JP2835996B2 - 産業車両の荷役及び走行制御装置 - Google Patents

産業車両の荷役及び走行制御装置

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JP2835996B2
JP2835996B2 JP5130269A JP13026993A JP2835996B2 JP 2835996 B2 JP2835996 B2 JP 2835996B2 JP 5130269 A JP5130269 A JP 5130269A JP 13026993 A JP13026993 A JP 13026993A JP 2835996 B2 JP2835996 B2 JP 2835996B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォークリフトトラッ
ク等の産業車両の荷役及び走行を制御する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】産業車両、例えばフォークリフトトラッ
クは、エンジンの出力によって変速機を介して駆動輪を
駆動して走行すると共に、そのエンジンの出力によって
荷役用ポンプを駆動し、荷役用ポンプの吐出圧油を利用
して荷役シリンダを介して作業機を作動して荷役作業す
るものであり、駆動輪の回転速度と荷役シリンダの作動
速度、つまり走行速度と荷役作業速度はエンジンの回転
数に応じて速くなる。このために、荷役作業速度を速く
しながら微速走行する場合、アクセルペダルを踏みなが
らインチングペダルを操作して半クラッチ状態にする必
要があり、その操作が難しく熟練を要した。
【0003】このことを解消するために、以下に示すよ
うなものが知られている。特公平4−60920号公報
に記載されたように、前進クラッチと後進クラッチとに
圧油の供給を切換える切換弁と、その前進クラッチと後
進クラッチとに供給される圧油流体の油圧力を増減する
圧力制御弁と、エンジン回転数を制御するスロットルア
クチュエータとを設けており、微速走行しながら荷役作
業する場合には、スロットルアクチュエータを作動して
エンジン回転数を速くすると共に、圧力制御弁を作動し
て切換弁により前進クラッチと後進クラッチの一方に圧
油を供給して、前進クラッチまたは後進クラッチの受圧
室の油圧力を増減してクラッチの接続状態によって増減
速制御することで、荷役作業速度を早くすると同時に微
速走行するようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の産業車両におい
ては、微速走行しながら荷役作業する際、前進クラッチ
または後進クラッチのクラッチ接続状態を変更して動力
の伝達力を変えて車速を制御するようにしているが、前
述の制御では平坦路において十分な減速ができない。さ
らに、坂道を下る場合等、車速を減速しようとして前進
クラッチまたは後進クラッチのクラッチ接続状態を変更
しても、エンジンブレーキが働かないのでアクセルペダ
ル操作だけでは車速を減速することができない。このよ
うな場合オペレーターはブレーキペダルを操作して車速
を低減しなければならず、アクセルペダルとブレーキペ
ダルとを交互に操作する必要があり、操作性が大変悪く
なるという問題が生じていた。本発明はこの問題を解消
することをその課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンの出
力をトルクコンバータを介して駆動輪に伝達する油圧式
の前進クラッチ、後進クラッチとを持った変速機と、エ
ンジンの出力によって駆動する荷役用ポンプの吐出圧油
を荷役用シリンダに供給する荷役用バルブと、該荷役用
バルブを作動する荷役レバーと、エンジンの回転数を増
減するエンジンスロットルアクチュエータと、荷役レバ
ーの操作量を検出する荷役レバーセンサと、車速を検出
する車速センサと、アクセルペダル操作量を検出するア
クセルペダルセンサと、前後進切換レバーにおける進行
方向を検出する前後進切換レバーセンサと、エンジンの
回転数を検出するエンジン回転センサと、エンジンの出
力によって駆動するクラッチ用ポンプと、該クラッチ用
ポンプの吐出圧油を前進クラッチの受圧室に供給,停止
を行うと共に油圧力を増減する前進時増減速兼後進時制
動用クラッチ制御弁と、該クラッチ用ポンプの吐出圧油
を後進クラッチの受圧室に供給,停止を行うと共に油圧
力を増減する後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御
弁と、単独荷役と判断すると荷役レバー操作量に基づい
たエンジン回転数とし、単独走行と判断するとアクセル
ペダル操作量に基づいたエンジン回転数とし、荷役兼走
行と判断すると荷役レバー操作量に基づいたエンジン回
