JP2834425B2 - 電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装置 - Google Patents

電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装置

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JP2834425B2
JP2834425B2 JP13158095A JP13158095A JP2834425B2 JP 2834425 B2 JP2834425 B2 JP 2834425B2 JP 13158095 A JP13158095 A JP 13158095A JP 13158095 A JP13158095 A JP 13158095A JP 2834425 B2 JP2834425 B2 JP 2834425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油ストーブ等の燃焼
装置に液体燃料を送り込むための電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油ストーブ等の燃焼装置のバーナー室
に灯油等の液体燃料を送り込むポンプとして、通常、電
磁ポンプが用いられる。この電磁ポンプは、シリンダ内
に内装され、かつ、上下に配置されたコイルバネの押圧
力との拮抗で平衡位置にあるプランジャを、上記コイル
バネの付勢力に抗して電磁力で往復動させるようになっ
ている。そして、プランジャは、その往動時に加圧され
た液体の圧力で吐出用逆止弁を押し開いて液体燃料を吐
出するとともに燃料タンク内の液体燃料を吸引し、復動
時に上記吐出用逆止弁を閉じて一旦吐出した液体燃料の
逆流を阻止するとともにプランジャ内の液体燃料をつぎ
の往動で吐出する体勢になるように構成されている。
【0003】このようなプランジャの連続的往復動によ
って吐出された液体燃料は、送油管を通ってバーナー室
に供給され、ここで燃焼する。ところで、この種の電磁
ポンプにおいては、駆動停止後、送油管のバーナー室に
臨んだ先端部にある液体燃料は、高温状態の燃焼室から
の熱を得て膨張し、バーナー室の壁面や床面に滴下して
気化するため、この気化によって異臭を放つ未燃ガスが
発生するとともに、液体燃料の気化残渣であるタール分
が生成し、燃焼室内を汚染するという問題点を有してい
た。
【0004】かかる問題点を解決するために、実開昭6
1−147375号公報には、シリンダ内に内装された
吐出用逆止弁を可撓性を有する弾性体で形成し、その一
部に漏洩孔を穿設し、駆動停止時に上記漏洩孔を通して
送油管内に残留している液体燃料を逆流させ、燃料タン
クに戻すようにしたものが提案されている。
【0005】また、実開平2−85236号公報には、
送出ポンプの下流側に吸引ポンプを連設し、駆動停止後
に吸引ポンプを作動させて送油管内に残留している液体
燃料を強制的に引き戻すようにしたものが提案されてい
る。
【0006】また、特開平5−18531号公報には、
吐出弁を磁性体で形成するとともに、プランジャの駆動
ソレノイドを2段に分割し、駆動停止後あるいは駆動開
始前に吐出弁を磁力で開弁し、かつ、両駆動ソレノイド
を交互に駆動させてプランジャのストロークを大きくし
て送油管内の残留燃料をシリンダ内に引き戻すようにし
たものが提案されている。
【0007】さらに、特開昭60−93184号公報に
は、プランジャの頂部に押上桿を延設し、この押上桿が
駆動停止時に逆止弁を押し上げて開成するようにプラン
ジャの上下に設けられるコイルバネの付勢力をバランス
設定し、通常の駆動時にはソレノイドへのパルス電流の
供給によって押上桿が逆止弁を押し上げるレベルよりも
下方のレベルでプランジャに往復動させるようにし、駆
動停止時には上記押上桿による逆止弁開成によって送油
管内の残留燃料を引き戻すようにしたものが提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
61−147375号公報に記載された電磁ポンプにお
いては、通常の駆動中も吐出用逆止弁に穿設された漏洩
孔を通して送油管側の液体燃料がシリンダ内に漏れるた
め、吐出用逆止弁が逆止機能を完全に果たしているとは
いい難く、燃料供給能力の低下が生じるとともに、燃料
供給量の調整が困難になるという問題点を有している。
【0009】また、実開平2−85236号公報に記載
された電磁ポンプにおいては、送出ポンプの下流側に吸
引ポンプを連設するなど複雑な構造になっているため、
電磁ポンプが大型化し、小型化および低コスト化の要請
に合致しない。
【0010】また、特開平5−18531号公報に記載
された電磁ポンプは、プランジャの駆動ソレノイドが2
段に分割されていることによって、励磁用の回路構成が
3個も必要となるとともに、コイルの巻成構造および磁
気回路構造も複雑化し、大型化とコストアップ化は避け
得ないという問題点を有している。
【0011】さらに、特開昭60−93184号公報に
記載された電磁ポンプにおいては、電磁ポンプの駆動が
停止された状態では、常に逆止弁が押し上げられた開成
状態になっているため、燃料タンク内は、電磁ポンプの
内部および送油管を介して燃焼装置と連通路が形成され
た状態になっており、燃料タンク内の液体燃料の気化し
た蒸気が上記連通路を通り、燃焼装置を介して外部に漏
洩することにより異臭が発生するとともに、地震等によ
って石油ストーブが転倒したときには、液体燃料が上記
連通路から外部に漏れ出るという問題点を有している。
【0012】本発明は、上記問題点を解決するもので、
通常の駆動時には液体燃料が送油管から逆流せず、小型
化および低コスト化に適し、かつ、駆動停止時には逆止
弁が閉止されることによって蒸気漏れ、燃料漏れが確実
に阻止される電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装置を提供
することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電磁ポン
プの吐出用逆止弁開成装置は、シリンダに往復動可能に
内装されるとともに、両方向からの上、下付勢手段によ
る押圧で平衡可能に支持され、電磁コイルへのパルス電
流の供給に伴う発生磁束によって下流側の上死点まで往
動されるとともに上流側の下死点まで復動されるプラン
ジャと、上記シリンダの上流側と下流側とにそれぞれ設
けられる吸入用逆止弁および吐出用逆止弁を備え、上記
プランジャが、下流方向に移動したときに吸入用逆止弁
の閉止状態でのプランジャ内の流体の押圧力によって吐
出用逆止弁を開放してこの液体を吐出し、上流方向に移
動したときに吐出用逆止弁の閉止と吸入用逆止弁の開放
とによって外部から流体をプランジャ内に吸引する電磁
ポンプにおいて、上記プランジャと上記吐出用逆止弁と
の間に介設され、このプランジャが上記上死点を越えて
下流側に移動したとき上記吐出用逆止弁に当接して開成
する長さを有する突上部材と、上記電流パルスの供給動
作停止後から所定時間だけ上記突上部材を上記上死点を
越えて上記吐出用逆止弁を開成させるレベルの励磁電流
を上記電磁コイルに供給する弁開成制御手段とを備え、
この弁開成制御手段は、上記電流パルスを所定時間中出
力させるとともに、この電流パルスの休止期間に、上記
プランジャの復動を制限するレベルの励磁電流を供給す
る励磁電流供給手段を備えていることを特徴とするもの
である。
