JP2838348B2 - シールド掘削における連続裏込注入工法 - Google Patents

シールド掘削における連続裏込注入工法

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JP2838348B2
JP2838348B2 JP5137785A JP13778593A JP2838348B2 JP 2838348 B2 JP2838348 B2 JP 2838348B2 JP 5137785 A JP5137785 A JP 5137785A JP 13778593 A JP13778593 A JP 13778593A JP 2838348 B2 JP2838348 B2 JP 2838348B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド掘削に係り、
シールド掘削機のテールシール後方側のテールボイド部
に対して掘削開始から掘削終了までの間、グラウト材を
連続的に注入する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、シールド掘削においては、掘削機
による掘削外径と設置されるセグメントの外径との差に
よって、トンネル内周壁面とセグメント外周面との間に
テールボイドと呼ばれる空隙部が発生する。このテール
ボイドを残しながら掘削を進行させると、湧水の侵入や
地盤沈下等の原因となるため、掘削に伴って、該テール
ボイド部分に裏込材の充填を行いながらシールド掘削を
進めている。
【0003】ところで、前記裏込注入方法には、シール
掘削同時にグラウト注入を行う「同時裏込注入工
法」と、掘削対象セグメントの裏込注入が開始できるま
で掘削の進行を待ってからグラウト注入を行う「即時裏
込注入工法」とがある。
【0004】それぞれの工法について図面に基づいて、
その概略を説明すると、先ず前記同時裏込注入工法は、
図10に示されるように、テールプレート50の外側に
沿わせてテールボイド部Tに吐出口を臨ませたグラウト
注入管51を設け、掘削機の掘進と同時にグラウト注入
を行うものである。セグメント53の前方側から裏込材
を注入するものであるため、何ら制約を受けることなく
掘削機の進行と同時に注入を行うことができる。なお、
注入したグラウト材の漏れは、テールプレート50後端
側内側にセグメント53の外壁に接触して配設されたテ
ールシール52により防止されている。
【0005】一方、前記即時裏込注入工法は、図11に
示されるように、予め各セグメント53に対しこれを貫
通するようにグラウトホール53aが形成されており、
注入対象セグメント53のグラウトホール53a部を前
記テールシール52が通過するのを待って、該グラウト
ホール53aからテールボイド部Tに裏込材を注入する
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記同時裏込注入工法
の場合には、掘削機が掘進に合わせて時間を空けること
なく併行して裏込注入を行うことができるため、地盤沈
下防止、泥水の流入等に対して効果的に対処し得るもの
であり、また掘進と連動でき自動化し易いなどの利点を
有する一方、注入装置の性質上、注入管内でグラウト材
の固結による閉塞が起き易く、一旦閉塞が起きると、注
入状態にセットした配管を分解しなければならず、その
復旧に多大な時間と労力を要する、またシールド機内に
洗い出すのでその処理が大変であるとともに、その分材
料も無駄となるなどの問題を有している。
【0007】また、前記即時裏込注入工法の場合には、
セグメントのグラウトホールから裏込注入を行うので注
入口の選択は任意に行えるとともに、配管内でグラウト
材の閉塞が生じても、その復旧時間は同時裏込注入工法
に比べて短時間であるなどの利点を有する一方、この工
法の場合にはテールシール52がグラウトホール53a
を通過するまで裏込注入ができないため、掘削開始から
注入開始までの間に時間が空くため、特に軟弱な地盤の
場合には地盤沈下に対応することができないなどの問題
を有する。
【0008】以上のように、前記同時裏込注入工法およ
び即時裏込注入工法は、それぞれ一長一短があるととも
に、一方の利点が他方の欠点となっており、従来よりそ
れぞれの工法について、改良工法が種々提案されている
が、これらの問題を一挙に解決したものは見当たらな
い。
【0009】そこで、本発明の主たる課題は、シールド
掘削と同時に掘削完了までの間連続して裏込注入がで
き、かつ裏込注入材料の配管内での閉塞を無くすととも
に、洗浄が確実に行え、さらに配管内に残った裏込注入
