JP2835035B2 - ディスプレイ装置 - Google Patents

ディスプレイ装置

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JP2835035B2
JP2835035B2 JP8333485A JP33348596A JP2835035B2 JP 2835035 B2 JP2835035 B2 JP 2835035B2 JP 8333485 A JP8333485 A JP 8333485A JP 33348596 A JP33348596 A JP 33348596A JP 2835035 B2 JP2835035 B2 JP 2835035B2
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horizontal deflection
linearity
correction
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誠 小野澤
通孝 大沢
久仁夫 安藤
均 前川
浩二 木藤
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水平周波数の異な
る入力信号に対応可能な水平偏向回路を備えたディスプ
レイ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般のテレビ,ディスプレイに用いられ
ている水平偏向回路では、水平リニアリティを良好にす
るため、リニアリティ補正を行っている。図2は、リニ
アリティコイルによりリニアリティ補正を行う従来の水
平偏向回路の回路図を示している。この図2中、1は水
平同期信号入力端子、2は水平発振回路、3は水平偏向
ドライブ回路、4は水平出力トランジスタ、5はダンパ
ダイオード、6は共振コンデンサ、7は水平偏向コイ
ル、8はリニアリティコイル、9はS字コンデンサ、1
0はチョークコイル(または、フライバックトランスの
1次巻線)、11は電源端子である。 【0003】この図2に示した水平偏向回路を用いて、
画面のサイズや明るさを一定にしたまま、水平偏向周波
数の異なった画像信号を表示させるには、水平偏向周波
数の変化に対応して、水平偏向電流の振幅が一定になる
ように電流電圧EBを自動調整すれば良い。これに関連
する従来技術としては可飽和リアクトルを用いたものが
特開昭58−157260号公報に記載されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術においては、水平偏向周波数の変化に伴い
水平リニアリティも変化するという問題が生じた。以
下、このような現象が生じる原因について説明する。 【0005】図3は、走査期間における水平偏向出力回
路の等価回路を示し、図4は、水平偏向回路の等価回路
から導き出される下記の(1)式および(2)式で示さ
れる波形を示す図であり、抵抗Rによって水平偏向電流
が曲がり水平リニアリティが劣化する原理を説明する図
である。この図3中、12は水平偏向コイル、13は内
部抵抗(水平偏向コイルの抵抗、及び出力トランジス
タ、ダンパダイオードのオン抵抗等により定まる)、1
4はスイッチ、15は電源を示している。この図3に示
した回路で、時刻t=0でスイッチ14を閉じた際、こ
の回路に流れる電流i0は、時間tの関数として次式で
表わすことができる。 【0006】 【数1】 【0007】この(1)式中、Eは電源15の電源電
圧、Rは内部抵抗13の抵抗値、τは時定数で、内部抵
抗Rと水平偏向コイル12のインダクタンスLから、 【0008】 【数2】 と表わすことができる。よって、電流i0は図4の点線
で示したような波形になる。 【0009】これに対し、内部抵抗R=0の場合(水平
リニアリティの悪化がない理想的な水平偏向回路)、図
3に示した回路に流れる電流i1は、時間tの関数とし
て、 【0010】 【数3】 と表わすことができ、図4の実線で示したような波形に
なる。 【0011】したがって、走査期間をTHDとすると、内
部抵抗Rが存在する場合の理想水平偏向電流の最大振幅
DY、及び内部抵抗R=0の場合の理想水平偏向電流の
最大振幅I1は次式で表わすことができる。 【0012】 【数4】【0013】一方、画面上における水平リニアリティ