【0014】請求項2記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置は、請求項1記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置において、上記弁開成制御手段は、電流パルス
を上記所定時間中出力させるとともに、この電流パルス
の休止期間に、上記プランジャの復動を制限するレベル
の励磁電流を供給する第1の励磁電流供給手段と、上記
休止期間の内の少なくとも最後の1期間には、上記突上
部材が上記吐出用逆止弁を突き上げて保持するレベルの
励磁電流を供給する第2の励磁電流供給手段とを備えて
いることを特徴とするものである。
【0015】請求項3記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置は、請求項1または2記載の電磁ポンプの吐出
用逆止弁開成装置において、上記弁開成制御手段は、上
記突上部材が上記吐出用逆止弁に当接する位置に達した
ことを検知する位置センサを備え、このセンサから検知
信号が出力されると、上記突上部材が上記吐出用逆止弁
を突き上げて保持するレベルの励磁電流を出力するよう
に構成されていることを特徴とするものである。
【0016】請求項4記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電磁ポ
ンプの吐出用逆止弁開成装置において、上記突上部材
は、上記プランジャに突設されていることを特徴とする
ものである。
【0017】請求項5記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電磁ポ
ンプの吐出用逆止弁開成装置において、上記突上部材
は、上記吐出用逆止弁に突設されていることを特徴とす
るものである。
【0018】請求項6記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁ポ
ンプの吐出用逆止弁開成装置において、上記電磁ポンプ
の揺れを検出する揺れ検出手段と、この揺れ検出手段の
検出結果に基づいて電磁コイルへの電力供給を停止させ
るように動作する電力供給停止手段とが設けられている
ことを特徴とするものである。
【0019】
【作用】上記請求項1記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁
開成装置によれば、プランジャが上死点を越えて下流側
に移動したとき吐出用逆止弁に当接して開成する突上部
材が設けられ、しかも、パルス電流の供給動作停止後か
ら所定時間だけ突上部材を上死点を越えて吐出用逆止弁
を開成させるレベルの励磁電流を電磁コイルに供給する
弁開成制御手段が備えられているため、弁開成制御手段
の作用によってパルス電流の駆動停止後の所定時間内に
吐出用逆止弁は突上部材によって上死点を越えて突き上
げられて開成される。この吐出用逆止弁の開成によって
一旦吐出された液体は逆流し、所定時間の経過によって
電磁コイルへの励磁電流の供給が停止されると、付勢手
段の付勢力によってプランジャは下死点に急激に引き戻
され、このプランジャの移動によってすでに吐出された
液体は急激に電磁ポンプ内に吸入される。
【0020】そして、上記弁開成制御手段は、上記電流
パルスを所定時間中出力させるとともに、この電流パル
スの休止期間に、上記プランジャの復動を制限するレベ
ルの励磁電流を供給する励磁電流供給手段を備えている
ため、この励磁電流供給手段の作用によって、上記休止
期間中であれば、一旦上昇したプランジャは、通常の駆
動時の平衡位置にまで降下しない。
【0021】上記請求項2記載の電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置によれば、弁開成制御手段は、電流パルス
を上記所定時間中出力させるとともに、この電流パルス
の休止期間に、上記プランジャの復動を制限するレベル
の励磁電流を供給する第1の励磁電流供給手段と、上記
休止期間の内の少なくとも最後の1期間には、上記突上
部材が上記吐出用逆止弁を突き上げて保持するレベルの
励磁電流を供給する第2の励磁電流供給手段とを備えて
いるため、電流パルスの休止時間中には、第1の励磁電
流供給手段よってプランジャの復動を制限するレベルの
励磁電流が電磁コイルに供給され、これによって突上部
材は一旦上昇した位置からが大きく下降することはな
く、従って、プランジャは時間の経過に従って階段状に
上昇することになり、上記吐出用逆止弁に当接する位置
まで移動される。そして、上記休止時間の内の少なくと
も最後の1期間に、第2の励磁電流供給手段による励磁
電流によって突上部材が吐出用逆止弁を突き上げて移動
し、これによって吐出用逆止弁は開成されるため、一旦
吐出された液体は逆流し、所定時間の経過後に電磁コイ
ルへの励磁電流の供給が停止されると、付勢手段の付勢
力によってプランジャは下死点に急激に引き戻され、こ
のプランジャの移動によってすでに吐出された液体は急
激に電磁ポンプ内に吸入される。
【0022】上記請求項3記載の電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置によれば、弁開成制御手段は、上記突上部
材が上記吐出用逆止弁に当接する位置に達したことを検
知する位置センサを備え、このセンサから検知信号が出
力されると、上記突上部材が上記吐出用逆止弁を突き上
げて保持するレベルの励磁電流を出力するように構成さ
れているため、位置センサが、突上部材が吐出用逆止弁
に当接する位置に達したことを検知すると、弁開成制御
手段からは、突上部材が上記吐出用逆止弁を突き上げて
保持するレベルの励磁電流が出力され、これによってプ
ランジャが上死点を越えてさらに移動し、突上部材の先
端が吐出用逆止弁を押圧し、吐出用逆止弁が開成され
る。
【0023】上記請求項4記載の電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置によれば、突上部材は、プランジャに突設
されているため、プランジャが上死点を越えてさらに移
動することによって突上部材の先端が吐出用逆止弁を押
圧し、吐出用逆止弁が開成される。
【0024】上記請求項5記載の電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置によれば、突上部材は、吐出用逆止弁に突
設されているため、プランジャが上死点を越えてさらに
移動することによってプランジャの下流端が突上部材の
上流端を押圧し、この押圧によって突上部材と一体の吐
出用逆止弁が移動し、吐出用逆止弁が開成される。
【0025】上記請求項6記載の電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置によれば、電磁ポンプの揺れを検出する揺
れ検出手段と、この揺れ検出手段の検出結果に基づいて
電磁コイルへの電力供給を停止させるように動作する電
力供給停止手段とが設けられているため、地震等によっ
て電磁ポンプの取り付けられた装置が振動すると、揺れ
検出手段はこの振動を検出し、この検出結果に基づいて
電力供給停止手段が動作して電磁コイルへの電力の供給
が停止される。
【0026】
【実施例】図1は、本発明に係る電磁ポンプの吐出用逆
止弁開成装置の第1実施例を示す断面図である。電磁ポ
ンプ1は、筒状のシリンダ2と、このシリンダ2内を往
復動する筒状の磁性体からなるプランジャ3と、電磁コ
イル4とを備えた基本構成を有している。シリンダー2
の上流側(下方)に吸入管5が設けられているととも
に、プランジャ3にはこの吸入管5からシリンダ2内プ
ランジャ3の下流側(上方)に向けて液体燃料(液体)
Fを開放する吸入用逆止弁6が設けられている。シリン
