JPH09295565A - 油圧駆動車両の制動装置 - Google Patents

油圧駆動車両の制動装置

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Publication number
JPH09295565A
JPH09295565A JP11071496A JP11071496A JPH09295565A JP H09295565 A JPH09295565 A JP H09295565A JP 11071496 A JP11071496 A JP 11071496A JP 11071496 A JP11071496 A JP 11071496A JP H09295565 A JPH09295565 A JP H09295565A
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JP
Japan
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hydraulically driven
driven vehicle
swash plate
operation amount
hydraulic
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Application number
JP11071496A
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English (en)
Inventor
Kazunobu Tomota
和伸 友田
Michiharu Kikko
道治 橘高
Toshihiro Naruse
俊博 成瀬
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】油圧駆動車両をエンジンの運転中であっても自
動的に停止状態に保持する。 【解決手段】エンジン(1)の駆動力が可変斜板式油圧
ポンプ(2)及び油圧モータ(3,3)を介して車輪に
伝達される油圧駆動車両に対し、バネの押圧力により車
輪を非回転状態に拘束する一方、チャージポンプ(4
0)から供給される作動油の油圧力によりバネの押圧力
に抗して車輪の拘束を解除する制動手段(5,5)を備
える。判定部(71a)においてアクセル操作量(x)
及び斜板角度(θ)に基づいて油圧駆動車両の停止を判
定する。制動制御手段(71)により切換手段(6)を
切換えて作動油を制動手段に供給する。アクセル操作量
と車輪の回転数(s)とに基づいて油圧駆動車両の停止
を判定しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械や産業車
両等の油圧駆動車両の制動装置に関し、さらに詳しく
は、エンジンの駆動力を静液圧トランスミッション(Hy
drostatic Transmission: 以下、単にHSTという)で
車輪に伝達し、油圧ポンプの斜板角度とエンジンの回転
数とにより速度の制御が行われる油圧駆動車両におい
て、この油圧駆動車両を停止状態に保持してその空走を
防止するための保持ブレーキ(パーキングブレーキ)に
係る。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記の油圧駆動車両に制動力
を付与する手段として減速側アクセル操作に基づくダイ
ナミックブレーキが利用されているが(例えば、特開平
4−347059号公報参照)、このものでは、登坂途
中などの車軸に力がかかる状態で停止しようとするとH
ST内部での作動油のリークにより車輪が空回りし空走
してしまうため、足踏みブレーキを踏んで停止させてお
かなくてはならず操作性の悪化を招く要因となってい
る。一方、上記の油圧駆動車両を停止状態に保持するた
めの制動装置として、従来、図7に示すようないわゆる
ネガティブブレーキ(110)といわれるものが用いら
れている。このものは、油圧モータ(101)の回転軸
(102)をバネ(121)の押圧力により非回転状態
に保持する保持機構(120)と、エンジン(103)
により駆動されるチャージポンプ(104)から供給さ
れる作動油の油圧力により上記保持機構(120)によ
る保持を解除する油圧シリンダ(130)と、この油圧
シリンダ(130)に対し上記チャージポンプ(10
4)からの吐出油を断続切換可能に供給する油圧パイロ
ット切換弁(105)とを備えるものである。そして、
上記油圧パイロット切換弁(105)は上記チャージポ
ンプ(104)の吐出圧をパイロット圧として受けて吐
出油供給側に切換動作されることにより上記保持機構
(120)を解除させるようになっており、エンジン
(103)の停止中には上記チャージポンプ(104)
の作動が停止されて上記油圧駆動車両を停止状態に保持
するようになっている。これにより、油圧駆動車両は、
エンジン(103)の運転中には自由に走行でき、エン
ジン(103)の停止により自動的に停止状態に保持さ
れるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
油圧駆動車両の制動装置においては、例えば、油圧駆動
車両を坂道の途中に停止して荷役作業を行う場合にその
荷役作業の駆動源としてエンジン(103)を運転状態
にしておく必要があるため、上記ネガティブブレーキを
使用できず、結局、上記ダイナミックブレーキと同様に
足踏みブレーキ等を使用しつつ荷役作業を行う必要があ
る。つまり、上記のネガティブブレーキはエンジン(1
03)の停止時にのみ油圧駆動車両を停止状態に保持し
得るものであり、エンジン(103)の運転中には油圧
駆動車両を停止状態に保持できないという不都合があ
る。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、エンジンが停
止状態にあると運転状態にあるとに拘らず、油圧駆動車
両が停止状態にある場合には、その油圧駆動車両を確実
に停止状態に保持できるようにすることにあり、これに
より、操作性を向上させて作業効率の向上と安全性の向
上とを図ることにある。さらに、エンジンが運転状態に
