JP2834736B2 - 音声合成装置 - Google Patents

音声合成装置

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JP2834736B2 JP63037965A JP3796588A JP2834736B2 JP 2834736 B2 JP2834736 B2 JP 2834736B2 JP 63037965 A JP63037965 A JP 63037965A JP 3796588 A JP3796588 A JP 3796588A JP 2834736 B2 JP2834736 B2 JP 2834736B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、スペクトルパラメータ、ピツチ周期音源強
度等の音声パラメータをフレーム周期毎に記憶装置から
読み出し、または外部制御装置から入力し前記音声パラ
メータに基づいて音声を合成する音声合成装置に関す
る。
(ロ)従来の技術 音声合成のための音声パラメータとしては、LSP、PAR
CORなどさまざまなものが提案されている。
例えば、LSPパラメータは、短期間(以後、フレーム
周期と呼ぶ)の音声の特徴を示すパラメータで8〜10個
程度のパラメータを1組として構成される。第2図はLS
Pパラメータの例を示したものであり、各段は12.8msec
毎の音声の特徴を表わすC1(1次)からC8(8次)まで
のLSPパラメータと音源情報を表わすP(ピツチ)、A
(アンプ)のパラメータからなる。
一方、LSPパラメータから音声を合成する際には、
「日径エレクトロニクス1981年2月2日号P、142」に
示すような、LSP合成フイルタにP(ピツチ)とA(ア
ンプ)のパラメータから算出される入力と各LSPパラメ
ータ(C1〜C8)が係数として与えられ、合成音声が生成
される。LSP合成フイルタに与えられるLSPパラメータ
(C1〜C8)はフレーム周期毎に更新されるが、通常、LS
Pパラメータを連続的に変化させることによって合成音
声の品質を向上させるために、フレーム周期より短い周
期で内挿される。従来、パラメータを内挿する際には、
パラメータの目標値と、パラメータの初期値との差を内
挿回数で除算して内挿きざみ幅を求めておき、内挿周期
毎にパラメータの現在値に内挿きざみ幅を加算するか、
あるいは特公昭58−53355号公報に示されるように、内
挿周期毎に内挿きざみ幅を求め、パラメータの現在毎に
内挿きざみ幅を加算するものであった。
(ハ)発明が解決しようとする課題 第3図aは、LSPパラメータの内挿のようすを示すも
のである。時刻tの第i次のLSPパラメータの値をC
i(t)、1フレーム周期後、時刻t+1の第i次のLSPパ
ラメータの値をCi(t+1)とするとフレーム周期区間Ttで
は、時刻tのLSPパラメータと時刻t+1のLSPパラメー
タで内挿が行なわれる。内挿きざみ幅は、補間周期をフ
レーム周期の1/128とすると、(Ci(t+1)−Ci(t))÷128
で与えられる。
図の例では、C1の内挿きざみ幅は (5831−4206)÷128=12.7 C2の内挿きざみ幅は (5904−5854)÷128=0.4 となる。
従って、フレーム区間周期Ttでは、C1は、 4206、4218.7、4231.4、4244.1、4256.8…と変化し、
C2は、 5854、5854.4、5854.8、5855,2、5855,6…と変化す
る。
しかし、演算精度が充分でないときには、例えば内挿
きざみ幅が少数第1位で四捨五入され、C1の内挿きざみ
幅は13、C2の内挿きざみ幅は0となり、第3図aのよう
に、C1は、 4206、4219、4232、…………5857、5870と変化し、C2
は、5854で変化しない。従って、フレーム区間周期Ttの
終わりの方で、LSPパラメータC1とC2が、異常接近、あ
るいは、逆転してしまう。
第4図は第2のLSPパラメータの例である。第4図の
例で前記と同様に内挿きざみ幅を求めると、C1の内挿き
ざみ幅は (4788−4716)÷128=0.6 C2の内挿きざみ幅は (4810−6115)÷128=−10.2 となる。演算精度が充分でないとき、C1の内挿きざみ幅
は1、C2の内挿きざみ幅は−10となり、第5図aのよう
に、C1は、 4715、4716、4717、…………4842、4843と変化し、 C2は、 6115、6105、6095、…………4845、4835と変化する。