ダ2の下流側には吐出継手7が接続され、この吐出継手
7には液体燃料Fを吐出側に向けて開放する吐出用逆止
弁8が設けられている。また、電磁ポンプ1の内部に
は、プランジャ3を上下両端面から付勢し、平衡位置で
プランジャ3を静止させる下バネ(付勢手段)9と上バ
ネ(付勢手段)10とが備えられている。
【0027】上記プランジャ3は、下プランジャ3a
と、この下プランジャ3aの頂部に延設された上プラン
ジャ3bとから構成されている。下プランジャ3aは、
内部に流路103aを有するとともに、その外径はシリ
ンダ2内での円滑な往復動を可能ならしめるために、シ
リンダ2の内径に比べて僅かに小さく寸法設定されてい
る。
【0028】一方、上プランジャ3bは、下プランジャ
3aの流路103aから汲み上げた液体燃料Fを上バネ
10の配置位置であるポンプ室2aまで案内すべく、下
プランジャ3a外径よりも小径に設定され、シリンダ2
の内周面と上プランジャ3bの外周面との間に環状の流
路103bが形成されている。なお、上記流路103b
を環状に形成する代わりに、上プランジャ3bの外径を
下プランジャ3aと同径にしたうえで、上プランジャ3
bの外周面に所定本数の縦溝を設けるようにしてもよ
い。
【0029】そして、下プランジャ3aの流路103a
の下端には、中心に上下に延びる流路161の穿設され
た弁座61が設けられ、この弁座61の上部に流路16
1を塞ぐように球状の吸入用逆止弁6が配置されてい
る。また、シリンダ2内の上端部にも中心に上下に延び
る流路181の穿設された弁座81が内嵌固定されてい
る。
【0030】上記下バネ9は弁座61とシリンダ2の下
端間に介設され、上記上バネ10は弁座81と上プラン
ジャ3bの頂部間に介設されている。そして、プランジ
ャ3は、下バネ9と上バネ10との付勢力が均衡する平
衡位置で静止するようにしている。また、吸入用逆止弁
6と下プランジャ3a内の上部との間には下弁バネ62
が設けられているとともに、吐出用逆止弁8と吐出継手
7内の上部との間には上弁バネ82が設けられている。
これらの弁バネ62,82は、上記各上下バネ10,9
に比べて弱い付勢力のものが採用され、これらによって
各逆止弁6,8が下方に向けて押圧され、逆止機能を果
たすようになっている。
【0031】上記吸入管5の下端部には、液体燃料F中
の異物を除去するフィルタの付設された吸入口105が
形成されており、ここから燃料タンク50に貯留された
液体燃料Fが導入されるようになっている。また、吐出
継手7には、吐出用逆止弁8を介してシリンダ2内に連
通する細径の吐出孔71およびその下流側に吐出孔71
より大径の吐出口72が穿設されている。
【0032】また、上プランジャ3bの頂部には、吐出
用逆止弁8の底部に向けて突上部材11が突設されてい
る。この突上部材11の先端部は弁座81の流路181
内に嵌入されている。この突上部材11の断面積は、流
路181の断面積よりも小さく寸法設定され、これによ
って突上部材11の存在に阻害されずに流路181内を
液体燃料Fが通過することができるようになっている。
【0033】上記シリンダ2の軸方向の略中心位置に
は、電磁コイル4の巻成されたボビン12が外嵌されて
いる。このボビン12の上側鍔部の適所には端子台が径
方向に延設され、この端子台に2本の端子17が設けら
れている。この端子17には電磁コイル4の両端のリー
ド線が接続されている。これらのリード線は、駆動回路
(弁開成制御手段)20からの励磁電流によりプランジ
ャ3が上方に吸引される磁力が発生するようにそれぞれ
所定の端子17に接続されている。
【0034】上記ボビン12とシリンダ2との間には、
短寸法の上環状磁路13と長寸法の下環状磁路14とが
所定の空隙15を有するように介設されている。一方、
ボビン12の外方には、上記上環状磁路13と下環状磁
路14とに跨るようにして断面視コ字形状のヨーク16
が配設されており、これらにより磁路が形成されてい
る。上記空隙15は、プランジャ3の平衡位置に対して
上方側に設けられているので、電磁コイル4の励磁時
に、この空隙15に向けてプランジャ3が吸引されるよ
うになっている。
【0035】つぎに、上記電磁ポンプ1が、液体燃料F
をポンプアップするために実際に適用された場合につい
て、図2を基に説明する。図2は、本発明に係る電磁ポ
ンプが石油ストーブの燃料タンクに付設された状態を示
す説明図である。
【0036】石油ストーブの燃料供給系統は、液体燃料
Fを貯留する燃料タンク50、燃料補給用のカートリッ
ジ51、バーナー室52に液体燃料Fを供給する上記電
磁ポンプ1、およびこの電磁ポンプ1を駆動して液体燃
料Fを定量供給する駆動回路20とから構成されてい
る。
【0037】上記カートリッジ51の下端には流出口5
11が開口され、この流出口511は通常は閉止状態と
され、燃料タンク50に装着された状態で突起501で
開成されるようになっている。そして、燃料タンク50
内の油面502は、常に一定レベルが維持されるように
なっている。電磁ポンプ1は、燃料タンク50の上面に
穿設された取付け孔503に吸入管5が嵌入され、ヨー
ク16がその下端面を燃料タンク50の上面に当接固定
された状態で燃料タンク50に取り付けられている。
【0038】また、吐出継手7の上端には、連結具41
により送油管44が連設され、送油管44の先端に形成
された先端ノズル144がバーナー室52内に導入され
ている。このバーナー室52内に供給された液体燃料F
は、供給初期にイグナイタで着火され、その後バーナー
室52内の高温雰囲気で気化し、燃焼するようになって
いる。
【0039】なお、吸入管5の下端の吸入口105の位
置は、送油管44の先端ノズル144の位置に比べて低
位置に設定されている。また、電磁ポンプ1は端子17
を有し、この端子17には駆動回路20からのケーブル
が接続されている。
【0040】ここで、以下頻繁に使用する上死点、下死
点、開閉点および上限点という用語について説明する。
これらの用語は、シリンダ2内におけるプランジャ3の
位置を表すものであり、図4に経時的な位置関係を図示
している。すなわち、上死点および下死点は、後述する
駆動回路20の駆動中におけるプランジャ3のストロー
クの下流端位置(上方位置)および上流端位置(下方位
置)のことである。特に下死点は、下バネ9および上バ
ネ10の付勢力によるプランジャ3の平衡位置である。
また、開閉点は電磁コイル4への後述する所定のパルス
電流の供給によって突上部材11の頂部が吐出用逆止弁
8の底面に当接するプランジャ3の位置のことである。
また、上限点は、上死点のさらに下流側に位置し、駆動
回路20の通常の駆動停止後におけるプランジャ3の最
上昇位置のことである。
【0041】ついで、突上部材11の長さ寸法について
説明する。突上部材11は、プランジャ3が開閉点に到
達した位置で、吐出用逆止弁8に当接するように長さが
寸法設定されている。
【0042】そして、図2に示すようなバーナー室52
への液体燃料Fの供給系統において、突上部材11の内
装された電磁ポンプ1が適用されているため、この電磁
ポンプ1の駆動停止後に、プランジャ3を上死点を越え
てさらに上方の開閉点に移動させ、突上部材11によっ
て吐出用逆止弁8を開成し、送油管44内の残存燃料を
シリンダ2内に逆流させることが可能になる。
【0043】但し、プランジャ3の上死点を越えてから
の上限点への移動を、駆動期間中と同様の速度で行う
と、シリンダ2内の液体燃料Fが送油管44側に送出さ
れるため、これによって駆動停止時に送油管44の先端
ノズル144から一時的に液体燃料Fが吐出され、バー
ナー室52内で空気不足による不完全燃焼の生じること