あっても、油圧駆動車両が走行を停止することによりそ
の油圧駆動車両を自動的に停止状態に保持し得るように
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、エンジン(1)と、このエ
ンジン(1)により駆動される可変斜板式油圧ポンプ
(2)と、上記可変斜板式油圧ポンプ(2)からの作動
油の供給を受けて車輪を回転駆動する油圧モータ(3,
3)とを備える油圧駆動車両に搭載される制動装置を対
象とするものである。このものにおいて、上記油圧モー
タ(3,3)から上記車輪までの間の回転要素(31)
に対し機械的拘束力を作用させることにより上記車輪を
非回転状態に拘束する一方、油圧源(4)からの作動油
の供給を受けて上記機械的拘束力に抗して上記拘束を解
除する制動手段(5)と、上記油圧源(4)から制動手
段(5)に対する作動油の供給を断続切換する切換手段
(6)とを備える。そして、上記切換手段(6)を、上
記エンジン(1)の運転とは独立して断続切換え可能に
電磁式に構成するものである。
【0006】上記の構成の場合、切換手段(6)がエン
ジン(1)の駆動とは独立して断続切換え可能であるた
め、制動手段(5)に対する作動油の供給・遮断の切換
をエンジン(1)の運転中であっても行うことが可能に
なる。このため、エンジン(1)の運転中であっても上
記制動手段(5)により車輪を非回転状態に拘束するこ
とが可能になり、これにより、油圧駆動車両を停止状態
に保持することが可能になる。従って、足踏みブレーキ
の操作等をすることなく油圧駆動車両を停止状態に保つ
ことが可能になり、これにより、荷役作業等を行う際の
操作性を向上させて作業効率と安全性とを向上させるこ
とが可能になる。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明における油圧源(4)としてエンジン(1)により駆
動されるチャージポンプ(40)を用い、また、切換手
段(6)として電磁切換弁(60)を用いる構成とする
ものである。
【0008】上記の構成の場合、請求項1記載の発明に
おける油圧源(4)と切換手段(6)とが具体的に特定
される。すなわち、エンジン(1)により駆動されるチ
ャージポンプ(40)により制動手段(5)に対して確
実に作動油を供給することが可能になり、また、電磁切
換弁(60)により上記制動手段(5)に対する作動油
の供給をエンジンの運転とは独立に断続切換えすること
が可能になる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明において、油圧駆動車両の走行状態量を
検出する走行状態量検出手段(10)を設けるものとす
る。そして、上記走行状態量検出手段(10)により検
出された走行状態量に基づき上記油圧駆動車両が停止状
態にあると判定されたとき、切換手段(6)を作動油の
供給が遮断されるよう切換制御する制動制御手段(7
1)を設ける構成とするものである。
【0010】上記の構成の場合、請求項1又は請求項2
記載の発明による作用に加えて、走行状態量検出手段
(10)により油圧駆動車両が停止状態にあると判定さ
れたときに、制動制御手段(71)により切換手段
(6)が作動油の供給を遮断するように切換動作され、
これにより、上記制動手段(5)によって車輪が非回転
状態に拘束される。つまり、上記油圧駆動車両を自動的
に停止状態に保持することが可能になり、油圧駆動車両
の操作性をより一層向上させることが可能になる。
【0011】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の発明における走行状態量検出手段(10)として、ア
クセル操作量(x)を検出するアクセル操作量検出手段
(10a)と、回転要素(31)の回転数(s)を検出
する回転数検出手段(10b)とを設けるものとする。
そして、制動制御手段(71)に判定部(71b)を設
け、この判定部(71b)により、上記アクセル操作量
検出手段(10a)により検出されたアクセル操作量
(x)が零であり、かつ、上記回転数検出手段(10
b)により検出された回転数(s)が零であるときに油
圧駆動車両が停止状態にあると判定する構成とするもの
である。
【0012】上記の構成の場合、請求項3記載の発明に
よる作用に加えて、走行状態量検出手段(10)の構成
及び制動制御手段(71)についての構成が具体的に特
定される。すなわち、アクセル操作量検出手段(10
a)により検出されたアクセル操作量(x)が零であ
り、かつ、回転数検出手段(10b)により検出された
回転数(s)が零であるときに、油圧駆動車両が停止状
態にあると判定され、このとき、切換手段(6)が作動
油の供給を遮断するように切換動作される。これによ
り、上記制動手段(5)によって車輪が非回転状態に拘
束される。つまり、運転者がアクセルペダルを放したこ
とから運転者の油圧駆動車両を停止させる意図を判定
し、加えて、回転要素(31)が非回転状態になること
から油圧駆動車両が実際に停止したことを判定すること
により、油圧駆動車両が停止状態にあることの判定を確
実に行うことが可能になる。
【0013】請求項5記載の発明は、上記請求項3記載
の発明における走行状態量検出手段(10)として、ア
クセル操作量(x)を検出するアクセル操作量検出手段
(10a)と、可変斜板式油圧ポンプ(2)の斜板角度
(θ)を検出する斜板角度検出手段(10c)とを設け
るものとする。そして、制動制御手段に判定部を設け、
この判定部により、上記アクセル操作量検出手段(10
a)により検出されたアクセル操作量(x)が零であ
り、かつ、上記斜板角度検出手段により検出された斜板
角度(θ)が零度であるときに油圧駆動車両が停止状態
にあると判定する構成とするものである。
【0014】上記の構成の場合、請求項3記載の発明に
よる作用に加えて、走行状態量検出手段(10)及び制
動制御手段(71)についての上記請求項4記載の発明
とは異なる構成が具体的に特定される。すなわち、アク
セル操作量検出手段(10a)により検出されたアクセ
ル操作量(x)が零であり、かつ、斜板角度検出手段に