転数とし前記前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御
弁または後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁を
用いて前進クラッチと後進クラッチとのうち進行方向側
のクラッチの受圧室の油圧力を増減してアクセルペダル
操作量に基づいた増減速制御し、荷役兼走行かつ制動が
必要と判断すると荷役レバー操作量に基づいたエンジン
回転数とし前記前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制
御弁または後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁
を用いて前進クラッチと後進クラッチとのうち進行方向
側のクラッチの受圧室の油圧力を減少すると共に進行方
向逆側のクラッチの受圧室の油圧力を増減してアクセル
ペダル操作量に基づいた制動制御するようにした制御手
段とを備えた構成とする。
【0006】
【作 用】本発明は、単独走行時にはアクセルペダル
操作量に基づきエンジンスロットルアクチュエータを介
して車速を制御し、単独荷役時には荷役レバー操作量に
基づきエンジンスロットルアクチュエータを介して荷役
作業速度を制御し、走行兼荷役時には荷役レバー操作量
に基づきエンジンスロットルアクチュエータを介して荷
役作業速度を制御すると共にアクセルペダル操作量に基
づき前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁と後進
時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁とを用いて前進
クラッチと後進クラッチとのうち進行方向側のクラッチ
の受圧室の油圧力を増減して増減速制御し、走行兼荷役
時において制動が必要と判断した場合は、アクセルペダ
ル操作量に基づき前進時増減速兼後進時制動用クラッチ
制御弁と後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁と
を用いて前進クラッチと後進クラッチとのうち進行方向
逆側のクラッチの受圧室の油圧力を増減して制動制御す
る。
【0007】
【実 施 例】図1に示すように、エンジン1の出力軸
2はトルクコンバータ3、変速機4、差動機構5を介し
て左右の回転軸6,6に連結され、その左右の回転軸6
に駆動輪7が取付けてある。前記エンジン1の回転数は
エンジンスロットルアクチュエータ8により増減され、
その回転数はエンジン回転センサ9で検出される。前記
変速機4には油圧式の前進クラッチ10と油圧式の後進
クラッチ11とが設けられ、変速機4の出力側に車速セ
ンサ13が設けてある。前記左右の回転軸6には主ブレ
ーキ(サービスブレーキ)14が設けてある。
【0008】フォーク爪等の荷役用の作業機15は荷役
用シリンダ16により昇降動され、その荷役用シリンダ
16には前記エンジン1で駆動される油圧式の荷役用ポ
ンプ17の吐出圧油が荷役用バルブ18によって供給制
御され、その荷役用バルブ18は荷役レバー19により
切換えられると共に、その荷役レバー19には荷役レバ
ーセンサ20が設けてあり、その検出した荷役レバー操
作量はA/D変換器21、入力回路22を介してCPU
23に入力され、このCPU23には記憶装置24とタ
イマ25が接続してある。
【0009】そして、前記エンジン1で駆動される油圧
式のクラッチ用ポンプ26の吐出側にはリリーフ弁27
を介して前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁2
8、後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29が
それぞれ設けられ、各クラッチ制御弁は第一ソレノイド
駆動回路31、第二ソレノイド駆動回路32により動作
制御されて各受圧室10a,11a内の油圧力をコント
ロールする。前記主ブレーキ14にはマスタシリンダ3
4より流体圧が供給され、このマスタシリンダ34はブ
レーキペダル35で作動されると共に、そのブレーキペ
ダル35の作動を検出するブレーキセンサ36が設けら
れ、このブレーキセンサ36の検出信号が入力回路22
を介してCPU23に入力される。前後進切換レバー3
7には、その操作位置を検出する前後進切換レバーセン
サ38が設けられ、この前後進切換レバーセンサ38の
検出信号が入力回路22を介してCPU23に入力さ
れ、エンジン回転数を増減するアクセルペダル39には
アクセルペダル操作量を検出するアクセルペダルセンサ
40が設けられ、このアクセルペダルセンサ40の検出
信号がA/D変換器41、入力回路22を介してCPU
23に入力される。前記エンジンスロットルアクチュエ
