JP2834769B2 - 転写チャージャークリーナー制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、転写チャージャーの清掃を行なう転写チャ
ージャークリーナーの駆動タイミングを制御するように
した転写チャージャークリーナー制御装置に関する。

［従来の技術］ 一般に複写機、プリンター、ファクシミリなどの各種
画像形成装置においては、一定方向に移送される感光体
の表面が一様に帯電されるとともに（帯電工程）、この
一様帯電された感光体上にスキャナーにより読み取られ
た画像に対応する光像の露光が行なわれて静電潜像が形
成され（露光工程）、さらに上記静電潜像に対して現像
装置からトナーが供給されて静電潜像の現像が行なわれ
ることにより（現像工程）、スキャナーにより読み取ら
れた画像に対応するトナー可視像が感光体上に得られる
ようになっている。得られたトナー可視像は転写チャー
ジャーを備える転写装置により転写紙側に写し取られ
（転写工程）、これによって最終画像形成が行なわれる
こととなる。上述した帯電・露光・現像および転写の各
工程では、常時一定の画像形成動作が実行されるように
それぞれ帯電条件・露光条件・現像条件および転写条件
などの各作像条件が標準値と比較されて一定状態となる
ように制御・調整が行なわれている。

一方使用度数が進んで上記転写チャージャーに汚れが
発生すると、チャージむらが感光体上に発生することと
なって、それが画像むらを招来させる。そこで従来から
上記転写チャージャーに対して、清掃用の転写チャージ
ャークリーナーを付設することがしばしば行なわれてい
る。この転写チャージャークリーナーにおいては、感光
体の幅方向すなわち画像形成の主走査方向に向かって張
架されているチャージワイヤーがクリーナーパッドによ
り挾み込まれており、このクリーナーパッドが上記チャ
ージワイヤーに沿って往復移動されることによりチャー
ジワイヤーの清掃が行なわれるようになっている。

このような転写チャージャークリーナーは、一般に画
像形成度数（コピー枚数）に基づいて駆動制御されてい
る。すなわち画像形成度数（コピー枚数）のカウント数
が一定値以上となった場合に転写チャージャーに汚れが
発生したものとして転写チャージャークリーナーを駆動
させ、所定の清掃動作を実行させるようになっている。

［発明が解決しようとする課題］ ところがこのような従来の画像形成度数（コピー枚
数）に基づく転写チャージャークリーナーの制御動作
は、転写回数すなわち汚れ度合いに対応されずに行なわ
れることがあり問題となっている。例えばカラー画像形
成装置においては、フルカラーで３回もしくは４回の転
写が行なわれることによりはじめて１回の画像形成（コ
ピー１枚）が実行され、またB,G,Rのシングルカラーで
は２回の転写によって１回の画像形成（コピー１枚）が
実行される。このように従来の転写チャージャークリー
ナー制御装置は、画像形成モードの種類によっては、転
写が多数回行なわれて転写チャージャーの汚れがかなり
進行しているのにかかわらず転写チャージャークリーナ
ーの清掃動作を実行させなかったり、また逆に転写チャ
ージャーの汚れがあまり進行していないのに転写チャー
ジャークリーナーの清掃動作を不必要に実行させてしま
ったりするという問題を有している。

そこで本発明は、いかなる画像形成モードにおいて
も、転写回数すなわち転写チャージャーの汚れ度合いに
対応して転写チャージャークリーナーに清掃動作を適切
に行なわせることができるようにした転写チャージャー
クリーナー制御装置を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明は、潜像担持体に形成
されるトナー可視像を転写チャージャーにより転写材に
転写させるとともに、上記転写チャージャーには、該転
写チャージャーの清掃を行う転写チャージャークリーナ
ーが付設された転写チャージャークリーナー制御装置に
おいて、原稿画像を走査する読み取り手段による読み取
りが一定回数以上行われた場合、上記転写チャージャー
クリーナーを駆動させる制御手段を備える構成を有して
いる。

［作用］ このような構成を有する手段においては、スキャナー
の読取動作回数に対応して転写チャージャークリーナー
が駆動されることにより、転写チャージャークリーナー
の清掃動作が転写回数すなわち転写チャージャーの汚れ
度合いに対応して実行されるようになっている。