より検出された斜板角度(θ)が零度であるときに、油
圧駆動車両が停止状態にあると判定される。そして、切
換手段(6)が作動油の供給を遮断するように切換動作
され、これにより、上記制動手段(5)によって車輪が
非回転状態に拘束される。ここで、上記斜板角度(θ)
が零度に変更されれると、可変斜板式油圧ポンプ(2)
の吐出油量が零になるため、油圧駆動車両はダイナミッ
クブレーキによる強力な制動力により減速されて停止す
ることになる。つまり、運転者が油圧駆動車両の走行を
停止させる意図に基づいてアクセルペダルを放してお
り、かつ、油圧駆動車両が停止するときに、この油圧駆
動車両を自動的に停止状態に保持することが可能にな
る。
【0015】請求項6記載の発明は、上記請求項5記載
の発明における判定部を、斜板角度(θ)が予め設定し
た待ち時間(Tx)の間、零度を継続したときに油圧駆
動車両が停止状態にあると判定する構成とするものであ
る。
【0016】上記の構成の場合、請求項5記載の発明に
よる作用に加えて、運転者によるアクセル操作量(x)
が零であり、かつ、斜板角度(θ)が予め設定された待
ち時間(Tx)だけ零度に保たれたときに、油圧駆動車
両が停止状態にあると判定される。ここで、上記斜板角
度(θ)が零度に変更されると、油圧駆動車両は上記の
如く停止することになるが、斜板角度(θ)が零度に変
更されてから油圧駆動車両が完全に停止するまでの間に
僅かに惰性で走行する場合がある。このため、上記待ち
時間(Tx)を、斜板角度(θ)が零度になった時点か
ら油圧駆動車両が停止するまでの経過時間(例えば、数
十ミリ秒程度)に設定することにより、油圧駆動車両
を、ダイナミックブレーキによって停止された後に制動
手段(5)により停止状態に保持するようにする。これ
により、油圧駆動車両を停止状態に保持するにあたり、
惰性による走行途中で停止状態に保持する場合に生じや
すいショックを解消することが可能になる。
【0017】請求項7記載の発明は、上記請求項3記載
の発明における走行状態量検出手段(10)として、ア
クセル操作量(x)を検出するアクセル操作量検出手段
(10a)を備えるものとする。また、油圧駆動車両に
対し、上記アクセル操作量検出手段(10a)により検
出されたアクセル操作量(x)に応じて可変斜板式油圧
ポンプ(2)の斜板角度(θ)を変更制御し、これによ
り上記油圧駆動車両の走行を制御する走行制御手段(7
2)を備える。そして、制動制御手段(71)に判定部
(71a)を設け、この判定部を、上記アクセル操作量
検出手段(10a)により検出されたアクセル操作量
(x)が零であり、かつ、上記走行制御手段(71)か
ら出力された斜板角度の変更制御信号が上記斜板角度
(θ)を零度にするものであるときに上記油圧駆動車両
が停止状態にあると判定するように構成するものであ
る。
【0018】上記の構成の場合、請求項3記載の発明に
よる作用に加えて、走行状態量検出手段(10)の上記
請求項4又は請求項5記載の発明のどちらとも異なる構
成が具体的に特定される。すなわち、アクセル操作量検
出手段(10a)により検出されるアクセル操作量
(x)が零であり、かつ、走行制御手段(71)から出
力された斜板角度の変更制御信号がこの斜板角度(θ)
を零度にするものであるときに油圧駆動車両が停止状態
にあると判定され、このとき、切換手段(6)が作動油
の供給を遮断するように切換動作される。そして、上記
制動手段(5)によって車輪が非回転状態に拘束され
る。この場合、請求項5記載の発明と同様に、運転者が
アクセルペダルを放したこと及び斜板角度(θ)が零度
になったことにより、油圧駆動車両が停止状態にあるこ
との判定が行われるが、斜板角度(θ)の情報を、請求
項5記載の場合とは異なり上記走行制御手段(72)か
ら出力される斜板角度の変更制御信号により得ているた
め、この斜板角度(θ)を検出するための特別のセンサ
等を設ける必要がなく、コストの低減が可能になる。
【0019】請求項8記載の発明は、上記請求項7記載
の発明における判定部を、斜板角度の変更制御信号が予
め設定した待ち時間(Tx)の間、継続して斜板角度
(θ)を零度にするものであるときに油圧駆動車両が停
止状態にあると判定する構成とするものである。
【0020】上記の構成の場合、請求項7記載の発明に
よる作用に加えて、運転者によるアクセル操作量(x)
が零であり、かつ、斜板角度(θ)の変更制御信号が予
め設定した待ち時間(Tx)の間継続してこの斜板角度
(θ)を零度にするものであるときに、油圧駆動車両が
停止状態にあると判定される。このため、請求項6記載
の発明の場合と同様に、上記待ち時間(Tx)を、斜板
角度(θ)が零度になった時点から油圧駆動車両が停止
するまでの経過時間に設定することにより、油圧駆動車
両を、ダイナミックブレーキによって停止された後に制
動手段(5)により停止状態に保持するようにする。こ
れにより、油圧駆動車両を停止状態に保持するにあた
り、惰性による走行途中で停止状態に保持する場合に生
じやすいショックを解消することが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0022】図1は、本発明に係る制動装置が適用され
る油圧駆動車両の概略構成を示し、210はエンジン、
220はこのエンジン(210)により駆動される可変
斜板式油圧ポンプ、230はこの可変斜板式油圧ポンプ
(220)からの作動油の供給を受けて車輪(231)
を回転駆動する油圧モータである。つまり、上記エンジ
ン(210)からの駆動力が、上記可変斜板式油圧ポン
プ(220)及び上記油圧モータ(230)からなるH
STを介して車輪(231)に伝達されるようになって
いる。
【0023】上記可変斜板式油圧ポンプ(220)は、
2個の吸入吐出ポートを備え、斜板の傾斜方向の切替え
によりそれらの2個のポートのうちの何れか一方から吸
入した作動油を他方から吐出するように構成されてい
る。そして、その時間当たりの吐出量は、斜板角度に略
比例する押しのけ容積とポンプ軸の回転数との積に相当
するようになっている。また、上記油圧モータ(23
0)は、2個の吸入吐出ポートを備えており、走行用管