がある。
【0044】このような不完全燃焼は、バーナー室52
への空気供給料を電磁ポンプ1の駆動停止に合わせて一
時的に増加させたり、あるいはプランジャ3の上限点へ
の移動を緩やかに行うようにすることで回避可能であ
る。なお、プランジャ3の上記移動を緩やかに行えば、
同移動による液体燃料Fの吐出作用よりもサイフォン作
用の方が優勢になり、送油管44内の液体燃料Fはシリ
ンダ2内に引き戻されることになる。
【0045】図3は、駆動回路の回路構成の一例を示す
回路図であり、図4は、その駆動動作の一例を説明する
ためのタイムチャートである。まず図3に示すように、
回路内の最上流部には供給された商用交流電源を所要レ
ベルの直流に変換して出力する電源部21が設けられて
いる。この電源部21から電磁コイル4にレベルV
(v)の駆動直流電源を供給するとともに、マイコン2
2、パルス発振回路23、および図略の着火装置への電
源供給回路にも駆動電源が供給される。なお、上記マイ
コン22は、駆動回路20の動作を制御する、いわゆる
マイクロコンピュータであり、このマイコン22から出
力される制御信号によってプランジャ3の駆動、種々の
燃焼制御、およびバーナー室52での着火等が制御され
る。
【0046】上記マイコン22の入力端にはスイッチS
W1が接続されており、このスイッチSW1のON・O
FF操作で電磁ポンプ1の駆動、停止(消火)を指示す
る指示信号がマイコン22に入力されるようになってい
る。そして、マイコン22は複数の出力端P1,P2,
P3を有し、スイッチSW1がONされると(図4のス
イッチSW1がONになったt1時点)、出力端P1か
らハイレベル信号aが出力される。また、電源部21に
よりパルス発振回路23は、一定周期(T1+T2(図
4))でパルス幅T1のパルス列bを出力するようにな
っている。上記ハイレベル信号aは、スイッチSW1が
OFFになったt2時点から予め設定されたパルス列b
の所定の複数周期だけ出力が継続されるようにしてい
る。このような出力の継続は、マイコン22内に内蔵さ
れた図略のタイマーからの信号によって行われる。すな
わち、スイッチSW1がOFFにされると上記タイマー
が起動し、予め設定された時間の経過後、タイマーから
出力される信号に基づいて出力端P1からのハイレベル
信号aの出力が停止されるようになっている。
【0047】なお、本実施例においては上記複数周期、
すなわちタイマー設定される時間は、図示の都合上図4
では3周期にしたものが示されているが、この周期は後
述するように3周期に限定されるものではなく、少なく
とも2周期以上に設定されておればよい。
【0048】また、マイコン22の出力端P1およびパ
ルス発振回路23の出力側は、AND回路24の各入力
端子に接続されている。そして、AND回路24は、出
力端P1からハイレベル信号aが出力されている期間中
だけ(T1+T2)の周期で上記パルス列bを通過させ
る(図3および図4の信号c)。なお、マイコン22の
中にパルス信号cを出力する回路を組み込んでおけば、
図3に示すAND回路24は省略可能になる。
【0049】上記電源部21の下流側には、電磁コイル
4のインダクタンスにより発生する逆起電力を抑制する
ダイオードDと、トランジスタQ1とからなる直列回路
が接続され、ダイオードDの両端は端子17を介して電
磁コイル4のコイル端末に並列接続されている。トラン
ジスタQ1のベースはベース抵抗R1を介してAND回
路24の出力端子に接続されている。
【0050】また、上記駆動回路20には、トランジス
タQ1による駆動回路部と並列に、トランジスタ(第1
の励磁電流供給手段)Q2とトランジスタ(第2の励磁
電流供給手段)Q3とによる駆動回路部が設けられてい
る。具体的には、トランジスタQ1のエミッタとコレク
タとの間には、電流制限抵抗R4,R5とトランジスタ
Q2とからなる直列回路が並列接続されている。そし
て、電流制限抵抗R4とトランジスタQ2の直列回路の
両端にはトランジスタQ3が並列接続されている。トラ
ンジスタQ2のベースはベース抵抗R3を介してマイコ
ン22の出力端P3に接続され、トランジスタQ3のベ
ースはベース抵抗R6を介して出力端P2に接続されて
いる。
【0051】マイコン22は、スイッチSW1がOFF
にされた後に、パルス列bの休止期間中であるt4〜t
5期間、t6〜t7期間およびt8〜t9期間で、パル
スG1を出力し、さらにt8〜t9期間ではパルスD1
が出力される。t9時点が経過後はパルスD1,G1の
出力は停止される。
【0052】つぎに、上記のような駆動回路20を用い
た電磁ポンプ1の動作の一例について、図1〜図4を参
照しつつ説明する。なお図4は、図3の回路構成の駆動
動作の一例を説明するためのタイムチャートである。電
源投入後、t1時点でスイッチSW1をONすると、出
力端P1からハイレベル信号aが出力されるとともに、
パルス発振回路23からパルス列bが出力される。これ
らハイレベル信号aおよびパルス列bはAND回路24
に入力され、このAND回路24からのパルス列信号c
によりトランジスタQ1がON・OFFされる。
【0053】そして、トランジスタQ1のON期間中
に、電源部21から電磁コイル4およびトランジスタQ
1を介して所定レベルの電磁コイル励磁用のパルス電流
eが流れ、電磁コイル4が励磁される。その結果、平衡
位置すなわち下死点にあるプランジャ3は、発生磁束に
よる吸引力を受け、上バネ10の付勢力に抗して上死点
にまで移動される。なお、電源部21からの電圧レベル
V(v)およびパルス幅T1は、励磁されたプランジャ
3が、上死点を越えることがないように設定されてい
る。
【0054】一方、パルス列bのパルス幅T1時間が経
過してパルス電流eによる電磁コイル4の励磁が休止す
ると、プランジャ3は上バネ10の付勢力によって励磁
休止期間であるパルス幅T2中に上死点から下死点に向
けて漸次減速しながら下降し、下死点に到達した時点で
次周期の励磁が行われる。従って、電磁ポンプ1の通常
の駆動期間中は、図4に示すように、プランジャ3は経
時的に鋸刃形の上下変位f(図4)を示すことになる。
【0055】そして、AND回路24からのパルス信号
cに応じたパルス電流eによる電磁コイル4の励磁と励
磁休止とによって、プランジャ3は上死点と下死点との
間の往復動を繰り返すことになる。プランジャ3が上死
点に移動するときは、ポンプ室2a内の液体燃料Fは上
方に押し上げられ、このときの液体圧力によって吐出用
逆止弁8が開成され、液体燃料Fは吐出孔71を通って
送油管44に導出される。一方、プランジャ3が下死点
に移動するときは、吐出用逆止弁8が弁座81に当止
し、ポンプ室2a内の空間が拡大されて負圧になるた
め、吸入用逆止弁6が下弁バネ62の付勢力に抗して開
成され、燃料タンク50内の液体燃料Fが吸入口105
および流路103aを通ってポンプ室2a内に吸入され
る。
【0056】そして、プランジャ3が下死点に到達する
と、下弁バネ62の付勢力によって吸入用逆止弁6は下
降し、吸入用逆止弁6は閉止される。このような通常の
プランジャ3の上下駆動においては、上記上プランジャ
3bの頂部に突設された突上部材11は吐出用逆止弁8
に当接することがないように寸法設定されている。
【0057】一方、t2時点でスイッチSW1がOFF
にされ、消火動作への移行が指示されると、マイコン2
2内に内蔵された図略のタイマーが起動され、パルス列
bの3周期分の時間が経過後にハイレベル信号aの出力
が停止される。従って、スイッチSW1をOFFにした
t2時点から、ハイレベル信号aの出力が停止されるま
での間、具体的にはt8時点が経過するまでの間は、パ