は、画面上に縦線を表示させ、縦線の平均の間隔と各々
の縦線の間隔との差から求めることができる。しかし、
ここでは便宜上、水平リニアリティの悪化を表わす指数
LINとして、 【0014】 【数5】 を定義する。この指数LINは、内部抵抗R=0の理想
水平偏向電流に対して、内部抵抗Rが存在する場合の水
平偏向電流がどの程度減少しているかを表わす値で、水
平リニアリティが良い場合は、0%に近く、水平リニア
リティが悪いほど数値が大きくなる。 【0015】(6)式に、(4)式、(5)式を代入す
ることにより、指数LINは次のように表わせる。 【0016】 【数6】 (7)式より、指数LINは、走査期間THD、水平偏向
コイルのインダクタンスL、内部抵抗Rで定まることが
わかる。 【0017】次に、水平偏向周波数が変化した場合、上
記の指数LINがどのように変わるか計算した計算結果
を図5に示す。この計算では、解像度1000×100
0ドット程度のノンインタレース・カラーディスプレイ
用水平偏向コイル(インダクタンスL=120μH)を
対象とし、内部抵抗R=1.0Ω、水平偏向周波数fH
=64KHzとした。 【0018】図5に示した計算結果より、同じ水平偏向
コイルを用いて、電源電圧を可変することにより、水平
偏向周波数の異なった画像信号を表示させた場合、水平
偏向周波数の低い方で、水平リニアリティが悪化するこ
とがわかる。 【0019】これに対して、図2に示した従来の水平偏
向回路を用いた場合、水平リニアリティの調整は、リニ
アリティコイル8を用いて行っている。そして、このリ
ニアリティコイル8による水平リニアリティの補正量
は、単一周波数において最適に調整されている。したが
って、前記したように水平偏向周波数の変化に伴って、
左右非対象に水平リニアリティが変化するという問題が
生じる。 【0020】一方、水平リニアリティを補正する従来技
術としては、特開昭58−157260号公報に示され
るように、可飽和リアクトルを用いる方法が知られてい
るが、水平偏向周波数の変化に追従して、水平リニアリ
ティを最適に調整することまでは考慮されていなかっ
た。 【0021】本発明の目的は、水平偏向周波数の変化に
追従できる水平偏向回路を備えたディスプレイ装置にお
いて、水平偏向周波数が変化したときに水平偏向回路の
水平偏向特性のリニアリティが水平偏向回路の抵抗成分
に起因して左右非対象に劣化するのを補正して水平リニ
アリティを常に良好に保つことにある。 【0022】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、水平偏向周波数の異なる入力信号に対応可
能な水平偏向回路を備えたディスプレイ装置において、
前記水平偏向回路は、水平偏向電流のリニアリティを補
正するリニアリティ補正手段と、該リニアリティ補正手
段に対し制御信号を供給する補正信号供給手段を備え、
上記補正信号供給手段は、水平偏向周波数が第1の周波
数のとき、上記リニアリティ補正手段のインダクタンス
特性を第1の特性とする制御信号を出力し、水平偏向周
波数が第1の周波数よりも高い周波数のとき、上記リニ
アリティ補正手段のインダクタンス特性を第2の特性と
する制御信号を出力し、上記リニアリティ補正手段のイ
ンダクタンス特性は、水平偏向電流が負の領域よりも正
の領域でインダクタンス値が小である特性を有し、かつ
上記第1の特性の正負の領域のインダクタンスの差が、
上記第2の特性の正負の領域のインダクタンスの差より
大であるように構成した。 【0023】さらに、本発明は、前記補正信号供給手段
に、周波数電圧変換回路を備え、さらに、周波数電圧変
換回路の出力がベース電流として入力され、コレクタ電
を制御電流として出力するトランジスタを備えた。ま
た、補正信号供給手段は、周波数電圧変換回路の出力
ベース電流として入力されるトランジスタと、前記トラ
ンジスタのコレクタ電流を入力とし、前記制御信号を得
るためのフォトカプラを備えた。 【0024】さらに、本発明は、前記補正信号供給手段
に、前記水平偏向回路の電源電圧を検出する手段を備
た。また、本発明は、前記リニアリティ補正手段に、水
平偏向コイルに接続されたリニアリティコイルと、該
ニアリティコイルにトランス結合された制御巻線とを有