路(221,222)により上記可変斜板式油圧ポンプ
(220)に接続されて閉回路を構成している。そし
て、この油圧モータ(230)は、上記可変斜板式油圧
ポンプ(220)がその一方のポートから吐出する作動
油を受けて車輪(231)を正方向に回転させるように
なっており、また、上記可変斜板式油圧ポンプ(22
0)が他方のポートから吐出する作動油を受けて上記車
輪(231)を逆方向に回転させるようになっている。
【0024】そして、運転者によるアクセル操作に応じ
て、上記エンジン(210)の回転数と上記可変斜板式
油圧ポンプ(220)の斜板角度とを増減変更制御する
ことにより、この可変斜板式油圧ポンプ(220)の吐
出油量を増減変更制御して油圧駆動車両の走行速度を増
減変更制御するように構成されている。
【0025】<第1実施形態>図2は、本発明の第1実
施形態に係る油圧駆動車両の制動装置をフォークリフト
に適用した例を示し、1はエンジン、2はこのエンジン
(1)により駆動される可変斜板式油圧ポンプ(以下、
単に走行用ポンプという)、3,3はそれぞれ上記走行
用ポンプ(2)からの作動油の供給を受けて図示省略の
一対の車輪を回転駆動する油圧モータである。4は後述
の保持ブレーキ(50,50)に作動油を供給する油圧
源であり、本実施形態においては固定容量のチャージポ
ンプ(40)を用いている。また、5,5はそれぞれ上
記各車輪を非回転状態に拘束可能な制動手段であり、本
実施形態においては機械式の保持ブレーキ(50,5
0)を用いている。6は上記両保持ブレーキ(50,5
0)と上記チャージポンプ(40)とを断続切換可能に
連通する切換手段であり、本実施形態においては電磁切
換弁(60)を用いている。7は運転者によるアクセル
操作量(x)に応じて上記電磁切換弁(60)を動作制
御する制動制御手段(71)を備えたコントロールユニ
ットである。さらに、8は上記エンジン(1)の回転数
を変更調整するガバナ、9は上記走行用ポンプ(2)の
斜板角度(θ)を増減変更調整するEDC(Electric D
isplacemennt Controller )である。10aはアクセル
操作量検出手段としてのアクセルセンサであり、本実施
形態においてポテンショメータ等によりアクセルペダル
の操作量を検出するように構成されている。なお、11
は上記エンジン(1)の回転数を検出して上記コントロ
ールユニット(7)に対してフィードバック信号を送る
ピックアップコイル(以下、単にPPUという)、12
は上記エンジン(1)により駆動されて図示省略のフォ
ーク等を駆動する荷役用ポンプである。
【0026】上記チャージポンプ(40)は、チャージ
管路(41)により電磁切換弁(60)を介して両保持
ブレーキ(50,50)に接続されている。そして、エ
ンジン(1)により駆動されることにより、上記電磁切
換弁(60)が後述の開状態にあるときに作動油を上記
両保持ブレーキ(50,50)に供給するようになって
いる。なお、チャージ管路(41)内の油圧が所定の許
容値を越えたときには、リリーフ弁(13)により上記
チャージ管路(41)と油タンク(18)とが連通され
ることによりこのチャージ管路(41)内の油圧を開放
するようになっている。
【0027】上記各保持ブレーキ(50)は、拘束機構
(51)と油圧シリンダ(52)とを備えている。上記
拘束機構(51)は、各油圧モータ(3)の回転要素と
してのモータ軸(31)の側に設けられた複数のプレッ
シャプレートに対して、複数のプレッシャリングを機械
的拘束力としてのバネの押圧力により押圧し、それらの
プレッシャプレートとプレッシャリングの間の摩擦抵抗
力により上記モータ軸(31)を非回転状態に拘束する
ように構成されている。また、上記油圧シリンダ(5
2)は、チャージポンプ(40)からの作動油の供給を
受けて上記バネの押圧力に抗して上記プレッシャプレー
トから上記プレッシャリングを離すことにより、上記拘
束機構(51)による上記車輪の拘束状態を解除するよ
うに構成されている。そして、上記各保持ブレーキ(5
0)は、上記チャージポンプ(40)からの作動油の供
給を受けないときに、上記拘束機構(51)により上記
車輪を非回転状態に拘束する拘束状態になり、一方、上
記チャージポンプ(40)からの作動油の供給を受ける
ときに、上記油圧シリンダ(52)により上記拘束機構
(51)による上記車輪の拘束状態を解除した非拘束状
態になるように構成されている。
【0028】上記電磁切換弁(60)は、3ポート2位
置の切換弁であり、コントロールユニット(7)からの
制動解除指令を受けるまではスプリング(61)の押圧
力により図2の右位置に切換わってチャージポンプ(4
0)から各保持ブレーキ(50)への作動油の供給を遮
断した閉状態になるようになっている。一方、上記電磁
切換弁(60)は、上記コントロールユニット(7)か
らの制動解除指令を受けてから次に制動指令を受けるま
では、ソレノイド(62)の励磁力により上記スプリン
グ(61)の押圧力に打ち勝って図2の左位置に切換わ
り、上記チャージポンプ(40)から上記各保持ブレー
キ(50)へ作動油を供給する開状態になるようになっ
ている。
【0029】上記コントロールユニット(7)には、ア
クセルセンサ(10a)からのアクセル信号とPPU
(11)からのフィードバック信号と、フォーク等の各
種操作レバーからの操作信号とがそれぞれ入力されるよ
うになっている。そして、上記コントロールユニット
(7)は、運転者によるアクセル操作量(x)に応じて
上記エンジン(1)の回転数と上記走行用ポンプ(2)
の斜板角度(θ)とを変更制御することによりフォーク
リフトの走行制御を行う走行制御手段(72)と、上記
アクセル操作量(x)等に応じて上記両保持ブレーキ
(50,50)を動作制御する制動制御手段(71)と
を備えている。
【0030】具体的には、上記走行制御手段(72)
は、上記アクセル操作量(x)に基づいてエンジン回転
数指令を算出し、上記エンジン(1)の回転数がこのエ
ンジン回転数指令に一致するように上記ガバナ(8)に
対して変更制御信号を入力する一方、上記エンジン回転