ータ8はスロットルアクチュエータ駆動回路42よりの
信号で作動してエンジン回転数を増減し、そのスロット
ルアクチュエータ駆動回路42にはCPU23から入出
力回路22を介して制御信号が入力される。
【0010】次に各部の機能について説明する。 《駆動系》エンジン1の回転数は記憶装置24に記憶し
たエンジン回転数設定値に基づきエンジンスロットルア
クチュエータ8を駆動して制御される。前記記憶装置2
4に記憶されるエンジン回転数設定値は制御内容に応じ
て、前後進切換レバーセンサ38、アクセルペダル操作
量または荷役レバー操作量に基づき選択し設定される。
エンジン1の出力はトルクコンバータ3を介して変速機
4に伝達され駆動輪7に作用する。
【0011】前記変速機4においては、車体前進時、前
進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁28により前
進クラッチ10の受圧室10aの油圧力を増減し前進ク
ラッチの接続状態を調整して増減速制御し、あるいは後
進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29により後
進クラッチ11の受圧室11aの油圧力を増減し後進ク
ラッチの接続状態を調整して制動制御するようになって
いる。また、車体後進時、後進時増減速兼前進時制動用
クラッチ制御弁29により後進クラッチ11の受圧室1
1aの油圧力を増減し後進クラッチの接続状態を調整し
て増減速制御し、あるいは前進時増減速兼後進時制動用
クラッチ制御弁28により前進クラッチ10の受圧室1
0aの油圧力を増減し前進クラッチの接続状態を調整し
て制動制御するようになっている。
【0012】なお、前後進切換レバーセンサ38により
進行方向を検出する。また、前記車速センサ13におい
て、車両の実車速を検出すると共に車両の進行方向も検
出しており、前述のような前進クラッチ10と後進クラ
ッチ11とによる制動制御の際、車両の逆走を防止する
ように制御してもよい。
【0013】前記前進時増減速兼後進時制動用クラッチ
制御弁28、後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御
弁29は、図2に示すように、リリーフ弁27を介して
クラッチ用ポンプ26側に接続する入口ポート50とタ
ンク側に接続する出口ポート51と前進用クラッチ10
側または後進用クラッチ11側に接続するクラッチポー
ト52とを有すると共に、比例ソレノイド53とばね5
4を設け、入口ポート50からクラッチポート52に接
続する供給位置aとクラッチポート52から出口ポート
51に接続する停止位置bとを有しており、比例ソレノ
イド53への通電量により比例して変更していく、すな
わち入口ポート50からクラッチポート52への開口面
積が除々に変更する電磁圧力制御弁となっている。一
方、第一ソレノイド駆動回路31、第二ソレノイド駆動
回路32は、記憶装置24に記憶したクラッチ圧設定値
に基づきCPU23より信号を入力し、その入力信号に
応じて前記前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁
28あるいは後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御
弁29の比例ソレノイドへの通電量をコントロールし
て、前進クラッチ10の受圧室10a、後進クラッチ1
1の受圧室11aの圧油の油圧力を制御している。
【0014】また、前記前進時増減速兼後進時制動用ク
ラッチ制御弁28と後進時増減速兼前進時制動用クラッ
チ制御弁29とは、常に前進クラッチ10の受圧室10
aと後進クラッチ11の受圧室11aとに若干の圧油を
供給するようになっており、前記前進クラッチ10ある
いは後進クラッチ11においては、図3に示すように、
受圧室10a,11a内が供給された圧油により充満状
態となり、圧油はクラッチにおける動力伝達が生じない
程度でピストン45を介して戻し用ばね46を若干圧縮
する程度の油圧力としている。このようにすることで、
前進クラッチ10と後進クラッチ11とにおいて、作動
する際、あらかじめ受圧室10a,11a内に圧油が供
給されて戻し用ばね46を若干圧縮しているので、瞬時
に作動することができ、クラッチにおける応答性を向上
することができる。
【0015】《荷役系》図1において、エンジン1によ
り駆動する油圧式の荷役用ポンプ17の吐出圧油を荷役
用バルブ18を介して荷役用シリンダ16に導き、該荷
役用シリンダ16により荷役用の作業機15を駆動する
ようになり、前記荷役用バルブ18は荷役レバー19に
より作動し、その荷役作業速度は荷役レバー19に対応
するようになり、例えば最大操作量にするとエンジン回
転数が増大することで、荷役用ポンプ17の吐出圧油の