ルス電流eが電磁コイル4に供給されることになる。
【0058】そしてt3時点でAND回路24からのパ
ルス信号cにより、通常の駆動時と同様の励磁電流Eが
パルス幅T1で電磁コイル4に供給される。これによ
り、プランジャ3は、一旦上死点まで上昇する。つい
で、t4時点においてトランジスタQ1およびトランジ
スタQ3がOFFの状態で出力端P3からのパルス信号
gによりトランジスタQ2がONになるため、電流制限
抵抗R4,R5の合成抵抗で制限された励磁電流E1が
電磁コイル4に供給される。上記励磁電流E1はプラン
ジャ3が上バネ10の付勢力に抗して位置F1に留まり
得る値に設定されているため、これによりプランジャ3
は通常の駆動時のように下死点に向かって下降せず、t
4時点からt5時点までは位置F1を維持した状態にな
る。
【0059】ついで、t5時点からt6時点までの間に
パルスG1の出力が休止されるとともに、再度AND回
路24からパルス信号cが出力されるため、上記同様に
電磁コイル4に励磁電流Eが供給され、プランジャ3は
位置F1より上の位置F2にまで上昇する。
【0060】そしてt5時点とt6時点との間では、パ
ルス信号gが休止されるとともに、この間通常の駆動と
同様のパルス信号cがAND回路24から出力され、こ
れによってプランジャ3は位置F1より若干下がった位
置から位置F2に引き上げられ、t6時点になると、t
7時点までの間はAND回路24からのパルスが休止さ
れる代わりに出力端P3からパルス信号gが出力される
ため、トランジスタQ2がONになり、上記同様の励磁
電流E1が電磁コイル4に供給される。これによって、
プランジャ3は上バネ10の付勢力による下降が抑制さ
れ、t7時点では位置F2よりも若干下降した位置F3
に到達する。なお、プランジャ3が若干下降するのは、
励磁電流E1が位置F1を維持し得る値に設定されてい
るため、プランジャ3がそれより上位の位置F2に到達
すると、その分上バネ10の付勢力が増加しており、こ
の増加分の付勢力によってプランジャ3が押圧されるか
らである。
【0061】そしてt7時点でt8時点までの間にパル
スG1の出力が休止されるとともに、再度AND回路2
4からパルス信号cが出力されるため、電磁コイル4に
励磁電流Eが供給され、プランジャ3は位置F3より上
の位置F4、すなわち開閉点より上位の上限点にまで上
昇する。
【0062】t8時点なると、AND回路24からのパ
ルス信号cが休止されるとともに、出力端P2からパル
ス信号dが出力されるため、トランジスタQ2,Q3が
いずれもON状態になり、その結果、電流制限抵抗R5
によって制限された励磁電流E2がが電磁コイル4に供
給される。この励磁電流E2は、励磁電流Eよりは若干
低レベルであって、かつ、プランジャ3を上バネ10お
よび上弁バネ82の付勢力に抗して上限点である位置F
5に維持し得る値に設定されているため、t9時点にお
いてはプランジャ3は位置F4と略同レベルの位置F5
に位置した状態になっている。
【0063】そして、t9時点になると、すでに出力端
P1からのハイレベル信号は出力停止されているため、
以後AND回路24からパルス信号cは出力されず、ま
た、出力端P2,P3からのパルス信号d,gの出力も
停止されるため、すべてのトランジスタQ1,Q2,Q
3がOFFになり、その結果、電磁コイル4へのパルス
電流eの供給が停止される。これによって、プランジャ
3は上弁バネ82および上バネ10の付勢力により上限
点の位置F5から急激に降下し、平衡位置である下死点
に復帰する。
【0064】本発明の上記構成によれば、t2時点でス
イッチSW1をOFFにすることによって、まず上記t
3時点からt4時点までの間で電磁コイル4が通常駆動
時と同様の励磁電流Eを受け、プランジャ3は下死点か
ら上死点に移動し、電磁ポンプ1は通常の状態で液体燃
料Fを吐出する。従ってバーナー室52には通常の燃料
供給が行われるため、この時点では未だに通常の燃焼が
継続している。
【0065】つぎのt4時点からt5時点までの間で
は、電磁コイル4に励磁電流Eよりは低レベルで、か
つ、プランジャ3が上バネ10の付勢力によって下降す
るのを抑止する励磁電流E1が供給されるため、プラン
ジャ3は位置F1を維持する。
【0066】そして、つぎのt5時点からt6時点まで
の間では、再度電磁コイル4に励磁電流Eが供給される
ため、電磁コイル4の励磁によってプランジャ3は位置
F2にまで上昇する。この上昇によって、液体燃料Fは
再度電磁ポンプ1からバーナー室52に吐出されるが、
この時点では上バネ10および上弁バネ82が圧縮さ
れ、それらの付勢力が大きくなっているため、プランジ
ャ3の上昇量は通常の駆動時の上死点と下死点との間の
上下間距離よりも短くなっている。
【0067】さらに、つぎのt6時点からt7時点まで
の間では、電磁コイル4に先の励磁電流Eよりも低レベ
ルの励磁電流E1が再度供給されるため、プランジャ3
は増加した上バネ10の付勢力によって若干下降し、位
置F3に到達する。
【0068】そして、t7時点からt8時点の間には、
電磁コイル4に励磁電流Eが供給され、プランジャ3は
開閉点を越えて上限点(位置F4)に到達し、突上部材
11の上端部が吐出用逆止弁8の底面を押圧して吐出用
逆止弁8を開成した状態になる。
【0069】そして、t8時点からt9時点までの間に
おいては、通常の駆動時の励磁電流Eよりも若干低レベ
ルでかつプランジャ3が上バネ10および上弁バネ82
の付勢力に抗して上限点である位置F5に維持し得るレ
ベルの励磁電流E2が電磁コイル4に供給されるため、
吐出用逆止弁8の開成状態が継続される。その結果、送
油管44と燃料タンク50内の液体燃料Fとは連通状態
が維持されるため、サイフォンの原理によって送油管4
4内の液体燃料Fは電磁ポンプ1内を通って燃料タンク
50内に引き戻される。
【0070】最後にt9時点になると、電磁コイル4へ
の励磁電流E3の供給が停止され、磁束が消滅するた
め、上バネ10および上弁バネ82の付勢力によって急
激にプランジャ3は下降する。そしてこの下降によって
ポンプ室2aの空間容量が急激に増大し、これによって
送油管44内の液体燃料Fはポンプ室2a内に吸引さ
れ、先端ノズル144の開口部にあった液体燃料Fは、
そこから相当距離だけ上流側に引き戻される。
【0071】そして、バーナー室52が消火された状態
においては、先端ノズル144の開口部から上流側に向
かう相当距離には液体燃料Fが存在しないため、バーナ
ー室52の余熱によって先端ノズル144内の液体燃料
Fが加熱され、その結果起こる液体燃料Fの熱分解が確
実に阻止され、上記熱分解に起因した分解ガスの生成に
よる異臭の発生が抑制されるとともに、タールの生成に
よる先端ノズル144の詰まりが確実に防止される。
【0072】以上の実施例においては、スイッチSW1
をOFFにしてから、3段階に区分されたプランジャ3
の上昇の後に消火が行われるようにしているが、本発明
は、プランジャ3の上昇が3段階で行われることに限定
されるものではなく、3段階以上でもよいし、3段階未
満でもよい。
【0073】図5は、図3の回路構成の駆動動作の他の
一例を説明するためのタイムチャートである。この駆動
動作の場合は、スイッチSW1をOFFにしたt2時点
からパルス列bのパルスを5パルスだけパルス発振回路
23から継続出力するようにしているとともに、出力端
P2からのパルス信号dのパルスD1も2パルスだけ出
力を継続するようにしている。
【0074】従ってこの例の場合は、プランジャ3は、
t9時点からt10時点の間で位置F6まで上昇し、t
10時点からt11時点までの間に若干下降して位置F
