JPH09209103A - 連続溶融亜鉛めっきのスナウト内亜鉛蒸気除去装置 - Google Patents

連続溶融亜鉛めっきのスナウト内亜鉛蒸気除去装置

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JPH09209103A
JPH09209103A JP3884096A JP3884096A JPH09209103A JP H09209103 A JPH09209103 A JP H09209103A JP 3884096 A JP3884096 A JP 3884096A JP 3884096 A JP3884096 A JP 3884096A JP H09209103 A JPH09209103 A JP H09209103A
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JP
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zinc
zinc vapor
snout
cooling
jet
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JP3884096A
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Takuya Tamura
卓也 田村
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続溶融亜鉛めっきラインのスナウト内亜鉛
蒸気に起因する問題点を解消する。 【解決手段】 連続溶融亜鉛めっきラインの連続焼鈍炉
1のジェットクーリング帯3下流の調整冷却帯4の天井
部15に、取外し可能な水冷方式の亜鉛蒸気冷却装置1
4を垂下設置し、該亜鉛蒸気冷却装置14と鋼帯9間に
受皿20を設け、スナウト7を経由して侵入した亜鉛蒸
気を凝固点以下に冷却昇華させて除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、連続溶融めっき
のスナウト内浴面より発生する亜鉛蒸気を炉内のジェッ
トクーリング帯下流の調整冷却帯内で冷却昇華させて除
去し、ジェットクーラーへの亜鉛付着を低減できるスナ
ウト内亜鉛蒸気除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続溶融めっき設備の代表的な無酸化炉
方式は、連続焼鈍炉の無酸化炉で急速加熱して鋼帯に付
着する油脂分を揮発、分解したのち、還元炉で鋼帯表面
の酸化鉄の還元と焼なまし、焼ならしを行って表面を活
性化し、次いでジェットクーリング帯で鋼帯が冷却さ
れ、調整冷却帯で溶融亜鉛めっきに適した温度に冷却さ
れたのち、スナウトを介して大気に触れることなく、溶
融亜鉛槽に導入される。溶融亜鉛槽に侵入した鋼帯は、
溶融亜鉛浴中に浸漬配置された非駆動のシンクロールと
呼ばれるパス周回ロールにより方向を変えられ、溶融め
っき浴上方に引き揚げられる。めっき浴から引き揚げら
れためっき鋼帯は、ワイピングノズルによりめっき金属
の付着量が調整される。
【0003】上記連続溶融亜鉛めっきにおけるスナウト
は、内部を大気雰囲気から遮断するため、一端が連続焼
鈍炉の調整冷却帯に接続され、他端は溶融亜鉛浴中に浸
漬されている。この連続焼鈍炉とスナウト内は、鋼帯の
酸化を防ぎ表面を還元することを目的として、一定量の
水素ガスと窒素ガスとの混合ガスで満たされている。ま
た、連続焼鈍炉の入口には、シールロールを設け、連続
焼鈍炉の調整冷却帯出口であるスナウトの先端は、溶融
亜鉛で満たされた溶融亜鉛槽の浴面下に位置している。
操業中の連続焼鈍炉内は、完全に外気と遮断され、連続
焼鈍炉内で加熱処理されて表面が十分に還元された鋼帯
は、調整冷却帯出口のターンダウンロールにより方向を
変えられ、スナウト内を通過して溶融亜鉛槽内の溶融亜
鉛浴中に導入される。鋼帯が最初に溶融亜鉛と接触する
のは、スナウト内の溶融亜鉛浴面である。亜鉛めっき後
のめっき鋼帯の表面外観を美麗に仕上げるには、スナウ
ト内の溶融亜鉛浴面を清浄にすることが重要である。
【0004】外気と遮断され還元ガスと不活性ガスで満