材料の無駄をも無くした連続裏込注入工法を提供するも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題は、セグメント
に形成されたグラウトホールよりセグメント裏側のテー
ルボイド部に裏込材を注入するための即時裏込注入装置
と、シールド掘削のテールプレートの外側に沿って配設
され、テールボイド部へ直接裏込材を注入するための裏
込注入管を備えるとともに、この裏込注入管に至る送給
路の中間に洗浄水供給管が接続され、これら裏込材と洗
浄水とが任意選択的に切換え可能とされ、かつ前記裏込
注入管から送られる洗浄水を返送するための洗浄水戻り
管が配設され、前記裏込注入管の先端吐出部において裏
込材吐出口の開閉切換え手段および前記裏込材送給路と
洗浄水戻り路との接続切換え手段とを備えた同時裏込注
入装置とを用い、シールド掘削による掘進と同時にこれ
と併行して前記同時裏込注入装置によりテールボイド部
への裏込材の注入を行い、シールド掘削機のテールシー
ルがセグメントのグラウトホールを超えたならば、裏込
材の送給を止めて洗浄水の送給に切り換え、この洗浄水
によって裏込材送給用配管内に残留している裏込材を押
出してテールボイド部に吐出させ、この残留裏込材の吐
出が完了するのとほぼ同時的に、前記裏込材吐出口を閉
とするとともに裏込材送給路と洗浄水戻り路とを接続
し、送給された洗浄水を前記洗浄水戻り管により返送す
る一方、前記即時裏込注入装置により既設セグメントの
グラウトホールから裏込材の注入を開始し、1ブロック
間の裏込注入が完了するまで、この即時裏込注入を継続
することで解決できる。
【0011】また、この場合、好ましくは前記裏込材と
して二液硬化性液剤を使用し、これら各液剤の混合器を
裏込注入管の手前に設けるとともに、これら両液剤の一
方の液剤流路に対し前記洗浄水供給管を接続することが
望ましい。
【0012】
【作用】本発明においては、同時裏込注入工法と即時裏
込注入工法とを併用しながら裏込注入を行う。具体的
は、テールシールがセグメントのグラウトホールを超え
るまでの間は前記同時裏込注入装置により注入を行い、
それ以降は即時裏込注入装置によって注入を行う。この
場合、前記同時裏込注入を停止した際、配管内に残留し
た裏込材の処理方法として、裏込材送給路の中間点より
洗浄水を送り、残留裏込材を押出しテールボイド部に吐
出させる。したがって、この残留裏込材を無駄にするこ
となく有効処理することができる。そして、洗浄水が吐
出されるのとほぼ同時的に、吐出口を塞ぎ、洗浄水戻り
管路を裏込材送給路に対して接続させ前記洗浄水をテー
ルボイド部に吐出させることなく返送するため、水の混
入による注入裏込材の品質低下を防止できるとともに、
同時裏込注入の都度、その終了と同時に裏込材送給路を
洗浄するものであるため、管内での詰まりを防止するこ
とができる。なお、返送された洗浄水については元の洗
浄水タンク等に戻せばよい。
【0013】なお、裏込材としてセメント系自硬性材ま
たは一液性硬化剤を使用した場合には、洗浄水供給管が
接続する上流側の残留裏込材については洗浄されないこ
とになるが、この場合であっても、分解洗浄作業が煩わ
しい注入管部分については完全に詰まりを防止すること
ができる利点がある。
【0014】この点を改良するために、本発明において
は、前記裏込材として二液硬化性液剤を使用し、これら
各液剤の混合器を裏込注入管の手前に設けるとともに、
これら両液剤の一方の液剤流路に対し前記洗浄水供給管
を接続する。このようにすれば、二液が混合された配管
部分については完全に洗浄が成されるとともに、洗浄水
供給管が接続する上流側の配管内の裏込材は硬化しない
か、または硬化し難くなるため、裏込送給路の全長に渡
って詰まりを完全に防止することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳説する。
図1において、本発明における裏込注入用装置として
は、同時裏込注入装置と即時裏込注入装置との両方を備
える。また、本実施例における裏込注入材としては主剤
A液と硬化剤B液との二液性硬化剤を用いている。以
下、それぞれの装置について詳述する。
【0016】先ず、即時裏込注入用装置としては、セグ
メント1のグラウトホール1aからテールボイド部Tに
対して裏込材を注入するための注入手段として、即時裏
込注入管5を備える。この即時裏込注入管5に対して、
主剤Aが主剤タンク10より送られるとともに、硬化剤
Bが硬化剤タンク21よりそれぞれ独立経路で送られ、
前記即時裏込注入管5内でこれら二液が混合されて注入
される。
