JP2835529B2 - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物

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    • C08L83/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は除電性シリコーンゴム成形品用シリコーンゴ
ム組成物に関し、詳しくは硬化後、除電性に優れたシリ
コーンゴムシートといったシリコーンゴム成形品となり
得る除電性シリコーンゴム成形品用シリコーンゴム組成
物に関する。
[従来の技術] シリコーンゴムは、これを構成するオルガノポリシロ
キサンの特異な骨格から電気絶縁性、耐熱性、耐寒性あ
るいは柔軟性に優れるため種々の用途に使用されてい
る。ところが、一般にシリコーンゴムは帯電し易く、こ
れを使用した電気電子装置においては帯電に基ずく数々
の問題が発生している。
従来、かかる帯電を防止したシリコーンゴム組成物と
しては、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物にカーボ
ンブラック,銀,銅,ポリオキシアルキレン,ポリオキ
シアルキレン付加物等の導電性物質あるいは除電性物質
を混入したシリコーンゴム組成物が提案されている。
[本発明が解決しようとする課題] ところが、これらのシリコーンゴム組成物は、固体状
の導電性物質を混入した組成物については、シリコーン
ゴム組成物自体の粘度が増大して、その成形加工性が低
下したり、またシリコーンゴム組成物あるいはその硬化
物であるシリコーンゴム成形品の外観が導電性物質の色
調等に左右されるためその用途が限定されるという欠点
があった。またポリオキシアルキレン,ポリオキシアル
キレン付加物等の除電性物質を混入した組成物について
は、上記のような問題は発生しないが、硬化後シリコー
ンゴム成形品からこれらの除電性物質がブリードアウト
し、その効果が徐々に低下するという欠点があった。
また、特開昭61−174284号公報や特開平1−210460号
公報には、ポリオキシアルキレン基を含有するオルガノ
ポリシロキサンを配合した硬化性シリコーン組成物が提
案されているが、これらは離型性あるいは剥離性のシリ
コーン皮膜を形成するためのものであり、シリコーンゴ
ムシートといったシリコーンゴム成形品を形成すること
を目的とするものではなかった。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、硬化後は除電性に優れ、特に
経時による除電性能の低下の少ないシリコーンゴムシー
トといったシリコーンゴム成形品となり得る除電性シリ
コーンゴム成形品用シリコーンゴム組成物を提供するに
ある。
[課題を解決するための手段とその作用] 本発明は、 (A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アル
ケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合アル
ケニル基と式、R1−(OR2)nOR3−(式中、R1はアルキル
基を示し、R2とR3はアルキレン基を示し、nは2〜52の
数を示す。)で表される有機基とを有すオルガノポリシ
ロキサン 0.1〜100重量部、 (C)1分子中に少なくとも3個のケイ素原子結合水素
原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
本成分中のケイ素原子結合水素原子の合計モル数と
(A)成分および(B)成分中の全アルケニル基のモル
数の比が、0.5:1〜20:1となるような量、 および (D)白金系化合物触媒、 触媒量 からなる除電性シルコーンゴム成形品用シリコーンゴム
組成物に関する。
これを説明するに、本発明に使用される(A)成分の
オルガノポリシロキサンは、本発明組成物の主成分であ
り、(D)成分の触媒作用により(C)成分と付加反応
して硬化する成分である。この(A)成分は1分子に少
なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有するこ
とが必要である。かかるアルケニル基としてはビニル
基,アリル基,プロペニル基,ヘキセニル基等が例示さ
れる。またかかるアルケニル基は分子のどこに存在して
もよいが、ポリシロキサン分子の末端に存在することが
望ましい。さらに、(A)成分の分子構造は直鎖状、分
岐状いずれでもよいが好ましくは直鎖状である。(A)
成分の分子量は特に限定はなく、粘度の低い液状のもの
から非常に高い生ゴム状のものまでを包含し得るが、硬
化物がゴム状弾性体となるには、25℃における粘度が10
0センチポイズ以上であるものが望ましい。アルケニル
基以外のケイ素原子結合有機基としては、メチル基,エ
チル基,プロピル基等のアルキル基;フェニル基,1,1,1
−トリフルオロプロピル基等のパーフルオロアルキル基
等が挙げられる。
かかるオルガノポリシロキサンとしては、両末端ジメ
チルビニルシロキサン基封鎖のメチルビニルポリシロキ
サン,両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のメチルビ
ニルシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体、両末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキ
サン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチル
シロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、両末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン
・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重
合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメチルシロ
キサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルフ
ェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のメチル(3,3,3
−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、両末端ジメ
チルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチ
ル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合
体、CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と(CH3)3SiO1/2単位とSiO
4/2単位とからなるポリシロキサンが例示される。本発
明においては上記のようなオルガノポリシロキサンを組
み合わせて使用してもよい。
本発明で使用される(B)成分のオルガノポリシロキ
サンは本発明組成物の特徴となる成分であり、本発明組
成物に除電性を付与する働きをする。かかる(B)成分
はケイ素原子結合アルケニル基と式、R1−(OR2)nOR3
(式中、R1は、メチル基、エチル基、プロピル基等のア
ルキル基を示し、R2とR3は、メチレン基,エチレン基,
プロピレン基等のアルキレン基を示し、nは2〜52の数
を示す。)で表される有機基を有すオルガノポリシロキ
サンである。これら以外のケイ素原子結合有機基は、
(A)成分の説明で述べたものと同じである。かかる
(B)成分の製造方法としては、種々の方法があるが、
その1例を示せば、例えば分子鎖片末端に脂肪族不飽和
炭化水素基を有し、もう一方の分子鎖片末端が脂肪族飽
和炭化水素基で封鎖された、分子量200から3000のポリ
オキシアルキレンと、メチルジクロロシランとを付加反
応することにより得られる、ポリオキシアルキレン基を
有すジクロロシランと、両末端がシラノールで封鎖され
たジオルガノポリシロキサンとを縮合反応させることに
より側鎖に脂肪族不飽和炭化水素基を有し、分子鎖両末
端に水酸基を有するジオルガノポリシロキサンを製造
し、次いでこのジオルガノポリシロキサンの両末端の水
酸基をジアルキルアルケニルクロロシランで封鎖するこ
とによって製造可能である。かかる反応は、例えば次の
ような反応式により表される。
(1)付加反応 (上式中、R3はメチル基,エチル基,プロピル基のよう
なアルキル基、R2はメチレン基,エチレン基,プロピレ
ン基のようなアルキレン基を示す。) (2)縮合反応 (上式中、R4,R5はメチル基,エチル基,プロピル基等
のアルキル基;ビニル基,アリル基,プロペニル基,ヘ
キセニル基等のアリル基;フェニル基等のアリール基の
ような1価炭化水素基、mとxは1以上の数を示す。) (3)末端封鎖反応 (上式中、Viはビニル基を示す。) 本成分の分子量は、特に規定されないが、通常1000以
上であり、また作業性の観点からあまり高分子量は望ま
しくないので、100万以下が望ましい。このような分子
量の制御は、上記(2)の縮合反応の段階でポリシロキ
サンの分子量を調整し、またこのポリシロキサンとジク
ロロシランとのモル比を調整することによっても可能で
ある。例えば、より高分子量のポリシロキサンが必要な
場合には、このモル比を1に近づけ、また低分子量のポ
リシロキサンが必要な場合には、このモル比を1より遠
ざければよい。(B)成分の製造方法は上述の方法以外
にも考えられる。例えばケイ素原子結合ポリオキシアル
キレン基を有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原
子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと
を酸またはアルカリ触媒で平衡重合させる方法等が挙げ
られる。また本発明において、優れた除電性を得るため
にはケイ素原子結合ポリオキシアルキレン基の(B)成
分中に占める重量パーセントは重要である。この重量パ
ーセントが小さすぎては目的とする充分な除電性を得ら
れないので、少なくとも0.5重量パーセント以上でなけ
ればならない。より望ましくは1パーセント以上であ