たされたスナウト内の浴面は、酸化膜を形成できないた
め亜鉛蒸気が発生する。発生した亜鉛蒸気は、スナウト
内を経由して連続焼鈍炉内に流入し、調整冷却帯を通過
してジェットクーリング帯で冷却されて昇華し、亜鉛粉
(アッシュ)が鋼帯上に落下付着し、めっき表面不良の
原因となっている。また、亜鉛蒸気は、ジェットクーリ
ング帯のジェットクーラーで冷却されることによって、
ジェットクーラーの冷却フィンに亜鉛粉が付着し、ジェ
ットクーラーの冷却能力の低下の原因となっている。こ
のため、ジェットクーラーの冷却フィンに付着した亜鉛
粉は、定期的にジェットクーラーを取外して除去してい
るのが現状である。
【0005】従来のスナウト内で発生した亜鉛蒸気の除
去方法としては、スナウトの熱処理炉側に配置され、ス
ナウト内雰囲気を熱処理炉側と遮断する雰囲気シール機
構と、前記スナウトの下部からスナウト内の雰囲気ガス
を吸入し、前記雰囲気ガス中の金属を除去し、その金属
を除去した雰囲気ガスを加熱したのち、鋼帯移送系に再
供給する雰囲気ガス再生装置とから構成される装置(特
公平6−60372号公報)、スナウトの熱処理炉側に
配置され、スナウト内雰囲気を熱処理炉側と遮断する機
械的雰囲気シール機構と、前記機械的雰囲気シール機構
付近にスナウト内の雰囲気ガスと同種のガスで形成する
遮断層と、前記スナウトの下部からスナウト内の雰囲気
ガスを吸入し、前記雰囲気ガス中の金属を除去し、その
金属を除去した雰囲気ガスを加熱したのち、前記機械的
雰囲気シール機構付近の遮断層に供給する雰囲気ガス再
生装置とから構成される装置(特開昭62−17716
4号公報)が提案されている。
【0006】また、最近のスナウト内で発生した亜鉛蒸
気を系外に除去し、亜鉛ダストの発生を抑制する方法と
しては、スナウト内で発生する亜鉛蒸気(スカム)をス
ナウト内雰囲気ガスと共に一時的に系外へ吸引し、冷却
昇華後、別容器に回収し、雰囲気ガスは再加熱してスナ
ウト内へ再び吹込む方法(特開平6−212381号公
報)、スナウト内に窒素ガス吹込みノズル付きシール装
置を設けると共に、このシール装置と溶融亜鉛浴面との
間のスナウトに排気管を連通させて設けた装置(特開平
6−272006号公報)、連続溶融めっき装置のスナ
ウトに吸引ダクトと、吸引ダクトで吸引したガスから気
化した金属およびその化合物を除去する除去装置と、清
浄化したガスを炉内に戻すダクトとを設置した装置(特
開平6−306555号公報)等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記ジェットクーラー
を取外して付着した亜鉛粉を除去する従来方法は、ジェ
ットクーラーの冷却フィンに付着した亜鉛粉を除去する
ためのライン停止時間が長く、安定した操業ができない
と共に、多くの費用を必要とするという問題点を有して
いる。
【0008】上記特公平6−60372号公報、特開昭
62−177164号公報、特開平6−212381号
公報に開示の方法や装置は、スナウト内で発生する亜鉛
蒸気を含む雰囲気ガスを一時的に系外に取出し、亜鉛を
冷却昇華して除去したのち、再度加熱して系内に戻すた
め、亜鉛を除去した雰囲気ガスの加熱に要するエネルギ
ー消費が大きく、経済的な操業ができない。また、亜鉛
蒸気を含む雰囲気ガスから亜鉛を冷却昇華して除去する
設備は、大きなスペースを必要とするという欠点を有し
ている。
【0009】また、特開平6−272006号公報に開
示の装置は、経時的なフィルターの目詰まりや、装置の
主要部分をつなぐ配管内に亜鉛ダストが堆積し、処理能
力の低下、さらには配管閉塞により使用不能となる可能
性がある。しかも、近年は、非操業時の作業性改善の観
点から昇降可能なスナウトが一般的に広く採用されてお
り、この亜鉛蒸気除去装置は昇降可能なスナウトには設
置できない欠点がある。さらに、特開平6−30655
5号公報に開示の装置は、亜鉛蒸気を除去した後の雰囲
気ガスを再度炉内に戻すため、配管の継ぎ目等の部位に
不具合があると外気が侵入し、スナウト内や連続焼鈍炉
内の酸素濃度と露点が上昇し、めっき前の鋼帯表面が酸
化されて表面不良やめっきの密着不良が生じる危険性が
ある。また、近年は、非操業時の作業性改善の観点から
昇降可能なスナウトが一般的に広く採用されており、こ
