JP2838853B2 - フェノール類のパラメチロール化方法 - Google Patents

フェノール類のパラメチロール化方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フェノール類のパラメチロール化方法に関
し、特に置換フェノールとホルムアルデヒド源とを、塩
基性条件下で反応させるフェノール類のパラメチロール
化方法に関するものである。
パラ位をヒドロキシメチル化したフェノール類は、医
薬、農薬、酸化防止剤などの各種有機化合物、あるいは
その合成原料として重要な化合物である。
〔従来の技術〕 一般にフェノールとホルムアルデヒドを塩基触媒の存
在下に反応させるヒドラキシベンジルアルコールの合成
におけるパラ/オルト生成比は1.0以下であり、オルト
ヒドロキシベンジルアルコールの選択的製造方法は数多
くの報告がある。
パラヒドロキシベンジルアルコールの生成比を上げる
方法としては、(1)強塩基性触媒下、ポリアルキレン
エーテル類を共存させ、フェノールとパラホルムアルデ
ヒドを反応させる方法(特開昭55−141423号公報)、
(2)塩基性触媒に二つ以上の窒素原子を分子内に持つ
有機窒素化合物を用い、フェノールとパラホルムアルデ
ヒドを反応させる方法(特開昭56−16434号公報)が提
案されている。しかし、これら方法においても混合ヒド
ロキシベンジルアルコール中のパラ体含有率は、それぞ
れ49%、47%であり、パラ体はオルト体よりも少ない。
最近に至って、シクロデキストリン及び修飾シクロデ
キストリンを用いたパラヒドロキシベンジルアルコール
の選択的合成法が報告されている(J.Chemn.Soc.,Chem.
Commun.,652,1988)が、この方法は、原料フェノールに
対し、β−シクロデキストリンを20〜40倍、水酸化ナト
リウムを50倍、ホルムアルデヒドを40倍使用するもので
あり、選択性はパラ/オルト生成比は15.7と高いもので
あるが、コスト的に見て工業的なものではない。
また、特開平1−106833号公報には、置換フェノール
類のパラ位を選択的にヒドロキシメチル化する方法とし
て、同様にシクロデキストリン及び修飾シクロデキスト
リンを用いるフェノール類の選択的合成法が開示されて
いるが、この方法でも置換フェノールに対し、触媒であ
るシクロデキストリンや水酸化ナトリウムを過剰用いね
ばならず、また、反応速度が遅いという欠点もあり、コ
スト的に見て工業的に採用し難い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、このような状況のもとで、工業的に有用な
パラヒドロキシベンジルアルコール類を、安価な方法で
選択的に製造する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
テトラアルキルアンモニウム塩は通常相間移動触媒と
して使用され、有機合成の上でもテトラアルキルアンモ
ニウムカチオンが超カチオンとして挙動し、特異的な反
応をさせる例が数多くある。本発明はこのテトラアルキ
ルアンモニウムカチオンを利用することによってパラヒ
ドロキシエンジルアルコール類の選択率を飛躍的に高め
ることに成功したものである。
すなわち、本発明は、フェノール類とホルムアルデヒ
ド源とを、アルコール系有機溶媒中、四級アンモニウム
をフェノール陰イオンの対カチオンとし反応させること
を特徴とする、選択的なフェノール類のパラメチロール
化方法である。
(原料) フェノール類 本発明で原料として用いられるフェノール類は、例え
ばフェノール、2位置換フェノール、3位置換フェノー
ル、3,5位二置換フェノール、2,5位二置換フェノール、
2,3位二置換フェノール、2,3,5位三置換フェノールなど
である。これらのうちで、フェノール及び2位置換フェ
ノールが好ましい。
ここで、その置換基は任意で、例えば飽和又は不飽和
の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、スルホン
基、アミノ基、ハロゲン等が挙げられる。これらの置換
基のうちで、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基及びヒド
ロキシアルキル基については、炭素数6以下のものが好
ましい。
置換フェノールの例としては、o−クレゾール、m−
クレゾール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノ
ール、2,5−ジメチルフェノール、2−フェニルフェノ
