JP2834544B2 - カバーレイ用接着剤 - Google Patents

カバーレイ用接着剤

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JP2834544B2
JP2834544B2 JP15777490A JP15777490A JP2834544B2 JP 2834544 B2 JP2834544 B2 JP 2834544B2 JP 15777490 A JP15777490 A JP 15777490A JP 15777490 A JP15777490 A JP 15777490A JP 2834544 B2 JP2834544 B2 JP 2834544B2
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tda
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卓哉 栃本
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、カバーレイ用接着剤に関するものであり、
さらに詳しくは、フレキシブルプリント回路基板とカバ
ーレイの接着に用いられる耐熱性に優れたポリイミド系
接着剤に関するものである。
(従来の技術) 従来、フレキシブルプリント回路基板では、湿気、汚
れ、損傷から導体面を保護する目的で回路表面にフィル
ムを融着するフィルムカバーレイ法、または液状コーテ
ィング剤を塗布、硬化せしめて被覆するインクカバーコ
ート法による保護を行なって使用されている。
ここで、カバーレイフィルムを貼り合わせる方法とし
ては、片面に接着剤のついたポリイミドフィルムなどを
所定の形状に加工し、熱盤プレスで接着する方法が一般
に用いられてきた。
ところが、これまでの接着剤は、NBR/フェノール樹
脂、フェノール樹脂/ブチラール樹脂、NBR/エポキシ樹
脂などが主流であり、これらの接着剤は、半田耐熱性、
長期の熱劣化、熱時の接着力などの耐熱性に問題があ
り、フィルムとして、熱に強いポリイミドを用いてもそ
の性能を充分に生かすことができなかった。
さらに近年では、フレキシブル回路基板において、銅
箔とポリイミドの2層からなる高耐熱性のものが開発さ
れており、これらの性能を充分に引き出すためにも、耐
熱性に優れたカバーレイ用の接着剤の開発が必要となっ
てきている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、耐熱性に優れ、しかも接着力に優れたカバ
ーレイ用接着剤を得ようとして研究した結果得られたも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物(以下、BPDAと略す)と3,3′,4,4′−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと略
す)または1,2,4,5−ピロメリット酸二無水物(以下、P
MDAと略す)とのモル比(BPDA:BTDAまたはBPDA:PMDA)
が100:0〜30:70である芳香族カルボン酸二無水物成分
と、2,4−トリレンジアミン(以下2,4−TDAと略す)と
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
プロパン(以下BAPPと略す)、または1,3−ビス(3−
アミノフェノキシ)ベンゼン(以下APBと略す)とのモ
ル比(2,4−TDA:BAPPまたは2,4−TDA:APB)が10:90〜3
0:70である芳香族ジアミン成分との重縮合からなるカバ
ーレイ用ポリイミド接着剤に関するものである。
(作用) 本発明において用いられるポリイミド溶液は、N−メ
チル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミド、クレゾール等の溶媒中で、芳香族カル
ボン酸二無水物成分と芳香族ジアミン成分を加熱撹拌す
ることにより得ることができる。また、室温において撹
拌し、ポリアミック酸溶液として使用することも可能で
ある。
芳香族カルボン酸二無水物成分と芳香族ジアミン成分
のモル比は、0.90〜1.10が好ましく、さらに好ましく
は、0.97〜0.99である。酸成分とアミン成分のモル比
が、上述の範囲を外れると、生成するポリイミドの分子
量が小さくなり生成物の物性が低下する。得に耐熱性を
考慮する場合はジアミン成分過剰で反応するほうが望ま
しい。
本発明のポリイミド中で用いられるBPDAとBTDAまたは
PMDAのモル比は、100:0〜30:70が好ましく、さらに好ま
しくは、90:10〜70:30である。酸成分としてBPDAを用い
た場合、溶解性、接着性、耐熱性、寸法安定性に優れた
ポリイミドを得ることができるが、BTDA(密着性)、PM
DA(耐熱性、寸法安定性)を10〜30モル%添加すること
により、さらに優れた性能を有するポリイミドを得るこ
とができる。
また、芳香族ジアミン成分として、2,4−TDAとBAPP、
2,4−TDAとAPBを用いる場合、そのモル比は10:90〜30:7
0が好ましく、さらに好ましくは、10:90〜20:80であ
る。2,4−TDAの量が50モル%を越えると接着力、柔軟性
の低下が見られるが、10〜20モル%添加することにより
耐熱性、寸法安定性を向上させることができる。
本発明の接着剤は、ポリイミド、ポリエステルなどの
耐熱性プラスチックフィルム等の表面へ塗布し、これを