る。さらに望ましくは3パーセント以上である。(B)
成分は、その構造から類推されるように(A)成分およ
び(C)成分とよく相溶し、かつ付加反応によってマト
リックスに取り込まれることによって、単にポリオキシ
アルキレン等を混合した場合と異なり除電性の経時によ
る変化が少なくなり、より長期間にわたってその効果を
持続できる特徴がある。
本発明で使用される(C)成分のオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンは、(A)成分と(B)成分の架橋
剤である。(A)成分と(B)成分中のアルケニル基
と、(D)成分の触媒作用により(C)成分中のケイ素
原子結合水素原子が付加反応して硬化するものである。
この(C)成分は1分子中に少なくとも3個のケイ素原
子結合水素原子を有することが必要である。(C)成分
の分子構造については特に限定はなく、直鎖状、分岐点
を含む直鎖状、環状等のいずれでもよい。(C)成分の
分子量も特に限定はないが、(A)成分と(B)成分と
の相溶性をよくするためには、25℃の粘度は1〜50000
センチポイズであることが望ましい。また、その添加量
は、(C)成分中のケイ素原子結合水素原子の合計モル
数と、(A)成分と(B)成分中の全アルケニル基の合
計モル数とのモル比が(0.5:1)〜(20:1)となるよう
な量が必要である。これはモル比が0.5:1より小さいと
良好な硬化性を得にくく、20:1より大きくなると硬化物
を加熱したときに硬度が大きくなり過ぎ好ましくない傾
向にあるからである。尚、補強等のためアルケニル基を
多量に含有するオルガノポリシロキサン類を別途添加す
る場合には、そのアルケニル基に見合うだけの、ケイ素
原子結合水素原子を含む(C)成分を追加することが望
ましい。
(C)成分の具体例を示すと、両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖のメチルハイドロジェンポリシロキサン、両
末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキサ
ン−メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体、両
末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖のジメチル
ポリシロキサン−メチルハイドロジェンポリシロキサン
共重合体、ジメチルポリシロキサン−メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン環状共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位
とSiO4/2単位からなる共重合体、(CH3)3SiO1/2単位、(C
H3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位からなる共重合体等が挙
げられる。
本発明で用いられる(D)成分は、(B)成分のケイ
素原子結合水素原子と(A)成分のアルケニル基とを付
加反応させる触媒であり、具体例を挙げると塩化白金酸
およびこれをアルコールやケトン類に溶解させたもの、
塩化白金酸とオレフィン類との錯化合物、塩化白金酸と
アルケニルシロキサンとの錯化合物、塩化白金酸とジケ
トンとの錯化合物、白金黒および白金を担体に保持させ
たもの等である。(D)成分の添加量は、(A)成分、
(B)成分と(C)成分の合計量100万重量部に対して
白金系金属として0.1〜500重量部とされるが、これは0.
1重量部未満では架橋反応が十分進行せず、1000重量部
を越えると高価な白金を不必要に使用することになり不
経済だからである。通常使用される場合には、白金系金
属として1〜100重量部の添加量が望ましい。
本発明組成物は上記(A)成分〜(D)成分を均一に
混合することによって容易に得られるが、その流動性を
調節したり、成形品の機械的強度を向上させるために補
強性充填剤を配合してもよい。このような充填剤として
は、沈澱シリカ、煙霧状シリカ,焼成シリカ,煙霧状酸
化チタン等が挙げられる。また補強性はさほど強くない
が、コストを下げるための増量充填剤も配合し得る。こ
のような充填剤としては、粉砕石英、ケイ藻土,アスベ
スト,アルミノケイ酸,酸化鉄,酸化亜鉛,炭酸カルシ
ウム等が挙げられる。これらの充填剤はそのままでも使
用されるし、またヘキサメチルジシラザン,トリメチル
クロロシラン,ポリメチルシロキサン等のような有機ケ
イ素化合物で表面処理したものでもよい。
また本発明組成物には、硬化反応を抑制するための添
加剤、例えばアセチレン系化合物,ヒドラジン化合類,
トリアゾール類,フォスフィン類,メルカプタン類等を
所望の硬化速度が得られるに必要な量添加することは、
本発明の目的を損わない限り差し支えない。その他必要
に応じて顔料,耐熱剤,難燃剤,可塑剤や低モジュラス
化のためにアルケニル基を1分子中に1個有すオルガノ
ポリシロキサン等を配合してもよい。
[実施例] 以下に本発明を実施例で説明するが、本発明はこれら
に限定されない。尚、実施例中、部とあるのは重量部を
示し、粘度は25℃における値である。また除電性の測定