ール、3−フェニルフェノール、グアヤコール、2−ヒ
ドロキシフェネチルアルコール、3−ヒドロキシフェネ
チルアルコール、サリチル酸、2−クロロフェノール、
2−ブロモフェノール等が挙げられる。
ホルムアルデヒド源 本発明において上記フェノール類と反応させるホルム
アルデヒド源としては、ホルマリン、パラホルムアルデ
ヒド、低級アルコールのヘミホルマール、炭素数2〜5
の多価アルコールのヘミホルマールなどが挙げられる
が、中でもパラホルムアルデヒド及び低級アルコールの
ヘミホルマールが好適である。ホルマリンは少量用いる
分には構わないが、反応系内の含水量が増加すると、そ
れに伴いパラ選択性が若干低下する。
特に、パラホルムアルデヒドより昇華精製したホルム
アルデヒドを用いると、反応は速やかに進行し、副反応
も押えられ、高収率で反応を行なうことができる。
(四級アンモニウム化合物) 本発明で、用いられる四級アンモニウム化合物は、反
応系内において、フェノラートの対カチオンとしてテト
ラアルキルアンモニウムカチオンとなる化合物である。
通常は、塩基性触媒として、フェノラートの対カチオ
ンとしてテトラアルキルアンモニウムカチオンを形成す
るテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、具体的
には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルア
ンモニウムヒドロキシド類、あるいは四級アンモニウム
塩型陰イオン交換樹脂のヒドロキシド体を用いる。これ
らのヒドロキシド類、フェノール類を加えることにより
四級アンモニウムフェノラートを生成させることができ
る。
また、四級アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂を用い
る場合には、そのCl体をカラムに詰め、ナトリウムフェ
ノラート類等の金属フェノラート類を上部より流して陰
イオン交換を行い、四級アンモニウムフェノラート類を
生成させることができる。
(アルコール系有機溶媒) 本発明の方法において用いられるアルコール系有機溶
媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノー
ル及びこれら以上の炭素数を有し炭素数10以下のアルキ
ルアルコール、エチレングリコール、2,3−ブタンジオ
ール等の多価アルコール、ベンジルアルコールやそれら
に類する芳香族を含むアルコール等、種々のアルコール
が単独又は混合して用いられる。これらのうち特にエタ
ノール、n−プロパノール、i−プロパノール、i−ブ
タノール等の低級アルコールは、選択率が高く、かつ、
反応速度も速いので好ましい。
本発明のアルコール系有機溶媒としては、これらのア
ルコールに非アルコール系有機溶媒を混合して用いるこ
とができる。混合できる非アルコール溶媒としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンをはじめとする芳香系溶
媒、ベンタン、ヘキサン、ヘプタンをはじめとする脂肪
族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン等のハロゲン化アルキル、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキ
シド等のスルホキシド類、アセトニトリル、ベンゾニト
リル等のニトリル類等の種々の有機溶媒が挙げられる。
非アルコール溶媒の混合率については特に制限はない
が、70重量%以下が好ましく、70重量%より多く用いる
と、反応速度が遅くなる。一般にはアルコールのみから
なる単独又は混合系溶媒を用いることが好ましい。
(反応条件) 反応は、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシドを
用いる場合、上記の溶媒種からなる単独あるいは混合溶
媒1に対し、フェノール類を、0.1〜10モル、好まし
くは0.5〜3モル使用し、テトラアルキルアンモニウム
ヒドロキシドをフェノール類に対し、0.01〜10当量、好
ましくは0.1〜1.2当量、ホルムアルデヒド源を置換フェ
ノール類に対して0.01〜10当量、好ましくは0.1〜3当
量を加えて行なう。
また四級アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂のCl体を
ナトリウムフェノラート類等で陰イオン交換した四級ア
ンモニウムフェノラート類を用いる場合の溶媒の量は、