乾燥後、フレキシブルプリント回路基板上へ張り合わせ
ることによって用いることができる。これらポリイミ
ド、ポリエステルなど耐熱性の基材に塗布した接着剤の
乾燥温度は、通常80〜300℃であり、溶剤を除去し、接
着剤を乾燥させた後に、フレキシブルプリント回路基板
とフィルムを重ね合わせ、300〜380℃の範囲で3〜10分
間、加熱・加圧硬化させるか、上記温度以下で加圧、圧
着後、300〜380℃の範囲で3〜10分間加熱することによ
って用いることができる。
本発明の接着剤は、金属とポリイミド等のプラスチッ
クの接着のほか、金属同志、プラスチック同志の接着性
にも優れ、また、耐熱性も優れていることから、接着層
を持たないポリイミドと金属箔とから構成される2層の
フレキシブルプリント回路基板のポリイミド側同志を貼
り合わせることにより、その両面板を得ることもでき
る。さらに銅箔同志を貼り合わせることによっても両面
フレキシブルプリント回路基板を得ることができる。
(実施例) 実施例1 撹拌機、温度計、窒素導入管、水分定量器を備えた4
ツ口フラスコへ、ジアミン成分として2,4−TDA、0.02mo
l、APB、0.08molを加え、さらにN−メチル−2−ピロ
リドン/トルエン(=80/20)(酸成分を加えたのちRC
が10wt%となるようにした。)を添加し、室温気流下で
よく撹拌した。次いで、BPDA、0.07mol、BTDA、0.03mol
を添加した後、系内の温度を150℃まで昇温し、生成す
る水を系外に除去しながら、150〜160℃で5時間撹拌し
ポリイミドを得た。
得られた樹脂溶液を乾燥後の厚みが、5μmになるよ
うに、厚さ25μmのポリイミドフィルム(カプトン、デ
ュポン社製)上へ流延塗布した後、乾燥機に入れて100
℃で1時間、300度で1時間乾燥させ、接着剤を塗布し
た面に厚さ35μmの銅箔と25μmのポリイミドフィルム
からなるフレキシブルプリント基板を重ね合わせ、温度
350℃、圧力50kg/cm2で5分間プレスし、カバーコート
されたフレキシブルプリント基板を得た。
実施例2 ジアミン成分として2,4−TDA、0.03mol、APB、0.07mo
l、酸成分としてBPDA、0.10molを用い、実施例1と同様
の装置および方法でカバーコートされたフレキシブルプ
リント基板を得た。
実施例3 ジアミン成分として2,4−TDA、0.02mol、BAPP、0.08m
ol、酸成分としてBPDA、0.08mol、PMDA、0.02molを用
い、実施例1と同様の装置および方法でカバーコートさ
れたフレキシブルプリント基板を得た。
比較例1 ジアミン成分として2、4−TDA、0.06mol、APB、0.0
4molを用い、酸成分として、BPDA、0.02mol、BTDA、0.0
8molを用い、実施例1と同様の装置および方法でカバー
コートされたフレキシブルプリント基板を得た。
比較例2 ジアミン成分として2,4−TDA、0.06mol、APB、0.04mo
l、酸成分としてBPDA、0.10molを用い、実施例1と同様
の装置および方法でカバーコートされたフレキシブルプ
リント基板を得た。
比較例3 ジアミン成分として2,4−TDA、0.06mol、BAPP、0.04m
ol、酸成分としてBPDA、0.02mol、PMDA、0.08molを用
い、実施例1と同様の装置および方法でカバーコートさ
れたフレキシブルプリント基板を得た。
以上、実施例1、2、3および比較例1、2、3で得
られたサンプルを評価した結果を第1表に示す。
実施例の接着剤を用いたサンプルは、比較例と較べ、
3倍以上の優れたピール強度を示し、耐折性においても
4倍以上の優れた値を示した。
(発明の効果) 従来のNBR/フェノール樹脂、フェノール樹脂/ブチラ
ール樹脂、NBR/エポキシ樹脂等の接着剤では、耐熱性と
接着性を両立させることができなかったが、本発明のポ
リイミド系接着剤を用いることにより、接着性、柔軟性
などカバーレイ用接着剤に要求される他の特性を損なう
ことなしに耐熱性の向上を図ることができるようになっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 179/08 C08G 73/10 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
    酸二無水物(以下、BPDAと略す)と3,3′,4,4′−ベン
    ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと略
    す)または1,2,4,5−ピロメリット酸二無水物(以下、P
    MDAと略す)とのモル比(BPDA:BTDAまたはBPDA:PMDA)
    が100:0〜30:70である芳香族カルボン酸二無水物成分
    と、2,4−トリレンジアミン(以下2,4−TDAと略す)と
    2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]
    プロパン(以下、BAPPと略す)、または1,3−ビス(3
    −アミノフェノキシ)ベンゼン(以下、APBと略す)と
    のモル比(2,4−TDA:BAPPまたは2,4−TDA:APB)が10:90
    〜30:70である芳香族ジアミン成分との重縮合からなる
    カバーレイ用ポリイミド接着剤。
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