JP2835143B2 - 高純度Inの製造方法 - Google Patents

高純度Inの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は化合物半導体結晶成長に用いる原料の純化処
理方法に関するものであり、高純度化Inの製造方法に関
するものである。
(従来の技術) 高純度InPの結晶成長のために原料として、純度99.99
99%のInとPが通常用いられている。さらに原料Inの純
度を高めるために、前処理として、真空ベーキング、あ
るいは水素雰囲気中でのベーキングが行なわれてきた。
その真空ベーキングの場合、通常1×10-6Torr以上の真
空度において、850℃以下のベーキング温度で、1〜5
時間程度のベーキングが行なわれている。このベーキン
グ処理は、酸化物や揮発性の元素を除去するのに有効で
あるといわれている。
(発明が解決しようとする課題) しかし従来の真空ベーキング法では、Si,Fe,Cr,Al等
の揮発しにくい元素の除去法については解明されていな
かった。さらに、これらの不純物はベーキング処理だけ
では、除去しきれていなかった。本発明は、このような
従来の真空ベーキング法の欠点を克服し高純度In中に含
まれるSi,Fe,Cr,Al等の揮発しにくい元素を除去する方
法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、Inを真空ベーキングした後、該In
を収納したボートの上下方向に10℃/cm以上の温度差を
つけて冷却速度5〜150℃/hrで250℃まで冷却し、さら
に、この温度からは、横方向の均熱を保ちつつ、ボート
の上下方向において上部より下部が温度が低くなるよう
にして、徐冷して、Inを底部より上部方向へと徐々に固
化させ、In中に含まれる不純物をInの表面近傍に偏析さ
せ、次いで偏析した不純物を化学エッチングによって除
去することを特徴とする高純度Inの製造方法を提供する
ものである。
次に本発明の実施態様を図面に従って説明する。
本発明におけるInの真空ベーキングは第1図及び第2
図に示す装置により行なうことができる。
第1図は真空ベーキングを行なう装置の側面図(一部
断面図)であり、図中1は真空装置であり、この上部側
面には石英管2の一端が連結されている。この石英管2
の内部にはPBNボート3が所定の位置に設置されてお
り、これにIn4が収納されている。
次に5は電気炉であり、これは架台6上に設置され、
架台に設けたキャスター8、8によって移動可能であ
り、これを移動することにより石英管2を電気炉内部へ
挿入することが可能である。電気炉5は第2図にその断
面図を示すように、その中央部には炉芯管が貫通してお
り、その上下にはヒーター9が設けられている。このヒ
ーター9は炉芯管の貫通方向に多分割されている。
以上の装置を用いたInの純化方法を説明する。
まず真空装置1の内部を真空(例えば真空度1×10-7
Torr)にしたのち、電気炉5をキャスター8、8により
左に移動し、この電気炉の炉芯管10の所定の場所にボー
ト3が位置するまで電気炉を移動する。所定の位置にボ
ートが位置したところで、昇温を開始する。
第3図はこの真空ベーキングの温度グラフの1例であ
る。第3図に示すように先ず、4時間程で、目標温度10
00℃まで温度を上げ、1時間この温度で保持する。
上記例では1000℃、1時間としているが、本発明では
ベーキング温度としては850〜1000℃が好ましく、その
保持時間は30分間〜3時間が好ましい。
電気炉5は、ボート3の長さより長く横方向に均熱を
とることができる。
第4図は真空ベーキング保持時のInの入ったボート部
の温度分布を示す図である。真空ベーキング保持時、ボ
ートの底部と上部の温度T1、T2は、等しい状態にある。
次いで所定時間後Inを一定の冷却速度で250℃(本発明
ではこの温度は厳密ではなく250℃付近をいう)で冷却
する。250℃付近とするのはInの融点が156℃であるた
め、この温度に到達する前に不純物を偏析させるためで
ある。
この時ボート部の上下で10℃/cm以上の温度勾配とな
るように上下分割ヒーターのパワーを調製する。
第5図は冷却開始後のボートの上下部の温度勾配を示
す図である。このようにボートの上下方向で温度勾配が
ついた状態において、冷却を開始する。
第6図は250℃近傍(ボート底部)付近からの冷却プ
ロセスを示す図である。
まず、ボート部の温度が少なくとも250℃になるまで
は、比較的速い冷却で、通常5℃/hr〜150℃/hrで行な
う。冷却速度が速すぎると不純物がIn内部もしくは底部
に残ってしまい、その後の冷却ステップの効果が弱まっ
てしまうためである。上記温度からは横方向の均熱を保
ちつつ、かつボートの上下方向で一定の温度差を保ちな
がら一定の固化速度通常3〜6mm/hr、好ましくは2〜3m
m/hrの固化速度でInをボート底部より上部方向へと徐々
に固化させていく。このような固化法によって揮発しに
くい不純物をInの表面付近に析出させていくことができ
る。固化速度が小さい方が不純物を十分表面に偏析でき
ると考えられる(In中に含まれる不純物はZn、Si、Fe、
Cu、S等でありこれらはIn中では偏析係数が1より小さ
いためInが固化するとき外へはき出されるようにな
る)。固化速度が大きすぎるとIn内部に不純物がとり残
されて表面まで拡散しにくくなる。
In中の不純物は、上記真空ベーキング処理によってIn
の表面付近に析出する。ベーキング終了後に、Inの入っ
たボートをそのまま化学エッチングを加えて、Inの表面
に付着した不純物を除去する。化学エッチングは常法に
より行なうことができる。エッチング液は特に制限はな
いが、例えば塩酸、過酸化水素、水をそれぞれ1:1:3の
比で混合し、この液の入った容器の中にボートごと浸
す。エッチング時間はボートのサイズなどにより異な
り、特に制限はないが、通常約30分以上である。エッチ