従ってフレーム周期Ttの終わりの方でLSPパラメータ
の逆転が起こる。内挿きざみ幅算出時に、演算精度以下
を四捨五入するのではなく切り捨てると、C1の内挿きざ
み幅は0、C2の内挿きざみ幅は−11となり、第5図bの
ように、C1は、4715で変化なく、 C2は、 6115、6104、6093、…………4718、4707と変化し、や
はりLSPパラメータの逆転が起こる。
ところが、LSP合成フイルタは、CiとCi+1が、異常
接近、あるいは、逆転すると不安定となり、合成音声が
発振してしまうという問題があった。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明の音声合成装置は、音声パラメータの目標値と
現在値とを音声パラメータのフレーム周期毎に入力して
これら両値を基に内挿きざみ幅を算出する内挿きざみ幅
算出手段と、音声パラメータの現在値に前記内挿きざみ
幅算出手段の出力である内挿きざみ幅を前記フレーム周
期より短い内挿周期毎に加算する加算手段と、該加算手
段の出力である内挿処理をした音声パラメータを入力し
て音声合成を実行する音声合成部とを備える音声合成装
置において、前記内挿きざみ幅算出手段は、音声パラメ
ータの目標値と現在値の差を内挿回数で除算しその除算
結果である内挿きざみ幅の絶対値が小さくなるように演
算ビット長で切り捨てることにより補正する。
(ホ)作用 本発明によれば、誤差を含んだ内挿きざみ幅を音声パ
ラメータに加算していっても、目標パラメータ値を越え
ることがないので、隣接するパラメータと異常接近する
ことがなく、合成音声の発振が起こらない。
(ヘ)実施例 本発明の実施例を図面を参考にして説明する。第1図
は本発明装置の1実施例を示している。同図において、
(1)は音声パラメータ(例えばn次LSPパラメータ)
(nは正の整数)の現在値がセツトされている第n現在
値レジスタ、(2)は記憶装置あるいは外部制御装置か
ら入力される音声パラメータ(同じくn次LSPパラメー
タ)の目標値がセツトされる第n目標値レジスタ、
(3)は上記各レジスタ(1)(2)からの現在値と目
標値を音声パラメータのフレーム周期毎に入力し、これ
ら両値を基に内挿きざみ幅を算出する内挿きざみ幅算出
手段、(4)はこの内挿きざみ幅算出手段の出力である
内挿きざみ幅を上記フレーム周期よりも短かい内挿周期
毎に加算する加算手段、(5)はこの加算手段に対して
内挿タイミングを指示するタイミング制御手段、(6)
は加算手段(4)の出力である内挿処理をした音声パラ
メータを入力して音声合成を実行する音声合成部であ
る。
内挿きざみ幅算出手段(3)は音声パラメータの目標
値と現在値の差を内挿回数(フレーム周期を内挿周期で
除算した数)で除算し、その除算結果が合成音声の発振
をもたらす内挿きざみ幅であるときその内挿きざみ幅を
該発振を防止するように補正するように処理する内挿き
ざみ幅算出回路(31)と、このように補正処理した内挿
きざみ幅を少なくともフレーム期間中保有する内挿きざ
み幅レジスタ(32)とを備えている。
第6図のフロー図に基づいて内挿きざみ幅算出回路
(31)の動作を説明する。
まず、第n次目標値C1 (t+1)が外部制御装置(図示省
略)から第n目標値レジスタ(2)を経由して入力され
るまで待ち(第6図I)、この第n次目標値C1 (t+1)
入力されると、内挿きざみ幅 (第n次目標値−第n次現在値)÷内挿回数=(C1
(t+1)−C1 (t))÷128 を算出する(第6図II)。ここで、内挿回数は128とし
ている。
目標値、現在値、内挿きざみ幅を保持する各レジス
タ、及び演算回路の精度が経済的なシステムを構築する
ためには限られるため、上記IIで求めた内挿きざみ幅
は、精度以下を切り捨てた値となる。例えば、第4図に
おけるC1とC2の時刻tからt+1(時刻tに1フレーム
周期を加えた時刻)の間の内挿きざみ幅をΔC1 (t),ΔC
2 (t)とすると、 ΔC1 (t)=(4788−4715)÷128=0 ΔC2 (t)=(4810−6115)÷128=−11 となる。
さらに、上記IIにより求めた内挿きざみ幅の正負を判
定し(第6図III)。この判定結果が負の値の時には、
演算精度の最小単位を内挿きざみ幅に加える(第6図I
V)。
上記IVにより、内挿きざみ幅は、 ΔC1 (t)=0,ΔC2 (t)=−10 となり、絶対値において、演算精度が高いときの値(0.