［実 施 例］ 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第５図には、本発明を適用する画像形成装置の一例と
してのフルカラー複写機が表わされている。本図に示さ
れるように複写機本体のほぼ中央部分には、矢印方向に
回転駆動される静電潜像担持体としての感光体ドラム１
が配置されている。そしてこの感光体ドラム１の周囲に
はその回転方向に沿って、感光体ドラム１の表面を一様
に帯電させる帯電器２、感光体ドラム１上に形成された
静電潜像にトナーを供給して現像を行ないトナー可視像
を得るブラック現像ユニット3Bkおよびカラー現像ユニ
ット3YMC、現像により得られたトナー可視像を転写紙に
写し取る転写装置としての転写ドラム４、転写後感光体
ドラム１の表面上に残留するトナーおよび不要電荷を掻
き落すようにしてそれぞれ除去するクリーニング装置５
および除電器６などの装置が順に配置されている。

また上記帯電器２と現像ユニット３との間の位置７に
は、感光体ドラム１に画像情報を書き込んで静電潜像を
形成する露光光学系８からの光路が設けられている。上
記露光光学系８には、原稿載置台8a上に載置されている
原稿を読み取るスキャナーが備えられており、このスキ
ャナーのランプ8bによって上記原稿が走査照明されると
ともに、ランプ8bにより走査照明されたときの原稿から
の反射光がミラー群8c、レンズ群8dおよび色分解フィル
ター8eを通して感光体ドラム１上に集光され、これによ
り前記スキャナーにより読み取られた画像に対応する光
像の露光が行なわれて静電潜像が形成されるようになっ
ている。

一方自動給紙部の貯容部として設けられる給紙カセッ
ト９から送り出される転写紙は、前記転写ドラム４の外
周部に巻き付けられてクランプ固定される。また転写ド
ラム４の内部側には、上記感光体ドラム１に対向するよ
うにして転写チャージャー4aが配置されており、この転
写チャージャー4aにより感光体ドラム１上の各色トナー
可視像が上記転写紙に対し順に重ね合わせられるように
転写されるようになっている。このときクランプ固定さ
れている転写紙の先端部分が原稿の先端部分に一致する
ように、転写紙の先端部分から上記トナー可視像が転写
されていく。

各色トナー可視像の転写が行なわれた転写紙は、分離
チャージャー4bおよび分離爪4cによって転写ドラム４か
ら剥離され、その後搬送体11を通して定着ユニット12に
送られ、ここでトナー可視像の定着が行なわれた後に排
紙トレイ13に排出されるようになっている。

なお本実施例では潜像担持体として感光体ドラムが採
用されているが、ベルト状の感光体をも採用することが
できることはもちろんである。

また第３図に示されるように、上記転写チャージャー
4aには、該転写チャージャー4aの清掃を行なう転写チャ
ージャークリーナーが付設されている。この転写チャー
ジャークリーナーにおいては、感光体ドラム１の幅方向
すなわち画像形成の主走査方向に向かってチャージワイ
ヤー4a₁が張架されているとともに、このチャージワイ
ヤー4a₁を両側から挾み込むようにしてクリーナーパッ
ド4a₂が設けられている。さらに上記クリーナーパッド4
a₂には、駆動モーター4a₃から駆動力伝達機構4a₄を介し
て往復移動力が与えられており、これによってクリーナ
ーパッド4a₂がチャージワイヤー4a₁に沿って往復移動さ
れ、このときチャージワイヤー4a₁の清掃が行なわれる
ようになっている。

さらにまた上記クリーナーパッド4a₂の往復移動範囲
の一端側（手前側）には、位置検出センサー4a₅が設置
されており、この位置検出センサー4a₅によって上記ク
リーナーパッド4a₂のホームポジションが検知されるよ
うになっている。そして第４図に示されるように、上記
駆動モーター4a₃の回転駆動が開始されてクリーナーパ
ッド4a₂が移動され始めると、クリーナーパッド4a₂がホ
ームポジションを通過したときからの時間が計測され、
一定の時間（15sec）が経過したときに駆動モーター4a₃
が停止されてクリーナーパッド4a₂の移動が一旦停止さ
れる。駆動モーター4a₃が停止されてから一定の時間（2
sec）が経過されると駆動モーター4a₃は反対の方向に回
転駆動され始め、これによりクリーナーパッド4a₂がホ
ームポジションに戻されてチャージワイヤー4a₁の清掃
が完了されることとなる。