し、前記補正信号供給手段からの制御信号を前記巻線に
供給してリニアリティコイルのインダクタンス特性を
御するようにした。 【0025】(作用) 補正信号供給手段は、水平偏向周波数が第1の周波数の
とき、リニアリティ補正手段のインダクタンス特性を第
1の特性とし、水平偏向周波数が第1の周波数よりも高
い周波数のとき、リニアリティ補正手段のインダクタン
ス特性を第2の信号とする制御信号を出力して水平偏向
周波数に応じた補正信号を出力する。この補正信号供給
手段は、周波数電圧変換回路を備えており、周波数電圧
変換回路は、水平偏向周波数の変化を検出し、水平偏向
周波数に応じた電圧を補正信号として出力する。リニア
リティ補正手段は、前記補正信号に基づいて水平偏向電
流が負の領域よりも正の領域でインダクタンス値が小で
ある特性を有し、かつ上記第1の特性の正負の領域のイ
ンダクタンスの差が上記第2の特性の正負の領域のイン
ダクタンスの差より大であるように水平偏向電流のリニ
アリティ補正量を変化させる。 従って、水平偏向周波数
の変化に対応して、水平リニアリティを常に良好に保つ
ことが可能となる。 【0026】 【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施例
を説明する。なお、各図中、同じ働きをするものには、
同じ番号をつけて表わす。図1は、本発明の第1の実施
例を示す水平偏向回路の原理図である。この回路では、
図2に示す従来の水平偏向回路と比較して、補正信号発
生回路16と補正信号出力回路17とから構成される補
正信号供給回路61、及びリニアリティコイル8とトラ
ンス結合された制御巻線21を設けた点が異なってい
る。 【0027】この図1に示した回路において、補正信号
発生回路16では、水平偏向周波数の変化に対応して、
発生する補正信号を変化させ、補正信号出力回路17で
は、補正信号発生回路16で発生した補正信号に基づ
き、制御巻線21に制御電流を供給している。そして、
この制御巻線21に流れる制御電流によって、リニアリ
ティコイル8のインダクタンスの可変範囲を変化させて
いる。この働きにより、水平偏向周波数の変化に対応し
て、水平リニアリティの補正量を変化させ、常に良好な
水平リニアリティを保つようにしている。 【0028】次に、図1中の点線で囲んだ水平偏向出力
回路18の具体的回路について説明する。図6は、図1
中の水平偏向出力回路18の第1の具体的回路の回路図
である。この回路において、21はリニアリティコイル
8とトランス結合された制御巻線、22はダイオード、
23はコンデンサ、24は抵抗、25はトランジスタ、
26は周波数電圧変換回路(以下、F−Vコンバータと
称す)である。 【0029】以下、図6に示した回路の動作を、図2に
従来の水平偏向回路と比較して説明する。まず、図2の
従来の水平偏向回路では、リニアリティコイル8は、水
平偏向電流IDYがダンパダイオード5を介して流れると
きには、インダクタンスが大きくなり、水平偏向電流I
DYが出力トランジスタ4を介して流れるときには、イン
ダクタンスが小さくなっている。そして、このインダク
タンスの可変範囲は、水平偏向周波数が変化しても一定
である。これに対し、図6に示した回路では、リニアリ
ティコイル8のインダクタンスの可変範囲を、制御巻線
21に流す電流を制御することにより、増減させてい
る。 【0030】具体的には、制御巻線21に流す電流を増
加させれば、リニアリティコイル8のインダクタンスの
可変範囲は小さくなる。逆に、制御巻線21に流す電流
を減少させれば、リニアリティコイル8のインダクタン
スの可変範囲は広くなる。この原理に従い、図6に示し
た回路では、水平偏向周波数の変化をF−Vコンバータ
26で検出し、F−Vコンバータ26の出力電圧に基づ
いて、トランジスタ25のコレクタ電流を制御してい
る。したがって、このトランジスタ25の働きにより、
制御巻線21に流れる制御電流Iaの値を変化させてい
る。 【0031】例えば、水平偏向周波数が高い場合にF−
Vコンバータ26の出力電圧が高くなるように設定して
おけば、この時(水平偏向周波数が高い場合)制御巻線
21に流れる制御電流Iaは大きくなる。よって、リニ
アリティコイル8のインダクタンスの可変範囲は狭くな
り、水平リニアリティの補正量は小さい。逆に、水平偏