7に到達し、t11時点からt12時点までの間で先の
例よりも上位に設定された上限点である位置F8まで上
昇し、t13時点で位置F8よりも若干下降した位置F
9に到達する。そして、t13時点で励磁電流Eの出力
が停止されるため、プランジャ3は急激に下降し、これ
によって送油管44内の液体燃料Fはポンプ室2a内に
吸引され、先端ノズル144の開口部にあった液体燃料
Fは、そこから相当距離だけ上流側に引き戻される。
【0075】この例においては、開閉点を過ぎてからの
吐出用逆止弁8の開成時間が長くなるため、サイフォン
原理による液体燃料Fの逆流量が多くなるとともに、プ
ランジャ3の上昇距離が先の例に比べて大きくなるた
め、先端ノズル144の開口部にあった液体燃料Fの引
き戻し量が多くなり、その分、電磁ポンプの駆動停止後
に起こる先端ノズル144からの燃料垂れを防止する効
果が向上する。
【0076】以上の実施例においては、駆動回路20
は、t4時点とt5時点との間、およびt6時点とt7
時点との間は、いずれも電磁コイル4に励磁電流E1が
供給されるように構成されているが、このようにする代
わりに、t4時点とt5時点とよりもt6時点とt7時
点との間の方が励磁電流レベルを大きくするなど、経時
的に順次励磁電流レベルをアップさせるようにしてもよ
い。t10時点とt11時点との間、およびt12時点
とt13時点との間についても同様である。
【0077】また、以上の実施例においては、信号dお
よび信号gはパルスD1およびパルスG1のパルス信号
が適用されているが、信号dおよび信号gはパルス信号
に限定されるものではなく、パルスと同一レベルの電流
を流すようにしてもよい。
【0078】また、上記駆動回路(弁開成制御手段)2
0に、上記突上部材11が上記吐出用逆止弁8に当接す
る位置に達したことを検知する位置センサを備えるよう
にし、このセンサから検知信号が出力されると第1の励
磁電流供給手段から第2の励磁電流供給手段に切り換え
るようにしてもよい。具体的には、突上部材11の先端
部が吐出用逆止弁8に当接する開閉点にプランジャ3が
到達しているか否かを位置センサによって検出し、この
位置センサが検出した検出信号をマイコン22に入力す
るようにし、この検出信号によってプランジャ3が開閉
位置に到達していると判別されたときに、マイコン22
からの制御信号(ハイレベル信号a)によってAND回
路24にパルス信号cを所定パルス数だけ出力させると
ともに、出力端P2からパルス信号dを出力させるよう
にするのである。
【0079】このようにすれば、予めプランジャ3の上
昇ステップを上記のように3段階等に設定しておかなく
ても、突上部材11が吐出用逆止弁8に当接した後に、
少なくとも1回は電磁コイル4に励磁電流Eが供給さ
れ、その後励磁電流E2が供給されるため、これらによ
って吐出用逆止弁8は開成される。従って、何段階の上
昇でプランジャ3を開閉点に到達させるかについて、予
め面倒なテストを行う必要はなく、どのような状況であ
っても、消火操作後に必ず吐出用逆止弁8は開成され、
送油管44内の液体燃料Fを引き戻すことが可能にな
る。
【0080】なお、上記位置センサーについては、例え
ば、突上部材11の先端部に磁石を取り付け、一方、吐
出継手7を合成樹脂製にし、この吐出継手7内であっ
て、閉止中の吐出用逆止弁8の外周面に対応した位置に
ホール素子等からなる磁気スイッチを埋設した構成のも
のを採用することができる。このような位置センサーを
採用すると、突上部材11が上昇して吐出用逆止弁8を
押し上げたときに磁気スイッチによって磁気の変化が検
出され、これによってプランジャ3が開閉点に到達した
ことを判別できる。
【0081】図6は、本発明に係る電磁ポンプの第2実
施例を示す断面図である。この実施例に係る電磁ポンプ
1aは、第1実施例の電磁ポンプ1に対して、突上部材
11aの取り付け個所が異なっている。
【0082】すなわち、突上部材11aは、吐出用逆止
弁8の略中央に貫入固定され、その下端部が上部プラン
ジャ3bの上面と所定の距離を置いて対向するように位
置設定されている。そして、この突上部材11aは、プ
ランジャ3が開閉点に到達したときに、突上部材11a
と上部プランジャ3bとが互いに当接する有効長を備え
るように寸法設定されている。
【0083】従って、通常の駆動時には、電磁コイル4
へのパルス電流eの供給によってプランジャ3は上死点
と下死点との間を上下動するが、上プランジャ3bの上
面部は突上部材11aの下端部には当接しない。そし
て、電磁コイル4に上記所定のパルス信号が入力される
ことによってプランジャ3が上死点よりも上方に上昇し
たときには、上プランジャ3bの頂部が突上部材11b
の下端部に当止してそれを上方に押し上げるため、突上
部材11bと一体の吐出用逆止弁8も上昇し、吐出用逆
止弁8は開成状態になる。
【0084】図7は、本発明に係る電磁ポンプの第3実
施例を示す断面図である。この実施例の電磁ポンプ1b
においては、上記第2実施例の突上部材11aに代え
て、弁座81aに摺接状態で貫入された突上部材11b
が用いられている。そのため、弁座81aの中心部には
突上部材11aを貫入する上部の大径孔81dとその下
部に連通した小径孔81eとからなる貫入孔81cが上
下方向に亘って穿設されている。
【0085】上記弁座81aには、大径孔81dの下側
部と弁座81aの底部とに亘って小径孔81eに平行に
液体燃料Fを通過させる流路181aが穿設されてお
り、この流路181aと大径孔81dを通って液体燃料
Fはポンプ室2aから弁座81aの下流側に導出される
ようになっている。
【0086】上記突上部材11bは、小径孔81eに摺
接状態で貫入される外径に寸法設定されている。この突
上部材11bの頂部にはそれより大径であって、大径孔
81dの内径よりも若干小さい外径に寸法設定された円
柱状の頭部111aが固定されており、突上部材11b
が弁座81aの上部から小径孔81eに貫入された状態
で、上記頭部111aが小径孔81eの上縁部に当止
し、突上部材11bの下方への脱落が阻止されるように
なっている。
【0087】従って、突上部材11bが小径孔81eに
貫入された状態で、頭部111aの外周面と、大径孔8
1dの内周面との間の環状の隙間によって、液体燃料F
の流路が形成されている。そして、頭部111aの長さ
寸法は、大径孔81dの孔深さよりも若干短めに寸法設
定されており、頭部111aを僅かに上昇させることに
よって、頭部111aの頂部が吐出用逆止弁8の底面に
当止するようになっている。
【0088】また、上記突上部材11bは、それが貫入
孔81cに貫入された状態で、その下端部と上プランジ
ャ3bの上面部との間に所定寸法の間隔が形成され、プ
ランジャ3が上死点に到達した状態でも僅かな間隙を残
して上プランジャ3bの上面部が突上部材11bの下端
部に当接しないように寸法設定されている。
【0089】実施例3の上記構成によれば、通常の駆動
時には、電磁コイル4の励磁および励磁解除によってプ
ランジャ3が上下動を繰り返しても、上プランジャ3b
の上面部は突上部材11bの下端部に当接しない状態で
ポンプ室2a内の液体燃料は流路181aおよび弁座8
1aの大径孔81dを通して吐出される。
【0090】そして、消火時には電磁コイル4に供給さ
れる上記パルス電流によってプランジャ3は上死点を越
えて上昇し、上プランジャ3bの上面部が突上部材11
bの下端部に当止し、それを上方に押し上げるため、頭
部111aが吐出用逆止弁8を上方に突き上げ、吐出用
逆止弁8は開成状態になる。
【0091】図8は、駆動回路の回路構成の他の例を示
す回路図である。この例の駆動回路20aにおいては、