数指令に基づいて斜板角指令を算出し、上記走行用ポン
プ(2)の斜板角度(θ)がこの斜板角指令に一致する
ように上記EDC(9)に対して変更制御信号を入力す
るように構成されている。また、上記EDC(9)は、
コントロールユニット(7)からの変更制御信号を受け
て動作する電磁比例制御弁と、上記電磁比例制御弁を介
してチャージポンプ(40)から供給される作動油を受
けて走行用ポンプ(2)の斜板角度を変更調整する斜板
角調整シリンダとを備えており、上記電磁比例制御弁の
開度の変更制御により上記斜板角調整シリンダに供給さ
れる差動油の流量及び圧力が変更調整されることによ
り、上記走行用ポンプ(2)の斜板角度を斜板角指令に
一致させるように変更調整するようになっている。
【0031】上記制動制御手段(71)は、上記アクセ
ル操作量(x)と上記斜板角指令とに基づいてフォーク
リフトの走行が停止したことを判定する判定部(71
a)を備えており、この判定部(71a)によりフォー
クリフトが停止状態にあると判定されたときに電磁切換
弁(60)を閉状態に切換え動作させるように構成され
ている。
【0032】以下に、この制動制御手段(71)におけ
る具体的な制御を図3に示すフローチャートに基づいて
説明する。
【0033】まず、ステップSA1で、アクセルセンサ
(10a)からのアクセル信号に基づいてアクセル操作
量(x)が零であるか否かを判定する。そして、上記ア
クセル操作量(x)が零であればステップSA2に進
み、零でなければステップSA5に進む。ステップSA
2では走行制御手段(72)からの出力を受けて斜板角
指令が零度であるか否かを判定し、零度であればステッ
プSA3に進み、零度でなければステップSA5に進
む。ステップSA3では、斜板角指令が零度になってか
らの経過時間(t)と予め設定された待ち時間(Tx)
との大小関係を判定し、上記経過時間(t)が上記待ち
時間(Tx)と等しいか大きければステップSA4に進
み、小さければステップSA5に進む。ステップSA4
では、電磁切換弁(60)に対して制動指令を送った後
にリターンする。この制動指令により、電磁切換弁(6
0)は各保持ブレーキ(50)への作動油の供給を遮断
する閉状態に切換わり、各車輪が非回転状態に拘束され
る。また、ステップSA5では上記電磁切換弁(60)
に対して制動解除指令を送った後に、リターンする。そ
して、この制動解除指令により、電磁切換弁(60)は
各保持ブレーキ(50)へ作動油を供給する開状態に切
替わり、各車輪が非拘束状態になる。このフローチャー
ト中、ステップSA1からステップSA3までが判定部
(71a)を構成している。
【0034】次に、上記第1実施形態に係る油圧駆動車
両の制動制御装置をフォークリフトに適用した場合の作
用・効果を図4に基づいて説明する。
【0035】まず、停止中のフォークリフトを発進させ
る際には、運転者がアクセルを踏み込むと同時に両保持
ブレーキ(50,50)が非拘束状態になってフォーク
リフトが走行可能な状態になる。すなわち、制動制御手
段(71)は、その判定部(71a)において、運転者
によるアクセル操作量(x)が零でないときにはフォー
クリフトが停止状態にないと判定し、電磁切換弁(6
0)に対して制動解除指令を送る。これにより、上記電
磁切換弁(60)は開状態になってチャージポンプ(4
0)と上記各保持ブレーキ(50)とが接続される。そ
して、作動油の供給を受けた上記両保持ブレーキ(5
0,50)が非拘束状態になることにより、車輪の拘束
が解除されてフォークリフトが走行可能になる。その
後、上記運転者によるアクセル操作量(x)に応じてエ
ンジン回転数と斜板角度(θ)とが変更制御され、これ
により、フォークリフトの走行速度が増加する。
【0036】次に、フォークリフトを停止させる際に
は、運転者がアクセルを閉じるに従い斜板角度(θ)が
低減され、アクセル操作量(x)が零になってからもフ
ォークリフトが緩やかに減速されるように暫く遅れて斜
板角度(θ)が零度になる。そして、フォークリフト
は、走行用管路からの作動油のリークによる車輪の空転
により僅かに惰性で走行した後に停止する。この停止ま
での間、制動制御手段(71)は、その判定部(71
a)において、運転者によるアクセル操作量(x)が零
であっても斜板角指令が零度でないとき、又は、上記斜
板角指令が零度になってからの経過時間(t)が予め設
定された待ち時間(Tx)に達しないときにはフォーク
リフトが停止状態にないと判定する。このため、フォー
クリフトは走行可能な状態に保たれる。
【0037】そして、斜板角指令が零度になってからの
経過時間(t)が上記待ち時間(Tx)に達すると、制
動制御手段(71)は、その判定部(71a)において
フォークリフトが停止状態にあると判定して電磁切換弁
(60)に対して制動指令を送る。これにより、上記電
磁切換弁(60)が閉状態になってチャージポンプ(4
0)から上記保持ブレーキ(50,50)に対する作動
油の供給が遮断されることにより、上記保持ブレーキ
(50,50)が拘束状態になってフォークリフトが停
止状態に保持される。ここで、上記待ち時間(Tx)
が、斜板角度(θ)が零度になった時点から油圧駆動車
両が停止するまでの経過時間(例えば、数十ミリ秒程
度)に設定されているため、フォークリフトは完全に停
止した後に制動手段(5)により停止状態に保持され
る。従って、停止状態に保持される際に生じやすいショ
ックを解消することができる。
【0038】最後に、制動制御手段(71)は、その判
定部(71a)において、次にアクセルペダルが踏み込
まれるまではフォークリフトが停止状態にあると判定
し、電磁切換弁(60)に対して制動指令を送る。これ
により、保持ブレーキ(50,50)が拘束状態に保た
れるため、フォークリフトを停止状態に保持することが
できる。
【0039】このように、運転者はアクセル操作のみに
よりフォークリフトの発進・停止及び停止状態の保持を
行うことができるため、フォークリフトの操作性が向上
する。また、上記構成の第1実施形態においては、例え
ば、坂道の途中などにフォークリフトを停止させて荷役
作業等をする際に、足踏みブレーキなどを操作すること