【0017】前記主剤タンク10は、槽内に攪拌用アジ
テータ11を備えるとともに、音波式レベルセンサー1
2を備えており、槽内に貯留されているA液は、A液用
ポンプ13により前記即時裏込注入管5までA液圧送ラ
インR1 により送られる。このA液圧送ラインR1 の中
間には、上流側から順に、流量計15、コンプレッサー
40から送られる圧縮空気によって開閉制御されるエア
ー弁17および圧力計19が設けられている。
【0018】また、前記硬化剤タンク21は、音波式レ
ベルセンサー12を備え、B液用ポンプ22により槽内
に貯留されているB液が前記即時裏込注入管5まで圧送
される。B液圧送ラインR3 の中間には、上流側から順
に、流量計24、コンプレッサー40から送られる圧縮
空気によって開閉制御されるエアー弁26が設けられて
いる。なお、前記主剤タンク10および硬化剤タンク2
1には、図示されない作液装置から随時A液およびB液
が送給される。
【0019】一方、同時裏込注入装置としては、テール
プレートの外側にこれに沿って配設された、洗浄水戻り
管3を具備する同時裏込注入管2を備え、主剤Aが主剤
タンク10よりA液用ポンプ14により、硬化剤Bが硬
化剤タンク21よりB液用ポンプ2により、それぞれ
独立経路で圧送され混合用二重管4によって混合された
後、この同時裏込注入管2まで圧送ラインR6 により送
られる。前記混合用二重管4までのA液圧送ラインR2
の中間には、上流側から順に、流量計16、コンプレッ
サー40から送られる圧縮空気によって開閉制御される
エアー弁18および圧力計20が設けられている。ま
た、B液をB液用ポンプ23により前記混合用二重管4
まで圧送させるB液圧送ラインR4 の中間には、流量計
25、エアー弁27が設けられている。さらに、このB
液圧送ラインR4 に対しては、前記エアー弁27の下流
側に洗浄水タンク32から洗浄水圧送ポンプ33により
洗浄水が送られる洗浄水圧送ラインR5 が接続され、こ
の洗浄水圧送ラインR5 の中間には、エアー弁34が設
けられ、このエアー弁34およびB液圧送ラインR4
エアー弁27の切換え操作によってB液または洗浄水が
任意に選択的に送給できるようになっている。また、前
記洗浄水戻り管3からの洗浄水は、戻りラインR7 によ
り洗浄水タンク32まで戻される。なお、タンク30は
洗浄水補給用タンクであり、前記洗浄水タンク32内の
洗浄水は、加泥ミキサー35に送られ、加泥ポンプ36
によってシールド掘削機のカッター部に送られている。
【0020】次いで、前記同時裏込注入管2および洗浄
水戻り管3部分について、主に図2〜図4に基づいて説
明する。前記同時裏込注入管2は、可撓性の注入用ホー
ス2Aと、鋼管などからなる注入管2B、2Cが連結用
スリーブ2a、2bによって相互に連結されたもので、
固定的に配設されている。一方、前記洗浄水戻り管3
は、鋼管などからなる管材3A、3B、3Cが連結用ス
リーブ3c、3dによって相互に連結されたもので、後
方側に設けられた油圧ジャッキ40によって管軸方向に
進退自在とされる。
【0021】また、裏込材吐出部41には、図4に詳細
に示されるように、直線通路41aが形成されていると
ともに、この通路41aの中間にY字状に接続する通路
41bが形成されており、前記直線通路41aに対し前
記洗浄水戻り管3の先端管3Cが挿入され、この直線通
路41aをシリンダーとして摺動するようになってい
る。前記先端管3Cは、先端3aが塞がれ、その側方部
に通路41b側に向けた開口3bが形成されており、洗
浄水戻り管3の後退時には、その先端3aによって直線
通路41aの後部が閉鎖され、同時裏込注入管2から送
られる裏込材を前記通路41bを主流路としてテールボ
イド部Tに吐出するようになっている。また、前記洗浄
水戻り管3の進出時には、図6に示されるように、裏込
材吐出口が前記先端部3aで塞がれ、同時裏込注入管2
から送られる洗浄水のほぼ全量が洗浄水戻り管3に流入
し、この洗浄水戻り管3によって返送されるようになっ
ている。なお前記先端管3Cおよび裏込注入管2の先端
2Cの周囲には、裏込材または洗浄水の漏れを防止す
るための環状シール材42、42…が配設されている。
また、前記裏込注入装置は、図7に示されるようにトン
ネル半径方向に2方向に対して配設されている。
【0022】また、前記裏込注入装置の他に、たとえば
図8および図9に示される注入装置を用いることもでき
る。同注入管は、内部に摺動可能なピストン杆43を備
えたシリンダー状の注入管45であって、裏込材注入時
には、前記ピストン杆43は後退し、前方の中空路を流