マイコン22に揺れ検出手段としての感震器25が接続
されている。この感震器25としては、吊持された振り
子の相対振り子運動を検出するようにした振り子型のも
の、バネで支持された磁性体からなる振動子の相対振動
を磁界の変化で検出するようにした磁界変化検出型のも
の、圧電素子で支持された振動子の相対振動を圧伝素子
からの電流の変動で検出するようにした圧電素子型のも
の、電極鋼球の転がりによってリミットスイッチをON
・OFFするようにした鋼球転動検出型のもの、電極間
に水銀を介在させ、振動の発生や傾斜によって水銀が電
極から離れることにより検出するようにした水銀スイッ
チ型のもの等が適用可能である。
【0092】ちなみに本実施例においては、感震器25
として、上記のうちのスイッチ型のものが適用されてい
る。具体的には、椀状の容器の中に水銀を装填し、この
水銀に向けて上方から接点端子を垂下し、その先端が水
銀中に没入するようにしている。こうすることによっ
て、地震等で感震器25が振動したり傾いたりすると、
水銀が転動して接点端子の先端との接触状態が解除され
るため、スイッチがOFFの状態になり、振動や傾斜が
検出される。
【0093】なお、本実施例においては、マイコン22
の内部にスイッチのOFF状態の許容時間と、所定時間
内に繰り返されるスイッチのON・OFFの頻度とが予
め閾値として入力されており、実際のOFF状態が継続
される時間、または実際の上記所定時間内におけるON
・OFFの頻度が上記閾値よりも大きくなった場合に、
マイコン22は地震等の異常事態が発生したと判定する
ようにプログラミングされている。
【0094】上記感震器25は、内部に常閉のスイッチ
SW2を有している。このスイッチSW2は、感震器2
5が振動を感知し、かつ、マイコン22が異常事態が発
生したと判定したときにOFFになる。そして、マイコ
ン22内には、スイッチSW2がOFFになると、たと
えスイッチSW1がONであっても、それに優先して出
力端P1からのハイレベル信号aの出力を停止するとと
もに、出力端P2,P3からパルス信号d,gが出力さ
れている場合には、それらの信号の出力を停止する回路
(電力供給停止手段)が形成されている。
【0095】従って、図9に示すように、スイッチSW
1がONの状態、すなわち電磁ポンプ1,1a,1bが
駆動して液体燃料Fが吸引されている状態において、時
点t1aに地震等によって燃料タンク50が振動する
と、この振動によって感震器25が動作してスイッチS
W2がOFFになり、これによって出力端P1からのハ
イレベル信号aの出力が停止されるため、トランジスタ
Q1のベースへのパルス信号cの出力が停止されること
になり、その結果電磁コイル4へのパルス電流eの供給
が停止され、電磁ポンプ1,1a,1bの駆動が停止さ
れる。
【0096】また、電磁ポンプ1,1a,1bの駆動中
にスイッチSW1がOFFにされ、これによってプラン
ジャ3が吐出用逆止弁8を段階的に開成しつつある状態
のときに、感震器25が振動を検出した場合には、まず
スイッチSW2がOFFになる。これによって、図10
(なお、図10は、図5に示すタイムチャートにおい
て、時点t8と、時点t9との間にスイッチSW2がO
FFになった場合を示すタイムチャートである)に示す
ように、出力端P1からのハイレベル信号aの出力が停
止されるとともに、出力端P2からのパルス信号dおよ
び出力端P3からのパルス信号gの出力も停止されるた
め、電磁コイル4へのパルス電流eの供給は停止され
る。
【0097】これによってプランジャ3は、上バネ10
の付勢力によって下方に引き戻され、突上部材11,1
1a,11bの吐出用逆止弁8に対する当止が解除され
る。この当止の解除によって吐出用逆止弁8が弁座8
1,81aに当止し、これによって燃料タンク50内と
バーナー室52との間の燃料通路の連通状態が遮断され
ることになる。
【0098】なお、上記感震器25は、通常、電磁ポン
プ1に一体に取り付けられるが、これに限定されるもの
ではなく、振動や傾斜を検出することができる場所であ
れば、電磁ポンプ1の設けられた燃焼装置等から離れた
場所に取り付けてもよい。
【0099】上記駆動回路20aは以上のように構成さ
れているので、電磁ポンプ1,1a,1bの駆動中に地
震等によって燃料タンク50が振動したり横転した場合
には、感震器25がそれを感知して常閉しているスイッ
チSW2がOFFになり、これによって電磁ポンプ1,
1a,1bの駆動が停止されるとともに、燃料タンク5
0内とバーナー室52との間の燃料通路の連通状態が遮
断されるため、バーナー室52内での燃焼は確実に阻止
されるとともに、たとえ燃料タンク50が横転しても、
同タンク50内の液体燃料Fが燃料通路を通って外部に
漏洩することはなく、燃焼装置の安全対策上極めて好都
合である。
【0100】なお、上記の実施例においては、感震器2
5内に設けられたスイッチSW2は、常閉タイプのもの
が採用され、このスイッチSW2がOFFになったとき
に電磁コイル4へのパルス電流eの供給を停止させる信
号が出力されるようにしているが、本発明は、スイッチ
SW2に常閉タイプのものを用いることに限定されるも
のではなく、常開タイプのスイッチを採用してもよい。
ただし常開タイプのスイッチを採用した場合は、感震器
25が振動を検出したときには、スイッチがONになる
ように構成し、スイッチがONになると出力端P1から
のハイレベル信号a、出力端P2からのパルス信号d、
および出力端P3からのパルス信号gの出力を停止させ
るようにする回路構成をマイコン22内に設けるように
する必要がある。
【0101】以上の実施例においては、電磁ポンプ1,
1a,1bは、石油ストーブ等に適用され、液体燃料F
の吸引・吐出用として用いられているが、本発明は、電
磁ポンプ1,1a,1bが液体燃料F用に適用されるこ
とに限定されるものではなく、水、各種の水溶液、各種
の有機溶剤、各種の工業用の液状薬剤等、種々の液体に
も適用可能である。
【0102】
【発明の効果】本発明の請求項1および2記載の電磁ポ
ンプの吐出用逆止弁開成装置によれば、プランジャが上
死点を越えて下流側に移動したとき吐出用逆止弁に当接
して開成する突上部材が設けられ、しかも、パルス電流
の供給動作停止後から所定時間だけ突上部材を上死点を
越えて吐出用逆止弁を開成させるレベルの励磁電流を電
磁コイルに供給する弁開成制御手段が備えられているた
め、弁開成制御手段の作用によってパルス電流の駆動停
止後の所定時間内に上記レベルの励磁電流が電磁コイル
に供給され、これによってプランジャは上死点を越えて
さらに移動し、吐出用逆止弁が開成される。この吐出用
逆止弁の開成によって一旦吐出された液体は逆流し、所
定時間の経過によって電磁コイルへの励磁電流の供給が
停止されると、付勢手段の付勢力によってプランジャは
下死点に急激に引き戻され、このプランジャの移動によ
ってすでに吐出された液体は急激に電磁ポンプ内に吸入
される。
【0103】従って、電磁コイルに対する励磁電流の供
給が停止された後のプランジャの下死点への復元距離を
大きくすることができるため、一旦吐出された液体の電
磁ポンプ内への引込み量を多くすることが可能になり、
電磁ポンプを液体燃料で加熱する石油ストーブ等に適用
した場合には、消火操作の後の送油管内に残留した液体
燃料が先端ノズルから速やかに引き戻され、残留した場
合に生じる液体燃料の先端のズルからの滴下や熱分解が
有効に抑止され、気化した未燃ガスによる異臭の発生や
タールの発生による送油管の閉塞が確実に抑制され好都
合である。
【0104】本発明の請求項3記載の電磁ポンプの吐出