ング終了後は脱イオン水で超音波洗浄を加えながら、約
2時間程度時間をかけて水置換を行なうのが好ましい。
なお、エッチング液は限定するものではなく、塩酸系
液の他、硝酸、王水、硫酸系液等を用いることができ
る。
このようにして純度を高めたInは従来のものと同様に
InP結晶成分に使用される。In結晶を石英アンプルの中
に赤燐(純度99.9999%)とともに装入し、温度勾配凝
固法によりInP結晶を成長させる。
第7図は上記石英アンプルを用いた温度勾配凝固法に
よりInPの結晶成長を行なうための温度分布を示す図で
ある。
すなわち、ボート部3の温度を融液温度1062℃赤燐の
温度545℃とし、InPの融液を合成した後、ボートの端部
より一定の温度勾配(4〜10℃/cm)を与えて、この温
度勾配を電気炉のヒータパワーの調整により、電気的に
ボート端部より他端部まで温度を移動して結晶を固化さ
せる。
InP結晶の成長のボートは特に制限はなく、PBNボート
の他、石英ボート(Inがボートにぬれないような粗面化
処理を施したもの)を用いることができる。
本発明方法はInについて好適であるが、他の金属例え
ばZn,Sn等の純化にも応用可能である。
(実施例) 次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明す
る。
実施例1 第1図及び第2図に示す装置を用い原料In(6N)(純
度99.9999%で不純物としてMg,Al,Si,Fe,Cu,Znを含む)
高純化処理を行なった。
第1図に示すPBNボートに上記In原料を約1.5kg装入
し、真空装置1の真空度が真空装置の真空度が1×10-7
Torrに到達したのち、電気炉5を移動し、ボートの真空
ベーキングを行なう。加熱は第3図に示すように、先
ず、4時間程で目標温度1000℃まで温度を上げ、1時間
この温度で保持した。1時間後に冷却を始めたが、この
時第5図の如くボート部の上下で10℃/cm以上の温度勾
配がつくように上下分割ヒーターのパワーを調整した。
このようにボートの上下方向で温度勾配がついた状態に
おいて、冷却を開始した。ボート部の温度が250℃にな
るまでは、冷却速度125℃/hrで冷却を行なった。250℃
付近からは横方向の均熱を保ちつつ、かつボートの上下
方向で一定の温度差を保ちながら3〜6mm/hrの固化速度
でInをボート底部より上部方向へと徐々に固化させてい
った。このような固化法によって揮発しにくい不純物を
Inの表面付近に析出させていった。ベーキング終了後
に、Inの入ったボートをそのまま化学エッチングを加え
て、Inの表面に付着した不純物を除去する。エッチング
液は塩酸、過酸化水素、水をそれぞれ1:1:3の比で混合
し、この液の入った容器の中にボートごと浸す。エッチ
ング時間は約30分である。エッチング終了後は脱イオン
水で超音波洗浄を加えながら、約2時間程度時間をかけ
て水置換を行った。水置換後は、純化した窒素を流通さ
せたクリーンボックスの中で水を乾燥させる。
十分乾燥した後成長用の石英アンプルの中に入れて、
200℃程度の温度で真空ベーキングを30分程度行なっ
た。その後第7図に示すようにこの石英アンプルの中に
赤リン(純度99.9999%)を入れて、1×10-7Torrの真
空度で、封じ切った。この石英アンプルを用いて、第7
図に示すように温度勾配凝固法によりInP結晶を成長さ
せた。
成長したInP結晶のインゴットの中央部よりウエハー
を切り出し、そのウエハーの質量分析(SSMS測定)の結
果を第1表に示す。この結果原料In中に含まれていた不
純物元素の濃度が著しく減少しその効果が認められた。
(発明の効果) 本発明によって、市販のIn(純度99.9999%)の純度
を高めることができ、高純度のInP結晶成長を行なうた
めに極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図はInの真空ベーキングを行なうための一装置を示
す側面(一部断面)図、第2図はその電気炉を示す拡大
断面図、第3図は真空ベーキングを行なう時の温度プロ
セスを示すグラフ、第4図は真空ベーキング保持時のIn
の入ったボート部の温度分布を示す図、第5図は冷却開
始後のボートの上下部の温度勾配を示す図、第6図は25
0℃近傍(ボート底部)付近からの冷却プロセスを示す
図、第7図は温度勾配凝固法によりInPの結晶成長を行
なうための温度分布を示す図である。 1…真空装置、2…石英管、3…PBNボート、4…In、
5…電気炉、7…赤リン、8…キャスター、9…多分割
ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22B 1/00 - 61/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Inを真空ベーキングした後、該Inを収納し
    たボートの上下方向に10℃/cm以上の温度差をつけて冷
    却速度5〜150℃/hrで250℃まで冷却し、さらに、この
    温度からは、横方向の均熱を保ちつつ、ボートの上下方
    向において上部より下部が温度が低くなるようにして、
    徐冷して、Inを底部より上部方向へと徐々に固化させ、
    In中に含まれる不純物をInの表面近傍に偏析させ、次い
    で偏析した不純物を化学エッチングによって除去するこ
    とを特徴とする高純度Inの製造方法。
JP13104390A 1990-05-21 1990-05-21 高純度Inの製造方法 Expired - Lifetime JP2835143B2 (ja)

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JP5996797B2 (ja) 2013-09-27 2016-09-21 Jx金属株式会社 高純度In及びその製造方法
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