の亜鉛蒸気除去装置は昇降可能なスナウトには設置でき
ない欠点がある。
【0010】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、スナウト内で発生する亜鉛蒸気を含む雰囲気ガ
スを系外に導出することなく、ジェットクーラーへの亜
鉛粉の付着を防止できるスナウト内亜鉛蒸気除去装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明のスナウト内亜
鉛蒸気除去装置は、ジェットクーリング帯への亜鉛蒸気
を含む雰囲気ガスの侵入を防止するため、ジェットクー
リング帯下流の調整冷却帯天井部に、取外し可能に水冷
方式の亜鉛蒸気冷却装置を垂下設置し、該亜鉛蒸気冷却
装置と鋼帯間に受皿を設け、スナウトを経由して侵入し
た亜鉛蒸気を亜鉛の凝固点以下に冷却昇華させて除去す
ることとしている。このように、スナウトを経由して侵
入した亜鉛蒸気をジェットクーリング帯下流の調整冷却
帯で亜鉛の凝固点以下に冷却昇華させて除去することに
よって、ジェットクーリング帯への亜鉛蒸気を含む雰囲
気ガスの侵入を防止でき、ジェットクーラーの冷却フィ
ンへの亜鉛粉の付着を大幅に低減することができる。ま
た、調整冷却帯に設ける水冷方式の亜鉛蒸気冷却装置
は、取外し可能とすることによって、亜鉛粉が付着した
段階で段取り替えの時間を利用して予備品と交換すれ
ば、亜鉛粉除去のためのライン停止を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明のスナウト内亜鉛蒸気除
去装置では、調整冷却帯内の被めっき鋼帯より下側の亜
鉛蒸気は、ジェットクーリング帯と調整冷却帯間のスロ
ート部およびハースロールによりジェットクーリング帯
には侵入しない構造となっているため、ジェットクーリ
ング帯下流の被めっき鋼帯より上側、すなわち、調整冷
却帯天井部に、水冷方式の亜鉛蒸気冷却装置を固定ボル
トによって取外し可能に取付け、外部で冷却水供給配管
と戻り配管を連結し、この冷却水量を調整することによ
り温度調整可能としている。しかし、亜鉛蒸気冷却装置
は、冷却水供給配管と戻り配管を取外し、固定ボルトを
取外すことによって上部に吊り上げれば簡単に取外せる
構造としている。
【0013】また、この発明のスナウト内亜鉛蒸気除去
装置では、水冷方式の亜鉛蒸気冷却装置と下部の被めっ
き鋼帯間に受皿を設け、亜鉛の凝固点以下に冷却されて
昇華した亜鉛粉が被めっき鋼帯上へ落下するのを防止し
ている。この発明で用いる水冷方式の亜鉛蒸気冷却装置
としては、チューブフィン形、プレートフィン・アンド
・チューブ形、円周フィン形等の水冷式熱交換器を用
い、チューブ内に冷却水を流通させる。
【0014】したがって、この発明においては、スナウ
ト内浴面より発生した亜鉛蒸気は、スナウト内を上昇し
て調整冷却帯内に侵入するが、亜鉛蒸気冷却装置を通過
することによって亜鉛の凝固点以下に冷却され、昇華し
て亜鉛粉となって亜鉛蒸気冷却装置の冷却チューブやフ
ィンに付着除去される。また、落下する亜鉛粉は、亜鉛
蒸気冷却装置と下部の鋼帯間に設けた受皿上に落下堆積
し、被めっき鋼帯上への落下が防止されている。
【0015】この発明においては、上記亜鉛蒸気冷却装
置の調整冷却帯への設置によって、ジェットクーリング
帯への亜鉛蒸気の侵入が防止され、ジェットクーリング
帯のジェットクーラーへの亜鉛粉の付着を大幅に低減で
きる。また、上記亜鉛蒸気冷却装置は、雰囲気ガスの冷
却作用も兼ねており、炉内雰囲気ガスが冷却され、鋼帯
の冷却効果も有している。
【0016】上記亜鉛蒸気冷却装置は、予備品を設けて
おき、亜鉛蒸気冷却装置の冷却チューブやフィンに亜鉛
粉が付着し、亜鉛蒸気の冷却能力が低下した場合は、製
造段取り替えの時間を利用し、冷却水供給配管と戻り配
管を取外し、固定ボルトを取外して上部に吊り上げて予
備品の亜鉛蒸気冷却装置と交換し、取外した亜鉛粉の付
着した亜鉛蒸気冷却装置は、機械的または酸洗によって
付着した亜鉛粉を除去し、予備品として準備しておく。
【0017】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図1ないし図