向周波数が低い場合、F−Vコンバータ26の出力電圧
が低くなるため、制御巻線21に流れる制御電流Ia
少なく、リニアリティコイル8のインダクタンスの可変
範囲は広くなり、水平リニアリティの補正量は大きい。 【0032】図10は、図6に示した回路図中のリニア
リティコイル8の直流重畳特性を示す図である。なお、
このリニアリティコイル8の直流重畳特性は、水平偏向
周波数fHが32KHz〜64KHzまで対応可能な水平偏向
回路用に設計した値である。この図中、点線は水平偏向
周波数が高い場合(fH=64KHz)の直流重畳特性を示
しており、実線は水平偏向周波数fHが低い場合(fH
32KHz)の直流重畳特性を示している。図6に示した
回路では、この図10に示すように、水平偏向周波数f
Hの変化に対応して、リニアリティコイル8のインダク
タンスL1の可変範囲を変化させ、水平リニアリティの
補正量を増減させている。したがって、図6に示した回
路では、水平偏向周波数が変化した場合でも、それに対
応して水平リニアリティを常に良好に保つことが可能と
なる。 【0033】図7は、図1中の点線で囲んだ水平偏向出
力回路18の第2の具体的回路の回路図である。この図
において、27はフォトカプラ、28はトランジスタ、
29は抵抗である。この図7に示した回路では、制御巻
線21に流す制御電流Iaをフォトカプラ27により制
御している。この場合でも、図6に示した回路と同様、
水平偏向周波数の変化に対応して水平リニアリティの補
正量を変化させ、水平リニアリティを常に良好に保つこ
とができる。 【0034】図8は、図1中の点線で囲んだ水平偏向出
力回路18の第3の具体的回路の回路図である。この図
において、30はコンデンサ、31は可変抵抗、32は
抵抗である。この図8に示した回路では、水平偏向周波
数をF−Vコンバータにより直接的に検出する代わり
に、水平偏向周波数に対応して変化する電源電圧EB
検出し、補正信号としている。この回路を用いた場合で
も、図6に示した回路と同様、水平偏向周波数の変化に
対応して水平リニアリティの補正量を変化させ、水平リ
ニアリティを常に良好に保つことができる。 【0035】図9は、図1中の点線で囲んだ水平偏向出
力回路18の第4の具体的回路の回路図である。この図
において、33は演算増幅器、34,35,37,38
は抵抗、36はコンデンサである。図9に示した回路で
は、水平偏向周波数の変化をS字コンデンサ9に生じる
電圧を変化により検出している。しかし、S字コンデン
サ9に生じる電圧は、パラボラ状の波形となるため、演
算増幅器33、抵抗34,35,37,38、コンデン
サ36から構成されるローパスフィルターにより交流分
を除去している。この図6(d)に示した回路を用いた
場合でも、図6に示した回路と同様、水平偏向周波数の
変化に対応して水平リニアリティの補正量を変化させ、
水平リニアリティを常に良好に保つことができる。 【0036】図11は、本発明の第2の実施例を示す水
平偏向回路の原理図である。図11において、39は水
平ブランキング信号入力端子、40は偏向ヨーク、41
は補助コイルである。以下、図11に示した回路の働き
を説明する。この回路は、水平リニアリティの補正を行
う際、補助コイル41を用いている。この回路の特徴
は、補助コイル41に流す補正電流iG波形を水平偏向
周波数に対応して変化させ、水平リニアリティの補正量
を増減していることにある。そして、上記の補正電流i
Gは、補正信号供給回路61から供給される。この補正
信号供給回路61の具体的回路の回路図を図12に示
す。 【0037】図12において、45は入力端子、46は
出力端子、49,53,54,58はトランジスタ、4
8,56はコンデンサ、47,50,51,52,5
5,57は抵抗である。この図12に示した回路は、ト
ランジスタ49、抵抗50からなる反転増幅回路、トラ
ンジスタ53、トランジスタ54、抵抗51、抵抗5
2、抵抗55からなる定電流回路、トランジスタ58、
抵抗57からなる電圧−電流変換回路から構成されてい
る。この図12に示した回路は、入力端子45より入力
される水平ブランキング信号を前記反転増幅回路で反転
増幅した後、前記定電流回路とコンデンサ56により、
ノコギリ波電圧を作り出している。そして、前記電圧−
電流交換回路によってノコギリ波電流に変換した後、出