路として裏込材が吐出される。この場合、前記ピストン
杆43の摺動部43aによって洗浄水戻り路の流入口4
2aが塞がれている。
【0023】この状態から前記ピストン杆43を前進さ
せると、注入管45の先端開口が摺動部43aによって
塞がれるとともに、前記洗浄水戻り路44の流入口42
aが開放されて、供給された洗浄水が洗浄水戻り路44
から返送されるようになっている。
【0024】かかる装置の下、本発明に係る裏込注入
は、かかる装置の使用に基づき、以下の手順によって行
う。 シールド掘削機からの掘削開始の信号を受けたなら
ば、A液用ポンプ14およびB液用ポンプ23を駆動さ
せてA液およびB液をそれぞれ送給し、同時裏込注入を
開始する。なお、注入は、たとえばセグメント1のグラ
ウトホール1aまでのストローク量を与え、グラウトホ
ール1aまでのストロークで注入率100%となるよう
に注入を行う。
【0025】シールド掘削の進行に伴い、シールド掘
削機のテールシール7が、セグメント1に形成されてい
るグラウトホール1aを超えた(グラウトホール1aが
テールボイド部Tに露出した)とき、同時裏込注入を停
止する。停止は、A液用ポンプ14およびB液用ポンプ
23を同時に停止することもできるが、好ましくは先ず
B液用ポンプ23のみを停止し、A液を送給し、混合用
二重管4から同時裏込注入管2の先端までの硬化しかけ
ている混合裏込材をテールボイド部Tに吐出し、この範
囲の管内をA液で満たした後、A液用ポンプ14を停止
するのがよい。
【0026】次いで、A液圧送ラインR2 のエアー弁
18を閉、洗浄水送給ラインR5 のエアー弁34を開と
して、洗浄水ポンプ33の運転を開始し、配管内のA液
を送給される洗浄水によってテールボイド部Tへ吐出さ
せる。
【0027】配管内のA液が吐出され、洗浄水が地山
に押し出されるのとほぼ同時的に、洗浄水戻り管3の油
圧ジャッキ40を作動させて、前記洗浄水戻り管3を進
出させて、裏込吐出口を塞ぐとともに、裏込材送給路と
洗浄水戻り路とを連通させ(洗浄状態)、送給された洗
浄水を返送する。これにより、洗浄水は洗浄水タンク3
2に返送され配管内の洗浄が完了する。
【0028】ここで、洗浄水が地山に押し出される瞬間
のタイミングは、配管の内空圧とポンプの流量から決定
することができる。なお、油圧ジャッキ40を作動させ
るとき(約7秒間)は洗浄水ポンプ33を止めておくこ
とが望ましい。
【0029】前述の要領に従って同時裏込注入装置が
洗浄状態となったならば、次いで即時裏込注入管5によ
り既設セグメント1のグラウトホール1aから裏込材の
注入を開始する。即時裏込注入はシールド掘削が終了す
るとともに、当初設定した注入量および注入圧に達する
まで行い終了する。
【0030】以上の手順により、シールド掘削開始から
掘削完了まで連続して裏込注入が行えることとなる。な
お、〜までの作業は注入スタートのスイッチにより
自動で行う。
【0031】ところで、裏込注入材の注入管理は以下の
要領によって行う。先ず、最初に行う同時裏込注入にお
いて、注入初期においては、掘進によりテールボイドT
内に空隙が形成され次第、確実に高速注入にて理論注入
量に達することが必要となる。この時、初期注入の支障
となる要素として同時注入管出口の閉塞による異常圧力
の発生、予圧不足による同時注入管への逆流による注入
管の詰まり等があるため、通常の注入圧力範囲内の最高
注入圧にて高速定量注入を行う。なお、最大注入圧力お
よび固定注入速度の設定は、デジタルスイッチにて行
う。また、この初期注入は、高速定量注入であるため注
入率100%以下の場合のみに適用する。
【0032】次いで、注入中期(注入率が100%を超
え目標注入率に達するまでの間)の間は、随時発生する
空隙量と目標注入率との偏差を補正する注入速度の選択
が必要となる。この時点で異常な注入圧力を発生させる
と、セグメントへの負担、周辺地盤への逸走等の原因と
なり悪影響を及ぼすため、標準圧力による圧力管理注入
が良い。具体的には、最低注入速度を理論空隙量より演
算し、最大注入速度は固定注入速度として注入を行う。
【0033】注入後期(注入率が目標注入率への到達時
より完了までの間)においては、注入速度上限、注入速
度下限の範囲を小さくすることにより、過大注入の防止
と注入量不足に対処する。注入速度上限、下限は、注入
量偏差をデジタルスイッチで設定することで自動演算す
る。
【0034】前記同時裏込注入は、目標注入率を100
%として注入を行うが、次いで行う即時裏込注入におい
ては、グラウトホール1aまでの間に注入率が100%
に達し得たか否かで、以下のように注入圧管理を異なら
しめる。