用逆止弁開成装置によれば、位置センサは、突上部材が
吐出用逆止弁に当接する位置に達したことを検知すれ
ば、これによって弁開成制御手段からはプランジャを開
閉点を越えてさらに移動させるための励磁電流が出力さ
れるため、突上部材の先端が吐出用逆止弁を押圧し、吐
出用逆止弁が開成される。
【0105】このように、位置センサを設けることによ
って、弁開成制御手段にプランジャが上死点を越えてさ
らに移動するための励磁電流を出力する時点を予め設定
しておく必要がなくなり、駆動停止後に常に確実にプラ
ンジャは開閉点を越えて吐出用逆止弁を開成させるよう
になる。
【0106】本発明の請求項4記載の電磁ポンプの吐出
用逆止弁開成装置によれば、突上部材は、プランジャに
突設されているため、簡単な構造で吐出用逆止弁の開成
機構が得られ、製造コストの低減上好都合である。
【0107】本発明の請求項5記載の電磁ポンプの吐出
用逆止弁開成装置によれば、突上部材は、吐出用逆止弁
に突設されているため、簡単な構造で吐出用逆止弁の開
成機構が得られ、製造コストの低減上好都合である。
【0108】本発明の請求項6記載の電磁ポンプの吐出
用逆止弁開成装置によれば、電磁ポンプの揺れを検出す
る揺れ検出手段と、この揺れ検出手段の検出結果に基づ
いて電磁コイルへの電力供給を停止させるように動作す
る電力供給停止手段とが設けられているため、地震等に
よって電磁ポンプの取り付けられた装置が振動すると、
揺れ検出手段はこの振動を検出し、この検出結果に基づ
いて電力供給停止手段が動作して電磁コイルへの電力の
供給が停止され、これによって電磁ポンプの駆動が停止
されるとともに、燃料タンク内と燃焼装置との間の燃料
通路が遮断される。従って、たとえ、電磁ポンプの取り
付けられた装置が横転しても、燃焼装置は確実に消火さ
れ、しかも液体燃料の漏洩は確実に阻止されるため、防
災上極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装
置の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る電磁ポンプが石油ストーブの燃料
タンクに付設された状態を示す説明図である。
【図3】駆動回路の回路構成の第1実施例を示す回路図
である。
【図4】図3の回路構成の駆動動作の一例を説明するた
めのタイムチャートである。
【図5】図3の回路構成の駆動動作の他の例を説明する
ためのタイムチャートである。
【図6】本発明に係る電磁ポンプの第2実施例を示す断
面図である。
【図7】本発明に係る電磁ポンプの第3実施例を示す断
面図である。
【図8】駆動回路の回路構成の他の例を示す回路図であ
る。
【図9】図8の回路構成の駆動動作を説明するためのタ
イムチャートであり、電磁ポンプが通常の駆動を行って
いるときに感震器が振動を検出した場合のものである。
【図10】図8の回路構成の駆動動作を説明するための
タイムチャートであり、電磁ポンプの駆動を停止させた
直後に感震器が振動を検出した場合のものである。
【符号の説明】
1,1a,1b 電磁ポンプ 2 シリンダ 2a ポンプ室 20,20a 駆動回路 21 電源部 22 マイコン 23 パルス発振回路 25 感震器(揺れ検出手段) 3 プランジャ 3a 下プランジャ 3b 上プランジャ 4 電磁コイル 5 吸入管 6 吸入用逆止弁 7 吐出継手 8 吐出用逆止弁 9 下バネ 10 上バネ 11,11a,11b 突上部材 Q1,Q2,Q3 トランジスタ R1,R3,R6 ベース抵抗 R4,R5 電流制限抵抗 SW1 スイッチ P1,P2,P3 出力端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 17/04 F16K 15/18 F16K 31/06 310

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダに往復動可能に内装されるとと
    もに、両方向からの上、下付勢手段による押圧で平衡可
    能に支持され、電磁コイルへのパルス電流の供給に伴う
    発生磁束によって下流側の上死点まで往動されるととも
    に上流側の下死点まで復動されるプランジャと、上記シ
    リンダの上流側と下流側とにそれぞれ設けられる吸入用
    逆止弁および吐出用逆止弁を備え、上記プランジャが、
    下流方向に移動したときに吸入用逆止弁の閉止状態での
    プランジャ内の流体の押圧力によって吐出用逆止弁を開
    放してこの液体を吐出し、上流方向に移動したときに吐
    出用逆止弁の閉止と吸入用逆止弁の開放とによって外部
    から流体をプランジャ内に吸引する電磁ポンプにおい
    て、上記プランジャと上記吐出用逆止弁との間に介設さ
    れ、このプランジャが上記上死点を越えて下流側に移動
    したとき上記吐出用逆止弁に当接して開成する長さを有
    する突上部材と、上記電流パルスの供給動作停止後から
    所定時間だけ上記突上部材を上記上死点を越えて上記吐
    出用逆止弁を開成させるレベルの励磁電流を上記電磁コ
    イルに供給する弁開成制御手段とを備え、この弁開成制
    御手段は、上記電流パルスを所定時間中出力させるとと
    もに、この電流パルスの休止期間に、上記プランジャの
    復動を制限するレベルの励磁電流を供給する励磁電流供
    給手段を備えていることを特徴とする電磁ポンプの吐出
    用逆止弁開成装置。
  2. 【請求項2】 上記弁開成制御手段は、電流パルスを上
    記所定時間中出力させるとともに、この電流パルスの休
    止期間に、上記プランジャの復動を制限するレベルの励
    磁電流を供給する第1の励磁電流供給手段と、上記休止
    期間の内の少なくとも最後の1期間には、上記突上部材
    が上記吐出用逆止弁を突き上げて保持するレベルの励磁
    電流を供給する第2の励磁電流供給手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の電磁ポンプの吐出用逆
    止弁開成装置。
  3. 【請求項3】 上記弁開成制御手段は、上記突上部材が
    上記吐出用逆止弁に当接する位置に達したことを検知す
    る位置センサを備え、このセンサから検知信号が出力さ
    れると、上記突上部材が上記吐出用逆止弁を突き上げて
    保持するレベルの励磁電流を出力するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1または2記載の電磁ポン
    プの吐出用逆止弁開成装置。
  4. 【請求項4】 上記突上部材は、上記プランジャに突設
    されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    に記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装置。
  5. 【請求項5】 上記突上部材は、上記吐出用逆止弁に突
    設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁
    ポンプの吐出用逆止弁開成装置において、上記電磁ポン
    プの揺れを検出する揺れ検出手段と、この揺れ検出手段
    の検出結果に基づいて電磁コイルへの電力供給を停止さ
    せるように動作する電力供給停止手段とが設けられてい
    ることを特徴とする電磁ポンプの吐出用逆止弁開成装
    置。
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