力端子46から図11中の補助コイル41に供給してい
る。この図12に示した回路の長所は、入力端子45か
ら入力される水平ブランキング信号の周波数によって発
生するノコギリ波の振幅が変化することである。 【0038】図13に、図12中の電圧V45、電圧
49、電流iG波形を示す。この図13において、
(a),(b),(c)は水平偏向周波数が6KHzの場
合を示しており、(d),(e),(f)は水平偏向周
波数が32KHzの場合を示している。図13において、
水平偏向周波数が64KHzの時の補正電流iGの振幅をI
G1、水平偏向周波数が32KHzの時の補正電流iGの振幅
をIG2とすると、IG2≒2IG1が成立する。これは、図
12において、ノコギリ波を発生させる際、コンデンサ
56を定電流で充電しているためである。したがって、
図11に示した回路を用いることにより、水平偏向周波
数が64KHzから32KHzに変化した場合、水平リニアリ
ティの補正量は約2倍に増加する。 【0039】一方、図5より、水平偏向周波数fH=3
2KHzの場合の水平リニアリティが、水平偏向周波数fH
=64KHzの場合の水平リニアリティに比べ約2倍悪化
することがわかる。よって、図11に示した回路を用い
て、水平リニアリティを、水平偏向周波数fH=32KH
z、または水平偏向周波数fH=64KHzのどちらか一方
で最適になるように調整しておけば、水平偏向周波数f
H=32KHzの場合でも、水平偏向周波数fH=64KHzの
場合でも、水平リニアリティは常に良好に保つことがで
きる。 【0040】図14は、本発明の第3の実施例を示す水
平偏向回路の原理図である。以下、図14に示した回路
の働きを説明する。この回路は、水平リニアリティの補
正を行うため、S時コンデンサ9に補正信号を重畳して
いる。この回路の特徴は、S字コンデンサ9に加える補
正信号波形を水平偏向周波数に対応して変化させ、水平
リニアリティの補正量を増減していることにある。そし
て、この補正信号は、補正信号供給回路61から供給さ
れる。 【0041】この補正信号供給回路61の具体的回路の
回路図を図15に示す。図15において、点線で囲んだ
補正信号発生回路16は、第2の実施例で説明した回路
(図12参照)と同じものを用いた。また、補正信号出
力回路17は、トランジスタ62,66,68,69、
抵抗63,64,65,70,71、コンデンサ67,
72から構成される増幅回路を用いている。そして、こ
の増幅回路では、補正信号発生回路16で発生した補正
信号を増幅し、図14中のS字コンデンサ9を駆動する
働きをしている。 【0042】図14に示した回路を用いることにより、
水平偏向周波数の変化に対応して、水平リニアリティの
補正量を増減させ、水平リニアリティを常に良好に保つ
ことができる。 【0043】図16は、本発明の第4の実施例を示す水
平偏向回路の原理図である。図16に示した回路は第2
の実施例(図11)と比べて、補正信号発生回路16が
ノコギリ波発生回路43と積分回路74によって構成さ
れている点が異なっている。この図13中の補正信号供
給回路61の具体的回路の回路図を図17に示す。図1
7において、ノコギリ波発生回路43は、図12のノコ
ギリ波発生回路(補正信号発生回路16)と比較して、
F−Vコンバータ26、トランジスタ75、抵抗76,
77が付加されている点が異なっている。積分回路74
は、トランジスタ78,82、抵抗79,80,83、
コンデンサ81、ダイオード80´によって構成されて
いる。この積分回路74は基本的には、抵抗80とコン
デンサ81により積分を行う回路であるが、前段、後段
の影響をなくすため、トランジスタ78,82、抵抗7
9,83を用いてインピーダンス変換を行っている。ま
た、補正信号出力回路17は、図12に示した回路と同
じ電圧−電流変換を用いている。 【0044】以下、図16に示した水平偏向回路を用い
た場合の効果を、図11に示した水平偏向回路を用いた
場合と比較して説明する。図11に示した第2の実施例
において、水平リニアリティを補正するために補正コイ
ル41に流す補正電流iG波形は、近似的にノコギリ波
を用いた。しかし、理想的な補正電流iG0波形は、完全
なノコギリ波とは若干異なった波形となる。ここで、理