油圧力が増大して、荷役用シリンダ16を介して作業機
15の荷役作業速度が速くなる。
【0016】《制御系》図2に示すように、制御手段で
あるCPU23は、各センサからの信号により記憶装置
24内のデータを基に前進、後進及び単独荷役、単独走
行、荷役兼走行を判断してエンジンスロットルアクチュ
エータ8、前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁
28、後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29
に制御指令を出力する。
【0017】これは、前後進切換レバーセンサ38から
の信号により前進、後進、中立を判断すると共に、前後
進切換レバーセンサ38と荷役レバーセンサ20とで前
後進切換レバーセンサ38から中立信号を入力しかつ荷
役レバーセンサ20から信号を入力すると単独荷役、前
後進切換レバーセンサ38と荷役レバーセンサ20とで
前後進切換レバーセンサ38のみから前進または後進信
号を入力すると単独走行、前後進切換レバーセンサ38
から前進または後進信号を入力しかつ荷役レバーセンサ
20から信号を入力すると荷役兼走行とそれぞれ判断す
る。そして、単独荷役と判断するとエンジンスロットル
アクチュエータ8を制御して荷役レバー操作量に基づい
たエンジン回転数とし、単独走行と判断するとエンジン
スロットルアクチュエータ8を制御してアクセルペダル
操作量に基づいたエンジン回転数とし、荷役兼走行と判
断すると前後進切換レバーセンサ38からの信号を基に
前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁28と後進
時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29とのうち進
行方向側のクラッチ制御弁を制御してアクセルペダル操
作量に基づいた増減速制御し、あるいは進行方向逆側の
クラッチ制御弁を制御してアクセルペダル操作量に基づ
いた制動制御する。
【0018】記憶装置24には、図4に示すアクセルペ
ダル操作量とエンジン回転数との関係、すなわちアクセ
ルペダル操作量に見合うエンジン回転数と、図5に示す
荷役レバー操作量とエンジン回転数との関係、すなわち
荷役レバー操作量に見合うエンジン回転数が記憶され、
さらに、図6に示すアクセルペダル操作量と目標車速と
の関係が記憶されている。
【0019】次に、単独走行時、単独荷役時、走行兼荷
役時の作動について説明する。 <単独荷役時>変速レバー37が中立位置Nとなり、前
後進切換レバーセンサ38より中立信号がCPU23に
入力され、CPU23より第一ソレノイド駆動回路3
1、第二ソレノイド駆動回路32にクラッチ切信号が入
力されて、前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁
28と後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29
に低圧力信号を出力して、前進クラッチ10の受圧室1
0a内と後進クラッチ11の受圧室11a内とにクラッ
チが接続しない程度で戻し用ばね46を若干圧縮する程
度の油圧力を供給しつつクラッチ切状態とする。これに
より変速機4はエンジン出力を駆動輪7に伝達しなくな
って、車両は停止すると同時にCPU23は単独荷役作
業であると判断する。
【0020】前述の状態で荷役レバー19を操作して、
荷役用バルブ18を切換えて荷役用シリンダ16に圧油
を供給して作業機15を作動する。この時、荷役レバー
19の操作量は荷役レバーセンサ20で検出されてCP
U23に入力され、CPU23は記憶装置24に記憶さ
れた荷役レバー操作量とエンジン回転数との関係から入
力された荷役レバー操作量に応じたエンジン回転数にす
るためにスロットルアクチュエータ駆動回路42を介し
てエンジンスロットルアクチュエータ8を駆動し、選択
したエンジン回転数にする。これにより荷役用ポンプ1
7の吐出量がコントロールされて荷役用シリンダ16に
供給される流量が増減するから、作業機15の速度を荷
役レバー操作量に見合う速度とする。
【0021】以上のようであるから荷役レバー操作量に
基づきエンジン回転数を設定し、スロットルアクチュエ
ータ駆動回路42よりエンジンスロットルアクチュエー
タ8を駆動制御することでエンジン回転数をコントロー
ルするので、アクセルペダル39を操作することなしに
荷役作業速度を速くできるので、操作容易化が図れる。
なお、変速レバー中立時は一般のエンジン式フォークリ
フトと同様にアクセルペダル操作によるエンジンスロッ
トル制御も可能としてある。
【0022】<単独走行時>ここで、単独走行時とは荷
役レバー19の操作がない時であり、これによりCPU