樹脂が完全に浸る程度、あるいはそれ以上用い、それに
ホルムアルデヒド源を四級アンモニウムフェノラートに
対し0.01〜10当量、好ましくは0.1〜3当量加えて行
う。
反応温度は0〜130℃、好ましくは20〜70℃の範囲で
行われる。
反応時間は反応温度及び溶剤によって左右され、例え
ば反応温度が50℃のときには反応時間は通常24〜72時間
となる。反応は低温のほうがバラ選択性が若干高くなる
が、それに伴って反応速度が低下する。
反応は通常窒素雰囲気下に加熱撹拌するか又は封管加
熱によって行なわれる。
なお、分析及び定量は高速液体クロマトグラフィーで
行なった。
〔実施例〕
実施例1 市販の10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド・
メタノール溶液(東京化成社製)をイソプロパノールで
溶媒交換し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド・
イソプロパノール溶液とした。この溶液3.83ml(テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド2.24ミリモル)にフェ
ノール0.211g(2.24ミリモル)を加え、テトラメチルア
ンチニウムフェノラート・イソプロパノール溶液とし
た。
そこへパラホルムアルデヒド・イソプロパノール溶液
2.48ml(ホルムアルデヒドとして1.12ミリモル)を加
え、窒素置換し、50℃で115時間加熱撹拌して反応を終
えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は37.6%、生成物はパ
ラヒドロキシエンジルアルコール81.6%、オルトヒドロ
キシエンジルアルコール12.1%、ジメチロールフェノー
ルの6.3%からなるの混合物であった。
ジメチロールフェノールが生成してこない反応初期で
はパラヒドロキシベンジルアルコールの割合は87.1%で
あり、この時点てのパラ/オルト生成比は6.75である。
実施例2 市販の10%テトラn−ブチルアンモニウムヒドロキシ
ド・イソプロパノール溶液(東京化成社製)5.53ml(テ
トラn−ブチルアンモニウムヒドロキシド1.69ミリモ
ル)にパラホルムアルデヒド・イソプロパノール溶液1.
87ml(ホルムアルデヒデとして0.85ミリモル)及びフェ
ノール0.157g(1.69ミリモル)を加え、窒素置換し50℃
で20時間加熱撹拌して反応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は30.3%で、生成物は
パラヒドロキシベンジルアルコール、オルトヒドロキシ
ベンジルアルコール、ジメチロールフェンノールの混合
物で、パラヒドロキシベンジルアルコールの割合は75.9
%であった。
ジメチルロールフェノールが生成してこない反応初期
ではパラヒドロキシベンジルアルコールの割合は82.7%
であり、この時点でのパラ/オルト生成比は4.79であ
る。
比較例1 実施例1において、対カチオンがナトリウムとなる系
で反応を行なった。
フェノール0.211g(2.24ミリモル)及び水酸化ナトリ
ウム0.094g(2.24ミリモル)をイソプロパノール3.83ml
に入れ、窒素置換下70℃で加熱撹拌して内容物を溶かし
た。反応液を室温にもどし、そこへパラホルムアルデヒ
ド・イソプロパノール溶液2.48ml(ホルムアルデヒド1.
12ミリモル)を加え、窒素置換し、50℃で24時間加熱撹
拌して反応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は38.1%であった。生
成物はパラヒドロキシベンジルアルコール、オルトヒド
ロキシベンジルアルコール及びジメチロールフェノール
の三種で、この三種の中のパラヒドロキシベンジルアル
コールの割合は34.1%であった。
ジメチロールフェノールが生成してこない反応初期で
はパラヒドロキシベンジルアルコールの割合は38.5%で
あり、この時点でのパラ/オルト生成比は0.63である。
実施例3 市販の四級アンモニウム塩型陰イオン交換樹脂(三菱
化成・ダイヤイオン・SA10A、強塩基樹脂・ゲル型)を
カラムに詰め、水洗した後、0.5モル/のナトリウム
フェノラート水溶液を流してクロルイオンをフェノラー
トイオンで置換した。カラム中で水洗後、ブフナーロー
トに移し、吸引濾過しながら水洗し、過剰のナトリウム
フェノラートを完全に除き、更にイソプロパノールで洗
って樹脂に付着している水を取り除いた。
このように調製したフェノラート型四級アンモニウム
