲雰囲気から区画され
    たスナウトからなる連続溶融金属めっき設備において、
    スナウト側部の一方からダクトを介して金属ヒュームを
    含む雰囲気ガスを吸引するブロワと、該ブロワからの
    属ヒュームを含む雰囲気ガスを冷却するための冷却管を
    備えたヒューム凝固回収装置と、ヒューム凝固析出回収
    装置からの雰囲気ガス中に残留した金属微粉を分離する
    フィルターと、該フィルターからの雰囲気ガスを再度雰
    囲気温度に加熱する加熱炉と、該加熱炉で雰囲気温度に
    加熱された雰囲気ガスをスナウト側部の他方から導入
    するダクトを設けたことを特徴とする連続溶融めっき設
    備のスナウト内ヒューム除去装置。
  2. 【請求項2】 鋼板を連続的に焼鈍する連続焼鈍炉と、
    該連続焼鈍炉からの鋼板を受け入れて鋼板に連続的に溶
    融金属めっきを行う溶融金属浴と、前記連続焼鈍炉から
    該溶融金属へ鋼板を案内する周囲雰囲気から区画され
    たスナウトからなる連続溶融金属めっき設備において、
    スナウト側部の一方からダクトを介して金属ヒュームを
    含む雰囲気ガスを吸引するブロワと、該ブロワからの
    属ヒュームを含む雰囲気ガスを冷却するための低温ガス
    流入部を備えたヒューム凝固回収装置と、ヒューム凝固
    析出回収装置からの雰囲気ガス中に残留した金属微粉を
    分離するフィルターと、該フィルターからの雰囲気ガス
    を再度雰囲気温度に加熱する加熱炉と、該加熱炉で雰囲
    気温度に加熱された雰囲気ガスをスナウト側部の他方
    から導入するダクトを設けたことを特徴とする連続溶融
    めっき設備のスナウト内ヒューム除去装置。
  3. 【請求項3】 鋼板を連続的に焼鈍する連続焼鈍炉と、
    該連続焼鈍炉からの鋼板を受け入れて鋼板に連続的に溶
    融金属めっきを行う溶融金属浴と、前記連続焼鈍炉から
    該溶融金属へ鋼板を案内する周囲雰囲気から区画され
    たスナウトからなる連続溶融金属めっき設備において、
    スナウト側部の一方からダクトを介して金属ヒュームを
    含む雰囲気ガスを吸引するブロワと、該ブロワからの
    属ヒュームを含む雰囲気ガスを冷却するための冷却管と
    低温ガス流入部を備えたヒューム凝固回収装置と、ヒュ
    ーム凝固析出回収装置からの雰囲気ガス中に残留した
    属微粉を分離するフィルターと、該フィルターからの雰
    囲気ガスを再度雰囲気温度に加熱する加熱炉と、該加熱
    炉で雰囲気温度に加熱された雰囲気ガスをスナウト側
    部の他方から導入するダクトを設けたことを特徴とする
    連続溶融めっき設備のスナウト内ヒューム除去装置。
JP31554694A 1993-12-27 1994-11-25 溶融金属めっきにおける金属ヒューム除去装置 Expired - Fee Related JP2842261B2 (ja)

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