なくエンジンを運転したままフォークリフトを停止状態
に保持することができる。従って、運転者は荷役作業に
集中することができ、作業効率が向上する。加えて、制
動制御手段(71)により算出される斜板角指令によっ
て油圧駆動車両の走行状態を判定するため、フォークリ
フトの走行状態を判定するための専用のセンサ等を設け
る必要がなく、これにより、コストの低減を図ることが
できる。
【0040】<第2実施形態>図5は本発明の第2実施
形態に係る油圧駆動車両の制動装置をフォークリフトに
適用した例を示し、10は油圧モータ(3)における回
転要素であるモータ軸(31)の回転数(s)を検出し
てコントロールユニット7´に出力する回転数検出手段
であり、本実施形態においてはピックアップコイル(以
下、単にPPUという)を用いている。また、コントロ
ールユニット(7´)は、走行制御手段(72)と制動
制御手段(71)とを備えている。そして、この制動制
御手段(71)は、アクセル操作量(x)と上記モータ
軸の回転数(s)とに基づいてフォークリフトが走行を
停止したことを判定する判定部(71b)を備えてお
り、この判定部(71b)によりフォークリフトが停止
状態にあると判定されたときに上記電磁切換弁(60)
を閉状態に切換え動作させるようになっている。
【0041】なお、上記第2実施形態のその他の構成は
第1実施形態のものと同様であるために、同一部材には
同一符号を付して、その説明は省略する。
【0042】上記判定部(71b)は、上記アクセル操
作量(x)が零であって、かつ、上記モータ軸(31)
の回転数(s)が零であるときに、フォークリフトが停
止状態にあると判定するように構成されている。
【0043】以下、上記の如き判定部(71b)を有す
る制動制御手段(71)の具体的な制御を図6に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0044】まず、ステップSB1で、アクセルセンサ
(10a)からのアクセル信号に基づきアクセル操作量
(x)が零であるか否かを判定する。そして、上記アク
セル操作量(x)が零であればステップSB2に進み、
零でなければステップSB4に進む。ステップSB2で
はPPU(10b)からの信号に基づきモータ軸(3
1)の回転数(s)が零であるか否かを判定し、零であ
ればステップSB3に進み、零でなければステップSB
4に進む。そして、ステップSB3では電磁切換弁(6
0)に対して制動指令を送ったのちに、また、ステップ
SB4では上記電磁切換弁(60)に対して制動解除指
令を送った後に、それぞれリターンする。このフローチ
ャート中、ステップSB1からステップSB2までが判
定部(71b)を構成している。
【0045】次に、上記第2実施形態に係る油圧駆動車
両の制動装置をフォークリフトに適用した場合の作用・
効果を説明する。
【0046】まず、停止中のフォークリフトを発進させ
る際には、第1実施形態と同様、運転者がアクセルを踏
み込むと同時に両保持ブレーキ(50,50)が非拘束
状態になってフォークリフトが走行可能な状態になる。
そして、上記運転者によるアクセル操作量(x)に応じ
てエンジン回転数と斜板角度(θ)とが変更制御され、
これにより、フォークリフトの車両速度が増加する。
【0047】一方、運転者がフォークリフトを停止させ
るためアクセルペダルを放すと、走行制御手段(72)
により斜板角度(θ)が零度に変更されるため、フォー
クリフトはダイナミックブレーキにより減速されて停止
する。この間、制動制御手段(71)は、その判定部
(71b)において、運転者によるアクセル操作量
(x)が零であってもモータ軸(31)の回転数(s)
が零でないときには、フォークリフトが停止状態にない
と判定する。このため、フォークリフトは走行可能な状
態に保たれる。
【0048】そして、上記制動制御手段(71)は、そ
の判定部において、上記アクセル操作量(x)が零であ
って、かつ、上記モータ軸(31)の回転数(s)が零
であるときに、フォークリフトが停止状態にあると判定
して電磁切換弁(60)に対して制動指令を送る。これ
により、上記電磁切換弁(60)が閉状態になってチャ
ージポンプ(40)から上記両保持ブレーキ(50,5
0)に対する作動油の供給が遮断されることにより、両
保持ブレーキ(50,50)が拘束状態になってフォー
クリフトが停止状態に保持される。
【0049】最後に、制動制御手段(71)は、次にア
クセルペダルが踏み込まれるまではその判定部(71
b)においてフォークリフトが停止状態にあると判定
し、電磁切換弁(60)に対して制動指令を送る。これ
により、両保持ブレーキ(50,50)が拘束状態に保
たれるため、フォークリフトは停止状態に保持される。
【0050】このように、運転者は、アクセル操作のみ
によりフォークリフトの発進・停止及び停止状態の保持
を行うことができるため、その操作性が向上する。ま
た、上記構成の第2実施形態においても、例えば、坂道
の途中などにフォークリフトを停止させて荷役作業等を
する際に、足踏みブレーキなどを操作することなくエン
ジンを運転したままフォークリフトを停止状態に保持す
ることができる。このため、運転者は荷役作業に集中す
ることができ、作業効率が向上する。
【0051】<他の実施形態>なお、本発明は上記第1
及び第2実施形態に限定されるものではなく、その他種
々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第
1実施形態では、判定部(71a)での判定において、
コントロールユニット(7)からEDC(9)に出力さ
れる斜板角指令を用いているが、これに限らず、走行用
ポンプ(2)の斜板角度(θ)を検出する斜板角度検出
手段としてポテンショメータ等により構成される角度セ
ンサを設け、この角度センサからの斜板角度検出信号を
用いるようにしても良い。また、この場合にも、検出さ
れる斜板角度(θ)が予め設定された待ち時間(Tx)
の間継続して零度であるときにフォークリフトが停止状
態にあると判定するようにしても良い。
【0052】上記第2実施形態では、フォークリフトの