想的な補正電流iG0を図3に示した等価回路から求める
と、(3)式、(1)式の差から、 【0045】 【数7】 となる。この理想的な補正電流iG0波形は、図18の点
線で示したような波形になる。 【0046】上記の理想的な補正電流iG0を補助コイル
41に供給するには、図17に示した補正信号供給回路
61を用いればよい。以下、図17に示した補正信号供
給回路61の動作を説明する。図17に示した回路の中
で、ノコギリ波発生回路43では、トランジスタ53、
抵抗55に流れる定電流I0、コンデンサ56(容量
0)によって傾き(I0/C0)が定まるノコギリ波電
圧を作成している。そして、後段の積分回路74では、
ノコギリ波発生回路43で発生したノコギリ波電圧を抵
抗8(抵抗値R1)、コンデンサ81(容量C1)で定ま
る時定数τ´=C11に基づいて積分している。但し、
ノコギリ波電圧の立ち下り時は高速性が要求されるため
ダイオード80´を用いてコンデンサC1の充電を速め
ている。この補正信号供給回路61によって供給される
補正電流iG´は次式で表わすことができる。 【0047】 【数8】 したがって、(8)式と(9)式において、iG0=iG
´となるように各定数を選択することにより、理想的な
補正電流波形を得ることができる。 【0048】 【数9】 【0049】なお、水平偏向周波数が変化した場合、水
平偏向電流を一定に保つため電流電圧Eは、水平偏向周
波数に比例して変える必要がある。図17に示した補正
信号供給回路61では、この場合でも(10)式が必ず
成り立つように、電流I0の値を水平偏向周波数に対応
して自動調整している。これは、図14中のF−Vコン
バータ26、トランジスタ75、抵抗76,77によ
り、トランジスタ53のベース電圧V0を制御すること
により、行っている。 【0050】以上の動作に基づき、図16に示した補正
信号供給回路61を用いた場合には、水平偏向周波数の
変化にかかわらず、常に理想的な補正信号波形を補助コ
イルに供給することができ、水平リニアリティを最適に
保つことが可能となる。 【0051】更に図3の実施例(図11)において、補
正信号発生回路16をオノコギリ波発生回路43と積分
回路74によって構成することもできる。 【0052】なお、本発明の第4の実施例(図13)、
第5の実施例(図16)で述べた積分回路74の代わり
に乗算回路を用いても同様な効果を得ることができる。 【0053】 【発明の効果】本発明のディスプレイ装置は、水平周波
数の異なる入力信号に対応可能な水平偏向回路を備える
とともに、水平偏向回路は、水平偏向周波数に応じて補
正信号を出力する補正信号供給手段と水平偏向電流のリ
ニアリティ補正量を変化させるリニアリティ補正手段を
備え、該水平リニアリティ補正手段の補正量を、水平偏
向周波数の変化に対応して変化させるようにしたので、
水平偏向周波数が変化したときに水平偏向回路の抵抗成
分に起因して生じる水平偏向特性のリニアリティの劣化
を補正することができる。 【0054】また、リニアリティ補正手段を、補正信号
供給手段の出力電流がベース電流として入力され、コレ
クタ電流が補正量を制御するトランジスタを備えて構成
したので、水平偏向周波数が高いときにはリニアリティ
補正範囲を小さくするように補正信号を出力し、水平偏
向周波数が低いときにはリニアリティ補正範囲を大きく
するように補正信号を出力するようにしたので、水平偏
向周波数が変化したときに水平偏向回路の抵抗成分に起
因して生じる水平偏向特性のリニアリティの劣化を補正
することができる。 【0055】よって、水平偏向周波数の変化にかかわら
ず、水平リニアリティを常に良好に保つことができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施例を示す回路の原理図。 【図2】従来の水平偏向回路の回路図。 【図3】水平偏向偏出力回路の等価回路を示す回路図。 【図4】水平偏向電流の波形図。 【図5】水平偏向周波数と水平リニアリティとの関係を
示す特性図。 【図6】本発明の第1の実施例の具体的回路の回路図。 【図7】本発明の第1の実施例の具体的回路の回路図。 【図8】本発明の第1の実施例の具体的回路の回路図。 【図9】本発明の第1の実施例の具体的回路の回路図。 【図10】リニアリティコイルの直流重畳特性を示す特