6,−10.2)を超えることがなくなる。
従って、第5図Cに示す様に、時刻tの現在値
C1 (t),C2 (t)から、内挿周期毎に内挿処理を行なってい
って、時刻t+1に達した時、音声パラメータC1,C
2は、目標値C1 (t+1),C2 (t+1)を越えることはない。更
に、外部制御装置から入力される目標値C1 (t+1),C2
(t+1)は合成音声が発振する程接近していないので、フ
レーム周期区間Ttにおいて、音声パラメータC1,C2が異
常接近あるいは逆転することはない。第3図bも同様で
ある。
このようにして算出された内挿きざみ幅は第n内挿き
ざみ幅レジスタ(32)にセツトされる。そして第7図の
フロー図に示すように、タイミング制御回路(5)によ
り内挿タイミングが内挿周期毎に指示されると、加算回
路(4)は第n現在値レジスタ(1)に第n内挿きざみ
幅レジスタ(32)の内容を加算することにより内挿処理
を実行する。また現在値レジスタ(1)は合成音声部
(6)に接続されておりn次のLSPパラメータとして音
声合成に利用される。
ここで内挿きざみ幅算出回路のハード構成について詳
しく説明する。第8図において破線で示す部分が内挿き
ざみ幅算出回路(31)である。また第8図における各部
の動作タイミングを第9図に示す。
内挿きざみ幅算出回路(31)は、第n現在値レジスタ
(1)と第n目標値レジスタ(2)とからそれぞれのレ
ジスタの内容を入力する差分回路(33)と、この差分回
路出力を受けるシフトレジスタ(34)と、これらの動作
タイミングを制御するタイミング制御回路(35)と、加
算回路(36)とを備えている。
第n現在値レジスタ(1)には時刻tにおけるn次パ
ラメータCn(t)が既に入っているものとする。外部制御
装置から、時刻t+1におけるn次パラメータCn(t)(1
01)が送られてくると目標値制御信号(102)により第
n目標値レジスタ(2)に保持される。同時に、目標値
制御信号(102)はタイミング制御回路(35)にも入力
され、内挿きざみ幅を算出するための各種タイミング生
成指令となる。内挿きざみ幅算出タイミング制御回路
(35)は、まず差分回路(33)に差分開始指令(103)
を出し、次ぎにシフトレジスタ(34)に7回ビツトシフ
ト指令(105)を出す。
差分回路(33)は差分開始指令(103)によりn次目
標値レジスタ(2)の内容とn次現在値レジスタ(1)
の内容との差、すなわちCn(t+1)−Cn(t)を算出し、この
差分値(104)をシフトレジスタ(34)に送る。
シフトレジスタ(34)は制御回路(35)からのビツト
シフト指令(105)を受けこの差分値(104)を7ビツト
右シフトすることにより、(Cn(t+1)−Cn(t))÷128(1
06)を算出する。
さらに、加算回路(36)では、シフトレジスタ(34)
の出力のうち最上位ビツトを再下位ビツトへ移動し、他
のビツトを“0"としたものとシフトレジスタ(34)の出
力を加算し、絶対値における切り捨てを実現する。
すなわち、シフトレジスタ(34)の出力のうち最上位
ビツトはサインビツト(107)であり値が正の時“0"、
負の時“1"となるので、値が負の時のみシフトレジスタ
(34)の出力に“1"が加算される。加算回路(36)の出
力が補正された内挿きざみ幅として内挿きざみ幅レジス
タ(32)に送られ、内挿きざみラツチ指令(108)によ
り内挿きざみ幅レジスタ(32)に保持される。
以上本発明をLSPパラメータを利用する装置について
説明したが、本発明はこれに限らず、内挿処理を施こす
各種パラメータを利用する音声合成装置に適用されるも
のである。
(ト)発明の効果 本発明の音声合成装置によれば、内挿きざみ幅算出手
段は、音声パラメータの目標値と現在値の差を内挿回数
で除算しその除算結果である内挿きざみ幅の絶対値が小
さくなるように演算ビット長で切り捨てることにより、
パラメータ値が目標値を超えないように構成しているの
で、隣接パラメータ値との異常接近や逆転を大幅に減少
させることができ、耳障りな合成波形の発振を解消する
ことができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の1実施例の構成ブロツク図、第2
図はLSPパラメータの第1の例を示す図、第3図は第2
図のパラメータによる内挿処理を示す図(aは従来例、
bは本発明)、第4図はLSPパラメータの第2の例を示
す図、第5図は第4図のパラメータによる内挿処理を示
す図(a、bは従来例、cは本発明)、第6図は内挿き
ざみ幅算出手段の動作フロー図、第7図は内挿きざみ幅
の加算回路の動作フロー図、第8図は内挿きざみ幅算出
回路のハード構成とその周辺回路を示す回路構成図、第
9図は第8図における各部の動作タイミングを示す波形
図である。 (1)…現在値レジスタ、(2)…目標値レジスタ、
(3)…内挿きざみ幅算出手段、(4)…加算手段、
(6)…音声合成部、(31)…内挿きざみ幅算出回路、
(32)…内挿きざみ幅レジスタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音声パラメータの目標値と現在値とを音声
    パラメータのフレーム周期毎に入力してこれら両値を基
    に内挿きざみ幅を算出する内挿きざみ幅算出手段と、音
    声パラメータの現在値に前記内挿きざみ幅算出手段の出
    力である内挿きざみ幅を前記フレーム周期より短い内挿
    周期毎に加算する加算手段と、該加算手段の出力である
    内挿処理をした音声パラメータを入力して音声合成を実
    行する音声合成部とを備える音声合成装置において、 前記内挿きざみ幅算出手段は、音声パラメータの目標値
    と現在値の差を内挿回数で除算しその除算結果である内
    挿きざみ幅の絶対値が小さくなるように演算ビット長で
    切り捨てることにより補正することを特徴とする音声合
    成装置。
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JPS5853355A (ja) * 1981-09-25 1983-03-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 水平連続鋳造設備
JPS60262200A (ja) * 1984-06-11 1985-12-25 松下電器産業株式会社 スペクトルパラメ−タ補間方法

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