2に基づいて説明する。図1はこの発明の連続溶融亜鉛
めっきのスナウト内亜鉛蒸気除去装置を設置した連続溶
融亜鉛めっきラインのジェットクーリング帯から溶融亜
鉛槽までの詳細説明図、図2はこの発明で用いる亜鉛蒸
気冷却装置の全体斜視図である。
【0018】図1ないし図2において、1は連続焼鈍炉
で図示しない無酸化炉、還元炉およびジェットクーラー
2を有するジェットクーリング帯3、調整冷却帯4から
構成されている。5は調整冷却帯4に接続するターンダ
ウンロール室、6はターンダウンロール室5内に設けら
れたターンダウンロール、7はターンダウンロール室5
に一端が接続され、他端を溶融亜鉛槽8内の溶融亜鉛浴
面下に位置させたスナウトで、連続焼鈍炉1内で機械的
性質やめっき浴への侵入温度を調整された被めっき鋼帯
9は、ターンダウンロール6で方向を変えられ、スナウ
ト7を介して大気に触れることなく溶融亜鉛槽8内の溶
融亜鉛浴中に導入される。10は溶融亜鉛浴中に浸漬配
置された非駆動のシンクロールで、溶融亜鉛浴中に侵入
した被めっき鋼帯9は、シンクロール10により方向を
変えられ、めっき鋼帯11となって溶融亜鉛浴上方に引
き揚げられる。
【0019】12はジェットクーリング帯3と調整冷却
帯4間のスロート部で、ハースロール13が設けられ、
調整冷却帯4内の被めっき鋼帯9より下側の雰囲気ガス
は、ジェットクーリング帯3には侵入しない構造となっ
ている。14はジェットクーリング帯3下流の調整冷却
帯4内に天井部15から垂下設置した亜鉛蒸気冷却装置
で、調整冷却帯4の天井部15に固定ボルト16によっ
て固定し、冷却水供給配管17と戻り配管18が連結さ
れており、冷却水供給配管17から供給された冷却水は
フィン19を有する冷却チューブを経由して戻り配管1
8から流出する。20は亜鉛蒸気冷却装置14と被めっ
き鋼帯9との間に設けた受皿で、亜鉛蒸気冷却装置14
で亜鉛の凝固点以下に冷却されて昇華した亜鉛粉が、亜
鉛蒸気冷却装置14のフィン19や冷却チューブに付着
することなく落下し、被めっき鋼帯9に付着するのを防
止するよう構成されている。
【0020】上記のとおり構成したことによって、スナ
ウト7内の溶融亜鉛浴面より発生した亜鉛蒸気は、スナ
ウト7内を上昇して調整冷却帯4内に侵入する。調整冷
却帯4内に侵入した被めっき鋼帯9より下側の亜鉛蒸気
は、スロート部12およびそこに設けられたハースロー
ル13により、ジェットクーリング帯3には侵入しない
構造となっているため、冷却水供給配管17から供給さ
れた冷却水がフィン19を有する冷却チューブを経由し
て戻り配管18から流出している亜鉛蒸気冷却装置14
を通過する際に、亜鉛の凝固点以下に冷却されて昇華
し、亜鉛粉(アッシュ)となって亜鉛蒸気冷却装置14
のフィン19や冷却チューブに付着除去される。
【0021】一方、亜鉛蒸気冷却装置14のフィン19
や冷却チューブに付着しないで落下する亜鉛粉やフィン
19や冷却チューブに付着したのち落下する亜鉛粉は、
被めっき鋼帯9へ落下することなく、亜鉛蒸気冷却装置
14と被めっき鋼帯9との間に設けた受皿20上に落下
堆積するので、被めっき鋼帯9への亜鉛粉の付着が防止
される。また、亜鉛蒸気冷却装置14の設置によりジェ
ットクーリング帯3には、亜鉛蒸気が殆ど侵入せず、ジ
ェットクーリング帯3のジェットクーラー2への亜鉛粉
の付着が大幅に減少する。亜鉛粉の付着した亜鉛蒸気冷
却装置14は、製造段取り替えの時間を利用し、冷却水
供給配管17と戻り配管18を取外し、固定ボルト16
を取外してクレーンで吊り上げ、別に準備している予備
の亜鉛蒸気冷却装置14と交換することによって、ジェ
ットクーリング帯3のジェットクーラー2の清掃のため
に、連続溶融亜鉛めっきラインを停止する必要がなくな
る。取外した亜鉛粉の付着した亜鉛蒸気冷却装置14
は、予備の亜鉛蒸気冷却装置14使用時に機械的または
酸洗によって付着した亜鉛粉を除去する。
【0022】実施例2 実施例1のこの発明の亜鉛蒸気冷却装置14と受皿20
をジェットクーリング帯3の下流側、すなわち、スロー
ト部12から2mの調整冷却帯4内に設置し、亜鉛蒸気
冷却装置14に冷却水供給配管17から冷却水を供給し
て調整冷却帯4内に侵入した亜鉛蒸気を凝固点以下に冷