性図。 【図11】本発明の第2の実施例を示す回路の原理図。 【図12】図11中の補正信号供給回路61の具体的回
路の回路図。 【図13】図12に示した回路の各部の信号波形を示す
波形図。 【図14】本発明の第3の実施例を示す回路の原理図。 【図15】図14中における補正信号供給回路61の具
体的回路の回路図。 【図16】本発明の第4の実施例を示す回路の原理図。 【図17】図16中の補正信号供給回路61の具体的回
路の回路図。 【図18】補正電流波形を示す波形図。 【符号の説明】 8 リニアリティ 16 補正信号発生回路 17 補正信号出力回路 21 制御巻線 26 F−Vコンバータ 41 補助コイル 43 ノコギリ波発生回路 61 補正信号供給回路 74 積分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 均 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 家電研究所内 (72)発明者 木藤 浩二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−166778(JP,A) 特開 昭58−157260(JP,A) 特開 昭61−206371(JP,A) 実開 昭62−5759(JP,U) 特公 昭59−48593(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 3/27 G09G 1/04 H04N 3/23

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.水平偏向周波数の異なる入力信号に対応可能な水平
    偏向回路を備えたディスプレイ装置において、 前記水平偏向回路は、水平偏向電流のリニアリティを補
    正するリニアリティ補正手段と、該リニアリティ補正手
    段に対し制御信号を供給する補正信号供給手段を備え、 上記補正信号供給手段は、水平偏向周波数が第1の周波
    数のとき、上記リニアリティ補正手段のインダクタンス
    特性を第1の特性とする制御信号を出力し、水平偏向周
    波数が第1の周波数よりも高い周波数のとき、上記リニ
    アリティ補正手段のインダクタンス特性を第2の特性と
    する制御信号を出力し、 上記リニアリティ補正手段のインダクタンス特性は、水
    平偏向電流が負の領域よりも正の領域でインダクタンス
    値が小である特性を有し、かつ上記第1の特性の正負の
    領域のインダクタンスの差が、上記第2の特性の正負の
    領域のインダクタンスの差より大である ことを特徴とす
    るディスプレイ装置。 2.前記補正信号供給手段は、周波数電圧変換回路を備
    えていることを特徴とする請求項1記載のディスプレイ
    装置。 3.前記補正信号供給手段は、前記周波数電圧変換回路
    の出力がベース電流として入力され、コレクタ電流を前
    記制御信号として出力するトランジスタを有することを
    特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。 4.前記補正信号供給手段は、前記周波数電圧変換回路
    の出力がベース電流として入力されるトランジスタと、
    前記トランジスタのコレクタ電流を入力とし、前記制御
    信号を得るためのフォトカプラを有することを特徴と
    する請求項2に記載のディスプレイ装置。 5.前記補正信号供給手段は、前記水平偏向回路の電源
    電圧を検出する手段を備えていることを特徴とする請求
    項1記載のディスプレイ装置。 6.前記リニアリティ補正手段は、水平偏向コイルに直
    列に接続されたリニアリティコイルと該リニアリティ
    コイルにトランス結合された制御巻線を有し、前記補
    正信号供給手段からの制御信号を前記巻線に供給して前
    記リニアリティコイルのインダクタンス特性を制御する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか
    記載のディスプレイ装置。
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