陰イオン交換樹脂10mlにパラホルムアルデヒド・イソプ
ロパノール溶液3.5ml(ホルムアルデヒド2.35ミリモ
ル)を加え、窒素置換下50℃で30時間加熱して反応を終
えた。
温度を室温にまで戻し、樹脂をカラムに移し、IN−HC
l水でイオン交換樹脂からフェノール誘導体を流したと
ころ、生成物はパラヒドロキシベンジルアルコール、オ
ルトヒドロキシベンジルアルコール及びジメチロールフ
ェノールの三種で、この三種の中でパラヒドロキシベン
ジルアルコールの割合は65.3%であった。
ジメチロールフェノールが生成してこない反応初期で
はパラヒドロキシベンジルアルコールの割合は74.1%で
あり、本反応のパラ/オルト生成比は2.86であった。
実施例4 市販の10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド・
メタノール溶液(東京化成)5.20ml(5.05ミリモル当
量)にグアヤコール0.6264g(5.05ミリモル)を加え、
メタノールを減圧除去する。これにイソプロパノール10
mlを加え、再びアルコールを減圧除去し、再度イソプロ
パノール5mlを加え、テトラメチルアンモニウム−2−
メトキシフェノラート・イソプロパノール溶液約7ml
(含グアヤコール5.05ミリモル)を得た。(操作) それに、昇華精製したホルムアルデヒドのイソプロパ
ノール溶液3.78ml(ホルムアルデヒドとして2.53ミリモ
ル)を加え、窒素置換し、40℃で48時間加熱撹拌して反
応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は81.2%、生成物は4
−ヒドロキシメチル−2−メトキシフェノール、6−ヒ
ドロキシメチル−2−メトキシフェノール及び4,6−ジ
−ヒドロキシメチル−2−メトキシフェノールの三種
で、それぞれの割合は80.2%、10.3%、9.5%であっ
た。ジメチロール体が生成してこない反応初期では、4
−ヒドロキシメチル−2−メトキフェノールの生成物に
対する割合は89.1%であったので、本反応のパラ位選択
率は89.1%といえる。
比較例2 15mlの密閉式耐圧ガラス反応器にイソプロパノール5.
0ml、グアヤコール0.614g(4.92ミリモル)、水酸化ナ
トリウム0.209g(4.92ミリモル)を入れ、窒素置換した
後、80℃で加熱撹拌して内容物を溶かした。温度を室温
にまで戻した後、昇華精製したホルムアルデヒドのイソ
プロパノール溶液3.67ml(ホルムアルデヒドとして2.46
ミリモル)を加え、再び窒素置換し、50℃で14時間加熱
撹拌して反応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は97.6%、生成物は4
−ヒドロキシメチル−2−メトキシフェノール、6−ヒ
ドロキシメチル−2−メトキシフェノール及び4,6−ジ
−ヒドロキシメチル−2−メトキシフェノールの三種
で、それぞれの割合は、11.5%、73.6%、14.9%であっ
た。ジメチロール体が生成してこない反応初期では、4
−ヒドロキシメチル−2−メトキシフェノールの生成物
に対する割合は14.2%であったので、本反応のパラ位選
択率は14.2%といえる。
実施例5 市販の10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド・
メタノール溶液(東京化成社製)5.28ml(5.13ミリモル
当量)にo−クレゾール0.555g(5.13ミリモル)を加
え、実施例4における操作と同様にしてテトラメチル
アンモニウム−2−メチルフェノラート・イソプロパノ
ール溶液約7ml(含o−クレゾール5.13ミリモル)を得
た。
それに、昇華精製したホルムアルデヒドのイソプロパ
ノール溶液3.84ml(ホルムアルデヒドとして2.57ミリモ
ル)を加え、窒素置換し、40℃で64時間加熱撹拌して反
応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は87.9%、生成物は4
−ヒドロキシメチル−2−メチルフェノール、6−ヒド
ロキシメチル−2−メチルフェノール及び4,6−ジ−ヒ
ドロキシメチル−2−メチルフェノールの三種で、それ
ぞれの割合は85.1%、8.1%、6.8%であった。ジメチロ
ール体が生成してこない反応初期では、4−ヒドロキシ
メチル−2−メチルフェノールの生成物に対する割合
は、91.4%であったので、本反応のパラ位選択率は91.4
%といえる。
比較例3 15mlの密閉式耐圧ガラス反応器にイソプロパノール5.