は以下に述べる方法で行なった。
○除電性の測定方法 シリコーンゴム組成物を170℃の熱板の間にはさみ、
加圧プレスを使用して、170℃、5分間の条件下に圧縮
成形して厚さ2ミリメートルのシリコーンゴムシートを
成形した。次いで、このシリコーンゴムシートを放電装
置の下に設置し、2000ボルトで約2分間放電する。シリ
コーンゴムシート表面の帯電量が2000ボルトになったら
放電を止め、直ちにシリコーンゴムシート表面の帯電量
の経時変化を測定した。
尚、帯電量の測定は表面電位計「モンローエレクトロ
ニックコーポレーション製モデル244」を使用して測定
した。
参考例1 ポリオキシエチレン基を側鎖に有するジクロロシラン
の合成。
式:CH3O(CH2CH2O)nCH2−CH=CH2(式中、nは8の数
を示す)で表わされる化合物201.6部とトルエン76.6部
とを還流冷却管、攪拌装置と温度計を取り付けた500ミ
リリットルの4ツ口フラスコに仕込んだ。次いで、反応
系に含まれる水分を共沸によって除いた後、30℃まで冷
却し、これに塩化白金酸のテトラヒドロフラン溶液を、
最終反応混合物中の塩化白金酸濃度が、0.005パーセン
トになるような量に仕込んだ。次いで、メチルジクロロ
シランを滴下ロートより徐々に加えた。滴下につれ、付
加反応の発熱によってフラスコ内温度は徐々に上昇し
た。滴下終了後さらに70℃で1時間反応を進行させた。
得られた反応混合物のプロトンNMR測定を行なったとこ
ろ、アリロキシ基に起因するケミカルシフトが観察され
ず、この付加反応は終了していることが判った。
付加反応終了後、未反応メチルジクロロシランおよび
トルエン等の低沸点物を減圧下で留去させ、ポリオキシ
エチレン基を側鎖に有するジクロロシラン246.0部得
た。このシランの塩素含有率は11.4重量パーセントであ
った。理論塩素含有率13.1パーセントに比較して低めで
あった。
これは、原料に含まれる非反応性の環状ポリエチレン
オキサイド等の不純物のためであることが判った。
参考例2 ポリオキシエチレン基を側鎖に有するジメチルポリシ
ロキサンの合成。
分子量3000の両末端シラノール封鎖ジメチルポリシロ
キサン900部とトルエン3000部とを、還流冷却管、攪拌
装置と温度計を取り付けた5000ミリリットルの4ツ口フ
ラスコに仕込んだ。次いで参考例1と同様にして反応系
の水を共沸によって除いた後、70℃まで冷却した後、脱
水したトリエチルアミン51.3部を仕込んだ。次いで、参
考例1で得られたジクロロシラン156.3部を2〜3時間
かけて滴下ロートを使用して仕込んだ。ジクロロシラン
仕込み後も、この温度で反応を4時間続けた。
さらに脱水したトリエチルアミン31.4部を仕込み、ジ
メチルビニルクロロシラン25.0部を滴下ロートから1時
間かけて仕込んだ。ジメチルビニルクロロシラン滴下終
了後、この温度で6時間反応させた。反応終了後、アミ
ン塩をろ過で除去し、ろ液のトルエンを減圧下で留去さ
せた。
得られたポリシロキサンは淡黄色半透明粘稠液体であ
った。このポリシロキサン中の低分子量物を除き純度を
高めるため、メタノール4000ミリリットルを仕込み10分
間攪拌した後、静置した。ポリシロキサン層とメタノー
ル層が分離した後、メタノール層を廃棄し、さらにメタ
ノール4000ミリリットル仕込み同様な作業を行なった。
ポリシロキサン中に溶解したメタノールを常温減圧下で
留去させて、側鎖にポリオキシエチレン基を有すジメチ
ルポリシロキサン790部得た。
このジメチルポリシロキサンは透明液体であり、その
粘度は2280センチポイズであった。またこのジメチルポ
リシロキサンは、ゲルパーミュウエイションクロマトグ
ラフィー(以下、GPCと略す)測定結果による重量平均
分子量が43000であり、ケイ素原子結合ビニル基含有率
が0.11重量パーセントであった。またプロトンNMR測定
によって、ポリオキシエチレン単位の含有率は、8.0重
量パーセントであった。仕込み量からの理論ポリオキシ
エチレン単位の含有率は9.4重量パーセントであるが、
この差は参考例1で述べたように未反応のポリエーテル
環状体等が精製工程のメタノール抽出で除かれたためで
ある。このメタノール抽出は、アミン等の不純物も同時
に除去でき、付加反応の障害因子も除くことが出来た。
実施例1 粘度2000センチポイズの分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基含有
率0.23重量パーセント)100部に比表面積200平方メート
ル/グラムの乾式シリカ10部、平均粒径5ミクロンメー
ターの粉砕石英30部、粘度10センチポイズの分子鎖両末
端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリ
シロキサン(ケイ素原子結合水素原子の含有率0.8重量
パーセント)2.5部を加えて混合した。得られた混合物
に塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含有
量1重量パーセント)0.5部を加えて混合し、次いで参
考例2で得られたポリオキシエチレン基を側鎖に有する
両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリシロキサン10
