JP2833292B2 - 塩酸ビフェメランドライシロップ剤 - Google Patents
塩酸ビフェメランドライシロップ剤Info
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Description
味を軽減させ、かつ、用時水に懸濁して服用可能にした
ドライシロップ剤に関する。
ビフェメランは、脳血管性精神症状改善剤として卓効を
示し、現在錠剤と顆粒剤が上市されている。しかしなが
ら本薬剤を服用する患者に老人が多いところから、より
服用し易い剤形として、より細かく、そのままでもある
いは、用時水に懸濁しても服用可能な剤形の開発がのぞ
まれている。
を有するため、苦味を軽減させ、かつ用時水に懸濁して
服用可能な医薬組成物を得るためには、該組成物を微粒
子に保ちつつ苦味をマスキングする必要がある。従来、
医薬品に於いて、苦味を有する物質の苦味を軽減させる
方法として、医薬品をポリビニルアセタールジエチルア
ミノアセテートと共に練り込む方法(特公昭62−13
326号公報)や水溶性(胃溶性)又は腸溶性のフィル
ムコーティングを施した固形製剤にワックスを熱溶融法
により被覆する方法(特開昭63−27423号公報)
等が知られているが、塩酸ビフェメランは水に易溶性で
あり、これらの技術では組成物を微粒子に保ちつつ苦味
をマスキングすることは、困難であった。
ランの苦味を軽減させ、しかも用時水に懸濁して服用可
能なドライシロップ剤を得るべく種々検討した結果、本
発明を完成するに至った。即ち本発明の要旨は、ワック
ス類、水不溶性コーティング剤および矯味剤を含有する
塩酸ビフェメランドライシロップ剤に存する。
ンおよび10〜数十%の矯味剤、その他通常使用され得
る賦形剤等を含有する微粉末を、通常の湿式造粒により
製した後、80メッシュ程度のスクリーンを装着したス
ピードミルにより微粉末とする。矯味剤としては、クエ
ン酸ナトリウム、重曹、炭酸ソーダ、酒石酸ナトリウ
ム、酒石酸水素カリウム、コハク酸一ナトリウムまたは
コハク酸二ナトリウム等が挙げられ、好ましくはクエン
酸ナトリウムが用いられる。
は殆んど溶解せず、高温では溶解する溶媒中で加温溶解
後、上記の微粉末にスプレーコーティングを行う。ワッ
クス類としては、ステアリン酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ウンデカン酸等の脂
肪酸;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セ
チルアルコール、ステアリルアルコール、ウンデカノー
ル等の高級アルコールまたは、ステアリン、ミリスチ
ン、パルミチン、ラウリン等の脂肪酸グリセリンエステ
ル等が挙げられる。これらのワックス類を1種又は2種
以上組合せて使用し、上記微粉末に対し通常50〜15
0%コーティングする。また、スプレーコーティングを
行う装置としては、流動層造粒コーティング装置、旋回
型流動層造粒コーティング装置、遠心流動型造粒コーテ
ィング装置等が挙げられる。
て使用するため、上記コーティングに加え、更に、水不
溶性コーティング剤によるコーティングが必要である。
水不溶性コーティング剤としては、カルボキシメチルエ
チルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアセタ
ールジエチルアミノアセテート、メタアクリル酸アクリ
ル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノ
エチルメタアクリル酸メチルコポリマー、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート、またはセ
ルロースアセテートフタレート等が挙げられ、上記微粉
末に対し、通常25〜75%コーティングを行う。コー
ティングに用いられる装置としては、上記ワックス類の
場合と同様のものを用いる。
甘味剤を加えて造粒し、用時水に懸濁して服用可能なド
ライシロップ剤を得る。
の要旨を越えない限り、本発明はそれら実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1)塩酸ビフェメラン1.0kg、クエン酸ナト
リウム1.0kg、マンニトール1.38kg、コーンスタ
ーチ0.58kg、ヒドロキシプロピルセルロース0.0
4kgをヘンシェルミキサーに入れ混合した後、精製水を
加え、造粒する。乾燥後、80メッシュのスクリーンを
装着したスピードミルで整粒し、微粉末とする。微粉末
4kgをスーパー造粒コーティング装置(商品名)に仕込
む。グリセリンモノステアレート4kgにエタノール5kg
を加えて加温溶解し、以下の条件でコーティングを行
う。
微粉末温度 20〜25℃、 ローター回転数 1
50rom、スプレー流量 30g/min、アジテ
ーター回転数 150rom
名)1.43kg、精製水1.43kg、PEG−6000
(商品名)0.14kg、タルク0.43kgよりなるコー
ティング液を吸気温度50〜60℃、粉末温度35〜4
0℃の条件で噴霧する。更に服用感を向上させる為、コ
ーティング後の粉末2.5kgに対し白糖2.5kgを加
え、精製水を噴霧、造粒して乾燥する。このドライシロ
ップは上市中の顆粒と同じく5%の塩酸ビフェメランを
含む。
ギットコーティング後でもほぼ細粒の粒度分布を示して
いる。
行った結果を下記に示す。服用方法は実施例1で製造し
た5%の塩酸ビフェメランを含むドライシロップ1gを
水5mlに懸濁し、時々撹拌しながら2分間放置後口に含
み評価を行った。対象として上市中のアルナート顆粒を