0ml、o−クレゾール0.555g(5.13.ミリモル)及び水酸
化ナトリウム0.216g(5.13ミリモル)を入れ、窒素置換
した後、80℃で加熱撹拌して内容物を溶かした。温度を
室温にまで戻した後、昇華精製したホルムアルデヒドの
イソプロパノール溶液3.82ml(ホルムアルデヒドとして
2.56ミリモル)を加え、再び窒素置換し、50℃で43時間
加熱撹拌して反応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は86.0%、生成物は4
−ヒドロキシメチル−2−メチルフェノール、6−ヒド
ロキシメチル−2−メチルフェノール及び4,6−ジ−ヒ
ドロキシメチル−2−メチルフェノールの三種で、それ
ぞれの割合は、25.6%、53.8%、20.6%であった。ジメ
チロール体が生成してこない反応初期では、4−ヒドロ
キシメチル−2−メチルフェノールの生成物に対する割
合は36.2%であったので、本反応のパラ位選択率は36.2
%といえる。
実施例6 市販の10%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド・
メタノール溶液(東京化成社製)5.40ml(5.24ミリモル
当量)にm−クレゾール0.566g(5.24ミリモル)を加
え、実施例4における操作と同様にしてテトラメチル
アンモニウム−3−メチルフェノラート・イソプロパノ
ール溶液約7ml(含m−クレゾール5.24ミリモル)を得
た。
それに、昇華精製したホルムアルデヒドのイソプロパ
ノール溶液3.91ml(ホルムアルデヒドとして2.62ミリモ
ル)を加え、窒素置換し、40℃で120時間加熱撹拌して
反応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は90.4%、生成物は4
−ヒドロキシメチル−3−メチルフェノール、6−ヒド
ロキシメチル−3−メチルフェノール、2−ヒドロキシ
メチル−3−メチルフェノール、4,6−ジ−ヒドロキシ
メチル−3−メチルフェロール等のジメチロール体であ
った。これらの生成物中の4−ヒドロキシメチル−3−
メチルフェノールの割合は70.4%であった。ジメチルロ
ール体が生成してこない反応初期では、4−ヒドロキシ
メチル−3−メチルフェノールの生成物に対する割合
は、79.6%であったので、本反応のパラ位選択率は79.6
%といえる。
比較例4 15mlの密閉式耐圧ガラス反応器にイソプロパノール5.
0ml、m−クレゾール0.521g(4.81ミリモル)、水酸化
ナトリウム0.205g(4.81ミリモル)を入れ、窒素置換し
た後、80℃で加熱撹拌して内容物を溶かした。温度を室
温にまで戻した後、昇華精製したホルムアルデヒドのイ
ソプロパノール溶液3.58ml(ホルムアルデヒドとして2.
40ミリモル)を加え、再び窒素置換し、50℃で19時間加
熱撹拌して反応を終えた。
ホルムアルデヒドベースの収率は84.3%、生成物は4
−ヒドロキシメチル−3−メチルフェノール、6−ヒド
ロキシメチル−3−メチルフェノール、2−ヒドロキシ
メチル−3−メチルフェノール、4,6−ジ−ヒドロキシ
メチル−3−メチルフェノール等のジメチロール体であ
った。これらの生成物中の4−ヒドロキシイメチル−3
−メチルフェノールの割合は7.3%であった。ジメチロ
ール体が生成してこない反応初期では、4−ヒドロキシ
メチル−3−メチルフェノールの生成物に対する割合
は、12.3%であったので、本反応のパラ位選択率は12.3
%といえる。
〔発明の効果〕
本発明により種々のフェノール類を高選択的にパラヒ
ドロキシメチル化することが可能となった。四級アンモ
ニウム化合物として四級アンモニウム塩型陰イオン交換
樹脂を用いることにより、これを再使用することがで
き、安価フェノール類を選択的にパラメチロール化する
ことが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 公子 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 三菱油化株式会社筑波総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−16434(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 39/11 C07C 37/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類とホルムアルデヒド源とを、
    アルコール系有機溶媒中、四級アンモニウムをフェノー
    ル陰イオンの対カチオンとし反応させることをと特徴と
    する、選択的なフェノール類のパラメチロール化方法。
JP13578990A 1989-07-11 1990-05-25 フェノール類のパラメチロール化方法 Expired - Fee Related JP2838853B2 (ja)

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