23は単独走行であると判断する。前後進切換レバー3
7を前進位置Fまたは後進位置Rに操作することで前後
進切換レバーセンサ38よりCPU23に前進信号また
は後進信号が入力され、CPU23は第一ソレノイド駆
動回路31または第二ソレノイド駆動回路32に信号を
出力して前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁2
8または後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁2
9を介して前進クラッチの受圧室10aまたは後進クラ
ッチ11の受圧室11aにクラッチ用ポンプ26の吐出
圧油を供給する。これと同時にアクセルペダル39の操
作量がアクセルペダルセンサ40よりA/D変換器41
を介してCPU23に入力され、CPU23は記憶装置
24に記憶されたアクセルペダル操作量とエンジン回転
数との関係から入力されたアクセルペダル操作量に応じ
たエンジン回転数とするためにスロットルアクチュエー
タ駆動回路42を介してエンジンスロットルアクチュエ
ータ8を駆動しアクセルペダル操作量に見合うエンジン
回転数にして目標回転数として走行する。
【0023】この時、車速センサ13より実車速がCP
U23に入力されて実車速に応じて次のように制御され
る。
【0024】・予め設定した低速(微速走行時の車速)
以上の場合。 アクセルペダル操作量による目標車速と車速センサ13
で検出した実車速の差からエンジン1のエンジン回転数
を制御して目標車速と実車速を一致させる。
【0025】前述の状態からアクセルペダル39を離し
てブレーキペダル35を操作した時には、ブレーキセン
サ36よりブレーキ信号がCPU23に入力され、CP
U23はエンジンスロットルアクチュエータ8を制御し
てエンジン回転数を低下させ、これによりエンジンブレ
ーキが働くと同時にブレーキペダル35の操作により主
ブレーキ14が制動して車両は減速される。車速が前述
の予め設定した低速まで減速したら、CPU23は第一
ソレノイド駆動回路31または第二ソレノイド駆動回路
32に低圧信号を出力して前進時増減速兼後進時制動用
クラッチ制御弁28または後進時増減速兼前進時制動用
クラッチ制御弁29を低圧側に作動して、前進クラッチ
10の受圧室10aまたは後進クラッチ11の受圧室1
1aの油圧力を低下して、駆動力をなくし減速し易くす
る。
【0026】・前述の予め設定した低速以下の場合。 アクセルペダル39の操作量が少なく車速が予め設定し
た低速以下の場合には、アクセルペダル操作量に基づく
目標車速と実車速の差によりCPU23がアクセルペダ
ル操作量に基づいて前述と同様にエンジン回転数制御及
び前述と同様に前進クラッチ10の受圧室10a内また
は後進クラッチ11の受圧室11a内の油圧力を制御し
てアクセルペダル操作量に基づく目標車速とする。
【0027】<荷役兼走行時>前後進切換レバーセンサ
38からの前進または後進信号と荷役レバーセンサ20
からの荷役レバー操作量の信号を入力すると、CPU2
3は荷役兼走行作業と判断し、エンジンスロットルアク
チュエータ8を前述のように荷役レバー操作量に応じて
制御してエンジン回転数を増減し、荷役作業速度を荷役
レバー操作量に見合う速度とする。この時の車速制御
は、前進クラッチ10と後進クラッチ11とにおけるク
ラッチの接続状態によって増減速あるいは制動して行
う。
【0028】この車速制御について具体的に説明する
と、CPU23はアクセルペダル操作量による目標車速
と車速センサ13の実車速の差から記憶装置24に記憶
されているデータを基に前進クラッチ10と後進クラッ
チ11のうち進行方向側のクラッチの接続状態を調整し
て増減速制御を行う。
【0029】これは、CPU23が第一ソレノイド駆動
回路31と第二ソレノイド駆動回路32のうち進行方向
側のソレノイド駆動回路に増減圧指令を出力して、ソレ
ノイド駆動回路より前進時増減速兼後進時制動用クラッ
チ制御弁28と後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制
御弁29のうち進行方向側のクラッチ制御弁の比例ソレ
ノイド53に信号を出力して、クラッチ制御弁において
入口ポート50からクラッチポート52への開口面積を
変更して前進クラッチ10と後進クラッチ11の受圧室
の油圧力を増減し、前進クラッチ10と後進クラッチ1
1のうち進行方向側のクラッチの接続状態を調整して、
変速機4において増減速制御を行い車速をアクセルペダ
ル操作量による目標車速に制御する。
【0030】また、CPU23はアクセルペダル操作量
による目標車速と車速センサ13による実車速との差
が、あらかじめ記憶装置24に記憶されている所定の差
より大きい場合、すなわちアクセルペダル操作量による