同様の方法で服用し評価した。評価は5段階に分けそれ
ぞれポイントを付けた。その結果、塩酸ビフェメランを
含むドライシロップは水に懸濁し服用しても苦味がなく
服用感が優れている事が分かった。
試験の結果を示す。
シロップでバイオアベイラビリティの比較を行った。ビ
ーグル犬6頭を用い、クロスオーバー法で行った結果、
両者で有意差が見られず、顆粒と同様の吸収を示す事が
分かった。以下に各パラメーターを示す。
クエン酸ナトリウム1.0kg、マンニトール2.38k
g、コーンスターチ0.58kg、ヒドロキシプロピルセ
ルロース0.04kgをヘンシェルミキサー(商品名)に
入れ混合した後、精製水を加え、造粒する。乾燥後、8
0メッシュのスクリーンを装着したスピードミルで整粒
し、微粉末とする。微粉末5kgをスーパー造粒コーティ
ング装置に仕込む。ステアリン酸3kgにエタノール4kg
を加えて加温溶解し、実施例1と同様の条件でコーティ
ングを行う。
酸トリエチル0.30kg、タルク0.30kg、エタノー
ル9kgよりなるコーティング液を吸気温度45〜55
℃、粉末温度35〜40℃の条件で噴霧する。更に服用
感を向上させる為、実施例1と同様に白糖を加え、精製
水を噴霧造粒して乾燥する。このドライシロップも苦味
が無く、服用感は良好であった。
味を軽減させ、しかも用時水に懸濁して服用可能なドラ
イシロップ剤を提供することができる。
不溶性コーティング剤コート後(□)の各工程の粒度分
布を示す図である。横軸は、粒度を示し、縦軸は各粒度
における篩上の積算量を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 ワックス類、水不溶性コーティング剤お
よび矯味剤を含有する塩酸ビフェメランドライシロップ
剤。 - 【請求項2】 塩酸ビフェメランおよび矯味剤を含む微
粉末がワックス類でコーティングされ、さらに水不溶性
コーティング剤によってコーティングされていることを
特徴とする請求項1記載のドライシロップ剤。 - 【請求項3】 ワックス類が、脂肪酸、高級アルコール
及び脂肪酸グリセリンエステルから選ばれる1種又は2
種以上の組合せである請求項1記載のドライシロップ
剤。 - 【請求項4】 水不溶性コーティング剤がカルボキシメ
チルエチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニル
アセタールジエチルアミノアセテート、メタアクリル酸
アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸ジメチル
アミノエチルメタアクリル酸メチルコポリマー、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネー
ト、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、
またはセルロースアセテートフタレートである請求項1
記載のドライシロップ剤。 - 【請求項5】 矯味剤がクエン酸ナトリウム、重曹、炭
酸ソーダ、酒石酸ナトリウム、酒石酸水素カリウム、コ
ハク酸一ナトリウムまたはコハク酸二ナトリウムである
請求項1記載のドライシロップ剤。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP3263997A JP2833292B2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 塩酸ビフェメランドライシロップ剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3263997A JP2833292B2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 塩酸ビフェメランドライシロップ剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597664A JPH0597664A (ja) | 1993-04-20 |
JP2833292B2 true JP2833292B2 (ja) | 1998-12-09 |
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ID=17397115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3263997A Expired - Lifetime JP2833292B2 (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 塩酸ビフェメランドライシロップ剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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EP1839494A1 (en) * | 2006-03-29 | 2007-10-03 | Purac Biochem BV | Partially neutralized polycarboxylic acids for acid-sanding |
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-
1991
- 1991-10-11 JP JP3263997A patent/JP2833292B2/ja not_active Expired - Lifetime
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