走行状態を検出するためにモータ軸(31)の回転数
(s)を検出するようにしているが、これに限らず、油
圧モータのシリンダブロック、車軸、車輪等のいずれか
を回転要素として選択し、それらの回転数を検出するよ
うにしても良い。
【0053】上記第1及び第2実施形態では、フォーク
リフトが停止していると判定されると同時に保持ブレー
キ(50,50)が拘束状態になるようになっている
が、これに限らず、例えば、さらに数ミリ秒から数百ミ
リ秒程度の時間が経過した後に上記保持ブレーキ(5
0,50)を拘束状態にするようにしても良い。
【0054】上記第1及び第2実施形態では、斜板角調
整手段(9)としてEDC(9)を用いているが、これ
に限らず、単なるアクチュエータを用いても良い上記第
2実施形態では、コントロールユニット(7´)に走行
制御手段(72)を備えているが、これに限らず、例え
ばアクセルペダルとエンジン(1)とを機械的に連動す
るように構成することも可能である。
【0055】上記第1及び第2実施形態では、油圧駆動
車両として産業車両の一種であるフォークリフトを例示
しているが、これに限らず、例えば油圧ショベル等の建
設機械に用いることも可能である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における油圧駆動車両の制動装置によれば、エンジン
(1)の運転中であっても、切換手段(6)を切換える
ことで、足踏みブレーキの操作等をすることなく油圧駆
動車両を確実に停止状態に保つことができ、これによ
り、荷役作業等を行う際の操作性を向上させて作業効率
と安全性とを向上させることができる。
【0057】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明における油圧源(4)と切換手段(6)とが具
体的に特定され、これにより、請求項1記載の発明によ
る効果を確実に得ることができる。
【0058】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は請求項2記載の発明による効果に加えて、走行状態量
検出手段(10)により走行状態量をを検出して制動制
御手段(71)により切換手段(6)を断続切換制御す
るようにしたため、油圧駆動車両の走行が停止した場合
には、その油圧駆動車両を自動的に停止状態に保持する
ことができ、これにより、この油圧駆動車両の操作性を
向上させることができる。
【0059】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明による効果に加えて、走行状態量検出手段(1
0)及び制動制御手段(71)の構成が具体的に特定さ
れ、その判定部(71b)において、油圧駆動車両が走
行を停止したことを、アクセル操作に基づく運転者の意
図と油圧モータ(3)の回転数に基づく実際の車両の挙
動とによって確実に判定することができ、この判定に基
づき、上記油圧駆動車両を確実に停止状態に保持するこ
とができる。
【0060】請求項5記載の発明によれば、請求項3記
載の発明による効果に加えて、請求項3記載の発明にお
ける判定部(71b)とは異なる構成の判定部が特定さ
れ、この判定部において、油圧駆動車両が走行を停止し
たことを、アクセル操作に基づく運転者の意図と可変斜
板式油圧ポンプ(2)の斜板角度(θ)に基づく車両の
挙動とによって確実に判定することができ、この判定に
基づき、上記油圧駆動車両を確実に停止状態に保持する
ことができる。
【0061】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の発明による効果に加えて、判定部(71b)での判
定において待ち時間(Tx)を設定しているため、油圧
駆動車両を停止状態に保持する際のショックを解消して
スムーズに停止状態の保持に移行することができる。
【0062】請求項7記載の発明によれば、請求項3記
載の発明による効果に加えて、判定部(71a)におい
て油圧駆動車両が走行を停止したことを、請求項5記載
の発明の場合と同様に運転者の意図と車両の挙動とに基
づいて確実に判定して、油圧駆動車両を確実に停止状態
に保持することができる上、油圧駆動車両の挙動を走行
制御手段(72)からの出力に基づき判定しているた
め、その検出のための特別のセンサ等を設ける必要がな
く、コストの低減を図ることができる。
【0063】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明による効果に加えて、判定部(71a)での判
定において待ち時間(Tx)を設定しているため、請求
項6記載の発明の場合と同様に、油圧駆動車両を停止状
態に保持する際のショックを解消してスムーズに停止状
態の保持に移行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される油圧駆動車両の概略構成を
示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す全体構成図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態における制動制御手段に
おける制御を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態における油圧駆動車両の
走行状態を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態を示す全体構成図であ
る。
【図6】本発明の第2実施形態における制動制御手段に
おける制御を示すフローチャートである。
【図7】従来のネガティブブレーキを示す全体構成図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 2 走行用ポンプ(可変斜板式油圧ポン
プ) 3 油圧モータ 4 油圧源 5 制動手段 6 切換手段 10 走行状態量検出手段 10a アクセルセンサ(アクセル操作量検出
手段) 10b 回転数検出手段 31 モータ軸(回転要素) 40 チャージポンプ 60 電磁切換弁 71 制動制御手段 71a,71b 判定部 72 走行制御手段 s モータ軸の回転数 Tx 待ち時間 x アクセル操作量 θ 斜板角度