目標車速に対して車速センサ13による実車速が所定以
上速い場合に制動が必要と判断する。そして、制動が必
要と判断すると、前進クラッチ10と後進クラッチ11
のうち進行方向側のクラッチの受圧室の油圧力を減少し
て進行方向側のクラッチにおける動力の伝達が行われな
い状態とすると共に、アクセルペダル操作量による目標
車速と車速センサ13の実車速の差から記憶装置24に
記憶されているデータを基に、前進クラッチ10と後進
クラッチ11のうち進行方向逆側のクラッチの受圧室の
油圧力を増減してクラッチの接続状態を調整して制動制
御を行う。
【0031】これは、CPU23が第一ソレノイド駆動
回路31と第二ソレノイド駆動回路32のうち進行方向
逆側のソレノイド駆動回路に増減圧指令を出力して、ソ
レノイド駆動回路より前進時増減速兼後進時制動用クラ
ッチ制御弁28と後進時増減速兼前進時制動用クラッチ
制御弁29のうち進行方向逆側のクラッチ制御弁の比例
ソレノイド53に信号を出力して、クラッチ制御弁にお
いて入口ポート50からクラッチポート52への開口面
積を変更して前進クラッチ10と後進クラッチ11の受
圧室の油圧力を増減し、前進クラッチ10と後進クラッ
チ11のうち進行方向逆側のクラッチの接続状態を調整
して、変速機4において制動制御を行い車速をアクセル
ペダル操作量による目標車速に制御する。
【0032】なお、前述の制動が必要と判断する手段に
あっては、目標車速に対して実車速が速い場合に前進ク
ラッチ10と後進クラッチ11のうち進行方向側のクラ
ッチの接続状態を調整して増減速制御を行った後、記憶
装置24に記憶されているデータを基に、所定の割合で
減速しないと制動が必要と判断する、あるいは進行方向
側のクラッチの接続状態を調整して増減速制御を行った
後、記憶装置24に記憶されているデータを基に、タイ
マ25によって設定した所定時間内に同一にならないと
制動が必要と判断するようにしてもよい。
【0033】このようであるから、荷役兼走行時に制動
が必要な場合において、進行方向逆側のクラッチにおい
て制動することができ、オペレータがブレーキペダル3
5を操作することなしにアクセルペダル操作量に基づく
所望の車速にすることができる。
【0034】なお、前述の増減速制御あるいは制動制御
を行う際、前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁
28と後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29
とにおいては、制御を行っていないクラッチ制御弁は、
CPU23より低圧力信号を常に入力しており、前進ク
ラッチ10の受圧室10a内または後進クラッチ11の
受圧室11a内とにクラッチが接続しない程度で戻し用
ばね46を若干圧縮する程度の油圧力を供給するように
なっている。これにより前進クラッチ10と後進クラッ
チ11とにおいて、瞬時に作動することができ応答性を
向上するようにしている。
【0035】
【発明の効果】本発明は、荷役作業しながら走行する
際、制御手段において、制動が必要と判断すると、前進
時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁または後進時増
減速兼前進時制動用クラッチ制御弁を用いて前進クラッ
チと後進クラッチとのうち進行方向逆側のクラッチの受
圧室の油圧力を増減してアクセルペダル操作量に基づい
た制動制御して、所望の車速にする。これにより、オペ
レータはアクセルペダルの操作のみでブレーキを操作す
ることなしに車速を制御することができ、操作性、作業
性の大巾な向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の全体構成説明図である。
【図2】図1の油圧および電気ブロック回路説明図であ
る。
【図3】本発明による実施例における前進クラッチある
いは後進クラッチの一部説明図である。
【図4】アクセルペダル操作量とエンジン回転数との関
係を示す説明図である。
【図5】荷役レバー操作量とエンジン回転数との関係を
示す説明図である。
【図6】アクセルペダル操作量と目標車速との関係を示
す説明図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…出力軸、3…トルクコンバータ、4
…変速機、5…差動機構、6…回転軸、7…駆動輪、8
…エンジンスロットルアクチュエータ、9…エンジン回
転センサ、10…前進クラッチ、10a…受圧室、11
…後進クラッチ、11a…受圧室、13…車速センサ、
14…主ブレーキ、15…作業機、16…荷役用シリン
ダ、17…荷役用ポンプ、18…荷役用バルブ、19…
荷役レバー、20…荷役レバーセンサ、21…A/D変
換器、22…入力回路、23…CPU、24…記憶装