【0035】先ず、注入率が100%に達しなかった時
には、同時注入によりセグメントグラウトホール1aが
注入材で詰まる恐れがあるので、本即時裏込注入におい
ても先に述べた初期、中期、後期の注入方法をそのまま
繰り返して注入管理を行う。
【0036】また、注入率が100%に達しているとき
は、この場合でも前記の場合と同様に、グラウトホール
の詰まりは当然に考えられるので、前段の同時裏込注入
で注入中期の状態に達していても、先ず一時的に最高注
入圧力で送り込み注入路を確保し、その後速やかに注入
中期の設定に戻して、前記注入、後期の注入方法に従っ
て注入管理を行う。
【0037】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、シ
ールド掘削と同時に、掘削開始から掘削完了までの間連
続して裏込注入ができる。また、裏込注入材料の配管内
での閉塞を無くすとともに、洗浄が確実に行え、さらに
配管内に残った裏込注入材の無駄をも無くすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明連続裏込工法に係る全体システムの概略
図である。
【図2】同時裏込注入装置部の縦断面図である。
【図3】その平面図である。
【図4】同時裏込注入装置の先端拡大図である。
【図5】その横断面図(図3のV−V線位置)である。
【図6】同時裏込注入装置の洗浄状態における先端部拡
大図である。
【図7】同時裏込注入装置のシールド断面内での配置を
示す図である。
【図8】他の同時裏込注入装置の例における裏込注入状
態図である。
【図9】他の同時裏込注入装置の例における洗浄状態図
である。
【図10】従来の同時裏込注入工法を示す概略図であ
る。
【図11】従来の即時裏込注入工法を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1…セグメント、2…同時裏込注入管、3…洗浄水戻り
管、4…混合用二重管、5…即時裏込注入管、7…テー
ルシール、10…主剤タンク、13・14…A液用ポン
プ、15・16・24・25…流量計、17・18・2
6・27・34…エアー弁、19・20…圧力計、21
…硬化剤タンク、22・23…B液用ポンプ、30…洗
浄水補給用水タンク、32…洗浄水タンク、35…加泥
ミキサー、40…コンプレッサー、T…テールボイド部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セグメントに形成されたグラウトホールよ
    りセグメント裏側のテールボイド部に裏込材を注入する
    ための即時裏込注入装置と、 シールド掘削のテールプレートの外側に沿って配設さ
    れ、テールボイド部へ直接裏込材を注入するための裏込
    注入管を備えるとともに、この裏込注入管に至る送給路
    の中間に洗浄水供給管が接続され、これら裏込材と洗浄
    水とが任意選択的に切換え可能とされ、かつ前記裏込注
    入管から送られる洗浄水を返送するための洗浄水戻り管
    が配設され、前記裏込注入管の先端吐出部において裏込
    材吐出口の開閉切換え手段および前記裏込材送給路と洗
    浄水戻り路との接続切換え手段とを備えた同時裏込注入
    装置とを用い、 シールド掘削による掘進と同時にこれと併行して前記同
    時裏込注入装置によりテールボイド部への裏込材の注入
    を行い、シールド掘削機のテールシールがセグメントの
    グラウトホールを超えたならば、裏込材の送給を止めて
    洗浄水の送給に切り換え、この洗浄水によって裏込材送
    給用配管内に残留している裏込材を押出してテールボイ
    ド部に吐出させ、この残留裏込材の吐出が完了するのと
    ほぼ同時的に、前記裏込材吐出口を閉とするとともに裏
    込材送給路と洗浄水戻り路とを接続し、送給された洗浄
    水を前記洗浄水戻り管により返送する一方、前記即時裏
    込注入装置により既設セグメントのグラウトホールから
    裏込材の注入を開始し、1ブロック間の裏込注入が完了
    するまで、この即時裏込注入を継続することを特徴とす
    るシールド掘削における連続裏込注入工法。
  2. 【請求項2】裏込材として二液硬化性液剤を使用し、こ
    れら各液剤の混合器を裏込注入管の手前に設けるととも
    に、これら両液剤の一方の液剤流路に対し前記洗浄水供
    給管を接続する請求項1記載の連続裏込注入工法。
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