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)と、このエンジン(1)
    により駆動される可変斜板式油圧ポンプ(2)と、上記
    可変斜板式油圧ポンプ(2)からの作動油の供給を受け
    て車輪を回転駆動する油圧モータ(3,3)とを備える
    油圧駆動車両に搭載されており、 上記油圧モータ(3,3)から上記車輪までの間の回転
    要素(31)に対し機械的拘束力を作用させることによ
    り上記車輪を非回転状態に拘束する一方、油圧源(4)
    からの作動油の供給を受けて上記機械的拘束力に抗して
    上記拘束を解除する制動手段(5)と、 上記油圧源(4)から制動手段(5)に対する作動油の
    供給を断続切換する切換手段(6)とを備えており、 上記切換手段(6)は、上記エンジン(1)の運転とは
    独立して断続切換え可能に電磁式に構成されていること
    を特徴とする油圧駆動車両の制動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 油圧源(4)はエンジン(1)により駆動されるチャー
    ジポンプ(40)であり、 切換手段(6)は電磁切換弁(60)であることを特徴
    とする油圧駆動車両の制動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 油圧駆動車両の走行状態量を検出する走行状態量検出手
    段(10)と、 上記走行状態量検出手段(10)により検出された走行
    状態量に基づき上記油圧駆動車両が停止状態にあると判
    定されたとき、切換手段(6)を作動油の供給が遮断さ
    れるよう切換制御する制動制御手段(71)とを備えて
    いることを特徴とする油圧駆動車両の制動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 走行状態量検出手段(10)は、アクセル操作量(x)
    を検出するアクセル操作量検出手段(10a)と、回転
    要素(31)の回転数(s)を検出する回転数検出手段
    (10b)とを備えており、 制動制御手段(71)は、上記アクセル操作量検出手段
    (10a)により検出されたアクセル操作量(x)が零
    であり、かつ、上記回転数検出手段(10b)により検
    出された回転数(s)が零であるときに油圧駆動車両が
    停止状態にあると判定する判定部(71b)を備えてい
    ることを特徴とする油圧駆動車両の制動装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 走行状態量検出手段(10)は、アクセル操作量(x)
    を検出するアクセル操作量検出手段(10a)と、 可変斜板式油圧ポンプ(2)の斜板角度(θ)を検出す
    る斜板角度検出手段とを備えており、 制動制御手段は、上記アクセル操作量検出手段(10
    a)により検出されたアクセル操作量(x)が零であ
    り、かつ、上記斜板角度検出手段により検出された斜板
    角度(θ)が零度であるときに油圧駆動車両が停止状態
    にあると判定する判定部を備えていることを特徴とする
    油圧駆動車両の制動装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 判定部は、斜板角度(θ)が予め設定した待ち時間(T
    x)の間零度を継続したときに、油圧駆動車両が停止状
    態にあると判定するように構成されていることを特徴と
    する油圧駆動車両の制動装置。
  7. 【請求項7】 請求項3において、 走行状態量検出手段(10)は、アクセル操作量(x)
    を検出するアクセル操作量検出手段(10a)を備えて
    おり、 油圧駆動車両は、上記アクセル操作量検出手段(10
    a)により検出されたアクセル操作量(x)に応じて可
    変斜板式油圧ポンプ(2)の斜板角度(θ)を変更制御
    することにより上記油圧駆動車両の走行を制御する走行
    制御手段(72)を備えており、 制動制御手段(71)は、上記アクセル操作量検出手段
    (10a)により検出されたアクセル操作量(x)が零
    であり、かつ、上記走行制御手段(71)から出力され
    た斜板角度(θ)の変更制御信号がこの斜板角度(θ)
    を零度にするものであるときに上記油圧駆動車両が停止
    状態にあると判定する判定部(71a)を備えているこ
    とを特徴とする油圧駆動車両の制動装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 判定部(71a)は、斜板角度の変更制御信号が予め設
    定した待ち時間(Tx)の間継続して斜板角度(θ)を
    零度にするものであるときに、油圧駆動車両が停止状態
    にあると判定するように構成されていることを特徴とす
    る油圧駆動車両の制動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009083783A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Yanmar Co Ltd 作業車両の変速装置
JP2009085402A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Yanmar Co Ltd 作業車両の変速装置

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JP2009083783A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Yanmar Co Ltd 作業車両の変速装置
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