さらにまた第５図に戻って、本実施例におけるカラー
複写機には、上述した転写チャージャークリーナーの駆
動制御を行なう制御部21が設けられており、この制御部
21の回路ブロック構成が第２図に表わされている。第２
図に示されるように、上記制御部21は、CPU22を中心に
してROM23、RAM24およびI/Oインターフェース25,26など
を含んで構成されている。そして前記一方のI/Oインタ
ーフェース25には、表示部および入力キーを有する操作
部27が接続されているとともに、前記他方のI/Oインタ
ーフェース26からは、スキャナー駆動信号、転写チャー
ジャークリーナーの駆動モーター制御信号が出力され、
かつこのI/Oインターフェース26を通してスキャナーリ
ターン信号および転写チャージャークリーナーのホーム
ポジション検知信号が入力されている。

このような制御部21により、上述した転写チャージャ
ークリーナーの駆動タイミングが以下のように、すなわ
ち前記スキャナーにより一定回数以上の読取動作が行な
われた際の電源投入時にのみにおいて上記転写チャージ
ャークリーナーが駆動されるように制御されている。具
体的には第１図に示されているように、まずコピースタ
ートが行なわれる場合の電源投入時においてスキャナー
カウンターが2000以上に達しているか否かが判定され
る。ここで上記スキャナーカウンターは、スキャナーに
よって１回の読取走査が行なわれるごとに＋１づつカウ
ントアップされていくものである。そしてスキャナーカ
ウンターが2000未満である場合には通常のコピールーチ
ンに移行されるとともに、スキャナーカウンターが2000
以上である場合には転写チャージャー4aの清掃動作が実
行される。

この清掃動作においては、まず前記駆動モーター4a₃
の回転駆動が開始されてクリーナーパッド4a₂が移動さ
れ始めると、クリーナーパッド4a₂がホームポジション
を通過すると同時にタイマーがスタートされ、このタイ
マー計測時間が一定時間（15sec）となったときに駆動
モーター4a₃が停止されクリーナーパッド4a₂の往動移動
が停止される。クリーナーパッド4a₂の移動停止動作と
同時にタイマーがスタートされ、このタイマー時間が一
定時間（2sec）となったときに駆動モーター4a₃が反対
方向に回転駆動され始め、これによりクリーナーパッド
4a₂が反対方向に復動移動され、ホームポジションに戻
されたときに駆動モーター4a₃が停止される。そしてこ
れによりチャージワイヤー4a₁の清掃が完了されること
となる。このような清掃動作が終了されると、スキャナ
ーカウンターがリセットされた後、コピールーチンに移
行される。

［発明の効果］ 以上述べたように本発明は、転写チャージャークリー
ナーの清掃動作が転写回数に対応して実行されるよう
に、転写回数に一致しているスキャナーの動作回数に対
応して転写チャージャークリーナーを駆動させる制御装
置を採用することとしたから、フルカラー、シングルカ
ラーあるいは黒白などのいかなる画像形成モードにおい
ても、転写回数すなわち汚れ度合いに対応して転写チャ
ージャークリーナーの清掃動作を適切に行なわせること
ができ、常に転写チャージャーを必要かつ十分に清掃さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例における転写チ
ャージャークリーナー制御装置の制御フロー図および制
御回路ブロック線図、第３図は転写チャージャークリー
ナーの構成を表わした外観斜視図、第４図は転写チャー
ジャークリーナーの駆動タイミングを表わしたタイミン
グチャート、第５図は本発明を適用する複写機の一例と
してのフルカラー複写機の全体構成を表わした説明的側
面図である。 １……感光体ドラム、４……転写チャージャー、4a₁…
…チャージワイヤー、4a₂……クリーナーパッド、4a₃…
…駆動モーター、21……制御部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03G 15/16 102 G03G 21/00 310 G03G 21/00 512 H04N 1/23 103 Z H04N 1/00 C

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】潜像担持体に形成されるトナー可視像を転
   写チャージャーにより転写材に転写させるとともに、上
   記転写チャージャーには、該転写チャージャーの清掃を
   行う転写チャージャークリーナーが付設された転写チャ
   ージャークリーナー制御装置において、 原稿画像を走査する読み取り手段による読み取りが一定
   回数以上行われた場合、上記転写チャージャークリーナ
   ーを駆動させる制御手段を備えたことを特徴とする転写
   チャージャークリーナー制御装置。