却して昇華させて除去しながら、溶融亜鉛めっき鋼帯を
約60日間製造したのち、ジェットクーラー2を点検し
た。その結果、従来は溶融亜鉛めっき鋼帯を約60日間
製造すれば、ジェットクーラー2のフィンに目詰まりが
発生し、冷却能力が約15%低下していたが、ジェット
クーラー2のフィンへの亜鉛粉の付着は殆ど認められな
かった。また、亜鉛めっき鋼帯製造中の被めっき鋼帯上
への亜鉛粉落下によるめっき表面の不良率は、4%から
0.5%程度に減少し、大幅に改善された。
【0023】亜鉛蒸気冷却装置14のフィン19や冷却
チューブには、約60日間経過後亜鉛粉が付着してい
た。その亜鉛粉が付着した亜鉛蒸気冷却装置14は、冷
却水供給配管17と戻り配管18と縁切りし、固定ボル
ト16を取外してクレーンで吊り上げ、別に準備してい
た予備の亜鉛蒸気冷却装置14と交換した。この予備の
亜鉛蒸気冷却装置14と交換に要した時間は、5時間で
あり、製造段取り替え時間内で行うことができ、従来の
ようにジェットクーラー2の清掃のために、連続溶融亜
鉛めっきラインを停止する必要がなかった。取外した亜
鉛粉が付着した亜鉛蒸気冷却装置14は、予備の亜鉛蒸
気冷却装置14使用時に機械的または酸洗によって除去
する。
【0024】この発明のスナウト内亜鉛蒸気除去装置
は、ジェットクーラー2への亜鉛粉の付着がなくなるこ
とによって、従来約60日間の連続運転で、ジェットク
ーラー2の冷却能力が約15%低下していたが、約60
日間連続運転後もジェットクーラー2の冷却能力の低下
は認められず、従来のようにジェットクーラー2のフィ
ン清掃のための連続溶融亜鉛めっきライン停止による製
造能力の低下がなかった。
【0025】
【発明の効果】この発明のスナウト内亜鉛蒸気除去装置
は、ジェットクーリング帯内のジェットクーラーフィン
へのスナウト内亜鉛蒸気に起因する亜鉛粉の付着を防止
でき、ジェットクーラーの冷却能力の低下を防止できる
と共に、被めっき鋼帯上への亜鉛粉落下によるめっき表
面の不良を大幅に低減することができる。また、従来
は、ジェットクーラーのフィンに付着した亜鉛粉除去の
ため、約60日間連続運転後5日間前後連続溶融亜鉛め
っきライン停止を必要としたが、この発明により連続溶
融亜鉛めっきライン停止が不要となり、連続溶融亜鉛め
っきライン稼働時間を増加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の連続溶融亜鉛めっきのスナウト内亜
鉛蒸気除去装置を設置した連続溶融亜鉛めっきラインの
ジェットクーリング帯から溶融亜鉛槽までの詳細説明図
である。
【図2】この発明で用いる亜鉛蒸気冷却装置の全体斜視
図である。
【符号の説明】 1 連続焼鈍炉 2 ジェットクーラー 3 ジェットクーリング帯 4 調整冷却帯 5 ターンダウンロール室 6 ターンダウンロール 7 スナウト 8 溶融亜鉛槽 9 被めっき鋼帯 10 シンクロール 11 めっき鋼帯 12 スロート部 13 ハースロール 14 亜鉛蒸気冷却装置 15 天井部 16 固定ボルト 17 冷却水供給配管 18 戻り配管 19 フィン 20 受皿

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続溶融亜鉛めっきラインの連続焼鈍炉
    のジェットクーリング帯下流の調整冷却帯天井部に、取
    外し可能な水冷方式の亜鉛蒸気冷却装置を垂下設置し、
    該亜鉛蒸気冷却装置と鋼帯間に受皿を設け、スナウトを
    経由して侵入した亜鉛蒸気を凝固点以下に冷却昇華させ
    て除去することを特徴とする連続溶融亜鉛めっきのスナ
    ウト内亜鉛蒸気除去装置。
JP3884096A 1996-01-31 1996-01-31 連続溶融亜鉛めっきのスナウト内亜鉛蒸気除去装置 Pending JPH09209103A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112505286A (zh) * 2019-09-16 2021-03-16 中国科学院上海光学精密机械研究所 一种锌致液态金属裂纹形成条件的检测装置及方法

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