部を加えて混合し、シリコーンゴム組成物を得た。
得られたシリコーンゴム組成物を前記した除電性の測
定方法に従い加圧プレスにより、170℃、5分間の条件
下にプレスして厚さ2ミリメートルのシリコーンゴムシ
ートを成形した。このシリコーンゴムシートの除電性の
測定を行ったところ第1表に示す通りの結果を得た。比
較のため上記のポリオキシエチレン基を側鎖に有すポリ
シロキサンを配合しない以外は上記と同様にして得たシ
リコーンゴム組成物の除電性を測定した結果を第1表に
併記した。
実施例2 実施例1で得られたシリコーンゴムシートをトルエン
に浸せきし、室温で24時間放置し、取り出した後、これ
を乾燥して、その重量変化を調べた。また乾燥後のシリ
コーンゴムシートの除電性を実施例1と同様にして測定
した。比較例として、実施例1で用いたポリオキシエチ
レン基を側鎖に有する両末端ジメチルビニルシロキシ基
封鎖ポリシロキサンの代わりに、ポリオキシエチレン基
を側鎖に有する両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリシ
ロキサン(参考例2の反応でトリメチルクロロシランを
使用した物)を加えたシリコーンゴム組成物(比較例
2)および実施例1で得た比較例1のシリコーンゴム組
成物の除電性を、同様に測定した。それらの測定結果を
第2表に併記した。第2表より、トルエン浸せき後でも
本発明組成物のシリコーンゴムシートの重量変化率は、
比較例2のそれに比べて小さく、また経時による除電性
のレベルが維持されていることから、参考例2で得られ
たポリオキシエチレン基を側鎖に有する両末端ジメチル
ビニルシロキシ基封鎖ポリシロキサンは、付加反応によ
ってシリコーンゴムマトリックスに取り込まれていると
考えられる。
実施例3 粘度3000センチポイズの分子両末端メチルフェニルビ
ニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基
含有量0.20重量パーセント)100部に平均粒径5ミクロ
ンメータの粉砕石英50部、粘度8センチポイズの分子鎖
両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン
ポリシロキサン(ケイ素原子に結合した水素原子含有量
0.7重量パーセント)2.3部を加えて混合し、さらに塩化
白金酸とメチルビニルポリシロキサンとの錯体からなる
白金系化合物(白金含有量0.5重量パーセント)0.1部お
よび参考例2で得られたポリオキシエチレン基を側鎖に
有する両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリシロキ
サンを8部加えて、シリコーンゴム組成物を得た。この
組成物の硬化物について実施例1と同様にして除電性を
調べた。またこの硬化物のゴムシートをろ紙にはさみ、
3キログラム/平方センチメートルの圧力がかかるよう
に圧縮し、70℃雰囲気で500時間放置後、取り出し再び
その除電性を測定した。それらの結果を第3表に示し
た。なお比較例3として、参考例2で得られたポリオキ
シエチレン基を側鎖に有する両末端ジメチルビニルシロ
キシ基封鎖ポリシロキサンの代わりに、側鎖にポリオキ
シエチレン基を有する両末端トリメチルシロキシ基封鎖
ポリシロキサンを用いて同様に評価した結果も第3表に
示した。
第3表の結果より、本発明組成物硬化物からは、高
温、加圧下に長時間放置されても、ポリオキシエチレン
基を側鎖に有するポリシロキサンのブリードアウトがな
く、除電性の持続性に優れていることが判明した。
[発明の効果] 本発明除電性シリコーンゴム成形品用シリコーンゴム
組成物は、(A)成分〜(D)成分からなり、特に
(B)成分の特定のオルガノポリシロキサンを含有して
いるので硬化後は除電性に優れ、特に経時による除電性
の低下の少ないシリコーンゴムシートといったシリコー
ンゴム成形品となり得るという特徴を有する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素
    原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン
    100重量部、 (B)1分子中に少なくとも1個のケイ素原子結合アル
    ケニル基と式、 R1−(OR2)nOR3−(式中、R1はアルキル基を示し、R2とR
    3はアルキレン基を示し、nは2〜52の数を示す。)で
    表される有機基とを有すオルガノポリシロキサン0.1〜1
    00重量部、 (C)1分子中に少なくとも3個のケイ素原子結合水素
    原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    本成分中のケイ素原子結合水素原子の合計モル数と
    (A)成分および(B)成分中の全アルケニル基の合計
    モル数の比が、0.5:1〜20:1となるような量、 および (D)白金系化合物触媒、 触媒量 からなる除電性シリコーンゴム成形品用シリコーンゴム
    組成物。
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