置、25…タイマ、26…クラッチ用ポンプ、27…リ
リーフ弁、28…前進時増減速兼後進時制動用クラッチ
圧制御弁、29…後進時増減速兼前進時制動用クラッチ
圧制御弁、31…第一ソレノイド駆動回路、32…第二
ソレノイド駆動回路、34…マスタシリンダ、35…ブ
レーキペダル、36…ブレーキセンサ、37…前後進切
換レバー、38…前後進切換レバーセンサ、39…アク
セルペダル、40…アクセルペダルセンサ、41…A/
D変換器、42…スロットルアクチュエータ駆動回路、
45…ピストン、46…戻し用ばね、50…入口ポー
ト、51…出口ポート、52…クラッチポート、53…
比例ソレノイド、54…ばね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F02D 29/00 - 29/06 F16D 25/00 - 39/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン1の出力をトルクコンバータ3
    を介して駆動輪7に伝達する油圧式の前進クラッチ1
    0、後進クラッチ11を持った変速機4と、 エンジン1の出力によって駆動する荷役用ポンプ17の
    吐出圧油を荷役用シリンダ16に供給する荷役用バルブ
    18と、 該荷役用バルブ18を作動する荷役レバー19と、 エンジン1の回転数を増減するエンジンスロットルアク
    チュエータ8と、 荷役レバー19の操作量を検出する荷役レバーセンサ2
    0と、 車速を検出する車速センサ13と、 アクセルペダル操作量を検出するアクセルペダルセンサ
    40と、 前後進切換レバー37における進行方向を検出する前後
    進切換レバーセンサ38と、 エンジン1の回転数を検出するエンジン回転センサ9
    と、 エンジン1の出力によって駆動するクラッチ用ポンプ2
    6と、 該クラッチ用ポンプ26の吐出圧油を前進クラッチ10
    の受圧室10aに供給,停止を行うと共に油圧力を増減
    する前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁28
    と、 該クラッチ用ポンプ26の吐出圧油を後進クラッチ11
    の受圧室11aに供給,停止を行うと共に油圧力を増減
    する後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29
    と、 単独荷役と判断すると荷役レバー操作量に基づいたエン
    ジン回転数とし、単独走行と判断するとアクセルペダル
    操作量に基づいたエンジン回転数とし、荷役兼走行と判
    断すると荷役レバー操作量に基づいたエンジン回転数と
    し前記前進時増減速兼後進時制動用クラッチ制御弁28
    または後進時増減速兼前進時制動用クラッチ制御弁29
    を用いて前進クラッチ10と後進クラッチ11とのうち
    進行方向側のクラッチの受圧室の油圧力を増減してアク
    セルペダル操作量に基づいた増減速制御し、荷役兼走行
    かつ制動が必要と判断すると荷役レバー操作量に基づい
    たエンジン回転数とし前記前進時増減速兼後進時制動用
    クラッチ制御弁28または後進時増減速兼前進時制動用
    クラッチ制御弁29を用いて前進クラッチ10と後進ク
    ラッチ11とのうち進行方向側のクラッチの受圧室の油
    圧力を減少すると共に進行方向逆側のクラッチの受圧室
    の油圧力を増減してアクセルペダル操作量に基づいた制
    動制御するようにした制御手段と、 を備えたことを特徴とする産業車両の荷役及び走行制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段において、前後進切換レバ
    ーセンサ38と荷役レバーセンサ20とで前後進切換レ
    バーセンサ38から中立信号を入力しかつ荷役レバーセ
    ンサ20から信号を入力すると単独荷役と判断し、前後
    進切換レバーセンサ38と荷役レバーセンサ20とで前
    後進切換レバーセンサ38のみから前進または後進信号
    を入力すると単独走行と判断し、前後進切換レバーセン
    サ38から前進または後進信号を入力しかつ荷役レバー
    センサ20から信号を入力すると荷役兼走行と判断する
    と共に、荷役兼走行と判断した際にアクセルペダル操作
    量による目標車速に対して車速センサ13による実車速
    が所定以上速いと制動が必要と判断するようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載の産業車両の荷役及び走行制
    御装置。
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